JP2022132833A - シフト装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シフトロッドの長さを十分に確保できないレイアウトであっても、シフトセンサを配置する。【解決手段】シフト装置(50)は、シフトシャフトの回転に応じて変速装置にシフトチェンジさせている。シフト装置には、シフト操作を受け付ける操作部(56)が設けられたシフトレバー(52)と、シフトシャフトに一体回転可能に設けられたシフトセンサ(60)と、シフトレバーとシフトセンサを連結するシフトロッド(57)と、が備えられている。シフトセンサがシフトロッドの動きに応じてシフトレバーに対するシフト操作を検出し、車両側面視にて、操作部及びシフトセンサがシフトロッドを挟んで同じ側に位置付けられている。【選択図】図5
Description
本発明は、シフト装置に関する。
鞍乗型車両のシフト装置として、運転者によるシフト操作を検出して、クラッチ操作を行うことなくシフトチェンジ可能なクイックシフトを採用したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のシフト装置は、クランクケースの上部側面からシフトシャフトの一端が突出し、クランクケースの下部側面から後方にシフトレバーが延びている。シフトシャフトの一端にリンクアームを介してシフトロッドの上端が連結され、シフトレバーの中間位置にシフトロッドの下端が連結されている。この上下に長いシフトロッドにシフトセンサが一体に設けられ、シフトロッドに作用する操作荷重に応じてシフト操作が検出されている。
しかしながら、シフトロッドにシフトセンサを一体に設けるためには、シフトロッドの長さを十分に確保しなければならない。このため、鞍乗型車両のレイアウトによっては、シフトセンサを設けることが困難になっていた。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、シフトロッドの長さを十分に確保できないレイアウトであっても、シフトセンサを配置することができるコンパクトなシフト装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様のシフト装置は、シフトシャフトの回転に応じて変速装置にシフトチェンジさせる鞍乗型車両のシフト装置であって、シフト操作を受け付ける操作部が設けられたシフトレバーと、前記シフトシャフトに一体回転可能に設けられたシフトセンサと、前記シフトレバーと前記シフトセンサを連結するシフトロッドと、を備え、前記シフトセンサが前記シフトロッドの動きに応じて前記シフトレバーに対するシフト操作を検出し、車両側面視にて、前記操作部及び前記シフトセンサが前記シフトロッドを挟んで同じ側に位置付けられていることで上記課題を解決する。
本発明の一態様のシフト装置によれば、シフトセンサがシフト操作を検出する機能に加えて、シフトセンサがシフトシャフトとシフトロッドを連結するリンクアームとして機能している。シフトロッドの長さが十分に確保できないレイアウトであっても、シフト装置にシフトセンサを設けることができる。シフトロッドを挟んでシフトセンサと操作部が同じ側に位置しているため、シフトレバーとシフトロッドが同一スペースにコンパクトに配置されてシフト装置が小型化されている。また、リンクアームの代わりにシフトセンサが設けられることで、部品点数の増加が抑えられると共にシフトセンサが容易に取り付けられる。
本発明の一態様のシフト装置は、鞍乗型車両のシフトシャフトの回転に応じて変速装置にシフトチェンジを実施させる。シフトレバーにはシフト操作を受け付ける操作部が設けられ、シフトシャフトにはシフトセンサが一体回転可能に設けられ、シフトレバーとシフトセンサがシフトロッドを介して連結されている。シフトセンサによってシフトロッドの動きに応じてシフトレバーに対するシフト操作が検出される。シフトセンサがシフト操作を検出する機能に加えて、シフトセンサがシフトシャフトとシフトロッドを連結するリンクアームとして機能している。シフトロッドの長さが十分に確保できないレイアウトであっても、シフト装置にシフトセンサを設けることができる。車両側面視にて、操作部及びシフトセンサがシフトロッドを挟んで同じ側に位置しているため、シフトレバーとシフトロッドが同一スペースにコンパクトに配置されてシフト装置が小型化されている。また、リンクアームの代わりにシフトセンサが設けられることで、部品点数の増加が抑えられると共にシフトセンサが容易に取り付けられる。
