JP2010122058A - ナビゲーション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】道路学習機能の対象を経路案内の目的地への引き込み道路に限定し、経路案内において利用価値の高い道路のみを学習することで、道路学習機能の効果をより向上させる。
【解決手段】経路案内の目的地が誘導経路である道路1から離れた場所に位置しており、自車両が地図データに既存の道路1を離脱し、目的地へ到達してから地図データに既存の道路2へ復帰した場合(図3(a))、道路1から離脱して道路2へ復帰するまでの移動軌跡に基づいて新規道路を検出する(図3(b))。そして、この検出した新規道路に対して、目的地周辺に設定されている学習対象判定領域との比較を行う。比較の結果、当該新規道路が目的地周辺の学習対象判定領域内を通る場合、図3(c)に示すように、道路1上の離脱地点に対応する接続ノードと、道路2上の復帰地点に対応する接続ノードと、この両接続ノードを結ぶリンクからなる学習道路を登録する。
【選択図】図3

Description

本発明は、地図データに基づいて目的地までの経路案内を行うナビゲーション装置に関する。
従来、車両等の移動体の移動軌跡に基づき、地図データに登録されていない新たな道路を学習するナビゲーション装置が知られている。道路学習機能は、現在地が地図データ内の既存の道路から逸脱した地点から、再び地図データ内の既存の道路へ復帰した地点までの走行軌跡に基づいて、地図データに存在しない新たな道路データを作成して記憶することにより、地図データに登録されていない新たな道路を学習する機能である(例えば、特許文献1参照)。このような道路学習機能によれば、外部から地図データを更新することなく、新たに建設された道路等を利用した経路案内を行うことが可能となる。
特開2005−172578号公報
しかしながら、上述のような道路学習機能では、ナビゲーション装置による目的地までの経路案内に対する貢献度の高低に関わらず、様々な新規道路が学習され得る。例えば、経路案内の目的地周辺の既存の道路から、当該目的地へ引き込むための道路を新規道路として学習した場合、目的地の正確な場所までたどり着くことのできる利用価値の高い道路を獲得することで、経路案内の精度向上に大いに貢献すると考えられる。
一方、目的地へ向かう経路の途中で一寸寄り道をした際などに、駐車場内での移動が新規道路として学習されてしまう場合もある。このようにして学習された新規道路は、目的地までの経路案内を行うための用途としては利用価値が低く、経路案内の精度向上には貢献しないものと考えられる。よって、このような不必要な道路まで学習の対象とすると、道路学習機能全体の効果が小さくなることが懸念される。
本願発明は、上記問題を解決するためになされており、道路学習機能の対象を経路案内の目的地への引き込み道路に限定し、経路案内において利用価値の高い道路のみを学習することで、道路学習機能の効果をより向上させるための技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載のナビゲーション装置は、地図データを用いて指定された目的地までの経路案内を行うナビゲーション装置であって、設定手段と、生成手段と、判定手段と、記憶手段と、新規道路記録手段とを備える。
設定手段は、地図データが示す地図において、経路案内の対象である目的地周辺の所定の地理範囲を判定領域として設定する。生成手段は、自ナビゲーション装置の現在地が地図データにおける道路の領域から逸脱しているときの移動軌跡に基づいて、当該地図データに登録されていない新規道路を生成する。判定手段は、新規道路生成手段によって生成された新規道路の少なくとも一部が、設定手段により設定された判定領域内に含まれるか否かを判定する。新規道路記録手段は、判定手段によって新規道路の少なくとも一部が判定領域に含まれると判定された場合、当該新規道路を記憶手段に記録する。
このように構成されたナビゲーション装置によれば、地図データに既存の道路から逸脱した際の移動軌跡に基づいて生成された新規道路のうち、目的地近傍の判定領域を通るものだけが地図データとして登録される。すなわち、判定手段によって新規道路が判定領域内に含まれるか否かを判定することで、目的地への引き込み道路を効果的に検出することができ、そのような道路のみを学習の対象とすることで、経路案内において利用価値の低い道路に対する学習を排除し、経路案内において利用価値の高い道路のみを学習できるようになる。これにより、ナビゲーション装置における道路学習機能の効果をより向上させることができる。
