JP2006347401A - 車両用変速操作装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 足がロッドに掛かりにくくした車両用変速操作装置を提供することにある。
【解決手段】 変速機15の後方のメインパイプ32の左右にスイングアームのピボットシャフト38を支持する一対のピボット支持部材39を設け、変速機15に変速のための変速機軸72を備え、ピボット支持部材39の後方に運転者用ステップ61とチェンジペダル65の支軸85を備え、このチェンジペダル65と変速機軸72とをロッドを介して連結した車両用変速操作装置67において、運転者用ステップ61よりも下方にベルクランク78を配置し、ロッドを、チェンジペダル65とベルクランク78とを連結する第1ロッド77と、ベルクランク78と変速機軸72側とを連結する第2ロッド81とから構成し、第2ロッド81をチェンジペダル65の前方に配置した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両用変速操作装置の改良に関するものである。
従来の車両用変速操作装置として、変速用のチェンジペダルと変速機側とをリンク機構で連結したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平5−105164号公報
特許文献1の図2に示された車両用変速操作装置は、フートレスト10を支持するフートレスト軸25にチェンジペダルとしてのクラッチ用ペダル11を取付け、フートレスト軸25の下方に軸7cを設け、この軸7cにベルクランク状の作動アーム7をスイング自在に取付け、クラッチ用ペダル11と作動アーム7の一方のアームとに連結ロッド42を渡し、作動アーム7の他方のアームに調節ロッド13の一端をスイング自在に連結するとともに調節ロッド13をほぼ車体前方に延ばし、この調節ロッド13の先端を変速機のシフト軸14に連結したものである。
上記の車両用変速操作装置では、調節ロッド13がクラッチ用ペダル11の下方に配置されるため、変速機のギヤチェンジのときに足が調節ロッド13に干渉するおそれがある。
本発明の目的は、足がロッドに掛かりにくくした車両用変速操作装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、車体のほぼ中央にエンジン及びこのエンジンに連結した変速機を設け、この変速機の後方の車体左右にスイングアームのピボットシャフトを支持する一対のピボット支持部材を設け、変速機に変速のための変速機軸を備え、ピボット支持部材の後方にステップ及びチェンジペダルを備え、このチェンジペダルと変速機軸とをロッドを介して連結した車両用変速操作装置において、ステップよりも下方にベルクランクを配置し、ロッドを、チェンジペダルとベルクランクとを連結する第1ロッドと、ベルクランクと変速機軸とを連結する第2ロッドとから構成し、第2ロッドをチェンジペダルの前方に配置したことを特徴とする。
第2ロッドがチェンジペダルの前方に位置するため、変速機のギヤチェンジのときに足が第2ロッドに掛かりにくい。
請求項2に係る発明は、ベルクランクを、ピボット支持部材で回転自在に支持したことを特徴とする。
ベルクランクを、ピボット支持部材で支持し、ピボットシャフトを支持するピボット部材でベルクランクの支持部材を兼ねる。チェンジペダルをベルクランクの近傍に配置すれば、チェンジペダルへの第1ロッドの連結部とベルクランクとの距離が近くなり、第1ロッドが短くなり、軽量になる。
請求項3に係る発明は、チェンジペダルの前方にベルクランクと変速機軸とを配置し、この変速機軸をステップよりも上方に配置したことを特徴とする。
変速機軸が高い位置にあるため、変速機軸を変速機の出力軸の上方に配置することが可能になり、出力軸と変速機軸との車体前後方向の距離を短縮できる。
請求項1に係る発明では、ステップよりも下方にベルクランクを配置し、ロッドを、チェンジペダルとベルクランクとを連結する第1ロッドと、ベルクランクと変速機軸とを連結する第2ロッドとから構成し、第2ロッドをチェンジペダルの前方に配置したので、変速機のギヤチェンジのときに足を第2ロッドに掛かりにくくすることができ、変速操作性を向上させることができる。
請求項2に係る発明では、ベルクランクを、ピボットシャフトを支持するピボット支持部材で支持したので、ピボット支持部材でベルクランクの支持部材を兼用することができ、部品数を減らすことができて、コストと共に重量を低減することができる。更に、チェンジペダルをベルクランクの近傍に配置すれば、チェンジペダルへの第1ロッドの連結部とベルクランクとの距離が近くなり、第1ロッドを短くすることができて、軽量化を図ることができる。
