JP2010125147A - 生体計測装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 生体の血液中の情報及び自律神経系の生理指標を精度よく同時に測定する。
【解決手段】 本発明に係る生体計測装置1は、互いに異なる中心波長を有し、且つ同時に入射しない光S735及び光S850を光S850の入射周期が光S735の入射周期より短くなるように入射する光LED部11と、光S735及び光S850それぞれに対応するデジタル信号AD735及びデジタル信号AD850を生成してデジタル信号AD735及びデジタル信号AD850を出力するフォトダイオード13と、デジタル信号AD735及びデジタル信号AD850に基づいてオキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビンの濃度変化を算出し、デジタル信号AD850に基づいて脈波データを算出する演算部31と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、血液中の情報及び自律神経系の生理指標を同時に測定可能な生体計測装置に関する。
近年、伝染病等の感染の恐れ、検査結果までの時間等の問題から採血による方法ではなく、光学的な方法による生体計測装置が開発されている。このような生体計測装置を開示するものとしては、下記の特許文献1及び特許文献2がある。特許文献1には、頭部に装着され、血液中の情報、具体的には脳内のオキシヘモグロビンHbO及びデオキシヘモグロビンHbの変化をモニタする近赤外線モニタ装置が開示されている。また、特許文献2及び3には、赤外線を出力する発光部を使用して、受光部の受光量の変化に基づいて、自律神経系の生理指標、具体的には脈波変化を算出する脈波解析装置及び反射型脈波センサがそれぞれ開示されている。
特開平6−277202号公報 特許第3770204号公報 特開2004−467号公報
しかしなから、特許文献1に記載の近赤外線モニタ装置では、高信号/ノイズ(S/N)比で高精度な測定を行うため、一般的に低いサンプリング周波数で測定が行われる。一方、特許文献2及び3にそれぞれ記載の脈波解析装置及び反射型脈波センサでは、時間的に高分解能な状態の下で高精度な測定を行うため、一般的に高いサンプリング周波数で測定が行われる。このように、高精度で測定するためのサンプリング周波数が相違するため、1つの装置で血液中の情報及び自律神経系の生理指標を同時に精度よく算出することは困難であった。
そこで、本発明は上記の問題を鑑みてなされたものであり、血液中の情報及び自律神経系の生理指標を同時に精度よく算出可能な生体計測装置を提供することをその目的とする。
本発明に係る生体計測装置は、互いに異なる中心波長を有し、且つ互いに同時に入射しない第1検査光及び第2検査光を、第2検査光の入射周期が第1検査光の入射周期より短くなるように生体に入射する光入射手段と、光入射手段による第1検査光及び第2検査光の入射に伴い、第1検査光及び第2検査光それぞれに対応して生体から出る第1拡散光及び第2拡散光を検出して、第1拡散光及び第2拡散光それぞれの強度に対応する第1出力信号及び第2出力信号を生成して第1出力信号及び第2出力信号を出力する光検出手段と、演算手段は、第1出力信号及び第2出力信号に基づいて生体の血液中の情報を算出し、第2出力信号に基づいて生体の自律神経系の生理指標を算出する演算手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る生体計測装置では、このような構成を採用することにより、互いに中心波長が異なる第1検査光及び第2検査光を用いて最適化された低い周波数でサンプリングを行うことで、血液中の情報を精度よく算出することができる。同時に、入射周期が短い第2検査光を用いて最適化された高い周波数でサンプリングを行うことで、精度よく自律神経系の生理指標を算出することができる。このように、本発明に係る生体計測装置によれば、生体の血液中の情報及び自律神経系の生理指標を同時に精度よく算出することができる。また、第1検査光及び第2検査光が生体へ同時に入射しないため、第1検査光及び第2検査光が相互に干渉することが抑制され、第1出力信号及び第2出力信号のS/N比が向上される。その結果、上記の血液中の情報及び自律神経系の生理指標の算出結果の精度が更に向上される。
また、第1検査光の中心波長は、オキシヘモグロビンの吸光係数がデオキシヘモグロビンの吸光係数よりも小さい値となる波長であり、第2検査光の中心波長は、オキシヘモグロビンの吸光係数がデオキシヘモグロビンの吸光係数よりも大きい値となる波長であることが好ましい。
自律神経系の生理指標は、動脈の脈動等を検出することで得られるが、動脈に流れる血液はほぼオキシヘモグロビンである。そのため、オキシヘモグロビンの吸光係数がデオキシヘモグロビンの吸光係数よりも大きい値となる波長の光を高周波サンプリングする第2検査光として用いることで、効率よく自律神経系の生理指標を算出することができる。
