JP2010131323A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】現在の遊技状態の報知形式を工夫することにより遊技者の期待感を維持し、それにより遊技機の稼働率向上を図る。
【解決手段】ある態様のぱちんこ遊技機においては、演出表示制御手段が、演出決定手段により選択された変動パターンにしたがって複数の図柄を図柄表示装置に変動表示させる一方、遊技状態を示すための複数種類の絵柄を図柄表示装置に表示する。演出表示制御手段は、その複数種類の絵柄に含まれる特定種類の絵柄を表示する分量によって現在の遊技状態が特定遊技状態であるか否かを遊技者に示唆する。
【選択図】図7

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に弾球遊技機における画面表示内容を制御する技術に関する。
従来、各種の弾球遊技機のうち、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機は、遊技盤の略中央に設けられた液晶ディスプレイなどの表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。この遊技機は、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、通常遊技より多くの賞球が得られる、いわゆる大当たりと呼ばれる特別遊技へと移行するものとして知られている(例えば、特許文献1参照)。表示領域における図柄の変動表示は、単に複数の図柄が変動表示されるだけでなく、いわゆるリーチ画面と呼ばれる状態のように、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなる状態で変動表示の時間を通常よりも長くする等、遊技者の期待感を高めるための演出が図られている。また、図柄等の画像にキャラクタを用いて変動表示にストーリーを持たせる演出を施したり、特別遊技への移行確率を変動させる確率変動等の特定遊技の制御によっても遊技者の期待感を高めている。
確率変動状態では比較的早期に次の大当たりが発生しやすいことから、遊技者にとって特に大きな利益を獲得するチャンスといえ、単に大当たりが出るだけでは足らず、その大当たりに確率変動が付随するかどうかが遊技者にとって大きな関心事になっている。多くの機種では当たり図柄が「7」や「3」などの特定の図柄で当たった場合や奇数の数字の図柄で当たった場合に確率変動へ移行する仕様とするなど、当たり図柄さえ見れば確率変動へ移行するかを容易に把握できる基準を提示している。
特開2003−230714号公報
ところで近年では、大当たり発生時に確率変動付きの大当たりであったか否かを遊技機内部的には判定するものの、その場では判定結果を遊技者には報知せず、実際にその判定結果に応じた遊技状態へ移行した後に、現在の遊技状態として報知するものもある。その報知の態様も、確率変動状態への移行の有無を明示するもの、特定の演出を表示させることでその移行の有無を暗に示唆するものなど様々である。後者によれば、その不確実性から、実際には確率変動状態へ移行されていなくても、移行したのではないかという期待感を抱きやすく、遊技者の遊技意欲を長期にわたって継続させやすい。発明者らは、このような遊技状態の報知形式に従来にない演出上の工夫を凝らすことにより、遊技者の遊技意欲を持続させ、遊技機の稼働率をより一層向上させることができるとの考えに到った。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、現在の遊技状態の報知形式を工夫することにより遊技者の期待感を維持し、それにより遊技機の稼働率向上を図ることにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための当否抽選を実行する当否抽選手段と、当否抽選の結果を示すための複数の図柄が変動表示される図柄表示装置と、図柄の変動態様が定められた複数種類の変動パターンを予め記憶するとともに、当否抽選の結果に応じていずれかの変動パターンを選択する変動パターン決定手段と、当否抽選の結果が当たりであったことを契機に、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、特別遊技の後の通常遊技において、所定の移行条件を満たす場合に、通常状態よりも遊技者に有利な状態である特定遊技状態へ遊技状態を移行させる特定遊技実行手段と、選択された変動パターンにしたがって複数の図柄を図柄表示装置に変動表示させる一方、遊技状態を示すための複数種類の絵柄を図柄表示装置に表示するとともに、その複数種類の絵柄に含まれる特定種類の絵柄を表示する分量によって現在の遊技状態が特定遊技状態であるか否かを遊技者に示唆する演出表示制御手段と、現在の遊技状態が特定遊技状態であるか否かに応じて異なる基準を用いて特定種類の絵柄を表示する分量を決定する演出決定手段と、を備える。
ここでいう「複数の図柄」は、その複数の停止図柄の組合せによって当否抽選の結果を示すものでもよい。各図柄は、その変動により循環表示される複数の図柄候補を含み、その図柄候補のそれぞれが停止図柄となりうるものであってもよい。また、「絵柄」は、図柄(図柄候補)に対応づけて設けられるものであってもよい。その場合、図柄と絵柄との対応関係は一定に固定される必要はなく、特定遊技状態であるか否かを示唆する演出内容に応じて変化するものであってよい。また、絵柄は、図柄の全体または特定部分の色や形などの属性を決めるものであってもよい。そして、特定種類の絵柄が、通常の図柄の属性を変更するものであってもよい。「特定遊技状態」は、特別遊技への移行確率が通常状態よりも高い遊技状態となる確率変動状態であってもよい。「分量」は、表示される複数種類の絵柄のうち特定種類の絵柄の割合であってもよく、単に特定種類の絵柄の表示数(絶対数)であってもよい。「異なる基準」は、特定種類の絵柄を表示させる分量が異なるように設定された複数のテーブルの選択基準であってもよい。
この態様によると、現在の遊技状態が特定遊技状態であるか否かによって、図柄表示装置に表示される特定種類の絵柄の分量が基本的に異なる。このため、遊技者は、その特定種類の絵柄の分量を把握することにより、現在の遊技状態が特定遊技状態であるか否かを推測することができる。当否抽選の結果を示す図柄そのものではなく、その図柄に付加的に表示される特定種類の絵柄の分量という従来にない形で期待感が煽られるので、遊技者の興趣も高められる。その結果、遊技意欲を長く維持させて遊技機の稼働率向上を図ることができる。
具体的には、絵柄は、複数の図柄のそれぞれに含まれる部分画像であって、特定種類の絵柄は、通常の図柄変動で用いられる通常絵柄とは異なる種類の絵柄であって通常絵柄との切り替えによって複数の図柄の少なくともいずれかに部分画像として含められ、演出決定手段は、特定種類の絵柄が表示される分量を視認可能な配列にて特定種類の絵柄を表示させる特定画面へ切り替えるか否かを、予め定める切り替え条件に基づいて決定し、演出表示制御手段は、特定画面への切り替えが決定されたときに特定種類の絵柄を配列にて表示させてもよい。
ここでいう「切り替え」は、図柄に含まれる通常絵柄を特定種類の絵柄に部分的に差し替えるものでもよい。また、特定種類の絵柄が含まれる数が異なる複数の図柄を予め用意してそれらを差し替えるものでもよい。あるいは、絵柄のない図柄と、通常絵柄または特定種類の絵柄との組み合わせを変更するものでもよい。「視認可能な配列」は、その配列を構成する一連の絵柄を外観上認識できる配列であればよく、その一連の絵柄が一巡するように順次表示される配列であってもよいし、その一連の絵柄が一望できるような配列であってもよい。
この態様によれば、通常の図柄変動においても各図柄の部分画像として予め対応づけられた通常絵柄が表示されるものの、特定画面に切り替えられると、その通常絵柄の少なくとも一部が特定種類の絵柄に切り替えられる。この特定種類の絵柄への切り替えの有無やその分量は、特定画面において視認される絵柄配列によって把握できるようになる。すなわち、遊技者の期待感は、まず特定画面が表示されるか否かにより煽られ、その特定画面が表示された場合にはさらに特定種類の絵柄の分量が多いか少ないかにより煽られる。このような段階的な煽りが遊技者の期待感や興趣を一層引き立てるようになる。
演出決定手段は、複数種類の変動パターンのうち特定種類の変動パターンが選択されたことを切り替え条件のひとつとして、特定画面への切り替えを決定してもよい。その場合、「特定種類の変動パターン」は、特定画面への切り替えが演出上円滑に行われるような変動時間および変動態様を有するものであるのが好ましい。この態様によれば、抽選にて決定される特定種類の変動パターンの選択が条件となるので、特定画面の表示の有無についてある程度のランダム性を担保することができる。
演出決定手段は、特定画面への切り替えを契機に、特定種類の絵柄を表示する分量を変化させる演出内容を決定してもよい。このように特定種類の絵柄の分量を可変とすることで、遊技者の期待感を煽る演出効果をより一層高めることができる。また、そのように特定画面への切り替えをトリガとして特定種類の絵柄の分量が変化することを遊技者に認知させることで、その特定画面の表示への遊技者の期待感を高く維持することができる。さらに、特定種類の絵柄が特定画面において視認できる配列で表示されることで初めてその分量が確実に認識可能となる場合には、処理効率上のメリットもある。すなわち、特定画面への切り替えが常に実行されるものはないことから、その切り替え以前の段階においては特定種類の絵柄の分量を変化させるといった特殊な処理を設けないことで、処理負荷の軽減を図ることもできる。
当否抽選の結果が特定の当たりであった場合、または、図柄の変動表示を一時的に停止させたように表示することにより擬似的な複数回の図柄変動を表示させる擬似連続変動パターンを変動パターン決定手段が選択した場合に、演出決定手段は、特定種類の絵柄を表示させる特定画面への切り替えを決定してもよい。
ここでいう「特定の当たり」は、例えば特別遊技として遊技領域の所定位置に設けられた大入賞口の開放を伴う単位遊技を複数回含むものの、その単位遊技の設定回数が通常の特別遊技のそれよりも少ない特殊特別遊技へ移行させる特殊当たりであってもよい。あるいは、大入賞口の開放を伴う単位遊技である小当たり遊技へ移行させる小当たりであってもよい。「擬似連続変動パターン」は、必ずしも特別遊技へ結びつくものでなくてよく、当否抽選の結果が当たりであるときに外れであるときよりも相対的に選択されやすい変動パターンであってもよい。また、特定の当たりの発生や擬似連続変動パターンの選択は、特定画面への切り替え条件として設定されるが、特定画面への切り替えは、それらの変動パターンに対応する図柄変動過程のいずれかのタイミングでなされればよい。