以下、添付図面を参照して、本実施例について詳細に説明する。図1は本実施例の鞍乗型車両の左側面図である。図2は比較例のシフト装置の左側面図である。また、以下の図では、矢印FRは車両前方、矢印REは車両後方、矢印Lは車両左方、矢印Rは車両右方をそれぞれ示している。
図1に示すように、鞍乗型車両1は、アルミ鋳造によって形成されるツインスパー型の車体フレーム10に、エンジン30や電装系等の各種部品を搭載して構成されている。車体フレーム10はヘッドパイプ11から左右に分岐して後方に延びる一対のメインフレーム12と、ヘッドパイプ11から左右に分岐して下方に延びる一対のダウンフレーム13とを有している。一対のメインフレーム12によってエンジン30の後部が支持され、一対のダウンフレーム13によってエンジン30の前部が支持されている。エンジン30が車体フレーム10に支持されることで車両全体の剛性が確保されている。
メインフレーム12の前側部分はエンジン30の上方に位置するタンクレール14になっており、タンクレール14によって燃料タンク16が支持されている。メインフレーム12の後側部分はエンジン30の後方に位置するボディフレーム15になっており、ボディフレーム15の上下方向の略中間位置にスイングアーム17が揺動可能に支持されている。スイングアーム17はリンクプレート18及びリアサスペンション19を介してボディフレーム15の上部に連結されている。ボディフレーム15の上部からはシートレール21とバックステー22が後方に向かって延びており、シートレール21上にライダーシート23が支持されている。
ヘッドパイプ11には一対のフロントフォーク24が支持されており、フロントフォーク24の下端には前輪25が回転可能に支持されている。スイングアーム17はボディフレーム15から後方に延びており、スイングアーム17の後端には後輪26が回転可能に支持されている。後輪26にはチェーンドライブ式の変速機構を介してエンジン30が連結されており、変速機構を介してエンジン30からの動力が後輪26に伝達されている。また、ボディフレーム15にはフートレストブラケット27を介してフートレスト28が設けられている。エンジン30の下部と左側のフートレスト28の間にシフト装置50が設けられている。
ところで、図2の比較例に示すように、エンジンの主要三軸が三角配置される構成であれば、シフト装置90の配置スペースを高さ方向に確保することができる。このようなエンジンであれば、シフト装置90のシフトロッド91を縦に向けて長さを確保することで、シフトロッド91にシフトセンサ92を取り付けることができる。シフトロッド91の下端にシフトレバー93が連結され、シフトロッド91の上端にリンクアーム94を介してシフトシャフト95が連結されている。シフトレバー93のシフト操作がシフトシャフト95に伝えられ、シフトシャフト95が回転されることで変速機構がシフトチェンジされる。
しかしながら、本実施例のエンジン30は主要三軸が前後方向に並んでいるため、シフト装置50のシフトロッド57を縦に向けられず十分な長さを確保することができない(図3参照)。エンジン30の後側にボディフレーム15が位置しており、シフトロッド57上にシフトセンサを取り付けるためには、シフトロッド57を後方に延ばさなければならない。シフトロッド57を延ばすと、シフト装置50全体が大型化すると共に、最低地上高やバンク角等の確保が困難になる。そこで、本実施例ではリンクアーム形状のシフトセンサ60を用いることでシフトロッド57を短くし、シフト装置50の各部材の集中的な配置によって小型化を実現している。
図3及び図4を参照して、シフト装置の配置構成について説明する。図3は本実施例のエンジン周辺の左側面図である。図4は本実施例のエンジン周辺の下面図である。なお、図3及び図4では、エンジンからスプロケットカバーを取り外した状態を示している。
