本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞して始動条件が成立すると、複数種類の識別情報を可変表示装置において可変表示(以下、「変動」または「変動表示」ともいう)し、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技の興趣を高めた遊技機がある。こうした遊技機では、可変表示ゲームにおける表示図柄の可変表示が完全に停止した際の停止図柄態様が特定表示態様となったときに、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)となる。例えば、大当り遊技状態となった遊技機は、大入賞口またはアタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態を一定時間継続的に提供する。
このような遊技機として、遊技者が操作可能な操作手段を備え、操作手段に対する操作を促し、操作手段に対する操作に応じた演出を行う操作演出を実行可能に構成されたものがある。例えば、特許文献1には、複数の操作手段を備えるとともに、有効な操作手段に応じた操作演出を行う遊技機が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機では、遊技状況に関わらず操作手段の態様が一定であるため演出効果に乏しく、遊技興趣を低下させてしまうおそれがあった。
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、演出効果を高め、遊技興趣の低下を防止することのできる遊技機を提供することを課題とする。
(1)上記目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
遊技を行う遊技機であって、
第1操作手段(例えば第1プッシュボタン31Bなど)と、
第2操作手段(例えば第2プッシュボタン31Cなど)と、
前記第1操作手段に対する操作を有効とする一方前記第2操作手段に対する操作を無効とし前記第1操作手段に対する操作を促す第1促進報知を実行する第1操作演出と、前記第1操作手段および前記第2操作手段に対する操作を有効とし第1促進報知を実行する第2操作演出と、前記第2操作手段に対する操作を有効とする一方前記第1操作手段に対する操作を無効とし前記第2操作手段に対する操作を促す第2促進報知を実行する第3操作演出と、を実行可能な操作演出実行手段(例えばステップS803やS807の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記第2操作手段を複数態様のいずれかとすることが可能であり(例えば第1態様、第2態様、第3態様のいずれかとするなど)、
前記第1操作演出において前記第2操作手段を第1態様とし、
前記第2操作演出において前記第2操作手段を第2態様とし、
前記第3操作演出において前記第2操作手段を第3態様とする、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、演出効果を向上させ遊技興趣の低下を防止することができる。
(2)上記(1)の遊技機において、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、
前記操作演出実行手段は、前記第1操作演出が実行されたときよりも前記第2操作演出が実行されたときの方が前記有利状態に制御される割合が高くなるように操作演出を実行し、前記第2操作演出が実行されたときよりも前記第3操作演出が実行されたときの方が前記有利状態に制御される割合が高くなるように操作演出を実行する(例えば操作演出が実行された場合に、第1操作演出よりも第2操作演出の方が、第2操作演出よりも第3操作演出の方が、大当りとなる可能性が高くなるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、実行される操作演出の種類に遊技者の注目を集めることができる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
前記第2態様は前記第1態様よりも遊技者にとって認識容易な態様であり、前記第3態様は前記第2態様よりも遊技者にとって認識容易な態様である(例えば第1態様よりも第2態様の方が、第2態様よりも第3態様の方が、目立つ態様となっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の状況に応じた態様とすることができ、演出効果を向上させ遊技興趣の低下を防止することができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、
前記第1促進報知および前記第2促進報知はそれぞれ複数種類あり(例えば各操作演出に対応して「大」と「小」の2種類の態様が用意されているなど)、
前記有利状態に制御されるか否かに応じて、実行する操作演出の種類と促進報知の種類の組合せが異なるように操作演出および促進報知を実行する(例えば大当りとなる可能性が高いほど第3操作演出が行われ、かつ「大」の態様の促進報知が行われるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、実行される操作演出の種類と促進報知の種類の組合せにも遊技者の注目を集めることができる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの遊技機において、
前記操作演出実行手段は、前記第1操作手段と前記第2操作手段のうち、有効な操作手段に対する操作に応じて演出態様を更新する特定演出を実行可能であり、
前記第1操作手段と前記第2操作手段とでは、操作に応じて更新される演出態様が異なる、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、操作手段の種類に応じて特定演出を好適に実行することができる。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかの遊技機において、
前記操作演出実行手段は、
有効な操作手段に対する操作が行われたことに対応して操作時演出を実行可能であり(例えば遊技者による操作に応じて行われる操作後演出を実行するなど)、
有効な操作手段に対応する有効期間の残量を遊技者にとって認識可能に表示するとともに、前記有効期間の残量が消化された場合および前記有効な操作手段に対する操作が行われた場合、前記有効期間が終了したことを示す終了指標表示を行う(例えば操作が行われ有効期間が終了する場合も、時間経過により終了する場合にも、一旦メータ表示を残量無しに更新するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、操作にともなって以降の操作が有効でなくなったことを遊技者に認識させることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。
パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。
遊技制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
各種コマンドの設定例を示す図である。
この実施の形態における変動パターンを示す説明図である。
変動パターンの決定例を示す説明図である。
演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。
操作演出実行設定処理の一例を示すフローチャートである。
操作演出実行決定テーブルと促進報知態様決定テーブルの構成例を示す図である。
可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。
操作演出制御処理の一例を示すフローチャートである。
各操作演出と操作促進報知の画像表示例を示す図である。
各操作演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。
別の変形例の演出表示の例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技領域の内部または外部といった遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、画像表示装置5、普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C、通過ゲート41などが設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力可能なスピーカ8L、8Rが設けられ、遊技領域周辺部には遊技効果ランプ9が設けられている。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられ、打球操作ハンドルの操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力が調整される。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技球を保持(貯留)する上皿(打球供給皿)と、上皿からの余剰球などを保持(貯留)する下皿が設けられている。下皿を形成する部材にはスティックコントローラ31Aが取り付けられ、上皿を形成する部材には第1プッシュボタン31Bが設けられている。第1プッシュボタン31Bには、LED(発光ダイオード)が内蔵されており、後述するように、遊技の進行状況に応じてLEDが発光する。また、上皿の右方には、第2プッシュボタン31Cが設けられている。第2プッシュボタン31CにはLED(発光ダイオード)が内蔵されている。この実施の形態では、後述するように、遊技の進行状況に応じてLEDが発光することで、第2プッシュボタン31Cを複数態様のいずれかとすることが可能である。なお、第1プッシュボタン31Bおよび第2プッシュボタン31Cには、LEDの他、またはLEDに加え、モータが内蔵されていてもよい。この場合には、遊技の進行状況に応じて各プッシュボタンを振動させたり、例えばボタン押下の操作が重くなるなど遊技者にとっての操作感触が異なるようにしてもよい。
第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、画像表示装置5の画面上などでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示が行われる。これらの可変表示は、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に基づいて、あるいは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の発生に基づいて、実行可能となる。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄(「第1特図」ともいう)の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄(「第2特図」ともいう)の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示の表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。特別図柄や飾り図柄の可変表示における表示結果は、可変表示結果ともいう。特に、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果は、特図表示結果ともいう。このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。
画像表示装置5の画面上には、第1保留表示部5HLと、第2保留表示部5HRとが設けられている。第1保留表示部5HLおよび第2保留表示部5HRは、画像表示装置5において、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示を行うための表示部である。第1保留表示部5HLは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示部5HRは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する特図ゲームに対応した可変表示の保留は、第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて行われる。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応して未だ開始されていない可変表示の保留が行われる。第1始動入賞が発生したときに、第1特図を用いた特図ゲームを開始できなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。第2始動入賞が発生したときに、第2特図を用いた特図ゲームを開始できなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、第1始動入賞が発生したときに、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。また、第2始動入賞が発生したときに、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。特図ゲームが開始されることによる保留記憶数(第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数)の減少は、保留の消化とも称される。
第1保留表示部5HLでは、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第2保留表示部5HRでは、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第1保留表示部5HLには、例えば第1特図保留記憶数の上限値が「4」である場合に、その上限値にあわせた4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第2保留表示部5HRには、例えば第2特図保留記憶数の上限値が「4」である場合に、その上限値にあわせた4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。図2に示す主基板11には、遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。普通電動役物用のソレノイド81は、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過しにくい状態(または通過しない状態)と通過しやすい状態とに変化可能にする。特別電動役物用のソレノイド82は、特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を遊技球が通過しない状態と通過しやすい状態とに変化可能にする。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号の受信に基づいて、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。図2に示す演出制御基板12には、演出制御用CPU120やROM121、RAM122、表示制御部123、乱数回路124、I/O125などが搭載されている。音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。ゲートスイッチ21は、通過ゲート41を通過した遊技球(ゲート通過球)を検出する。ゲートスイッチ21によるゲート通過球の検出に基づいて、普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示が実行可能となる。第1始動口スイッチ22Aは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球を検出する。第2始動口スイッチ23Aは、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球を検出する。カウントスイッチ23は、特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を通過(進入)した遊技球を検出する。第1始動入賞口や第2始動入賞口、大入賞口といった、各種の入賞口を通過した遊技球が検出された場合には、それぞれの入賞口に対応して予め個数が定められた賞球としての遊技球が払い出される。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、ROM121から読み出した演出制御用のプログラムや固定データ等を用いて、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理を実行する。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104やRAM102の所定領域に設けられた遊技用ランダムカウンタなどにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウント(生成)される。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。演出制御基板12では、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタなどにより、演出の実行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウント(生成)される。演出の実行を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、各種の入賞口を通過(進入)した場合に、賞球としての遊技球が払い出される。特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となった場合には、大入賞口が開放されて遊技球が通過(進入)しやすい状態となることで、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態となる。
図3は、遊技制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図3に示す遊技制御プロセス処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、まず、始動入賞が発生したか否かを判定する(ステップS11)。始動入賞が発生したと判定された場合には(ステップS12;Yes)、入賞時乱数の取得と判定を行う(ステップS12)。入賞時乱数には、遊技用乱数のうちで、可変表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3とが含まれていればよい。ステップS12における判定の結果には、「ハズレ時一般」と、「ハズレ時スーパーリーチ確定」と、「大当り」とが含まれていればよい。大当り決定用の乱数値MR1を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されること、すなわち、有利状態としての大当り遊技状態に制御されることが判定された場合には、「大当り」の判定結果となる。可変表示結果が「大当り」ではなく「ハズレ」に決定されること、すなわち、有利状態としての大当り遊技状態に制御されないことが判定された場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3を用いて、保留記憶数にかかわらずスーパーリーチ変動パターンに決定されるか否かを判定する。そして、スーパーリーチ変動パターンに決定されると判定された場合には、「ハズレ時スーパーリーチ確定」の判定結果となるのに対し、スーパーリーチ変動パターンに決定されると判定されなかった場合には、「ハズレ時一般」の判定結果となる。例えば図6(B1)、図6(B2)に示すようなハズレ変動パターンの決定例では、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数にかかわらず、同一判定値となる「295」〜「300」の決定値が、変動パターンPA2−2、PA2−3に割り当ていられている。このような設定では、乱数値MR3が「295」〜「300」のいずれかである場合に、判定結果を「ハズレ時スーパーリーチ確定」とすればよい。
ステップS12に続いて、始動入賞時コマンドとなる演出制御コマンドを送信する(ステップS13)。始動入賞時コマンドには、始動口入賞指定コマンドと、保留記憶数通知コマンドと、入賞時判定結果コマンドとが含まれていればよい。始動口入賞指定コマンドは、第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞の発生を特定可能に通知する演出制御コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数といった保留記憶数を特定可能に通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、ステップS12における「ハズレ時一般」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「大当り」といった判定結果を特定可能に通知する演出制御コマンドである。
図4(A)は、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第2始動口入賞指定コマンド)、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。この実施の形態では、始動口入賞指定コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドHと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとが、予め用意されている。なお、添字Hは16進数であることを示している。また、保留記憶数通知コマンドとして、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとが、予め用意されている。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。さらに、入賞時判定結果コマンドとなるコマンドC4XXHが、予め用意されている。
図4(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。入賞時判定コマンドのうち、コマンドC400Hは、ステップS12における入賞時判定が行われないように制限されていることを通知する。コマンドC401Hは、ステップS12における判定結果が「大当り」であることを通知する。コマンドC402Hは、ステップS12における判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であることを通知する。コマンドC403Hは、ステップS12における判定結果が「ハズレ時一般」であることを通知する。
ステップS11にて始動入賞が発生していないと判定された場合や(ステップS11;No)、ステップS13によるコマンド送信が行われた後には、遊技プロセスフラグの値を判定する(ステップS21)。遊技プロセスフラグは、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられ、遊技制御の進行に応じて“0”〜“3”の値のいずれかが可変設定される。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“0”であると判定された場合には(ステップS21;“0”)、可変表示を開始可能であるか否かを判定する(ステップS101)。可変表示を開始可能であると判定された場合には(ステップS101;Yes)、可変表示結果を決定する(ステップS102)。ステップS102では、可変表示結果決定用の乱数値と可変表示結果決定テーブルとを用いて、可変表示結果を「ハズレ」とするか「大当り」とするかを所定割合で決定する。パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときには、通常状態や時短状態であるときよりも高い割合で可変表示結果が「大当り」に決定されるように、可変表示結果決定テーブルにおける決定値が設定されていればよい。続いて、例えば大当りフラグといった、内部フラグなどの設定を行う(ステップS103)。次に、遊技プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS104)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“1”であると判定された場合には(ステップS21;“1”)、変動パターンなどを決定する(ステップS111)。ステップS111では、各変動パターンの決定割合を、可変表示結果が「大当り」に決定されたか否かに応じて異ならせることにより、各変動パターンに対応して可変表示結果が「大当り」となる割合(大当り期待度)を異ならせることができる。
