JP2010131187A - 操作部材及び遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技者が操作可能に構成された操作部材において、操作部材に対する遊技者の関心を高め、遊技者の興趣を高めることができる操作部材及び遊技機を提供すること。
【解決手段】この遊技機は、移動可能に構成された操作部41、42を有する操作部材40と、遊技装置体によって実現する遊技を制御する制御手段と、遊技装置体及び操作部材を保持する遊技機枠と、を有し、制御手段は、遊技装置体によって実現される遊技状態に基づいて、操作部41、42の移動を制御する。
【選択図】図5
【解決手段】この遊技機は、移動可能に構成された操作部41、42を有する操作部材40と、遊技装置体によって実現する遊技を制御する制御手段と、遊技装置体及び操作部材を保持する遊技機枠と、を有し、制御手段は、遊技装置体によって実現される遊技状態に基づいて、操作部41、42の移動を制御する。
【選択図】図5
Description
本発明は、操作部材及び遊技機に係り、特に遊技者が操作可能な操作部を移動することができる操作部材等に関する。
パチンコ機においては、弾球された遊技球が遊技領域(遊技盤面上又はその近傍に形成された領域であって、遊技球の流下による遊技や演出を実現するための領域。)を流下して、その流下の過程で遊技球が遊技領域内の遊技釘(ゲージともいう。)や風車に衝突しつつ転回して流下方向が変化する。その結果、遊技領域上に配置された各種入賞口に遊技球が入賞すれば所定の景品球払出しがされ、一方いずれの入賞口にも入賞せずアウト口に遊技球が流入すれば景品球払出しはされない。遊技者は、弾球における自らの技量を発揮して、又は遊技球の流下における偶然性を利用しつつ遊技球の入賞及び景品球払出しを期待し、遊技を楽しむのである。
パチンコ機、スロットマシン等の遊技機には、この遊技機の動作を制御する制御基板が設けられている。制御基板は、演算処理手段としてのCPU、記憶素子としてのROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備えて構成されており、例えば、景品球等の払出制御、電動役物の動作制御、表示装置の画像制御、特別遊技の当否抽選等、遊技機の動作を制御する。
制御手段による遊技機の制御は、遊技機による遊技を実現するための制御のみならず、遊技者を楽しませるための演出部材の動作制御や画像を表示する画像表示手段の表示制御も含まれている。例えば、遊技者が操作可能な操作部材を設け、遊技者による操作部材の操作によって画像表示手段の画像表示を制御し、画像表示装置による演出によって遊技者を楽しませるように構成した遊技機が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の遊技機は、画像を表示する画像表示手段と、遊技者の操作に基づいて操作信号を発する操作手段と、を備えている。この遊技機は、遊技者の操作に基づく操作信号が発生すると、所定の確率で画像変化抽選を行い、この抽選が当選の場合に、画像表示手段の画像を変化するように構成されている。遊技者が操作手段を操作すると一定確率で画像表示手段の画像が変化するため、遊技者の操作手段の操作に対して付加価値を付与することができる。
しかし、このパチンコ機では操作手段の配置が常に一定である。よって、遊技者は、固定された操作部材のいずれかを選択して操作をしたり、固定された操作部材をそのまま操作したりしており、操作部材の操作が単調となり、操作部材に対する遊技者の興味を十分にひきつけることができないおそれがあった。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたものであり、遊技者が操作可能に構成された操作部材において、操作部材に対する遊技者の関心を高め、遊技者の興趣を高めることができる操作部材及び遊技機を提供することを例示的課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明の例示的側面としての操作部材は、遊技装置体による遊技を実現する遊技機に取り付けられる操作部材であって、遊技者が操作可能な操作部を有しており、操作部は、移動可能に構成されている。
この操作部材は、操作部が移動可能に構成されており、操作部の配置態様を変化させることができる。遊技者は、操作部が移動するという意外性を楽しみつつ操作することができる。操作部の位置は常に一定でなく変化するため、遊技者は配置態様が変化する操作部の位置を確認しつつ操作する。遊技者は、操作部を操作するために操作部の動きに関心をもち、固定された操作部材と比較して、操作部材の操作に対する遊技者の関心を高めることができる。
操作部材が取り付けられる遊技機とは、遊技装置体による遊技を実現可能に構成された機器であり、例えば、遊技装置体としての遊技盤に遊技領域が形成され、この遊技領域における球の流下による遊技を実現するパチンコ機、遊技装置体としてのリールにおける絵柄の組合せによる遊技を実現するスロットマシン、を例示できる。
なお、操作部の移動とは、遊技機全体に対する操作部の配置が変化するような移動であり、遊技者による操作部の操作結果として、操作部が下方に押し下げられたり上方に突出したりする移動とは異なる概念である。すなわち、操作部の移動態様は、操作部の移動の前後において遊技者の操作位置が左右方向又は上下方向に変化したり、操作部の移動の前後において遊技者が操作する操作部が入れ替わったりするようなあらゆる移動態様を含むが、遊技者による操作部の操作結果としての操作部の移動態様を含まない。
また、操作部は、遊技者の意思によって何らかの操作ができるように構成されているものであればよく、種々の構成を採用することができる。具体的には、遊技者が押圧することによって操作する押圧ボタンや、遊技者が接触することにより操作するタッチボタンや非接触式の操作ボタンを例示できる。
操作部材の操作部は、軸部を中心として回転可能な回転体に設けられおり、回転体が回転することにより、操作部が移動するように構成されていてもよい。この構成の操作部材によれば、回転体の回転という簡易な駆動態様によって、操作部の配置態様を変化させることができる。
具体的には、軸部を中心に回転可能な円柱体を回転体として、円柱体の外周面に操作部を配置して、円柱体の回転によって操作部の配置態様が変化するように構成してもよいし、回転体としての円柱体の外周面を挟んで配置される円形の側面に操作部を配置して、円柱体の回転によって操作部の配置態様が変化するように構成してもよい。また、他の構成としては、回転体としての球体の表面に操作部を配置して、球体の回転によって操作部の配置態様が変化するように構成してもよいし、回転体としての直方体の外側面に操作部を配置して、直方体の回転によって操作部の配置態様が変化するように構成してもよい。
