JP2010110253A - 脱穀機 - Google Patents
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【解決手段】クリンプ網15の後端部下方に穀粒量検出センサ34を設け、該穀粒量検出センサ34にて検出された検出結果に基づいて、送塵弁10a及びチャフシーブ18の動作を制御して、チャフシーブ18から漏下する穀粒量を増加させて、チャフシーブ18からストローラック19へ送出される穀粒の量を低減させる構成とした。
【選択図】図2
Description
前記送塵弁に動力を供給する第2駆動源を備え、前記制御手段は、前記判定手段にて、前記検出手段にて検出された穀粒量が所定範囲外にあると判定された場合に、前記送塵弁が前記送塵弁軸を中心にして一方向に回動するように、前記第2駆動源を駆動させる手段を備えることを特徴とする。
以下本発明を実施の形態1に係るコンバインを示す図面に基づいて詳述する。図1はコンバインの外観斜視図である。
図において1は走行クローラであり、該走行クローラ1の上側に脱穀装置2が設けてある。該脱穀装置2の前側に、刈取り穀稈と非刈取り穀稈とを区別する分草板3a、穀稈を刈取る刈刃3b、及び穀稈を引き起こす引起し装置3cを備える刈取部3が設けてある。前記脱穀装置2の左側には穀粒を収容する穀粒タンク4を設けてあり、前記脱穀装置2の右部には穀稈を搬送するフィードチェン5を設けてある。該フィードチェン5には穀稈を挟持する挟持部材6が対向している。前記フィードチェン5の始端部付近には縦運搬装置7を配設してある。また前記穀粒タンク4には、穀粒タンク4から穀粒を排出する筒状の排出オーガ4aを取り付けてあり、穀粒タンク4の前側にはキャビン8を設けてある。
図2に示すように、脱穀装置2の上部前側に穀稈を脱穀するための扱室10が設けてある。該扱室10内に、前後方向を軸長方向とした円筒形の扱胴11が軸架してあり、該扱胴11は軸回りに回動可能となっている。扱胴11の周面には多数の扱歯12、12、・・・12を螺旋状に取り付けてある。前記扱胴11の下側に、前記扱歯12、12、・・・12と協働して稈を揉みほぐすクリンプ網15が配置してある。前記扱胴11はエンジン40(後述する図3参照)の駆動力によって回動し、穀稈を脱穀する。
チャフシーブ18の前部から漏下した穀粒は、傾斜板20a上を滑落してグレンシーブ20に送られる。またチャフシーブ18の後部からグレンシーブ20に穀粒が漏下する。
前記ストローラック19の透孔から傾斜板24又は二番穀粒板25に落下した落下物は前記二番スクリュー26に向けて滑落する。滑落した落下物は、二番スクリュー26によって前記扱胴11の左側であって、前記揺動選別盤17の上方に設けてある処理ロータ14に搬送され、処理ロータ14にて脱穀処理される。
自動制御ランプ83及び警告ランプ84は、後述する制御部100の出力信号に基づいて、点灯するか又は消灯する。
制御部100は、送塵弁10aの前後方向に対する角度を送塵弁角度設定スイッチ81にて設定された角度α1〜α5に一致させるべくモータM1に動作指令を発し、ロータリエンコーダE1によるモータM1の回転数及び回転方向を示す値をフィードバック情報として、モータM1を駆動制御する。
また前記軸体18iには、軸体18i周りの回動板18cの位置を検出するポテンショメータ型のシーブセンサ18jを設けてある。該シーブセンサ18jの出力に基づいてシーブ角(シーブ板18a、18a、・・・、18aと連結桿18bとのなす角度)θrを検出する構成にしてある。
また前記回動板18cの一端部及び手動板18hの他端部に、ばね体18dを介装して前記手動板18hと前記回動板18cとを連結してある。また前記手動板18hの中途部には、ばね体18fの一端部を連結してあり、該ばね体18fの他端部は前記脱穀装置2の適所に固定してある。
制御部100は内部バス100iにより相互に接続されたCPU100a、ROM100b、RAM100c、及びEEPROM100dを備えている。CPU100aはROM100bに記憶された制御プログラムをRAM100cに読み込み、該制御プログラムに従って、送塵弁10a、チャフシーブ18の動作を制御する。
EEPROM100dには許容値設定スイッチ82の任意の出力電圧Vと閾値Pとの関係を示す関数fと、許容値設定スイッチ82の任意の出力電圧Vと閾値Qとの関係を示す関数gとが記憶してある。図9に示すように、任意の出力電圧Vに対する閾値Qは、任意の出力電圧Vに対する閾値P以下になる。また関数f及び関数gにおいて、前記出力電圧Vの増減に応じて前記閾値P及び閾値Qはそれぞれ減増する。