この態様によれば、特定画面への切り替えを決定する契機が複数あり、また当否抽選の結果が当たり以外の場合もその契機に含まれうるので、その特定画面による示唆演出の出現頻度が極端に低くなることを防止し、その出現頻度を適度に設計できるようになる。すなわち、当否抽選の結果が当たりとなったことを特定画面への切り替え契機とした場合、その当たり確率には通常一定の規制があるため、その示唆演出の出現頻度が極端に低くなる可能性がある。しかし、この態様では当否抽選の結果が外れである場合にも選択されうる擬似連続変動パターンの選択を契機に含めることで、その出現頻度を一定以上に確保することができる。また、擬似連続変動パターンにおける擬似的な複数回の図柄変動間の区切りを特定画面の表示タイミングとするなど、示唆演出の演出内容の区切りに対応させるようにすれば、図柄の変動表示と演出表示との整合性を良好に保つこともできる。
変動パターン決定手段は、当否抽選の結果が特定の当たりであった場合に変動パターンとして特定の当たりであることを示唆する特定の変動パターンを選択するとともに、その特定の変動パターンにより表示される演出内容には擬似連続変動パターンにより表示される演出内容と共通する部分を有してもよい。
この態様によれば、特定の当たりによる特定の変動パターンに基づく演出と、擬似連続変動パターンに基づく演出とが、その演出過程の途中段階まで共通する。このため、その共通の演出部分について、設計段階において上述した出現頻度の調整を行うことができる。また、当否抽選や変動パターン抽選の結果が異なってもその共通の演出部分については演出用のパターンデータを共用でき、演出の設計効率およびデータ容量の削減等の観点からも好ましい。
遊技者による操作入力を受け付ける操作入力手段をさらに備えてもよい。演出決定手段は、操作入力手段を介した操作入力があった場合であってその入力結果が所定の結果であった場合に、特定種類の絵柄を表示させる特定画面への切り替えを決定してもよい。
ここでいう「所定の結果」は、特定画面への切り替え条件として予め設定された操作入力手段による操作入力結果を意味する。この態様では、遊技者による操作入力が条件とされ、その操作入力の結果が特定画面への切り替えの有無に直接的に影響を及ぼすように構成されている。このような遊技者の介入が演出表示を左右することで、その興趣を高めることが期待される。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明の弾球遊技機によれば、現在の遊技状態の報知形式を工夫することにより遊技者の期待感を維持し、それにより遊技機の稼働率向上を図ることができる。
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。以下、弾球遊技機として従来にいういわゆる第1種ぱちんこ遊技機を例に説明する。
ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板13は、ガラスなどにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が出力される。
遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、特別図柄表示装置61、演出表示装置60、始動入賞口(以下、「始動口」という)62、センター飾り64、大入賞口66、作動口68、一般入賞口72を含む。さらに遊技領域52には、図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。始動口62は、遊技球の入球を検出するための始動入賞検出装置74と、始動口62の拡開機構を拡開させるための普通電動役物ソレノイド76を備える。始動口62の拡開機構が拡開されたとき、始動口62の開口幅が拡がって入球容易性が向上する。始動入賞検出装置74は、始動口62への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す始動入賞情報を生成する。
一般入賞口72は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置73を備える。一般入賞検出装置73は、一般入賞口72への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。大入賞口66は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置78と、大入賞口66を拡開させるための大入賞口ソレノイド80を備える。入賞検出装置78は、大入賞口66への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。
大入賞口66は、特別図柄192が所定の態様にて停止したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。大入賞口66はアウト口58の上方等の位置に設けられる。大入賞口66の入賞検出装置78は、遊技球の通過を検出するセンサを備えて構成される。
遊技領域52の左方に設けられた特別図柄表示装置61および遊技領域52の略中央に設けられた演出表示装置60は、それぞれの画面に特別図柄192の変動と、特別図柄192に連動する装飾図柄190を含む演出画像の変動を表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。ここで、特別図柄192は、始動口62への遊技球の落入を契機として行われる抽選の結果に対応した図柄であり、その変動表示が停止されたときの図柄態様が当たりと定められた図柄であった場合、その停止図柄が表示されたタイミングが大当たり発生タイミングとなる。
特別図柄表示装置61は、例えば7セグメントLEDで構成される表示手段である。演出表示装置60は、特別図柄192の変動表示と連動する形で装飾図柄190を変動表示する液晶ディスプレイである。装飾図柄190は、特別図柄192で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置60は、装飾図柄190として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。演出表示装置60は、この実施例では液晶ディスプレイで構成されるが、ドラムなどの機械式回転装置やLEDなどの他の表示手段で構成されてもよい。なお、特別図柄192は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では演出表示装置60の左下方の特別図柄表示装置61にて目立たない大きさで表示させるが、特別図柄自体に演出的な役割をもたせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄を演出表示装置60のような液晶ディスプレイに表示させてもよい。
作動口68は、遊技盤50の左側方位置に設けられる。作動口68は、通過検出装置69を含む。通過検出装置69は、作動口68への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。作動口68への遊技球の通過は始動口62の拡開機構を拡開させるか否かを決定する開放抽選の契機となる。作動口68を遊技球が通過すると、開放抽選の結果を示す図柄である普通図柄が普通図柄表示装置59に変動表示される。普通図柄表示装置59は演出表示装置60の右下方に設けられる。所定時間の経過後に普通図柄の変動表示が停止すると、通常、10%程度の確率で始動口62が所定時間拡開する。
演出表示装置60の周囲には、センター飾り64が設けられる。センター飾り64は、遊技球の流路、特別図柄表示装置61および演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。演出表示装置60の下方には、抽選保留ランプ20が設けられ、その対称的な位置である遊技領域52の右下部には、普通図柄表示装置59の下に作動保留ランプ22が設けられている。抽選保留ランプ20は、4個のランプからなり、その点灯個数によって当否抽選の保留数を表示する。当否抽選の保留数は、図柄変動中または特別遊技中に始動口62へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。作動保留ランプ22もまた4個のランプからなり、その点灯個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に作動口68を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。さらに演出表示装置60の上方および下方には、それぞれ遊技効果ランプ90が設けられている。操作ボタン82は、遊技者が遊技機へ所定の指示を入力するために操作するボタンである。操作ボタン82は、上球皿15近傍の外壁面に設けられる。
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口72や始動口62、大入賞口66の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。一般入賞口72等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。
遊技球が始動口62に落入すると、特別図柄表示装置61および演出表示装置60において特別図柄192および装飾図柄190が変動表示される。特別図柄192および装飾図柄190の変動表示は、表示に先だって決定された表示時間の経過後に停止される。停止時の特別図柄192および装飾図柄190が大当たりを示す図柄である場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、大入賞口66の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した装飾図柄190は、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。特別遊技において、大入賞口66は、約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。