本発明の他の例示的な側面としての遊技機は、上記に記載の操作部材と、遊技装置体によって実現する遊技を制御する制御手段と、遊技装置体及び操作部材を保持する遊技機枠と、を有し、制御手段は、遊技装置体によって実現される遊技状態に基づいて、操作部の移動を制御する。
遊技装置体によって実現される遊技状態に基づいて、制御手段が操作部の移動を制御すするため、遊技状態に基づいて操作部の配置態様を変化させることができる。遊技状態に基づいて操作部を移動するため、遊技状態に応じて操作部材の移動態様を変化させる等、効果的に操作部を移動することができ、遊技状態と関係なく操作部が移動する構成より更に遊技者の操作部材に対する関心を高めることが可能となる。
ここで、遊技状態とは、遊技装置体によって実現される遊技におけるあらゆる状態を含むものであり、例えば、抽選手段による抽選が大当りとなることにより特別遊技を実行する遊技機における抽選手段による抽選に関する状態、遊技の実行に対応する演出に関する状態を含む概念である。
抽選手段による抽選に関する具体的な状態としては、抽選手段の抽選結果が大当りとなることにより実行される特別遊技が実行された状態(特別遊技状態)や、抽選手段による抽選の確率が高い状態(確率変動状態)又は低い状態(通常確率状態)や、抽選手段による抽選の確率が高い状態であるが、その高い状態であることを遊技者に報知しない状態(潜伏確率変動状態)や、抽選手段の抽選の契機となる入球口に球が入り易い状態(開放延長状態)、抽選手段による抽選時間を短縮した状態(時間短縮状態)を例示できる。
また、遊技の実行に対応する演出に関する状態とは、抽選手段による抽選結果に対応して演出表示を行う遊技機において、抽選手段による複数の抽選遊技にまたがって特定の演出を行う演出モードの状態や、抽選手段による抽選遊技に対応した演出パターンの状態(大当りとなる信頼度が高い演出パターン、信頼度が低い演出パターン)を例示できる。
このような遊技状態に応じて操作部の移動を制御することにより、例えば特別遊技状態において操作部を移動させたり、信頼度の高い演出パターンの場合に操作部の移動速度を変化させたりして、遊技状態に連動させて操作部を移動することができる。遊技状態と操作部の移動態様とを連動することにより、操作部の移動による効果的な演出効果を発揮することができる。
操作部材は、遊技装置体を含む遊技機に取り付けられるものであればよく、遊技装置体又は遊技機枠に対して直接装着される構成であってもよいし、遊技装置体又は遊技機枠との間に部材が配置され、遊技装置体又は遊技機枠に対して間接的に装着される構成であってもよい。
また、遊技機枠とは、遊技装置体を内包する枠部材又は枠部材の集合体であって、遊技装置体の側方や前方を囲むためのものである。例えば、遊技機がパチンコ遊技機である場合には、遊技装置体としての遊技盤を内包する筐体枠、機枠又は前面枠若しくはこれらの組合せ等が遊技機枠に該当し、遊技機がスロットマシンである場合には、遊技装置体としてのリール(回胴装置)を内包するキャビネット(筐体枠及び/又は前面枠)が遊技機枠に該当する。もちろん、パチンコ遊技機やスロットマシン以外の遊技機においても、それら遊技機における遊技を実現する遊技装置体(例えば、コインゲーム機における遊技盤やアーケードマシンにおけるゲーム画像表示装置等)を内包する枠部材等がこの遊技機枠に該当する。
制御手段は、遊技状態に基づいて、操作部を移動可能な状態と、操作部を移動不可能な状態と、を実現するように操作部の移動を制御するように構成されていることが望ましい。この構成の遊技機によれば、遊技状態に応じて操作部が移動する状態と移動しない状態とを実現することができ、移動態様の変化のみならず、移動するか否かの変化による操作部の多様な移動パターンを遊技者に提供することができる。
操作部が移動可能な状態とは、制御手段によって操作部を移動制御可能な状態のみならず、遊技者等が外力を加えることにより操作部を移動操作可能な状態を含む概念である。例えば、遊技者が操作部を移動操作可能な状態とすることにより、遊技者自身が操作部の配置態様を変化させることができ、遊技者は操作部の移動操作を楽しむことができる。また、操作部が移動不可能な状態とは、制御手段によって操作部を移動制御不可能な状態のみならず、例えば制御手段等で操作部の移動をロックして、遊技者等が外力を加えることにより操作部を移動不可能な状態を含む概念である。
遊技機は、操作部を移動する駆動手段を更に備え、制御手段は、遊技状態に基づいて、駆動手段による操作部の移動を制御するように構成されていることが望ましい。駆動手段によって操作部を移動するように構成することにより、遊技状態に基づいて操作部を自動的に移動することができる。また、制御手段は、遊技と操作部の移動とを併せて制御することができるため、遊技状態の変化に連動するように容易に操作部を移動制御でき、遊技状態と操作部の移動状態とを一致させて統一感のある演出効果を遊技者に提供することができる。
なお、駆動手段とは、操作部の移動を駆動制御できるものであればよく、例えば、モータ、ソレノイドを例示することができる。また、駆動手段によって操作部を常に駆動制御するように構成してもよいし、遊技状態に応じて駆動手段によって操作部を駆動制御する状態と、駆動手段によって操作部を駆動制御せずに遊技者が操作部の移動操作できる状態と、を実現するように構成してよい。このように状態を変化させることにより、遊技者は操作部が自動的に動くことによる演出と自分自身で操作を行う楽しみとを両方楽しむことができ、さらに遊技者の興趣を高めることができる。
さらに遊技機は、画像を表示する画像表示手段を更に備え、制御手段は、操作部の配置及び操作部に対する遊技者の操作に基づいて、画像表示手段の画像表示を制御することが望ましい。この構成の遊技機によれば、操作部の配置態様や操作部に対する遊技者の操作に応じて画像表示手段による演出効果を提供することができる。また、操作部の配置に基づいて画像表示手段の画像表示を制御するため、例えば、遊技者が操作部の移動の前後において操作部を同じように操作しても、操作部の配置の変化によって画像表示態様を変化させることができる。
また、操作部に対する遊技者の操作に基づいて画像表示手段を画像表示を制御するため、例えば、遊技者が同じ配置態様の操作部を異なる操作態様で操作した場合に、操作部の操作態様によって画像表示態様を変化させることができる。なお、操作部の操作態様とは、操作部の操作回数、操作時間、操作速度、操作方向を含む。このように、操作部の操作態様と操作部の配置態様に基づいて画像表示を制御することにより、遊技者に対して更に変化に富んだ操作部による演出効果を付与することができる。
操作部は、第1操作部と第2操作部とを備えており、制御手段は、遊技状態に基づいて、遊技者が第1操作部のみを操作可能な状態と、遊技者が第2操作部のみを操作可能な状態と、を実現するように操作部の移動を制御することが望ましい。この構成の遊技機によれば、遊技状態に基づいて、遊技者が第1操作部又は第2操作部を操作可能となるように操作部を移動することができる。このように操作部が移動することにより、遊技者は、第1操作部を操作したり第2操作部を操作したり異なる操作部を適宜操作することが可能となる。単一の操作部を操作する場合と比較して、操作対象となる操作部が変化するため、操作部の操作が単調になることを抑制し、遊技者は飽きることなく操作部を操作することができる。