図5は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」である場合とリーチ状態になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」である場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。可変表示内容が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(非リーチハズレ変動パターンともいう)と称され、可変表示内容が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(リーチハズレ変動パターンともいう)と称される。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。図5に示すような複数の変動パターンに対応して、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間が予め定められている。したがって、ステップS111で決定された変動パターンによる可変表示が実行される場合には、特図変動時間に対応する可変表示期間において、特別図柄などの可変表示が行われた後に、特図表示結果などの可変表示結果が導出表示される。
図6(A)は、大当り変動パターンの決定例を示している。可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定された場合には、例えば図6(A)に示すような決定値の設定に基づいて、大当り時の変動パターンが決定される。このときに、変動パターン決定用の乱数値MR3は、大当り変動パターン決定テーブルにおいて予め設定されている決定値と比較される。そして、図6(A)に示す決定値の範囲のうちで、いずれの範囲に乱数値MR3が含まれるかの判定結果に応じて、使用パターンとなる変動パターンが決定される。図6(A)に示す例では、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−3のうちでいずれかの変動パターンが、大当り時の変動パターンとして決定される。
図6(B1)、図6(B2)は、ハズレ変動パターンの決定例を示している。時短制御が行われていない通常時には、例えば図6(B1)に示すような決定値の設定に基づいて、ハズレ時の変動パターンが決定される。これに対し、時短制御が行われている時短中には、例えば図6(B2)に示すような決定値の設定に基づいて、ハズレ時の変動パターンが決定される。このときに、変動パターン決定用の乱数値MR3は、ハズレ変動パターン決定テーブルにおいて予め設定されている決定値と比較される。通常時には、図6(B1)に示す決定値の範囲のうちで、いずれの範囲に乱数値MR3が含まれるかの判定結果に応じて、使用パターンとなる変動パターンが決定される。時短中には、図6(B2)に示す決定値の範囲のうちで、いずれの範囲に乱数値MR3が含まれるかの判定結果に応じて、使用パターンとなる変動パターンが決定される。時短中には、通常時よりも特図変動時間が短い変動パターンに決定される割合が高くなる。これにより、時短制御が行われる時短状態において、可変表示の可変表示時間として第1時間よりも短い第2時間に決定される割合は、時短制御が行われない通常状態などに比べて高くなる。
図3に示すステップS111に続いて、可変表示開始時コマンドとなる演出制御コマンドを送信する(ステップS112)。可変表示開始時コマンドには、変動開始コマンドと、可変表示結果通知コマンドと、変動パターン指定コマンドとが含まれていればよい。ステップS112によるコマンド送信が行われた後には、遊技プロセスフラグを“2”に更新してから(ステップS113)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“2”であると判定された場合には(ステップS21;“2”)、可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS121)。可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップS121;No)、特別図柄などを可変表示するための制御を行ってから(ステップS122)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS121にて可変表示時間が経過したと判定された場合には(ステップS121;Yes)、特別図柄などを停止表示するための制御を行う(ステップS123)。続いて、可変表示終了時コマンドを送信するとともに(ステップS124)、可変表示終了時における遊技状態の設定を行う(ステップS124A)。ステップS124Aでは、例えば可変表示の実行回数が予め定められた時短終了判定値に達したときのように、予め定められた時短終了条件が成立したときに、時短制御が行われる時短状態を終了して通常状態に制御するための設定が行われる。その後、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定し(ステップS125)、「大当り」である場合には(ステップS125;Yes)、遊技プロセスフラグの値を“3”に更新する一方(ステップS126)、「大当り」ではなく「ハズレ」である場合には(ステップS125;No)、遊技プロセスフラグの値を“0”に更新(初期化)してから(ステップS127)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“3”であると判定された場合には(ステップS21;“3”)、大当り遊技状態が終了する大当り終了であるか否かを判定する(ステップS131)。大当り終了ではないと判定された場合には(ステップS131;No)、大当り遊技状態に制御される大当り時の制御を行ってから(ステップS132)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対し、ステップS131にて大当り終了であると判定された場合には(ステップS131;Yes)、大当り終了後における遊技状態の設定を行う(ステップS133)。ステップS133では、例えば大当り種別に応じて、時短制御が行われる時短状態を開始するための設定や、確変制御が行われる確変状態を開始するための設定などが行われる。ステップS133に続いて、遊技プロセスフラグの値を“0”に更新(初期化)してから(ステップS134)、遊技制御プロセス処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理では、初期化処理が実行されることなどにより、演出制御の初期設定が行われる。その後、予め定められた演出制御用割込み時間(例えば2ミリ秒)が経過して演出制御用のタイマ割込みが発生するごとに、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理などが実行される。演出制御用のタイマ割込みとは別に、コマンド受信用の割込みが発生したときには、主基板11から伝送された演出制御コマンドとなる制御信号を取り込み、例えばRAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部)に設けられた演出制御コマンド受信用バッファなどに、演出制御コマンドを格納する。
図7は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理では、RAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に記憶された演出プロセスフラグの値に応じて、演出制御用のコンピュータプログラムに予め記述された複数の処理から選択された処理を実行する。演出プロセスフラグの値に応じて実行される処理には、可変表示開始待ち処理(ステップS170)、可変表示開始設定処理(ステップS171)、可変表示中演出処理(ステップS172)、特図当り待ち処理(ステップS173)、アタッカー開放時演出処理(ステップS174)、エンディング演出処理(ステップS175)が含まれている。
図7に示すステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行され、飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などが含まれている。ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行され、飾り図柄の可変表示や他の各種演出動作を制御するための設定や決定を行う処理などが含まれている。ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行され、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理などが含まれている。ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行され、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を導出表示したときに、大当り遊技状態に制御されるか否かを判定する処理などが含まれている。ステップS174のアタッカー開放時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行され、大当り遊技状態といった大入賞口が開放状態となる所定期間における演出を実行可能にする処理などが含まれている。ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行され、大当り遊技状態の終了時における演出を実行可能にする処理などが含まれている。
図8は、図7のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば、主基板11から伝送された表示結果指定コマンド(表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)などに基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS552)。特図表示結果が「ハズレ」となると判定した場合(ステップS552;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンド(変動パターン指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)により指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターン(PA1−1、PA1−2など)であるか否かを判定する(ステップS553)。
ステップS553の処理において非リーチ変動パターンであると判定した場合(ステップS553;Yes)、演出制御用CPU120は、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS554)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124またはRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される非リーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された非リーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(非リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS553の処理において非リーチ変動パターンではないと判定された場合(ステップS553;No)、演出制御用CPU120は、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS555)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるリーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS552の処理において特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定した場合(ステップS552;No)、演出制御用CPU120は、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS557)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、主基板11から伝送された表示結果指定コマンドによって特定される大当り種別に応じて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS554、S555、S557の処理のいずれかを実行した後、演出制御用CPU120は、操作演出を実行するか否かなどを決定する操作演出実行設定処理を行う(ステップS558)。この実施の形態における操作演出には、遊技者に第1プッシュボタン31Bまたは第2プッシュボタン31Cに対する操作を促す操作促進報知と、遊技者による操作に応じて行われる操作後演出とが含まれる。操作後演出は、例えば、メッセージやキャラクタを表示し(音声出力でもよい)、当該表示されたものの種類により大当りとなる期待度を遊技者に認識可能に表示する演出である。
図9は、図8のステップS558にて実行される操作演出実行設定処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す操作演出実行設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、図10(A)に示す操作演出実行決定テーブルを参照して、操作演出の実行有無と種類を決定する(ステップS581)。図10(A)は、操作演出実行決定テーブルの構成例を示す図である。この実施の形態では、図示するように、操作演出を実行しないことを示す「実行無し」の他、「第1操作演出」、「第2操作演出」、「第3操作演出」、「第1+第2」、「第1+第3」といった種類の操作演出が設定されている。
「第1操作演出」は、リーチ状態となる前の可変表示中に行われる操作演出であり、第1プッシュボタン31Bに対する操作を有効とするとともに第2プッシュボタン31Cに対する操作を無効とし、第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知を行う演出である。第1操作演出では、第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDを発光させず、第2プッシュボタン31Cを第1態様(通常態様)のままとすることで、第2プッシュボタン31Cに対する操作が無効であることを遊技者に認識させる。「第2操作演出」と「第3操作演出」は、スーパーリーチとなった後、可変表示結果が導出される直前のタイミングで実行される演出である。「第2操作演出」は、第1プッシュボタン31Bに対する操作および第2プッシュボタン31Cに対する操作を有効とし、第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知を行う演出である。第2操作演出では、第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDを若干発光させ第2プッシュボタン31Cを第2態様とすることで、第2プッシュボタン31Cに対する操作が有効であることを遊技者に認識させる。「第3操作演出」は、第1プッシュボタン31Bに対する操作を無効とするとともに、第2プッシュボタン31Cに対する操作を有効とし、第2プッシュボタン31Cに対する操作を促す操作促進報知を行う演出である。第3操作演出では、第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDを第2操作演出よりも強く発光させ、第2プッシュボタン31Cを第3態様とすることで、第2プッシュボタン31Cに対する操作が有効であることを遊技者に強調して認識させる。「第1+第2」は、第1操作演出と第2操作演出の両方がそれぞれのタイミングで実行されることを示しており、「第1+第3」は、第1操作演出と第3操作演出の両方がそれぞれのタイミングで実行されることを示している。なお、上述したように、「第1操作演出」、「第2操作演出」、「第3操作演出」では、それぞれ第2プッシュボタン31Cが、第1態様、第2態様、第3態様となるが、第1態様よりも第2態様の方が、第2態様よりも第3態様の方が、目立つ態様となっている。
図10(A)に示すように、この実施の形態における操作演出実行決定テーブルは、操作演出が実行された場合の方が、操作演出が実行されない場合よりも大当りとなる可能性が高くなるように設定されている。また、操作演出が実行された場合に、第1操作演出よりも第2操作演出の方が、第2操作演出よりも第3操作演出の方が、大当りとなる可能性が高くなるように設定されている。なお、例えば、複数の操作演出が行われた場合の方が、一の操作演出が行われた場合よりも大当りとなる可能性が高くなるように設定されていてもよい。
なお、図9のステップS581の処理では、図10(A)に示す操作演出実行決定テーブルに従って、複数の操作演出を行う場合についても一括して決定する例を示したが、第1操作演出を行うか否かをまず決定し、その後第2または第3操作演出を行うか否かを決定するといったように、実行すべき操作演出の種類を2段階で決定するようにしてもよい。
ステップS581の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS581にて操作演出を実行すると決定したか否かを判定する(ステップS582)。操作演出を実行すると決定した場合(ステップS582;Yes)、図10(B)に示す促進報知態様決定テーブルを参照して、決定した操作演出に対応する操作促進報知の態様を、複数態様のうちいずれかに決定する(ステップS583)。
図10(B)は、促進報知態様決定テーブルの構成例を示す図である。図示するように、この実施形態では、促進報知態様として、各操作演出に対応して「大」と「小」の2種類の態様が用意されている。「大」の態様は、「小」の態様よりも遊技者にとって認識しやすい(例えば大きく表示したり、大きな音を出力するなど)態様であることを示す。また、この実施の形態における促進報知態様決定テーブルでは、大当りとなる可能性が高いほど「大」の態様に決定されやすく、大当りとなる可能性が低いほど「小」の態様に決定されやすく設定されている。したがって、いずれの操作演出が行われるかについてだけでなく、実行される促進報知の態様についても、遊技者の注目を集めることができる。なお、図示する例では、例えば、「第1+第2」や「第2+第3」といったように複数の操作演出を行う場合においても一括して促進報知の態様を決定する例を示しているが、複数の操作演出を実行する場合、操作演出毎に促進報知の態様を決定するようにしてもよい。なお、促進報知態様は、2種類でなく、3種類以上用意されていてもよい。また、第1操作演出の実行時に、第2または第3操作演出が行われる可能性についても報知してもよい。
ステップS583の処理を実行した後、またはステップS582にて操作演出を実行しないと決定した場合(ステップS582;No)、演出制御用CPU120は、操作演出実行設定処理を終了する。
図8に戻り、ステップS558の操作演出実行設定処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS560)。演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS558で決定した操作演出(促進報知態様も含む)に対応して、複数用意された演出制御パターン(保留表示変化パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS560の処理に続いて、演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドにより指定された変動パターンやステップS558で決定した操作演出(促進報知態様も含む)に対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS561)。そして、画像表示装置5の表示画面上において飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS562)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば、ステップS560の処理において決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS562の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である「2」に更新してから(ステップS563)、可変表示開始設定処理を終了する。
図11は、図7のステップS172において実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す可変表示中演出処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS801)。演出制御用CPU120は、例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば、1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS801の処理において可変表示時間が経過していないと判定した場合(ステップS801;No)、演出制御用CPU120は、第1操作演出を実行するための第1操作演出期間であるか否かを判定する(ステップS802)。第1操作演出期間は、図8のステップS558の処理にて第1操作演出を行うと決定された場合に、当該第1操作演出に応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。
第1操作演出期間であると判定した場合(ステップS802;Yes)、演出制御用CPU120は、操作演出制御処理を行うことにより、操作演出(この場合は第1操作演出)を実行する(ステップS803)。図12は、図11のステップS803(または後述するステップS807)にて実行される操作演出制御処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す操作演出制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、有効期間が終了したか否かを判定する(ステップS881)。有効期間は、有効となっているプッシュボタンに対する操作を有効に受け付ける期間であり、図8のステップS558の処理にて操作演出を行うと決定された場合に、当該決定した操作演出の種類に応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。有効期間内であると判定した場合(ステップS881;No)、演出制御用CPU120は、実行する種類の操作演出に対応した促進報知を、図9のステップS583にて決定した態様で行うとともに、プッシュボタン操作を有効とする期間を示す有効期間の残量を、例えばメータなどで表示する(ステップS882)。なお、当該表示した促進報知や有効期間の残量は、後述するように、遊技者による有効な操作が行われた場合や、有効期間が時間消化した場合に消去される。