ところで、経路案内の目的地が地図データに登録されている既存の道路から離れており、当該目的地へ引き込む道路が地図データに登録されていない場合、当該目的地への経路案内は、現在地が地図データに既存の道路上において目的地近傍に到達した時点で目的地への到着判定を出力し、経路案内を終了することになる。このような場合、目的地への経路案内が終了した後に、ユーザは地図データに登録されていない道路を通って目的地まで移動することになる。つまり、到着判定後に通行する道路は、経路案内において利用価値高い道路である可能性が高いと考えられる。したがって、地図データ上に既存の道路上において目的地への到着判定を出力した後であっても、その後の移動軌跡を監視し、その目的地への引き込み道路に対する学習を継続することが肝要である。
そこで、請求項2に記載のように構成するとよい。すなわち、目的地までの経路案内を実行中において、地図データの示す道路上で当該目的地への到着判定を出力した以降も当該目的地に該当する判定領域を保持する。このように構成することで、地図データに既存の道路上で目的地の到着判定が出力された後でも、当該目的地に対する判定領域は維持されている。したがって、到着判定後に地図データに登録されていない新規道路を通行した場合でも、その新規道路に対する判定処理を行うことができる。よって、目的地への到着判定が出された後に通行する利用価値の高い道路を確実に学習することができるので好適である。
つぎに、請求項3に記載のナビゲーション装置は、新たな経路案内の目的地が指定されるまで、前回の目的地に対して設定手段が設定した判定領域を保持し、その後当該判定領域を解除することを特徴とする。
次の目的地がユーザによって指定されれば、ユーザは前回の目的地を目指す必要が無くなるため、この時点で前回の目的地に該当する判定領域については解除しても差し支えない。よって、次の目的地が指定されるまでは前回の目的地に該当する判定領域を保持し、その後、新たな目的地に該当する判定領域のみを保持するようにすればよい。
つぎに、請求項4に記載のナビゲーション装置は、電源がオフにされた場合、現在保持している判定領域を解除することを特徴とする。ナビゲーション装置の電源がオフにされるということは、ユーザが目的地に到着する等によりナビゲーション装置の使用目的が達成されたことを意味する。したがって、ナビゲーション装置の使用目的が達成されたのであれば、従前の目的に該当する判定領域は不要となるため、解除しても差し支えない。よって、電源がオフにされるまでは従前の目的地に該当する判定領域を保持し、次に電源がオンにされて新たな目的地が指定されれば、その目的地に該当する判定領域のみを保持するようにすればよい。
つぎに、請求項5に記載のナビゲーション装置は、経路案内の目的地がユーザの指示により解除された場合、当該目的地に該当する判定領域を解除することを特徴とする。ユーザにより目的地が解除されたということは、ユーザがその目的地を目指す必要が無くなったことを意味しており、この時点でその目的地に該当する判定領域については解除しても差し支えない。よって、目的地が解除まではその目的地に該当する判定領域を保持し、目的地の解除後、新たな目的地が指定されれば、その目的地に該当する判定領域のみを保持するようにすればよい。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
[ナビゲーション装置1の構成の説明]
図1は、本実施形態のナビゲーション装置1の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態のナビゲーション装置1は、車両に搭載されるナビゲーションシステムであり、図1に示すように、車両の現在地を検出するための位置検出器21と、利用者からの各種指示を入力するための操作スイッチ群22と、地図データやプログラム等を記憶する大容量記憶装置であるハードディスクドライブ(HDD)24と、各種情報を記憶する外部メモリ25と、地図表示画面等の各種表示を行うための表示装置26と、各種ガイド音声を出力するための音声出力装置27と、制御部29とを備える。
位置検出器21は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの送信信号を受信し、車両の位置座標や高度を検出するGPS受信機21aと、車両に加えられる回転運動の角速度に応じた検出信号を出力するジャイロスコープ21bと、車両の速度に応じた検出信号を出力する車速センサ21cとを備えている。そして、これらの各センサ21a〜21cは、各々が性質の異なる誤差を有しているため、互いに補完しながら車両の現在地を検出するように構成されている。
