JP2008161390A - 弾球遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】当否抽選手段は、始動口への入球を契機として、特別遊技への移行可否を判定するための当否抽選を実行する。パターン記憶手段は、複数の変動列ごとに複数種類の停止図柄候補と、複数種類のブランク図柄とを変動表示させる変動パターンを保持する。変動パターンの中には、通常変動に加えて擬似連続変動を実行することにより当否抽選1回あたり2回分以上の図柄変動演出を経て当否抽選の結果を遊技者に示す連続変動パターンがある。連続変動パターンによる演出表示に際しては、同じライン上に複数の同種のブランク図柄を揃えて停止表示させた後に、演出図柄の擬似連続変動を開始させる。
【選択図】図6
Description
一般的な遊技者は多くの賞球を獲得するために大入賞口を開放させる、すなわち、特別遊技に遊技状態を移行させることを目的として遊技を行う(たとえば、特許文献1参照)。
この弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための当否抽選を実行する当否抽選手段と、当否抽選の結果を示すための複数の図柄が変動表示される図柄表示装置と、図柄表示装置の表示領域を分割して形成される複数の図柄領域のそれぞれに、当否抽選の結果を示すための停止図柄組合せの一部となる複数種類の停止図柄候補と、停止図柄組合せの一部とはならない複数種類のブランク図柄とを変動表示させるパターンであって、変動表示における変動開始から停止までの変動過程が定められた複数の変動パターンを保持するパターン記憶手段と、当否抽選が実行されるときに、複数の変動パターンからいずれかを選択する演出決定手段と、選択された変動パターンにしたがって図柄表示装置に複数種類の停止図柄候補および複数種類のブランク図柄を変動表示させる表示制御手段と、当否抽選の結果が当たりとなったことを示す当たり図柄組合せにて停止図柄組合せが表示されたときに、遊技者にとって通常遊技より有利な遊技である特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、を備える。
パターン記憶手段は、変動パターンとして、停止図柄候補とブランク図柄を一体として変動表示させたあとに当否抽選の結果を示す停止図柄組合せを確定的に停止表示させることにより当否抽選1回につき1回分の図柄変動演出を経て当否抽選の結果を示す単一変動パターンと、停止図柄候補とブランク図柄を一体として変動表示させたあとに当否抽選の外れを示す停止図柄組合せを暫定的に停止表示させ、更に、停止図柄候補の変動表示を再開させて当否抽選の結果を示す停止図柄組合せを確定的に停止表示させることにより当否抽選1回につき複数回分の図柄変動演出を経て当否抽選の結果を示す連続変動パターンと、を保持する。
表示制御手段は、連続変動パターンにしたがって図柄を変動表示させるときには、同じライン上に複数の同種のブランク図柄を揃えて停止表示させたあとに停止図柄候補の変動表示を再開させる。
表示制御手段は、第2の連続変動パターンにしたがって図柄を変動表示させる場合において、当否抽選の外れを示す停止図柄組合せの1回目の暫定的な停止表示に際しては同じライン上に第1の態様のブランク図柄を揃えて停止表示させ、当否抽選の外れを示す停止図柄組合せの2回目の暫定的な停止表示に際しては第1の態様とは異なる第2の態様のブランク図柄を揃えて停止表示させてもよい。
以下、弾球遊技機として従来にいういわゆる第1種ぱちんこ遊技機を例に説明する。ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
特別図柄192は、通常当たり時は0、確変当たり時は1、外れ時は2〜9のいずれか、が停止図柄として停止表示される。