図3及び図4に示すように、エンジン30は、アッパケース32及びロアケース33から成る上下割構造のクランクケース31を有している。アッパケース32はシリンダと一体化しており、アッパケース32の上部にはシリンダヘッド34及びシリンダヘッドカバー(不図示)が取り付けられている。シリンダヘッド34及びシリンダヘッドカバーの内側には吸排気バルブを作動させる動弁装置(不図示)が収容されている。ロアケース33の下部には潤滑及び冷却用のオイルを貯留するオイルパン35が取り付けられている。クランクケース31の左側面にはマグネト(不図示)を側方から覆うマグネトカバー36が取り付けられている。
マグネトカバー36の内側にはクランク軸41が配置され、クランク軸41の後方にはクランク軸41と平行にカウンタ軸42及びドライブ軸43が配置されている。このように、クランク軸41、カウンタ軸42、ドライブ軸43が前後方向に並んで配置されている。カウンタ軸42の下方にはウォータポンプ44が配置され、ドライブ軸43の下方にはドライブ軸43と平行にシフトカム45が配置されている。さらに、シフトカム45の後方にはシフトカム45と平行にシフトシャフト51が配置され、ロアケース33の左側面から突出したシフトシャフト51の一端にはシフトセンサ60が一体回転可能に取り付けられている。
シフトセンサ60は、ドライブ軸43の下方でウォータポンプ44とボディフレーム15の間に配置されている。また、シフトセンサ60はウォータポンプ44の下端よりも上方で、マグネトカバー36よりも車幅方向の内側に位置している(特に図4参照)。ウォータポンプ44がシフトセンサ60を前方から覆うように配置されているため、ウォータポンプ44によって前方からの飛び石等の飛来物からシフトセンサ60が効果的に保護されている。シフトセンサ60の前面からリード線74が斜め上方に延びており、シフトセンサ60の後方のシフトレバー52の操作部56にリード線74が絡まることがない。
ボディフレーム15の後縁にはフートレストブラケット27が取り付けられ、フートレストブラケット27にはフートレスト28と同軸にシフトレバー52が取り付けられている。シフトレバー52は、ロングアーム53とショートアーム54によって側面視略L字状に形成されている。シフトレバー52の屈曲部分には、フートレストブラケット27に揺動可能に支持される取付部55(図5参照)が形成されている。取付部55から前方に向かって斜め下方にロングアーム53が延びており、ロングアーム53の先端にはシフト操作を受け付ける操作部56が設けられている。ロングアーム53の先端側は車両側面視でボディフレーム15に重なっている。
取付部55から略下方にショートアーム54が延びており、ショートアーム54の先端にはジョイント58を介してシフトロッド57の後端が連結されている。シフトロッド57はジョイント58から前方に向かって斜め上方に延びており、ボディフレーム15の車幅方向外側を横切っている。シフトロッド57の前端にはジョイント59を介してシフトセンサ60の上部が連結されている。シフトセンサ60、シフトレバー52、シフトロッド57はドライブ軸43及びスイングアーム17よりも下方で、ウォータポンプ44の下端よりも上方に位置している。このように、車両下方にシフト装置50の各部材がコンパクトに配置されている。
シフト装置50では、運転者によってシフトレバー52が操作されると、シフトロッド57を介してシフトセンサ60と共にシフトシャフト51が一体的に所定角度だけ回転される。シフトシャフト51の回転がシフトカム45に伝達されて、シフトカム45が所定角度だけ回転されることで、シフトフォーク(不図示)によってカウンタ軸42とドライブ軸43の変速ギアの組み合わせが変わってシフトチェンジが実行される。このとき、シフトセンサ60によってシフトロッド57の動きに応じてシフトレバー52に対するシフト操作が検出され、クラッチ操作を行うことなくシフトチェンジが可能になっている。
図5から図7を参照して、シフト装置の詳細構成について説明する。図5は本実施例のシフト装置の左側面図である。図6は本実施例のシフト装置の右側面図である。図7は本実施例のシフトシャフトの前面図である。
