JP2010128431A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】着脱体の端子部分の汚れを低減すること。
【解決手段】着脱体6に支持され且つ外部に露出する被接触端子9bを有する情報記憶部材9と、前記画像形成装置に前記着脱体6が装着された場合に前記被接触端子9bに接触する接触端子27を有し、前記情報記憶部材9に記憶された情報を読み出す情報読出し部材と、前記接触端子27に対して前記着脱体6の装着方向上流側が開放され且つ前記装着方向に沿った両側および装着方向下流側が閉塞された端子収容空間が内部に形成された密閉部材であって、前記着脱体6が装着された場合に前記情報記憶部材9に密着状態で接触して、画像形成装置本体の内部側に対して前記端子収容空間を密閉する前記密閉部材と、を備えた画像形成装置。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
画像形成装置において、交換部品や消耗部品のように着脱可能に構成される着脱体に関し、下記の特許文献1〜6に記載の技術が知られている。
特許文献1としての特開2004−325476号公報には、画像形成装置(1)に対して水平方向に沿った着脱方向に挿入された後、上方に移動させて設定された位置に固定される中間転写ベルトユニット(31)において、中間転写ベルトユニット(31)の接点部材(302)が接する画像形成装置(1)の本体側接点部材(303)の上方に、下方に開放したコの字形状の断面を有する保護部材(305)を設け、中間転写ベルトの上方の感光体ドラム等から飛散等した現像剤が接点部分に進入することを防止する技術が記載されている。すなわち、特許文献1記載の技術では、中間転写ベルトユニット(31)の着脱方向に直交する方向である上下方向に昇降させる際に、接点部材の接触、離間が行われている。
特許文献2としての特開2004−61595号公報には、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ(103)に設けられた記憶手段(115)に対して、プロセスカートリッジ(103)挿入時に押されて回転し、記憶手段(115)の接点部(115b)に接触する接点部(114a)が設けられた画像形成装置が記載されている。また、特許文献2には、前記接点部(114a)を持つ接続手段(114)は、接点部(114a)を覆う接点カバー(114h)を有し、接点カバー(114h)のプロセスカートリッジ(103)と接触する面側にスポンジ状部材(114j)を配置して、接触手段(113)と記憶手段(114)が接触した際に、プロセスカートリッジ(103)との気密性を確保する構成が記載されている。
特許文献3としての特開2001−27846号公報や、特許文献4としての実開平5−30861号公報、特許文献5としての特開2002−196649号公報には、着脱されるユニットに設けられた端子との接続に関する記載はないが、現像装置やクリーニング装置の端部や像保持体と対向する開口部に、現像剤の漏出を防止するために、周囲を囲むようにスポンジ等の密閉部材を配置する技術が記載されている。
特許文献6としての特開平7−209975号公報には、端子の接続に関する記載はないが、トナー収容容器の開口を被覆するシール部材(17)を剥がしながら抜き出す際に、抜出し方向の上流側および下流側の両端に、発泡ポリウレタン等の端部シール部材21を設ける技術が記載されている。
特開2004−325476号公報(「0006」〜「0007」、「0025」、「0028」、図2〜図3、図8〜図13) 特開2004−61595号公報(「0027」〜「0028」、「0035」、図4〜図7) 特開2001−27846号公報 実開平5−30861号公報 特開2002−196649号公報 特開平7−209975号公報(「0099」、図26)
本発明は、着脱体の端子部分の汚れを低減することを技術的課題とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項1記載の発明の画像形成装置は、
画像形成装置本体に対して着脱可能に支持された着脱体と、
前記着脱体に支持され、且つ、外部に露出する被接触端子を有し、前記着脱体に関する情報を記憶する情報記憶部材と、
前記画像形成装置本体に支持された情報読み出し部材であって、前記画像形成装置に前記着脱体が装着された場合に前記被接触端子に接触する接触端子を有し、前記情報記憶部材に記憶された情報を読み出す前記情報読出し部材と、
前記接触端子に対して前記着脱体の装着方向上流側が開放され且つ前記装着方向に沿った両側および装着方向下流側が閉塞された端子収容空間が内部に形成された密閉部材であって、前記着脱体が装着された場合に前記情報記憶部材に密着状態で接触して、画像形成装置本体内部側に対して前記端子収容空間を密閉する前記密閉部材と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記情報記憶部材に接触して弾性変形することで、前記情報記憶部材に密着状態で接触する弾性部材により構成された前記密閉部材、
を備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、
前記密閉部材の情報記憶部材側表面に支持され、且つ、前記密閉部材の表面を保護する薄膜状の保護部材、
を備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記着脱体の装着方向下流側が、前記着脱体の装着方向下流側に行くに連れて装着方向に垂直な方向の外側から内側に向けて傾斜するV字状に形成された前記端子収容空間を有する前記密閉部材、
を備えたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置本体に設けられ且つ、読出し保持部材を固定支持する保持部材支持体と、
前記読出し保持部材を介して、前記画像形成装置本体に支持された前記情報読出し部材と、
前記読出し保持部材が前記保持部材支持体から取り外された状態で前記読出し保持部材の前記保持部材支持体側端部よりも外方に突出して形成され、且つ、前記読出し保持部材が前記保持部材支持体に支持された状態で前記保持部材支持体に接触して弾性変形し、密着した状態で保持される支持体密閉部を有する前記密閉部材と、