ステップS882の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、遊技者による有効な操作を検出したか否かを判定する(ステップS883)。例えば、ステップS883の処理では、第1操作演出を実行中であれば、プッシュボタン31Bが有効であるため、当該プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作を検出したか否かを判定する。遊技者による有効な操作を検出したと判定した場合(ステップS883;Yes)、有効期間が終了したことを遊技者に示唆する終了示唆表示を行うとともに、操作演出期間を終了させる終了設定を行う(ステップS884)。具体的に、ステップS884の処理では、ステップS882の処理で表示した有効期間残量のメータ表示を残量無しに更新することで有効期間が終了したことを遊技者に示唆し、その後メータ表示を消去する。また、これに代えて、例えば、「有効期間終了!」といったメッセージや音声を出力してもよい。後述するステップS886の処理では、徐々に有効期間残量が減っていったメータ表示が残量無しになるのに対し、ステップS884の処理では、有効期間残量が残っているにも関わらず、操作が検出されたことにより、メータ表示が瞬時に残量無しとなる。
ステップS884の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、実行中の操作演出の種類に対応した操作後演出を行う(ステップS885)。ステップS885の処理では、例えば、第1操作演出であれば、「チャンス!」や「当たるかも!?」など、メッセージを表示することで、大当りとなる可能性(大当りとなる可能性が高いものと低いものなど、複数態様のうちのいずれか)を遊技者に報知する演出であればよく、第2操作演出または第3操作演出であれば、「大当り!」や「残念!」など、可変表示結果を遊技者に報知する演出であればよい。なお、この実施の形態では、第2操作演出または第3操作演出は、スーパーリーチとなった後、可変表示結果が導出される直前のタイミングで実行される演出であることから、「大当り!」や「残念!」など、可変表示結果を遊技者に報知する演出としているが、第2操作演出または第3操作演出は、可変表示結果が導出される直前のタイミングよりも前のタイミングで実行されてもよく、その場合には、可変表示結果を報知する演出ではなく、第1操作演出時と同様に、大当りとなる可能性を報知する演出であってもよい。また、操作後演出では、メッセージ表示ではなく、役物を動作させる演出であってもよい。
ステップS884の処理を実行した後、またはステップS883にて遊技者による有効な操作を検出しないと判定した場合(ステップS883;No)、演出制御用CPU120は、操作演出制御処理を終了する。ステップS881にて有効期間が終了したと判定した場合(ステップS881;Yes)、上述したようにメータ表示を残量無しに更新することで有効期間が終了したことを遊技者に示唆する終了示唆表示を行うとともに、操作演出期間を終了させる終了設定を行い(ステップS886)、操作演出制御処理を終了する。このように、この実施の形態では、遊技者により操作が行われ有効期間が終了する場合も、時間経過により終了する場合にも、一旦メータ表示を残量無しに更新するため(すなわち、有効期間の終了を遊技者に示唆するため)、操作にともなって以降の操作が有効でなくなったことを遊技者に認識させることができる。
図11に戻り、ステップS803の処理を実行した後、またはステップS802にて操作演出期間でないと判定した場合(ステップS802;No)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS804)。リーチ演出期間は、例えば、変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。リーチ演出期間であると判定した場合(ステップS804;Yes)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するための制御を行う(ステップS805)。この実施の形態では、上述したように、リーチ状態となる前の可変表示中に第1操作演出が行われ、スーパーリーチとなった後、可変表示結果が導出される直前のタイミングで第2操作演出または第3操作演出が行われる。そのため、第1操作演出が行われる場合には、ステップS803の処理にて第1操作演出が行われ、ステップS805のリーチ演出制御が行われず、第2操作演出または第3操作演出が行われる場合には、ステップS803の処理にて第2操作演出または第3操作演出が行われるとともに、ステップS805にてリーチ演出制御が行われる。
ステップS805の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、第2または第3操作演出を実行するための操作演出期間であるか否かを判定する(ステップS806)。第1操作演出期間は、図8のステップS558の処理にて第2または第3操作演出を行うと決定された場合に、当該決定した操作演出の種類に応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。第2または第3操作演出期間であると判定した場合(ステップS806;Yes)、演出制御用CPU120は、上述した操作演出制御処理を行うことにより、操作演出(この場合は第2または第3操作演出)を実行する(ステップS807)。
ステップS807の処理を実行した後、ステップS806にて第2または第3操作演出期間でないと判定した場合(ステップS806;No)、またはリーチ演出期間でないと判定した場合(ステップS804;No)、演出制御用CPU120は、変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行う(ステップ808)。
ステップS801の処理において可変表示時間が経過したと判定した場合(ステップS801;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS809)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS809;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS809にて図柄確定コマンドの受信があった場合(ステップS809;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS810)。続いて、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS811)。次に、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である「3」に更新し(ステップS812)、可変表示中演出処理を終了する。
図13は各操作演出と操作促進報知の画像表示例を示す図である。具体的に、図13(a)は、第1操作演出の例を示している。第1操作演出では、上述したように、第1プッシュボタン31Bに対する操作を有効とするとともに第2プッシュボタン31Cに対する操作を無効とし、図示するように第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知が行われる。また、有効である第1プッシュボタン31Bの内部に設けられたLEDが発光する一方、無効である第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDは発光せず、第2プッシュボタン31Cは第1態様(通常態様)となる。なお、各プッシュボタンにモータが内蔵されている場合、有効である方のボタンに内蔵されたモータを駆動させ、当該有効なボタンを振動させるようにしてもよい(LEDの発光に代えて行ってもよいし、LEDの発光に合わせて行ってもよい)。
図13(b)は、第2操作演出の例を示している。第2操作演出では、上述したように、第1プッシュボタン31Bに対する操作および第2プッシュボタン31Cに対する操作を有効とし、図示するように第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知が行われる。図示する例における操作促進報知では、図13(a)に示す態様と同じ態様の操作促進報知を示しているが、例えば、「押せ!」ではなく「プッシュ!」のメッセージとしたり、メッセージに加えて音声を出力したり、第2プッシュボタン31Cの画像も小さく表示させるなど、第1操作演出における操作促進報知の態様と異なる態様の操作促進報知を行うようにしてもよい。また、図示するように、有効である第1プッシュボタン31Bの内部に設けられたLEDが発光するとともに、有効である第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDを発光させ、第2プッシュボタン31Cを第2態様とする。なお、各プッシュボタンにモータが内蔵されている場合、上述したように、モータを駆動させ、当該有効なボタンを振動させるようにしてもよい。
図13(c)は、第3操作演出の例を示している。第3操作演出では、上述したように、第1プッシュボタン31Bに対する操作を無効とするとともに、第2プッシュボタン31Cに対する操作を有効とし、図示するように第2プッシュボタン31Cに対する操作を促す操作促進報知が行われる。また、有効である第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDが第2操作演出よりも強く発光する一方、無効である第1プッシュボタン31Bの内部に設けられたLEDは発光しない。これにより第2プッシュボタン31Cは第3態様となる。なお、各プッシュボタンにモータが内蔵されている場合、有効である第2プッシュボタン31Cに内蔵されたモータを駆動させ、第2操作演出のときよりも強く振動させるようにしてもよい(LEDの発光に代えて行ってもよいし、LEDの発光に合わせて行ってもよい)。また、例えば、第1操作演出では、第2プッシュボタン31Cの押下操作が困難となるよう(ボタン押下操作が重くなるよう)モータを駆動させ、第2操作演出では第2プッシュボタン31Cの押下操作が第1操作演出のときよりも容易となるよう(ボタン押下操作が若干重くなるよう)モータを駆動させ、第3操作演出では、第2プッシュボタン31Cの押下操作が第2操作演出のときよりも容易となるよう(ボタン押下操作が軽くなるよう)モータを駆動させるようにしてもよい。
また、図13に示す例では、第1プッシュボタン31Bに対する操作が有効である(すなわち、第1操作演出および第2操作演出)場合、第1プッシュボタン31Bに内蔵されたLEDを同態様で発光させる例を示しているが、例えば、第1操作演出の方が第2操作演出よりも強く発光するなど、操作演出の種類に応じて異なる態様としてもよい(モータにより振動させる場合や押下操作の重さといった操作感触についても同様である)。
図14は、各操作演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。図示するように、可変表示が開始されると、第1操作演出を実行すると決定された場合、第1操作演出期間となる。そして、第1操作演出に対応した有効期間内に遊技者による有効な操作(プッシュボタン31Bに対する操作)が行われるか、有効期間が時間経過すると、当該第1操作演出期間が終了する。第1操作演出期間が終了すると、リーチが成立しリーチ状態となる。そして、スーパーリーチのリーチ演出期間となり、第2または第3操作演出を実行すると決定された場合、可変表示が終了する直前に第2操作演出期間または第3操作演出期間となる。図示する例では、第2操作演出期間と第3操作演出期間が同期間である例を示しているが、操作演出期間の種類に応じて操作演出期間の開始タイミングが異なっていてもよい(時間経過による終了タイミングは同タイミング)。また、第1操作演出期間と第2または第3操作演出期間は異なる長さであってよいし、操作演出それぞれで操作演出期間が異なっていてもよい。そして、第2または第3操作演出に対応した有効期間内に遊技者による有効な操作が行われるか、有効期間が時間経過すると、当該第2または第3操作演出期間が終了し、可変表示結果が導出される(可変表示が終了する)。
以上説明したように、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1によれば、以下の効果を奏することができる。
演出制御用CPU120は、第1操作演出では、第1プッシュボタン31Bに対する操作を有効とするとともに第2プッシュボタン31Cに対する操作を無効とし、第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知を行う。そして、第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDを発光させず、第2プッシュボタン31Cを第1態様(通常態様)のままとすることで、第2プッシュボタン31Cに対する操作が無効であることを遊技者に認識させる。また、第2操作演出では、第1プッシュボタン31Bに対する操作および第2プッシュボタン31Cに対する操作を有効とし、第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知を行う。そして、第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDを若干発光させ第2プッシュボタン31Cを第2態様とすることで、第2プッシュボタン31Cに対する操作が有効であることを遊技者に認識させる。また、第3操作演出では、第1プッシュボタン31Bに対する操作を無効とするとともに、第2プッシュボタン31Cに対する操作を有効とし、第2プッシュボタン31Cに対する操作を促す操作促進報知を行う。そして、第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDを第2操作演出よりも強く発光させ、第2プッシュボタン31Cを第3態様とすることで、第2プッシュボタン31Cに対する操作が有効であることを遊技者に強調して認識させる。したがって遊技の状況に応じて操作手段の態様をいずれかとするため、演出効果を向上させ遊技興趣の低下を防止することができる。
また、操作演出実行決定テーブルは、操作演出が実行された場合に、第1操作演出よりも第2操作演出の方が、第2操作演出よりも第3操作演出の方が、大当りとなる可能性が高くなるように設定されており、演出制御用CPU120は、当該操作演出実行決定テーブルに従って実行する操作演出の種類を決定する。したがって実行される操作演出の種類に遊技者の注目を集めることができる。また、「第1操作演出」、「第2操作演出」、「第3操作演出」では、それぞれ第2プッシュボタン31Cが、第1態様、第2態様、第3態様となるが、第1態様よりも第2態様の方が、第2態様よりも第3態様の方が、目立つ態様となっている。そのため、遊技の状況に応じた態様とすることができ、演出効果を向上させ遊技興趣の低下を防止することができる。
また、促進報知態様として、各操作演出に対応して「大」と「小」の2種類の態様が用意されており、促進報知態様決定テーブルでは、大当りとなる可能性が高いほど「大」の態様に決定されやすく、大当りとなる可能性が低いほど「小」の態様に決定されやすく設定されている。演出制御用CPU120は、当該促進報知態様決定テーブルに従って、促進報知の実行態様を決定する。したがって、大当りとなるか否かに応じて、いずれの操作演出が実行されるかに加え、いずれの態様の促進報知が行われるか、といった、実行される操作演出の種類と促進報知の種類の組合せにも遊技者の注目を集めることができる。また、演出制御用CPU120は、遊技者により操作が行われ有効期間が終了する場合も、時間経過により終了する場合にも、一旦メータ表示を残量無しに更新する(すなわち、有効期間の終了を遊技者に示唆するため)。したがって操作にともなって以降の操作が有効でなくなったことを遊技者に認識させることができる。
この発明は上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記実施の形態では、操作手段として、第1プッシュボタン31Bと第2プッシュボタン31Cが設けられた例を示したが、これは一例である。例えば、一方または両方を、ボタン以外の非接触型センサによるもの(赤外線センサによるものなど)で構成してもよい。また、操作手段は2つでなくとも、3つ以上備えていてもよく、その場合には、各操作手段に対応する操作演出が行われればよい。また、上記実施の形態では、第2プッシュボタン31CにLEDやモータが内蔵されており、当該LEDの発光度合いやモータを駆動量に応じて第2プッシュボタン31C自体を第1態様、第2態様、第3態様のいずれかとする例を示したが、これは一例である。例えば、第2プッシュボタン31Cの近傍に設けられたLEDやモータを制御することにより、第2プッシュボタン31Cを間接的に第1態様、第2態様、第3態様のいずれかとしてもよい(すなわち、LEDやモータは内蔵されていなくてもよい)。具体的には、上記実施の形態と同様に、第1態様であれば第2プッシュボタン31Cの近傍に設けられたLEDを発光させず、第2態様であれば当該LEDを若干発光させ、第3態様であれば当該LEDを第2態様よりも強く発光するなどにより、第2プッシュボタン31Cに対して照射される光量を変化させることで、2プッシュボタン31Cを間接的に第1態様、第2態様、第3態様のいずれかとすればよい。また、上記実施の形態と同様に、第2プッシュボタン31Cの近傍に設けられたモータを駆動して第2プッシュボタン31Cを振動させることにより(駆動量を変えて振動の早さを異ならせることにより)、2プッシュボタン31Cを間接的に第1態様、第2態様、第3態様のいずれかとしてもよい。また、例えば、第2プッシュボタン31Cの近傍に可動部材を設け、第1態様であれば可動部材を第2プッシュボタン31Cに重畳させるように動作させて操作できない状態とし、第2態様であれば可動部材を第2プッシュボタン31Cに3分の1重畳するよう動作させ操作可能な状態とし、第3態様であれば可動部材を動作させない、といったようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、操作演出において、有効な操作が1回行われることで有効期間を終了させる例を示した(すなわち、1回操作が行われれば操作後演出を実行する例を示した)が、これは一例である。例えば、1回の操作ではなく、連続した操作が行われ、予め定められた回数の操作が行われた場合に、操作後演出を行い、有効期間を終了させてもよい。具体的に、一定量(回数)の操作を行うよう遊技者に報知するとともにメータを表示し、1回の操作が行われることに応じてメータを増やしていき(メータ表示を更新していく特定演出を実行し)、一定量に到達した時点で有効期間を終了させ、操作後演出を行うようにしてもよい。この場合、第1プッシュボタン31Bによる1回の操作と、プッシュボタン31Cによる1回の操作とでは、1回の操作におけるメータの増加量(すなわち更新態様)が異なっていればよい。なお、連続した操作としては、例えば、連打や長押し、タイミングに合わせて行う複数の操作、などが含まれていればよい。また、第1プッシュボタン31Bとプッシュボタン31Cとでは、ボタン押下の操作が重いなどといった操作感触が異なっていればよく、ボタン押下の操作が重い方のボタン操作が行われた場合には、軽い方に比べてメータの増加量が多くなればよい。なお、各プッシュボタンのボタン感触については、操作演出を実行すると決定された場合に合わせて設定されればよい。これによれば、操作手段の種類に応じて特定演出を好適に実行することができる。また、第1促進報知や第2促進報知、および促進報知の態様などについては、一旦「ボタンを押せ」などといったメッセージ表示など、共通の促進報知を行った後それぞれの促進報知に発展するように(分岐するように)してもよい。
また、遊技者にとって有利な有利状態は大当り遊技状態に限定されず、例えば確変制御が行われる確変状態、時短制御が行われる時短状態、その他、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「16」)となる状態、時短制御が行われる可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となる状態、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となる状態、通常状態となることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン回数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン回数(例えば「10」)となる状態といった、遊技者にとって有利な任意の状態であればよい。
上記実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板12側に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12側に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御基板12側は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板12側で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
上記の実施の形態では、例えば、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号、あるいは数字や記号に限定されない各セグメントの点灯パターン等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する例を示した。しかし、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される可変表示結果や可変表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば、特別図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すものも特別図柄の可変表示に含まれる(この場合、前記1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)が点滅して見える)。また、可変表示中に表示される特別図柄と、可変表示結果として表示される特別図柄とは、異なるものであってもよい。特別図柄の可変表示として、例えば、「−」を点滅させる表示を行ない、可変表示結果として、それ以外の特別図柄(「大当り」であれば「7」、「ハズレ」であれば「1」など)を表示することも特別図柄の可変表示に含まれる。また、一種類の飾り図柄を点滅表示またはスクロール表示することなども飾り図柄の可変表示に含まれる。普通図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すことなども普通図柄の可変表示に含まれる。また、可変表示中に表示される飾り図柄や普通図柄と、可変表示結果として表示される飾り図柄や普通図柄とは、異なるものであってもよい。
なお、上記の実施の形態では、割合(決定割合等を含む。確率についても同じ)などは、0割を含むものであってもよい。つまり、割合や確率は0〜10割の間であればよい。例えば、一方の割合と他方の割合とを異ならせるとは、一方の割合を例えば3割として、他方の割合を7割とする他、一方の割合を例えば0割として、他方の割合を10割とすることも含む。また、一方の割合と他方の割合との合算が10割とならなくてもよい(一方と他方とのいずれにも含まれないものが存在して、所定割合を有してもよい)。また、一方の割合よりも他方の割合の方が高い割合とする場合には、一方の割合を0割とし、他方の割合を10割とすることを含む。例えば、上記において、有利状態のあとの特定期間における可変表示パターンの決定割合と、特定期間以外における可変表示パターンの決定割合とを異ならせるとは、一方で選ばれる可変表示パターンが他方では選ばれないようなことや一方で選ばれる可変表示パターンと他方で選ばれる可変表示パターンとが一部重複するか完全に重複しない場合も含む。これらは、割合を規定するテーブルの内容などによって規定されればよい。