また、光入射手段は、デオキシヘモグロビンの吸光係数とオキシヘモグロビンの吸光係数とが等しい中心波長を有し、且つ第1検査光又は第2検査光と同時に入射しない第3検査光を生体に更に入射し、光検出手段は、光入射手段による第3検査光の入射に伴い、生体から出る第3拡散光を検出して、第3拡散光の強度に対応する第3出力信号を生成して第3出力信号を出力し、演算手段は、第1出力信号、第2出力信号及び第3出力信号に基づいて生体の血液中の情報を算出することを特徴としてもよい。
これにより、3つの検出光に基づいて計測部位の血液中の情報を算出することとなり、算出結果の精度をより向上させることができる。
本発明に係る生体計測装置によれば、生体の血液中の情報及び自律神経系の生理指標を精度よく同時に測定することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明による生体計測装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る生体計測装置1の構成図である。図2は、図1に示した生体計測装置1の概略構成図である。図1及び図2に示すように、生体計測装置1は、プローブ部3と、モジュール部5と、解析部7とを備える。
プローブ部3は、LED部11と、LEDドライバ11Aと、フォトダイオード13と、増幅回路部15と、アナログ/デジタル変換器(ADC)17とを有する。
LED部11は、本実施形態の光入射手段であり、LED30及びLED40からなる。LED30は、生体B内の動脈に向けて735nmの中心波長を有する光S735を出射可能なものであり、LED40は850nmの中心波長の光S850を出射可能なものである。図3は、ヘモグロビンの吸光係数と入射光の波長との関係を示す図である。図3で示されているように、光S735はオキシヘモグロビン(HbO)の吸光係数がデオキシヘモグロビン(Hb)の吸光係数よりも小さい値となる波長の光である。一方、光S850は、オキシヘモグロビンの吸光係数がデオキシヘモグロビンの吸光係数よりも大きい値となる波長の光である。
LEDドライバ11Aは、モジュール部5のより制御されて、光S735及び光S850が同時に生体Bに入射しないようにLED30及びLED40を点灯又は消灯させる。また、LEDドライバ11Aは、光S735の入射周期をヘモグロビン濃度変化が測定できる周期、例えば1Hzとなるように制御し、光S850の入射周期を脈波形が取得できる周期、例えば100Hzとなるように制御する。
フォトダイオード13は、本実施形態の光検出手段であり、光S735及び光S850を十分検出できる分光感度特性を有している。フォトダイオード13は、光S735及び光S850の生体Bへの入射に伴って生体Bから出たそれぞれの拡散光を検出して、検出されたそれぞれの拡散光の光強度に対応する電気信号SigA735及び電気信号SigA850を生成する。また、フォトダイオード13は、電気信号SigA735及び電気信号SigA850を増幅回路部15に出力する。
増幅回路部15は、入力された電気信号SigA735及び電気信号SigA850をそれぞれ増幅して、増幅された電気信号SigB735及び電気信号SigB850をADC17に出力する。ADC17は、増幅回路部15から入力された電気信号SigB735及び電気信号SigB850をアナログデジタル変換してその変換されたデジタル信号AD735及びデジタル信号AD850をモジュール部5に伝送する。
モジュール部5は、有線でプローブ部3と接続されており、制御部21と、データ受信部23と、無線送信部25及び無線受信部27からなる無線ユニット部29とを有する。制御部21は、プローブ部3内のLED部11から出射される検査光の輝度の制御をLEDドライバ11Aを介して行うと共に、フォトダイオード13のゲイン等の制御を行う。データ受信部23は、ADC17からのデジタル信号AD735及びデジタル信号AD850を受信する。無線ユニット部29は、モジュール部5と解析部7との間での無線データ通信を行う。具体的に説明すると、無線ユニット部29は、その無線送信部25により、データ受信部23が受信したADC17からのデジタル信号AD735及びデジタル信号AD850を解析部7に送信し、またその無線受信部27により、(後述する)解析部7の演算部31からLED部11の発光等の制御に関する命令を受信する。
解析部7は、演算部31と表示部33とにより構成されており、例えばCPU(Central Processing Unit)といった演算手段及びメモリ等の記憶手段を有するコンピュータによって実現される。