を備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記着脱体に設けられた記憶部材保持体であって、前記着脱体の装着方向に沿って延び且つ前記情報記憶部材の一辺を保持する第1の保持部と、前記着脱体の装着方向に沿って延び且つ前記第1の保持部に対向して配置され、前記第1の保持部よりも前記装着方向の長さが短く且つ前記情報記憶部材の他辺を保持する第2の保持部と、を有する前記記憶部材保持体と、
前記着脱体の装着方向に沿って延びる第1の密閉部と、前記着脱体の装着方向に沿って延び且つ前記第1の密閉部に対向して延び、前記第1の密閉部材の前記装着方向に垂直な方向の幅に比べて幅が狭く形成された第2の密閉部と、を有する前記密閉部材であって、前記着脱体が前記画像形成装置本体に装着された状態で、前記第1の密閉部が前記第1の保持部に密着した状態で保持され、且つ、前記第2の密閉部が前記第2の保持部に接触せず且つ前記情報記憶部材の他辺側に密着した状態で保持される前記密閉部材と、
を備えたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の画像形成装置において、
前記第1の密閉部および第2の密閉部がそれぞれ支持される密閉部支持面と、前記各密閉部の着脱体装着方向上流端よりも着脱体装着方向上流側に配置され且つ密閉部支持面から突出して形成され、各密閉部の着脱体装着方向上流端の厚みよりも大きな突出量を有する剥がれ防止部、
を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べ、着脱体の端子部分の汚れを低減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、弾性変形しない部材を使用する場合に比べて、密着状態で隙間を埋めやすい。
請求項3に記載の発明によれば、保護部材を有しない場合に比べ、密閉部材が破損することを低減できる。
請求項4に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、密閉部材に皺が発生して密閉性が低下することを低減できる。
請求項5に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べ、保持部材支持体との隙間を埋めることができ、端子部分の汚れをさらに低減できる。
請求項6に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べ、第1の保持部に接触する第1の密閉部が、第1の保持部から脱落することを低減でき、密閉性が損なわれることを低減できる。
請求項7に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べ、密閉部材が密閉部支持面から剥がれることを低減できる。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例である実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の斜視図である。
図1において、本発明の画像形成装置の実施例1としての複写機Uは、上端部に配置された画像読取部の一例としてのスキャナU1と、スキャナU1を支持する画像形成装置本体U2と、を有する。前記画像形成装置本体U2の下部には、媒体収容容器の一例として、媒体の一例としてのシートを収容する複数の給紙トレイTR1〜TR4が着脱可能に装着されている。前記画像形成装置本体U2の上部前面には、前面開閉部材の一例としてのフロントカバーUaが支持されている。
図2は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図2において、前記スキャナU1は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて収容される原稿給紙部TG1と、原稿給紙部TG1から給紙されて透明な原稿読取り面PG上の原稿読取位置を通過して搬送される原稿Giが排出される原稿排紙部TG2とを有している。
前記スキャナU1には、利用者が画像形成動作開始等の作動指令信号を入力操作する操作部UIと、露光光学系A、固体撮像素子CCD等が設けら得ている。
前記原稿読取り面PG上を搬送される原稿または手動で原稿読取り面PG上に置かれた原稿からの反射光は、前記露光光学系Aを介して、固体撮像素子CCDで赤:R、緑:G、青:Bの電気信号に変換される。
画像情報変換部IPSは、固体撮像素子CCDから入力される前記RGBの電気信号を黒:K、イエロー:Y、マゼンタ:M、シアン:Cの画像情報に変換して一時的に記憶し、前記画像情報を所定の時期に潜像形成用の画像情報として潜像形成装置駆動回路DLに出力する。
なお、原稿画像が単色画像、いわゆる、モノクロの場合は、黒のみの画像情報が潜像形成装置駆動回路DLに入力される。
前記潜像形成装置駆動回路DLは、図示しない各色Y,M,C,Kの各駆動回路を有し、入力された画像情報に応じた信号を所定の時期に、各色毎に配置された潜像形成装置LHy,LHm,LHc,LHkに出力する。
図3は実施例1の画像形成装置の要部拡大説明図である。
前記画像形成装置Uの重力方向中央部に配置された可視像形成装置Uy,Um,Uc,Ukはそれぞれ、Y,M,C、およびKの各色の可視像を形成する装置である。
潜像形成装置LHy〜LHkの各潜像書込光源から出射したY,M,C,Kの潜像書込光は、それぞれ、回転する像保持体PRy,PRm,PRc,PRkに入射する。なお、実施例1では、前記潜像形成装置LHy〜LHkは、いわゆる、LEDアレイにより構成されている。
前記Yの可視像形成装置Uyは、回転する像保持体PRy、帯電器CRy,潜像形成装置LHy、現像装置Gy、転写器T1y、像保持体清掃器CLyを有している。なお、実施例1では、前記像保持体PRy、帯電器CRy、像保持体清掃器CLyが、画像形成装置本体U2に対して一体的に着脱可能な像保持体ユニットとして構成されている。
