JP2010123637A - ウェーハ熱処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】各回転支持体上に半導体ウェーハを載置し、この状態でウェーハの表裏面が水平となるように、各高さ調整手段により各回転支持体の高さを個別に調整する。これにより、ウェーハ熱膨張時、ウェーハとサセプタとの間の摩擦を転がり摩擦に変更できる。しかも、熱処理時のウェーハ表裏面が常時水平状態となるので、ウェーハのサセプタへの傾斜載置を原因としたスリップの発生を防げるとともに、回転支持体での不安定なウェーハ支持であっても、熱処理時のウェーハ姿勢の安定性が高まる。
【選択図】図1
Description
シリコンウェーハは、その外周部がウェーハ収納部の内周部に滑り接触(面接触)の状態で載置される。そのため、熱処理時、シリコンウェーハがウェーハ半径方向へ熱膨張する過程で、ウェーハ外周部とサセプタの内周部との間に摩擦が生じる。この摩擦力はシリコンウェーハの熱膨張を妨げる方向に作用し、ウェーハ外周部のサセプタとの接触部分に、スリップ(転位列の欠陥)が発生し易かった。
この発明は、ウェーハ熱膨張時の摩擦を転がり摩擦とし、かつ半導体ウェーハのサセプタへの傾斜載置を原因としたスリップの発生を防止することができるウェーハ熱処理装置を提供することを目的としている。
半導体ウェーハとしては、例えば単結晶シリコンウェーハ、SOI(Silicon
on Insulator)ウェーハなどを採用することができる。
サセプタとしては、例えば表裏面が平坦かつ互いに平行な平板を採用しても、平面視して円環状のものでもよい。また、サセプタは平坦な上面に半導体ウェーハが載置されるものでも、サセプタの上面に形成されたザグリ(凹部)に半導体ウェーハが収納されるものでもよい。
サセプタの素材としては、例えばSiC、シリコン、石英などを採用することができる。
サセプタに載置される半導体ウェーハの数は1枚(枚葉式)でも2枚以上(バッチ式)でもよい。
回転支持体の素材としては、例えばSiC、シリコン、石英などを採用することができる。
回転支持体の使用個数は2つ以上、好ましくは半導体ウェーハの載置時の安定性を高めるため、3つ以上が好ましい。回転支持体が3つの場合、サセプタの周方向へ120°毎に回転支持体を配置することができる。また、回転支持体が4つの場合、サセプタの周方向へ90°毎に回転支持体を配置することができる。各回転支持体がサセプタから落下しないように、サセプタの上面には、サセプタの周方向に離間して回転支持体の収納凹部を形成した方が好ましい。
「回転支持体の高さ」とは、回転支持体のうち、半導体ウェーハと接触する部分(上端)の高さである。
高さ調整手段としては、例えば上方へロッドを出し入れさせる各種のアクチュエータ、調整ねじなどを採用することができる。高さ調整手段の使用数は、回転支持体の個数に応じて変動する。
各高さ調整手段による高さ調整は、例えば、センサを移動しながら測定光を半導体ウェーハの表面に照射することで、その連続的な高さの変位を測定する非接触式の変位センサにより測定することで行われる。
収納凹部の形成数は、回転支持体の使用数により適宜変更される。収納凹部は、サセプタの周方向に所定ピッチで形成した方が、半導体ウェーハの支持の安定性が高まる。
アニール炉11の上方には、熱源であるハロゲンランプ15が多数配設されている。また、アニール炉11の一側部には、雰囲気ガス(アルゴンガス)を炉内に供給するガス供給口が配設されている。一方、アニール炉11の他側部には、アルゴン雰囲気ガスの排気口が形成されている。
アニール炉11の下部内には、水冷式の基台16が収納されている。基台16の上方に、シリコンウェーハ12が載置されたサセプタ13が昇降可能に設けられる。