なお、本発明は、少なくとも第1操作部と第2操作部を備えていればよく、第1操作部及び第2操作部と併せて第3操作部等の他の操作部を備えていてもよい。すなわち、遊技者が操作可能な操作部を複数備える遊技機において、操作部毎に遊技者が操作可能な状態を実現するように操作部が移動するように制御されていればよい。
また、制御手段は、遊技状態に基づいて、遊技者が第1操作部と第2操作部とを同時に操作可能な状態を実現するように操作部の移動を制御することが望ましい。この構成の遊技機によれば、遊技者は、第1操作部のみの操作、第2操作部のみの操作、並びに第1操作部及び第2操作部の操作を行うことができる。すなわち、遊技者の操作部の操作態様を更に多様化することが可能となる。
さらに、第1操作部のみの操作や第2操作部のみの操作に基づく画像表示手段の画像表示制御と、第1操作部及び第2操作部の同時の操作に基づく画像表示手段の画像表示制御と、を適宜異ならせることにより、遊技者は、多様な操作態様のみならず、多様な演出態様も楽しむことが可能となる。
また、遊技機は、第1操作部のみを遊技者が操作可能な状態において第2操作部を覆うとともに、第2操作部のみを遊技者が操作可能な状態において第1操作部を覆うように構成されたカバー部を更に備えることが望ましい。この構成の遊技機によれば、遊技者が操作可能な操作部以外の操作部をカバー部によって覆うことができるため、遊技者が操作すべき操作部を把握しやすくなり、操作性を向上させることができる。
また、カバー部を透明部材によって構成し、カバー部によって覆った操作部を遊技者が視認可能に構成することにより、遊技者は現状操作する操作部以外にどのような操作部があるかを把握することができ、現状において操作できない操作部に対する興味が高まる。一方、カバー部を不透明部材によって構成し、カバー部によって覆った操作部を遊技者が視認不可能に構成することにより、遊技者が現状操作できない操作部の存在及び状態を把握することができず、操作部が突然出現したような感覚を遊技者は得ることができ、意外性のある操作部の動きを遊技者は楽しむことができる。
遊技機は、操作部の移動態様を検出する移動検出部を更に備え、制御手段は、移動検出部の検出結果に基づいて、操作部の移動における異常の有無を判定するように構成されていることが望ましい。操作部は、遊技者が操作するものであり、遊技者が常に接触できる位置に設けられることが多い。また、操作部は、駆動手段によって自動的に移動したり遊技者の移動操作によって移動したりするように構成されており、移動している過程で遊技者の指が挟まる等の不具合が発生することが考えられる。このような不具合が発生した場合において、操作部を継続して移動しようとすると、更なる不具合が発生するおそれがある。また、操作部に何らかの異常がある場合には、操作部の移動態様は正常時とは異なる態様となることが考えられる。したがって、操作部の移動態様に基づいて操作部の移動における異常の有無を判定し被害の拡大を抑制するように構成することが望ましい。
移動検出部は、操作部の移動速度、移動量、移動方向等の移動態様や、駆動手段によって移動させる操作部においては駆動手段の負荷等に基づく操作部の移動態様等、操作部の移動における異常を判定する判断材料を検出する。この移動検出部の検出結果に基づいて、制御手段は操作部の移動における異常の有無を判定する。例えば、操作部が正常に移動する場合の移動態様を正常移動範囲として予め記憶しておき、移動検出部によって検出した移動態様や駆動手段の負荷が正常移動範囲内であるか否かを判定するように構成することができる。ここでいう正常移動範囲とは、操作部が正常に移動した場合の移動速度、移動量、移動方向等の移動態様等に関する数値であり、操作部の構成や制御手段の制御態様や、駆動手段の駆動力等によって予め定める。
具体的には、駆動手段として直流モータを備える遊技機においては、直流モータの電流値を検出する電流計を移動検出部として設ける。例えば、操作部に指が引っ掛かり操作部の移動が停止した場合において、繰り返し操作部を駆動制御すると、直流モータの負荷が高まり電流値が大きくなる。制御手段は、直流モータの電流値が所定の電流値以上の場合に操作部が異常であると判定することができる。
加えて、操作部の移動に対して異常があると判定した場合に、制御手段は、操作部の停止制御を実行するとともに、遊技者又はホールに対してエラー報知を行うように構成してもよい。このように異常を判定した場合にエラー報知を行うことにより、遊技者に対して注意を促すことができるとともに、ホールに不具合の発生を早急に報知して更なる不具合の発生を未然に防止することができる。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
本発明に係る操作部材及び遊技機は、遊技者が操作可能な操作部を移動することができるため、操作部材に対する遊技者の関心を高め、遊技者の興趣を高めることができる。また、遊技状態に基づいて操作部を移動することにより、遊技状態と操作部の移動態様を関連付けることができる。さらに、操作部の移動態様及び操作部の操作態様に基づいて、画像表示手段の画像制御を行うことにより、遊技機全体において統一感のある効果的な演出を遊技者に提供することが可能となり、遊技者が多様な演出を楽しむことができる。
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る遊技機としてのパチンコ機2の正面図である。このパチンコ機2は、遊技機枠3、遊技盤ユニット5、前面ガラス(前面透明板)10、発射ユニット(不図示)、貯留皿14を有している。発射ユニットは、1個ずつ球23を遊技盤ユニット5に構成される遊技領域16に向けて発射可能である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る遊技機としてのパチンコ機2の正面図である。このパチンコ機2は、遊技機枠3、遊技盤ユニット5、前面ガラス(前面透明板)10、発射ユニット(不図示)、貯留皿14を有している。発射ユニットは、1個ずつ球23を遊技盤ユニット5に構成される遊技領域16に向けて発射可能である。
パチンコ機2は、遊技者が後述する発射ハンドル15を操作することによって、遊技領域16に向けて球が発射ユニットによって発射され、球の流下による遊技が実現される。なお、遊技機は、パチンコ機2の他にパチンコ式スロットマシン機、コインゲーム機等のアーケードマシン、各種ゲーム機を概念することができ、要するに、遊技媒体の流下による遊技を実現する遊技領域を有するあらゆる遊技機が含まれる。なお、パチンコ機においても、アレンジボール機、雀球機等の組合せ式パチンコ機、いわゆるデジパチタイプ(1種タイプ)やハネモノタイプ(2種タイプ)のパチンコ機等のあらゆるパチンコ機が概念できるが、本実施の形態においては、デジパチ遊技(1種遊技、図柄変動遊技ともいう。)を実現するいわゆる1種タイプのパチンコ機について例示説明する。なお、図柄変動遊技については後述する。