前記可視像形成装置Um,Uc,Ukはいずれも前記Yの可視像形成装置Uyと同様に構成されている。
図2、図3において、前記各像保持体PRy,PRm,PRc,PRkはそれぞれの帯電器CRy,CRm,CRc,CRkにより帯電された後、画像書込位置Q1y,Q1m,Q1c,Q1kにおいて、潜像形成装置LHy〜LHkにより表面に静電潜像が形成される。前記像保持体PRy,PRm,PRc,PRk表面の静電潜像は、現像領域Q2y,Q2m,Q2c,Q2kにおいて、現像装置Gy,Gm,Gc,Gkの現像剤保持体の一例としての現像ロールR0y,R0m,R0c,R0kに保持された現像剤により可視像の一例としてのトナー像に現像される。
その現像されたトナー像は、中間転写体の一例としての中間転写ベルトBに接触する1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kに搬送される。前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいて中間転写ベルトBの裏面側に配置された1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kには、制御部Cにより制御される電源回路Eから所定の時期にトナーの帯電極性と逆極性の1次転写電圧が印加される。
前記各像保持体PRy〜PRk上のトナー像は前記1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kにより中間転写ベルトBに1次転写される。1次転写後の像保持体PRy,PRm,PRc,PRk表面の残留物、付着物は、像保持体清掃器CLy,CLm,CLc,CLkにより清掃される。清掃された前記像保持体PRy,PRm,PRc,PRk表面は、帯電器CRy,CRm,CRc,CRkにより再帯電される。
前記像保持体PRy〜PRkの上方には、上下移動可能且つ前方に引き出し可能な中間転写装置の一例としてのベルトモジュールBMが配置されている。前記ベルトモジュールBMは、前記中間転写ベルトBと、中間転写体駆動部材の一例としてのベルト駆動ロールRd、中間転写体張架部材の一例としてのテンションロールRt、蛇行防止部材の一例としてのウォーキングロールRw、従動部材の一例としてのアイドラロールRfおよび2次転写領域対向部材の一例としてのバックアップロールT2aと、前記1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kとを有している。そして、前記中間転写ベルトBは、前記各ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2aにより構成される中間転写体支持部材の一例としてのベルト支持ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2aにより回転移動可能に支持されている。
前記バックアップロールT2aに接する中間転写ベルトBの表面に対向して2次転写部材の一例としての2次転写ロールT2bが配置されており、前記各ロールT2a,T2bにより2次転写器T2が構成されている。また、2次転写ロールT2bおよび中間転写ベルトBの対向する領域には2次転写領域Q4が形成される。
前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kで一次転写器T1y,T1m,T1c,T1kにより中間転写ベルトB上に順次重ねて転写された単色または多色のトナー像は、前記2次転写領域Q4に搬送される。
前記可視像形成装置Uy〜Ukの下方には、ガイド部材の一例としての左右一対のガイドレールGRが4段設けられており、前記ガイドレールGRには、給紙トレイTR1〜TR4が前後方向に出入可能に支持されている。前記給紙トレイTR1〜TR4に収容されたシートSは、媒体取出し部材の一例としてのピックアップロールRpにより取り出され、媒体捌き部材の一例としてのさばきロールRsにより1枚ずつ分離される。そして、シートSは、媒体搬送路の一例であるシート搬送路SHに沿って媒体搬送部材の一例としての複数の搬送ロールRaにより搬送され、2次転写領域Q4のシート搬送方向上流側に配置された転写領域搬送時期調節部材の一例としてのレジロールRrに送られる。前記シート搬送路SH、シート搬送ロールRa、レジロールRr等によりシート搬送装置SH+Ra+Rrが構成されている。
レジロールRrは、前記中間転写ベルトBに形成されたトナー像が2次転写領域Q4に搬送されるのに時期を合わせて、前記シートSを2次転写領域Q4に搬送する。シートSが前記2次転写領域Q4を通過する際、前記バックアップロールT2aは接地され、2次転写ロールT2bには前記制御部Cにより制御される電源回路Eからトナーの帯電極性と逆極性の2次転写電圧が印加される。このとき、前記中間転写ベルトB上のトナー像は、前記2次転写器T2によりシートSに転写される。
2次転写後の前記中間転写ベルトBは、中間転写体清掃器の一例としてのベルトクリーナCLbにより清掃される。また、2次転写ロールT2b表面に付着した紙粉や現像剤等の残留物は、2次転写器清掃装置の一例としての2次転写クリーナCLtにより除去されて2次転写ロールT2bが清掃される。
したがって、実施例1の画像形成装置Uでは、前記一次転写器T1y〜T1k、中間転写ベルトB、2次転写器T2等により、像保持体PRy〜PRk表面のトナー像をシートSに転写する転写装置T1+B+T2が構成されている。
前記トナー像が2次転写されたシートSは、定着装置Fの加熱用定着部材の一例としての加熱ロールFhおよび加圧用定着部材の一例としての加圧ロールFpの圧接領域である定着領域Q5に搬送され、前記定着領域を通過する際に加熱定着される。
なお、前記加熱ロールFh表面には、シートSの前記加熱ロールからの離型性を良くするための離型剤が離型剤塗布装置Faにより塗布されている。
ここで、前記可視像形成装置Uy〜Uk、ベルトモジュールBM、2次転写器T2、定着装置F等により、実施例1の画像記録装置Uy〜Uk+BM+T2+Fが構成されている。