また、上記の実施の形態では、パチンコ遊技機1は、特別図柄の可変表示結果として、所定の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる確変制御を行うが、例えば、遊技領域に設けられたアタッカ内の特定領域を遊技球が通過したことに基づいて確変制御が行われる、確変判定装置型のパチンコ遊技機でもよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本実施の形態に加えて、操作手段の操作を促す操作促進表示と、操作手段が操作されたことに基づいて実行される予告演出と、複数の変動期間、または1つの変動期間における所定期間において実行される演出モードとにおいて相関関係を持たせることができる。この変形例について以下に、説明する。
本変形例は、遊技者が操作可能な操作手段の操作を促す操作促進演出(操作促進報知)を実行することが可能であり、操作促進演出を行うに際し、第1の演出態様で操作手段への操作を促す第1操作促進演出(第2プッシュボタン31Cに対する操作を促す操作促進報知)、および、第2の演出態様で操作手段への操作を促す第2操作促進演出(第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知)、のいずれかを行うことを可能にし、第1操作促進演出の実行中に操作手段への操作があった場合、有利状態になると判定されたか否かの判定結果を示唆する所定の予告演出を行うときと、複数の演出モードのうちの所定の演出モードに移行させるときと、があり、第2操作促進演出の実行中に操作手段への操作があった場合、少なくとも複数の演出モードのうちの所定の演出モードに移行させるときがあり、第1操作促進演出中に操作手段の操作があったときよりも、第2操作促進演出中に操作手段の操作があったときの方が、複数の演出モードのうちの所定の演出モードに移行される割合が高くなるように制御することができる。
これによれば、操作促進演出の態様によって予告演出が実行されるのか、演出モードが移行するかの割合が異なり、操作促進演出に興味を持たせることができるので興趣が向上される。
上記変形例において、演出制御用CPU120は、予告演出を行う際に、有利状態に制御される割合が高いことを示唆する高予告演出を行うことが可能であり、複数の演出モードのうちの所定の演出モードに移行させる際に、可能性が高いことを示唆する特定の演出モードに移行させることが可能であり、高予告演出が行われたときよりも、特定の演出モードに移行されたときの方が、有利状態に制御される割合が高いように制御することができる。
上記変形例において、第1操作促進演出中における操作手段への操作によって高予告演出が行われる割合と、第2操作促進演出中における操作手段への操作によって特定の演出モードに移行される割合と、が異なるように制御することができる。
本変形例における演出制御用CPU120は、複数の演出モードのうちのいずれかの演出モードで演出を実行することが可能である。演出モードは、例えば、一または複数の変動表示にわたって、背景画像や音楽などを共通化したものを用いることができる演出であり、例えば、複数の演出モードとしては、例えば、ある一定の遊技状態において移行可能なモードを含み、具体的には、朝昼晩などの時期を示す複数の演出モードや、海や川などの場所を示す複数の演出モードや、異なる種類のキャラクタを示す複数の演出モードがある。複数の演出モードのうちのいずれか1つを実行し、また、複数の演出モードを相互間で移行可能にすることが可能である。
また、演出制御用CPU120は、有利状態(大当り、確変、時短など)に制御するか否かの決定に基づき、予告演出を実行可能であり、この予告演出としては、例えば、会話演出、ステップアップ演出、カットイン演出、キャラクタ演出、可動役物演出などである。会話演出は、会話の内容が段階的に発展する演出であり、高段階に発展した場合や文字の色や背景の色が特定の色の場合に、大当たりに対する期待度が高いことを示す演出である。ステップアップ演出は、キャラクタ等の動作など表示画像が段階的に発展する演出であり、高段階に発展した場合やキャラクタが特定の動作をした場合に、大当たりに対する期待度が高いことを示す演出である。
カットイン演出は、変動演出の期待度に応じたカットイン画像を表示させる演出である。カットイン演出は、例えば、カットイン画像の色や種類などに応じて、大当たりに対する期待度が異なる演出である。
キャラクタ演出は、例えば、キャラクタの出現や出現したキャラクタの色によって大当たりに対する期待度が異なる演出である。可動役物演出は、可動役物を動作させる演出である。例えば、複数の可動役物を備えた構成の場合、動作した可動役物の種類数が多いときほど、大当たりの期待度が高くなり、また、特定の可動役物が動作したときには、高期待度の変動であることを示唆したり、大当たりを確定させたりする演出である。
各予告演出において操作手段を操作して操作演出を行うことが可能である。操作演出は、演出ボタン(プッシュボタン31B、プッシュボタン31C)や操作レバーなどの操作手段への操作を促す操作促進演出を行って、遊技者から操作を受け付けた場合に所定の演出に切り替える演出である。例えば、カットイン演出において操作演出を行うことが可能である。具体的には、カットイン演出では、遊技者に演出ボタンの操作を促す操作促進演出を行って、遊技者からの操作を受け付けた場合に、カットイン画像を表示させる。なお、以下において、適宜、期待度の高い予告演出を高予告演出、
期待度の低い予告演出を低予告演出という。
(変動演出中に行うボタン演出の一例)
次に、図15を用いて、変動演出中に行うボタン演出の一例について説明する。
図15は、変動演出中に行うボタン演出の一例を示す図である。図15において、(1)の第1操作促進演出(第2プッシュボタン31Cに対する操作を促す操作促進報知)は、装飾図柄(第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知)による変動演出中に行われる演出ボタンの操作(押下)を促す演出であり、第1の演出態様を示している。第1の演出態様は、例えば通常ボタンマークである。
(2)の第2操作促進演出は、第1操作促進演出と同様に装飾図柄による変動演出中に行われる演出ボタンの操作を促す演出であり、第1操作促進演出とは異なる第2の演出態様を示している。第2の演出態様は、例えば、演出ボタンの操作後に、高期待度の演出となる可能性が通常ボタンマークに比べて高いことを示唆する特殊ボタンマークである。例えば、特殊ボタンマークは、サイズが大きかったり、色が赤かったり、ボタンのマークに炎などのエフェクトが表示されたものである。
(3)、(4)、(5)に示す演出は、いずれも操作促進演出,により遊技者が演出ボタンを操作した後に移行する演出である。なお、(3)、(4)、(5)に示す演出のうちのいずれの演出が行われるかは、変動演出の開始時など、演出ボタンを操作する前に予め決定されており、すなわち、演出ボタンを操作したタイミング以降に決定されるものではない。
(3)に示すガセ演出は、演出ボタンの有効期間内に遊技者が演出ボタンを操作したものの、例えば、予告演出やモード移行演出が行われない場合を示している。ガセ演出は、例えば、通常ハズレ変動などの低期待度の変動パターンによる変動演出時に選択されやすい。なお、演出ボタンの有効期間内に遊技者が演出ボタンを操作しない場合にもガセ演出と同様の演出が行われる。
(4)に示す高予告演出は、予告演出の中でも期待度の高い演出である。高予告演出は、図示の例ではカットイン演出を示している。高予告演出は、高期待度の変動パターンによる変動演出時に選択されやすい。なお、予告演出には、高予告演出よりも期待度の低い低予告演出もあり、第1操作促進演出における演出ボタンの押下により、低予告演出が行われる場合もある。
(5)に示すモード移行演出は、ゾーン演出などの所定の演出モードに移行させる演出を示している。モード移行演出は、例えば、高予告演出に比べて高期待度の演出である。つまり、(3)、(4)、(5)に示す演出の中で(5)のモード移行演出が最も高期待度の演出である。
(1)に示す第1操作促進演出において、遊技者が演出ボタンを操作すると、
(5)に示すモード移行演出よりも、(3)に示すガセ演出や(4)の高予告演出が行われやすい。このため、第1操作促進演出を行うことにより、操作後に、ガセ演出や高予告演出が行われる可能性が高いことを示唆することができる。なお、第1操作促進演出において、遊技者が演出ボタンを操作すると、ガセ演出や不図示の低予告演出が最も高確率で行われる。
また、(2)に示す第2操作促進演出において、遊技者が演出ボタン118を操作すると、例えば、(5)に示すモード移行演出が最も高確率で行われ、次に(4)の高予告演出が行われやすく、(3)に示すガセ演出が最も低確率で行われる。このため、第2操作促進演出を行うことにより、操作後に、モード移行演出が行われる可能性が高いことを示唆することができる。したがって、遊技者は、第1指示演出よりも第2操作促進演出を期待して遊技することができる。
なお、第1操作促進演出において遊技者が演出ボタンを操作することにより高予告演出が行われる確率と、第2操作促進演出において遊技者が演出ボタンを操作することによりモード移行演出が行われる確率と、は異なる。
例えば、本実施の形態においては、第1操作促進演出から高予告演出が行われる確率よりも、第2操作促進演出からモード移行演出が行われる確率の方が高い。具体的には、第2操作促進演出が行われた場合、例えば、ガセ演出や高予告演出が行われる場合もあるが、モード移行演出が高確率(例えば1/10の確率)で行われる。一方、第1操作促進演出が行われた場合には、ガセ演出や低予告演出などが行われる場合もあり、高予告演出412が低確率(例えば1/30)で行われる。
ただし、第2操作促進演出が行われた場合にモード移行演出が高確率で行われる構成とした場合、モード移行演出の出現頻度が低ければ、第2操作促進演出の出現頻度も低くなる。そこで、モード移行演出の出現頻度が低い場合においても第2操作促進演出の出現頻度を高くするために、例えば、第1操作促進演出から高予告演出が行われる確率よりも、第2操作促進演出からモード移行演出が行われる確率を低くしてもよい。
具体的には、第2操作促進演出が行われた場合にモード移行演出が低確率(例えば1/30)で行われることとし、つまり、29/30の確率でモード移行演出を除く演出(ガセ演出や予告演出)が行われることとし、また、第1操作促進演出が行われた場合に高予告演出が高確率(1/10)で行われることとしてもよい。ただし、上述したように、モード移行演出が行われる確率は、第2操作促進演出が行われたとき場合の方が、第1操作促進演出が行われた場合よりも高い。このため、第2操作促進演出が行われた場合に、ガセ演出や高予告演出が行われやすいものの、遊技者はモード移行に対する期待感を得ることができる。
図15に示したように、本実施の形態では、操作促進演出,によって以降の演出を示唆することができるため、操作促進演出,の興趣を向上させることができる。また、操作促進演出,によって、操作後の演出が高期待度である可能性が高いか、低期待度である可能性が高いかを示唆することができるため、操作促進演出、に大当たりに対する期待度を含ませることができる。具体的には、第1操作促進演出よりも第2操作促進演出を期待度の高い演出とすることができる。このため、操作促進演出、に一層の面白みをもたせることができる。
演出制御用CPU120は、有利状態とするか否かの判定の結果に基づいて、所定の演出を実行する。所定の演出は、例えば、装飾図柄を用いた変動演出や、変動演出の大当たりに対する期待度を表す予告演出や、演出モードによる演出や、操作手段から操作を受け付けて演出を行う操作演出などを含む遊技演出である。
演出制御用CPU120は、複数の演出モードのうちのいずれかの演出モードで演出を実行することが可能である。演出モードは、例えば、一または複数の変動表示にわたって、背景画像や音楽などを共通化したものを用いる演出である。
例えば、複数の演出モードとしては、例えば、ある一定の遊技状態において移行可能なモードを含み、具体的には、朝昼晩などの時期を示す複数の演出モードや、海や川などの場所を示す複数の演出モードや、異なる種類のキャラクタを示す複数の演出モードがある。複数の演出モードのうちのいずれか1つを実行し、また、複数の演出モードを相互間で移行可能にする。
演出モードは、例えば、変動演出の期待度とは関係のないものも含む。また、演出モードは、大当たりの判定や変動パターンの判定などの事前判定結果を用いた先読みモード(ゾーン演出)を含む。先読みモードは、例えば、高期待度の保留情報が記憶された場合に、当該保留情報による変動表示を最終変動とした一または複数の変動表示において実行可能な演出である。
具体的には、演出制御用CPU120は、例えば、高期待度の保留情報による変動表示のリーチ演出に発展する前に先読みモードに突入するモード移行演出を行って、高期待度の保留情報による変動表示のリーチ演出に発展する前まで先読みモードを継続させる。より具体的には、高期待度の保留情報による変動表示前の通常ハズレ変動においてモード移行演出を行って、高期待度の保留情報による変動表示まで先読みモードを継続させる。
また、本変形例では、遊技状態が有利状態になりやすい確変状態であっても有利状態になりにくい非確変状態であっても共通の演出である潜伏演出を実行可能であり、演出モードとしては、例えば、潜確演出が実行される大当たり後や、潜伏演出中における所定の小当たり後に設定され、確変状態か非確変状態のいずれの遊技状態であるのかを示唆する潜確モードを含む。潜確モードは、例えば、確変状態で制御されている可能性が所定の可能性であることを示唆する第1潜確モードと、当該所定の可能性よりも確変状態で制御されている可能性が低いことを示唆する第2潜確モードとを有する。
また、演出モードは、例えば、大当りの終了後に確変状態に制御されない通常大当たりの後や確変状態に制御される大当たりの後に設定され、時短遊技状態および確変遊技状態のいずれの遊技状態であるのかを示唆する複数の時短モードを含む。時短モードは、例えば、確変遊技状態で制御されている可能性が所定の可能性であることを示唆する第1時短モードと、当該所定の可能性よりも確変遊技状態で制御されている可能性が低いことを示唆する第2時短モードとを有する。
演出制御用CPU120は、操作演出において、操作手段の操作を促す操作促進演出を実行することが可能である。操作手段は、例えば、演出ボタンや操作レバーなど遊技者が操作可能なものであり、遊技者からの操作を受け付ける。操作促進演出は、例えば、画像によるものであるが、音声によるものも含む。演出制御用CPU120は、操作促進演出の実行中に操作手段への操作があった場合、有利状態か否かの判定の結果を示唆する所定の予告演出を行うときと、複数の演出モードのうちの所定の演出モードに移行させるときと、がある。操作促進演出の実行中は、操作手段が受け付けた操作を有効にする有効期間が含まれる。
所定の予告演出は、例えば、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する高予告演出であるが、これに限らず、大当たりに対する期待度とは関係のない特定の予告演出としてもよい。所定の予告演出は、例えば、会話演出、ステップアップ演出、カットイン演出、キャラクタ演出、可動役物演出、などの演出である。また、所定の予告演出は、例えば、表示態様や発展態様が異なる複数の態様をとり、各態様に応じて異なる期待度を有するものである。なお、所定の予告演出は、複数の態様をとるものに限らず、所定の期待度の一の態様のみをとるものでもよい。
例えば、高予告演出は、特定の色の表示態様の演出や、特定の段階まで発展する態様の演出である。高予告演出は、例えば、赤色の画像や赤色の発光色を含む演出としたり、特定のキャラクタを表示させたりする演出である。例えば、高予告演出は、会話演出において文字画像を赤色としたり、カットイン演出において枠画像を赤色としたり、可動役物演出においてランプの発光色を赤色としたり、する演出である。一方、低予告演出は、例えば、青色の画像や青色の発光色を含む演出としたり、特定のキャラクタを表示させないようにしたりする演出である。
また、所定の演出モードは、例えば、先読みモードや、確変状態で制御されている可能性が高いことを示唆する第1潜確モードや、確変状態で制御されている可能性が高いことを示唆する第1時短モードなど、遊技者にとって有利な特定の演出モード(期待度の高い演出モード)を含む。なお、所定の演出モードは、これに限らず、大当たりに対する期待度とは関係のない特定の演出モードとしてもよい。また、所定の演出モードを開始するときには、例えば、モードを移行させるモード移行演出が行われる。
演出制御用CPU120は、操作促進演出の実行中に操作手段への操作があった場合、所定の予告演出および所定の演出モードへの移行の、いずれの演出も行わないガセ演出を行う場合もある。
また、演出制御用CPU120は、操作促進演出を行うに際し、第1の演出態様で操作手段への操作を促す第1操作促進演出、および、第2の演出態様で操作手段への操作を促す第2操作促進演出、のいずれかを行うことを可能にする。第1の演出態様は、例えば、通常の演出態様であり、具体的には、通常の画像態様(通常ボタンマーク)や、通常の音声態様である。第2の演出態様は、第1の演出態様とは異なる演出態様であり、具体的には、通常の画像態様とは異なる態様の特殊な画像態様(特殊ボタンマーク)や、通常の音声態様とは異なる特殊な音声態様である。
演出制御用CPU120は、第1操作促進演出中や第2操作促進演出中に操作手段への操作があったときに、所定の演出モードに移行させたり、所定の予告演出を行ったり、ガセ演出を行ったりすることが可能である。
本変形例では、第1操作促進演出中に操作手段への操作があったときよりも、第2操作促進演出中に操作手段への操作があったときの方が、所定の演出モードに移行される確率が高い。このため、本実施の形態では、第2操作促進演出が行われることにより、所定の演出モードへの移行を示唆することができる。
なお、本変形例では、第1操作促進演出と第2操作促進演出を異なるプッシュボタン31B、31Cを対象としたが、本件はこれに限らず、同一のプッシュボタン31Bを対象とし、操作促進演出の態様を異ならせることもできる。また、同一のプッシュボタン31Bの操作の仕方(一方が連打、他方が一発押しというような感じ)が異ならせるようにしても良い。
また、本変形例では、第2操作促進演出中に操作手段への操作があったときよりも、第1操作促進演出中に操作手段への操作があったときの方が、所定の予告演出が行われる確率が高い。このため、本実施の形態では、第1操作促進演出が行われることにより、所定の予告演出が行われることを示唆することができる。
本変形例では、高予告演出が行われたときよりも、特定の演出モード(例えば先読みモード)に移行されたときの方が、期待度が高い。これにより、第1操作促進演出中に操作手段への操作があったときよりも、第2操作促進演出中に操作手段への操作があったときの方が、特定の演出モードに移行される確率が高い。このため、第1操作促進演出よりも第2操作促進演出を高期待度の演出とすることができる。
また、本変形例では、第1操作促進演出中における操作手段への操作によって高予告演出が行われる割合と、第2操作促進演出中における操作手段への操作によって特定の演出モードに移行される確率と、が異なる。これにより、操作促進演出毎に操作後の演出の出現頻度を変えることができるため、操作促進演出の興趣を向上させることができる。
例えば、本変形例では、第1操作促進演出中における操作によって高予告演出が行われ
る確率よりも、第2操作促進演出中における操作によって特定の演出モードに移行される確率の方が高い。これにより、第1操作促進演出における操作時に高予告演出を行いにくくすることができ、また、第2操作促進演出における操作時に特定の演出モードへの移行を行いやすくすることができる。このため、第1操作促進演出よりも第2操作促進演出を、より高期待度の演出とすることができる。
また、第1操作促進演出中における操作によって高予告演出が行われる確率よりも、第2操作促進演出中における操作によって特定の演出モードに移行される確率を低くしてもよい。これにより、第1操作促進演出における操作時に高予告演出を行いやすくすることができ、また、第2操作促進演出における操作時にガセ演出や予告演出を行いやすくして特定の演出モードへの移行を行いにくくすることができる。
このため、第1操作促進演出により遊技者に高予告演出を期待させることができる。また、第2操作促進演出において操作があった場合に、特定の演出モードへの移行が行いにくくなるものの(ガセ演出や予告演出が行いやすくなるものの)、第2操作促進演出の出現頻度を向上させることができる。このため、特定の演出モードへの移行を示唆する機会を増やすことができ、操作促進演出の興趣を向上させることができる。
1 … パチンコ遊技機
5 … 画像表示装置
5HL … 第1保留表示部
5HB … 第2保留表示部
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
103 … CPU
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞して始動条件が成立すると、複数種類の識別情報を可変表示装置において可変表示(以下、「変動」または「変動表示」ともいう)し、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技の興趣を高めた遊技機がある。こうした遊技機では、可変表示ゲームにおける表示図柄の可変表示が完全に停止した際の停止図柄態様が特定表示態様となったときに、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)となる。例えば、大当り遊技状態となった遊技機は、大入賞口またはアタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態を一定時間継続的に提供する。
このような遊技機として、遊技者が操作可能な操作手段を備え、操作手段に対する操作を促し、操作手段に対する操作に応じた演出を行う操作演出を実行可能に構成されたものがある。例えば、特許文献1には、複数の操作手段を備えるとともに、有効な操作手段に応じた操作演出を行う遊技機が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機では、遊技状況に関わらず操作手段の態様が一定であるため演出効果に乏しく、遊技興趣を低下させてしまうおそれがあった。
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、演出効果を高め、遊技興趣の低下を防止することのできる遊技機を提供することを課題とする。
(1)上記目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
変動表示を実行可能な遊技機であって、
第1操作手段(例えば第1プッシュボタン31Bなど)と、
第2操作手段(例えば第2プッシュボタン31Cなど)と、
前記第1操作手段または第2操作手段に対する操作を促す演出であって、第1の態様で実行される第1促進報知(図15(1)に示す第2プッシュボタン31Cに対する操作を促す操作促進報知)と第2の態様で実行される第2促進報知(図15(2)に示す第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知)とを行う促進報知手段と、
前記操作手段に対する操作にもとづいて所定演出を実行可能な演出実行手段と、
複数の変動表示にわたって、または一の変動表示における所定期間にわたって共通の演出を実行するモード演出を実行可能なモード演出実行手段と、
を備え、
前記第2操作手段を複数態様のいずれかとすることが可能であり(例えば第1態様、第2態様、第3態様のいずれかとするなど)、
前記所定演出は、少なくとも複数のモード演出のうちの一のモード演出に移行させる移行演出(図15(5)に示すモード移行演出。複数の演出モードとしては、例えば、ある一定の遊技状態において移行可能なモードを含み、具体的には、朝昼晩などの時期を示す複数の演出モードや、海や川などの場所を示す複数の演出モードや、異なる種類のキャラクタを示す複数の演出モードがある。)を含み、