図5及び図6に示すように、シフト装置50は、シフトレバー52に対するシフト操作を検出するためのシフトセンサ60を有している。シフトセンサ60のセンサ本体61は、側面視角丸三角形状に形成されている。センサ本体61の車幅方向外側の外側面62には、検出部としてのホールIC(Integrated Circuit)63が設けられると共に、このホールIC63を上下から挟むようにして一対の保護部64、65が設けられている。ホールIC63はシフトレバー52に対するシフト操作に応じたシフトロッド57の動きを検出している。ホールIC63の前端から制御装置(不図示)に向けてリード線74が延びている。
一対の保護部64、65は、上方及び下方からの外力からホールIC63を保護している。ホールIC63はセンサ本体61の外側面62から車幅方向外側に突出しており、一対の保護部64、65はセンサ本体61の上部及び下部からホールIC63に近づくにしたがって車幅方向外側への突出量を増やしている。すなわち、上側の保護部64の外面が車幅方向外側に向かって下向きに傾斜し、下側の保護部65の外面が車幅方向外側に向かって上向きに傾斜している。運転者の足によって上方又は下方から保護部64、65に外力が作用しても、外力が車幅方向外側に逸らされてホールIC63が効果的に保護されている。
図6及び図7に示すように、センサ本体61の車幅方向内側の内側面視には、シフトシャフト51を保持する保持部67と、保持部67の前側に連なる締付ボス68とが設けられている。車両側面視にて保持部67にはセンサ本体61の略中央位置に開口が形成されており、この開口に雌型セレーション69が取り付けられている。雌型セレーション69の嵌合穴から径方向外側に向かって締付ボス68を分断するようにスリット71が形成されている。スリット71上の直線Sを挟んで、保持部67と締付ボス68の下側部分はセンサ本体61の内側面66に連なり、保持部67と締付ボス68の上側部分はセンサ本体61の内側面66から離間している。
雌型セレーション69にはシフトシャフト51の雄型セレーションが挿し込まれて、シフトシャフト51の先端がセンサ本体61の当接面72に突き当てられて位置決めされている。このセンサ本体61の当接面72は、センサ本体61の内側面66よりも一段高くなっている。締付ボス68はセンサ本体61の下端まで延びており、締付ボス68の下側からボルト73が締め付けられる。ボルト73が締付ボス68に締め付けられることで、スリット幅が狭められて保持部67の雌型セレーション69にシフトシャフト51が保持される。これにより、シフトシャフト51にシフトセンサ60が一体回転可能に取り付けられる。
ツールによって車両の下方からボルト73が締め付けられるため、ウォータポンプ44等の他部品のレイアウトに影響を与えずにツールラインが確保される。シフト装置50(シフトレバー52)の非操作状態で、シフトセンサ60の下端の前側が後側によりも上方になるようにシフトセンサ60が傾けられている。すなわち、シフトシャフト51を中心にして、シフトセンサ60が僅かに後方に傾けられている。上記したように、締付ボス68はシフトセンサ60の前側に形成されているため、前方からボルト73の頭部が目視し易くなって、締付ボス68に対してボルト73が締め付け易くなっている。
センサ本体61の上部にはジョイント59を介してシフトロッド57の前端が連結されている。このように、センサ本体61の略中央にシフトシャフト51が保持され、センサ本体61の上部にシフトロッド57が連結されて、センサ本体61がシフトシャフト51とシフトロッド57を連結するリンクアームとして機能している。シフトロッド57上にシフトセンサ60を設ける構成ではないため、シフトセンサ60を取り付けるためにシフトロッド57を長く確保する必要がない。リンクアームの代わりにシフトセンサ60が用いられるため、部品点数の増加が抑えられると共にシフトセンサ60が容易に取り付けられる。