パチンコ機2の遊技機枠3は、後述する遊技盤ユニットを保持するためのもので、このパチンコ機2の周囲側面及び前方又はそれに加えて後方を囲むように構成される。遊技機枠3の内部側には、遊技盤ユニットの他にも後述する各種制御基板や遊技媒体用の経路等各種機構部品が配置され、遊技機枠3によって周囲側面及び前方又はそれに加えて後方からのパチンコ機2内部側への不正アクセスが防止されるようになっている。
パチンコ機2の周囲を囲む筐体枠4、その内側にヒンジ部22によって前方開閉可能に揺動支持されて遊技盤ユニットを保持する機枠9、機枠9の前方にヒンジ部22によって前方開閉可能に揺動支持され前面ガラス10及びその周囲を装飾する装飾部材32を保持する装飾枠12、を有して遊技機枠3が構成される。なお、前面ガラス10は、遊技機枠3内部側に保持された遊技盤(遊技装置体)6を前方から遊技者が視認することができるようにするための透明部材である。
前面ガラス10は、遊技盤6に対して一定距離以上離間して配置された透明板である。前面ガラス10は透明平板ガラスで形成されて装飾枠12の裏面側に保持され、遊技盤6との間に球23が流下する流下空間を形成する機能、遊技者が前面ガラス10を通して遊技盤6を視認できるように視認性を確保する機能、遊技者が遊技盤6に不正にアクセス(接触)できないように不正アクセスを防止する機能、を発揮する。
貯留皿14は、遊技者の持ち球を貯留するためにパチンコ機2の前面に配置された皿部材であって、本実施の形態においては上皿14aと下皿14bとを有している。上皿14aは、球排出ボタン14cを有して遊技盤6の下方、すなわち装飾枠12の下方部分に配置され、下皿14bは、その上皿14aの更に下方に配置されている。更に、貯留皿14の左下方には、遊技者が操作可能な操作部材40が設けられている。操作部材40についての詳細は後述する。
発射ユニットは、球供給装置(不図示)によって貯留皿14の一部としての上皿14aから発射位置に送り出された球23を遊技領域16の上部に向けて発射(弾球)するためのものである。発射ユニットは、例えば発射位置の球23を弾球する発射杆、その発射杆を駆動する発射モータ、発射杆を付勢して弾球力を発生させる発射バネ等を有してユニット構成され、機枠9に取り付けられている。その発射ユニットによる球発射のため、遊技者の操作に基づいて球発射のオンオフ及びその発射強度調整を実現する発射ハンドル15がパチンコ機2の前面下方に設けられている。
遊技盤ユニットは、遊技盤面6a側の略中央にセンター役物7が配置された遊技盤6を有しており、その遊技盤面6aには多数のゲージ(遊技釘)27も配置されている。センター役物7の中央部には、演出表示装置7aが配置されると共に、この演出表示装置7aの表示画面7bを露出させるための表示開口部7dが形成されている。
遊技盤6は、その表面側に球23の流下による遊技を実現するための遊技領域16を構成するための盤状部材であり、遊技盤6を前方から遊技者にとって視認可能となるように遊技機枠3(本実施の形態においては、遊技機枠3の一部としての機枠9。)に保持されている。その遊技盤6の表面には略円形状に周囲を囲むようにレール飾り26が取り付けられており、レール飾り26の内側面26aが遊技盤に対して立設するように配置されている。そして、レール飾り26の内側面26aによって画定され、内側面26aに面した略円形状の領域が遊技領域16となっている。
ゲージ27は、遊技領域16を流下する球23と衝突してその流下方向を変更させる流下変更部材であり、多数が遊技領域16内に配置されている。また、遊技領域16には、普通入賞口28、始動入賞口29、中央大入賞口31等の入球部材及びアウト口30が配置されている。更に、遊技領域16には、通過ゲート33、風車34等が配置されており、流下する球23が各入球部材に流入したり、通過ゲート33を通過したり、風車34を回転させたりすることによって、球23による流下遊技を楽しむことができるようになっている。
センター役物7は、図柄変動遊技(1種遊技)を実現するものである。センター役物7の上部には、図柄表示手段としての第1図柄表示装置が配置されるとともに、センター役物7の中央部には、画像表示手段としての演出表示装置7aが配置されている。
第1図柄表示装置17には、抽選手段の抽選結果である第1図柄17aの変動が表示される。第1図柄17aは、始動入賞口29への球23の入球を契機として実行される第1抽選の結果に対応した図柄である。第1図柄17aの変動表示が所定の当選態様で停止することにより第1特別遊技としての大当りが発生する。
演出表示装置7aは、例えば、液晶表示装置・有機ELディスプレイ・LED等により構成されて遊技者が遊技盤面6a側から視認可能となるように配置され、その表示画面7b上に映像表示を行うものである。この演出表示装置7aの表示画面7bには、第1図柄17aに連動する第1装飾図柄7cを含む演出表示がなされる。第1装飾図柄7cは、第1抽選手段の抽選結果を視覚的に演出するための図柄であり、第1の遊技に対応する。また、例えば、キャラクター等によるストーリー仕立ての映像としての演出映像も表示画面7b上に表示されるようになっている。演出表示装置7aには、演出制御基板120が中継基板を介して電気的に接続されており、演出制御基板120によって画像表示が制御される。
遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の全体の制御を行う主制御基板100を収容した主制御基板ケース35と、演出表示装置7aの画像表示等演出の制御を行う演出制御基板(図示せず)を収容した演出制御基板ケース36と、景品球の払出しを制御する払出制御基板(図示せず)を収容した払出制御基板ケース37と、電源基板(図示せず)を収容した電源基板ケース38と、が配置されている。この各制御基板ケースに収容された各制御基板によって遊技が実現される。更に、遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の遊技状態等の遊技情報を外部に出力するための外部出力端子板39が設けられている。
次いで、図3から図5に基づいて、操作部材40について詳細に説明する。図3は、遊技機枠3から取り外した操作部材40の平面図であり、図4は、図3に示す操作部材40のA−A断面図である。操作部材40は、遊技者が操作可能な操作部としての第1操作部41及び第2操作部42と、第1操作部41及び第2操作部42が設けられ、回転軸44を中心に回転可能に構成された回転体43と、回転体43の回転軸44と、回転軸44に接続され、回転体43を回転駆動する駆動手段としてのモータ(図示せず)と、を有する。