前記第1促進報知および前記第2促進報知の種類によって、前記複数のモード演出のうちの特定のモード演出に移行される割合が異なる、
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、演出効果を向上させ遊技興趣の低下を防止することができる。
(2)上記目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
遊技を行う遊技機であって、
第1操作手段(例えば第1プッシュボタン31Bなど)と、
第2操作手段(例えば第2プッシュボタン31Cなど)と、
前記第1操作手段に対する操作を有効とする一方前記第2操作手段に対する操作を無効とし前記第1操作手段に対する操作を促す第1促進報知を実行する第1操作演出と、前記第1操作手段および前記第2操作手段に対する操作を有効とし第1促進報知を実行する第2操作演出と、前記第2操作手段に対する操作を有効とする一方前記第1操作手段に対する操作を無効とし前記第2操作手段に対する操作を促す第2促進報知を実行する第3操作演出と、を実行可能な操作演出実行手段(例えばステップS803やS807の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記第2操作手段を複数態様のいずれかとすることが可能であり(例えば第1態様、第2態様、第3態様のいずれかとするなど)、
前記第1操作演出において前記第2操作手段を第1態様とし、
前記第2操作演出において前記第2操作手段を第2態様とし、
前記第3操作演出において前記第2操作手段を第3態様とする、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、演出効果を向上させ遊技興趣の低下を防止することができる。
(3)上記(2)の遊技機において、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、
前記操作演出実行手段は、前記第1操作演出が実行されたときよりも前記第2操作演出が実行されたときの方が前記有利状態に制御される割合が高くなるように操作演出を実行し、前記第2操作演出が実行されたときよりも前記第3操作演出が実行されたときの方が前記有利状態に制御される割合が高くなるように操作演出を実行する(例えば操作演出が実行された場合に、第1操作演出よりも第2操作演出の方が、第2操作演出よりも第3操作演出の方が、大当りとなる可能性が高くなるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、実行される操作演出の種類に遊技者の注目を集めることができる。
(4)上記(2)または(3)の遊技機において、
前記第2態様は前記第1態様よりも遊技者にとって認識容易な態様であり、前記第3態様は前記第2態様よりも遊技者にとって認識容易な態様である(例えば第1態様よりも第2態様の方が、第2態様よりも第3態様の方が、目立つ態様となっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の状況に応じた態様とすることができ、演出効果を向上させ遊技興趣の低下を防止することができる。
(5)上記(2)〜(4)のいずれかの遊技機において、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、
前記第1促進報知および前記第2促進報知はそれぞれ複数種類あり(例えば各操作演出に対応して「大」と「小」の2種類の態様が用意されているなど)、
前記有利状態に制御されるか否かに応じて、実行する操作演出の種類と促進報知の種類の組合せが異なるように操作演出および促進報知を実行する(例えば大当りとなる可能性が高いほど第3操作演出が行われ、かつ「大」の態様の促進報知が行われるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、実行される操作演出の種類と促進報知の種類の組合せにも遊技者の注目を集めることができる。
(6)上記(2)〜(5)のいずれかの遊技機において、
前記操作演出実行手段は、前記第1操作手段と前記第2操作手段のうち、有効な操作手段に対する操作に応じて演出態様を更新する特定演出を実行可能であり、
前記第1操作手段と前記第2操作手段とでは、操作に応じて更新される演出態様が異なる、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、操作手段の種類に応じて特定演出を好適に実行することができる。
(7)上記(2)〜(6)のいずれかの遊技機において、
前記操作演出実行手段は、
有効な操作手段に対する操作が行われたことに対応して操作時演出を実行可能であり(例えば遊技者による操作に応じて行われる操作後演出を実行するなど)、
有効な操作手段に対応する有効期間の残量を遊技者にとって認識可能に表示するとともに、前記有効期間の残量が消化された場合および前記有効な操作手段に対する操作が行われた場合、前記有効期間が終了したことを示す終了指標表示を行う(例えば操作が行われ有効期間が終了する場合も、時間経過により終了する場合にも、一旦メータ表示を残量無しに更新するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、操作にともなって以降の操作が有効でなくなったことを遊技者に認識させることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。
パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。
遊技制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
各種コマンドの設定例を示す図である。
この実施の形態における変動パターンを示す説明図である。
変動パターンの決定例を示す説明図である。
演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。
操作演出実行設定処理の一例を示すフローチャートである。
操作演出実行決定テーブルと促進報知態様決定テーブルの構成例を示す図である。
可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。
操作演出制御処理の一例を示すフローチャートである。
各操作演出と操作促進報知の画像表示例を示す図である。
各操作演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技領域の内部または外部といった遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、画像表示装置5、普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C、通過ゲート41などが設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力可能なスピーカ8L、8Rが設けられ、遊技領域周辺部には遊技効果ランプ9が設けられている。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられ、打球操作ハンドルの操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力が調整される。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技球を保持(貯留)する上皿(打球供給皿)と、上皿からの余剰球などを保持(貯留)する下皿が設けられている。下皿を形成する部材にはスティックコントローラ31Aが取り付けられ、上皿を形成する部材には第1プッシュボタン31Bが設けられている。第1プッシュボタン31Bには、LED(発光ダイオード)が内蔵されており、後述するように、遊技の進行状況に応じてLEDが発光する。また、上皿の右方には、第2プッシュボタン31Cが設けられている。第2プッシュボタン31CにはLED(発光ダイオード)が内蔵されている。この実施の形態では、後述するように、遊技の進行状況に応じてLEDが発光することで、第2プッシュボタン31Cを複数態様のいずれかとすることが可能である。なお、第1プッシュボタン31Bおよび第2プッシュボタン31Cには、LEDの他、またはLEDに加え、モータが内蔵されていてもよい。この場合には、遊技の進行状況に応じて各プッシュボタンを振動させたり、例えばボタン押下の操作が重くなるなど遊技者にとっての操作感触が異なるようにしてもよい。
第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、画像表示装置5の画面上などでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示が行われる。これらの可変表示は、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に基づいて、あるいは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の発生に基づいて、実行可能となる。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄(「第1特図」ともいう)の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄(「第2特図」ともいう)の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示の表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。特別図柄や飾り図柄の可変表示における表示結果は、可変表示結果ともいう。特に、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果は、特図表示結果ともいう。このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。
画像表示装置5の画面上には、第1保留表示部5HLと、第2保留表示部5HRとが設けられている。第1保留表示部5HLおよび第2保留表示部5HRは、画像表示装置5において、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示を行うための表示部である。第1保留表示部5HLは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示部5HRは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する特図ゲームに対応した可変表示の保留は、第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて行われる。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応して未だ開始されていない可変表示の保留が行われる。第1始動入賞が発生したときに、第1特図を用いた特図ゲームを開始できなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。第2始動入賞が発生したときに、第2特図を用いた特図ゲームを開始できなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、第1始動入賞が発生したときに、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。また、第2始動入賞が発生したときに、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。特図ゲームが開始されることによる保留記憶数(第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数)の減少は、保留の消化とも称される。
第1保留表示部5HLでは、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第2保留表示部5HRでは、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第1保留表示部5HLには、例えば第1特図保留記憶数の上限値が「4」である場合に、その上限値にあわせた4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第2保留表示部5HRには、例えば第2特図保留記憶数の上限値が「4」である場合に、その上限値にあわせた4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。図2に示す主基板11には、遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。普通電動役物用のソレノイド81は、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過しにくい状態(または通過しない状態)と通過しやすい状態とに変化可能にする。特別電動役物用のソレノイド82は、特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を遊技球が通過しない状態と通過しやすい状態とに変化可能にする。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号の受信に基づいて、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。図2に示す演出制御基板12には、演出制御用CPU120やROM121、RAM122、表示制御部123、乱数回路124、I/O125などが搭載されている。音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。ゲートスイッチ21は、通過ゲート41を通過した遊技球(ゲート通過球)を検出する。ゲートスイッチ21によるゲート通過球の検出に基づいて、普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示が実行可能となる。第1始動口スイッチ22Aは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球を検出する。第2始動口スイッチ23Aは、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球を検出する。カウントスイッチ23は、特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を通過(進入)した遊技球を検出する。第1始動入賞口や第2始動入賞口、大入賞口といった、各種の入賞口を通過した遊技球が検出された場合には、それぞれの入賞口に対応して予め個数が定められた賞球としての遊技球が払い出される。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、ROM121から読み出した演出制御用のプログラムや固定データ等を用いて、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理を実行する。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104やRAM102の所定領域に設けられた遊技用ランダムカウンタなどにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウント(生成)される。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。演出制御基板12では、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタなどにより、演出の実行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウント(生成)される。演出の実行を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、各種の入賞口を通過(進入)した場合に、賞球としての遊技球が払い出される。特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となった場合には、大入賞口が開放されて遊技球が通過(進入)しやすい状態となることで、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態となる。
図3は、遊技制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図3に示す遊技制御プロセス処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、まず、始動入賞が発生したか否かを判定する(ステップS11)。始動入賞が発生したと判定された場合には(ステップS12;Yes)、入賞時乱数の取得と判定を行う(ステップS12)。入賞時乱数には、遊技用乱数のうちで、可変表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3とが含まれていればよい。ステップS12における判定の結果には、「ハズレ時一般」と、「ハズレ時スーパーリーチ確定」と、「大当り」とが含まれていればよい。大当り決定用の乱数値MR1を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されること、すなわち、有利状態としての大当り遊技状態に制御されることが判定された場合には、「大当り」の判定結果となる。可変表示結果が「大当り」ではなく「ハズレ」に決定されること、すなわち、有利状態としての大当り遊技状態に制御されないことが判定された場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3を用いて、保留記憶数にかかわらずスーパーリーチ変動パターンに決定されるか否かを判定する。そして、スーパーリーチ変動パターンに決定されると判定された場合には、「ハズレ時スーパーリーチ確定」の判定結果となるのに対し、スーパーリーチ変動パターンに決定されると判定されなかった場合には、「ハズレ時一般」の判定結果となる。例えば図6(B1)、図6(B2)に示すようなハズレ変動パターンの決定例では、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数にかかわらず、同一判定値となる「295」〜「300」の決定値が、変動パターンPA2−2、PA2−3に割り当ていられている。このような設定では、乱数値MR3が「295」〜「300」のいずれかである場合に、判定結果を「ハズレ時スーパーリーチ確定」とすればよい。
ステップS12に続いて、始動入賞時コマンドとなる演出制御コマンドを送信する(ステップS13)。始動入賞時コマンドには、始動口入賞指定コマンドと、保留記憶数通知コマンドと、入賞時判定結果コマンドとが含まれていればよい。始動口入賞指定コマンドは、第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞の発生を特定可能に通知する演出制御コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数といった保留記憶数を特定可能に通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、ステップS12における「ハズレ時一般」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「大当り」といった判定結果を特定可能に通知する演出制御コマンドである。
図4(A)は、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第2始動口入賞指定コマンド)、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。この実施の形態では、始動口入賞指定コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドHと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとが、予め用意されている。なお、添字Hは16進数であることを示している。また、保留記憶数通知コマンドとして、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとが、予め用意されている。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。さらに、入賞時判定結果コマンドとなるコマンドC4XXHが、予め用意されている。
図4(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。入賞時判定コマンドのうち、コマンドC400Hは、ステップS12における入賞時判定が行われないように制限されていることを通知する。コマンドC401Hは、ステップS12における判定結果が「大当り」であることを通知する。コマンドC402Hは、ステップS12における判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であることを通知する。コマンドC403Hは、ステップS12における判定結果が「ハズレ時一般」であることを通知する。
ステップS11にて始動入賞が発生していないと判定された場合や(ステップS11;No)、ステップS13によるコマンド送信が行われた後には、遊技プロセスフラグの値を判定する(ステップS21)。遊技プロセスフラグは、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられ、遊技制御の進行に応じて“0”〜“3”の値のいずれかが可変設定される。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“0”であると判定された場合には(ステップS21;“0”)、可変表示を開始可能であるか否かを判定する(ステップS101)。可変表示を開始可能であると判定された場合には(ステップS101;Yes)、可変表示結果を決定する(ステップS102)。ステップS102では、可変表示結果決定用の乱数値と可変表示結果決定テーブルとを用いて、可変表示結果を「ハズレ」とするか「大当り」とするかを所定割合で決定する。パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときには、通常状態や時短状態であるときよりも高い割合で可変表示結果が「大当り」に決定されるように、可変表示結果決定テーブルにおける決定値が設定されていればよい。続いて、例えば大当りフラグといった、内部フラグなどの設定を行う(ステップS103)。次に、遊技プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS104)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“1”であると判定された場合には(ステップS21;“1”)、変動パターンなどを決定する(ステップS111)。ステップS111では、各変動パターンの決定割合を、可変表示結果が「大当り」に決定されたか否かに応じて異ならせることにより、各変動パターンに対応して可変表示結果が「大当り」となる割合(大当り期待度)を異ならせることができる。