操作スイッチ群22は、表示装置26の表示面上に一体に設置されるタッチパネルや表示装置26の周囲に設けられるメカニカルなキースイッチ等で構成されている。HDD23は、制御部29からの制御に基づいてハードディスクからのデータの読み出し、及びハードディスクへのデータの書き込みを行う外部記憶装置である。HDD23が記憶しているデータは、交差点等の特定地点に対応するノード及びノード間を接続するリンクによって道路の接続状況を示す道路データ、及び地図画像の表示に必要な描画データ等からなる地図データや、いわゆるマップマッチング用のデータ、経路案内用のデータ、ナビゲーション装置1の作動のためのプログラム、意匠画像データ等を含む各種データである。
外部メモリ25は、各種データを記憶するためものである。この外部メモリ25には、電位的又は磁気的に記憶内容を書き換え可能で、かつ、電源を切っても記憶内容を保持できる記憶装置(例えば、不揮発性半導体メモリ等)を用いる。表示装置26は、液晶ディスプレイ等の表示面を有するカラー表示装置であり、制御部29からの映像信号の入力に応じて各種画像を表示可能である。この表示装置26は、地図画像の表示や、出発地から目的地までの誘導経路、車両の現在地を示すマーク、その他の案内情報等の表示に用いられる。音声出力装置27は、各種情報を音声にてユーザに報知できるように構成されている。これによって、表示装置26による表示と音声出力装置27による音声出力との両方でユーザに対して方向案内等の各種経路案内をすることができる。
制御部29は、CPU,ROM,RAM,I/O及びこれらの構成を接続するバスライン等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、上述した各部構成を制御する。この制御部29は、ROMやHDD24、外部メモリ25等から読み込んだプログラムやデータに基づいて種々の処理を実行する。
ここまででナビゲーション装置1の概略構成を説明したが、HDD24あるいは外部メモリ25が特許請求の範囲における記憶手段に相当し、制御部29が特許請求の範囲における設定手段、生成手段、判定手段、及び新規道路記録手段に相当する。
[動作の説明]
つぎに、制御部29が実行する処理について説明する。
ナビゲーション関係の処理としては、地図表示処理や経路案内処理等が挙げられる。地図表示処理では、まず、位置検出器21からの検出信号に基づいて自車両の現在地を算出する。そして、HDD24から読み込んだ現在地周辺の地図データに基づいて地図画像を生成し、表示装置26に現在地周辺の地図画像を表示させる。また、制御部29は、位置検出器21からの検出信号により検出した自車両の現在地を示すマークを、表示装置26に表示させる地図画像上に重ね合わせて表示し、自車両の移動に伴って現在地のマークを移動させたり、地図画像をスクロールさせる。
また、経路案内処理では、ユーザが操作スイッチ群22を操作して目的地を設定すると、制御部29は車両の現在地を出発地とし、出発地から目的地までの最適経路をHDD24から読み込んだ道路データを用いて探索する。そして、経路探索により得られた最適経路を誘導経路として、その誘導経路を地図画像上に重ね合わせて表示装置26に表示させる。そして、制御部29は自車両の移動に伴って所定のタイミングで案内情報を表示又は音声で出力し、自車両が目的地までの誘導経路に沿って走行できるように案内する。
さらに、本実施形態のナビゲーション装置1では、自車両がHDD24に格納されている地図データに登録されていない新規道路を走行した際に、その新規道路を学習道路としてHDD24あるいは外部メモリ25に登録し、この登録した学習道路を既存の道路データと同様に上述の経路案内に利用する学習機能を備える。
具体的には、制御部29は、自車両の走行中に、定期的に位置検出器21により現在地を特定し、自車両が地図データに登録されている既存の道路から離脱した地点から、再び地図データに既存の道路へ復帰するまでの自車両の座標の移動軌跡を検出する。そして、その検出した移動軌跡に基づいて、新規道路のデータを生成する。この新規道路のデータは、離脱した既存の道路のリンクIDと離脱地点の座標、復帰した既存の道路のリンクIDと復帰地点の座標、離脱地点と復帰地点との間の道路形状を示す座標点(以下、形状点)の集合から構成される。
さらに、制御部29は、上記学習機能における本発明の特徴的な処理として、上述のようにして検出した新規道路のうち、経路案内の目的地へ接続する引き込み道路を特定し、その特定した引き込み道路のみを学習対象として地図データに登録する「学習対象道路特定処理」を実行する。この処理の詳細な説明については後述する。