特別遊技は、大入賞口66が開放される単位遊技が複数回繰り返される遊技であり、単位遊技が最大回数である15回繰り返される特別遊技と、単位遊技が最少回数である2回だけ繰り返される特別遊技とがある。15回の単位遊技が繰り返される特別遊技(以下、適宜「15R大当たり」とも称する)の場合、大入賞口66は約30秒間開放されたとき、または9球以上の遊技球が落入したときに一旦閉鎖されることで1回の単位遊技が終了する。2回の単位遊技が繰り返される特別遊技(以下、適宜「2R大当たり」とも称する)の場合、大入賞口66は約0.2秒間開放されたときに一旦閉鎖されることで1回の単位遊技が終了する。
停止時の特別図柄192が所定の小当たり態様であった場合、1回の単位遊技で構成される小当たり遊技に移行し、大入賞口66の開閉動作が実行される。小当たり遊技を構成する1回の単位遊技においては、大入賞口66が約0.2秒間の開放を2回繰り返すので、外観上は2R大当たりと同様の動作態様となる。
特別遊技が終了した後の通常遊技においては特定遊技の一つである変動時間短縮遊技(以下、適宜「時短」という)が開始される。変動時間短縮遊技においては、特別図柄および装飾図柄の変動時間が通常より短縮される。特別図柄および装飾図柄の変動時間は、所定の変動回数の変動表示がなされた後で元の変動時間に戻される。特別遊技が発生した場合であってそのときの当たり停止図柄が特定の態様であった場合、特別遊技の終了後に特定遊技の一つである確率変動遊技(以下、適宜「確変」という)がさらに開始される。確変状態においては、通常の確率状態より当たりの確率が高い抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生する。確変状態は、特別図柄192が大当たりとなるまで継続される。時短は、特別図柄192の変動表示の合計が所定の終了条件回数、例えば100回に達するまで継続される。時短中は、特別図柄192の変動時間が概ね短縮される。
また、確変中および時短中においては、普通図柄についても変動時間が概ね短縮される(変動時間短縮機能)。その際、普通図柄の当選確率(始動口62の開放抽選の当たり確率)も90%程度に高まり(確率変動機能)、ほぼ確実に始動口62が拡開し、その開放時間も通常状態より延長される(開放延長機能)。なお、確変中および時短中において2R大当たりが発生した場合にはこの変動時間短縮機能が作動するが、確変中および時短中以外の通常状態において2R大当たりが発生したとしても、このような変動時間短縮機能は作動しない。そうすることで、通常状態において2R大当たりまたは小当たりが発生した場合に、現在の遊技状態が確変状態であるのか通常状態であるのかが分からない状態を創出することができ、後述する特定演出の演出効果が有効に発揮されるようになる。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。
電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に始動口62へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容や複数の可動役物140の動作、遊技効果ランプ90の点灯を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させ、その演出の進行に沿って可動役物140や遊技効果ランプ90の点灯を作動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。セット基板39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
図3は、本実施例におけるぱちんこ遊技機10の機能ブロックを示す。
ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、始動口62、大入賞口66、一般入賞口72、作動口68、特別図柄表示装置61、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18、遊技効果ランプ90、可動役物140のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や可動役物140、電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
本実施例におけるメイン基板102は、入球判定手段110、当否抽選手段112、図柄決定手段114、変動パターン決定手段115、保留制御手段116、メイン表示制御手段118、特別遊技制御手段120、特定遊技実行手段122、開閉制御手段124を備える。本実施例におけるサブ基板104は、パターン記憶手段130、図柄態様決定手段131、演出決定手段132、演出表示制御手段134、役物制御手段136を備える。なお、メイン基板102に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板102ではなくサブ基板104に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板104に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板104ではなくメイン基板102に搭載されるかたちで構成されてもよい。
ただし、メイン基板102とサブ基板104の間におけるデータの送受信はメイン基板102からサブ基板104への一方向であるため、そのような一方向でのデータ送受信にて全体動作が実現されるよう各構成がメイン基板102とサブ基板104に配置される。このようにメイン基板102からサブ基板104へのデータ送信の一方向性が保たれるため、サブ基板104に含まれる構成からメイン基板102に含まれる構成へはデータを送信することができず、データ送信の要求もできない。したがって、メイン基板102で生成された情報は、メイン基板102がサブ基板104へ一方的に送信しない限りサブ基板104から参照することはできない。
入球判定手段110は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段110は、始動入賞情報を受け取ると遊技球が始動口62に入賞したと判断し、大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口66に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口72に入賞したと判断する。入球判定手段110は、通過情報を受け取ると遊技球が作動口68を通過したと判断する。
当否抽選手段112は、始動口62への遊技球の入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を当否抽選値として取得する。たとえば、当否抽選値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。当否抽選手段112は、当否判定で参照する当否テーブルを複数保持する。複数の当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。当否抽選手段112は、通常時には通常確率による当否判定のための当否テーブルを参照し、確率変動時には通常確率より当たりの確率が高くなる当否テーブルを参照する。当否抽選手段112は、複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当たりであるか否かを判定する。当否抽選手段112による判定結果は、特別図柄表示装置61において特別図柄の形で変動表示される。また、当否抽選手段112による判定結果を演出的に示す装飾図柄が演出表示装置60において変動表示される。
図柄決定手段114は、特別図柄表示装置61に表示させる特別図柄の停止図柄を、当否抽選手段112による抽選の結果に応じて決定する。また、図柄決定手段114は、普通図柄表示装置59に表示させる普通図柄の停止図柄を抽選により決定する。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示すべき図柄である。図柄決定手段114は、特別図柄や普通図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルを保持する。
図柄決定手段114は、特別図柄を決定するための図柄決定抽選値を取得し、当否抽選手段112による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて特別図柄の停止図柄を決定する。図柄決定手段114は、決定した停止図柄を示すデータをメイン表示制御手段118、図柄態様決定手段131、演出決定手段132へ送出する。
図柄決定手段114は、遊技球が作動口68を通過した場合に、普通図柄を決定するための抽選乱数を取得し、その抽選乱数に応じて普通図柄の停止図柄を決定する。普通図柄の停止図柄が特定の図柄であった場合、開閉制御手段124が始動口62の普通電動役物を所定時間拡開する。
変動パターン決定手段115は、当否抽選の結果に応じて複数種類の変動パターンからいずれかの変動パターンを選択する。変動パターン決定手段115は、変動パターンを決定するために参照すべきパターン選択テーブルを保持する。図柄決定手段114は、決定した変動パターンを示すデータをメイン表示制御手段118、図柄態様決定手段131、演出決定手段132へ送出する。変動パターン決定手段115は、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた複数種類の変動パターンを記憶する。複数種類の変動パターンは、長短様々な変動時間をもつとともに、その変動時間にて複数の図柄で構成される装飾図柄による図柄変動も実行されることを前提として規定される。各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄および装飾図柄の変動が停止される。変動パターンには、特別図柄192の1回の本変動に対して装飾図柄190の擬似的な複数回の仮変動を伴う擬似連続変動パターンが含まれるが、その詳細については後述する。
保留制御手段116は、当否抽選手段112により取得された当否抽選値を保留球として保持する。当否抽選値は、その保留数が所定の上限に達するまで蓄積される。保留数の上限は4である。
メイン表示制御手段118は、当否抽選手段112による抽選の結果を、変動パターン決定手段115により決定された変動パターンにしたがって特別図柄の変動表示として特別図柄表示装置61に表示させる。メイン表示制御手段118は、特別図柄の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出表示制御手段134へ送信することにより、メイン表示制御手段118および演出表示制御手段134による変動表示が同期し、連動が保たれる。メイン表示制御手段118は、普通図柄の変動を普通図柄表示装置59に表示させる。