請求項3に係る発明では、変速機軸をステップよりも上方に配置したので、変速機軸を変速機の出力軸の上方に配置することができ、出力軸と変速機軸との車体前後方向の距離を短縮できて、エンジンの前後長を短くすることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る変速操作装置を備えた車両の側面図であり、車両としての自動二輪車10は、骨格となる車体フレーム11と、前輪12と、車体フレーム11の前部に前輪12を操舵、懸架するために取付けた前輪操舵懸架機構13と、車体フレーム11のほぼ中央に取付けたエンジン14及び変速機15と、後輪17と、車体フレーム11の後部下部に後輪17を懸架するために取付けた後輪懸架装置18と、エンジン14に空気及び燃料を供給するためにエンジン14のシリンダヘッド21の後部に取付けた吸気装置22と、エンジン14の排気ガスを浄化して排出するためにシリンダヘッド21の前部に取付けた排気装置23と、車体フレーム11の上部に取付けた燃料タンク24及び運転者用シート25、同乗者用シート26とからなる。
車体フレーム11は、前端部に設けたヘッドパイプ31と、このヘッドパイプ31から後方斜め下方に延ばした1本のメインパイプ32と、このメインパイプ32の後部上部から後方へ延ばした左右一対のシートレール33,33(手前側の符号33のみ示す。)と、これらのシートレール33,33の後端及びメインパイプ32のそれぞれに渡した左右一対のサブフレーム34,34(手前側の符号34のみ示す。)と、上記のメインパイプ32の下方をヘッドパイプ31から後方斜め上方に延ばすことで先端をメインパイプ32に連結した補強パイプ36と、この補強パイプ36から下方に延ばした左右一対のダウンパイプ37,37(手前側の符号37のみ示す。)とからなる。
メインパイプ32は、後輪懸架装置18を支持するピボットシャフト38を設けた部材であり、このピボットシャフト38の両端を、メインパイプ32の両側方に取付けたピボット支持部材39,39(手前側の符号39のみ示す。)で更に支持する。
エンジン14及び変速機15は、一体的に設けられたパワーユニットであり、このパワーユニットを、メインパイプ32及びダウンパイプ37で支持する。
前輪操舵懸架機構13は、ヘッドパイプ31に操舵自在に取付けたフロントフォーク41と、このフロントフォーク41の上端に取付けたバーハンドル42とからなり、フロントフォーク41の下端に回転自在に前輪12を取付ける。
後輪懸架装置18は、メインパイプ32の後部下部にピボットシャフト38を介してスイング自在に取付けたスイングアーム45と、このスイングアーム45の前部上部に一端を取付けるとともに他端をメインパイプ32にブラケット46を介して取付けたリヤクッションユニット47とからなる。
吸気装置22は、エアクリーナ51と、このエアクリーナ51に後端を取付けるとともに前端をシリンダヘッド21に取付けたスロットルボディ52とからなり、スロットルボディ52はスロットルバルブ及び燃料噴射弁を備える。
排気装置23は、シリンダヘッド21の前部から下方そして後方に各気筒毎に延ばすとともに途中で集合させて更に後方に1本で延ばした排気管54と、この排気管54の後端に取付けたマフラ56とからなる。
ピボット支持部材39は、運転者用ステップ61及び同乗者用ステップ62を備えるステップ支持部材63を支持するものであり、このステップ支持部材63は、変速機15での変速を行うためのチェンジペダル65をスイング自在に取付けたものである。
チェンジペダル65は、リンク機構66を介して変速機15側と連結した部材であり、チェンジペダル65及びリンク機構66は、変速操作装置67を構成するものである。
ここで、15Aは変速機15の出力軸であり、この出力軸15Aに取付けたドライブスプロケット68と後輪17に設けたドリブンスプロケット69とにチェーン70を掛け渡すことで出力軸15Aから後輪17へ駆動力を伝える。
図2は本発明に係る変速操作装置を説明する要部斜視図(図中の矢印(FRONT)は車両前方を表す。以下同じ。)であり、ピボット支持部材39にボルト71,71でステップ支持部材63を取付け、このステップ支持部材63にチェンジペダル65を上下スイング自在に取付け、このチェンジペダル65にリンク機構66の一端を連結し、このリンク機構66の他端を、変速機15に設けた変速機軸72に連結したことを示す。なお、74はピボットシャフト38(図1参照)を支持するためにピボット支持部材39に開けたピボットシャフト支持穴、75は変速機軸72の周囲を覆うカバーである。