[学習対象判定領域の説明]
上述の学習対象道路特定処理において、制御部29は、検出した新規道路が目的地への引き込み道路であるか否かを判定するための「学習対象判定領域(本発明の判定領域に相当)」を設定する。まずは、この学習対象判定領域の詳細な内容について説明する。
ユーザが操作スイッチ群22を操作して目的地を設定すると、制御部29は、この設定された目的地を基準とする所定範囲を学習対象判定領域として設定し、制御部29のRAM等に保持する。そして、この保持している学習対象判定領域を上述の学習対象道路特定処理に適用する。
この学習対象判定領域の設定方法の一例として、目的地を中心とする所定範囲(例えば、目的地の周囲○○m等)を、学習対象判定領域に設定することが考えられる。また、学習対象判定領域の規模としては、固定の値であってもよいし、目的地とその目的地直近の地図データに既存道路との距離に応じて変更するような構成であってもよい。例えば、目的地直近の既存道路から当該目的地へ引き込む道路のデータが存在しない場合、その目的地と目的地直近の既存道路との距離が大きくなる程、学習対象判定領域の規模を大きくするといった運用が考えられる。あるは、目的地が既存道路に囲まれた領域内に存在する場合、その既存道路に囲まれた範囲内を学習対象判定領域に設定するといった運用も考えられる。
なお、設定した学習対象判定領域は、下記のような条件に基づいて保持された後、不要になった場合には解除される。
(1)地図データに既存の道路上を走行中において、目的地付近へ到着したと判定する所定の到着判定領域へ自車両が到達した時点で到着判定結果を出力し、その到着判定結果が出力された以降も当該目的地に該当する学習対象判定領域を保持する。
(2)ユーザが操作スイッチ群22を操作して新たな経路案内の目的地を指定するまで前回の目的地に対して設定した学習対象判定領域を保持し、その後当該学習対象判定領域を解除する。そして、新たに指定された目的地に該当する学習対象判定領域を設定し、これを保持する。
(3)車両のアクセサリスイッチがオフにされる等してナビゲーション装置1の電源がオフになった場合、現在保持している学習対象判定領域を解除する。
(4)経路案内の途中で目的地がユーザの指示により解除された場合、当該目的地に該当する学習対象判定領域を解除する。
上記(1)〜(4)の各条件については、複数組み合わせて適用するような構成であってもよいし、何れか1つを適用するような構成であってもよい。
[学習対象道路特定処理の説明]
つぎに、制御部29が実行する上述の学習対象道路特定処理の詳細な内容について、図2のフローチャート及び図3,4の説明図に基づいて説明する。
図2は、制御部29が実行する学習対象道路特定処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、経路案内の目的地に対して設定された学習対象判定領域を保持している最中において繰り返し実行される。
制御部29は、まず、自車両の移動軌跡に基づいて地図データに登録されていない新規道路を検出したか否かを判定する(S100)。ここで、新規道路を検出していないと判定した場合(S100:NO)、学習対象道路特定処理を終了する。一方、新規道路を検出したと判定した場合(S100:YES)、まず、当該新規道路が学習対象(すなわち、学習道路として記憶する対象)であるか否かを示す学習対象フラグを「FALSE(偽)」にセットする(S110)。
つぎに、当該処理対象の新規道路を構成する形状点のうち、未処理の形状点が存在するか否かを判定する(S120)。ここで、未処理の形状点が存在すると判定した場合(S120:YES)、その未処理の形状点の中から次の処理対象となる形状点の座標を1つセットする(S130)。そして、当該処理対象の形状点の座標が、現在保持している学習対象判定領域に含まれるか否かを判定する(S140)。処理対象の形状点の座標が学習対象判定領域に含まれていない判定した場合(S140:NO)、S120の処理へ戻る。以降、S120〜S140の処理を順次繰り返し、新規道路の形状点と学習対象判定領域との比較を順次繰り返す。
その過程において、S140で処理対象の形状点の座標が学習対象判定領域に含まれると判定した場合(S140:YES)、学習対象フラグを「TRUE(真)」にセットし(S150)、S160の処理へ移行する。一方、S120〜S140の処理を繰り返した結果、学習対象判定領域に含まれる形状点が見つからず、S120で未処理の形状点が存在しないと判定した場合(S120:NO)、S160の処理へ移行する。