特別遊技制御手段120は、当否抽選手段112による当否抽選結果が当たりであった場合に、特別遊技の実行処理を制御する。特別遊技は、大入賞口66の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした複数回の単位遊技で構成される。上述のように、特別遊技には、単位遊技を15回繰り返す15R大当たりと、短い単位遊技を2回だけ繰り返す2R大当たりがある。特別遊技制御手段120は、単位遊技の継続回数が上限回数(最終ラウンド)に達していなければ、現在の単位遊技の終了後に次の単位遊技を開始させる。単位遊技の上限回数を消化した場合には、特別遊技を終了させる。
特定遊技実行手段122は、遊技状態を通常状態から特定遊技状態へ移行させる制御と、特定遊技状態から通常状態へ戻す制御を実行する。本実施例における特定遊技には、当否抽選の当選確率を通常確率の状態から高確率の状態へ切り替える確変と、図柄変動時間を通常時間より短時間へ切り替える時短とがある。
特定遊技実行手段122は、当否抽選値が確変状態へ移行すべき値であった場合に、特別遊技後の遊技状態を確変状態へ移行させる。確変状態は原則として次の大当たりが発生するまで続行され、その間は当否抽選手段112による当たり判定の確率が高い値のまま維持される。また、特定遊技実行手段122は、当否抽選値の如何に関わらず、特別遊技後に遊技状態を時短の状態へ移行させる。時短は、特別遊技後の特別図柄の変動回数が所定回数、たとえば100回に至るまで継続される。
開閉制御手段124は、始動口62の普通電動役物や大入賞口66の開閉を制御する。開閉制御手段124は、普通図柄が特定の図柄で停止されると、普通電動役物ソレノイド76に開放指示を送り、始動口62を開放させる。また、開閉制御手段124は、特別遊技中、大入賞口ソレノイド80に開放指示を送り、大入賞口66を開放させる。
パターン記憶手段130は、装飾図柄190の変動において演出表示装置60に表示させる演出的な画像内容とその表示過程が定められた複数の演出パターンを保持する。演出パターンには、装飾図柄190の変動表示における変動開始から停止までの変動過程と演出過程が定められた複数の変動演出パターンと、装飾図柄の変動表示とは別に表示されて大当たりへの期待度の高さを予告的に示唆する複数の予告演出パターンとが含まれる。
演出決定手段132は、当否抽選手段112による当否抽選の結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターン(変動時間値)に応じて変動演出パターンを決定する。演出決定手段132は、変動演出パターンを決定するために参照すべきパターンテーブルを保持し、特別図柄の変動時間と等しい表示時間を有する変動演出パターンを選択する。演出決定手段132は、決定した変動演出パターンおよび予告演出パターンの情報を演出表示制御手段134へ送る。
変動演出パターンには、通常の外れの図柄組合せを表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなるリーチ状態を経て外れの図柄組合せ(「外れ図柄組合せ」ともいう)を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当たりの図柄組合せ(「当たり図柄組合せ」ともいう)を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。例えば、背景の切り替えなど演出上の発展を伴わないノーマルリーチ、特定のキャラクタによるストーリーを演出するなどして演出上の発展を含んで大当たりへの信頼性を高めるスーパーリーチ等のリーチ変動パターンが含まれる。各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段132は、特別図柄の変動パターンに応じて、変動時間が等しい演出画像の変動演出パターンを選択する。
本実施例の変動演出パターンには、また、当否抽選の1回の結果に対して表示させる装飾図柄190の変動が外観上は擬似的に複数回表示されるように見える形で変動過程と演出過程が定められた擬似連続変動パターンが含まれる。疑似連続変動パターンによる図柄変動は、複数回の図柄変動が含まれる程度にその変動時間が比較的長い。本実施例では、疑似連続変動パターンとして4回の疑似的変動を含むパターンが用意され、その図柄変動に合わせて特定演出が表示される。この特定演出は、現在の遊技状態が確変状態であるか否かを示唆する示唆演出として設定されているが、その詳細については後述する。
図柄態様決定手段131は、装飾図柄の停止図柄の組合せとその配置を、当否抽選手段112による抽選の結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターン、装飾図柄の変動演出パターンに応じて決定する。図柄態様決定手段131は、決定した停止図柄の組合せを示す情報を演出表示制御手段134へ送信する。図柄態様決定手段131は、装飾図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルを保持する。
装飾図柄190の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、例えば当否抽選手段112による当否判定結果が15R大当たりの特別遊技への移行を示す場合には特定の組合せ、例えば「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。この場合、装飾図柄190として揃える数字には、特別図柄192と同じ数字が選ばれるのが好ましい。例えば、特別図柄192が「7」の場合は装飾図柄190が「777」となる。あるいは、3つの図柄の少なくとも一つに当たりであることを示す特定の図柄が含まれる図柄の組み合わせによっても、その大当たりを示すようにしてもよい。当否判定結果が2R大当たりの場合や小当たりの場合もまた特定の組合せ、例えば「357」のような所定の組合せが選択されるが、それらの特定の組合せは必ずしも3つの図柄が揃った組合せでなくてもよい。当否判定結果が大当たりでも小当たりでもない場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せであって、2R大当たりや小当たりのときに選択される特定の組合せに該当しない組合せが選択される。当否判定結果が15R大当たりではない場合であって、リーチ付きの外れを示す変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。演出決定手段132は、装飾図柄190の停止図柄組合せと装飾図柄の変動演出パターンデータを演出表示制御手段134へ送る。
予告演出パターンは、特定のキャラクタやモチーフの画像、アニメーション、映像などを一時的に画面表示させる演出パターンや、特定の音声を出力する演出パターンである。予告演出パターンによる演出は、図柄変動と並行して実行され、その図柄変動が大当たり態様にて停止する期待度が高いことを予告的に示唆する。例えば、キャラクタの画像を一つだけ画面に表示させるだけの通常予告演出や、多数のキャラクタの群れを画面の一端から他端へ通過させるように表示させる群予告演出がある。また、予告演出の表示過程を複数段階に分け、表示させる段階数を可変にして段階数が多いほど大当たりへの期待度が高くなるように設定されるステップアップ予告演出がさらに含まれる。
予告演出パターンには、装飾図柄190の表示態様がリーチ状態となった後のタイミングで演出が実行されて図柄の最終的な停止態様を予告するパターンと、装飾図柄190が一つも停止していないタイミングで演出が実行されてリーチ状態となることを同時に予告するパターンとがある。
演出決定手段132は、当否抽選の結果に応じて演出表示装置60に予告演出を表示させるか否かを所定の予告抽選により決定するとともに、表示させるべき予告演出パターンを決定する。演出決定手段132は、予告演出を表示させるか否かを決定するために参照すべき予告決定テーブルと、予告演出パターンの種類を選択するときに参照すべき予告種類テーブルとを保持する。予告決定テーブルは、当否抽選の結果に応じて異なる欄が参照されるように設定されており、当否抽選が当たりの場合は外れの場合よりも高い確率で予告演出を表示させるよう、当否抽選の結果と予告演出を表示するか否かの対応関係が定められる。これにより、予告演出が表示されること自体で大当たりへの期待度の高さを示唆することができる。
演出表示制御手段134は、当否抽選手段112による当否抽選の結果として、選択された変動演出パターンデータにしたがって演出表示装置60へ装飾図柄を含む演出画像を変動表示させる。
演出表示制御手段134は、予告演出を表示させる旨が演出決定手段132により決定された場合、選択された予告演出パターンにしたがった予告演出を演出表示装置60へ表示させる。演出表示制御手段134は、遊技効果ランプ90の点灯および消灯や、スピーカ18からの音声出力などの演出処理をさらに制御する。
役物制御手段136は、演出表示制御手段134から受け取る指示にしたがい、演出表示装置60における演出内容や遊技効果ランプ90の点滅過程に沿って、可動役物140を演出的に動作させる。
次に、特殊演出および特定演出の具体的内容について説明する。
図4は、特定の変動パターンが選択されたときに表示される特殊演出の画面例を表す図である。同図(a)〜(c)は、特殊演出の前半において表示されうる演出過程を示している。図5は、装飾図柄190を構成する各図柄に付加される絵柄の具体例を表す図である。同図(a)は通常の図柄変動で用いられる通常絵柄を示し、(b)は特定演出において用いられる特定絵柄を示し、(c)は通常の図柄変動で表示されうる図柄の例を示し、(d)は特定絵柄の数と状態示唆演出の期待度との関係を示している。図6および図7は、特殊演出において特定演出に移行したときの演出過程における画面例を表す図である。各図の(a)〜(c)は、その特定演出の演出過程を示している。