電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に始動口62へ入賞したときの当否抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。セット基盤39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、始動口62、大入賞口66、一般入賞口72、作動口68、特別図柄表示装置61、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18、遊技効果ランプ90のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
なお、メイン基板102に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板102ではなくサブ基板104に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板104に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板104ではなくメイン基板102に搭載されるかたちで構成されてもよい。
図柄決定手段114は、当否抽選の結果、変動パターンを示すデータ、停止図柄をメイン表示制御手段118および演出決定手段132へ送出する。
本実施例のぱちんこ遊技機10では、特別図柄192にくらべて演出画像190の方が格段に目立つように表示される。そのため、遊技者は同じ数字の演出図柄が並ぶか否かにより当否を認識し、並んだ数字が奇数か否かにより確変移行の成否を認識することになる。演出決定手段132は、演出図柄の停止図柄と変動パターンの情報を演出表示制御手段134へ送る。
本実施例における演出図柄は、停止図柄候補とブランク図柄の2種類に大別される。具体的には、停止図柄候補とは、「1」から「7」のいずれかの数字画像を含む演出図柄である。当否抽選の結果は、停止図柄候補の並び方によって示される。
(A)大当たり
演出決定手段132は、演出図柄の変動表示過程としていずれかの変動パターンを選択する。演出表示制御手段134は、変動停止時において、同じ数字の停止図柄候補が3つ並ぶように停止表示させる。確変当たりであれば奇数、通常当たりであれば偶数の停止図柄候補を並べて停止表示させる。
(B)外れ
演出決定手段132は、演出図柄の変動表示過程としていずれかの変動パターンを選択する。演出表示制御手段134は、変動停止時において、同じ数字の停止図柄候補が並ばないように停止表示させる。
停止図柄候補とは当否抽選の結果を遊技者に示す情報の一部となり得る図柄である。一方、ブランク図柄とは、複数種類の表示態様、たとえば、ハート、スペード、ダイヤ、クローバーのうちのいずれかの記号画像である。最終的にどのようなブランク図柄がどのような位置に停止表示されるかは当否抽選の結果を示すものではない。
主図柄列208は、停止図柄候補とブランク図柄を交互に連結したかたちの図柄列である。同図の上下は連結され、主図柄列208はリング状の図柄列となる。特別図柄192の変動表示が開始されるタイミングで、演出表示制御手段134は、左変動列202において主図柄列208が回転するような態様にて演出図柄を変動表示させる。いいかえれば、変動パターンにはそのような変動態様が定義されている。中央変動列204や右変動列206についても同様である。
(1)単一変動パターン
所定時間の通常変動後に、当否抽選の結果を停止図柄候補の停止態様にて確定的に示す。単一変動パターンが選択される場合、当否抽選1回につき1回分の図柄変動演出を経て当否抽選の結果が示されることになる。
(2)連続変動パターン
所定時間の通常変動後に、停止図柄候補を外れ態様にて暫定的に停止させた上で、再度停止図柄候補を変動表示させる。このような通常変動後の再度の変動表示のことを「擬似連続変動」とよぶことにする。連続変動パターンが選択される場合、通常変動後に1回以上の擬似連続変動を経た上で、停止図柄候補を確定的に停止させることにより当否抽選の結果が示されることになる。すなわち、当否抽選1回につき複数回分の図柄変動演出を経て当否抽選の結果が示されることになる。なお、擬似連続変動においては、主図柄列208の回転態様として停止図柄候補とブランク図柄が一体として変動してもよいが、本実施例においては第1副図柄列210の回転態様として停止図柄候補だけを変動表示させる。
(3)特殊変動パターン
