JP2010105636A - 油圧駆動車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】第一及び第二フレームにそれぞれ支持され且つ可変容積型第一油圧モータ及び固定容積型第二油圧モータによってそれぞれ駆動される第一及び第二車輪間に旋回半径差が生じるアーティキュレート型油圧駆動車両において、第一油圧モータに特別な構造を備えることなく、旋回半径差を補償する。
【解決手段】 第二フレームにカム面を有するカム押動部材が相対移動不能に設けられ、第一フレームに枢支軸回り相対移動不能且つ第1方向相対移動可能にカム従動部材が設けられる。カム面は、第一及び第二フレームの枢支軸回りの揺動量に応じた量だけカム従動部材が第1方向に移動するように構成され、カム従動部材の第1方向の動きを利用して第一油圧モータの容積量を増減する。
【選択図】図2

Description

本発明は、略垂直に沿った枢支軸回り揺動可能に連結された第一及び第二フレームと、前記第一フレームに支持された第一車輪と、前記枢支軸との間の車両前後方向長さが前記第一車輪及び前記枢支軸の間の車両前後方向長さとは異なるように第二フレームに支持された第二車輪と、可変容積型油圧ポンプと、前記第一車輪を作動的に駆動する可変容積型の第一油圧モータと、前記第二車輪を作動的に駆動する固定容積型の第二油圧モータとを備え、前記油圧ポンプ、前記第一及び第二油圧モータが直列的に流体接続されたアーティキュレート型の油圧駆動車両に関する。
前記タイプのアーティキュレート型油圧駆動車両は乗用芝刈り機等として利用されている(例えば下記特許文献1参照)。
詳しくは、前記特許文献1には、略垂直に沿った枢支軸回り揺動可能に連結された前及び後フレームと、前記前及び後フレームにそれぞれ支持された前及び後車輪であって、前記後車輪及び前記枢支軸の間の車両前後方向長さ(以下、後側長さという)が前記前車輪及び前記枢支軸の間の車両前後方向長さ(以下、前側長さという)よりも短くなるように対応するフレームにそれぞれ支持された前及び後車輪と、可変容積型油圧ポンプと、前記前車輪を作動的に駆動する前側油圧モータと、前記後車輪を作動的に駆動する後側油圧モータとを備え、前記前側油圧モータを可変容積型とし且つ前記後側油圧モータを固定容積型とすると共に、前記油圧ポンプ、前記前側及び後側油圧モータが直列的に流体接続されたアーティキュレート型の油圧駆動車両が開示されている。
このように、前記後側長さを前記前側長さよりも短くすることによって、旋回の急旋回を可能となるが、その一方で、前記後車輪及び前車輪の間に生じる旋回半径差を補償する為の構成が必要となる。
即ち、前記後側長さが前記前側長さよりも短いアーティキュレート型の前後輪駆動車両においては、車両旋回角度に応じて前記後車輪の旋回半径が前記前側旋回半径よりも大きくなる。
従って、仮に前記前及び後車輪の直径が同一であると仮定すると、車両直進時には前記前側油圧モータの容積を前記後側油圧モータの容積と同一とさせつつ、車両旋回時には旋回角度に応じて前記前側油圧モータの容積を増加させる必要がある。
この点に関し、前記特許文献1には、前記前フレームの前記後フレームに対する前記枢支軸回り一方側(例えば左側)及び他方側(例えば右側)への揺動に応じて軸線方向一方側及び他方側へ移動するリンクロッドと、可変容積型の前記前側油圧モータに付設される特別な構成の容積調整機構とが開示されている。
前記リンクロッドは、固定容積型の前記後側油圧モータを支持する前記後フレームと前記制御アームとの間に延びている。
詳しくは、前記後側油圧モータを支持する前記後フレームには、前記枢支軸が内挿される揺動コネクタが設けられており、前記揺動コネクタの外周面には前記枢支軸を基準にして径方向外方へ突出する水平ステーが固着されている。
そして、前記リンクロッドは、一端部が前記水平ステーの自由端部に連結され且つ他端部が前記容積調整機構における制御アームの自由端部に連結されている。
斯かる構成により、可変容積型の前記前側油圧モータを支持する前記前フレームが前記後フレームに対して前記枢支軸回り一方側(例えば左側)及び他方側(例えば右側)へ旋回されると、前記制御軸は前記リンクロッド及び前記制御アームを介して軸線回り一方側及び他方側へ回転する。
ところで、一般的な容積調整機構は、可変容積型の油圧モータのハウジングに軸線回り回転自在に支持された制御軸と、基端部が前記制御軸の外端部に連結された制御アームとを有しており、前記制御軸は自己の軸線回り一方側及び他方側への回転に応じて前記可動斜板を揺動基準線回り一方側及び他方側へ揺動させるように前記可動斜板に作動連結されている。
ここで、前記可動斜板の前記揺動軸線回り一方側への揺動は、対応する油圧モータの容積の増加又は減少の何れか一方に相当し、前記可動斜板の他方側への揺動は対応する油圧モータの容積の増加又は減少の他方に相当する。つまり、前記可動斜板が一方側へ揺動された場合に対応する油圧モータの容積が増加するように構成されている場合には、前記可動斜板が他方側へ揺動されると対応する油圧モータの容積は減少する。