図5は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」である場合とリーチ状態になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」である場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。可変表示内容が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(非リーチハズレ変動パターンともいう)と称され、可変表示内容が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(リーチハズレ変動パターンともいう)と称される。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。図5に示すような複数の変動パターンに対応して、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間が予め定められている。したがって、ステップS111で決定された変動パターンによる可変表示が実行される場合には、特図変動時間に対応する可変表示期間において、特別図柄などの可変表示が行われた後に、特図表示結果などの可変表示結果が導出表示される。
図6(A)は、大当り変動パターンの決定例を示している。可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定された場合には、例えば図6(A)に示すような決定値の設定に基づいて、大当り時の変動パターンが決定される。このときに、変動パターン決定用の乱数値MR3は、大当り変動パターン決定テーブルにおいて予め設定されている決定値と比較される。そして、図6(A)に示す決定値の範囲のうちで、いずれの範囲に乱数値MR3が含まれるかの判定結果に応じて、使用パターンとなる変動パターンが決定される。図6(A)に示す例では、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−3のうちでいずれかの変動パターンが、大当り時の変動パターンとして決定される。
図6(B1)、図6(B2)は、ハズレ変動パターンの決定例を示している。時短制御が行われていない通常時には、例えば図6(B1)に示すような決定値の設定に基づいて、ハズレ時の変動パターンが決定される。これに対し、時短制御が行われている時短中には、例えば図6(B2)に示すような決定値の設定に基づいて、ハズレ時の変動パターンが決定される。このときに、変動パターン決定用の乱数値MR3は、ハズレ変動パターン決定テーブルにおいて予め設定されている決定値と比較される。通常時には、図6(B1)に示す決定値の範囲のうちで、いずれの範囲に乱数値MR3が含まれるかの判定結果に応じて、使用パターンとなる変動パターンが決定される。時短中には、図6(B2)に示す決定値の範囲のうちで、いずれの範囲に乱数値MR3が含まれるかの判定結果に応じて、使用パターンとなる変動パターンが決定される。時短中には、通常時よりも特図変動時間が短い変動パターンに決定される割合が高くなる。これにより、時短制御が行われる時短状態において、可変表示の可変表示時間として第1時間よりも短い第2時間に決定される割合は、時短制御が行われない通常状態などに比べて高くなる。
図3に示すステップS111に続いて、可変表示開始時コマンドとなる演出制御コマンドを送信する(ステップS112)。可変表示開始時コマンドには、変動開始コマンドと、可変表示結果通知コマンドと、変動パターン指定コマンドとが含まれていればよい。ステップS112によるコマンド送信が行われた後には、遊技プロセスフラグを“2”に更新してから(ステップS113)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“2”であると判定された場合には(ステップS21;“2”)、可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS121)。可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップS121;No)、特別図柄などを可変表示するための制御を行ってから(ステップS122)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS121にて可変表示時間が経過したと判定された場合には(ステップS121;Yes)、特別図柄などを停止表示するための制御を行う(ステップS123)。続いて、可変表示終了時コマンドを送信するとともに(ステップS124)、可変表示終了時における遊技状態の設定を行う(ステップS124A)。ステップS124Aでは、例えば可変表示の実行回数が予め定められた時短終了判定値に達したときのように、予め定められた時短終了条件が成立したときに、時短制御が行われる時短状態を終了して通常状態に制御するための設定が行われる。その後、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定し(ステップS125)、「大当り」である場合には(ステップS125;Yes)、遊技プロセスフラグの値を“3”に更新する一方(ステップS126)、「大当り」ではなく「ハズレ」である場合には(ステップS125;No)、遊技プロセスフラグの値を“0”に更新(初期化)してから(ステップS127)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“3”であると判定された場合には(ステップS21;“3”)、大当り遊技状態が終了する大当り終了であるか否かを判定する(ステップS131)。大当り終了ではないと判定された場合には(ステップS131;No)、大当り遊技状態に制御される大当り時の制御を行ってから(ステップS132)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対し、ステップS131にて大当り終了であると判定された場合には(ステップS131;Yes)、大当り終了後における遊技状態の設定を行う(ステップS133)。ステップS133では、例えば大当り種別に応じて、時短制御が行われる時短状態を開始するための設定や、確変制御が行われる確変状態を開始するための設定などが行われる。ステップS133に続いて、遊技プロセスフラグの値を“0”に更新(初期化)してから(ステップS134)、遊技制御プロセス処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理では、初期化処理が実行されることなどにより、演出制御の初期設定が行われる。その後、予め定められた演出制御用割込み時間(例えば2ミリ秒)が経過して演出制御用のタイマ割込みが発生するごとに、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理などが実行される。演出制御用のタイマ割込みとは別に、コマンド受信用の割込みが発生したときには、主基板11から伝送された演出制御コマンドとなる制御信号を取り込み、例えばRAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部)に設けられた演出制御コマンド受信用バッファなどに、演出制御コマンドを格納する。
図7は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理では、RAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に記憶された演出プロセスフラグの値に応じて、演出制御用のコンピュータプログラムに予め記述された複数の処理から選択された処理を実行する。演出プロセスフラグの値に応じて実行される処理には、可変表示開始待ち処理(ステップS170)、可変表示開始設定処理(ステップS171)、可変表示中演出処理(ステップS172)、特図当り待ち処理(ステップS173)、アタッカー開放時演出処理(ステップS174)、エンディング演出処理(ステップS175)が含まれている。
図7に示すステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行され、飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などが含まれている。ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行され、飾り図柄の可変表示や他の各種演出動作を制御するための設定や決定を行う処理などが含まれている。ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行され、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理などが含まれている。ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行され、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を導出表示したときに、大当り遊技状態に制御されるか否かを判定する処理などが含まれている。ステップS174のアタッカー開放時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行され、大当り遊技状態といった大入賞口が開放状態となる所定期間における演出を実行可能にする処理などが含まれている。ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行され、大当り遊技状態の終了時における演出を実行可能にする処理などが含まれている。
図8は、図7のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば、主基板11から伝送された表示結果指定コマンド(表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)などに基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS552)。特図表示結果が「ハズレ」となると判定した場合(ステップS552;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンド(変動パターン指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)により指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターン(PA1−1、PA1−2など)であるか否かを判定する(ステップS553)。
ステップS553の処理において非リーチ変動パターンであると判定した場合(ステップS553;Yes)、演出制御用CPU120は、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS554)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124またはRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される非リーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された非リーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(非リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS553の処理において非リーチ変動パターンではないと判定された場合(ステップS553;No)、演出制御用CPU120は、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS555)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるリーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS552の処理において特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定した場合(ステップS552;No)、演出制御用CPU120は、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS557)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、主基板11から伝送された表示結果指定コマンドによって特定される大当り種別に応じて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS554、S555、S557の処理のいずれかを実行した後、演出制御用CPU120は、操作演出を実行するか否かなどを決定する操作演出実行設定処理を行う(ステップS558)。この実施の形態における操作演出には、遊技者に第1プッシュボタン31Bまたは第2プッシュボタン31Cに対する操作を促す操作促進報知と、遊技者による操作に応じて行われる操作後演出とが含まれる。操作後演出は、例えば、メッセージやキャラクタを表示し(音声出力でもよい)、当該表示されたものの種類により大当りとなる期待度を遊技者に認識可能に表示する演出である。
図9は、図8のステップS558にて実行される操作演出実行設定処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す操作演出実行設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、図10(A)に示す操作演出実行決定テーブルを参照して、操作演出の実行有無と種類を決定する(ステップS581)。図10(A)は、操作演出実行決定テーブルの構成例を示す図である。この実施の形態では、図示するように、操作演出を実行しないことを示す「実行無し」の他、「第1操作演出」、「第2操作演出」、「第3操作演出」、「第1+第2」、「第1+第3」といった種類の操作演出が設定されている。
「第1操作演出」は、リーチ状態となる前の可変表示中に行われる操作演出であり、第1プッシュボタン31Bに対する操作を有効とするとともに第2プッシュボタン31Cに対する操作を無効とし、第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知を行う演出である。第1操作演出では、第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDを発光させず、第2プッシュボタン31Cを第1態様(通常態様)のままとすることで、第2プッシュボタン31Cに対する操作が無効であることを遊技者に認識させる。「第2操作演出」と「第3操作演出」は、スーパーリーチとなった後、可変表示結果が導出される直前のタイミングで実行される演出である。「第2操作演出」は、第1プッシュボタン31Bに対する操作および第2プッシュボタン31Cに対する操作を有効とし、第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知を行う演出である。第2操作演出では、第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDを若干発光させ第2プッシュボタン31Cを第2態様とすることで、第2プッシュボタン31Cに対する操作が有効であることを遊技者に認識させる。「第3操作演出」は、第1プッシュボタン31Bに対する操作を無効とするとともに、第2プッシュボタン31Cに対する操作を有効とし、第2プッシュボタン31Cに対する操作を促す操作促進報知を行う演出である。第3操作演出では、第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDを第2操作演出よりも強く発光させ、第2プッシュボタン31Cを第3態様とすることで、第2プッシュボタン31Cに対する操作が有効であることを遊技者に強調して認識させる。「第1+第2」は、第1操作演出と第2操作演出の両方がそれぞれのタイミングで実行されることを示しており、「第1+第3」は、第1操作演出と第3操作演出の両方がそれぞれのタイミングで実行されることを示している。なお、上述したように、「第1操作演出」、「第2操作演出」、「第3操作演出」では、それぞれ第2プッシュボタン31Cが、第1態様、第2態様、第3態様となるが、第1態様よりも第2態様の方が、第2態様よりも第3態様の方が、目立つ態様となっている。
図10(A)に示すように、この実施の形態における操作演出実行決定テーブルは、操作演出が実行された場合の方が、操作演出が実行されない場合よりも大当りとなる可能性が高くなるように設定されている。また、操作演出が実行された場合に、第1操作演出よりも第2操作演出の方が、第2操作演出よりも第3操作演出の方が、大当りとなる可能性が高くなるように設定されている。なお、例えば、複数の操作演出が行われた場合の方が、一の操作演出が行われた場合よりも大当りとなる可能性が高くなるように設定されていてもよい。
なお、図9のステップS581の処理では、図10(A)に示す操作演出実行決定テーブルに従って、複数の操作演出を行う場合についても一括して決定する例を示したが、第1操作演出を行うか否かをまず決定し、その後第2または第3操作演出を行うか否かを決定するといったように、実行すべき操作演出の種類を2段階で決定するようにしてもよい。
ステップS581の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS581にて操作演出を実行すると決定したか否かを判定する(ステップS582)。操作演出を実行すると決定した場合(ステップS582;Yes)、図10(B)に示す促進報知態様決定テーブルを参照して、決定した操作演出に対応する操作促進報知の態様を、複数態様のうちいずれかに決定する(ステップS583)。
図10(B)は、促進報知態様決定テーブルの構成例を示す図である。図示するように、この実施形態では、促進報知態様として、各操作演出に対応して「大」と「小」の2種類の態様が用意されている。「大」の態様は、「小」の態様よりも遊技者にとって認識しやすい(例えば大きく表示したり、大きな音を出力するなど)態様であることを示す。また、この実施の形態における促進報知態様決定テーブルでは、大当りとなる可能性が高いほど「大」の態様に決定されやすく、大当りとなる可能性が低いほど「小」の態様に決定されやすく設定されている。したがって、いずれの操作演出が行われるかについてだけでなく、実行される促進報知の態様についても、遊技者の注目を集めることができる。なお、図示する例では、例えば、「第1+第2」や「第2+第3」といったように複数の操作演出を行う場合においても一括して促進報知の態様を決定する例を示しているが、複数の操作演出を実行する場合、操作演出毎に促進報知の態様を決定するようにしてもよい。なお、促進報知態様は、2種類でなく、3種類以上用意されていてもよい。また、第1操作演出の実行時に、第2または第3操作演出が行われる可能性についても報知してもよい。
ステップS583の処理を実行した後、またはステップS582にて操作演出を実行しないと決定した場合(ステップS582;No)、演出制御用CPU120は、操作演出実行設定処理を終了する。
図8に戻り、ステップS558の操作演出実行設定処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS560)。演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS558で決定した操作演出(促進報知態様も含む)に対応して、複数用意された演出制御パターン(保留表示変化パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS560の処理に続いて、演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドにより指定された変動パターンやステップS558で決定した操作演出(促進報知態様も含む)に対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS561)。そして、画像表示装置5の表示画面上において飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS562)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば、ステップS560の処理において決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS562の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である「2」に更新してから(ステップS563)、可変表示開始設定処理を終了する。
図11は、図7のステップS172において実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す可変表示中演出処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS801)。演出制御用CPU120は、例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば、1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS801の処理において可変表示時間が経過していないと判定した場合(ステップS801;No)、演出制御用CPU120は、第1操作演出を実行するための第1操作演出期間であるか否かを判定する(ステップS802)。第1操作演出期間は、図8のステップS558の処理にて第1操作演出を行うと決定された場合に、当該第1操作演出に応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。
第1操作演出期間であると判定した場合(ステップS802;Yes)、演出制御用CPU120は、操作演出制御処理を行うことにより、操作演出(この場合は第1操作演出)を実行する(ステップS803)。図12は、図11のステップS803(または後述するステップS807)にて実行される操作演出制御処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す操作演出制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、有効期間が終了したか否かを判定する(ステップS881)。有効期間は、有効となっているプッシュボタンに対する操作を有効に受け付ける期間であり、図8のステップS558の処理にて操作演出を行うと決定された場合に、当該決定した操作演出の種類に応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。有効期間内であると判定した場合(ステップS881;No)、演出制御用CPU120は、実行する種類の操作演出に対応した促進報知を、図9のステップS583にて決定した態様で行うとともに、プッシュボタン操作を有効とする期間を示す有効期間の残量を、例えばメーターなどで表示する(ステップS882)。なお、当該表示した促進報知や有効期間の残量は、後述するように、遊技者による有効な操作が行われた場合や、有効期間が時間消化した場合に消去される。
ステップS882の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、遊技者による有効な操作を検出したか否かを判定する(ステップS883)。例えば、ステップS883の処理では、第1操作演出を実行中であれば、プッシュボタン31Bが有効であるため、当該プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作を検出したか否かを判定する。遊技者による有効な操作を検出したと判定した場合(ステップS883;Yes)、有効期間が終了したことを遊技者に示唆する終了示唆表示を行うとともに、操作演出期間を終了させる終了設定を行う(ステップS884)。具体的に、ステップS884の処理では、ステップS882の処理で表示した有効期間残量のメータ表示を残量無しに更新することで有効期間が終了したことを遊技者に示唆し、その後メータ表示を消去する。また、これに代えて、例えば、「有効期間終了!」といったメッセージや音声を出力してもよい。後述するステップS886の処理では、徐々に有効期間残量が減っていったメータ表示が残量無しになるのに対し、ステップS884の処理では、有効期間残量が残っているにも関わらず、操作が検出されたことにより、メータ表示が瞬時に残量無しとなる。