所定時間の通常変動後に、停止図柄候補を外れ態様にて暫定的に停止させた上で、ブランク図柄の表示態様を変化させて当否抽選の結果を示す。特殊変動パターンは擬似連続変動を含んでも含まなくてもよいが、特殊変動パターンの変動表示過程と連続変動パターンの変動表示過程は途中まで同一であることが、演出上の重要なポイントである。これについては図8(a)、図8(b)、図9等に関連して詳述する。
(A)大当たりの時:
単一変動パターン(25%)、連続変動パターン(65%)、特殊変動パターン(5%)
(B)外れの時:
単一変動パターン(75%)、連続変動パターン(25%)
という確率にて各変動パターンを選択するように設定されている。
このような確率設定によれば、単一変動パターンによる演出が実行されるとき、遊技者は大当たりに対する期待感をそれほど喚起されない。しかし、通常変動から擬似連続変動に移行すると、すなわち、連続変動パターンによる演出が実行されると、遊技者の大当たりに対する期待感は俄然高められる。また、特殊変動パターンによる演出が実行されるとき、遊技者は大当たりを確信することになる。外れ時には特殊変動パターンは選択され得ないからである。
演出決定手段132がいずれの変動パターンを選択したとしても、演出表示制御手段134は、左変動列202において主図柄列208が回転する態様にて演出図柄を変動表示させる。中央変動列204および右変動列206についても同様である。第1過程は通常変動過程の一部である。3つの主図柄列208の変動速度は同じであってもよいし異なってもよい。また、変動速度は第1過程の間で可変であってもよい。遊技者からみると、各変動列において停止図柄候補とブランク図柄が交互に連結されたリールが回転しているように見える。第1過程においては、有効ライン226a〜eという5つの有効ライン226が設定される。この5つの有効ライン226上のいずれかにおいて同じ数字の停止図柄候補が並んで停止表示されると大当たりとなる。
第2過程も通常変動過程の一部である。演出表示制御手段134は、左変動列202において停止図柄候補を停止させる。具体的には、左上領域214および左下領域216において2つの停止図柄候補を停止させる。停止対象となる停止図柄候補は、主図柄列208の並び順にしたがって選択される。主図柄列208においては第1演出図柄は「・・・7・7・6・5・4・3・2・1・7・7・・・・」という順序で並んでいる。したがって、「7・7」や「6・5」、「1・7」は左上領域214と左下領域216にて選択されうる組み合わせであるが、「7・5」や「5・2」は選択され得ない組み合わせである。同図においては、左上領域214および左下領域216のそれぞれにおいて「7・7」が停止表示されている。実際、どの組み合わせを選択するかはランダムに決定してもよい。図4(a)に示した主図柄列208によると、「7」と「7」の間のブランク図柄は「スペード」である。したがって、主図柄列208の並び順に完全にしたがうならば「7・7」が左上領域214と左下領域216に停止される場合、左中央領域218にはスペードのブランク図柄が停止することになる。しかし、本実施例の場合、演出表示制御手段134は、左中央領域218においてブランク図柄のみの第2副図柄列212を回転態様にて変動表示させる。
第3過程も通常変動過程の一部である。演出表示制御手段134は、中央変動列204においても停止図柄候補「3・2」を停止表示させる。ただし、左中央領域218、中央・中央領域228、右中央領域222においては、それぞれ第2副図柄列212が変動表示される。第2副図柄列212は、ブランク図柄のみから構成される図柄列であり、ブランク図柄は当否を示す演出図柄ではない。従来のぱちんこ遊技機の演出常識にしたがうなれば、左中央領域218、中央・中央領域228、右中央領域222の表示態様にどのようなブランク図柄が停止しようとも、大当たりが示されることはない。
