JP2010108966A - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】エアーギャップ型の多層配線構造を有する半導体装置の上部配線のたわみを少なくするとともに、前記半導体装置の製造方法を簡略化するという課題があった。
【解決手段】半導体素子102を含む層間膜層95と、層間膜層95上に備えられ、エアーギャップ部96cを有する多層配線部96と、層間膜層95の上に立設され、多層配線部96を構成する複数の配線部のうちいずれか一つの配線部を支持するものであって、前記配線部と同一の材料からなり、前記一の配線部のみと電気的に接続された柱状の支持体51と、を具備してなる半導体装置111を用いることにより、上記課題を解決できる。
【選択図】図1
Description
しかし、近年、前記配線が高密度に形成されて各配線の間隔が狭まることにより、一つの配線に寄生する容量が増大して、高速動作しない問題が発生している。
たとえば、特許文献1には「エアーギャップの銅のインタコネクト」が開示されており、ここで記載された構造は、配線および層間絶縁膜を交互に所望のレイアウトで形成した後に、ウェットエッチングにより酸化シリコン系層間絶縁膜(層間膜)をエッチング除去して、前記配線の間に空間を設けた構造である。この構造では、前記配線の間に層間絶縁膜が設けられず空間とされるので、前記配線の間の容量をより低減することができる。なお、この構造はエアーギャップ構造、エアーアイソレーション構造またはエアーギャップアイソレーション構造と呼ばれる。
本発明の半導体装置は、半導体素子を含む層間膜層と、前記層間膜層上に備えられ、エアーギャップ部を有する多層配線部と、前記層間膜層の上に立設され、前記多層配線部を構成する複数の配線部のうちいずれか一つの配線部を支持するものであって、前記配線部と同一の材料からなり、前記一の配線部のみと電気的に接続された柱状の支持体と、を具備してなることを特徴とする。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の実施形態である半導体装置の一例を説明する断面図である。
図1に示すように、本発明の実施形態である半導体装置111は、シリコン基板101上に層間膜層95と多層配線部96とが積層されて概略構成されている。
多層配線部96の層間膜層と反対側(一面側)には第(n)配線部82が形成され、多層配線部96の層間膜層側(他面側)には第(1)配線部22が形成されている。さらにまた、多層配線部96上にはボンディングパッド98が形成されている。
シリコン基板101には、絶縁体が充填された複数のトレンチ5からなる素子分離領域8が形成されており、これらの素子分離領域8により、複数の素子形成領域9が区画されている。
<層間膜層>
シリコン基板101上には、第一層間膜層11とローカル配線層12と第二層間膜層13とが積層されてなる層間膜層95が形成されている。
シリコン基板101上で素子形成領域9に区画された領域には、MOSトランジスタ(以下、半導体素子)102が形成されている。その半導体素子102を覆うように絶縁膜3が形成され、その上面は平坦面とされている。また、絶縁膜3には、半導体素子102に隣接して複数のビア6が形成されている。これらの構成により第一層間膜層11が形成されている。
<ローカル配線層>
第一層間膜層11全体を覆うようにローカル配線層12が形成されている。図では省略しているが、ローカル配線層12には、キャパシタやローカル配線などが形成されている。前記ローカル配線は、ビア6に接続されている。
<第二層間膜層>
ローカル配線層12全体を覆うように絶縁膜1が形成され、その上面が平坦面とされている。また、絶縁膜1を貫通するように複数の孔部が設けられ、前記孔部に金属などの材料が充填されてコンタクトプラグ2が形成されている。そして、絶縁膜1とコンタクトプラグ2とからなる第二層間膜層13が形成されている。コンタクトプラグ2は前記ローカル配線などに接続されている。
層間膜層95上には、多層配線部96が形成されている。多層配線部96は、前記層間膜層側に形成された第(1)配線層20から前記層間膜層と反対側に形成された第(n)配線層80までn層の配線層が積層されてなる。