図4(a)に示すように、演出表示装置60の表示領域194には、その略中央の領域に装飾図柄190が変動表示される他、その装飾図柄190の変動表示に重ねられるように、予告演出等の各種演出画像が表示される。装飾図柄190は、横並びに変動表示される左図柄201,中央図柄202,右図柄203の3つの図柄からなる。各図柄は、「1」〜「8」までの数字からなる8つの停止図柄候補を連続的に配列した仮想的な図柄列の一部として表示される。また、各図柄には部分画像として人の顔をイメージした絵柄205が含まれ、本実施例では数字の上に並ぶように表示される。絵柄205は、当否抽選の結果を示唆する予告演出的役割と、現在の遊技状態が確変状態が否かを示唆する報知演出的役割とを有する。
図5(a)に示すように、本実施例では通常の図柄変動で用いられる絵柄205として4種類の通常絵柄206,207,208,209が設けられている。各通常絵柄は、停止表示されたときに大当たりへの期待度が互いに異なる場合があるように設定されているが、ここではその詳細な説明については省略する。一方、現在の遊技状態を示唆する特定演出において用いられる絵柄205として、同図(b)に示す特定絵柄210が設けられている。装飾図柄190を構成する各図柄の停止図柄候補の中に特定絵柄210が含まれる分量により、現在の遊技状態が確変状態にあるか否かが示唆される。
通常の図柄変動においては同図(c)に示すように、各図柄の数字に対して特定の通常絵柄が対応するように表示される。そして、特殊演出にて表示されるゲームに対して遊技者が所定の操作入力を行った場合に、特定演出へ移行される。この特定演出においては、現在の遊技状態が確変状態であるか否かによって各図柄に付加された通常絵柄の一部または全部が特定絵柄210に差し替えられる。すなわち、同図(d)に示すように、確変状態である期待度が低い場合には、図柄「2」および「4」が特定絵柄210に差し替えられ、それ以外の図柄は同図(c)に示した通常絵柄のままとされる。確変状態である期待度が中程度である場合には、さらに図柄「6」および「8」が特定絵柄210に差し替えられ、確変状態である期待度が高い場合には、さらに図柄「5」が特定絵柄210に差し替えられる。言い換えれば、同図(d)に示す3段階の差し替え組み合わせが、現在の遊技状態に応じて異なる確率にて選択される。演出決定手段132は、このように特定演出時に用いる図柄切り替えテーブルを有する。すなわち、現在の遊技状態が確変状態である場合には、期待度の高い差し替え組み合わせが選択される確率が高い図柄切り替えテーブルが参照され、現在の遊技状態が確変状態でない場合には、期待度の低い差し替え組み合わせが選択される確率が高い図柄切り替えテーブルが参照される。
図4に戻り、特殊演出へ移行されると、同図(b)に示す遊技者参加型ゲームが表示される。このゲームが開始されると、装飾図柄190の表示が一旦画面隅に追いやられ、画面中央にゲームの演出表示がなされる。図示の例では「チャンスクイズ!」と称し、画面中央にクイズの内容が表示されている。この問題文の表示の後、同図(c)に示すようにその解答としての複数の選択肢が表示され、操作ボタン82の入力が促されている。具体的には、画面の左、中央、右に3つの選択肢が表示され、各選択肢が順次ハイライト表示される。遊技者は、その選択肢の中から答えと思われるものを選び、対応する選択肢がハイライト表示されたタイミングで操作ボタン82を押圧操作することにより解答することができる。このとき、正解であればその旨が表示され、特定演出へ移行される。一方、不正解であればその旨が表示され、特定演出への移行はされず、遊技状態の示唆を行わない通常の演出が表示される。
この特定演出へ移行されると、図6(a)に示すように、垂れ幕が閉じる演出によりゲームの演出表示が隠され、その垂れ幕を開くと同時に図柄の特殊変動表示が開始される。すなわち、同図(b)および(c)に示すように、装飾図柄190を構成する3つの図柄の停止図柄候補「1」〜「8」と特定絵柄210との組み合わせを明示するように、各図柄の停止図柄候補を拡大しつつ、その配列に沿ってその配列の先頭から最後尾まで順次連続的に表示させる。このような停止図柄候補の一巡表示を繰り返し行う場合には、その配列を常に一定の並び(つまり同じ数および同じ順序)にて表示する。このとき、8つの停止図柄候補のいずれかの通常絵柄が特定絵柄210に差し替えられていた場合、その停止図柄候補全体に対する差し替え数の割合が、確変状態である期待度を示すことになる。遊技者は、このように停止図柄候補の配列が一巡する過程でその期待度を把握することができる。上述のように、停止図柄候補の並びが常に一定であるため、その差し替えによる変更があった場合には、遊技者はその変更がなされたことを容易に把握することができる。なお、このような一巡表示は演出上、装飾図柄190を構成する3つの図柄の全てについて行われるが、本実施例では複雑さを回避するためにいずれの図柄についても特定絵柄210への差し替え数が同じになるように設定されている。
このように一巡表示された図柄列は、図7(a)に示されるように、その全体が順次表示されていく。同図(b)に示すように、画面中央上半部には、中央図柄202の図柄列全体が環状に表示され、画面左下隅部には左図柄201の図柄列の一部が環状に表示され、画面右下隅部には右図柄203の図柄列の一部が環状に表示されている。各図柄について参照表記される一点鎖線は各図柄の変動表示方向(回転方向)を示しており、各図柄の最前面に表示される図柄(太枠表示参照)の組み合わせにより、当否抽選の結果が示されるようになる。なお、この最前面の図柄については遊技者に容易に認識できるようにハイライト表示等を行うようにしてもよい。図示の例では、中央図柄202がその停止前記停止図柄候補の全体が認識できるように配列表示されている。すなわち、中央図柄202に含まれる特定絵柄210の分量を一望できる配列にてその図柄列が表示されるため、遊技者は、その特定絵柄210の割合を見ることで現在の遊技状態が確変状態であるか否かを推測することができるようになる。なお、本実施例では中央図柄202のみ図柄列全体を一望できる例を示したが、左図柄201および右図柄203についても同様にその図柄列全体を一望できるように表示させてもよい。ただし、本実施例では上述のように、いずれの図柄についても特定絵柄210への差し替え数が同じになるように設定されているため、中央図柄202のみ一望できれば足りることにはなる。
図8は、特別図柄の変動パターンを決定する際に用いられるパターン選択テーブルのデータ構造図である。
このパターン決定テーブルは、変動パターン決定手段115が特別図柄の変動パターンを決定するときに参照するデータを示す。変動パターン決定手段115は、特別図柄の変動表示に先立って、パターン決定抽選値を「0〜255」の範囲から取得する。このパターン決定抽選値と当否抽選手段112による当否抽選の結果とに基づいて特別図柄の変動時間が決定される。各変動パターンには、これを識別する変動パターン番号(図示略)が付けられている。
当否抽選の結果が15R大当たりまたは外れである場合、パターン決定抽選値の範囲によってリーチ演出を伴わない変動時間が5秒の変動パターン、ノーマルリーチの演出を伴う変動時間が30秒の変動パターン、スーパーリーチの演出を伴う変動時間が60秒の変動パターン、疑似連続変動(以下、適宜「疑似連」ともいう)を伴う変動時間が80秒の変動パターンが、それぞれ選択される。ここで、スーパーリーチの演出は、背景の切り替わりや特定のキャラクタによるストーリーの演出を伴うため、変動時間が比較的長くなっている。また、疑似連を伴う変動パターンは、上述したゲームを表示させる特殊演出を伴うように設定されており、その段階的な演出を表示させるために変動時間が比較的長くなっている。スーパーリーチや疑似連を伴う演出は大当たりへの期待度が高い演出として位置づけられているため、当否抽選の結果が当たりであるときに外れのときよりも選択されるようパターン決定抽選値が割り当てられている。
一方、当否抽選の結果が2R大当たりまたは小当たりである場合、リーチなし,ノーマルリーチ,スーパーリーチの各変動パターンは選択されうるが、疑似連を伴う変動パターンは選択されないように設定されている。2R大当たりまたは小当たりが発生したときにも特殊演出が表示されるが、その当たり結果に対応する当該変動においては特定演出までは表示されず、所定の当たり演出を表示させた後の次変動にてその特定演出を表示させる。当該変動においては特殊演出のゲームにおけるクイズの選択肢の提示までが表示され、その変動停止後の当たり演出とともに正解または不正解の結果表示がなされる。その具体的演出過程については後述する。本実施例では、この2R大当たりまたは小当たりによる特殊演出を、ノーマルリーチの変動パターンに合わせて表示させる。このため、ノーマルリーチの演出を伴う変動時間は、ゲームにおけるクイズの表示を含められるよう20秒に設定されている。本実施例においては、2R大当たりまたは小当たりとなったときに特殊演出が表示されやすくなるよう、そのノーマルリーチの選択確率がかなり高くなるように設定されている。
図9は、疑似連を伴う演出の演出内容を決定する際に用いられるパターンテーブルのデータ構造図である。
パターンテーブルは、演出決定手段132が特殊演出を表示させる際に参照するデータを示す。すなわち、演出決定手段132は、図柄決定手段114により変動パターンが選択され、その変動パターンが疑似連を伴うものであった場合、上述した特殊演出を伴う変動演出パターンを選択する。この変動演出パターンとしては、上述したゲームによるボタン演出に加えて、現在の遊技状態が確変状態か否かを示唆する示唆演出を伴う特定演出パターンと、ボタン演出に加えてそのような示唆のない通常演出を伴う通常演出パターンとが含まれる。演出決定手段132は、特殊演出を伴う変動演出パターンが選択されると、対応する特定演出パターンおよび通常演出パターンの双方のパターンデータを演出表示制御手段134に送信する。
図10は、特殊演出の表示処理の流れを表す図である。図11は、特殊演出を表示させる際に用いられる演出設定テーブルのデータ構造図である。
本実施例では、特定演出に関して特定演出パターンおよび通常演出パターンに対応するように演出チャンネルが大きく分けて2チャンネル設定されている。演出決定手段132から送信された特定演出パターンおよび通常演出パターンの各パターンデータは、チャンネル1、チャンネル2に並行して展開される。演出表示制御手段134は、特殊演出におけるゲームの結果に応じていずれかのチャンネルのパターンデータを読み出して演出表示装置60に表示させる。