前記定着装置Fの搬送方向下流側である上方には、記録シートSを第1の媒体積載部の一例としての排紙トレイTRhに搬送する場合に第1の媒体排出路の一例としての排紙路SH3と、反転や画像記録面を上側にして排出される記録シートSが搬送される分岐搬送路の一例としての上方接続路SH4が配置されている。前記排紙路SH3と上方接続路SH4とが接続されている分岐部には、記録シートSの搬送先に応じて搬送路を切り替える搬送路切り替え部材の一例としての第1ゲートGT1が配置されている。したがって、排紙トレイTRhに排出される場合には、定着された記録シートSが排紙路SH3を搬送され、第1の媒体排出部材の一例としての排紙ロールRhにより排紙トレイTRhに排出される。
図1、図2において、前記定着装置Fの上方には、媒体排出装置の一例としてのオプション排出ユニットU3が支持されており、前記オプション排出ユニットU3は、前記排紙トレイTRhの上方に配置され、排紙トレイTRhと同様に画像記録面が下側になる状態で積載される第2の媒体排出部の一例としてのフェイスダウントレイTRh2と、画像記録面が上側になる状態で積載される第3の媒体排出部の一例としてのフェイスアップトレイTRh3とを有する。
前記オプション排出ユニットU3内部には、前記上側接続路SH4に接続される搬送路の一例としての反転・排出共通路SH5と、前記反転・排出共通路SH5に接続され且つフェイスダウントレイTRh2に記録シートSを送る搬送路の一例としてのフェイスダウン排出路SH6と、前記反転・排出共通路SH5に接続され且つフェイスアップトレイTRh3に記録シートSを送る搬送路の一例としてのフェイスアップ排出路SH7と、を有する。前記フェイスダウン排出路SH6には、第2の媒体排出部材の一例であって媒体反転部材の一例として、正逆回転可能な反転ロールRh2が配置されており、前記フェイスアップ排出路SH7には、第3の媒体排出部材の一例としてのフェイスアップ排紙ロールRh3が配置され、各搬送路SH6,SH7の記録シートSを搬送する。
前記反転・排出共通路SH5、フェイスダウン排出路SH6およびフェイスアップ排出路SH7の分岐部には、記録シートSの搬送路を切り替える搬送路切り替え部材の一例としての第2ゲートGT2が配置されている。前記第2ゲートGT2は、記録シートSがフェイスダウントレイTRh2に排出される場合と両面印刷のために反転される場合にフェイスダウン排出路SH6に搬送路を切り替え、記録シートSがフェイスアップトレイTRh3に排出される場合にはフェイスアップ排出路SH7に搬送路を切り替える。
ここで、前記上方接続路SH4、反転・排出共通路SH5及びフェイスダウン排出路SH6により、実施例1の第2の媒体排出路SH4+SH5+SH6が構成されている。
また、前記上方接続路SH4、反転・排出共通路SH5及びフェイスアップ排出路SH7により、実施例1の第3の媒体排出路SH4+SH5+SH7が構成されている。
前記画像形成装置本体U2の左側部には、追加ユニットの一例としての反転ユニットU4が設置されている。前記反転ユニットU4には、反転・排出共通路SH5の下端部に接続され、両面印刷時に記録シートSが搬送される搬送路の一例としての反転路SH8が設けられている。前記反転路SH8は、重力方向に沿って直線上に延びる主反転路SH8aと、前記主反転路SH8aと反転・排出共通路SH5とを接続する上流側反転路SH8bと、前記主反転路SH8aとレジロールRrとを接続する下流側反転路SH8cと、を有する。前記上流側反転路SH8bと反転・排出共通路SH5との接続部には、記録シートSが反転時に上方接続路SH4に搬送されないよう搬送路を切り替える搬送路切り替え部材の一例としての第3ゲートGT3が配置されている。前記反転・排出共通路SH5やフェイスダウン排出路SH6の搬送方向下流側の搬送路である反転路SH8には、反転路SH8内の記録シートSを搬送する反転路搬送部材の一例としての反転路搬送ロールRa2が配置されている。
したがって、両面印刷がされる記録シートSは、前記反転・排出共通路SH5を搬送されて、反転ロールRh2により記録シートSの後端部が挟まれた状態になるまでフェイスダウントレイTRh2に排出された後、反転ロールRh2が逆回転し、記録シートSが反転路SH8に搬送される。前記反転路SH8を搬送された記録シートSは、反転路搬送ロールRa2により搬送され、表裏が反転した状態で、レジロールRrに搬送される。
前記ベルトモジュールBMの上方にはイエローY,マゼンタM,シアンC,黒Kの各現像剤を収容する現像剤収容容器の一例であって、内部の現像剤を画像形成装置Uに搬送して補給する現像剤収容容器の一例であって、着脱体の一例としてのトナーカートリッジKy,Km,Kc,Kkが配置されている。各トナーカートリッジKy,Km,Kc,Kkに収容された現像剤は、前記現像装置Gy,Gm,Gc,Gkの現像剤の消費に応じて、図示しない現像剤補給路から前記各現像装置Gy,Gm,Gc,Gkに補給される。
(プロセスカートリッジおよびカートリッジ装着部の説明)
図4は実施例1の画像形成装置のフロントカバーが開放されて、イエローのトナーカートリッジが取り外された状態の説明図である。
図1、図4において、前記複写機UのフロントカバーUaは、画像形成装置本体U2に蝶番Ubにより回転可能に支持されている。したがって、前記フロントカバーUaは、画像形成動作の実行持や待機時に保持される図1に示す通常位置と、トナーカートリッジKy〜Kkや可視像形成装置Uy,Um,Uc,Ukの交換等の保守作業が行われる図4に示す保守作業位置との間で回転可能に支持されている。
図4において、前記フロントカバーUaの内側には、画像形成装置本体U2の前面部材の一例としてのフロントパネルU2aが支持されており、前記フロントパネルU2aには、補給容器装着部の一例として、円筒状の各色のトナーカートリッジKy〜Kkが挿抜されて着脱される円筒孔状のトナーカートリッジ装着部1y、1m、1c,1kが形成されている。また、前記フロントパネルU2aには、着脱体装着部の一例としてのプロセスカートリッジ装着部2y,2m,2c,2kが形成されている。
(プロセスカートリッジの説明)
図5は実施例1のプロセスカートリッジおよびプロセスカートリッジ装着部の要部説明図であり、図5Aは斜視図、図5BはCRUM部分の要部説明図である。