図5及び図6に示すように、シフトレバー52は、揺動支点となる取付部55から前方に向かって斜め下方にロングアーム53が延びており、この取付部55から略下方にショートアーム54が延びている。ロングアーム53は、シフトセンサ60の下端に向かって延びており、ロングアーム53の先端の操作部56がシフトセンサ60の後方に位置付けられている。ショートアーム54の先端のジョイント58からシフトセンサ60の上部のジョイント59までシフトロッド57が延びている。ロングアーム53がシフトロッド57の車幅方向外側を横切って、ロングアーム53とシフトロッド57が斜めに交差している。
シフトレバー52の非操作状態で、ショートアーム54の傾きがシフトセンサ60の傾きに略一致している。ショートアーム54及びシフトセンサ60の傾きに直交する方向にシフトロッド57が延びており、シフトロッド57の延在方向にてシフトセンサ60の前端から操作部56の前端までの距離L1がシフトロッド57の長さL2の半分以下になっている。これにより、シフトセンサ60に操作部56が近づけられて、シフト装置50の前後長が抑えられている。シフト装置50の前後長が抑えられることで、ステップ位置が前後方向に偏って配置されることなく、運転者のライディングポジションが損なわれることがない。
車両側面視にて、シフトロッド57の下方に操作部56とシフトセンサ60が設けられ、操作部56及びシフトセンサ60の下部が同じ高さに位置付けられている。これにより、操作部56が低くなり過ぎず、バンク角を容易に確保することができる。また、シフトロッド57の下方にシフトセンサ60が配置されることで、シフトセンサ60と一体回転するシフトシャフト51が変速装置のドライブ軸43(図3参照)から離される。このため、変速装置の軸配置の自由度が向上すると共に、ドライブチェーンからシフト装置50が離されてスプロケットカバー29(図1参照)の配置も容易になる。
車両側面視にて、シフトロッド57の上方にシフトレバー52の取付部55が設けられ、取付部55及びシフトセンサ60の上部が同じ高さに位置付けられている。また、シフトロッド57の前端よりも後端が下方に位置しており、シフトロッド57の後端のジョイント58がシフトセンサ60の下部及び操作部56と同じ高さに位置付けられている。シフトセンサ60の上部から下部までの範囲にシフトレバー52及びシフトロッド57が収まるため、シフト装置50の高さが抑えられている。また、ロングアーム53が取付部55から操作部56に向かって斜めに延びて、シフトレバー52の長さが十分に確保されている。
このように、シフトレバー52とシフトロッド57が交差するようにコンパクトに配置されることで、シフト装置50の前後長及び高さが抑えられてシフト装置50の小型化が図られている。なお、操作部56、シフトセンサ60の下部、シフトロッド57の後端のジョイント58が完全に同じ高さに位置付けられている必要はなく、これらの高さが同じであると見做せる程度に僅かなズレが生じていてもよい。同様に、取付部55及びシフトセンサ60の上部は完全に同じ高さに位置付けられている必要はなく、これらの高さが同じであると見做せる程度に僅かなズレが生じていてもよい。
以上、本実施例によれば、シフトセンサ60がシフト操作を検出する機能に加えて、シフトセンサ60がシフトシャフト51とシフトロッド57を連結するリンクアームとして機能している。シフトロッド57の長さが十分に確保できないレイアウトであっても、シフト装置50にシフトセンサ60を設けることができる。シフトロッド57の下方にシフトセンサ60と操作部56が位置しているため、シフトレバー52とシフトロッド57が同一スペースにコンパクトに配置されてシフト装置50が小型化されている。また、リンクアームの代わりにシフトセンサ60が設けられることで、部品点数の増加が抑えられると共にシフトセンサ60が容易に取り付けられる。
なお、本実施例では、シフトロッドの下方に操作部及びシフトセンサが位置付けられたが、操作部及びシフトセンサはシフトロッドを挟んで同じ側に位置付けられていればよい。例えば、シフトロッドの上方に操作部及びシフトセンサが位置付けられてもよい。
また、本実施例では、センサ部としてホールICを用いたが、センサ部はホールICに限定されない。センサ部はシフトロッドの動きを検出可能であればよく、例えばAMR(Anisotropic Magneto Resistive)センサでもよい。