従って、前記リンクロッドによって固定容積型の前記後側油圧モータを支持する前記後フレームと前記制御アームとの間を連結するだけでは、前記前フレームが前記枢支軸回り一方側(例えば左側)へ旋回された場合には可変容積型の前記前側油圧モータの容積が旋回角度に応じて増加するものの、前記前フレームが他方側(例えば右側)へ旋回された場合には前記前側油圧モータの容積が旋回角度に応じて減少するという事態を招く。
そこで、前記特許文献1における特別な容積調整機構は、偏心構造の制御軸を有している。
前記制御軸は、外端部が前記前側油圧モータのハウジングより外方に位置し且つ内端部が前記ハウジング内に位置された状態でモータ軸及び可動斜板の揺動基準線の双方と直交する軸線回り回転自在に前記ハウジングに支持された第1軸部と、前記ハウジング内に位置するように前記第1軸部から偏心された第2軸部と、前記第1軸部と同心上に位置するように前記第2軸部から偏心された第3軸部であって、前記ハウジング内に収容されたポートブロックに軸線回り回転自在に支持された第3軸部とを有している。
さらに、前記容積調整機構は、前記可動斜板の上端面に前記第1軸部と略平行に設けられた連結軸と、前記第2軸部及び前記連結軸を連結するプレートとを有している。
前記プレートには、前記連結軸が挿通される丸孔と、前記第2軸部が挿通される角穴とが形成されている。
前記角穴は、前記モータ軸と平行な第1方向には前記第2軸部の直径と略同一長さとされ、且つ、前記モータ軸及び前記第2軸部の双方と直交する第2方向には前記第2軸部の直径より長くされている。
そして、前記第2軸部は、前記前フレームが前記後フレームに対して直進位置に位置する際には、前記角穴の前記第2方向略中央に位置している。
斯かる構成により、前記前フレームの一方側及び他方側への旋回に応じて前記制御軸の前記第1軸部が軸線回り一方側及び他方側に回転しても、前記プレートは必ず前記モータ軸に平行な前記第1方向一方側へスライドし、前記可動斜板が所定の一方向へ揺動するようになっている。
このように、前記特許文献1に記載のアーティキュレート型油圧駆動車両においては、前記旋回半径差を補償する為に、可変容積型の前記前側油圧モータに特別な構成の前記容積調整機構を備えており、前記特別な容積調整機構が付設される前記可変容積型の油圧モータのハウジングやポートブロックにも専用構造が必要となっていた。
従って、前記前側油圧モータとして一般的な可変容積型油圧モータを使用できないという問題があった。
さらに、前記前車輪が一対の左側及び右側前車輪を含み且つ前記後車輪が一対の左側及び右側後車輪を含むアーティキュレート型の油圧駆動車両においては、仕様によって、並列的に流体接続された左右一対の前側油圧モータと、並列的に流体接続された左右一対の後側油圧モータとが備えられる場合がある。
このような車両において前記旋回半径差を補償する為には、前記一対前側油圧モータ及び前記一対の後側油圧モータの一方を可変容積型とすると共に、可変容積型とされた一対の油圧モータの各容積調整機構を同期させて作動させる必要がある。
前記特許文献1に記載の構成は、このようなタイプのアーティキュレート型車両には適用し難いという問題もあった。
米国特許第6,889,793号明細書
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、略垂直に沿った枢支軸回り揺動可能に連結された第一及び第二フレームと、前記第一フレームに支持された第一車輪と、前記枢支軸との間の車両前後方向長さが前記第一車輪及び前記枢支軸の間の車両前後方向長さとは異なるように第二フレームに支持された第二車輪と、可変容積型油圧ポンプと、前記第一車輪を作動的に駆動する可変容積型の第一油圧モータと、前記第二車輪を作動的に駆動する固定容積型の第二油圧モータとを備え、前記油圧ポンプ、前記第一及び第二油圧モータが直列的に流体接続されたアーティキュレート型の油圧駆動車両において、前記可変容積型の前記第一油圧モータに特別な構造を備える必要なく、車両旋回時に生じる前記第一及び第二車輪間の旋回半径差を補償し得る構造簡単なアーティキュレート型油圧駆動車両の提供を、一の目的とする。