以下、プロセスカートリッジ装着部2y〜2kおよびプロセスカートリッジの説明を行うが、各プロセスカートリッジ装着部2y〜2kは同様に構成されているため、イエローのプロセスカートリッジ装着部2yについて説明を行い、その他の色のものについては詳細な説明は省略する。なお、以下の説明では、イエローを示すyの添え字を省略して説明する。
図5において、前記プロセスカートリッジ2には、着脱体の一例としてのプロセスカートリッジ6が、着脱方向である前後方向に抜き差しすることで着脱可能に装着される。実施例1のプロセスカートリッジ6は、像保持体PRと、帯電器CR、像保持体清掃器CLが一体的に構成されており、いわゆる、ユニット化されたカートリッジにより構成されている。
前記プロセスカートリッジ6の着脱方向の下流側である前端部には、カートリッジ前部7が支持されている。前記カートリッジ前部7の前端には、利用者がプロセスカートリッジ6を着脱する際に把持して操作するための操作部7aが形成されている。
前記カートリッジ前部7の上部には、記憶部材保持体の一例としてのCRUMホルダ8が形成されている。前記CRUMホルダ8は、プロセスカートリッジ6が着脱される着脱方向である前後方向に沿って延びる左右一対の保持部8a,8bを有する。前記保持部8a,8bは、互いに内側に開口する断面コの字型または逆コの字型のいわゆるガイドレール形状に形成されている。また、第1の保持部の一例としての左側保持部8aは、第2の保持部の一例としての右側保持部8bに比べて、着脱方向に沿った長さが長く形成されている。
前記CRUMホルダ8には、情報記憶部材の一例としてのCustomer Replaceable Unit Memory、すなわちCRUM9が支持されている。前記CRUM9は、プロセスカートリッジ6に関する情報、例えば、プロセスカートリッジ6の像保持体PRの累積回転回数や累積印刷枚数等の寿命に関する情報等を記憶する記憶部材本体の一例としての基板9aと、基板9aの後側の上面に露出して形成された被接触端子9bとを有する。前記基板9aは、外形が四角形の板状に形成されており、左辺が前記左側保持部8aに支持されると共に、右辺が右側保持部8bに保持されている。
(カートリッジ装着部の説明)
図4、図5において、プロセスカートリッジ装着部2は、フロントパネルU2aよりも後方に凹んだ形状の装着凹部11を有する。前記装着凹部11は、保持部材支持体の一例としての奥壁12を有し、前記奥壁12には、着脱体用貫通口の一例としてのカートリッジ貫通口13が形成されている。したがって、プロセスカートリッジ6が装着される際には、像保持体PR等がカートリッジ貫通孔13を貫通して内部に挿入されると共に、カートリッジ前部7が装着凹部11に嵌った状態で装着されるように構成されている。
図6は実施例1のCRUMリーダの全体説明図である。
図7は実施例1のリーダホルダのホルダ支持体に対する取付状態の説明図である。
図8はリーダホルダを斜め下方から見た斜視説明図である。
図9は図8の矢印IX方向から見た図である。
図5〜図9において、前記奥壁12の上部には、前記CRUM9に対応する位置に配置され、前方に延びる読出し保持部材の一例としてのリーダホルダ16が支持されている。前記リーダホルダ16は、前後方向に延びる対向する一対の左右両側壁17,18と、左右両側壁17,18の後端に一体的に形成された板状の後端壁19と、を有する。図9において、前記後端壁19の上端部には、被固定部の一例としてのネジ孔19aが形成されており、図7に示すように、ネジ孔19aを貫通するネジN1により、リーダホルダ16は奥壁12に取り付けられ、固定支持される。
図6、図8、図9において、前記リーダホルダ16の左右両側壁17,18の上部には、前後方向に沿って形成された切れ込み状のリーダ案内支持部17a,18aが左右一対形成されている。図7において、左右両側壁17,18の上端後部には、前後方向中央部から後部にかけて互いに内側に延びる上端壁17b,18bが一体的に形成されている。
図8、図9において、左右両端壁17,18の下端には、密閉部材支持体の一例として、前側が開放された略U字形状の下端壁21が一体的に形成されている。前記下端壁21の下面には、着脱方向である前後方向に沿って延びる左右一対の左側密閉部支持面21aおよび右側密閉部支持面21bと、各密閉部支持面21a,21bの後端に連続して形成された支持面本体21cとが形成されている。また、前記各密閉部支持面21a,21bの装着方向上流端である前端には、下方に突出する剥がれ防止部21d,21eが形成されている。
前記各支持面21a〜21cには、装着方向上流側である前側が開放された略コの字の密閉部材の一例としてのシール部材22が固定支持されている。実施例1のシール部材22は、支持面21a〜21cに対して両面テープで貼付された状態で固定支持されている。また、前記シール部材22は、シール部材本体23と、シール部材本体23の下面に貼付された保護部材の一例としての保護層24とを有する。実施例1のシール部材本体23は、弾性を有する材料の一例として、発泡性の樹脂材料であるウレタンスポンジで構成されており、保護層24は厚さが50μmの高剛性低摩擦薄膜部材の一例であるPETフィルム:ポリエチレンテレフタレートフィルムで構成されている。なお、使用する材料は、上記材料に限定されず、例えば、シール部材本体23として、ゴムやウレタン以外のスポンジを使用可能である、保護層としても任意のフィルム状部材を使用可能である。
なお、実施例1のシール部材22の重力方向の厚みは、重力方向中央部が、CRUM9の上端の位置に対応する位置となるように設定されている。
前記シール部材本体23は、支持面本体21cに支持されるシール本体23aと、第1の密閉部支持面の一例としての前記左側密閉部支持面21aに支持される第1の密閉部の一例としての左側シール部23bと、第2の密閉部支持面の一例としての右側密閉部支持面21bに支持される右側シール部23cと、を有する。したがって、前記シール本体23a、左側シール部23b、右側シール部23cとにより囲まれた空間により、プロセスカートリッジ6の装着方向上流側である前方が開放された端子収容空間25が構成されている。