図10に示すように、特殊演出において選択画面が表示された後に操作ボタン82による入力があると、その入力結果に基づいてチャンネルが選択される。すなわち、演出表示制御手段134は、入力結果が正解である場合には正解であることを示す結果表示を行い、同図左側のチャンネル(CH)1を選択して特定演出を表示させる。このチャンネル1では、疑似連の3変動目において、図示のように装飾図柄の各図柄列を一巡表示させた後、中央図柄を一望表示させて図柄を仮停止させる。その結果、左図柄,中央図柄,右図柄のいてそれぞれ最前面に表示される図柄の組み合わせによって当否抽選の結果が仮表示される。本実施例において疑似連は4変動まで継続されるため、ここでは外れ図柄組合せが表示されることになる。続いて、その仮停止状態から図示しない疑似連の4変動目が開始される。すなわち、同図左下端に示す状態から各図柄が回転表示される。その4変動目の停止が本変動の停止(本停止)となって当否抽選の結果を表示させる。なお、図8に示したように、本実施例では疑似連を伴うパターンとしてリーチ演出を設定していないが、リーチ演出を含めるようにしてもよい。
一方、入力結果が不正解である場合、演出表示制御手段134は、不正解であることを示す結果表示を行い、同図右側のチャンネル(CH)2を選択して通常演出を表示させる。このチャンネル2では、疑似連の3変動目において、図示のように装飾図柄の各図柄列を通常態様(図4(a)参照)にて変動表示させ、その後に仮停止させる。その結果、左図柄,中央図柄,右図柄はそれぞれ1つずつ仮停止表示され、その図柄の組み合わせによって当否抽選の結果が仮表示される。本実施例において疑似連は4変動まで継続されるため、ここでは外れ図柄組合せが表示されることになる。続いて、その仮停止状態から図示しない疑似連の4変動目が開始される。すなわち、同図右下端に示す状態から各図柄が回転表示される。その4変動目の停止が本変動の停止(本停止)となって当否抽選の結果を表示させる。なお、この疑似連を伴う場合もリーチ演出を設定していないが、リーチ演出を含めるようにしてもよい。
図11に示す演出設定テーブルは、演出表示制御手段134が特殊演出を表示させる際に参照するデータを示す。演出表示制御手段134は、演出決定手段132から特定演出パターンおよび通常演出パターンの双方のパターンデータを受け取った後、遊技者による操作ボタン82の操作入力に応じていずれのパターンデータを表示させるかを決定する。すなわち、演出表示制御手段134は、ボタン演出における操作ボタン82の操作入力を受けとると、その入力結果およびそのときの遊技状態に応じて表示させるべきパターンデータを決定する。
演出表示制御手段134は、操作ボタン82による入力結果が正解に対応する場合にはチャンネル1を選択し、特定演出パターンを読み出して示唆演出を表示する。このとき、その特定演出にて表示される図柄列に含まれる特定絵柄210の数は、現在の遊技状態に応じて設定される。すなわち、現在の遊技状態が確変状態である場合、演出表示制御手段134は、期待度の高い差し替え組み合わせが選択される確率が高い図柄切り替えテーブルを参照し、抽選値に応じて特定絵柄210への差し替え数を決定し、図柄列の通常絵柄を特定絵柄210に差し替えて表示する。この場合、特定演出として確変状態であることの期待度が高いことを示す高期待度示唆演出が表示される可能性が高くなる。この高期待度示唆演出として、具体的には、図5(d)に示したように特定絵柄210について「期待度高」の差し替えが行われる演出が表示される。一方、現在の遊技状態が確変状態でない場合、演出表示制御手段134は、期待度の低い差し替え組み合わせが選択される確率が高い図柄切り替えテーブルを参照し、抽選値に応じて特定絵柄210への差し替え数を決定し、図柄列の通常絵柄を特定絵柄210に差し替えて表示する。この場合、特定演出として確変状態であることの期待度が低いことを示す低期待度示唆演出が表示される可能性が高くなる。この低期待度示唆演出として、具体的には、図5(d)に示したように特定絵柄210について「期待度低」の差し替えが行われる演出が表示される。
一方、操作ボタン82による入力結果が不正解に対応する場合には、演出表示制御手段134は、遊技状態の如何にかかわらずチャンネル2を選択し、通常演出パターンを読み出して通常演出を表示する。したがって、遊技者は、特殊演出を見ることはできても特定演出までは見られず、現在の遊技状態が確変状態か否かを推定するのは困難となる。なお、以上のように操作ボタン82による操作入力があった場合、入力結果が正解であるか不正解であるかを問わず、その図柄の変動表示に付加的に伴わせるように予告演出(図示しない特定のステップアップ予告演出)が表示される。このステップアップ予告は、図柄変動の背景画像として表示されてもよく、その段階的な演出が最終ステップに近づくほど、当否抽選の結果が当たりである期待度が大きいことを示唆するものである。なお、特定演出中と通常演出中とで予告演出の内容は同じであってもよいし、異なっていてもよい。操作ボタン82による操作入力そのものがなかった場合には、演出表示制御手段134は、入力結果が不正解であった場合と同様に通常演出パターンを選択して通常演出を表示させるが、その背景画像としての特定のステップアップ予告演出の表示は行わない。つまり、遊技者が操作ボタン82の操作入力を行わない場合にはそのペナルティとして、当たり期待度を示唆する示唆演出の表示が規制される。
図12および図13は、特殊演出が表示される場合の変動演出過程を示すタイミングチャートである。図12は疑似連を伴う変動パターンが選択された場合を示し、図13は2R大当たりまたは小当たりが発生した場合を示している。なお、各図においては、装飾図柄190の変動について、当否抽選の結果を表示する単位となる本来の変動を「本変動」と表記し、その本変動の変動過程で擬似的な停止表示を伴う疑似連の単位となる変動を「仮変動」と表記している。
図12に示す例では、疑似連を伴う変動パターンが選択されたため、疑似連の4つの仮変動にわたって特殊演出が表示されている。すなわち、時刻t0において疑似連を伴う図柄変動が開始されている。第1回目の仮変動とともにゲームが開始され、上述したクイズの表示がなされる。問題文の表示から所定時間経過した時刻t1において選択肢の画面が表示され、遊技者に対する操作ボタン82の入力要求がなされている。その後、第1回目の仮変動が仮停止される時刻t2までの設定期間が解答期間として付与される。遊技者は、その解答期間にいずれかの選択肢を選んで操作ボタン82を操作し、これに解答することができる。
続く第2回目の仮変動の期間において、遊技者の解答に対する結果表示がなされている。つまり、正解であれば「正解!」等の表示がなされ、不正解であれば「不正解」等の表示がなされる。本実施例では、操作ボタン82の入力がなかった場合についても「不正解」とされるが、他の結果表示を行うこともできる。このようにして時刻t3にて第2回目の仮変動が仮停止されると、続く第3回目および第4回目の2回の仮変動を利用して特定演出または通常演出のいずれかが表示される。クイズの結果表示が正解であれば特定演出が表示される。すなわち、時刻t3にて仮停止がされた後に仮変動が再開され、時刻t5にて図柄が停止されるまで、図6および図7に示した図柄の特殊変動が表示され、現在の遊技状態が確変状態であるか否かが遊技者に示唆される。また、それとともに当否抽選の結果も示唆される。一方、クイズの結果表示が不正解であれば通常演出が表示される。例えば、図柄の変動表示が図4(a)に示した通常変動のままに保持され、その変動停止によって当否抽選の結果が表示される。操作ボタン82の入力がなかった場合、つまり解答そのものがなかった場合にも通常演出が表示されるが、上述のように、背景画像としてのステップアップ予告演出は省略される。
図13に示す例では、2R大当たりまたは小当たりが発生するとともに、特殊演出を伴うノーマルリーチの変動パターンが選択されたため、その変動パターンの変動期間において特殊演出が表示されている。すなわち、時刻t0においてその図柄変動が開始されるとともにゲームが開始され、上述したクイズの表示がなされる。問題文の表示から所定時間経過した時刻t1において選択肢の画面が表示され、遊技者に対する操作ボタン82の入力要求がなされている。その後、その本変動が停止される時刻t2までの設定期間が解答期間として付与される。遊技者は、その解答期間にいずれかの選択肢を選んで操作ボタン82を操作し、これに解答することができる。
その後、時刻t3までの間に2R大当たりまたは小当たりの開始用デモンストレーション、終了用デモンストレーションといった当たり演出が表示される。このとき、大入賞口66の開閉がなされる一方で、遊技者の解答に対する結果表示がなされる。その後、次の図柄変動を利用して特定演出または通常演出のいずれかが表示される。クイズの結果表示が正解であれば特定演出が表示され、クイズの結果表示が不正解であれば通常演出が表示される。また、遊技者による解答がなかった場合(操作ボタン82の操作入力がなかった場合)には、通常演出が表示されるが、入力された場合に表示される特定の予告演出(ステップアップ予告など)が省略された状態で表示される。本実施例では、この次の変動において特定演出の表示時間を確保するため、2R大当たりまたは小当たりの発生を契機に、その当たり演出終了後の1回分の図柄変動において特定の変動パターンが選択される。すなわち、特定演出を表示可能な変動時間(例えば40秒)が固定された変動パターンを選択する特定テーブルが予め設定されており、演出決定手段132は、2R大当たりまたは小当たりの情報を受け取ると、その当たり演出終了後の初回の変動においてその特定テーブルを参照する。その結果、特定演出に十分な時間が確保される。なお変形例においては、このような特定テーブルを確保することなく、特定演出を表示可能な変動時間を有する変動パターンが選択されたことを契機に特定演出を伴う変動演出パターンを選択するようにしてもよい。
図14は、ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。
まず、遊技球が始動口62、一般入賞口72、大入賞口66などへ入賞した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の処理を実行し(S10)、特別遊技中でなければ(S12のN)、当否抽選などの通常遊技の制御処理を実行し(S14)、特別遊技中であれば(S12のY)、特別遊技の制御処理を実行し(S16)、S10からS16までの処理における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。