演算部31は、無線送信部25からのデジタル信号AD735及びデジタル信号AD850を受信して、デジタル信号AD735及びデジタル信号AD850に基づいてオキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビンの濃度変化といった生体の血液中の情報を算出すると共に、デジタル信号AD850に基づいて脈波データを得て、更にそのデータに基づいて自律神経系の機能の解析を行う。なお、演算部31は、LED部11の発光等を制御する機能を更に有しており、これらの制御は、それぞれの制御に関する命令をモジュール部5の無線受信部27を介してモジュール部5の制御部21に送信することで実現される。
演算部31には、表示部33が接続されており、演算部31における演算結果、すなわち生体の血液中の情報、脈波データ及び自律神経系の機能の解析結果を表示することが可能となっている。
続いて、本実施形態に係る生体計測装置1の動作について説明する。図4は、1ルーチンにおける(a)LED30の照射時間、(b)LED40の照射時間及び(c)演算部31のデータ取得時間を示すタイミングチャートである。
まず、LEDドライバ11AによりLED40を入射時間TONの間点灯させ、同時に演算部31によりこの光S850の入射に応じたデジタル信号AD850(1)が取得される。次に、LEDドライバ11AによりLED30を入射時間TONの間点灯させ、同時に演算部31によりこの光S735の入射に応じたデジタル信号AD735(1)が取得される。次に、再びLEDドライバ11AによりLED40を入射時間TONの間点灯させ、演算部31によりこの光S850の入射に応じたデジタル信号AD850(2)が取得される。次に、LED30及び40の何れも点灯させない状態で、演算部31により、この無点灯状態に応じたデジタル信号ADDARK(1)が取得される。なお、LED30及び40の一方が消灯されてからLED30及び40の他方が点灯されるまでの時間TOFFはLED30及び40の下降時間以上の長さの時間、例えば1nsecで一定である。これにより、異なる中心波長を有する光S735及び光S850が生体Bに異なるタイミングで入射されることとなる。なお、時間TOFFは入射時間TONと同程度であるか、あるいは入射時間TONより短いことが好ましい。
また、このようなLEDドライバ11Aの制御により光S850の入射周期が光S735の入射周期より短くなる。本実施形態に係る生体計測装置1では、これを1ルーチンとして、このルーチンが繰り返される。この1ルーチンにおいて説明すると、演算部31において、上記の得られた結果のうち、AD850(1)、AD735(1)及びADDARK(1)がオキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビンの濃度変化の算出に用いられる。また、AD850(1)、AD850(2)及びADDARK(1)により脈波データが取得され、更にそのデータに基づいた生体機能評価が行われる。
(ヘモグロビン濃度変化の算出)
次に、このように取得されたデータに基づいて、演算部31で行われる生体Bのオキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビン濃度変化の算出方法について説明する。演算部31によりデータ取得が開始された時点(t=0)から時間tが経過した際のデジタル信号AD735及びデジタル信号AD850をそれぞれAD735(t)、AD850(t)とし、LED光源を入射しなかったときのADC17よるデジタル変換値をデジタル信号ADDARK(t)とすると、中心波長735nmにおける減光度変化ΔOD735(t)及び850nmにおける減光度変化ΔOD850(t)はそれぞれ以下の式(1)及び式(2)によって求められる。ここで、減光度変化とは、ヘモグロビンの濃度変化に起因する検出光の強度変化をいう。
Figure 2010125147

Figure 2010125147
式(1)及び式(2)それぞれに、Modified Beer−Lambert則を適用することで、オキシヘモグロビン濃度変化ΔHbO(t)及びデオキシヘモグロビン濃度変化ΔHb(t)を示す以下の式(3)及び式(4)が導かれる。
Figure 2010125147

Figure 2010125147
ここで、εi j(iはHb又はHbO)は以下の表1に示す吸収係数である。
Figure 2010125147
このように、ADC17よるデジタル信号AD735(t)、AD850(t)及びADDARK(t)から得られた中心波長735nmにおける減光度変化ΔOD735(t)、850nmにおける減光度変化ΔOD850(t)及び吸収係数εi j(iはHb又はHbO)を式(3)、及び式(4)に代入することでオキシヘモグロビン濃度変化ΔHbO(t)とデオキシヘモグロビン濃度変化ΔHb(t)が算出される。
(脈波データの算出)
続いて、本実施形態に係る演算部31による脈波データの算出、及び算出された脈波データに基づく加速度脈波解析及び心拍変動解析について説明する。