第二層間膜層13上に、第(1)配線層20が形成されている。第(1)配線層20は、複数の第(1)配線部22と、第(1)パッド部23と、エアーギャップ部とからなる。
第(1)配線部22は、コンタクトプラグ2と接続されている。なお、図1に示す第(1)配線部22は、ライン状に形成された第(1)配線部22の幅方向の断面を示している。つまり、図1において、第(1)配線部22のラインは紙面に垂直な方向に形成されている。
また、第(1)パッド部23は、第(1)配線部22およびコンタクトプラグ2とは電気的に絶縁されている。
第(1)配線層20上に、第(2)配線層30が形成されている。第(2)配線層30は、第(2)配線部32と、第(2)パッド部33と、エアーギャップ部とからなる。第(2)配線部32は、面内の所定の位置を連結するように面内配線されるとともに、層間膜層側に向けて突出して形成されたコンタクトプラグ32bにより第(1)配線部22に接続されて上下の配線部を連結している。
また、第(2)パッド部33は、層間膜層側に向けて突出して形成されたコンタクトプラグ33bにより第(1)パッド部23に接続されている。
第(2)配線層30上に、第(3)配線層40が形成されている。第(3)配線層40は、第(3)配線部42と、第(3)パッド部43と、エアーギャップ部とからなる。第(3)配線部42は、面内の所定の位置を連結するように面内配線されるとともに、層間膜層側に向けて突出して形成されたコンタクトプラグ42bにより第(2)配線部32に接続されて上下の配線部を連結している。
また、第(3)パッド部43は、層間膜層側に向けて突出して形成されたコンタクトプラグ43bにより第(2)パッド部33に接続されている。
第(2)配線層30および第(3)配線層40と同様な構成で、第(n−2)配線層60までの各層が連続して形成されている(図示略)。第(n−2)配線層60は、第(n−2)配線部62と、第(n−2)パッド部63と、エアーギャップ部とからなる。第(n−2)配線部62は、面内の所定の位置を連結するように面内配線されるとともに、層間膜層側に向けて突出して形成されたコンタクトプラグ62bにより第(n−3)配線部に接続されて上下の配線部を連結している。
また、第(n−2)パッド部63は、層間膜層側に向けて突出して形成されたコンタクトプラグ(図示略)により第(n−3)パッド部に接続されている。
第(n−2)配線層60上に、第(n−1)配線層70が形成されている。第(n−1)配線層70は、第(n−1)配線部72と、第(n−1)パッド部73と、エアーギャップ部とからなる。第(n−1)配線72は、面内の所定の位置を連結するように面内配線されるとともに、層間膜層側に向けて突出して形成されたコンタクトプラグ72bにより第(n−1)配線部72に接続されて上下の配線部を連結している。
また、第(n−1)パッド部73は、層間膜層側に向けて突出して形成されたコンタクトプラグ73bにより第(n−2)パッド部63に接続されている。
第(n−1)配線層70上に、第(n)配線層80が形成されている。第(n)配線層80は、第(n)配線部82と、エアーギャップ部とからなる。図1に示す第(n)配線82は、ライン状に形成された第(n)配線部82の長手方向の断面を示している。つまり、図1において、第(n)配線部82のラインは紙面に水平な方向に形成されている。
第(n)配線部82には、層間膜層側に向けて突出して形成されたコンタクトプラグ82bが設けられており、コンタクトプラグ82bは第(n−1)配線部72に接続されて上下の配線部を連結するとともに、第(n−1)パッド部73に接続されている。
第(2)配線層30から第(n−1)配線層70まで配線層が積層されて、連結配線層92とされている。
連結配線層92は、第(n)配線部82と第(1)配線部22とを連結する連結配線部53、54と、連結配線部53、54と同一の配線材料からなり、第(n)配線部82を層間膜層側から支持し、第(1)配線部22と電気的に絶縁された柱状の支持体51と、第(n)配線部82、第(1)配線部22、連結配線部53、54及び柱状の支持体51との間に設けられたエアーギャップ部96cと、を備えている。