第1操作部41及び第2操作部42は回転体43の外周面に配置されており、回転体43が回転することにより配置態様が変化する。操作部材40は、遊技者が第1操作部41のみ操作可能な状態と、第2操作部42のみ操作可能な状態と、第1操作部41と第2操作部42を同時に操作可能な状態と、実現可能に構成されている。図5は、操作部材の移動態様を示した動作説明図である。(a)は、遊技者が第1操作部41を操作可能な状態であり、第1操作部41が上方に配置されている。この(a)に示す状態から回転体43がB方向に略90度回転すると(b)に示す状態となる。(b)は、第1操作部41と第2操作部42が回転体43を挟んで前後方向において並んで配置されている。遊技者が回転体43を挟むように操作することにより、第1操作部41と第2操作部42を同時に操作することができる。
次いで、(b)に示す状態から更にB方向に90度回転することにより、(c)に示す状態となる。(c)は、第2操作部42が上方に配置されており、遊技者が第2操作部42のみ操作可能な状態である。このように回転体43が回転することにより、第1操作部41及び第2操作部42の配置が変化して、遊技者による操作部の操作態様を変化させることができる。この第1操作部41及び第2操作部の移動は、演出制御基板120の操作部材制御手段124によって制御されている。この操作部材制御手段124による移動制御については後述する。
次いで、パチンコ機2の遊技の流れについて説明する。図示しない球発射装置により球23が発射されると、球23はレール飾りの内周面に沿いつつ進行して遊技領域16内の上部に至る。その後、球23は、複数の通過軌跡に沿って移動し、遊技釘に衝突しつつ遊技領域16を下方に流下する。あるものは普通入賞口28に流入して一定数の景品球払出しの契機となり、あるものはいずれの入賞口にも流入せずに遊技領域内最下部に位置するアウト口30に流入してアウト球としてパチンコ機2の外部側へと排出される。
この始動入賞口29に球23が入球すると、第1図柄表示装置17において第1図柄17aが表示され、演出表示装置7aの表示画面7bにおいて第1装飾図柄7cを含む演出表示がなされる。また、この演出表示に併せて操作部材40が移動制御される。
第1図柄17a及び第1装飾図柄7cの表示は、変動開始から予め定められた所定時間を経過した後に停止する。第1図柄17a及び第1装飾図柄7cが所定の当選態様で停止すると、遊技者に有利な遊技状態である第1特別遊技に移行し、中央大入賞口31の開閉動作が開始される。そして、中央大入賞口31が開放して多量の入賞球を受け入れ、多量の景品球が貯留皿14へと払い出されるようになっている。
次いで、このパチンコ機2のシステム構成について詳細に説明する。図6は、パチンコ機2の機能ブロックを示した図である。パチンコ機2は、主制御基板と演出制御基板とを有する制御手段がパチンコ機2の動作制御、表示装置等の演出制御、操作部材40の移動制御、遊技の進行制御を行う。制御手段には、入賞口としての普通入賞口28、始動入賞口29、及び中央大入賞口31、及び表示装置としての第1図柄表示装置17、演出表示装置7a等の各部品が電気的に接続されている。
主制御基板100は、第1抽選手段101と、第1図柄決定手段103と、保留記憶手段104と、図柄表示制御手段105と、パターン記憶手段107と、入球判定手段108と、特別遊技制御手段109と、を備える。演出制御基板120は、演出決定手段121、演出制御手段122と、演出パターン記憶手段123と、操作部材制御手段124と、を備える。なお、主制御基板100に含まれる各機能は、演出制御基板120に搭載されるように構成してもよいし、演出制御基板120に含まれる各機能は、主制御基板100に搭載されるように構成してもよい。
第1抽選手段101は、始動入賞口29への球23の入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である第1特別遊技へ移行するか否かを判定するための第1乱数値を取得する。第1抽選手段101は、乱数値に基づいて第1特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定において参照する複数の当否判定テーブルを保持する。複数の当否判定テーブルには、当り又は外れという抽選結果と乱数値とが対応付けられており、当りと対応付けられた乱数値の範囲設定に応じて当否確率が定まる。第1抽選手段は、第1乱数値に基づいて抽選結果を取得する。取得した抽選結果は、保留記憶手段104において一時的に記憶される。
第1抽選手段101は、通常時には通常確率の当否判定テーブルを参照し、通常より当選確率が高い確率変動時には通常確率より当りの確率が高い当否判定テーブルを参照する。第1抽選手段101は、複数の当否判定テーブルのうちいずれかの当否判定テーブルを適宜選択して参照し、乱数値が当りであるか否かを判定する。
第1乱数値は、例えば、「0」から「65535」までの範囲の値から取得されるように構成できる。なお、乱数は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。
保留記憶手段104は、第1抽選手段101の抽選結果を記憶する。保留記憶手段104における保留数は上限があり、抽選結果は、保留記憶手段104における保留数が所定の上限に達するまで記憶される。本実施の形態では、保留記憶手段104の保留数の上限を4とする。保留手段により保留された保留数は、ランプ等で表示して、遊技者が保留数を確認できるように構成されている。
第1抽選手段101の抽選結果である第1抽選結果は、第1図柄表示装置17において第1図柄17aとして表示される。また、第1図柄17aに連動して、演出表示装置7aの表示画面7bにおいて第1装飾図柄7cを含む演出表示がなされる。第1図柄決定手段103は、第1図柄表示装置17に表示する第1図柄17a、演出表示装置7aに表示する第1装飾図柄7c、及び各図柄の変動表示パターンを第1抽選手段101の抽選結果に応じて決定する。
パターン記憶手段107は、第1図柄17aの停止図柄パターンを決定するために参照すべき第1図柄パターンテーブルを備える。第1図柄パターンテーブルには、第1図柄17a、抽選結果、及び第1図柄の変動表示パターンが関連付けられた第1図柄パターンが複数記憶されている。
各第1図柄パターンは、図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められている。変動態様は、図柄変動の態様と変動時間を含んでいる。変動時間は、図柄が変動を開始してから図柄が停止するまでの時間であり、図柄変動の終了条件として定められている。変動時間の経過時に図柄の変動が停止される。第1図柄パターン毎に変動時間は異なるように設定されている。
第1図柄決定手段103は、第1抽選手段101の抽選結果を取得し、第1図柄パターンテーブルを参照し、第1図柄17aの停止図柄を決定する。第1図柄決定手段103は、決定した停止図柄及び第1図柄パターンを示す情報を図柄表示制御手段105及び演出制御手段122に送る。