脈波に関するデータは、図4で示されている1ルーチンを用いて説明すると、AD850(1)、AD850(2)及びADDARK(1)を取得することで得られる。すなわち、高速で動作させるLED40の光S850に対応してADC17からのデジタル信号AD850を取得することで得ることができる。
更に、演算部31は、デジタル信号AD850に対して加速度脈波解析方法を用いて自律神経系機能の評価を行う。具体的には、得られたデジタル信号AD850に基づく脈波データに対して2回微分行い、得られた二次微分波の形状又は二次微分波で見られるピークを用いて器質的血管年齢、血管の伸展性等を評価する。
また、演算部31は、高速に取得した脈波データの一拍一拍間の時間を求め、その変動に対して周波数解析を行い、すなわち心拍変動スペクトル解析法を用いて、低周波数領域と高周波数領域の強度の比を求めることにより、自律神経系機能の評価、例えばストレス、疲労、自律神経障害、起立性調節障害の評価等を行う。
本実施形態に係る生体計測装置1では、このような構成を採用することにより、互いに中心波長が異なる光S735及び光S850を用いて最適化された低い周波数でサンプリングを行うことで、血液中の情報(オキシヘモグロビン濃度変化ΔHbO(t)とデオキシヘモグロビン濃度変化ΔHb(t))を精度よく算出することができる。同時に、入射周期が早い光S850を用いて最適化された高い周波数でサンプリングを行うことで、精度よく自律神経系の生理指標(脈波データ)を算出すると共に、その算出されたデータに基づいて精度よく自律神経系機能の評価(器質的血管年齢、血管の伸展性等)を行うことができる。また、光S735及び光S850が生体Bへ同時に入射しないため、光S735及び光S850が相互に干渉することが抑制され、デジタル信号AD735及びデジタル信号AD850のS/N比が向上される。その結果、上記の血液中の情報及び自律神経系の生理指標の算出結果の精度が更に向上される。
また、光S735の中心波長は、オキシヘモグロビンの吸光係数がデオキシヘモグロビンの吸光係数よりも小さい値となる波長であり、光S850の中心波長は、オキシヘモグロビンの吸光係数がデオキシヘモグロビンの吸光係数よりも大きい値となる波長である。動脈に流れる血液はほぼオキシヘモグロビンである。そのため、オキシヘモグロビンの吸光係数がデオキシヘモグロビンの吸光係数よりも大きい値となる波長を高周波サンプリングが行われる光S850として用いることで、効率よく自律神経系の生理指標を算出することができる。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態に係る生体計測装置2を模式的に示す図である。図5に示すように、本実施形態に係る生体計測装置2は、LED30と、LED40とからなるLED部11を備える生体計測装置2に対比して、オキシヘモグロビンの吸光係数とデオキシヘモグロビンの吸光係数とが等しい値となる波長810nm(図6参照)の光S810を出射するLED50を更に備える点で相違する。その他の構成は、生体計測装置1の構成と同等であるため、同一符号を付して重複説明を省略する。
図7は、生体計測装置1の動作について説明するための図であり、1ルーチンにおける(a)LED30の照射時間、(b)LED40の照射時間及び(c)演算部31のデータ取得時間を示すタイミングチャートである。生体計測装置2は、LEDドライバ11AによりLED30の消灯後かつLED40の点灯前にLED50を入射時間TONの間点灯させ(図7(c)参照)、同時に演算部31によりこの光S810の入射に応じたデジタル信号AD810(1)を取得する(図7(d)参照)過程を更に1ルーチンに含む。また、演算部31は、自律神経系の生理指標の算出(脈波データの算出)においては、第1実施形態の算出方法と同一の方法を用いるが、生体Bのオキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビン濃度変化の算出においては光S735、光S850に加えて光S810を更に考慮して算出する。以下、その算出方法について説明する。
(ヘモグロビン濃度変化の算出)
まず、3波長の減光度変化ΔODλ(t)(λ=735,810,850)をオキシヘモグロビン、デオキシヘモグロビンの(モル)吸収係数εHbO2(λ)、εHb(λ)(ODmM−1cm−1)を用いて、回帰式、
εHbO2(λ)ΔHbO+εHbO2(λ)ΔHb=ΔODλ(t)
に近似する。このときの誤差は、
εHbO2(λ)ΔHbO+εHbO2(λ)ΔHb−ΔODλ(t)
で表される。
オキシヘモグロビン濃度変化ΔHbO(t)及びデオキシヘモグロビン濃度変化ΔHb(t)は、上記の誤差の2乗の総和を表す以下の式(5)が最小になるように選ばれる。
Figure 2010125147
すなわち、E(ΔHbO,ΔHb)をΔHbO及びΔHbそれぞれで偏微分して、その偏微分値が0になるようにする。これは、以下の式(6)及び式(7)ように表すことができる。
Figure 2010125147