本発明は、前記一の目的を達成する為に、車両前後方向一方側及び他方側にそれぞれ配設された第一及び第二フレームであって、略垂直方向に沿った枢支軸回りに互いに対して揺動可能とされた第一及び第二フレームを含む車両フレームと、前記第一フレームに支持された第一車輪と、前記枢支軸との間の車両前後方向長さが前記第一車輪及び前記枢支軸の間の車両前後方向長さとは異なるように前記第二フレームに支持された第二車輪と、前記車両フレームに支持された駆動源と、前記駆動源によって作動的に駆動される可変容積型の油圧ポンプと、前記第一車輪を作動的に駆動し且つ前記第一フレームに支持された可変容積型の第一油圧モータと、前記第二車輪を作動的に駆動し且つ前記第二フレームに支持された固定容積型の第二油圧モータとを備え、前記油圧ポンプ、前記第一及び第二油圧モータが、前記油圧ポンプ及び前記第二油圧モータの間、前記第二油圧モータ及び前記第一油圧モータの間並びに前記第一油圧モータ及び前記油圧ポンプの間をそれぞれ流体接続するポンプ/第二モータライン、第二モータ/第一モータライン及び第一モータ/ポンプラインを介してメイン閉回路を形成するように直列的に流体接続されたアーティキュレート型の油圧駆動車両において、前記第一油圧モータの容積調整機構は、前記第一油圧モータの容積を、前記第一油圧モータによって駆動される前記第一車輪の周速が前記第二油圧モータによって駆動される前記第二車輪の周速と略同一となる際の基準容積を含む範囲で変化させるように構成され、前記第二フレームは、前記第二車輪及び前記第二油圧モータを直接又は間接的に支持する第二フレーム本体と、前記第二フレーム本体に相対移動不能に固定されたカム押動部材であって、カム面を有するカム押動部材とを有し、前記第一フレームは、前記第一車輪及び前記第一油圧モータを直接又は間接的に支持し、前記枢支軸回り揺動可能に前記第二フレーム本体に連結された第一フレーム本体と、前記第一フレーム本体に対し前記枢支軸回りには相対移動不能で且つ所定の第1方向には相対移動可能な状態で前記カム面と対向するように前記第一フレーム本体に装着されたカム従動部材と、前記カム従動部材を前記カム面に向けて作動的に押圧する付勢部材とを有し、前記カム面は、前記第二フレーム本体が前記第一フレーム本体に対して直進位置に位置する際に前記カム従動部材が係合する基準領域と、前記基準領域から前記枢支軸の軸線回り一方側及び他方側へ延びる一対の制御領域であって、前記基準領域を基準として互いに対して対称とされ且つ前記基準領域から前記枢支軸の軸線回りに離間するに従って前記軸線からの径方向距離が徐々に増加又は減少する一対の制御領域とを有し、前記油圧駆動車両には、さらに、前記カム従動部材の前記第1方向に関する動きを利用して前記容積調整機構を作動させる油圧モータ用作動機構が設けられている油圧駆動車両を提供する。
好ましくは、前記カム従動部材は、前記第二フレーム本体が前記第一フレーム本体に対して直進位置に位置する際には前記基準領域に係合することで前記第1方向に関し基準位置に位置し、且つ、前記第二フレーム本体が前記第一フレーム本体に対して前記直進位置から前記枢支軸回りに揺動される際には前記一対の制御領域の一方に係合することで前記第二フレーム本体の前記第一フレーム本体に対する揺動量に応じた量だけ前記第1方向に沿って前記基準位置から移動し、前記油圧モータ用作動機構は、前記カム従動部材が前記基準位置に位置する際には前記第一油圧モータが前記基準容積となり且つ前記カム従動部材が前記基準位置から前記第1方向に沿って移動するに従って前記第一油圧モータの容積が前記基準容積から減少又は増加するように、前記カム従動部材及び前記容積調整機構を連結し得る。
一形態においては、前記第一車輪は一対の左側及び右側第一車輪を含み、且つ、前記第一油圧モータは、前記左側及び右側第一車輪をそれぞれ作動的に駆動する一対の左側及び右側第一油圧モータを含み得る。
斯かる形態においては、前記第二モータ/第一モータラインは一端部が前記第二油圧モータに流体接続され且つ他端部が前記一対の左側及び右側第一油圧モータにそれぞれ流体接続され、前記第一モータ/ポンプラインは一端部が前記一対の左側及び右側第一油圧モータにそれぞれ流体接続され且つ他端部が前記油圧ポンプに流体接続される。
前記一対の左側及び右側第一油圧モータの各容積調整機構は、前記油圧モータ用作動機構を介して同期状態で作動される。
前記一形態において、好ましくは、前記第一フレームは車両幅方向中央において車両長手方向に沿うように配設された左右揺動基準軸回り揺動可能な状態で前記第一フレーム本体に支持された揺動フレームを有し、前記左側及び右側第一油圧モータは前記揺動フレームの左右端部にそれぞれ支持され、前記第1方向は車両長手方向に沿うように設定される。
前記好ましい形態において、前記油圧モータ用作動機構は、一端側が前記カム従動部材に作動的に連結され且つ他端側が前記一対の左側及び右側第一油圧モータの容積調整機構にそれぞれ作動的に連結されたプッシュプルワイヤを有し得る。
これに代えて、前記油圧モータ用作動機構が、前記カム従動部材に対して前記第1方向に関しては相対移動不能且つ前記左右揺動基準軸回りに関しては相対回転自在とされた回動部材と、一端部が前記回動部材に連結され且つ他端部が前記一対の左側及び右側第一油圧モータの容積調整機構に連結された一対の左側及び右側ロッドとを有するように構成することも可能である。