なお、実施例1では、左側シール部23bと右側シール部23cの左右方向の幅は、内面どうしの幅がCRUM9の左右方向の幅よりも短く、且つ、外面どうしの幅がCRUM9の幅よりも長く設定されている。また、左側保持部8aに対応する左側シール部23bの左右方向の幅は、右側保持部8bに対応する右側シール部23cの左右方向の幅に比べて広く設定されている。なお、実施例1では、左側シール部23bの左右方向の幅は4mmに設定され、右側シール部23cの左右方向の幅は3mmに設定されている。
図8、図9において、前記シール本体23aの前端縁は、装着方向下流側である後方に行くに連れて、装着方向に垂直な左右方向の外側から内側に向けて傾斜するV字状に形成されている。すなわち、端子収容空間25の後端部がV字状に形成されている。また、シール本体23aの装着方向下流側である後端部には、支持体密閉部23a1が形成されており、支持体密閉部23a1は、リーダホルダ16が奥壁12に装着されていない状態で、リーダホルダ16の後端壁19よりも後方に突出するように設定されている。すなわち、リーダホルダ16が奥壁12にネジN1で固定支持された状態では、弾性を有する支持体密閉部23a1は弾性変形して、密着した状態で奥壁12に接触し、奥壁12とシール部材22との隙間を密閉する。
前記左側シール部23bおよび右側シール部23cの前後方向中央部には、前方に行くに連れて上方に傾斜する傾斜案内部23d,23eが形成されており、各シール部23b,23cの着脱方向上流端部である前端部の厚みは、剥がれ防止部21d,21eの突出量に比べて小さく設定されている。
図6において、前記リーダホルダ16には、図示しない接続線で画像形成装置本体U2内部の回路に接続された情報読取部材の一例としてのCRUMリーダ26が支持されている。前記CRUMリーダ26は、端子部27と、端子部27に電気的に接続された基板28と、基板28の上部に配置された被覆部材の一例としてのカバー29と、を有する。前記端子部27には、左右方向に突出し且つ前後方向に延び、リーダ案内支持部17a,18aに前方から挿入された状態で支持されるリーダ被支持部27a、27bが形成されている。また、前記端子部27には、下方に突出する板バネにより構成された接触端子27cが設けられている。
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1の複写機Uでは、像保持体PRy〜PRkが経時的に摩耗や劣化したり、帯電器CRy〜CRk、像保持体清掃器CLy〜CLkが故障等した場合に、プロセスカートリッジ6y〜6kを取外し、新たなプロセスカートリッジ6y〜6kを装着することで交換可能になっている。前記プロセスカートリッジ6y〜6kには、CRUM9が設けられており、プロセスカートリッジ6y〜6kに関する情報が記憶されている。そして、CRUM9は、装着された状態で被接触端子9bが、CRUMリーダ26の接触端子27cに接触して、情報の読取り、書き込みが可能になっており、CRUMリーダ26を介して、プロセスカートリッジ6y〜6kに関する情報の読み取りおよび書き込みが行われる。
図10は実施例1のプロセスカートリッジが取り外されてCRUMおよびCRUMリーダが離間した状態の説明図であり、図10Aは下方から見た説明図、図10Bは側方から見た説明図である。
図11は実施例1のプロセスカートリッジが装着される途中でCRUMがシール部材に接触した状態の説明図であり、図11Aは下方から見た説明図、図11Bは側方から見た説明図である。
図12は実施例1のプロセスカートリッジが装着されてCRUMの被接触端子がCRUMリーダの接触端子に接触した状態の説明図であり、図12Aは下方から見た説明図、図12Bは側方から見た説明図である。
なお、図10〜図12において、理解および説明の容易のために、部材によって側面図または断面図で図示している。
図10において、プロセスカートリッジ6が取り外された状態では、CRUM9がCRUMリーダ26から離れた位置に移動しており、弾性材料により構成されたシール部材22は、弾性変形しておらず、いわば自然長の状態で保持されている。
図10、図11において、プロセスカートリッジ6が画像形成装置本体6に向けて移動を開始すると、プロセスカートリッジ6の左側保持部材8aとCRUM9の右辺がそれぞれ、シール部材22の傾斜案内部23d,23eに接触する。
図11に示す状態から、さらにプロセスカートリッジ6が挿入されると、傾斜案内部23d,23eの傾斜で案内される形で、弾性材料製のシール部材22が弾性変形して厚み方向に圧縮される。そして、プロセスカートリッジ6が後端まで挿入されると、プロセスカートリッジ6の後端が画像形成装置本体U2の後端に接触して、図示しない像保持体PRy〜PRkの駆動連結部材、いわゆるカップリングが噛み合って停止する。したがって、図12に示すように、シール部材22が弾性変形し、左側保持部材8aやCRUM9の右辺に密着した状態で保持され、接触端子27cと被接触端子9bとが接触する。
したがって、実施例1の複写機Uでは、プロセスカートリッジ6が装着された状態では、画像形成装置本体U2の内部側である後側に対して、接触端子27cおよび被接触端子9bが収容されている端子収容空間25が密閉、遮蔽された状態となる。すなわち、実施例1の端子収容空間25では、四方が密閉部材に囲まれてCRUM9が進入する際に挿入方向上流側の密閉部材がCRUMと擦れて破損しやすい従来の構成に比べて、CRUM9が進入する側が開放されたシール部材22でCRUM9の進入を妨げたりシール部材22が破損したりすることなく、画像形成装置本体U2の内部側に対して端子収容空間25が密閉されている。
したがって、現像領域Q2y〜Q2kや像保持体クリーナCLy〜CLkで清掃される清掃領域で飛散したり舞ったりした現像剤や紙粉、放電生成物等が前側に流れても、シール部材22により密閉された端子収容空間25に進入することが低減されている。よって、進入した現像剤が、接触端子27cと被接触端子9bの接触部に付着して、接触不良を発生させたり電気抵抗を変化させたり等の悪影響を及ぼすことが低減されている。特に、実施例1では、シール部材22のシール部材本体23の後端が奥壁12に密着状態で支持されており、奥壁12との隙間を通じて上方から下方に落下する現像剤が端子収容空間25側に流入することが低減されている。