S160では、学習対象フラグの状態がTRUEであるか否かを判定する。学習対象フラグがTRUEであると判定した場合(160:YES)、すなわち、新規道路の少なくとも一部が学習対象判定領域内を通る場合、処理対象の新規道路を学習道路としてHDD24あるいは外部メモリ25に記憶する(S170)。ここでは、新規道路の両端である離脱地点及び復帰地点の両地点を地図データに既存の道路への接続ノードとし、この両接続ノードと、両接続ノードがそれぞれ接続する既存道路のリンクIDと、両接続ノード間をつなぐリンク情報と、リンクの形状を示す形状点等の各種データを学習道路として登録する。
一方、S160で学習対象フラグがFALSEであると判定した場合(S160:NO)、すなわち、新規道路が学習判定領域内を通らない場合、学習対象道路特定処理を終了する。この場合、当該新規道路は学習道路には登録されない。
つぎに、図3は、上述の学習対象道路特定処理の具体的な適用例を模式的に示す説明図である。図3で示す事例では、地図データに既存の道路によって構成された目的地までの誘導経路の終点(経路案内が終了する地点)を通過後に検出された新規道路を学習道路として登録する場合を想定している。
図3(a)に示すように、経路案内の目的地が誘導経路である道路1(地図データに既存の道路)から離れた場所に位置する場合、誘導経路の終点は、道路1上における目的地近傍に設定される。そして、この誘導経路の終点を中心として到着判定領域が設定される。この到着判定領域内に自車両が到達した場合、到着判定結果が出力され、目的地付近へ到着した旨の案内がユーザに対して行われ、この時点で当該目的地への経路案内が終了する。ここで、図3(a)の太い破線で示す移動軌跡のとおり、自車両が、道路1上の誘導経路の終点を通過した後に道路1を離脱し、目的地へ到達してから地図データに既存の道路2へ復帰した場合を想定する。
この場合、図3(b)に示すように、到着判定結果の出力後の移動軌跡に基づいて新規道路が検出される。この新規道路は、道路1上の離脱地点及び道路2上の復帰地点と、これらの離脱地点及び復帰地点間の移動軌跡に基づく形状点によって構成される。そして、この検出された新規道路に対して、目的地周辺に設定されている学習対象判定領域との比較が行われる。なお、到着判定結果が出力され当該目的地に対する経路案内が終了していても、当該目的地に該当する学習対象判定領域は保持されている。
ここでは、検出された新規道路が目的地周辺の学習対象判定領域内を通っているため、図3(c)に示すように、道路1上の離脱地点に対応する接続ノードと、道路2上の復帰地点に対応する接続ノードと、この両接続ノードを結ぶリンクからなる学習道路を道路データとして登録する。
つぎに、図4は、上述の学習対象道路特定処理による別の適用例を模式的に示す説明図である。図4で示す事例では、地図データに既存の道路によって構成された目的地までの誘導経路の終点(経路案内が終了する地点)を通過する前に検出された新規道路を学習道路として登録する場合を想定している。
図4(a)に示すように、経路案内の目的地が、誘導経路である道路1(地図データに既存の道路)から離れた場所に位置する場合、誘導経路の終点は、道路1上における目的地近傍に設定される。そして、この誘導経路の終点を中心として到着判定領域が設定される。この到着判定領域内に自車両が到達した場合、到着判定結果が出力され、目的地付近へ到着した旨の案内がユーザに対して行われ、この時点で当該目的地への経路案内が終了する。ここで、図4(a)の太い破線で示す移動軌跡のとおり、自車両が、道路1上の誘導経路の終点を通過する前、すなわち、到着判定結果の出力前に道路1を離脱し、目的地へ到達してから再び道路1へ復帰した場合を想定する。
この場合、図4(b)に示すように、誘導経路である道路1から離脱後の移動軌跡に基づいて新規道路が検出される。この新規道路は、道路1上の離脱地点及び復帰地点と、これらの離脱地点及び復帰地点間の移動軌跡に基づく形状点によって構成される。そして、この検出された新規道路に対して、目的地周辺に設定されている学習対象判定領域との比較が行われる。
ここでは、検出された新規道路は目的地周辺の学習対象判定領域内を通っているため、図4(c)に示すように、道路1上の離脱地点及び復帰地点に対応する両接続ノードと、この両接続ノードを結ぶリンクからなる学習道路を登録する。
[効果]
上記実施形態のナビゲーション装置1によれば、下記のような効果を奏する。