図1に示すように、第(1)パッド部23の直上に第(2)パッド部33から第(n−1)パッド部73まで連続して形成されて、柱状の支持体51が形成されている。これにより、柱状の支持体51は、第(n)配線部82を層間膜層側から支持して、第(n)配線部82のたわみを少なくすることができる。
また、柱状の支持体51は、第1配線部22から第(n−1)配線部72までの配線部と電気的に絶縁されている。これにより、柱状の支持体51が、半導体素子102の動作に影響を及ぼすことはない。
柱状の支持体51の形状は、特に限定されるものではなく、柱状、直方体状または円柱状などとすることができる。
たとえば、第(1)パッド部23の幅を広くして、幅方向の両端部の2箇所に第(2)パッド部33を設けて、2本の柱状の支持体を形成する構成としてもよい。これにより、第(n)配線部82をより強固に支持することができる。
図2は、この計算によって得られた銅配線の配線長と最大たわみ量との関係を示すグラフである。計算には、幅1μm、高さ700nmの銅配線を用いた。
一方、このコンタクトプラグ間の中点に本発明の柱状の支持体51を追加し、実効的な配線長を半分にすると、最大たわみ量は30nm以下に低減された。
しかし、第(n)配線部82の連結部間の距離が1.5mm未満の場合には、第(n)配線部82が自重によりたわむ度合いが小さいので、第(n)配線部82と第(1)配線部22とを接触させるおそれはない。
図1に示すように、第(2)配線部32から第(n−1)配線部72までの配線部が連続して形成されて、第(1)配線部線22と第(n)配線部82とを連結する2つの連結配線部53、54が形成されている。
2つの連結配線部53、54は、柱状の支持体51とは異なり、第(2)配線部32から第(n−1)配線部72までの配線部がそれぞれ直上となるように形成されるわけではなく、各層の面内で配線部が引き回されて形成されている。これにより、任意の第(n)配線部82と任意の第(1)配線部22を容易に接続できる構成とされている。
図1に示すように、第(n)配線部82、第(1)配線部22、連結配線部53、54及び柱状の支持体51との間には、エアーギャップ部96cが設けられている。エアーギャップ部96cは、多層配線部96を構成する各層のエアーギャップ部が連通されて形成されている。
エアーギャップ部96cは、第(n)配線部82、第(1)配線部22および連結配線部53、54の間をそれぞれ離間して絶縁性を確保するので、各配線部の間の容量を低減することができる。
連結配線部53、54並びに柱状の支持体51の配線材料としては、導電性の高い材料であれば特に限定されない。たとえば、Cu、Alなどの金属またはこれらを含有する合金などを挙げることができる。また、絶縁膜のウェットエッチングの選択性を確保できるものが好ましい。
また、連結配線部53、54並びに柱状の支持体51の配線材料は、同一の材料を使用することが好ましい。これにより、半導体装置の製造工程において、連結配線部53、54および柱状の支持体51を同時に一括して製造することができ、製造工程を簡略化することができる。
第(n)配線層80上に、ボンディングパッド98が形成されている。なお、第(1)配線部22には図示略の別のボンディングパッドが接続されており、ボンディングパッド98と前記別のボンディングパッドとの間に電圧を印加して各配線部に電流を流すことにより、所定の半導体素子102を動作させることができる構成とされている。
本発明の実施形態である半導体装置の製造方法は、第(1)配線層から第(n)配線層までの配線層形成工程と、エアーギャップ部形成工程とからなる多層配線部形成工程を有する。なお、本実施形態では多層配線部の第(1)配線層は層間膜層上に形成するので、層間膜層形成工程から説明する。
図3は、層間膜層95を形成した時点の工程断面図である。たとえば、以下のようにして、シリコン基板101上に層間膜層95を形成する。なお、以下の層間膜層形成方法は一例として説明する公知の方法であり、この方法に限定されるものではない。