入球判定手段108は、各入賞口への球の入球を判定する。入球判定手段108は、始動入賞口29内に設けられた始動入賞口センサ29aの入球検出情報を受け取ると、始動入賞口29に球23が入賞したと判定する。入球判定手段108は、中央大入賞口31内に設けられた大入賞センサの入球検出情報を受け取ると、中央大入賞口31に入賞したと判定する。
図柄表示制御手段105は、第1抽選手段101による抽選結果を第1図柄決定手段103により決定された変動表示パターンに基づいて第1図柄表示装置17に第1図柄17aを変動表示させる。図柄表示制御手段105は、第1図柄17aの変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにおいて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出制御手段122に送信する。このコマンドを送ることにより、図柄表示制御手段105及び演出制御手段122による変動表示が同期して、連動を保つことが可能となる。
特別遊技制御手段109は、第1抽選手段101による抽選結果が当りである場合に、中央大入賞口31を開放させることにより第1特別遊技を実行する。特別遊技は、中央大入賞口31の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした1回又は複数回の単位遊技で構成される。単位遊技は例えば15回を上限として繰り返され、1回の単位遊技において中央大入賞口31を約30秒間開放させる。特別遊技制御手段109は、所定回数単位遊技を消化したときに特別遊技を終了させる。
演出決定手段121は、第1装飾図柄7cの停止図柄と装飾図柄変動表示パターンとを、第1図柄17aと第1図柄の変動表示パターンとに基づいて決定する。演出パターン記憶手段123は、装飾図柄変動表示パターンを決定するために参照すべき装飾図柄変動表示パターンテーブル123aと、操作部材40の移動態様を決定するために参照すべき操作部材移動パターンテーブル123bと、操作部材40に対する遊技者の操作に基づく演出態様を決定するために参照すべき特別演出パターンテーブル123cと、を備える。装飾図柄変動表示パターンは、第1図柄17a及び第1図柄17aの図柄変動表示パターンと関連付けられている。
各装飾図柄変動表示パターンは、装飾図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた変動表示パターンである。変動態様は、図柄変動の態様、変動時間、及び演出表示の演出表示態様を含んでいる。演出決定手段121は、第1図柄決定手段103によって決定された図柄変動表示パターンに応じて、図柄変動表示パターンと等しい変動時間が設定された装飾図柄変動表示パターンを選択する。演出決定手段121は、決定した装飾図柄変動表示パターンの情報を演出制御手段122に送る。
演出決定手段121は、第1抽選手段101による第1乱数値が所定の値の場合等、所定の契機により、操作部材移動パターンテーブル123bから操作部材移動パターンを選択する。なお、操作部材移動パターンは、モータによる回転体43の回転態様(回転角度、回転速度、停止位置)が定められた移動パターンだけでなく、モータによって回転体43を駆動制御せずに遊技者が回転体43を移動操作可能な状態にする移動パターンも含んでいる。演出決定手段121は、決定した操作部材移動パターンの情報を操作部材制御手段124に送る。
操作部材制御手段124は、演出決定手段121によって決定された操作部材移動パターンに基づいて操作部材40を移動制御する。また、演出制御手段122は、選択された装飾図柄変動表示パターンに基づいて第1抽選手段101による抽選結果を演出表示装置7aの表示画面7bに変動表示させる。このように、操作部材制御手段124によって所定の契機において、操作部材40を移動制御することができる。なお、演出決定手段121が操作部材移動パターンと装飾図柄変動表示パターンとを関連付けて選択するように構成することにより、演出表示装置7aによる画像表示と操作部材40の移動態様とを関連した演出態様として一体感のある演出を行うことができる。
演出制御手段122は、第1操作部41への操作を検出する第1操作部センサ41a又は第2操作部42への操作を検出する第2操作部センサ42aの操作検出情報を受け取ると、遊技者が第1操作部41又は第2操作部42を操作したと判定する。演出制御手段122は、第1操作部41を遊技者が操作したこと、第2操作部42を遊技者が操作したこと、若しくは第1操作部41及び第2操作部42を遊技者が操作したことを検出すると、検出した操作情報を演出決定手段121に送る。
演出決定手段121は、操作情報に基づいて、特別演出パターンテーブルを参照して特別演出パターンを選択する。特別演出パターンテーブル123cは、操作された操作部と、操作部の配置態様と、操作された際の図柄変動表示パターンと、特別演出パターンと、が関連付けられて記憶されている。このように特別演出を決定することにより、遊技者が操作部を複数回操作しても、その際の操作部材の配置態様や演出態様に応じて特別演出を変えることができる。演出決定手段121は、決定した特別演出パターンを演出制御手段122に送る。
演出制御手段122は、演出決定手段121によって決定された図柄変動表示パターン及び特別演出パターンに基づいて、演出表示装置7aの表示画面7bに第1装飾図柄7cと特別演出を表示する。また、操作部材制御手段124は、演出決定手段121によって決定された操作部材移動パターンに基づいてモータを駆動制御し、操作部材40を移動制御する。
このように、本実施の形態1に係るパチンコ機2によれば、遊技状態に応じて操作部材40の移動態様を変化させつつ、操作部材40を移動制御することができる。操作部材40の移動態様が遊技状態に応じて適宜変わるため、操作部材40の操作が単調になることを抑制し、遊技者は飽きることなく遊技を行うことができ、操作部が固定された遊技機と比較して操作部材に対する遊技者の関心を高めることができる。
なお、実施の形態1では、図柄変動表示パターン等に応じて操作部材移動パターンを決定するように構成しているが、この構成に限られず、第1抽選手段101が参照する当否判定テーブルの別(確率変動時であるか通常確率時であるか)や、操作部材40を移動する際の保留球数(保留がない状態か上限数保留している状態であるか、保留した抽選結果に基づく先読み演出を行うか否か等)や、第1図柄17a及び/又は第1装飾図柄7cに基づいて操作部材移動パターンを決定するように構成してもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態1を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。例えば、実施の形態1では、回転体43の回転駆動によって第1操作部41と第2操作部42が移動するように構成しているが、例えば、回転移動でなくスライド移動によって操作部が移動するように構成してもよい。