前記第一車輪及び前記枢支軸の間の車両前後方向長さが前記第二車輪及び前記枢支軸の間の車両前後方向長さよりも短くされた車両においては、前記容積調整機構は、前記第一油圧モータの容積を前記基準容積及び前記基準容積より小さい第1容積の間で変化させるように構成され、前記一対の制御領域は、前記基準領域から前記枢支軸の軸線回りに離間するに従って前記軸線からの径方向離間が徐々に増加するように構成され、これにより、前記カム従動部材は、前記第二フレーム本体が前記第一フレーム本体に対して直進位置に位置する際には前記第1方向一方側の前記基準位置に位置し且つ前記第二フレーム本体が前記枢支軸回りに最大揺動されると前記第1方向他方側の最大移動位置に位置するものとされる。
前記油圧モータ用作動機構は、前記カム従動部材が前記基準位置から前記最大移動位置に移動するに従って前記第一油圧モータの容積が前記基準容積から前記第1容積へ減少するように、前記カム従動部材及び前記容積調整機構を連結する。
前記油圧駆動車両には、さらに、前記ポンプ/第二モータライン及び前記第二モータ/第一モータラインの間を連通させて前記第一油圧モータのみが駆動される第一モータ駆動モードを現出させる第一モータ駆動位置及び前記両ラインの間を遮断させて前記第一及び第二油圧モータの双方が駆動される第一/第二モータ駆動モードを現出させる第一/第二モータ駆動位置を選択的に取り得るバイパス弁と、駆動モードを切り替える為の人為操作可能な駆動モード切替操作部材であって、第一モータ駆動位置及び第一/第二モータ駆動位置を選択的に取り得る駆動モード切替操作部材と、前記切替操作部材への人為操作に基づき前記バイパス弁を前記第一モータ駆動位置又は第一/第二モータ駆動位置に位置させるバイパス弁用作動機構と、前記切替操作部材が前記第一/第二モータ駆動位置及び前記第一モータ駆動位置に位置される際には前記カム従動部材をそれぞれ前記基準位置及び前記最大移動位置に位置させつつ、前記切替操作部材が前記第一/第二モータ駆動位置に位置されたままで前記カム従動部材が前記カム押動部材によって位置制御されることを許容する連動/牽制機構とが備えられる。
好ましくは、前記連動/牽制機構は、前記付勢部材として作用するコイルバネであって、前記カム従動部材より前記第1方向他方側において前記第1方向に沿うように配設されたコイルバネと、一端部が前記コイルバネのうち前記カム従動部材に近接する側の第1端部に係合され且つ他端部が前記カム従動部材に作動連結されたカム従動部材側連結部材と、前記コイルバネにおける前記第1端部とは反対側の第2端部と対向する作動部を有し、前記切替操作部材が第一モータ駆動位置及び第一/第二モータ駆動位置に位置する際に前記作動部がそれぞれ前記第2端部に対して離間位置及び近接位置をとるように前記切替操作部材に作動連結された操作側リンク部材と、前記コイルバネを挟んで前記カム従動側連結部材の前記一端部と対向するように一端部が前記コイルバネの第2端部に係合され且つ他端部が前記操作側リンク部材の前記作動部に連結された操作側連結部材と、前記カム従動部材側連結部材及び前記操作側連結部材の前記一端部同士が前記コイルバネを圧縮させつつ互いに対して近接する方向に相対移動することを許容し且つ前記一端部同士が互いに対して離間する方向へ相対移動することを防止した状態で前記一端部同士を連結する中間連結部材とを有し得る。
例えば、前記操作側リンク部材は、車両幅方向に沿った回動軸回り一方側及び他方側の第一/第二モータ駆動位置及び第一モータ駆動位置の間で前記回動軸回り揺動可能なように前記第一フレーム本体に支持され、一端部が前記切替操作部材に作動連結され且つ他端部が前記作動部として作用するように構成され得る。
斯かる構成においては、前記連動/牽制機構は、さらに、前記操作側リンク部材を前記第一/第二モータ駆動位置に係止する係止用付勢部材を有し得る。
前記係止用付勢部材は、前記操作側リンク部材が前記第一/第二モータ駆動位置に位置された状態で前記カム従動部材が前記カム押動部材によって前記第1方向他方側へ押動される際に前記コイルバネの圧縮が生じるような付勢力で前記操作側リンク部材を前記第一/第二モータ駆動位置に保持する。
好ましくは、前記係止用付勢部材は、前記操作側リンク部材が前記回動軸回り一方側及び他方側の前記第一/第二モータ駆動位置及び前記第一モータ駆動位置に位置される際に前記操作側リンク部材をそれぞれ前記回動軸回り一方側及び他方側へ付勢するように構成され得る。
前記種々の構成において、前記切替操作部材の操作位置を直接又は間接的に検出する操作位置検出センサと、前記操作位置検出センサからの信号を受けるコントローラとをさらに備え得る。
前記コントローラは、前記操作位置検出センサからの信号に基づき前記バイパス弁用作動機構として作用するソレノイドを作動させることで前記バイパス弁の位置制御を行う。