演出表示制御手段134は、左中央領域218、中央・中央領域228、右中央領域222にそれぞれ同じ態様のブランク図柄を停止表示させている。同図では3つのハート記号が並んでいる。第3過程のあとの第4過程において、左中央領域218、中央・中央領域228、右中央領域222に同じブランク図柄が並ぶと、外れ態様にて停止していた6つの停止図柄候補が再び変動を開始する。これが擬似連続変動である。以下、図6(a)に示すように左中央領域218、中央・中央領域228、右中央領域222に同一のブランク図柄が揃って停止表示されることを「ブランク一致表示」とよぶことにする。演出表示制御手段134は、擬似連続変動に移行するときに中央にそろっている3つのブランク図柄を明滅させる。これにより、遊技者は通常変動とは異なる特別な変動に移行したことを認識しやすくなっている。
(A)大当たり時に通常変動パターンが選択されたときの演出過程
図5(b)の第2過程においてリーチが成立し、図5(c)の第3過程においていずれかの有効ライン226上に同一の停止図柄候補が3つ並ぶ。
(B)外れ時に通常変動パターンが選択されたときの演出過程
図5(c)の第3過程においていずれの有効ライン226上にも同じ停止図柄候補が並ばずにそのまま停止する。あるいは、図5(c)の第3過程から図6(a)の第4過程に移行するが、ブランク一致表示とはならずにそのまま外れ確定となる。
第5過程は擬似連続変動過程の一部である。ブランク一致表示となると擬似連続変動が開始する。このとき、既に外れ態様にて停止されていた停止図柄候補が再び動き出す。これにより、遊技者は、図5(c)の「外れ表示」がリセットされて、再びチャンスが与えられたかの印象を受けることになる。実際は1回分の当否抽選に対応した変動表示でありながら、遊技者から見ると複数回の変動表示が実行されているように見える。そのため、「ブランク一致表示」という表示態様が「再チャレンジ」という遊技者利益を示唆する演出となる。
第6過程も擬似連続変動過程の一部である。図6(c)では、有効ライン226bにおいて「7・7」によりリーチが成立している。連続変動パターンが選択され、擬似連続変動に移行すると高確率で、あるいは、確定的にリーチが成立するとすれば、擬似連続変動時における遊技者の期待感をいっそう高めることができる。
演出表示制御手段134は、第6過程のあとに当否抽選の結果を示してもよいが、更に、ブランク一致表示させた上で、新たな擬似連続変動を実行してもよい。図7(a)は、2回目のブランク一致表示の表示態様を示している。このときも、演出表示制御手段134は、左中央領域218、中央・中央領域228、右中央領域222にそれぞれ同じ態様のブランク図柄を停止表示させる。このあとに実行される2回目の擬似連続変動の態様も図6(a)や、図6(c)と同様である。同図では3つのハート記号が並んでいる。ただし、図6(a)のハート記号とは異なる色彩のハート記号を並べている。図6(a)に示したブランク一致表示と図7(a)に示すブランク一致表示におけるブランク図柄の違いにより、遊技者は、更に特別な演出過程に入ったことを認識する。色彩だけでなく、たとえば、図6(a)の第4過程においてハートでブランク一致表示となっていたときには、図7(a)の第7過程においてはスペードでブランク一致表示させてもよい。2回目のブランク一致表示は、「再・再チャレンジ」を示唆する演出となる。
擬似連続変動においては、主図柄列208の回転態様として停止図柄候補とブランク図柄が一体として変動してもよいし、第1副図柄列210の回転態様としてブランク図柄の停止表示を維持したまま停止図柄候補だけを変動表示させてもよい。いずれの態様においてもブランク一致表示におけるブランク図柄は当否抽選の当たりに対する信頼度を示唆してもよい。たとえば、ハートのブランク図柄は高い信頼度にて大当たりを示唆し、スペードのブランク図柄は低い信頼度にて大当たりを示唆してもよい。
スペードのブランク図柄にてブランク一致表示したあと1回目の擬似連続変動を実行し、ハートのブランク図柄にてブランク一致表示したあとに2回目の擬似連続変動を実行すれば、2回目の擬似連続変動における遊技者の大当たりに対する期待感をいっそう喚起できる。
ブランク一致表示中に、停止しているブランク図柄を変化させてもよい。たとえば、スペードのブランク図柄にてブランク一致表示となっているときに、ブランク図柄の全部または一部をハートのブランク図柄に唐突に変化させてもよい。更に、遊技者が操作ボタン82を押下したことを条件としてブランク図柄を変化させてもよい。たとえば、スペードのブランク図柄にてブランク一致表示となっているときに遊技者が操作ボタン82を押下すると、所定の確率にてスペードのブランク図柄をハートのブランク図柄に変化させてもよい。このような態様によれば、操作ボタン82を押下した遊技者にだけ、正確な信頼度にて大当たりの可能性を示唆することができるため、操作ボタン82押下にともなう演出効果を高めることができる。