[実施の形態2]
次いで、図7から図9に基づいて、実施の形態2に係る操作部材50について説明する。実施の形態2に係る操作部材50は、スライド移動によって操作部の配置態様が変化するように構成されている。図7は、実施の形態2に係る操作部材50の平面図であり、図8は斜視図である。図9は、操作部材50の移動態様を示す動作説明図である。操作部材50は、遊技者が操作可能な操作部としての第1ボタン51、第2ボタン52、及び第3ボタン53と、各ボタンの下面に固定され、各ボタンを上方に向けて付勢するバネ部54と、各バネ部の下部と固定され、各ボタンと共に左右方向にスライド移動可能な基板55と、各ボタン及び基板55を収容する収容部56と、各ボタンの上方に配置されたカバー部57と、を備える。
次いで、図7から図9に基づいて、実施の形態2に係る操作部材50について説明する。実施の形態2に係る操作部材50は、スライド移動によって操作部の配置態様が変化するように構成されている。図7は、実施の形態2に係る操作部材50の平面図であり、図8は斜視図である。図9は、操作部材50の移動態様を示す動作説明図である。操作部材50は、遊技者が操作可能な操作部としての第1ボタン51、第2ボタン52、及び第3ボタン53と、各ボタンの下面に固定され、各ボタンを上方に向けて付勢するバネ部54と、各バネ部の下部と固定され、各ボタンと共に左右方向にスライド移動可能な基板55と、各ボタン及び基板55を収容する収容部56と、各ボタンの上方に配置されたカバー部57と、を備える。
第1ボタン51、第2ボタン52、及び第3ボタン53は隣接して配置されており、いずれのボタンもバネ部54を介して基板に固定されている。各ボタンは、バネ部54が伸縮することにより基板55に対して上下方向に移動可能であるが、左右方向には基板55と共に移動するように構成されている。基板55及び各ボタンは、収容部56内において左右方向にスライド移動可能である。このスライド移動は、遊技者の操作によって移動するように構成されている。
カバー部57は、透明部材によって形成されており、操作部材50の全体の上面を覆うように配置されている。よって、遊技者は、カバー部57を介して下方に配置された各ボタンを視認できるように構成されている。カバー部57には、第1ボタン51、第2ボタン52、及び第3ボタン53のうちいずれか1のボタンのみが突出可能な大きさの窓部58が開口形成されている。ボタンは、カバー部57に対して左右方向にスライド移動して、窓部58の下方に配置されることにより、窓部58を介して上方突出して、遊技者によって操作可能な状態となる。
次いで、図9に基づいて、第1ボタン51、第2ボタン52、及び第3ボタン53の移動態様について説明する。(a)は、図7及び図8に示す状態であり、第2ボタン52を遊技者が操作可能な状態である。(a)に示す状態では、第2ボタン52が窓部58の下方に配置されて上方に突出している。一方、第1ボタン51と第3ボタン53は、カバー部57によって上方が覆われており、遊技者が操作できない状態である。
(b)は、遊技者が第2ボタン52を下方に押圧した状態である。遊技者が第2ボタン52を押圧して、第2ボタン52の上面をカバー部57より下げると、各ボタンは左右方向にスライド移動可能となる。そして、(c)に示すように、遊技者が左方向に第2ボタン52押すと、各ボタンは基板55とともに左方向に移動する。そして、第3ボタン53が窓部58の下方に配置された状態で遊技者が指を離すと、バネ部54が第3ボタン53を上方に付勢して、第3ボタン53が窓部58を介して上方に突出して遊技者によって操作可能な状態となる。このように、遊技者はボタンをスライド移動して、操作するボタンを適宜変えることが可能である。
また、本実施の形態2では、カバー部57を透明部材として、カバー部57の下方に配置されている第1ボタン51、第2ボタン52、及び第3ボタン53を遊技者が視認できるように構成している。カバー部を透明部材とすることにより、遊技者はボタン全体を把握することができて安心感を得ることできる。しかし他の構成として、カバー部を不透明部材として、遊技者が窓部58の下方に配置されたボタン以外を視認できないように構成してもよい。カバー部を不透明部材とすることにより、隠れているボタンに対する興味を高めるとともに、隠れていたボタンが出てきた際の楽しみを遊技者は得ることができる。
加えて、例えば、遊技者が適したボタンを選択して操作することによって遊技者に何らかの利益を付与するように構成して、新たな付加価値を付与するように構成してもよい。具体的には、例えば、演出表示装置7a等を介して遊技者にクイズを提供し、その答えを遊技者がボタンによって選択操作するような構成である。遊技者が正解のボタンを操作可能な状態に移動操作して押圧すると、遊技者に特別な演出等利益を付与する。一方、遊技者が不正解のボタンを操作可能な状態に移動操作して押圧すると、遊技者に利益を付与しないように構成する。このように構成することより、遊技者は単に操作部材を押圧するだけでなく、操作部材の移動操作と、移動操作した操作部材の操作と、を楽しむことができ、遊技者の興趣を更に高めることが可能となる。
また、遊技者による操作部材の移動操作に基づいて演出表示装置7aによる画像表示を表示制御してもよい。例えば、第1ボタン51、第2ボタン52、及び第3ボタン53のスライド移動と連動するように、演出表示装置7aに表示している背景画像をスライド移動するように表示制御する。遊技者による移動操作に基づいて、演出表示装置等他の演出手段による演出態様を変化させることにより、遊技機全体において統一感のある演出を提供することができるとともに、遊技者は自身の操作によって他の演出態様が変化するため、自分で演出を変化させる楽しみを得ることができる。
[実施の形態3]
次いで、図10に基づいて、実施の形態3に係る操作部材60について説明する。実施の形態3に係る操作部材60は、回転移動によって操作部の配置態様が変化するように構成されている。図10は、操作部材60の移動態様を示す動作説明図である。操作部材60は、遊技者が操作可能な操作部としての第1ボタン61及び第2ボタン62と、第1ボタン及び第2ボタンを各々収容した第1基板63及び第2基板64と、第1基板63を回転自在に支持する軸部65と、を有する。
次いで、図10に基づいて、実施の形態3に係る操作部材60について説明する。実施の形態3に係る操作部材60は、回転移動によって操作部の配置態様が変化するように構成されている。図10は、操作部材60の移動態様を示す動作説明図である。操作部材60は、遊技者が操作可能な操作部としての第1ボタン61及び第2ボタン62と、第1ボタン及び第2ボタンを各々収容した第1基板63及び第2基板64と、第1基板63を回転自在に支持する軸部65と、を有する。