シリコン基板101の一面にトレンチ5を設けた後、トレンチ5に絶縁体を充填して素子分離領域8として、素子形成領域9を区画する。次に、素子形成領域9にMOSトランジスタなどの半導体素子102を形成する。次に、半導体素子102を被覆するように絶縁膜3を形成して第一層間膜層11を形成する。次に、第一層間膜層11上に、キャパシタやローカル配線などからなるローカル配線層12を形成する。さらに、ローカル配線層12を覆うように絶縁膜1を形成した後、絶縁膜1を貫通するコンタクトプラグ2を形成して、第二層間膜層13を形成する。以上のようにして、層間膜層95を基板101上に形成する。
第(1)配線層形成工程は、層間膜層95上に、第(1)配線部22と、第(1)パッド部23と、第(1)絶縁膜21とからなる第(1)配線層20を形成する工程である。なお、第(1)配線層20は、次のシングルダマシンプロセスにより形成する。
まず、絶縁膜1上に、第(1)絶縁膜21を形成する。次に、第(1)絶縁膜21に、溝部とパッド形状の開口部とを互いに接触しないようにフォトリソグラフィ法とドライエッチング法によって形成する。次に、前記溝部および前記開口部に同時に、メッキ法によって配線材料である銅(Cu)を充填する。その後、第(1)絶縁膜21の上面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)法などにより平坦化して、第(1)配線層20を形成する。
図4は、第(1)配線層20を形成した時点の工程断面図である。前記溝部に埋め込まれた配線材料は第(1)配線部22とされ、前記開口部に埋め込まれた配線材料は第(1)パッド部23とされる。
ダマシン(Damascene)プロセスには、プラグ用金属と配線用金属を2段階に分けて埋め込むシングルダマシン(Single−Damascene)プロセスや、プラグ用金属と配線用金属を一括して埋め込むデュアルダマシン(Dual−Damascene)プロセスなどがある。
第(2)配線層形成工程は、第(1)配線層20上に、第(2)配線部32と、第(2)パッド部33と、第(2)絶縁膜31とからなる第(2)配線層30を形成する工程である。なお、第(2)配線層30は、次のデュアルダマシンプロセスにより形成する。
まず、第(1)配線層20上に、第(2)絶縁膜31を形成する。次に、第(2)絶縁膜31に、溝部とパッド形状の開口部とを互いに接触しないようにフォトリソグラフィ法とドライエッチング法によって形成する。なお、前記溝部には第(1)配線部22の表面を一部露出させる孔部を設け、前記開口部には第(1)パッド部23の表面を一部露出させる孔部を設ける。
図5は、第(2)配線層30を形成した時点の工程断面図である。前記溝部に埋め込まれた配線材料は第(2)配線部32とされ、前記開口部に埋め込まれた配線材料は第(2)パッド部33とされる。また、それぞれの孔部に埋め込まれた配線材料は、コンタクトプラグ32b、33bとされる。
なお、第(2)配線層形成工程から第(n−1)配線層70までの工程が、連結配線層92を形成する工程である。これにより、第(1)配線層20上に、連結配線部53、54と、連結配線部53、54と同一の配線材料からなり、第(1)配線部22と電気的に絶縁された柱状の支持体51と、絶縁膜31、41、61、71とからなる連結配線層92を形成する。
第(n)配線層形成工程は、第(n−1)配線層70上に、第(n)配線部82と第(n)絶縁膜81とからなる第(n)配線層80を形成する工程である。なお、第(n)配線層80は、デュアルダマシンプロセスにより形成する。
まず、第(n−1)配線層70上に、第(n)絶縁膜81を形成する。次に、第(n)絶縁膜81に、溝部を互いに接触しないようにフォトリソグラフィ法とドライエッチング法によって形成する。なお、前記溝部には、第(n−1)配線部72の表面を一部露出させる孔部と、第(n−1)パッド部73の表面を一部露出させる孔部とを設ける。
次に、前記溝部および前記孔部にメッキ法によって配線材料である銅を充填する。その後、第(n)絶縁膜81の上面をCMP法などにより平坦化して、第(n)配線層80を形成する。
図6は、第(n)配線層80を形成した時点の工程断面図である。前記溝部に埋め込まれた配線材料は第(n)配線部82とされ、前記孔部に埋め込まれた配線材料はコンタクト82bとされる。
次に、公知の手法により、第(n)配線層82上に、ボンディングパッド98を形成する。