ステップS884の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、実行中の操作演出の種類に対応した操作後演出を行う(ステップS885)。ステップS885の処理では、例えば、第1操作演出であれば、「チャンス!」や「当たるかも!?」など、メッセージを表示することで、大当りとなる可能性(大当りとなる可能性が高いものと低いものなど、複数態様のうちのいずれか)を遊技者に報知する演出であればよく、第2操作演出または第3操作演出であれば、「大当り!」や「残念!」など、可変表示結果を遊技者に報知する演出であればよい。なお、この実施の形態では、第2操作演出または第3操作演出は、スーパーリーチとなった後、可変表示結果が導出される直前のタイミングで実行される演出であることから、「大当り!」や「残念!」など、可変表示結果を遊技者に報知する演出としているが、第2操作演出または第3操作演出は、可変表示結果が導出される直前のタイミングよりも前のタイミングで実行されてもよく、その場合には、可変表示結果を報知する演出ではなく、第1操作演出時と同様に、大当りとなる可能性を報知する演出であってもよい。また、操作後演出では、メッセージ表示ではなく、役物を動作させる演出であってもよい。
ステップS884の処理を実行した後、またはステップS883にて遊技者による有効な操作を検出しないと判定した場合(ステップS883;No)、演出制御用CPU120は、操作演出制御処理を終了する。ステップS881にて有効期間が終了したと判定した場合(ステップS881;Yes)、上述したようにメータ表示を残量無しに更新することで有効期間が終了したことを遊技者に示唆する終了示唆表示を行うとともに、操作演出期間を終了させる終了設定を行い(ステップS886)、操作演出制御処理を終了する。このように、この実施の形態では、遊技者により操作が行われ有効期間が終了する場合も、時間経過により終了する場合にも、一旦メータ表示を残量無しに更新するため(すなわち、有効期間の終了を遊技者に示唆するため)、操作にともなって以降の操作が有効でなくなったことを遊技者に認識させることができる。
図11に戻り、ステップS803の処理を実行した後、またはステップS802にて操作演出期間でないと判定した場合(ステップS802;No)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS804)。リーチ演出期間は、例えば、変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。リーチ演出期間であると判定した場合(ステップS804;Yes)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するための制御を行う(ステップS805)。この実施の形態では、上述したように、リーチ状態となる前の可変表示中に第1操作演出が行われ、スーパーリーチとなった後、可変表示結果が導出される直前のタイミングで第2操作演出または第3操作演出が行われる。そのため、第1操作演出が行われる場合には、ステップS803の処理にて第1操作演出が行われ、ステップS805のリーチ演出制御が行われず、第2操作演出または第3操作演出が行われる場合には、ステップS803の処理にて第2操作演出または第3操作演出が行われるとともに、ステップS805にてリーチ演出制御が行われる。
ステップS805の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、第2または第3操作演出を実行するための操作演出期間であるか否かを判定する(ステップS806)。第1操作演出期間は、図8のステップS558の処理にて第2または第3操作演出を行うと決定された場合に、当該決定した操作演出の種類に応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。第2または第3操作演出期間であると判定した場合(ステップS806;Yes)、演出制御用CPU120は、上述した操作演出制御処理を行うことにより、操作演出(この場合は第2または第3操作演出)を実行する(ステップS807)。
ステップS807の処理を実行した後、ステップS806にて第2または第3操作演出期間でないと判定した場合(ステップS806;No)、またはリーチ演出期間でないと判定した場合(ステップS804;No)、演出制御用CPU120は、変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行う(ステップ808)。
ステップS801の処理において可変表示時間が経過したと判定した場合(ステップS801;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS809)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS809;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS809にて図柄確定コマンドの受信があった場合(ステップS809;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS810)。続いて、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS811)。次に、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である「3」に更新し(ステップS812)、可変表示中演出処理を終了する。
図13は各操作演出と操作促進報知の画像表示例を示す図である。具体的に、図13(a)は、第1操作演出の例を示している。第1操作演出では、上述したように、第1プッシュボタン31Bに対する操作を有効とするとともに第2プッシュボタン31Cに対する操作を無効とし、図示するように第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知が行われる。また、有効である第1プッシュボタン31Bの内部に設けられたLEDが発光する一方、無効である第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDは発光せず、第2プッシュボタン31Cは第1態様(通常態様)となる。なお、各プッシュボタンにモータが内蔵されている場合、有効である方のボタンに内蔵されたモータを駆動させ、当該有効なボタンを振動させるようにしてもよい(LEDの発光に代えて行ってもよいし、LEDの発光に合わせて行ってもよい)。
図13(b)は、第2操作演出の例を示している。第2操作演出では、上述したように、第1プッシュボタン31Bに対する操作および第2プッシュボタン31Cに対する操作を有効とし、図示するように第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知が行われる。図示する例における操作促進報知では、図13(a)に示す態様と同じ態様の操作促進報知を示しているが、例えば、「押せ!」ではなく「プッシュ!」のメッセージとしたり、メッセージに加えて音声を出力したり、第2プッシュボタン31Cの画像も小さく表示させるなど、第1操作演出における操作促進報知の態様と異なる態様の操作促進報知を行うようにしてもよい。また、図示するように、有効である第1プッシュボタン31Bの内部に設けられたLEDが発光するとともに、有効である第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDを発光させ、第2プッシュボタン31Cを第2態様とする。なお、各プッシュボタンにモータが内蔵されている場合、上述したように、モータを駆動させ、当該有効なボタンを振動させるようにしてもよい。
図13(c)は、第3操作演出の例を示している。第3操作演出では、上述したように、第1プッシュボタン31Bに対する操作を無効とするとともに、第2プッシュボタン31Cに対する操作を有効とし、図示するように第2プッシュボタン31Cに対する操作を促す操作促進報知が行われる。また、有効である第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDが第2操作演出よりも強く発光する一方、無効である第1プッシュボタン31Bの内部に設けられたLEDは発光しない。これにより第2プッシュボタン31Cは第3態様となる。なお、各プッシュボタンにモータが内蔵されている場合、有効である第2プッシュボタン31Cに内蔵されたモータを駆動させ、第2操作演出のときよりも強く振動させるようにしてもよい(LEDの発光に代えて行ってもよいし、LEDの発光に合わせて行ってもよい)。また、例えば、第1操作演出では、第2プッシュボタン31Cの押下操作が困難となるよう(ボタン押下操作が重くなるよう)モータを駆動させ、第2操作演出では第2プッシュボタン31Cの押下操作が第1操作演出のときよりも容易となるよう(ボタン押下操作が若干重くなるよう)モータを駆動させ、第3操作演出では、第2プッシュボタン31Cの押下操作が第2操作演出のときよりも容易となるよう(ボタン押下操作が軽くなるよう)モータを駆動させるようにしてもよい。
また、図13に示す例では、第1プッシュボタン31Bに対する操作が有効である(すなわち、第1操作演出および第2操作演出)場合、第1プッシュボタン31Bに内蔵されたLEDを同態様で発光させる例を示しているが、例えば、第1操作演出の方が第2操作演出よりも強く発光するなど、操作演出の種類に応じて異なる態様としてもよい(モータにより振動させる場合や押下操作の重さといった操作感触についても同様である)。
図14は、各操作演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。図示するように、可変表示が開始されると、第1操作演出を実行すると決定された場合、第1操作演出期間となる。そして、第1操作演出に対応した有効期間内に遊技者による有効な操作(プッシュボタン31Bに対する操作)が行われるか、有効期間が時間経過すると、当該第1操作演出期間が終了する。第1操作演出期間が終了すると、リーチが成立しリーチ状態となる。そして、スーパーリーチのリーチ演出期間となり、第2または第3操作演出を実行すると決定された場合、可変表示が終了する直前に第2操作演出期間または第3操作演出期間となる。図示する例では、第2操作演出期間と第3操作演出期間が同期間である例を示しているが、操作演出期間の種類に応じて操作演出期間の開始タイミングが異なっていてもよい(時間経過による終了タイミングは同タイミング)。また、第1操作演出期間と第2または第3操作演出期間は異なる長さであってよいし、操作演出それぞれで操作演出期間が異なっていてもよい。そして、第2または第3操作演出に対応した有効期間内に遊技者による有効な操作が行われるか、有効期間が時間経過すると、当該第2または第3操作演出期間が終了し、可変表示結果が導出される(可変表示が終了する)。
以上説明したように、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1によれば、以下の効果を奏することができる。
演出制御用CPU120は、第1操作演出では、第1プッシュボタン31Bに対する操作を有効とするとともに第2プッシュボタン31Cに対する操作を無効とし、第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知を行う。そして、第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDを発光させず、第2プッシュボタン31Cを第1態様(通常態様)のままとすることで、第2プッシュボタン31Cに対する操作が無効であることを遊技者に認識させる。また、第2操作演出では、第1プッシュボタン31Bに対する操作および第2プッシュボタン31Cに対する操作を有効とし、第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知を行う。そして、第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDを若干発光させ第2プッシュボタン31Cを第2態様とすることで、第2プッシュボタン31Cに対する操作が有効であることを遊技者に認識させる。また、第3操作演出では、第1プッシュボタン31Bに対する操作を無効とするとともに、第2プッシュボタン31Cに対する操作を有効とし、第2プッシュボタン31Cに対する操作を促す操作促進報知を行う。そして、第2プッシュボタン31Cの内部に設けられたLEDを第2操作演出よりも強く発光させ、第2プッシュボタン31Cを第3態様とすることで、第2プッシュボタン31Cに対する操作が有効であることを遊技者に強調して認識させる。したがって遊技の状況に応じて操作手段の態様をいずれかとするため、演出効果を向上させ遊技興趣の低下を防止することができる。
また、操作演出実行決定テーブルは、操作演出が実行された場合に、第1操作演出よりも第2操作演出の方が、第2操作演出よりも第3操作演出の方が、大当りとなる可能性が高くなるように設定されており、演出制御用CPU120は、当該操作演出実行決定テーブルに従って実行する操作演出の種類を決定する。したがって実行される操作演出の種類に遊技者の注目を集めることができる。また、「第1操作演出」、「第2操作演出」、「第3操作演出」では、それぞれ第2プッシュボタン31Cが、第1態様、第2態様、第3態様となるが、第1態様よりも第2態様の方が、第2態様よりも第3態様の方が、目立つ態様となっている。そのため、遊技の状況に応じた態様とすることができ、演出効果を向上させ遊技興趣の低下を防止することができる。
また、促進報知態様として、各操作演出に対応して「大」と「小」の2種類の態様が用意されており、促進報知態様決定テーブルでは、大当りとなる可能性が高いほど「大」の態様に決定されやすく、大当りとなる可能性が低いほど「小」の態様に決定されやすく設定されている。演出制御用CPU120は、当該促進報知態様決定テーブルに従って、促進報知の実行態様を決定する。したがって、大当りとなるか否かに応じて、いずれの操作演出が実行されるかに加え、いずれの態様の促進報知が行われるか、といった、実行される操作演出の種類と促進報知の種類の組合せにも遊技者の注目を集めることができる。また、演出制御用CPU120は、遊技者により操作が行われ有効期間が終了する場合も、時間経過により終了する場合にも、一旦メータ表示を残量無しに更新する(すなわち、有効期間の終了を遊技者に示唆するため)。したがって操作にともなって以降の操作が有効でなくなったことを遊技者に認識させることができる。
この発明は上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記実施の形態では、操作手段として、第1プッシュボタン31Bと第2プッシュボタン31Cが設けられた例を示したが、これは一例である。例えば、一方または両方を、ボタン以外の非接触型センサによるもの(赤外線センサによるものなど)で構成してもよい。また、操作手段は2つでなくとも、3つ以上備えていてもよく、その場合には、各操作手段に対応する操作演出が行われればよい。また、上記実施の形態では、第2プッシュボタン31CにLEDやモータが内蔵されており、当該LEDの発光度合いやモータを駆動量に応じて第2プッシュボタン31C自体を第1態様、第2態様、第3態様のいずれかとする例を示したが、これは一例である。例えば、第2プッシュボタン31Cの近傍に設けられたLEDやモータを制御することにより、第2プッシュボタン31Cを間接的に第1態様、第2態様、第3態様のいずれかとしてもよい(すなわち、LEDやモータは内蔵されていなくてもよい)。具体的には、上記実施の形態と同様に、第1態様であれば第2プッシュボタン31Cの近傍に設けられたLEDを発光させず、第2態様であれば当該LEDを若干発光させ、第3態様であれば当該LEDを第2態様よりも強く発光するなどにより、第2プッシュボタン31Cに対して照射される光量を変化させることで、2プッシュボタン31Cを間接的に第1態様、第2態様、第3態様のいずれかとすればよい。また、上記実施の形態と同様に、第2プッシュボタン31Cの近傍に設けられたモータを駆動して第2プッシュボタン31Cを振動させることにより(駆動量を変えて振動の早さを異ならせることにより)、2プッシュボタン31Cを間接的に第1態様、第2態様、第3態様のいずれかとしてもよい。また、例えば、第2プッシュボタン31Cの近傍に可動部材を設け、第1態様であれば可動部材を第2プッシュボタン31Cに重畳させるように動作させて操作できない状態とし、第2態様であれば可動部材を第2プッシュボタン31Cに3分の1重畳するよう動作させ操作可能な状態とし、第3態様であれば可動部材を動作させない、といったようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、操作演出において、有効な操作が1回行われることで有効期間を終了させる例を示した(すなわち、1回操作が行われれば操作後演出を実行する例を示した)が、これは一例である。例えば、1回の操作ではなく、連続した操作が行われ、予め定められた回数の操作が行われた場合に、操作後演出を行い、有効期間を終了させてもよい。具体的に、一定量(回数)の操作を行うよう遊技者に報知するとともにメータを表示し、1回の操作が行われることに応じてメータを増やしていき(メータ表示を更新していく特定演出を実行し)、一定量に到達した時点で有効期間を終了させ、操作後演出を行うようにしてもよい。この場合、第1プッシュボタン31Bによる1回の操作と、プッシュボタン31Cによる1回の操作とでは、1回の操作におけるメータの増加量(すなわち更新態様)が異なっていればよい。なお、連続した操作としては、例えば、連打や長押し、タイミングに合わせて行う複数の操作、などが含まれていればよい。また、第1プッシュボタン31Bとプッシュボタン31Cとでは、ボタン押下の操作が重いなどといった操作感触が異なっていればよく、ボタン押下の操作が重い方のボタン操作が行われた場合には、軽い方に比べてメータの増加量が多くなればよい。なお、各プッシュボタンのボタン感触については、操作演出を実行すると決定された場合に合わせて設定されればよい。これによれば、操作手段の種類に応じて特定演出を好適に実行することができる。また、第1促進報知や第2促進報知、および促進報知の態様などについては、一旦「ボタンを押せ」などといったメッセージ表示など、共通の促進報知を行った後それぞれの促進報知に発展するように(分岐するように)してもよい。
また、遊技者にとって有利な有利状態は大当り遊技状態に限定されず、例えば確変制御が行われる確変状態、時短制御が行われる時短状態、その他、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「16」)となる状態、時短制御が行われる可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となる状態、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となる状態、通常状態となることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン回数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン回数(例えば「10」)となる状態といった、遊技者にとって有利な任意の状態であればよい。
上記実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板12側に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12側に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御基板12側は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板12側で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
上記の実施の形態では、例えば、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号、あるいは数字や記号に限定されない各セグメントの点灯パターン等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する例を示した。しかし、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される可変表示結果や可変表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば、特別図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すものも特別図柄の可変表示に含まれる(この場合、前記1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)が点滅して見える)。また、可変表示中に表示される特別図柄と、可変表示結果として表示される特別図柄とは、異なるものであってもよい。特別図柄の可変表示として、例えば、「−」を点滅させる表示を行ない、可変表示結果として、それ以外の特別図柄(「大当り」であれば「7」、「ハズレ」であれば「1」など)を表示することも特別図柄の可変表示に含まれる。また、一種類の飾り図柄を点滅表示またはスクロール表示することなども飾り図柄の可変表示に含まれる。普通図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すことなども普通図柄の可変表示に含まれる。また、可変表示中に表示される飾り図柄や普通図柄と、可変表示結果として表示される飾り図柄や普通図柄とは、異なるものであってもよい。
なお、上記の実施の形態では、割合(決定割合等を含む。確率についても同じ)などは、0割を含むものであってもよい。つまり、割合や確率は0〜10割の間であればよい。例えば、一方の割合と他方の割合とを異ならせるとは、一方の割合を例えば3割として、他方の割合を7割とする他、一方の割合を例えば0割として、他方の割合を10割とすることも含む。また、一方の割合と他方の割合との合算が10割とならなくてもよい(一方と他方とのいずれにも含まれないものが存在して、所定割合を有してもよい)。また、一方の割合よりも他方の割合の方が高い割合とする場合には、一方の割合を0割とし、他方の割合を10割とすることを含む。例えば、上記において、有利状態のあとの特定期間における可変表示パターンの決定割合と、特定期間以外における可変表示パターンの決定割合とを異ならせるとは、一方で選ばれる可変表示パターンが他方では選ばれないようなことや一方で選ばれる可変表示パターンと他方で選ばれる可変表示パターンとが一部重複するか完全に重複しない場合も含む。これらは、割合を規定するテーブルの内容などによって規定されればよい。
また、上記の実施の形態では、パチンコ遊技機1は、特別図柄の可変表示結果として、所定の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる確変制御を行うが、例えば、遊技領域に設けられたアタッカ内の特定領域を遊技球が通過したことに基づいて確変制御が行われる、確変判定装置型のパチンコ遊技機でもよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本実施の形態に加えて、操作手段の操作を促す操作促進表示と、操作手段が操作されたことに基づいて実行される予告演出と、複数の変動期間、または1つの変動期間における所定期間において実行される演出モードとにおいて相関関係を持たせることができる。この変形例について以下に、説明する。