第1ボタン61を収容した第1基板63と第2ボタン62を収容した第2基板64とは、上下方向に重なって配置されている。上方に位置する第1基板63は、軸部65を中心軸としてC方向に回転可能に構成されている。図10(a)は、第1基板が第2基板64上に重なって配置されている状態であり、遊技者は第1ボタン61のみを操作可能である。この状態から遊技者が第1基板63をC方向に回転移動する(第1基板63を第2基板64に対してめくる)ことにより、第2基板64の上方が開放され、図10(b)に示す状態となる。(b)に示す状態では、遊技者は第2ボタン62を操作可能である。このように操作部材60によっても、遊技者が第1ボタン61を収容した第1基板を回転移動することで、操作するボタンを適宜変えることが可能である。
2:パチンコ機(遊技機)
3:遊技機枠
4:筐体枠(遊技機枠の一部)
5:遊技盤ユニット
6:遊技盤(遊技装置体)
6a:遊技盤面
7:センター役物
7a:演出表示装置
7b:表示画面
7c:第1装飾図柄
7d:表示開口部
9:機枠(遊技機枠の一部)
10:前面ガラス(前面透明板)
12:装飾枠(遊技機枠の一部)
14:貯留皿
14a:上皿
14b:下皿
14c:球排出ボタン
15:発射ハンドル
16:遊技領域
17:第1図柄表示装置
17a:第1図柄
22:ヒンジ部(揺動支持部)
23:球(遊技媒体)
26:レール飾り
26a:内側面
27:ゲージ(遊技釘)
28:普通入賞口
29:始動入賞口
29a:始動入賞口センサ
30:アウト口
31:中央大入賞口
32:装飾部材
33:通過ゲート
34:風車
35:主制御基板ケース
36:演出制御基板ケース
37:払出制御基板ケース
38:電源基板ケース
39:外部出力端子板
40:操作部材
41:第1操作部
41a:第1操作部センサ
42:第2操作部
42a:第2操作部センサ
43:回転体
44:回転軸
50:操作部材
51:第1ボタン(操作部)
52:第2ボタン(操作部)
53:第3ボタン(操作部)
54:バネ部
55:基板
56:収容部
57:カバー部
58:窓部
60:操作部材
61:第1ボタン(操作部)
62:第2ボタン(操作部)
63:第1基板
64:第2基板
65:軸部
100:主制御基板(制御手段)
101:第1抽選手段
103:図柄決定手段
104:保留記憶手段
105:図柄表示制御手段
107:パターン記憶手段
108:入球判定手段
109:特別遊技制御手段
120:演出制御基板
121:演出決定手段
122:演出制御手段(制御手段)
123:演出パターン記憶手段
123a:装飾図柄変動表示パターンテーブル
123b:操作部材移動パターンテーブル
123c:特別演出パターンテーブル
124:操作部材制御手段
3:遊技機枠
4:筐体枠(遊技機枠の一部)
5:遊技盤ユニット
6:遊技盤(遊技装置体)
6a:遊技盤面
7:センター役物
7a:演出表示装置
7b:表示画面
7c:第1装飾図柄
7d:表示開口部
9:機枠(遊技機枠の一部)
10:前面ガラス(前面透明板)
12:装飾枠(遊技機枠の一部)
14:貯留皿
14a:上皿
14b:下皿
14c:球排出ボタン
15:発射ハンドル
16:遊技領域
17:第1図柄表示装置
17a:第1図柄
22:ヒンジ部(揺動支持部)
23:球(遊技媒体)
26:レール飾り
26a:内側面
27:ゲージ(遊技釘)
28:普通入賞口
29:始動入賞口
29a:始動入賞口センサ
30:アウト口
31:中央大入賞口
32:装飾部材
33:通過ゲート
34:風車
35:主制御基板ケース
36:演出制御基板ケース
37:払出制御基板ケース
38:電源基板ケース
39:外部出力端子板
40:操作部材
41:第1操作部
41a:第1操作部センサ
42:第2操作部
42a:第2操作部センサ
43:回転体
44:回転軸
50:操作部材
51:第1ボタン(操作部)
52:第2ボタン(操作部)
53:第3ボタン(操作部)
54:バネ部
55:基板
56:収容部
57:カバー部
58:窓部
60:操作部材
61:第1ボタン(操作部)
62:第2ボタン(操作部)
63:第1基板
64:第2基板
65:軸部
100:主制御基板(制御手段)
101:第1抽選手段
103:図柄決定手段
104:保留記憶手段
105:図柄表示制御手段
107:パターン記憶手段
108:入球判定手段
109:特別遊技制御手段
120:演出制御基板
121:演出決定手段
122:演出制御手段(制御手段)
123:演出パターン記憶手段
123a:装飾図柄変動表示パターンテーブル
123b:操作部材移動パターンテーブル
123c:特別演出パターンテーブル
124:操作部材制御手段
Claims (10)
- 遊技装置体による遊技を実現する遊技機に取り付けられる操作部材であって、
遊技者が操作可能な操作部を有しており、
該操作部は、移動可能に構成されている、操作部材。 - 前記操作部は、軸部を中心として回転可能な回転体に設けられおり、
該回転体が回転することにより、前記操作部が移動するように構成されている、請求項1に記載の操作部材。 - 請求項1又は請求項2に記載の操作部材と、
遊技装置体によって実現する遊技を制御する制御手段と、
該遊技装置体及び該操作部材を保持する遊技機枠と、を有する遊技機であって、
前記制御手段は、前記遊技装置体によって実現される遊技状態に基づいて、該操作部の移動を制御する、遊技機。 - 前記制御手段は、前記遊技状態に基づいて、前記操作部を移動操作可能な状態と、前記操作部を移動操作不可能な状態と、を実現するように該操作部の移動を制御する、請求項3に記載の遊技機。
- 前記操作部を移動する駆動手段を更に備え、
前記制御手段は、前記遊技状態に基づいて、該駆動手段による該操作部の移動を制御する、請求項3又は請求項4に記載の遊技機。 - 画像を表示する画像表示手段を更に備え、
前記制御手段は、前記操作部の配置及び該操作部に対する遊技者の操作に基づいて、該画像表示手段の画像表示を制御する、請求項3から請求項5のいずれかに記載の遊技機。 - 前記操作部は、第1操作部と第2操作部とを備えており、
前記制御手段は、前記遊技状態に基づいて、遊技者が該第1操作部のみを操作可能な状態と、遊技者が該第2操作部のみを操作可能な状態と、を実現するように該操作部の移動を制御する、請求項3から請求項6のいずれかに記載の遊技機。 - 前記制御手段は、前記遊技状態に基づいて、遊技者が前記第1操作部と前記第2操作部とを同時に操作可能な状態を実現するように該操作部の移動を制御する、請求項7に記載の遊技機。
- 前記第1操作部のみを遊技者が操作可能な状態において前記第2操作部を覆うとともに、前記第2操作部のみを遊技者が操作可能な状態において前記第1操作部を覆うように構成されたカバー部を更に備える、請求項7又は請求項8に記載の遊技機。
- 前記操作部の移動態様を検出する移動検出部を更に備え、
前記制御手段は、前記移動検出部の検出結果に基づいて、該操作部の移動における異常の有無を判定する、請求項3から請求項9のいずれかに記載の遊技機。
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