本発明に係る油圧駆動車両においては、第二車輪及び固定容積型第二油圧モータを支持する第二フレーム本体にカム面を有するカム押動部材が相対移動不能に設けられ、第一車輪及び可変容積型第一油圧モータを支持する第一フレーム本体に枢支軸回り相対移動不能且つ第1方向相対移動可能にカム従動部材が設けられており、前記第一及び第二フレーム本体の前記枢支軸回りの揺動量に応じた量だけ前記第1方向に移動する前記カム従動部材の動きを利用して前記第一油圧モータの容積量が増減される。従って、車両旋回方向に拘わらず、車両旋回角度に応じて前記第一油圧モータの容積量を増減でき、これにより、前記容積調整機構に特別な構造を備えることなく、何れの方向に旋回された場合であっても車両旋回時に生じる前記第一及び第二車輪間の旋回半径差を有効に補償することができる。
実施の形態1
以下、本発明の好ましい一実施の形態に係る油圧駆動車両について添付図面を参照しつつ説明する。
図1〜図3に、それぞれ、本実施の形態に係る油圧駆動車両1Aの側面図、底面図及び油圧回路図を示す。
本実施の形態に係る前記車両1Aは、図1〜図3に示すように、枢支軸15回りに互いに対して水平方向に回動可能とされた第一及び第二フレーム11,12を有する胴体屈折式(アーティキュレート式)の車両フレーム10を備え、且つ、前記第一フレーム11に支持された第一車輪21及び前記枢支軸15間の車両前後方向長さ(以下、第一車輪側長さという)と前記第二フレーム12に支持された第二車輪22及び前記枢支軸15間の車両前後方向長さ(以下、第二車輪側長さという)とが異なるように構成されている。
詳しくは、前記車両1Aは、車両前後方向一方側(本実施の形態においては後方側)及び他方側(本実施の形態においては前方側)にそれぞれ配設され且つ略垂直方向に沿った前記枢支軸15回りに互いに対して揺動可能とされた前記第一及び第二フレーム11,12を含む前記車両フレーム10と、前記第一車輪側長さがL1となるように前記第一フレーム11に支持された前記第一車輪21(本実施の形態においては後輪)と、前記第二車輪側長さがL1とは異なるL2となるように前記第二フレーム12に支持された第二車輪22(本実施の形態においては前輪)と、前記車両フレーム10に支持された駆動源30と、前記駆動源30によって作動的に駆動される可変容積型の油圧ポンプ40と、前記第一車輪21を作動的に駆動し且つ前記第一フレーム11に支持された可変容積型の第一油圧モータ50と、前記第二車輪22を作動的に駆動し且つ前記第二フレーム12に支持された固定容積型の第二油圧モータ60とを備えている。
前記車両1Aにおいて、前記油圧ポンプ40、前記第一及び第二油圧モータ50,60は、直列状態で流体接続されている。
即ち、図3に示すように、前記油圧ポンプ40、前記第一及び第二油圧モータ50,60は、前記油圧ポンプ40及び前記第二油圧モータ60の間、前記第二油圧モータ60及び前記第一油圧モータ50の間並びに前記第一油圧モータ50及び前記油圧ポンプ40の間をそれぞれ流体接続するポンプ/第二モータライン210、第二モータ/第一モータライン220及び第一モータ/ポンプライン230を介してメイン閉回路200を形成するように直列的に流体接続されている。
本実施の形態に係る前記車両1Aは、図1及び図2に示すように、さらに、前記車両フレーム10(本実施の形態においては前記第二フレーム12)に支持された運転席70と、前記運転席70の近傍に配置されたステアリングホイール等の人為操作可能な操舵部材71と、前記操舵部材71への人為操作に連動して、前記第一フレーム11及び前記第二フレーム12を前記枢支軸15回りに相対的に揺動させる油圧操舵機構80と、前記油圧ポンプ40の容積量を変更する為に前記運転席70の近傍に配置された変速ペダル等の人為操作可能な変速操作部材72と、前記第二車輪22よりも車両前後方向外方(本実施の形態においては前方)に位置するように前記第二フレーム12に支持されたモア装置85とを備えている。
本実施の形態においては、前記駆動源30は、図1に示すように、前記第二フレーム12に支持されている。
前記油圧ポンプ40は、前記駆動源30に作動連動された状態で前記第二フレーム12に支持されている。
前記油圧ポンプ40は、図1〜図3に示すように、前記駆動源30に作動連結されるポンプ軸41と、前記ポンプ軸41に相対回転不能に支持される油圧ポンプ本体42と、前記ポンプ軸41を軸線回り回転可能に支持し且つ前記油圧ポンプ本体を収容するポンプハウジング43と、前記油圧ポンプ本体42の容積量を変更するポンプ側容積調整機構45とを備えている。
図1及び図2に示すように、前記ポンプ軸41は、プーリー・ベルト伝動機構25を介して、前記駆動源30の出力軸に作動連結されている。
なお、前記プーリー・ベルト伝動機構25は、前記駆動源30の出力軸を前記ポンプ軸に加えて前記モア装置85の入力軸にも作動連結するように構成されている。