図1および図2に示すように、サセプタ13は炭化珪素(SiC)製の平面視して内径と外径とが常時一定の環状板である。サセプタ13の表面の中央部には、表裏面を水平にした横置き状態でシリコンウェーハ12が収納されるウェーハ収納部(ザグリ)17が形成されている。ウェーハ収納部17は、平面視して円形の底板18と、底板18の外周に配置される周壁19とから区画されている。底板18の上面には、周方向へ120°毎に、半球状の収納凹部20が合計3つ形成されている。各収納凹部20には、シリコンウェーハ12の外周部の裏面が当接される球体(回転支持体)21が収納されている。
図1および図2に示すように、ウェーハ熱処理時には、まずシリコンウェーハ12をアニール炉11に挿入し、ウェーハ外周部を、サセプタ13の3つの球体21の上に載置する。
次に、この状態のまま、シリコンウェーハ12の表裏面が水平となるように、各電動シリンダ22のロッド22aの高さを個別に調整する。具体的には、図3に示すように、シリコンウェーハ12の表裏面が角度θだけ傾斜していた場合、図3中の右側の電動シリンダ22のロッド22aを、シリコンウェーハ12の表裏面が水平状態になるまで引き込ませる(図4)。シリコンウェーハ12の水平度(傾斜角度)の検査は、アニール炉11の上方に水平移動可能に設けられたレーザ光照射式の変位センサ23をシリコンウェーハ12の上方で水平移動させて測定することで行われる。
このとき、シリコンウェーハ12は、ランプ光による高温加熱により直径方向へ熱膨張する。ウェーハ外周部の裏面と接触している各球体21は、シリコンウェーハ12の熱膨張により回転モーメントが与えられ、サセプタ13(またはウェーハ12)の直径方向に直交する仮想中心線を中心として収納凹部20内で回転(転動)する。このとき、球体21はシリコンウェーハ12の裏面に対して、転がり接触している。そのため、球体21から受ける力は極めて小さく、シリコンウェーハ12の接触部分の自由度は大きい。その結果、シリコンウェーハ12の熱膨張はほとんど妨げられず、熱膨張を原因としたシリコンウェーハ12の変形によるスリップの発生を防止することができる。
図5に示すように、実施例2のRTA装置(ウェーハ熱処理装置)10Aは、アニール炉11内に挿入された1枚のシリコンウェーハ(半導体ウェーハ)12を、円板状のサセプタ13Aにより水平状態で支持している。サセプタ13Aの中央部の上面には、周方向へ120°毎に半球状の収納凹部20が合計3つ形成され、これらにシリコンウェーハ12の中心部の裏面が当接される球体(回転支持体)21が収納されている。すなわち、実施例1のウェーハ外周部を支持する3つの球体21に加えて、合計6つの球体21の上にシリコンウェーハ12が載置される。
その他の構成、作用および効果は、実施例1と同じであるので、説明を省略する。
12 シリコンウェーハ(半導体ウェーハ)、
13,13A サセプタ、
21 球体(回転支持体)、
22 電動シリンダ(高さ調整手段)、
22a ロッド。
Claims (3)
- 半導体ウェーハを円板状または環状のサセプタにより支持して熱処理するウェーハ熱処理装置において、
前記サセプタの上面に該サセプタの周方向に離間して配設され、前記半導体ウェーハの裏面の一部と転がり接触する複数の回転支持体と、
前記サセプタの周方向に離間して配設され、該サセプタを介して、前記半導体ウェーハの表裏面が水平となるように前記各回転支持体の高さを個別に調整する複数の高さ調整手段とを備えたウェーハ熱処理装置。 - 前記回転支持体はコロまたは球体で、
前記サセプタの上面には、前記コロまたは前記球体の収納凹部が前記サセプタの周方向に離間して複数形成された請求項1に記載のウェーハ熱処理装置。 - 前記各高さ調整手段が、ロッドを昇降させることで前記サセプタの傾斜角度を調整するアクチュエータである請求項1または請求項2に記載のウェーハ熱処理装置。
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- 2008-11-17 JP JP2008293857A patent/JP2010123637A/ja active Pending
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