本実施例における連続変動パターンは、更に、連続変動パターンA、連続変動パターンBおよび連続変動パターンCの3種類に分けることができる。3種類の連続変動パターンの特徴は以下の通りである。
(1)連続変動パターンA
所定時間の通常変動後に、1回だけ擬似連続変動を実行した上で、当否抽選の結果を示す。
(2)連続変動パターンB
所定時間の通常変動後に、2回分の擬似連続変動を実行した上で、当否抽選の結果を示す。
(3)連続変動パターンC
連続変動パターンCは大当たりの時にしか選択されない。所定時間の通常変動後に、2回分の擬似連続変動を実行した上で、大当たりを示す停止図柄候補を停止表示させる。更に、揃った状態の停止図柄候補を一斉に表示させることにより、確変当たりに対する遊技者の期待感を喚起する。図7(b)に示す第8過程はこのときの「全回転変動」の態様を示している。全回転変動が開始されると遊技者は大当たりを確信した上で、「1・3・5・7」のいずれかの確変を示す停止図柄候補が揃って停止することにより確変当たりとなることを期待する。
(A)大当たり時に連続変動パターンが選択されたときの演出過程
図6(a)の第4過程においてブランク一致表示となって擬似連続変動に移行し、いずれかの有効ライン226上に同種の停止図柄候補が並ぶ。擬似連続変動は、1回または2回であり、全回転変動に移行する場合もある。
(B)外れ時に連続変動パターンが選択されたときの演出過程
図6(a)の第4過程においてブランク一致表示となって擬似連続変動に移行するが、同種の停止図柄候補がいずれの有効ライン226にも並ぶことなくそのまま外れ確定となる。擬似連続変動は、1回または2回である。
ここに示す第9過程は、特殊変動パターンが選択されたときの表示態様を示している。図6(a)の第4過程と同じく、図8(a)の第9過程も通常変動後に実行される演出過程である。ここでは、図5(b)の第2過程において有効ライン226cに「7・7」のリーチが成立したが、中央・中央領域228にブランク図柄が停止したので大当たりとはならなかった場合を示している。ただし、左中央領域218、中央・中央領域228、右中央領域222においてブランク一致表示となったので、通常であれば図6(b)のような擬似連続変動が開始する。
第10過程も、特殊変動パターンが選択されたときの表示態様を示している。第10過程においては、図8(b)に示すように中央ライン230上のブランク図柄が停止図柄候補に差し替えられるような演出が実行される。同図の場合、有効ライン226c上に「777」が揃っているので大当たりとなる。中央ライン230上の3つのブランク図柄が同一停止図柄候補に変化することにより、中央ライン230を有効ライン226として大当たりを示してもよい。
(1)単一変動パターン
時刻t0〜時刻t1まで通常変動したあと、当否抽選の結果を示す態様にて停止図柄候補を時刻t2まで停止表示させる。時刻t0〜時刻t1までの表示態様は図5(a)、図5(b)、図5(c)として例示した通りである。
(2)連続変動パターン
(2−1)連続変動パターンA
時刻t0〜時刻t1まで通常変動したあと、停止図柄候補を外れ態様にて時刻t2まで停止表示させる。このとき、図6(a)に示したようにブランク一致表示として同種のブランク図柄が並んで停止表示される。時刻t2〜時刻t4まで擬似連続変動したあと、当否抽選の結果を示す態様にて停止図柄候補を時刻t5まで停止表示させる。時刻t2〜時刻t4までの表示態様は、図6(b)、図6(c)として例示した通りである。
(2−1)連続変動パターンB
時刻t0〜時刻t1まで通常変動したあと、停止図柄候補を外れ態様にて時刻t2まで停止表示させる。時刻t2〜時刻t4まで擬似連続変動したあと、停止図柄候補を外れ態様にて時刻t7まで再び停止表示させる。このとき、図7(a)に示したように、時刻t1のときとは異なる種類にて同種のブランク図柄が並んで停止表示される。時刻t5〜時刻t6まで再度擬似連続変動したあと、当否抽選の結果を示す態様にて停止図柄候補を停止表示させる。