CPU100aは、車速センサ43から車速検出値を取込む(ステップS821)。そしてCPU100aは取込んだ車速検出値とEEPROM100dに記憶してある前記機体の速度の下限値Vminとを比較して、車速検出値がVmin以上であるか否かを判定する(ステップS822)。車速検出値がVmin以上である場合には(ステップS822:YES)、CPU100aは、低速指令を変速回路41aに出力し(ステップS823)、機体の速度を低減させる。そしてCPU100aはタイマを使用して、所定時間が経過するまで待機する(ステップS824)。該所定時間は、ステップS823での処理によって車速を低減させた時から、前記穀粒量検出センサ34にて検出される穀粒量が減少する時までの時間に相当する。
CPU100aは送塵弁角度設定スイッチ81にて設定された設定角度θsの値を取込む(ステップS91)。そしてCPU100aはEEPROM100dにアクセスして送塵弁角度θaの値と設定角度θsの値とを比較し、送塵弁角度θaが設定角度θsに等しいか否かを判定する(ステップS92)。送塵弁角度θaが設定角度θsに等しくない場合には(ステップS92:NO)、CPU100aは送塵弁駆動回路100eに戻弁信号を出力し(ステップS93)、ロータリエンコーダE1によるモータM1の回転数及び回転方向を示す値をフィードバック情報として、図6中の破線矢印によって示すように、送塵弁角度θaの値がαk(k=2〜5)からαk−1になるまでモータM1を逆回転させる。
実施の形態1の変形例においては、穀粒量検出センサ34は、図14に示す如く、クリンプ網15の下方であって、クリンプ網15の後端部よりも後方に配置してある。穀粒量検出センサ34はクリンプ網15の後端部から横溢した穀粒の量を検出することができ、穀粒量検出センサ34の検出結果を、クリンプ網15の後端部から横溢した穀粒の量とストローラック19へ送出される穀粒量との関係を示す関数に適用することでストローラック19へ送出される穀粒量を求めることができる。
以下本発明を実施の形態2に係るコンバインを示す図面に基づいて詳述する。図15はコンバインの脱穀装置2の内部構成を略示する側面断面図である。
前記処理ロータ14は、脱穀処理された処理物を排出する排出口14aを有している。該排出口14aと前記揺動選別盤17との間に穀粒量検出センサ34が配置してある。穀粒量検出センサ34は排出口14aから排出される穀粒の量を検出することができる。前記ストローラック19の透孔から落下し、二番スクリュー26によって処理ロータ14に搬送された穀粒は排出口14aから排出されるので、穀粒量検出センサ34にて検出される穀粒量にはストローラック19に送出された穀粒量が反映されている。穀粒量検出センサ34の検出結果を、処理ロータ14の排出口14aから排出される穀粒量とストローラック19へ送出される穀粒量との関係を示す関数に適用することでストローラック19へ送出される穀粒量を求めることができる。
CPU100aはEEPROM100dから送塵弁角度θaの値を読み出し(ステップS271)、送塵弁角度θaの値が角度α5に等しいか否かを判定する(ステップS272)。送塵弁角度θaの値が角度α5に等しくない場合(ステップS272:NO)、すなわち送塵弁角度θaがαn(n=1〜4)である場合には、CPU100aは、送塵弁駆動回路100eに正回転信号を出力し(ステップS273)、ロータリエンコーダE1によるモータM1の回転数及び回転方向を示す値をフィードバック情報として、送塵弁角度θaがαn+1になるまでモータM1を正回転させる。該モータM1の正回転によって送塵弁角度θaは大きくなり、扱室10にて穀稈から分離した穀粒の多くは、チャフシーブ18の前部へ漏下する。
10 扱室
10a 送塵弁(調整手段)
11 扱胴
14 処理ロータ(処理装置)
18a シーブ板
18b 連結杆
18j シーブセンサ
18k 支軸
19 ストローラック
26 二番スクリュー(搬送装置)
34 穀粒量検出センサ(検出手段)
65 送塵弁軸
82 許容値設定スイッチ
100 制御部(制御手段)
100a CPU
100b ROM
100c RAM
100d EEPROM
M1 モータ
M2 モータ
E1 ロータリエンコーダ
E2 ロータリエンコーダ
Claims (9)