図15は、図14におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。通常遊技制御処理において、当否抽選値の保留がなされている場合であって(S30のY)、図柄変動が表示中でなければ(S32のN)、当否抽選手段112が当否判定処理を実行する(S34)。その判定結果に応じてメイン表示制御手段118が変動表示を開始するとともに、変動開始コマンドを演出表示制御手段134へ送信し、これを受信した演出表示制御手段134が変動パターンデータにしたがって演出画像の変動表示を開始する(S36)。S30において当否抽選値が保留されていなかった場合は(S30のN)、S32からS36までの処理がスキップされ、S32において図柄変動が表示中であった場合は(S32のY)、S34およびS36の処理がスキップされる。続いて、図柄変動表示がすでに開始されていれば(S38のY)、図柄変動表示処理を実行し(S40)、図柄変動表示が開始されていないときは(S38のN)、S40をスキップする。
図16は、図15におけるS34の当否判定処理を詳細に示すフローチャートである。 まず、当否抽選手段112が当否抽選値を読み出して(S42)、その当否抽選値に基づいて当否を判定する(S44)。図柄決定手段114は、当否判定結果に基づいて特別図柄の停止図柄を決定し(S46)、特別図柄の変動パターンを選択する(S48)。演出決定手段132は、当否判定結果および特別図柄に基づいて装飾図柄の停止図柄組合せを決定し(S50)、特別図柄の変動パターンに応じて装飾図柄の変動パターンを選択する(S52)。このとき、演出決定手段132は、S48にて図柄決定手段114により選択された変動パターンが疑似連を伴うものであった場合、上述した特殊演出を伴う変動演出パターンを選択する。すなわち、示唆演出を伴う特定演出パターンと通常演出を伴う通常演出パターンの双方のパターンデータを選択して演出表示制御手段134に送信する。
図17は、図15におけるS40の当否判定処理を詳細に示すフローチャートである。 演出表示制御手段134は、演出決定手段132が決定した変動演出パターンにしたがった演出表示を実行する。すなわち、特殊演出を伴う疑似連変動パターンが選択されており(S210のY)、図4に示した特殊演出のゲーム表示が開始されていなければ(S212のN)、そのゲーム表示を開始する(S214)。既にゲーム表示が開始されていれば(S212のY)、S214の処理をスキップする。そのゲームにおける解答時間内に遊技者による操作ボタン82を介した操作入力があった場合(S216のY)、その入力結果が正解であれば(S218のY)、図6および図7に示した特定演出を表示する(S220)。一方、その入力結果が不正解の場合には(S218のN)、通常演出を表示する(S224)。この正解または不正解にかかわらず、各演出の背景画像として上述した特定のステップアップ予告演出が重畳的に表示される。操作入力そのものがなかった場合には(S216のN)、その背景画像としての特定のステップアップ予告演出のデータを除く調整処理を行い(S223)、その状態で通常演出を表示する(S224)。一方、S210にて疑似連変動パターンが選択されていなければ(S210のN)、選択された変動演出パターンに沿った演出内容を表示させる(S226)。例えば、当否抽選の結果が2R大当たりまたは小当たりであって特殊演出を伴う変動演出パターンが選択された場合には、その演出表示が複数変動にまたがって表示されるようになる。
図18は、図14におけるS16を詳細に示すフローチャートである。まず、大入賞口66が開放済でなければ(S70のN)、演出表示制御手段134が特別遊技の演出処理を開始し(S72)、開閉制御手段124が大入賞口66を開放する(S74)。この演出処理においては、大当たり用のデモンストレーション演出などを表示させる。大入賞口66が開放済であればS72およびS74をスキップする(S70のY)。大入賞口66が開放されてから所定の開放時間が経過した場合(S76のY)、または、開放時間が経過していないものの(S76のN)、大入賞口66へ遊技球が9球以上入球した場合(S78のY)、開閉制御手段124が大入賞口66を閉鎖させる(S80)。開放時間が経過しておらず(S76のN)、大入賞口66への入球数も9球以上に達していない場合は(S78のN)、S80以降の処理をスキップしてS16のフローを終了する。
S80における大入賞口66の閉鎖後、単位遊技のラウンド数が15に達していた場合(S82のY)、演出表示制御手段134は特別遊技の演出処理を終了させ(S84)、特別遊技制御手段120は特別遊技を終了させる(S86)。特定遊技実行手段122は、遊技状態を特定遊技へと移行させて時短の実行を開始させる(S88)。また、終了する特別遊技が確変移行を伴うものであれば、確変を実行させる。ラウンド数が最終ラウンドに達していなければ(S82のN)、ラウンド数に1を加算してS16のフローを終了する(S90)。なお、通常状態において2R大当たりが発生した場合には、時短への移行はなされない。
以上に説明したように、本実施例のぱちんこ遊技機10においては、現在の遊技状態が確変状態であるか否かが推測可能となる機会を遊技者参加型のゲームという形で遊技者に提供している。そのゲームとしての特殊演出が開始されると、クイズ形式にて遊技者の入力が促される。遊技者がこれに応えて操作ボタン82を介した入力操作を行うと、その入力結果に応じて現在の遊技状態が確変状態であるか否かを示唆する特定演出が表示される。遊技者は、その特定演出において装飾図柄190に含まれる絵柄が通常絵柄から特定絵柄210へ差し替えられた分量を把握することで確変状態にあるのか否かを推測することができる。このように、遊技者の介入が演出表示を直接左右するという斬新な遊技性が実現される。また、装飾図柄190の3つの図柄列をそれぞれ構成する停止図柄候補の数字が固定された状態で、それに組み合わされる絵柄が遊技状態に応じて切り替えられ、そのとき通常絵柄と差し替えて表示される特定絵柄210の分量によって遊技状態が示唆される。すなわち、図柄を構成する数字と絵柄との組み合わせが1:1ではなく、遊技状態に応じて切り替えられるという点でも斬新な遊技性が実現される。このような斬新な遊技性により遊技者の期待感や興趣が高められ、遊技機の稼働率が向上することが期待される。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
(変形例1)
上記実施例では、図5(c)に示したように、現在の遊技状態が確変状態であるか否かを示唆する特定絵柄210の配列を段階的に設定し、現在の遊技状態に応じてその選択確率が異なるよう複数のテーブルを設ける構成とした。すなわち、現在の遊技状態が確変状態である場合には、期待度の高い差し替え組み合わせが選択される確率が高い図柄切り替えテーブルが参照され、現在の遊技状態が確変状態でない場合には、期待度の低い差し替え組み合わせが選択される確率が高い図柄切り替えテーブルが参照されるようにした。変形例においては、図柄切り替えテーブルをより簡素に構成してもよい。例えば、特定絵柄210について単に、期待度の高い差し替え組み合わせと期待度の低い差し替え組み合わせとを設定しておき、遊技状態が確変状態である場合に期待度の高い差し替え組み合わせを選択し、遊技状態が確変状態でない場合に期待度の低い差し替え組み合わせを選択するようにしてもよい。このような設定により、遊技者は、現在の遊技状態が確変状態であるか否かをより確実に把握することができるようになる。その結果、特殊演出における遊技者のゲームへの参加意欲がより高められる可能性がある。なお、通常絵柄や特定絵柄210の具体的態様および数字図柄との組み合わせは同図に示されたものに限らず、種々の態様および組み合わせを設定可能であることはいうまでもない。
(変形例2)
上記実施例では、図6および図7に特定演出の具体例のひとつを示したが、特定演出の態様には他にも様々なものが考えられる。例えば、図7(b)には、中央図柄202の図柄列が一望できる態様を示したが、左図柄201や右図柄203の図柄列についても一望できる態様としてもよい。その場合、各図柄の図柄列を構成する停止図柄候補の構成、つまり停止図柄候補の数字図柄と絵柄205の種類との対応関係が同じになるようにしてもよいし、異ならせてもよい。後者の場合、3つの図柄列に表示されるトータルの特定絵柄210の数をもって確変状態であることの期待度を示唆するようにしてもよい。これにより、演出の幅を広げることができるようになる。また、左図柄201,中央図柄202,右図柄203の各図柄列における特定絵柄210の差し替え数を異ならせることで、図6に示す図柄を一巡させる導入演出において遊技者の意識をより注力させることができる。
(変形例3)
上記実施例では、図9に示したように、遊技状態を示唆する特殊演出に対応づけて疑似連変動パターンを設定した例を示した。変形例においては、その遊技状態の示唆のほか、当否抽選の結果が当たりである期待度を示唆する演出に対応づけて疑似連変動パターンを設定するようにしてもよい。すなわち、疑似連変動パターンが選択された場合に、遊技状態の示唆および当たり期待度の示唆のいずれかの表示可能性があるように構成することで、変動パターンと演出内容との対応関係の偏りを抑制することができる。また、遊技者によって遊技状態の示唆および当たり期待度の示唆のいずれの示唆演出を表示させたいかの好みも異なるため、その双方の示唆演出の可能性を含めることで、広範な遊技者に受け入れられる可能性が高まる。
(変形例4)
上記実施例では、図11に示したように、特定演出(ボタン演出)において、操作ボタン82を介した操作入力がなかったとき、つまり遊技者の解答がなかったときには、ペナルティとして予告演出を規制する例を示した。すなわち、操作入力があった場合に表示されるステップアップ予告の演出表示の全てを省く処理をした。変形例においては、例えば、操作入力がなかった場合にステップアップ予告の演出表示を部分的に規制するようにしてもよい。例えば、当否抽選の結果によらず、最終ステップまで行き着かないように演出表示を規制するようにしてもよい。このように、特定演出に参加しないことが遊技状態の示唆のみならず、当否結果の示唆をも制限してその信頼性を落としてしまうようにすることで、逆に遊技者の操作入力を促すことができ、結果的に特殊演出の有用性を高めることができる。
(変形例5)
上記実施例では、特定演出により特定遊技状態として確変状態であるか否かを遊技者に示唆する例を示した。変形例においては、疑似連中の特定演出により特定遊技状態として時短状態であるか否かを遊技者に示唆するように構成してもよい。その場合、特別遊技終了後に必ずしも時短へ移行せず、所定確率にて移行するようにしてもよい。時短状態も遊技者に有利な遊技状態であるため、確変状態を示唆する場合と同様の演出効果を期待できる。あるいは、特定演出により、当否抽選の結果が大当たりである可能性を示唆するようにしてもよい。その場合、15R大当たりおよび2R大当たりのいずれか一方を示唆してもよいし、双方を示唆してもよい。大当たりは遊技者の利益を直接的に左右するため、遊技者の期待感もより大きくなる。また、15R大当たりと2R大当たりとでは遊技者が得る利益状態が異なる。このため、双方の大当たりを示唆する場合、いずれの大当たりであるのか(ラウンド数)を示唆してもよい。