エアーギャップ部形成工程は、第(1)絶縁膜21から第(n)絶縁膜81までの絶縁膜を除去して、多層配線部96にエアーギャップ部96cを形成する工程である。エアーギャップ部96cを形成する工程は、ウェットエッチングによって行われることが好ましい。これにより、エアーギャップ部96cの形状が複雑な形状であっても、完全に前記絶縁膜を除去することができる。
なお、工程図では省略したが、第(1)配線層20を形成する前に、第(1)絶縁膜21から第(n)絶縁膜81までの絶縁膜の材料とは異なる材料からなるエッチングストッパー層を形成している。これにより、前記ウェットエッチングにより、層間膜層95の絶縁膜1、3を除去することなく、第(1)絶縁膜21から第(n)絶縁膜81までの絶縁膜を除去することができる。具体的には、たとえば、シリコン窒化膜からなるエッチングストッパー層を形成した後、第(1)絶縁膜21から第(n)絶縁膜81までをシリコン酸化膜で形成する。
以上の工程により、図1に示す半導体装置111を形成する。
図7は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を示す断面図である。
図7に示すように、本発明の実施形態である半導体装置112は、連結配線部53、54および柱状の支持体51の側面に補強用薄膜24が形成されているほかは、第一の実施形態で示した半導体装置111と同様の構成とされている。なお、第一の実施形態で示した半導体装置で用いた部材と同一の部材については同一の符号を付して示している。
なお、ヤング(Young)率は、材料の引っ張り/圧縮力に対する剛性特性を示す数値であって、弾性率の一種であり、伸び弾性率ともよばれる。たとえば、銅(Cu)のヤング率は110〜130GPaであり、アルミ合金のヤング率は69GPaである。
前記補強材料は、配線材料よりも低い密度を有する材料が用いられることがより好ましい。これにより多層配線部96を軽量化して、半導体装置自体を軽量化することができる。
第(1)配線層形成工程は、層間膜層95上に、補強用薄膜24と、第(1)配線部22と、第(1)パッド部23と、第(1)絶縁膜21とからなる第(1)配線層20を形成する工程である。なお、シングルダマシンプロセスにより第(1)配線層20を形成する。
まず、絶縁膜1上に、第(1)絶縁膜21を形成する。次に、第(1)絶縁膜21に、溝部とパッド形状の開口部とを互いに接触しないようにフォトリソグラフィ法とドライエッチング法によって形成する。
次に、スパッタ法または蒸着法などを用いて、所定の金属からなる補強材料を少なくとも前記溝部と前記開口部の内壁面を覆うように成膜する。
次に、前記溝部および前記開口部に同時に、メッキ法によって配線材料である銅を充填する。その後、第(1)絶縁膜21の上面をCMP法などにより平坦化して第(1)配線層20を形成する。なお、このCMP法により、第(1)絶縁膜21の上面に成膜された補強材料が除去される。
前記溝部に埋め込まれた配線材料は第(1)配線部22とされ、前記開口部に埋め込まれた配線材料は第(1)パッド部23とされる。第(1)配線部22および第(1)パッド部23の側面には補強用薄膜24が形成されている。
第(1)配線層形成工程と同様に、溝部と開口部を形成後、前記溝部と前記開口部にメッキ法によって配線材料である銅を充填する前に、スパッタ法または蒸着法などを用いて、補強材料を少なくとも前記溝部と前記開口部の内壁面を覆うように成膜する以外は第一の実施形態と同様にして、第(2)配線層形成工程〜第(n−1)配線層形成工程を行う。なお、前記溝部及び前記開口部にはそれぞれコンタクトプラグ用の孔部を設けている。
第(1)配線層形成工程と同様に、溝部と孔部を形成後、前記溝部と前記孔部にメッキ法によって配線材料である銅を充填する前に、スパッタ法または蒸着法などを用いて、補強材料を少なくとも前記孔部の内壁面を覆うように成膜する以外は第一の実施形態と同様にして、第(n)配線層形成工程を行う。これにより、第(n)配線層82のコンタクト82bの側面に補強用薄膜24が形成される。
以上の工程により、連結配線部53、54および柱状の支持体51の側面に補強用薄膜24を形成した半導体装置112を形成することができる。
(実施例1)