また、本実施例では、上方及び下方からの外力からセンサ部を保護する一対の保護部がシフトセンサに設けられているが、上方及び下方の少なくとも一方向からの外力からセンサ部を保護するようにシフトセンサに1つの保護部が設けられていてもよい。また、シフトセンサには保護部が設けられていなくてもよい。
また、本実施例では、シフトセンサの下端の前側が後側によりも上方になるようにシフトセンサが後方に傾けられているが、シフトセンサが傾けられていなくてもよいし、シフトセンサが前方に傾けられていてもよい。
また、本実施例では、操作部、シフトセンサの下部、シフトロッドの後端が同じ高さに位置付けられているが、操作部、シフトセンサの下部、シフトロッドの後端の位置関係は特に限定されない。
また、本実施例では、シフトレバーの取付部及びシフトセンサの上部が同じ高さに位置付けられているが、シフトレバーの取付部及びシフトセンサの上部の位置関係は特に限定されない。
また、本実施例では、シフトロッドの延在方向にてシフトセンサの前端から操作部の前端までの距離がシフトロッドの長さの半分以下であるが、シフトセンサの前端から操作部の前端までの距離は特に限定されない。シフトレバーの長さが確保可能であれば、シフトセンサの前端から操作部の前端までの距離がシフトロッドの長さの半分よりも大きくてもよい。
また、本実施例では、シフトシャフトにシフトセンサが一体回転可能に設けられているが、一体回転可能とはシフトシャフトからシフトセンサに遊びなく回転が伝達される構成に限られない。一体回転可能とはシフトシャフトからシフトセンサに所定回転量の遊びを持って回転が伝達されてもよい。
また、シフト装置は、図示の鞍乗型車両に限らず、他のタイプの鞍乗型車両に採用されてもよい。鞍乗型車両とは、ライダーがシートに跨った姿勢で乗車する車両全般に限定されず、ライダーがシートに跨らずに乗車する小型のスクータタイプの車両も含んでいる。
以上の通り、本実施例のシフト装置(50)は、シフトシャフト(51)の回転に応じて変速装置にシフトチェンジさせる鞍乗型車両(1)のシフト装置であって、シフト操作を受け付ける操作部(56)が設けられたシフトレバー(52)と、シフトシャフトに一体回転可能に設けられたシフトセンサ(60)と、シフトレバーとシフトセンサを連結するシフトロッド(57)と、を備え、シフトセンサがシフトロッドの動きに応じてシフトレバーに対するシフト操作を検出し、車両側面視にて、操作部及びシフトセンサがシフトロッドを挟んで同じ側に位置付けられている。この構成によれば、シフトセンサがシフト操作を検出する機能に加えて、シフトセンサがシフトシャフトとシフトロッドを連結するリンクアームとして機能している。シフトロッドの長さが十分に確保できないレイアウトであっても、シフト装置にシフトセンサを設けることができる。シフトロッドを挟んでシフトセンサと操作部が同じ側に位置しているため、シフトレバーとシフトロッドが同一スペースにコンパクトに配置されてシフト装置が小型化されている。また、リンクアームの代わりにシフトセンサが設けられることで、部品点数の増加が抑えられると共にシフトセンサが容易に取り付けられる。
本実施例のシフト装置において、車両側面視にて、操作部がシフトセンサよりも後方に位置付けられており、シフトロッドの延在方向にて、シフトセンサの前端から操作部の前端までの距離がシフトロッドの長さの半分以下である。この構成によれば、シフトセンサに操作部が近づけられることで、シフト装置の前後長を抑えることができる。シフト装置の前後長が抑えられることで、ステップ位置が前後方向に偏って配置されることなく、運転者のライディングポジションが損なわれることがない。
本実施例のシフト装置において、シフトロッドは前後方向に延びており、操作部とシフトセンサがシフトロッドの下方に位置付けられている。この構成によれば、シフト装置の高さを抑えることができる。シフトロッドの下方にシフトセンサが配置されることで、シフトセンサと一体回転するシフトシャフトが変速装置のドライブ軸(43)から離される。このため、変速装置の軸配置の自由度が向上すると共に、ドライブチェーンからシフト装置が離されてスプロケットカバー(29)の配置も容易になる。