詳しくは、図1に示すように、前記プーリー・ベルト伝動機構25は、前記駆動源30の出力軸に相対回転不能に支持されたエンジン側第1プーリー25aと、前記第二フレーム12に取付ステー13を介して軸線回り回転自在に支持された中間軸25bと、前記中間軸25bに相対回転不能に支持されたエンジン側第2プーリー25cと、前記エンジン側第1及び第2プーリー25a,25cに巻き回されたエンジン側ベルト25dと、前記中間軸25bに相対回転不能に支持されたポンプ側第1プーリー25eと、前記ポンプ軸41に相対回転不能に支持されたポンプ側第2プーリー25fと、前記ポンプ側第1及び第2プーリー25e,25fに巻き回されたポンプ側ベルト25gと、前記中間軸25bに相対回転不能に支持されたモア側第1プーリー25hと、前記モア装置85の入力軸86に相対回転不能に支持されたモア側第2プーリー25iと、前記モア側第1及び第2プーリー25h,25iに巻き回されたモア側ベルト25jとを有している。
前記ポンプ側容積調整機構45は、前記変速操作部材72への人為操作に応じて前記油圧ポンプ本体42の容積量を変更させるように構成されている。
即ち、前記変速操作部材72の操作に応じて前記ポンプ側容積調整機構45が前記油圧ポンプ本体42の容積量を変更させることで、前記油圧ポンプ本体42から吐出される作動油量が変化し、これにより、前記第一及び第二油圧モータ50,60の出力速度が変化するようになっている。
前記ポンプ側容積調整機構45は、例えば、揺動基準軸回りに揺動可能な可動斜板(図示せず)と、外部操作からの操作に応じて軸線回りに回転し得るように前記ポンプハウジング43に支持された制御軸46(図1参照)であって、自己の軸線回りの回転に応じて前記可動斜板を揺動基準軸回りに揺動させるように前記可動斜板に作動連結された制御軸46とを有し得る。
前記第一及び第二油圧モータ50,60は、前記油圧ポンプ40からの作動油によって流体的に駆動されて、対応する前記第一及び第二車輪21,22へ向けて回転動力を出力するように構成されている。
本実施の形態に係る前記車両1Aは、図2及び図3に示すように、前記第一車輪21として一対の左側第一車輪21L及び右側第一車輪21Rを有し、且つ、前記第二車輪22として一対の左側第二車輪22L及び右側第二車輪22Rを有している。
そして、前記車両1Aは、前記第一油圧モータ50として、同一構成を有し、前記左側及び右側第一車輪21L,21Rに向けてそれぞれ回転動力を出力する一対の左側第一油圧モータ50L及び右側第一油圧モータ50Rを備え、且つ、前記第二油圧モータ60として、同一構成を有し、前記左側及び右側第二車輪22L,22Rに向けてそれぞれ回転動力を出力する一対の左側第二油圧モータ60L及び右側第二油圧モータ60Rを備えている。
このように、前記第一油圧モータ50として前記一対の左側及び右側第一油圧モータ50L,50Rを有する前記車両においては、図3に示すように、前記第二モータ/第一モータライン220は一端部が前記第二油圧モータ60に流体接続され且つ他端部が分岐されて前記一対の左側及び右側第一油圧モータ50L,50Rにそれぞれ流体接続され、前記第一モータ/ポンプライン230は一端部が分岐されて前記一対の左側及び右側第一油圧モータ50L,50Rにそれぞれ流体接続され且つ他端部が前記油圧ポンプ40に流体接続される。
つまり、前記一対の左側及び右側第一油圧モータ50L,50Rは、前記メイン閉回路200に並列状態で介挿されている。
斯かる構成によれば、前記一対の左側及び右側第一車輪21L,21Rの負荷に応じて前記油圧ポンプ40からの作動油が前記一対の左側及び右側第二油圧モータ50L,50Rに分配供給され、これにより、前記一対の左側及び右側第一車輪21L,21Rが油圧を利用して差動的に駆動される。
即ち、車両旋回時においては、前記一対の左側及び右側第一車輪21L,21Rのうち旋回内側に位置する第一車輪(以下、旋回内側車輪という)の移動軌跡が旋回外側に位置する第一車輪(以下、旋回外側車輪という)の移動軌跡よりも小さくなり、旋回内側車輪の回転負荷が旋回外側車輪の回転負荷よりも大きくなる。
従って、前記油圧ポンプ40からの作動油は、前記一対の左側及び右側第二油圧モータ50L,50Rのうち旋回内側車輪を駆動する一方の第一油圧モータ(以下、旋回内側第一油圧モータという)よりも旋回外側車輪を駆動する他方の第一油圧モータ(以下、旋回外側第一油圧モータという)へ多く供給され、旋回外側第一油圧モータが旋回内側第一油圧モータよりも高速回転される。
これにより、車両旋回時において、前記一対の左側及び右側第一車輪21L,21Rにスリップや引きずりが生じることなく前記一対の第一車輪21L,21Rの双方を前記一対の第一油圧モータ50L,50Rによってそれぞれ駆動することができる。
同様に、前記第二油圧モータ60として前記一対の左側及び右側第二油圧モータ60L,60Rを有する前記車両1Aにおいては、図3に示すように、前記ポンプ/第二モータライン210は一端部が前記油圧ポンプ40に流体接続され且つ他端部が分岐されて前記一対の前記一対の左側及び右側第二油圧モータ60L,60Rにそれぞれ流体接続され、前記第二モータ/第一モータライン220は一端部が分岐されて前記一対の左側及び右側第二油圧モータ60L,60Rにそれぞれ流体接続され且つ他端部が前記第一油圧モータ50に流体接続され、これにより、前記一対の左側及び右側第二油圧モータ60L,60Rが前記メイン閉回路200に並列状態で介挿される。