Figure 2010125147
また、上記の式(6)及び式(7)は以下の式(8)にように簡略化することができる。
Figure 2010125147
また、式(8)を行列で表すと、以下の式(9)ように表される。
Figure 2010125147
また、式(9)から以下の式(10)を得ることができる。
Figure 2010125147
更に、式(10)の以下の式(11)のように置換すると、式(10)は式(12)と表すことができる。
Figure 2010125147

Figure 2010125147
式(12)から分かるように、3つの互いに異なる中心波長を有する光を用いる場合には、オキシヘモグロビン濃度変化ΔHbO(t)及びデオキシヘモグロビン濃度変化ΔHb(t)は上記式(12)の2元連立一次方程式を解く問題に帰着する。このように、演算部31は、既知の2次正方行列データAAと測定データから求めることができる2次列ベクトルデータAMを予め計算しておいて、上記式(10)の2元連立一次方程式の解より、LU分解法によりオキシヘモグロビン濃度変化ΔHbO(t)及びデオキシヘモグロビン濃度変化ΔHb(t)を算出する。
第2実施形態に係る生体計測装置2は、オキシヘモグロビンの吸光係数とデオキシヘモグロビンの吸光係数とが等しい中心波長810nmを出射するLED50を更に備え、1ルーチン中にLED50の点灯による生体Bに対して照射を行い、これに応じたデジタル信号AD810(1)を取得してオキシヘモグロビン濃度変化ΔHbO(t)及びデオキシヘモグロビン濃度変化ΔHb(t)を算出する際にデジタル信号AD810(1)をも参照することにより、第1実施形態に係る生体計測装置1と同様の効果が得られるほか、算出結果の精度をより向上させることができる。
本発明に係る生体計測装置は、上記した実施形態及び変形例に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態において、光源としてLED30〜LED50が例示されたが、光源としてはレーザダイオード、固体レーザ、色素レーザ、又は気体レーザを用いることもできる。また、表1に記載されているヘモグロビン(Hb、HbO)吸収係数はあくまでも一例に過ぎず、測定方法や測定条件等により異なり得る。
第1実施形態に係る生体計測装置1の構成図である。 図1に示した生体計測装置1の概略構成図を示す図である。 ヘモグロビンの吸光係数と入射光の波長との関係を示す図である。 本実施形態に係る生体計測装置1の動作について説明するためのタイミングチャートである。 第2実施形態に係る生体計測装置2を模式的に示す図である。 ヘモグロビンの吸光係数と入射光の波長との関係を示す図である。 第2実施形態に係る生体計測装置2の動作について説明するためのタイミングチャートである。
符号の説明
1,2…生体計測装置、11…LED部、11A…LEDドライバ、13…フォトダイオード、31…演算部、33…表示部。

Claims (3)

  1. 互いに異なる中心波長を有し、且つ互いに同時に入射しない第1検査光及び第2検査光を、前記第2検査光の入射周期が前記第1検査光の入射周期より短くなるように生体に入射する光入射手段と、
    前記光入射手段による前記第1検査光及び前記第2検査光の入射に伴い、前記第1検査光及び前記第2検査光それぞれに対応して前記生体から出る第1拡散光及び第2拡散光を検出して、前記第1拡散光及び前記第2拡散光それぞれの強度に対応する第1出力信号及び第2出力信号を生成して前記第1出力信号及び前記第2出力信号を出力する光検出手段と、
    前記第1出力信号及び前記第2出力信号に基づいて前記生体の血液中の情報を算出し、前記第2出力信号に基づいて前記生体の自律神経系の生理指標を算出する演算手段と、
    を備えることを特徴とする、生体計測装置。
  2. 前記第1検査光の中心波長は、オキシヘモグロビンの吸光係数がデオキシヘモグロビンの吸光係数よりも小さい値となる波長であり、
    前記第2検査光の中心波長は、オキシヘモグロビンの吸光係数がデオキシヘモグロビンの吸光係数よりも大きい値となる波長であることを特徴とする請求項1に記載の生体計測装置。
  3. 前記光入射手段は、デオキシヘモグロビンの吸光係数とオキシヘモグロビンの吸光係数とが等しい中心波長を有し、且つ前記第1検査光又は前記第2検査光と同時に入射しない第3検査光を前記生体に更に入射し、
    前記光検出手段は、前記光入射手段による前記第3検査光の入射に伴い、前記生体から出る第3拡散光を検出して、前記第3拡散光の強度に対応する第3出力信号を生成して前記第3出力信号を出力し、
    前記演算手段は、前記第1出力信号、前記第2出力信号及び前記第3出力信号に基づいて前記生体の血液中の情報を算出することを特徴とする請求項2に記載の生体計測装置。
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