本実施例のシフト装置において、操作部及びシフトセンサの下部が同じ高さに位置付けられている。この構成によれば、シフト装置の高さを抑えることができる。シフト装置が低くなり過ぎず、バンク角を容易に確保することができる。
本実施例のシフト装置において、車両に対するシフトレバーの取付部(55)がシフトロッドの上方に位置付けられ、シフトレバーの取付部とシフトセンサの上部が同じ高さに位置付けられている。この構成によれば、シフト装置の高さを抑えることができる。シフトレバーが取付部から操作部に向かって斜め下方に延びて、シフトレバーの長さが十分に確保される。
本実施例のシフト装置において、シフトロッドの一端がシフトセンサの上部に連結され、シフトロッドの一端よりも他端が下方に位置し、シフトセンサの下部とシフトロッドの他端が同じ高さに位置付けられている。この構成によれば、シフトセンサの上部から下部までの範囲にシフトロッドが収まり、シフト装置の高さを抑えることができる。
本実施例のシフト装置において、シフトセンサを前方から覆うようにウォータポンプ(44)が配置されている。この構成によれば、前方からの飛び石等の飛来物からシフトセンサを保護することができる。
なお、本実施例を説明したが、他の実施例として、上記実施例及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
また、本発明の技術は上記の実施例に限定されるものではなく、技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
1 :鞍乗型車両
44 :ウォータポンプ
50 :シフト装置
51 :シフトシャフト
52 :シフトレバー
55 :取付部
56 :操作部
57 :シフトロッド
60 :シフトセンサ
44 :ウォータポンプ
50 :シフト装置
51 :シフトシャフト
52 :シフトレバー
55 :取付部
56 :操作部
57 :シフトロッド
60 :シフトセンサ
Claims (7)
- シフトシャフトの回転に応じて変速装置にシフトチェンジさせる鞍乗型車両のシフト装置であって、
シフト操作を受け付ける操作部が設けられたシフトレバーと、
前記シフトシャフトに一体回転可能に設けられたシフトセンサと、
前記シフトレバーと前記シフトセンサを連結するシフトロッドと、を備え、
前記シフトセンサが前記シフトロッドの動きに応じて前記シフトレバーに対するシフト操作を検出し、
車両側面視にて、前記操作部及び前記シフトセンサが前記シフトロッドを挟んで同じ側に位置付けられていることを特徴とするシフト装置。 - 車両側面視にて、前記操作部が前記シフトセンサよりも後方に位置付けられており、前記シフトロッドの延在方向にて、前記シフトセンサの前端から前記操作部の前端までの距離が前記シフトロッドの長さの半分以下であることを特徴とする請求項1に記載のシフト装置。
- 前記シフトロッドは前後方向に延びており、前記操作部と前記シフトセンサが前記シフトロッドの下方に位置付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシフト装置。
- 前記操作部及び前記シフトセンサの下部が同じ高さに位置付けられていることを特徴とする請求項3に記載のシフト装置。
- 車両に対する前記シフトレバーの取付部が前記シフトロッドの上方に位置付けられ、
前記シフトレバーの取付部と前記シフトセンサの上部が同じ高さに位置付けられていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のシフト装置。 - 前記シフトロッドの一端が前記シフトセンサの上部に連結され、
前記シフトロッドの一端よりも他端が下方に位置し、前記シフトセンサの下部と前記シフトロッドの他端が同じ高さに位置付けられていることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のシフト装置。 - 前記シフトセンサを前方から覆うようにウォータポンプが配置されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のシフト装置。
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