また、実施例1では、弾性部材であるシール部材22の厚み方向である重力方向中央部にCRUM9の上面が対応するように設定されており、CRUM9が接触した状態ではシール部材22は厚みが弾性変形前の状態に比べて50%に弾性変形する。よって、シール部材22が確実に隙間を埋め、現像剤の進入が低減されている。なお、弾性変形後の厚みは、50%に限定されず、十分に隙間を埋めることが可能な任意の数値とすることが可能である。
さらに、実施例1では、シール部材本体23の表面に保護層24が形成されており、表面が保護されている。したがって、プロセスカートリッジ6y〜6kの挿入時のCRUM9や左側保持部材8aとの接触や、プロセスカートリッジ6y〜6kの着脱時に誤ってCRUM9以外の部分が衝突したり、誤って利用者が指で触れた場合等でもシール部材本体23が破損することが低減されている。特に、PET製の保護層24により低価格で作成可能であると共に、50μmに設定されており十分な耐久性を有し且つシール部材本体23の弾性変形に追従できる柔軟性を有する。例えば、保護層24の厚みを35μmにした場合、実験の結果、PET製の保護層が切れたり変形が確認された。また、保護層の厚みを75μmにした場合、柔軟性が不足して、シール部材本体23の変形に追従しにくかった。
また、実施例1では、リーダホルダ16の密閉部支持面21a,21bの前端には、剥がれ防止部21d,21eが形成されており、左右のシール部23b,23cの前端が保護されている。したがって、剥がれ防止部21d,21eが設けられていない場合には、プロセスカートリッジ6y〜6kが挿入される際に、ガタつきや誤挿入等で、プロセスカートリッジ6y〜6kがシール部23b,23cの前端に接触すると、シール部23b,23cが剥がれる恐れがあるが、実施例1では、シール部23b,23cに接触する前に剥がれ防止部21d,21eが接触して、シール部23b,23cの端部に接触して剥がされることが低減されている。
また、実施例1では、プロセスカートリッジ6y〜6kが挿入される際に、CRUM9や左側保持部8aの前端は、傾斜するシール部材22の傾斜案内部23d,23eに接触するように構成されており、直角な段差状の部分に接触してシール部材22が引き裂かれる恐れのある場合に比べて、CRUM9等の前端が傾斜案内部23d,23eを越えて後方に確実に案内されると共にシール部材22が弾性変形しやすくなっている。
特に、CRUM9の右辺に比べて上下方向の高さが高い左側保持部8aに接触する場合、仮に左右のシール部23b,23cの左右方向の幅が同一の場合、弾性変形したシール部材22の復元力が斜め方向に作用して、左側保持部8aの右側または左側に左側シール部23bが脱落する恐れがあるが、実施例1では、右側シール部23cに比べて、左側シール部23bが左右方向の幅を広く形成しており、脱落が低減されている。
図13は実施例1のV字状のシール本体の作用説明図であり、図13AはV字状でない場合の力の作用説明図、図13Bは実施例1の場合における力の作用説明図である。
図13において、プロセスカートリッジ6y〜6kが挿入されると、左右のシール部23b,23cが後方に押される。特に、プロセスカートリッジ6y〜6kは、着脱時に利用者に装着感、いわゆるラッチ感を与えて装着されたことを認識させように構成されることが多く、着脱方向にある程度のガタが設定され、図12に示す装着位置よりも後方に押し込むこと、いわゆるオーバーストロークが可能になっている。よって、オーバーストローク時には、シール部23b,23cは、設定された装着位置よりも押し込まれ、押し込まれる力が強くなる。
図13Aに示すように、シール部本体23aの前端縁がV字形状に形成されていない場合には、左右のシール部23b,23cが押された力で、一体的に形成されたシール本体23aにおいて左右両側から圧縮する力が作用する。この力が作用すると、シール本体23aの中央部に皺01が発生する恐れがあり、密閉性が低減されると共に、表面の保護層24が塑性変形する恐れもある。これに対して、実施例1では、図13Bに示すように、左右のシール部23b,23cが押される力が発生しても、一体的に構成されたシール本体23aは後方に行くに連れて左右方向に広がるように構成されており、後方に向かう力が少しずつ分散され、内側に向けて両側から圧縮する力が緩和される。したがって、実施例1のシール部材22では、皺の発生が低減されている。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H06)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置の一例として複写機Uを例示したが、これに限定されず、プリンタ、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、電子写真方式の画像形成装置に限定されず、インクジェット記録方式やサーマルヘッド方式などをはじめリソグラフ等の印刷機等任意の画像形成方式の画像形成装置にも適用可能である。また、多色現像の画像形成装置に限定されず、単色、いわゆるモノクロの画像形成装置により構成することも可能である。
(H02)前記実施例において、シール本体23aのカートリッジ挿入方向上流縁の形状をV字形状とすることが望ましいが、V字形状とせず、左右方向に延びる直線上とすることも可能である。また、V字形状以外の形状、例えば、円弧状としたり波型としたりする等、任意の形状とすることが可能である。
(H03)前記実施例において、剥がれ防止部21d,21eは設けることが望ましいが、省略することも可能である。
(H04)前記実施例において、シール部材本体23の表面に保護層24を設けることが望ましいが、省略することも可能である。
(H05)前記実施例において、例示した具体的な数値や材料等は、設計や仕様等に応じて、適宜変更可能である。
(H06)前記実施例において、シール本体23aの後端を奥壁12に密着させるように構成することが望ましいが、省略することも可能である。