なお、本実施の形態に係る前記車両1Aは、前述の通り、前記一対の左側及び右側第一車輪21L,21Rをそれぞれ作動的に駆動する前記一対の左側及び右側第一油圧モータ50L,50Rを有しているが、本発明は斯かる形態に限定されるものではない。
即ち、本発明は、前記一対の左側及び右側第一油圧モータ50L,50Rに代えて、単一の第一油圧モータと、前記単一の第一油圧モータから出力される回転動力を前記一対の左側及び右側第一車輪に差動的に伝達する機械式の第一ディファレンシャルギヤ装置とを備えた車両にも適用可能である。
同様に、本発明は、前記一対の左側及び右側第二油圧モータ60L,60Rに代えて、単一の第二油圧モータと、機械式の第二ディファレンシャルギヤ装置とを備えた車両にも適用可能である。
さらに、本発明は、前記第一車輪21及び前記第二車輪22の一方及び/又は双方が単輪とされた車両にも適用され得る。
本実施の形態においては、前記左側及び右側第一油圧モータ50L,50R並びに前記左側及び右側第二油圧モータ60L,60Rは、それぞれ、ホイールモータ装置の一構成部材として備えられている。
即ち、本実施の形態に係る前記車両1Aは、図2に示すように、前記左側及び右側第一油圧モータ50L,50Rをそれぞれ含む一対の第一ホイールモータ装置500と、前記左側及び右側第二油圧モータ60L,60Rをそれぞれ含む一対の及び第二ホイールモータ装置600とを備えている。
図4に、前記第1ホイールモータ装置500の縦断面図を示す。
なお、前記一対の第一ホイールモータ装置500は同一構成を有し、且つ、車両幅方向中央において垂直に沿った仮想中央面CP(図2参照)を基準にして互いに対して対称に配置される。
図4に示すように、前記第一ホイールモータ装置500は、可変容積型の前記第一油圧モータ50と、前記第一油圧モータ50から出力される回転動力を減速する減速機構520を含む減速ユニット510と、前記減速機構520によって減速された回転動力を対応する前記第一車輪21へ伝達する出力部材550とを有している。
前記第一油圧モータ50は、図4に示すように、前記油圧ポンプ40に流体接続される油圧モータ本体52と、前記油圧モータ本体52を相対回転不能に支持するモータ軸51と、前記油圧モータ本体52を収容し且つ前記モータ軸51を軸線回り回転可能に支持するモータハウジング53と、前記油圧モータ本体52の容積量を変更するモータ側容積調整機構55とを有している。
前記モータ軸51は、車両幅方向に沿うように前記モータハウジング53に支持されている。
詳しくは、前記モータ軸51は、図4に示すように、車両幅方向外方側の第1端部が前記モータハウジング53から外方へ延在されており、前記第1端部に前記減速機構520が連結されている。
本実施の形態においては、前記モータ軸51は、図4に示すように、車両幅方向内方側の第2端部も前記モータハウジング53から外方へ延在されており、前記第2端部は前記第一ホイールモータ装置500に付設されるブレーキユニット560の被作動部として作用している。
即ち、前記第一ホイールモータ装置500は、図4に示すように、前記構成部材に加えて、前記ブレーキユニット560を備えている。
前記ブレーキユニット560は、前記減速機構520によって減速される前の前記モータ軸51に対して選択的に制動力を付加し得るように構成されている。
斯かる構成によれば、前記ブレーキユニット560に必要とされるブレーキ容量を小さくすることができ、前記ブレーキユニット560の小型化を図ることができる。
本実施の形態においては、前記ブレーキユニット560は、ディスクブレーキ型とされている。
詳しくは、前記ブレーキユニット560は、図4に示すように、前記モータ軸51の前記第2端部に相対回転不能に支持された回転側部材561と、回転不能とされた固定側部材562と、前記回転側部材561に相対回転不能且つ軸線方向移動可能に支持された回転側摩擦板及び前記回転側摩擦板と対向した状態で前記固定側部材562に相対回転不能且つ軸線方向移動可能に支持された固定側摩擦板を含む摩擦板群563と、前記摩擦板群563に対して接離可能なブレーキ作動部材564と、前記回転側部材561、前記固定側部材562、前記摩擦板群563及び前記ブレーキ作動部材564を収容した状態で前記モータハウジング53に連結されるブレーキハウジング565と、人為操作に応じて前記ブレーキ作動部材564を前記摩擦板群563へ向けて押動可能なブレーキ操作軸566と、前記ブレーキ操作軸566の外端部に相対回転不能に連結されたブレーキアーム567とを有している。