リンク機構66は、チェンジペダル65に一端を連結した第1ロッド77と、この第1ロッド77の他端に連結するとともにピボット支持部材39にスイング自在に取付けたベルクランク78と、このベルクランク78に一端を連結した第2ロッド81と、この第2ロッド81の他端に連結するとともに変速機軸72に取付けた変速機軸アーム82とからなる。
図3は本発明に係る変速操作装置を説明する要部側面図であり、チェンジペダル65は、ステップ支持部材63の運転者用ステップ61に近接させて設けた支軸85に回転自在に設けた筒状の軸受部87と、この軸受部87に取付けたL字形状のペダルアーム88と、このペダルアーム88を構成するメインアーム部91の先端に設けた円柱状の踏込み部92とからなり、ペダルアーム部88を構成するアーム部であってメインアーム部91より短いサブアーム部93の先端に、第1ロッド77を連結するロッド連結部94を設けたものである。
第1ロッド77は、両端に、チェンジペダル65のロッド連結部94、ベルクランク78にそれぞれ連結するためのボールジョイント96,97と、これらのボールジョイント96,97間に設けた第1ロッド本体98と、この第1ロッド本体98をボールジョイント96,97に連結したときの第1ロッド本体98の回り止めとする複数のロックナット101とからなる。なお、98a,98bは第1ロッド本体98の両端部に設けたおねじである。
ベルクランク78は、ピボット支持部材39に設けた支軸103に回転自在に取付けた筒状の軸受部104と、この支軸104に取付けたベルクランクプレート105とからなり、ベルクランクプレート105の2つのアーム部106,107のそれぞれの先端に、第1ロッド77及び第2ロッド81に連結するロッド連結部111,112を設けたものである。なお、39aは支軸103を取付けるためにピボット支持部材39に設けた軸取付部である。
第2ロッド81は、両端に、ベルクランク78、変速機軸アーム82にそれぞれ連結するためのボールジョイント114,115と、これらのボールジョイント114,115間に設けた第2ロッド本体116と、この第2ロッド本体116をボールジョイント114,115に連結したときの第2ロッド本体116の回り止めとする複数のロックナット117とからなる。なお、116a,116bは第2ロッド本体116の両端部に設けたおねじである。
変速機軸アーム82は、変速機軸72に取付けるために、一端に設けた割り溝121と、この割り溝121のある一端を締め付けるボルト122とを備え、他端に第2ロッド81に連結するロッド連結部123を備える。
上記したベルクランク78のスイング軸となる支軸103を、運転者用ステップ61の上端部61aよりも下方に設けた(図中のHは、運転者用ステップ61の上端部61aと支軸103の軸心との高低差である。)ことで、ベルクランク78及び第1ロッド77が運転者の足の下方に位置するために、目立ち難く、たとえ見えたとしてもチェンジペダル65と第1ロッド77とがほぼ平行であるため、チェンジペダル65と第1ロッド77とが外観上でバランスが取れ、違和感を与えることがない。更に、ピボット支持部材39に対して第2ロッド81もほぼ平行なので、これらより、外観性を向上させることができる。
図4は図3の4矢視図であり、チェンジペダル65のペダルアーム88の先端部88aを軸受部87側よりも車両外方に配置し、ベルクランク78の軸受部104をチェンジペダル65の軸受部87よりも車両内方に配置することで第1ロッド77のボールジョイント97側をボールジョイント96側よりも車両内方に配置したことを示す。
これにより、運転者用ステップ61及びチェンジペダル65の踏込み部92に載せた運転者の足130から第1ロッド77及びベルクランク78が離れる。
図5は本発明に係る変速操作装置の作用を示す作用図である。
運転者が、運転者用ステップ61及びチェンジペダル65の踏込み部92に足130(130aは足130の内側面である。)を載せたときには、第1ロッド77及びベルクランク78は足130の下方に位置する。従って、車両側方からは、これらの第1ロッド77及びベルクランク78は目立ち難くなり、たとえ、見えたとしても、第1ロッド77は、チェンジペダル65とほぼ平行であるから、チェンジペダル65と外観上でバランスが取れ、違和感のない印象を与える。