- 刈取られた穀稈を脱穀する扱室と、該扱室の下方に設けてあり、前記扱室から漏下した稈及び穀粒を選別するストローラックとを備える脱穀機において、
前記ストローラックへ送出される穀粒量を検出する検出手段と、
前記ストローラックへ送出される穀粒量を調整する調整手段と、
前記検出手段にて検出された穀粒量が所定範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、
該判定手段での判定結果に基づいて、前記調整手段の動作を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする脱穀機。 - 前記調整手段は、前記ストローラックの隣に横並びに設けてあり、互いに対向する複数のシーブ板を備え、
上下方向及び前記複数のシーブ板の並び方向に略直交する方向を軸長方向としており、前記複数のシーブ板にそれぞれ枢着してある複数の支軸と、
前記並び方向に沿って配置してあり、前記複数のシーブ板を枢軸を介して連結する連結杆と、
該連結杆を前記並び方向に移動させるために前記連結杆へ動力を供給する第1駆動源とを備え、
前記判定手段にて、前記検出手段にて検出された穀粒量が所定範囲外にあると判定された場合に、前記複数のシーブ板が各支軸を中心にして一方向に回動するように、前記第1駆動源を駆動させる手段を備えること
を特徴とする請求項1に記載の脱穀機。 - 前記扱室には円筒形の扱胴が収容してあり、
前記調整手段は、前記扱室内における前記扱胴の周囲に配置してあり、稈及び穀粒の送出量を調整する送塵弁を備え、
該送塵弁は、前記扱胴の径方向を軸長方向とした送塵弁軸に枢支してあり、
前記送塵弁に動力を供給する第2駆動源を備え、
前記制御手段は、前記判定手段にて、前記検出手段にて検出された穀粒量が所定範囲外にあると判定された場合に、前記送塵弁が前記送塵弁軸を中心にして一方向に回動するように、前記第2駆動源を駆動させる手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の脱穀機。 - 前記送塵弁軸周りの前記送塵弁の位置を検出する位置検出手段と、
前記送塵弁軸周りの前記送塵弁の位置を設定する位置設定手段と、
前記位置検出手段にて検出された前記送塵弁軸周りの前記送塵弁の位置が、前記位置設定手段にて設定された前記送塵弁軸周りの前記送塵弁の位置から偏倚しているか否かを判定する偏倚判定手段と、
該偏倚判定手段にて、前記送塵弁軸周りの前記送塵弁の位置が前記位置設定手段にて設定された前記送塵弁軸周りの前記送塵弁の位置から偏倚していると判定された場合であって、前記検出手段にて所定範囲内の穀粒量を検出したときに、前記送塵弁を前記位置設定手段にて設定された前記送塵弁軸周りの位置まで段階的に移動させる手段と
を備えることを特徴とする請求項3に記載の脱穀機。 - 前記所定範囲を変更する手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の脱穀機。
- 圃場を走行する走行部と、
前記調整手段の作動の可否を判断する手段と、
該手段にて前記調整手段の作動が不可能であると判断された場合に、前記走行部を強制的に減速させる手段と
を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の脱穀機。 - 前記判定手段にて、前記検出手段にて検出された穀粒量が所定範囲外にあると判定された場合に、前記検出手段にて検出された穀粒量が所定範囲外にあることを表示する手段を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の脱穀機。
- 前記扱室と前記ストローラックとの間に前記検出手段を配置してあることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の脱穀機。
- 前記ストローラックから落下した落下物を搬送するための搬送装置を備え、
前記扱室と前記ストローラックとの間に、前記搬送装置にて搬送された前記落下物を脱穀し排出口から穀粒を排出する処理装置を配置してあり、
該処理装置の前記排出口に前記検出手段を配置してあること
を特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の脱穀機。
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