配線材料をCuとして、8層の配線層からなる図1に示す半導体装置101を、第一の実施形態に示した半導体装置の製造方法を用いて製造した。第(8)配線部のたわみを少なくしたエアーギャップ型の多層配線構造を有する半導体装置を簡単に製造することができた。また、所定の評価プロセスを行ったが、上下配線部同士のショートや、第(8)配線部の破断などの問題は発生しなかった。
配線材料をAlとした以外は、実施例1と同様にして、図1に示す半導体装置101を形成した。第(8)配線部のたわみを少なくしたエアーギャップ型の多層配線構造を有する半導体装置を簡単に製造することができた。また、所定の評価プロセスを行ったが、上下配線部同士のショートや、第(8)配線部の破断などの問題は発生しなかった。
配線材料をAl、補強材料をCuとして、8層の配線層からなる図1に示す半導体装置102を、第二の実施形態に示した半導体装置の製造方法を用いて製造した。第(8)配線部のたわみを少なくしたエアーギャップ型の多層配線構造を有する半導体装置を簡単に製造することができた。また、所定の評価プロセスを行ったが、上下配線部同士のショートや、第(8)配線部の破断などの問題は発生しなかった。
Claims (9)
- 半導体素子を含む層間膜層と、前記層間膜層上に備えられ、エアーギャップ部を有する多層配線部と、前記層間膜層の上に立設され、前記多層配線部を構成する複数の配線部のうちいずれか一つの配線部を支持するものであって、前記配線部と同一の材料からなり、前記一の配線部のみと電気的に接続された柱状の支持体と、を具備してなることを特徴とする半導体装置。
- 半導体素子を含むとともに、上面にコンタクトプラグが露出されてなる層間膜層と、
前記層間膜層上に、エアーギャップ部を挟んで順次積層された複数の配線部と、
前記複数の配線部同士を、その積層方向に沿って接続するとともに、各配線部同士を離間して支持するコンタクトプラグと、
前記層間膜層の上に立設され、前記複数の配線部のうちいずれか一つの配線部を支持するものであって、前記配線部と同一の材料からなり、前記一の配線部のみと電気的に接続された柱状の支持体と、を具備してなることを特徴とする半導体装置。 - 前記柱状の支持体は、複数のパッド部が前記配線部の積層方向に沿って積み重ねられてなるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
- 前記柱状の支持体は、前記複数の配線部のうち前記層間膜層から最も離れた配線部を支持するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記配線部、前記コンタクトプラグ及び前記支持体の少なくとも一部が、前記配線材料より高いヤング率を有する材料からなる補強用薄膜によって被覆されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記補強用薄膜を構成する材料が、前記配線材料よりも低密度であることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
- 半導体素子を含むとともに、上面にコンタクトプラグが露出されてなる層間膜層上に、配線部と絶縁膜とを有する複数の配線層を形成して、前記配線部同士を離間して支持するコンタクトプラグにより、前記配線部同士をその積層方向に沿って接続するとともに、前記複数の配線部のうちいずれか一つの配線部を支持するものであって、前記配線部と同一の材料からなり、前記一の配線部のみと電気的に接続された柱状の支持体を形成する配線層形成工程と、前記絶縁膜を除去してエアーギャップ部を形成する工程と、を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 前記配線層形成工程がダマシンプロセスを用いてなされることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記エアーギャップ部を形成する工程が、ウェットエッチングによって行われることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
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