以上の図1及び図3で説明したように、本発明は第1に、車体フレーム11のほぼ中央にエンジン14及びこのエンジン14に連結した変速機15を設け、この変速機15の後方の車体フレーム11、詳しくは、メインパイプ32の左右にスイングアーム45のピボットシャフト38を支持する一対のピボット支持部材39,39(手前側の符号39のみ示す。)を設け、変速機15に変速のための変速機軸72を備え、ピボット支持部材39の後方に運転者用ステップ61とチェンジペダル65の支軸85を備え、このチェンジペダル65と変速機軸72とをロッド77,81を介して連結した車両用変速操作装置67において、運転者用ステップ61よりも下方にベルクランク78を配置し、ロッドを、チェンジペダル65とベルクランク78とを連結する第1ロッド77と、ベルクランク78と変速機軸72側とを連結する第2ロッド81とから構成し、第2ロッド81をチェンジペダル65の前方に配置したことを特徴とする。
運転者用ステップ61よりも下方にベルクランク78を配置し、ロッドを、チェンジペダル65とベルクランク78とを連結する第1ロッド77と、ベルクランク78と変速機軸72側とを連結する第2ロッド81とから構成し、第2ロッド81をチェンジペダル65の前方に配置したので、変速機15のギヤチェンジのときに足130(図5参照)を第2ロッド81に掛かりにくくすることができ、変速操作性を向上させることができる。
本発明は第2に、ベルクランク78を、ピボット支持部材39で回転自在に支持したことを特徴とする。
ベルクランク78を、ピボットシャフト38を支持するピボット支持部材39で支持したので、ピボット支持部材39でベルクランク78の支持部材を兼用することができ、部品数を減らすことができて、コストと共に重量を低減することができる。更に、チェンジペダル65をベルクランク78の近傍に配置すれば、チェンジペダル65への第1ロッド77の連結部とベルクランク78との距離が近くなり、第1ロッド77を短くすることができて、軽量化を図ることができる。
本発明は第3に、チェンジペダル65の前方にベルクランク78と変速機軸72とを配置し、この変速機軸72を運転者用ステップ61よりも上方に配置したことを特徴とする。
変速機軸72を運転者用ステップ61よりも上方に配置したので、変速機軸72を変速機15の出力軸15Aの上方に配置することができ、出力軸15Aと変速機軸72との車体前後方向の距離を短縮できて、エンジン14の前後長を短くすることができる。
尚、本発明では、ベルクランクを、ピボット支持部材で回転自在に支持したが、これに限らず、ベルクランクを、変速機のケースで回転自在に支持してもよい。
本発明の変速操作装置は、二輪車に好適である。
本発明に係る変速操作装置を備えた車両の側面図である。 本発明に係る変速操作装置を説明する要部斜視図である。 本発明に係る変速操作装置を説明する要部側面図である。 図3の4矢視図である。 本発明に係る変速操作装置の作用を示す作用図である。
符号の説明
10…車両(自動二輪車)、11…車体(車体フレーム)、14…エンジン、15A…変速機の出力軸、38…ピボットシャフト、39…ピボット支持部材、45…スイングアーム、61…ステップ(運転者用ステップ)、65…チェンジペダル、67…変速操作装置、72…変速機軸、77…第1ロッド、78…ベルクランク、81…第2ロッド。

Claims (3)

  1. 車体のほぼ中央にエンジン及びこのエンジンに連結した変速機を設け、この変速機の後方の前記車体左右にスイングアームのピボットシャフトを支持する一対のピボット支持部材を設け、
    前記変速機に変速のための変速機軸を備え、前記ピボット支持部材の後方にステップ及びチェンジペダルを備え、このチェンジペダルと前記変速機軸とをロッドを介して連結した車両用変速操作装置において、
    前記ステップよりも下方にベルクランクを配置し、
    前記ロッドを、前記チェンジペダルと前記ベルクランクとを連結する第1ロッドと、前記ベルクランクと前記変速機軸とを連結する第2ロッドとから構成し、
    前記第2ロッドを前記チェンジペダルの前方に配置したことを特徴とする車両用変速操作装置。
  2. 前記ベルクランクは、前記ピボット支持部材で回転自在に支持されたことを特徴とする請求項1記載の車両用変速操作装置。
  3. 前記チェンジペダルの前方に前記ベルクランクと前記変速機軸とを配置し、この変速機軸を前記ステップよりも上方に配置したことを特徴とする請求項1記載の車両用変速操作装置。
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