本変形例は、遊技者が操作可能な操作手段の操作を促す操作促進演出(操作促進報知)を実行することが可能であり、操作促進演出を行うに際し、第1の演出態様で操作手段への操作を促す第1操作促進演出(第2プッシュボタン31Cに対する操作を促す操作促進報知)、および、第2の演出態様で操作手段への操作を促す第2操作促進演出(第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知)、のいずれかを行うことを可能にし、第1操作促進演出の実行中に操作手段への操作があった場合、有利状態になると判定されたか否かの判定結果を示唆する所定の予告演出を行うときと、複数の演出モードのうちの所定の演出モードに移行させるときと、があり、第2操作促進演出の実行中に操作手段への操作があった場合、少なくとも複数の演出モードのうちの所定の演出モードに移行させるときがあり、第1操作促進演出中に操作手段の操作があったときよりも、第2操作促進演出中に操作手段の操作があったときの方が、複数の演出モードのうちの所定の演出モードに移行される割合が高くなるように制御することができる。
これによれば、操作促進演出の態様によって予告演出が実行されるのか、演出モードが移行するかの割合が異なり、操作促進演出に興味を持たせることができるので興趣が向上される。
上記変形例において、演出制御用CPU120は、予告演出を行う際に、有利状態に制御される割合が高いことを示唆する高予告演出を行うことが可能であり、複数の演出モードのうちの所定の演出モードに移行させる際に、可能性が高いことを示唆する特定の演出モードに移行させることが可能であり、高予告演出が行われたときよりも、特定の演出モードに移行されたときの方が、有利状態に制御される割合が高いように制御することができる。
上記変形例において、第1操作促進演出中における操作手段への操作によって高予告演出が行われる割合と、第2操作促進演出中における操作手段への操作によって特定の演出モードに移行される割合と、が異なるように制御することができる。
本変形例における演出制御用CPU120は、複数の演出モードのうちのいずれかの演出モードで演出を実行することが可能である。演出モードは、例えば、一または複数の変動表示にわたって、背景画像や音楽などを共通化したものを用いることができる演出であり、例えば、複数の演出モードとしては、例えば、ある一定の遊技状態において移行可能なモードを含み、具体的には、朝昼晩などの時期を示す複数の演出モードや、海や川などの場所を示す複数の演出モードや、異なる種類のキャラクタを示す複数の演出モードがある。複数の演出モードのうちのいずれか1つを実行し、また、複数の演出モードを相互間で移行可能にすることが可能である。
また、演出制御用CPU120は、有利状態(大当り、確変、時短など)に制御するか否かの決定に基づき、予告演出を実行可能であり、この予告演出としては、例えば、会話演出、ステップアップ演出、カットイン演出、キャラクタ演出、可動役物演出などである。会話演出は、会話の内容が段階的に発展する演出であり、高段階に発展した場合や文字の色や背景の色が特定の色の場合に、大当たりに対する期待度が高いことを示す演出である。ステップアップ演出は、キャラクタ等の動作など表示画像が段階的に発展する演出であり、高段階に発展した場合やキャラクタが特定の動作をした場合に、大当たりに対する期待度が高いことを示す演出である。
カットイン演出は、変動演出の期待度に応じたカットイン画像を表示させる演出である。カットイン演出は、例えば、カットイン画像の色や種類などに応じて、大当たりに対する期待度が異なる演出である。
キャラクタ演出は、例えば、キャラクタの出現や出現したキャラクタの色によって大当たりに対する期待度が異なる演出である。可動役物演出は、可動役物を動作させる演出である。例えば、複数の可動役物を備えた構成の場合、動作した可動役物の種類数が多いときほど、大当たりの期待度が高くなり、また、特定の可動役物が動作したときには、高期待度の変動であることを示唆したり、大当たりを確定させたりする演出である。
各予告演出において操作手段を操作して操作演出を行うことが可能である。操作演出は、演出ボタン(プッシュボタン31B、プッシュボタン31C)や操作レバーなどの操作手段への操作を促す操作促進演出を行って、遊技者から操作を受け付けた場合に所定の演出に切り替える演出である。例えば、カットイン演出において操作演出を行うことが可能である。具体的には、カットイン演出では、遊技者に演出ボタンの操作を促す操作促進演出を行って、遊技者からの操作を受け付けた場合に、カットイン画像を表示させる。なお、以下において、適宜、期待度の高い予告演出を高予告演出、期待度の低い予告演出を低予告演出という。
(変動演出中に行うボタン演出の一例)
次に、図15を用いて、変動演出中に行うボタン演出の一例について説明する。
図15は、変動演出中に行うボタン演出の一例を示す図である。図15において、(1)の第1操作促進演出(第2プッシュボタン31Cに対する操作を促す操作促進報知)は、装飾図柄(第1プッシュボタン31Bに対する操作を促す操作促進報知)による変動演出中に行われる演出ボタンの操作(押下)を促す演出であり、第1の演出態様を示している。第1の演出態様は、例えば通常ボタンマークである。
(2)の第2操作促進演出は、第1操作促進演出と同様に装飾図柄による変動演出中に行われる演出ボタンの操作を促す演出であり、第1操作促進演出とは異なる第2の演出態様を示している。第2の演出態様は、例えば、演出ボタンの操作後に、高期待度の演出となる可能性が通常ボタンマークに比べて高いことを示唆する特殊ボタンマークである。例えば、特殊ボタンマークは、サイズが大きかったり、色が赤かったり、ボタンのマークに炎などのエフェクトが表示されたものである。
(3)、(4)、(5)に示す演出は、いずれも操作促進演出,により遊技者が演出ボタンを操作した後に移行する演出である。なお、(3)、(4)、(5)に示す演出のうちのいずれの演出が行われるかは、変動演出の開始時など、演出ボタンを操作する前に予め決定されており、すなわち、演出ボタンを操作したタイミング以降に決定されるものではない。
(3)に示すガセ演出は、演出ボタンの有効期間内に遊技者が演出ボタンを操作したものの、例えば、予告演出やモード移行演出が行われない場合を示している。ガセ演出は、例えば、通常ハズレ変動などの低期待度の変動パターンによる変動演出時に選択されやすい。なお、演出ボタンの有効期間内に遊技者が演出ボタンを操作しない場合にもガセ演出と同様の演出が行われる。
(4)に示す高予告演出は、予告演出の中でも期待度の高い演出である。高予告演出は、図示の例ではカットイン演出を示している。高予告演出は、高期待度の変動パターンによる変動演出時に選択されやすい。なお、予告演出には、高予告演出よりも期待度の低い低予告演出もあり、第1操作促進演出における演出ボタンの押下により、低予告演出が行われる場合もある。
(5)に示すモード移行演出は、ゾーン演出などの所定の演出モードに移行させる演出を示している。モード移行演出は、例えば、高予告演出に比べて高期待度の演出である。つまり、(3)、(4)、(5)に示す演出の中で(5)のモード移行演出が最も高期待度の演出である。
(1)に示す第1操作促進演出において、遊技者が演出ボタンを操作すると、
(5)に示すモード移行演出よりも、(3)に示すガセ演出や(4)の高予告演出が行われやすい。このため、第1操作促進演出を行うことにより、操作後に、ガセ演出や高予告演出が行われる可能性が高いことを示唆することができる。なお、第1操作促進演出において、遊技者が演出ボタンを操作すると、ガセ演出や不図示の低予告演出が最も高確率で行われる。
また、(2)に示す第2操作促進演出において、遊技者が演出ボタン118を操作すると、例えば、(5)に示すモード移行演出が最も高確率で行われ、次に(4)の高予告演出が行われやすく、(3)に示すガセ演出が最も低確率で行われる。このため、第2操作促進演出を行うことにより、操作後に、モード移行演出が行われる可能性が高いことを示唆することができる。したがって、遊技者は、第1指示演出よりも第2操作促進演出を期待して遊技することができる。
なお、第1操作促進演出において遊技者が演出ボタンを操作することにより高予告演出が行われる確率と、第2操作促進演出において遊技者が演出ボタンを操作することによりモード移行演出が行われる確率と、は異なる。
例えば、本実施の形態においては、第1操作促進演出から高予告演出が行われる確率よりも、第2操作促進演出からモード移行演出が行われる確率の方が高い。具体的には、第2操作促進演出が行われた場合、例えば、ガセ演出や高予告演出が行われる場合もあるが、モード移行演出が高確率(例えば1/10の確率)で行われる。一方、第1操作促進演出が行われた場合には、ガセ演出や低予告演出などが行われる場合もあり、高予告演出が低確率(例えば1/30)で行われる。
ただし、第2操作促進演出が行われた場合にモード移行演出が高確率で行われる構成とした場合、モード移行演出の出現頻度が低ければ、第2操作促進演出の出現頻度も低くなる。そこで、モード移行演出の出現頻度が低い場合においても第2操作促進演出の出現頻度を高くするために、例えば、第1操作促進演出から高予告演出が行われる確率よりも、第2操作促進演出からモード移行演出が行われる確率を低くしてもよい。
具体的には、第2操作促進演出が行われた場合にモード移行演出が低確率(例えば1/30)で行われることとし、つまり、29/30の確率でモード移行演出を除く演出(ガセ演出や予告演出)が行われることとし、また、第1操作促進演出が行われた場合に高予告演出が高確率(1/10)で行われることとしてもよい。ただし、上述したように、モード移行演出が行われる確率は、第2操作促進演出が行われたとき場合の方が、第1操作促進演出が行われた場合よりも高い。このため、第2操作促進演出が行われた場合に、ガセ演出や高予告演出が行われやすいものの、遊技者はモード移行に対する期待感を得ることができる。
図15に示したように、本実施の形態では、操作促進演出,によって以降の演出を示唆することができるため、操作促進演出,の興趣を向上させることができる。また、操作促進演出,によって、操作後の演出が高期待度である可能性が高いか、低期待度である可能性が高いかを示唆することができるため、操作促進演出、に大当たりに対する期待度を含ませることができる。具体的には、第1操作促進演出よりも第2操作促進演出を期待度の高い演出とすることができる。このため、操作促進演出、に一層の面白みをもたせることができる。
演出制御用CPU120は、有利状態とするか否かの判定の結果に基づいて、所定の演出を実行する。所定の演出は、例えば、装飾図柄を用いた変動演出や、変動演出の大当たりに対する期待度を表す予告演出や、演出モードによる演出や、操作手段から操作を受け付けて演出を行う操作演出などを含む遊技演出である。
演出制御用CPU120は、複数の演出モードのうちのいずれかの演出モードで演出を実行することが可能である。演出モードは、例えば、一または複数の変動表示にわたって、背景画像や音楽などを共通化したものを用いる演出である。
例えば、複数の演出モードとしては、例えば、ある一定の遊技状態において移行可能なモードを含み、具体的には、朝昼晩などの時期を示す複数の演出モードや、海や川などの場所を示す複数の演出モードや、異なる種類のキャラクタを示す複数の演出モードがある。複数の演出モードのうちのいずれか1つを実行し、また、複数の演出モードを相互間で移行可能にする。
演出モードは、例えば、変動演出の期待度とは関係のないものも含む。また、演出モードは、大当たりの判定や変動パターンの判定などの事前判定結果を用いた先読みモード(ゾーン演出)を含む。先読みモードは、例えば、高期待度の保留情報が記憶された場合に、当該保留情報による変動表示を最終変動とした一または複数の変動表示において実行可能な演出である。
具体的には、演出制御用CPU120は、例えば、高期待度の保留情報による変動表示のリーチ演出に発展する前に先読みモードに突入するモード移行演出を行って、高期待度の保留情報による変動表示のリーチ演出に発展する前まで先読みモードを継続させる。より具体的には、高期待度の保留情報による変動表示前の通常ハズレ変動においてモード移行演出を行って、高期待度の保留情報による変動表示まで先読みモードを継続させる。
また、本変形例では、遊技状態が有利状態になりやすい確変状態であっても有利状態になりにくい非確変状態であっても共通の演出である潜伏演出を実行可能であり、演出モードとしては、例えば、潜確演出が実行される大当たり後や、潜伏演出中における所定の小当たり後に設定され、確変状態か非確変状態のいずれの遊技状態であるのかを示唆する潜確モードを含む。潜確モードは、例えば、確変状態で制御されている可能性が所定の可能性であることを示唆する第1潜確モードと、当該所定の可能性よりも確変状態で制御されている可能性が低いことを示唆する第2潜確モードとを有する。
また、演出モードは、例えば、大当りの終了後に確変状態に制御されない通常大当たりの後や確変状態に制御される大当たりの後に設定され、時短遊技状態および確変遊技状態のいずれの遊技状態であるのかを示唆する複数の時短モードを含む。時短モードは、例えば、確変遊技状態で制御されている可能性が所定の可能性であることを示唆する第1時短モードと、当該所定の可能性よりも確変遊技状態で制御されている可能性が低いことを示唆する第2時短モードとを有する。
演出制御用CPU120は、操作演出において、操作手段の操作を促す操作促進演出を実行することが可能である。操作手段は、例えば、演出ボタンや操作レバーなど遊技者が操作可能なものであり、遊技者からの操作を受け付ける。操作促進演出は、例えば、画像によるものであるが、音声によるものも含む。演出制御用CPU120は、操作促進演出の実行中に操作手段への操作があった場合、有利状態か否かの判定の結果を示唆する所定の予告演出を行うときと、複数の演出モードのうちの所定の演出モードに移行させるときと、がある。操作促進演出の実行中は、操作手段が受け付けた操作を有効にする有効期間が含まれる。
所定の予告演出は、例えば、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する高予告演出であるが、これに限らず、大当たりに対する期待度とは関係のない特定の予告演出としてもよい。所定の予告演出は、例えば、会話演出、ステップアップ演出、カットイン演出、キャラクタ演出、可動役物演出、などの演出である。また、所定の予告演出は、例えば、表示態様や発展態様が異なる複数の態様をとり、各態様に応じて異なる期待度を有するものである。なお、所定の予告演出は、複数の態様をとるものに限らず、所定の期待度の一の態様のみをとるものでもよい。
例えば、高予告演出は、特定の色の表示態様の演出や、特定の段階まで発展する態様の演出である。高予告演出は、例えば、赤色の画像や赤色の発光色を含む演出としたり、特定のキャラクタを表示させたりする演出である。例えば、高予告演出は、会話演出において文字画像を赤色としたり、カットイン演出において枠画像を赤色としたり、可動役物演出においてランプの発光色を赤色としたり、する演出である。一方、低予告演出は、例えば、青色の画像や青色の発光色を含む演出としたり、特定のキャラクタを表示させないようにしたりする演出である。
また、所定の演出モードは、例えば、先読みモードや、確変状態で制御されている可能性が高いことを示唆する第1潜確モードや、確変状態で制御されている可能性が高いことを示唆する第1時短モードなど、遊技者にとって有利な特定の演出モード(期待度の高い演出モード)を含む。なお、所定の演出モードは、これに限らず、大当たりに対する期待度とは関係のない特定の演出モードとしてもよい。また、所定の演出モードを開始するときには、例えば、モードを移行させるモード移行演出が行われる。
演出制御用CPU120は、操作促進演出の実行中に操作手段への操作があった場合、所定の予告演出および所定の演出モードへの移行の、いずれの演出も行わないガセ演出を行う場合もある。
また、演出制御用CPU120は、操作促進演出を行うに際し、第1の演出態様で操作手段への操作を促す第1操作促進演出、および、第2の演出態様で操作手段への操作を促す第2操作促進演出、のいずれかを行うことを可能にする。第1の演出態様は、例えば、通常の演出態様であり、具体的には、通常の画像態様(通常ボタンマーク)や、通常の音声態様である。第2の演出態様は、第1の演出態様とは異なる演出態様であり、具体的には、通常の画像態様とは異なる態様の特殊な画像態様(特殊ボタンマーク)や、通常の音声態様とは異なる特殊な音声態様である。
演出制御用CPU120は、第1操作促進演出中や第2操作促進演出中に操作手段への操作があったときに、所定の演出モードに移行させたり、所定の予告演出を行ったり、ガセ演出を行ったりすることが可能である。
本変形例では、第1操作促進演出中に操作手段への操作があったときよりも、第2操作促進演出中に操作手段への操作があったときの方が、所定の演出モードに移行される確率が高い。このため、本実施の形態では、第2操作促進演出が行われることにより、所定の
演出モードへの移行を示唆することができる。
なお、本変形例では、第1操作促進演出と第2操作促進演出を異なるプッシュボタン31B、31Cを対象としたが、本件はこれに限らず、同一のプッシュボタン31Bを対象とし、操作促進演出の態様を異ならせることもできる。また、同一のプッシュボタン31Bの操作の仕方(一方が連打、他方が一発押しというような感じ)が異ならせるようにしても良い。
また、本変形例では、第2操作促進演出中に操作手段への操作があったときよりも、第1操作促進演出中に操作手段への操作があったときの方が、所定の予告演出が行われる確率が高い。このため、本実施の形態では、第1操作促進演出が行われることにより、所定の予告演出が行われることを示唆することができる。
本変形例では、高予告演出が行われたときよりも、特定の演出モード(例えば先読みモード)に移行されたときの方が、期待度が高い。これにより、第1操作促進演出中に操作手段への操作があったときよりも、第2操作促進演出中に操作手段への操作があったときの方が、特定の演出モードに移行される確率が高い。このため、第1操作促進演出よりも第2操作促進演出を高期待度の演出とすることができる。
また、本変形例では、第1操作促進演出中における操作手段への操作によって高予告演出が行われる割合と、第2操作促進演出中における操作手段への操作によって特定の演出モードに移行される確率と、が異なる。これにより、操作促進演出毎に操作後の演出の出
現頻度を変えることができるため、操作促進演出の興趣を向上させることができる。
例えば、本変形例では、第1操作促進演出中における操作によって高予告演出が行われる確率よりも、第2操作促進演出中における操作によって特定の演出モードに移行される確率の方が高い。これにより、第1操作促進演出における操作時に高予告演出を行いにくくすることができ、また、第2操作促進演出における操作時に特定の演出モードへの移行を行いやすくすることができる。このため、第1操作促進演出よりも第2操作促進演出を、より高期待度の演出とすることができる。
また、第1操作促進演出中における操作によって高予告演出が行われる確率よりも、第2操作促進演出中における操作によって特定の演出モードに移行される確率を低くしてもよい。これにより、第1操作促進演出における操作時に高予告演出を行いやすくすることができ、また、第2操作促進演出における操作時にガセ演出や予告演出を行いやすくして特定の演出モードへの移行を行いにくくすることができる。
このため、第1操作促進演出により遊技者に高予告演出を期待させることができる。また、第2操作促進演出において操作があった場合に、特定の演出モードへの移行が行いにくくなるものの(ガセ演出や予告演出が行いやすくなるものの)、第2操作促進演出の出現頻度を向上させることができる。このため、特定の演出モードへの移行を示唆する機会を増やすことができ、操作促進演出の興趣を向上させることができる。
1 … パチンコ遊技機
5 … 画像表示装置
5HL … 第1保留表示部
5HB … 第2保留表示部
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
103 … CPU
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。
パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。
遊技制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
各種コマンドの設定例を示す図である。
この実施の形態における変動パターンを示す説明図である。
変動パターンの決定例を示す説明図である。
演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。
操作演出実行設定処理の一例を示すフローチャートである。
操作演出実行決定テーブルと促進報知態様決定テーブルの構成例を示す図 である。
可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。
操作演出制御処理の一例を示すフローチャートである。
各操作演出と操作促進報知の画像表示例を示す図である。
各操作演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。
操作手段に対する操作を促すための操作促進演出を示す説明図である。
(1)上記目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
変動表示を実行可能な遊技機であって、
第1操作手段(例えば第1プッシュボタン31Bなど)と、
第2操作手段(例えば第2プッシュボタン31Cなど)と、
前記第1操作手段または前記第2操作手段に対する操作にもとづいて所定演出を実行可能な演出実行手段と、
複数の変動表示にわたって、または一の変動表示における所定期間にわたって共通の演出を実行するモード演出を実行可能なモード演出実行手段と、
を備え、
前記第2操作手段を複数態様のいずれかとすることが可能であり(例えば第1態様、第2態様、第3態様のいずれかとするなど)、
前記所定演出は、少なくとも複数のモード演出のうちの一のモード演出に移行させる移行演出(図15(5)に示すモード移行演出。複数の演出モードとしては、例えば、ある一定の遊技状態において移行可能なモードを含み、具体的には、朝昼晩などの時期を示す複数の演出モードや、海や川などの場所を示す複数の演出モードや、異なる種類のキャラクタを示す複数の演出モードがある。)を含み、
前記第1操作手段または前記第2操作手段に対する操作を促す促進報知が複数の態様のうちのいずれの態様により実行されるかに応じて、前記複数のモード演出のうちの特定のモード演出に移行される割合が異なり、
前記第1操作手段に対する操作を有効とする一方前記第2操作手段に対する操作を無効とし前記第1操作手段に対する操作を促す第1促進報知を実行する第1操作演出と、前記第1操作手段および前記第2操作手段に対する操作を有効とし前記第1促進報知を実行する第2操作演出と、前記第2操作手段に対する操作を有効とする一方前記第1操作手段に対する操作を無効とし前記第2操作手段に対する操作を促す第2促進報知を実行する第3操作演出とを実行可能な操作演出実行手段をさらに備えた
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、演出効果を向上させ遊技興趣の低下を防止することができる。
(2)上記目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
遊技を行う遊技機であって、
第1操作手段(例えば第1プッシュボタン31Bなど)と、
第2操作手段(例えば第2プッシュボタン31Cなど)と、
前記第1操作手段に対する操作を有効とする一方前記第2操作手段に対する操作を無効とし前記第1操作手段に対する操作を促す第1促進報知を実行する第1操作演出と、前記第1操作手段および前記第2操作手段に対する操作を有効とし第1促進報知を実行する第2操作演出と、前記第2操作手段に対する操作を有効とする一方前記第1操作手段に対する操作を無効とし前記第2操作手段に対する操作を促す第2促進報知を実行する第3操作演出と、を実行可能な操作演出実行手段(例えばステップS803やS807の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記第2操作手段を複数態様のいずれかとすることが可能であり(例えば第1態様、第2態様、第3態様のいずれかとするなど)、
前記第1操作演出において前記第2操作手段を第1態様とし、
前記第2操作演出において前記第2操作手段を第2態様とし、
前記第3操作演出において前記第2操作手段を第3態様とする、
ことを特徴とする。