(2−1)連続変動パターンC
時刻t0〜時刻t1まで通常変動したあと、停止図柄候補を外れ態様にて時刻t2まで停止表示させる。時刻t2〜時刻t4まで擬似連続変動したあと、停止図柄候補を外れ態様にて時刻t7まで再び停止表示させる。時刻t5〜時刻t6まで再度擬似連続変動したあと、当否抽選の当たりを示す態様にて停止図柄候補を停止表示させる。時刻t7〜時刻t8まで全回転変動したあと、確変当たりか通常当たりのいずれかを停止図柄候補の停止態様により示す。時刻t7〜時刻t8までの表示態様は、図7(b)として例示した通りである。
(3)特殊パターン
時刻t0〜時刻t1まで通常変動したあと、停止図柄候補を外れ態様にて時刻t2まで停止表示させる。このとき、図8(a)に示したように同種のブランク図柄が並んで停止表示される。そして、図8(b)に示したようにブランク図柄を停止図柄候補に変化させることにより大当たりを示す。
(A)大当たり時
単一変動パターン(25%)、連続変動パターン(65%)、特殊変動パターン(5%)において、連続変動パターンA(30%)、連続変動パターンB(40%)、連続変動パターンC(15%)
(B)外れ時
単一変動パターン(75%)、連続変動パターン(25%)において、連続変動パターンA(20%)、連続変動パターンB(5%)、連続変動パターンC(0%)
として確率設定してもよい。
同図に示す処理はループ処理として繰り返し実行される処理である。まず、遊技球が始動口62、一般入賞口72、大入賞口66などへ入賞した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の入賞処理を実行し(S10)、特別遊技中でなければ(S12のN)、特別図柄抽選などの通常遊技の制御処理を実行し(S14)、特別遊技中であれば(S12のY)、特別遊技の制御処理を実行し(S16)、S10からS16までの処理における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。
通常遊技制御処理において、当否抽選値の保留がなされている場合であって(S30のY)、図柄変動が表示中でなければ(S32のN)、当否抽選手段112が当否判定処理を実行する(S34)。当否判定処理の詳細については、次の図12に関連して説明する。S34の当否判定処理は、図9でいえばt0のタイミングで実行される。メイン表示制御手段118が特別図柄192の変動表示を開始するとともに、変動開始コマンドを演出表示制御手段134へ送信する。これを受信した演出決定手段132は演出図柄の変動パターンを選択し、演出表示制御手段134は演出画像190の変動表示を開始する(S36)。
まず、当否抽選手段112は、保留制御手段116から読み出した抽選値の当否判定を行う(S50)。確率変動遊技中であれば確変当否テーブル、確率変動遊技中でなければ非確変当否テーブルにより当否判定がなされる。大当たりであれば(S52のY)、特別遊技制御手段120は特別遊技フラグをオンする(S54)。特別遊技フラグがオンのときには、当該変動の終了後に特別遊技が実行される。
なお、当否抽選が外れであれば(S52のN)、特別遊技制御手段120は特別遊技フラグをオフする(S56)。
特別遊技は、当否抽選が大当たりとなって特別遊技フラグがオンとなったとき、図柄変動後に実行される遊技である。まず、大入賞口66が開放済でなければ(S70のN)、演出表示制御手段134が特別遊技演出処理を開始し(S72)、開閉制御手段124が大入賞口66を開放する(S74)。大入賞口66が開放済であればS72およびS74をスキップする(S70のY)。大入賞口66が開放されてから所定の開放時間が経過した場合(S76のY)、または、開放時間が経過していないものの(S76のN)、大入賞口66へ遊技球が9球以上入球した場合(S78のY)、開閉制御手段124が大入賞口66を閉鎖させる(S80)。開放時間が経過しておらず(S76のN)、大入賞口66への入球数も9球以上に達していない場合は(S78のN)、S80以降の処理をスキップしてS16のフローを終了する。