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の斜視図である。 図2は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。 図3は実施例1の画像形成装置の要部拡大説明図である。 図4は実施例1の画像形成装置のフロントカバーが開放されて、イエローのトナーカートリッジが取り外された状態の説明図である。 図5は実施例1のプロセスカートリッジおよびプロセスカートリッジ装着部の要部説明図であり、図5Aは斜視図、図5BはCRUM部分の要部説明図である。 図6は実施例1のCRUMリーダの全体説明図である。 図7は実施例1のリーダホルダのホルダ支持体に対する取付状態の説明図である。 図8はリーダホルダを斜め下方から見た斜視説明図である。 図9は図8の矢印IX方向から見た図である。 図10は実施例1のプロセスカートリッジが取り外されてCRUMおよびCRUMリーダが離間した状態の説明図であり、図10Aは下方から見た説明図、図10Bは側方から見た説明図である。 図11は実施例1のプロセスカートリッジが装着される途中でCRUMがシール部材に接触した状態の説明図であり、図11Aは下方から見た説明図、図11Bは側方から見た説明図である。 図12は実施例1のプロセスカートリッジが装着されてCRUMの被接触端子がCRUMリーダの接触端子に接触した状態の説明図であり、図12Aは下方から見た説明図、図12Bは側方から見た説明図である。 図13は実施例1のV字状のシール本体の作用説明図であり、図13AはV字状でない場合の力の作用説明図、図13Bは実施例1の場合における力の作用説明図である。
符号の説明
6…着脱体、
8…記憶部材保持体、
8a…第1の保持部、
8b…第2の保持部、
9…情報記憶部材、
9b…被接触端子、
12…保持部材支持体、
16…読出し保持部材、
22…密閉部材、
21a,21b…密閉部支持面、
21d,21e…剥がれ防止部、
23a1…支持体密閉部、
23b…第1の密閉部、
23c…第2の密閉部、
24…保護部材、
25…端子収容空間、
26…情報読み出し部材、
27c…接触端子、
U…画像形成装置、
U2…画像形成装置本体。

Claims (7)

  1. 画像形成装置本体に対して着脱可能に支持された着脱体と、
    前記着脱体に支持され、且つ、外部に露出する被接触端子を有し、前記着脱体に関する情報を記憶する情報記憶部材と、
    前記画像形成装置本体に支持された情報読み出し部材であって、前記画像形成装置に前記着脱体が装着された場合に前記被接触端子に接触する接触端子を有し、前記情報記憶部材に記憶された情報を読み出す前記情報読出し部材と、
    前記接触端子に対して前記着脱体の装着方向上流側が開放され且つ前記装着方向に沿った両側および装着方向下流側が閉塞された端子収容空間が内部に形成された密閉部材であって、前記着脱体が装着された場合に前記情報記憶部材に密着状態で接触して、画像形成装置本体内部側に対して前記端子収容空間を密閉する前記密閉部材と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記情報記憶部材に接触して弾性変形することで、前記情報記憶部材に密着状態で接触する弾性部材により構成された前記密閉部材、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記密閉部材の情報記憶部材側表面に支持され、且つ、前記密閉部材の表面を保護する薄膜状の保護部材、
    を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記着脱体の装着方向下流側が、前記着脱体の装着方向下流側に行くに連れて装着方向に垂直な方向の外側から内側に向けて傾斜するV字状に形成された前記端子収容空間を有する前記密閉部材、
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成装置本体に設けられ且つ、読出し保持部材を固定支持する保持部材支持体と、
    前記読出し保持部材を介して、前記画像形成装置本体に支持された前記情報読出し部材と、
    前記読出し保持部材が前記保持部材支持体から取り外された状態で前記読出し保持部材の前記保持部材支持体側端部よりも外方に突出して形成され、且つ、前記読出し保持部材が前記保持部材支持体に支持された状態で前記保持部材支持体に接触して弾性変形し、密着した状態で保持される支持体密閉部を有する前記密閉部材と、
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記着脱体に設けられた記憶部材保持体であって、前記着脱体の装着方向に沿って延び且つ前記情報記憶部材の一辺を保持する第1の保持部と、前記着脱体の装着方向に沿って延び且つ前記第1の保持部に対向して配置され、前記第1の保持部よりも前記装着方向の長さが短く且つ前記情報記憶部材の他辺を保持する第2の保持部と、を有する前記記憶部材保持体と、
    前記着脱体の装着方向に沿って延びる第1の密閉部と、前記着脱体の装着方向に沿って延び且つ前記第1の密閉部に対向して延び、前記第1の密閉部材の前記装着方向に垂直な方向の幅に比べて幅が狭く形成された第2の密閉部と、を有する前記密閉部材であって、前記着脱体が前記画像形成装置本体に装着された状態で、前記第1の密閉部が前記第1の保持部に密着した状態で保持され、且つ、前記第2の密閉部が前記第2の保持部に接触せず且つ前記情報記憶部材の他辺側に密着した状態で保持される前記密閉部材と、
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記第1の密閉部および第2の密閉部がそれぞれ支持される密閉部支持面と、前記各密閉部の着脱体装着方向上流端よりも着脱体装着方向上流側に配置され且つ密閉部支持面から突出して形成され、各密閉部の着脱体装着方向上流端の厚みよりも大きな突出量を有する剥がれ防止部、
    を備えたことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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