(1)地図データに既存の道路から逸脱した際の移動軌跡に基づいて生成された新規道路のうち、目的地近傍の学習対象判定領域を通るものだけが学習道路として地図データに登録される。すなわち、制御部29によって新規道路が学習対象判定領域内に含まれるか否かを判定することで、目的地への引き込み道路を効果的に検出することができ、そのような新規道路のみを学習の対象とすることで、経路案内において利用価値の低い道路に対する学習を排除し、経路案内において利用価値の高い道路のみを学習できるようになる。これにより、ナビゲーション装置1における道路学習機能の効果をより向上させることができる。
(2)地図データに既存の道路上で目的地の到着判定が出力された後でも、当該目的地に対する学習対象判定領域は維持される。したがって、到着判定の出力後に地図データに登録されていない新規道路を通行した場合でも、その新規道路に対する学習対象道路特定処理を行うことができる。よって、目的地への到着判定が出された後に通行する利用価値の高い道路を確実に学習することができるので好適である。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態は、車載用のナビゲーションシステムとして本発明を実施したものであるが、本発明の技術思想は、例えば、ナビゲーション機能を有するアプリケーションを実行可能な携帯電話機やノート型のパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯型ゲーム機等の携帯情報端末に適用することができる。
ナビゲーション装置1の概略構成をしめすブロック図である。 学習対象道路特定処理の手順を示すフローチャートである。 学習対象道路特定処理の具体例を模式的に示す説明図である。 学習対象道路特定処理の具体例を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1…ナビゲーション装置、21…位置検出器、21a…GPS受信機、21b…ジャイロスコープ、21c…車速センサ、22…操作スイッチ群、24…ハードディスクドライブ、25…外部メモリ、26…表示装置、27…音声出力装置、29…制御部

Claims (5)

  1. 地図データを用いて指定された目的地までの経路案内を行うナビゲーション装置であって、
    前記地図データが示す地図において、経路案内の対象である目的地周辺の所定の地理範囲を判定領域として設定する設定手段と、
    自ナビゲーション装置の現在地が前記地図データにおける道路の領域から逸脱しているときの移動軌跡に基づいて、当該地図データに登録されていない新規道路を生成する生成手段と、
    前記新規道路生成手段によって生成された新規道路の少なくとも一部が、前記設定手段により設定された判定領域内に含まれるか否かを判定する判定手段と、
    前記生成手段によって作成された新規道路を記憶するための記憶手段と、
    前記判定手段によって前記新規道路の少なくとも一部が前記判定領域に含まれると判定された場合、当該新規道路を前記記憶手段に記録する新規道路記録手段とを備え、
    前記地図データが示す地図の道路及び前記記憶手段に記憶されている新規道路を利用して、目的地までの経路案内を行うこと
    を特徴とするナビゲーション装置。
  2. 請求項1に記載のナビゲーション装置において、
    目的地までの経路案内を実行中において、前記地図データの示す道路上で当該目的地への到着判定を出力した以降も当該目的地に該当する判定領域を保持すること
    を特徴とするナビゲーション装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のナビゲーション装置において、
    新たな経路案内の目的地が指定されるまで、前回の目的地に対して前記設定手段が設定した判定領域を保持し、その後当該判定領域を解除すること
    を特徴とするナビゲーション装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のナビゲーション装置において、
    当該ナビゲーション装置の電源がオフにされた場合、現在保持している判定領域を解除すること
    を特徴とするナビゲーション装置。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のナビゲーション装置において、
    経路案内の目的地がユーザの指示により解除された場合、当該目的地に該当する判定領域を解除すること
    を特徴とするナビゲーション装置。
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