なお、ラウンド数が15に達していなければ(S82のN)、ラウンド数に1を加算してS16のフローを終了する(S90)。
このほかにも、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、本実施例において示された各機能ブロックの単体もしくはそれらの連係によって実現されることも当業者には理解されるところである。
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、
前記始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための当否抽選を実行する当否抽選手段と、
前記当否抽選の結果を示すための複数の図柄が変動表示される図柄表示装置と、
前記図柄表示装置の表示領域を分割して形成される複数の図柄領域のそれぞれに、前記当否抽選の結果を示すための停止図柄組合せの一部となる複数種類の停止図柄候補と、前記停止図柄組合せの一部とはならない複数種類のブランク図柄とを変動表示させるパターンであって、前記変動表示における変動開始から停止までの変動過程が定められた複数の変動パターンを保持するパターン記憶手段と、
前記当否抽選が実行されるときに、前記複数の変動パターンからいずれかを選択する演出決定手段と、
前記選択された変動パターンにしたがって前記図柄表示装置に前記複数種類の停止図柄候補および前記複数種類のブランク図柄を変動表示させる表示制御手段と、
前記当否抽選の結果が当たりとなったことを示す当たり図柄組合せにて前記停止図柄組合せが表示されたときに、遊技者にとって通常遊技より有利な遊技である特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、を備え、
前記パターン記憶手段は、前記変動パターンとして、前記停止図柄候補と前記ブランク図柄を一体として変動表示させたあとに前記当否抽選の結果を示す前記停止図柄組合せを確定的に停止表示させる通常変動パターンと、前記停止図柄候補と前記ブランク図柄を一体として変動表示させたあとに同じライン上に複数の同種のブランク図柄を揃えて停止表示させるとともに前記当否抽選の外れの組合せにて前記停止図柄候補も暫定的に停止表示させ、更に、前記ブランク図柄を前記停止図柄候補に変化させる特殊変動パターンと、前記停止図柄候補と前記ブランク図柄を一体として変動表示させたあとに同じライン上に複数の同種のブランク図柄を揃えて停止表示させるとともに前記当否抽選の外れの組合せにて前記停止図柄候補も暫定的に停止表示させ、更に、前記停止図柄候補の変動表示を再開させる連続変動パターン、とを保持し、
前記表示制御手段は、前記特殊変動パターンにしたがって図柄を変動表示させるときには、前記停止図柄候補の停止状態を維持しつつ前記ブランク図柄を前記停止図柄候補に変化させ、既に停止表示されている停止図柄候補と前記ブランク図柄から変化した停止図柄候補との組合せにより前記当否抽選の結果を示し、前記連続変動パターンにしたがって図柄を変動表示させるときには、前記ブランク図柄の停止状態を維持しつつ前記停止図柄候補の変動表示を再実行した後に、その停止表示時における前記停止図柄候補の組合せにより前記当否抽選の結果を示すことを特徴とする弾球遊技機。
前記表示制御手段は、前記特殊変動パターンにしたがって図柄を変動表示させるときには、前記当たり図柄組合せとなるように前記ブランク図柄をいずれかの停止図柄候補に変化させることを特徴とするA1に記載の弾球遊技機。
Claims (6)
- 遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、
前記始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための当否抽選を実行する当否抽選手段と、
前記当否抽選の結果を示すための複数の図柄が変動表示される図柄表示装置と、
前記図柄表示装置の表示領域を分割して形成される複数の図柄領域のそれぞれに、前記当否抽選の結果を示すための停止図柄組合せの一部となる複数種類の停止図柄候補と、前記停止図柄組合せの一部とはならない複数種類のブランク図柄とを変動表示させるパターンであって、前記変動表示における変動開始から停止までの変動過程が定められた複数の変動パターンを保持するパターン記憶手段と、