(変形例6)
上記実施例では、図10に示したように、特定演出(特定画面)への切り替えを契機に特定絵柄210の分量を視認可能に表示させて確変状態であるか否かの有無を示唆する示唆演出を1回行う例を示した。変形例においては、特定演出においてこのような示唆演出を複数回繰り返し行ってもよい。例えば、疑似連の4変動目の開始時においても同様の示唆演出を表示させてもよい。その場合、3変動目に表示させたときと比較して特定絵柄210の分量を変化させてもよい。このように特定絵柄210の分量を段階的に変化させることで、遊技者の期待感を煽る演出効果をより一層高めることができる。
(変形例7)
上記実施例では、本発明を従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に適用した例を示したが、第1種ぱちんこ遊技機の機能を備えた他の種別の遊技機に適用することもできる。例えば、第1種ぱちんこ遊技機を複数混在させたような複合機に適用することもできる。また、第1特別遊技として従来にいう第1種ぱちんこ遊技機における特別遊技に対応する遊技を、第2特別遊技として従来にいう第2種ぱちんこ遊技機における特別遊技に対応する遊技を提供する複合機に適用することもできる。
(変形例8)
上記実施例では特に述べなかったが、特殊演出において特定演出がなされることを契機として、所定期間、遊技状態を示唆可能な示唆モードを設け、その示唆モード中に遊技状態を示唆することが決定された場合に示唆演出を段階的に表示させるようにしてもよい。具体的には、その示唆モードに入ったことを契機に、図6に示す図柄を一巡させる導入演出を表示させることが決定された場合、導入演出を複数回繰り返すようにし、その複数回の導入演出において特定絵柄210を段階的に増加させていくような演出表示を行ってもよい。このように段階的な演出とすることにより、特定演出に対する遊技者の興味を長く持続させることができる。
(変形例9)
上記実施例では、図12に示したように、疑似連の2回目および3回目の時間を通して特定演出を表示させる旨を説明した。つまり、図6に示すように図柄を一巡させた後に図7に示すように図柄を一望表示させる導入演出が終了し、さらにその変則的な図柄の配置状態からその図柄の変動表示が終了するまでの演出を特定演出と定義した。変形例においては、示唆モードに移行してからその導入演出が終了するまでを特定演出として位置づけてもよい。具体的には、図12に示す時刻t4において仮停止とともに導入演出を完了し、その後、その図柄配置から仮変動を開始して時刻t5に本停止させるようにしてもよい。
(変形例10)
上記実施例では、操作ボタン82による操作入力そのものがなかった場合に、特定のステップアップ予告演出の表示は行わないようにし、当たり期待度を示唆する示唆演出の表示が規制される例を説明した。変形例においては、操作ボタン82による操作入力そのものがなかった場合であっても、その特定のステップアップ予告については表示させるようにし、その表示ステップを制限して最終ステップまでは表示させないようにしてもよい。すなわち、操作ボタン82の入力の結果を複数設定し、その結果に応じて示唆演出を規制する量を変更するようにしてもよい。
上記実施例では、装飾図柄190を構成する各図柄を、数字からなる停止図柄候補と、その停止図柄候補に並ぶように配置される絵柄とを組み合わせるようにして設け、その絵柄が通常絵柄と特定絵柄との間で差し替えられる例を示した。変形例においては、絵柄が、単に停止図柄候補の色や形などの属性を決めるものであってもよい。例えば、数字からなる停止図柄候補そのものを絵柄とし、その色を青色の通常絵柄と赤色の特定絵柄との間で変化させるようにしてもよい。
ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。 本実施例におけるぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。 特定の変動パターンが選択されたときに表示される特殊演出の画面例を表す図である。 装飾図柄を構成する各図柄に付加される絵柄の具体例を表す図である。 特殊演出において特定演出に移行したときの演出過程における画面例を表す図である。 特殊演出において特定演出に移行したときの演出過程における画面例を表す図である。 特別図柄の変動パターンを決定する際に用いられるパターン選択テーブルのデータ構造図である。 疑似連を伴う演出の演出内容を決定する際に用いられるパターンテーブルのデータ構造図である。 特殊演出の表示処理の流れを表す図である。 特殊演出を表示させる際に用いられる演出設定テーブルのデータ構造図である。 特殊演出が表示される場合の変動演出過程を示すタイミングチャートである。 特殊演出が表示される場合の変動演出過程を示すタイミングチャートである。 ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。 図14におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図15におけるS34の当否判定処理を詳細に示すフローチャートである。 図15におけるS40の当否判定処理を詳細に示すフローチャートである。 図14におけるS16を詳細に示すフローチャートである。
符号の説明
10 ぱちんこ遊技機、 50 遊技盤、 52 遊技領域、 60 演出表示装置、 61 特別図柄表示装置、 62 始動口、 66 大入賞口、 68 作動口、 72 一般入賞口、 82 操作ボタン、 100 遊技制御装置、 102 メイン基板、 104 サブ基板、 112 当否抽選手段、 114 図柄決定手段、 115 変動パターン決定手段、 120 特別遊技制御手段、 122 特定遊技実行手段、 130 パターン記憶手段、 131 図柄態様決定手段、 132 演出決定手段、 134 演出表示制御手段、 190 装飾図柄、 192 特別図柄、 194 表示領域、 201 左図柄、 202 中央図柄、 203 右図柄、 205 絵柄、 206 通常絵柄、 210 特定絵柄。

Claims (7)

  1. 遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、
    前記始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための当否抽選を実行する当否抽選手段と、
    前記当否抽選の結果を示すための複数の図柄が変動表示される図柄表示装置と、
    前記図柄の変動態様が定められた複数種類の変動パターンを予め記憶するとともに、前記当否抽選の結果に応じていずれかの変動パターンを選択する変動パターン決定手段と、
    前記当否抽選の結果が当たりであったことを契機に、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
    前記特別遊技の後の通常遊技において、所定の移行条件を満たす場合に、通常状態よりも遊技者に有利な状態である特定遊技状態へ遊技状態を移行させる特定遊技実行手段と、
    選択された変動パターンにしたがって前記複数の図柄を前記図柄表示装置に変動表示させる一方、遊技状態を示すための複数種類の絵柄を前記図柄表示装置に表示するとともに、その複数種類の絵柄に含まれる特定種類の絵柄を表示する分量によって現在の遊技状態が前記特定遊技状態であるか否かを遊技者に示唆する演出表示制御手段と、
    現在の遊技状態が前記特定遊技状態であるか否かに応じて異なる基準を用いて前記特定種類の絵柄を表示する分量を決定する演出決定手段と、
    を備えることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記絵柄は、前記複数の図柄のそれぞれに含まれる部分画像であって、前記特定種類の絵柄は、通常の図柄変動で用いられる通常絵柄とは異なる種類の絵柄であって前記通常絵柄との切り替えによって前記複数の図柄の少なくともいずれかに部分画像として含められ、
    前記演出決定手段は、前記特定種類の絵柄が表示される分量を視認可能な配列にて前記特定種類の絵柄を表示させる特定画面へ切り替えるか否かを、予め定める切り替え条件に基づいて決定し、
    前記演出表示制御手段は、前記特定画面への切り替えが決定されたときに前記特定種類の絵柄を前記配列にて表示させることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 前記演出決定手段は、前記複数種類の変動パターンのうち特定種類の変動パターンが選択されたことを前記切り替え条件のひとつとして、前記特定画面への切り替えを決定することを特徴とする請求項2に記載の弾球遊技機。
  4. 前記演出決定手段は、前記特定画面への切り替えを契機に、前記特定種類の絵柄を表示する分量を変化させる演出内容を決定することを特徴とする請求項2または3に記載の弾球遊技機。
  5. 前記当否抽選の結果が特定の当たりであった場合、または、前記図柄の変動表示を一時的に停止させたように表示することにより擬似的な複数回の図柄変動を表示させる擬似連続変動パターンを前記変動パターン決定手段が選択した場合に、前記演出決定手段は、前記特定種類の絵柄を表示させる特定画面への切り替えを決定することを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の弾球遊技機。
  6. 前記変動パターン決定手段は、前記当否抽選の結果が特定の当たりであった場合に前記変動パターンとして前記特定の当たりであることを示唆する特定の変動パターンを選択するとともに、その特定の変動パターンにより表示される演出内容には前記擬似連続変動パターンにより表示される演出内容と共通する部分を有することを特徴とする請求項5に記載の弾球遊技機。
  7. 遊技者による操作入力を受け付ける操作入力手段をさらに備え、
    前記演出決定手段は、前記操作入力手段を介した操作入力があった場合であってその入力結果が所定の結果であった場合に、前記特定種類の絵柄を表示させる特定画面への切り替えを決定することを特徴とする請求項2から6のいずれかに記載の弾球遊技機。
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