前記当否抽選が実行されるときに、前記複数の変動パターンからいずれかを選択する演出決定手段と、
前記選択された変動パターンにしたがって前記図柄表示装置に前記複数種類の停止図柄候補および前記複数種類のブランク図柄を変動表示させる表示制御手段と、
前記当否抽選の結果が当たりとなったことを示す当たり図柄組合せにて前記停止図柄組合せが表示されたときに、遊技者にとって通常遊技より有利な遊技である特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、を備え、
前記パターン記憶手段は、前記変動パターンとして、前記停止図柄候補と前記ブランク図柄を一体として変動表示させたあとに前記当否抽選の結果を示す前記停止図柄組合せを確定的に停止表示させることにより前記当否抽選1回につき1回分の図柄変動演出を経て当否抽選の結果を示す単一変動パターンと、前記停止図柄候補と前記ブランク図柄を一体として変動表示させたあとに前記当否抽選の外れを示す停止図柄組合せを暫定的に停止表示させ、更に、前記停止図柄候補の変動表示を再開させて前記当否抽選の結果を示す停止図柄組合せを確定的に停止表示させることにより前記当否抽選1回につき複数回分の図柄変動演出を経て当否抽選の結果を示す連続変動パターンと、を保持し、
前記表示制御手段は、前記連続変動パターンにしたがって図柄を変動表示させるときには、同じライン上に複数の同種のブランク図柄を揃えて停止表示させたあとに前記停止図柄候補の変動表示を再開させることを特徴とする弾球遊技機。 - 前記表示制御手段は、前記連続変動パターンにしたがって図柄を変動表示させる場合において、同じライン上に複数の同種のブランク図柄を揃えて停止表示させたままの状態で前記停止図柄候補の再変動表示を実行することを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
- 前記表示制御手段は、前記連続変動パターンにしたがって図柄を変動表示させるときには、再開後における前記停止図柄候補の変動表示において停止図柄候補をリーチ態様にて表示させることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
- 前記表示制御手段は、前記連続変動パターンにしたがって図柄を変動表示させる場合において、同じライン上に複数の同種のブランク図柄を揃えて停止表示させるときには、前記複数の同種のブランク図柄を明滅表示させることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
- 前記パターン記憶手段は、前記連続変動パターンとして、前記当否抽選の外れを示す停止図柄組合せを1回だけ暫定的に停止表示させることにより前記当否抽選1回につき2回分の図柄変動演出を経て前記当否抽選の結果を示す第1の連続変動パターンと、前記当否抽選の外れを示す停止図柄組合せを2回以上暫定的に停止表示させることにより前記当否抽選1回につき3回分以上の図柄変動演出を経て前記当否抽選の結果を示す第2の連続変動パターンと、を保持し、
前記表示制御手段は、前記第2の連続変動パターンにしたがって図柄を変動表示させる場合において、前記当否抽選の外れを示す停止図柄組合せの1回目の暫定的な停止表示に際しては同じライン上に第1の態様のブランク図柄を揃えて停止表示させ、前記当否抽選の外れを示す停止図柄組合せの2回目の暫定的な停止表示に際しては前記第1の態様とは異なる第2の態様のブランク図柄を揃えて停止表示させることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。 - 前記演出決定手段は、前記当否抽選の結果が当たりであるときの選択確率が外れであるときの選択確率よりも高くなるような選択確率にて前記第2の連続変動パターンを選択することを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
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