前記ブレーキ作動部材564は、カム機構を介して自己の回転に応じて前記摩擦板群563に近接する方向へ移動するように構成されている。
前記ブレーキ操作軸566は、内端部が前記ブレーキ作動部材564に係合され且つ外端部が外方へ延在された状態で前記ブレーキハウジング565に軸線回り回転可能に支持されており、自己の軸線回りの回転によって前記ブレーキ作動部材564を回転させるように構成されている。
前記ブレーキアーム567は、基端部が前記ブレーキ操作軸566の外端部に相対回転不能に連結され且つ自由端部が前記運転席の近傍に備えられるブレーキ操作部材(図示せず)に作動連結されている。
図5に、図4におけるV−V線に沿った前記第一ホイールモータ装置500の端面図を示す。
好ましくは、図5に示すように、前記ブレーキアーム567は、前記ブレーキ操作軸566に相対回転不能に連結される前記基端部から前記ブレーキ操作軸566を基準にして径方向外方へ延びる第1部分567aと、前記第1部分567aの外端部から前記第1部分567aの延在方向とは異なる方向へ延びる第2部分567bとを有し得る。
斯かる構成によれば、前記ブレーキ操作軸566の軸線方向に沿って視た際に、前記ブレーキアーム567が前記ブレーキユニット560から外方へ延在することを有効に防止でき、前記ブレーキアーム567を含む前記ブレーキユニット560の小型化を図ることができる。
なお、本実施の形態においては、前述の通り、ディスクブレーキ型の前記ブレーキユニット560が備えられているが、これに代えて、内拡式ドラムブレーキ又はバンドブレーキ等の他のタイプのブレーキユニットを備えることも可能である。
前記油圧モータ本体52は、図4に示すように、前記モータ軸51に相対回転不能に支持されるモータ側シリンダブロック52aと、前記モータ側シリンダブロック52aに軸線回り相対回転不能且つ軸線方向進退可能に支持された複数のモータ側ピストン52bとを備えている。
前記モータ側容積調整機構55は、前記油圧モータ本体52の容積を、前記第一油圧モータ50によって駆動される前記第一車輪21の周速が前記第二油圧モータ60によって駆動される前記第二車輪22の周速と略同一となる際の基準容積を含む範囲で変化させるように構成されている。
なお、前記モータ側容積調整機構55の詳細については後述する。
前記減速ユニット510は、図4に示すように、前記減速機構520と、前記減速機構520を収容するように前記モータハウジング53に連結される減速ハウジング530とを有している。
前記減速機構520は、例えば、直列配置された一対の遊星ギヤ機構を有し得る。
前記出力部材550は、一端部が前記減速機構520の出力側に連結され且つ他端部が対応する第一車輪21に連結されるように外方へ延在されている。
前記第二ホイールモータ装置600は、前記第一油圧モータ50が前記第二油圧モータ60に変更されている点を除き、前記第一ホイールモータ装置500と実質的に同一構成を有している。
即ち、前記第二ホイールモータ装置600は、固定容積型の前記第二油圧モータ60と、前記減速ユニット510と、前記出力部材550と、前記ブレーキユニット560とを備えている。
そして、前記第二油圧モータ60は、前記モータ側容積調整機構55が固定斜板(図示せず)に変更されている点を除き、前記第一油圧モータ50と実質的に同一構成を有している。
図1及び図2に示すように、前記第二フレーム12は、前記一対の左側及び右側第二車輪22L,22Rと前記一対の左側及び右側第二油圧モータ60L,60Rとを直接又は間接的に支持する第二フレーム本体120を有している。
前述の通り、本実施の形態においては、前記一対の第二油圧モータ60L,60Rは、それぞれ、前記一対の第二ホイールモータ装置600の構成部材を形成している。
従って、前記第二フレーム本体120は、前記一対の第二車輪22L,22Rがそれぞれ連結された前記一対の第二ホイールモータ装置600を直接又は間接的に支持するように構成されている。
同様に、前記第一フレーム11は、前記第一車輪21及び前記第一油圧モータ50を直接又は間接的に支持する第一フレーム本体110を有している。
本実施の形態においては、前記第一フレーム本体110は、前記一対の第一車輪21L,21Rがそれぞれ連結された前記一対の第一ホイールモータ装置500を直接又は間接的に支持している。
そして、前記第一及び第二フレーム本体110,120が、前記枢支軸15回り揺動可能に連結されている。
図6に前記第一フレーム11近傍の底面図を示す。
又、図7及び図8に、それぞれ、図6におけるVII-VII線及びVIII-VIII線に沿った断面図を示す。
図6〜図8に示すように、本実施の形態においては、前記第一フレーム11は、前記第一フレーム本体110に加えて、前記第一フレーム本体110に車両長手方向に沿った左右揺動基準軸112回り揺動可能に支持された揺動フレーム113を有しており、前記一対の第一ホイールモータ装置500が前記揺動フレーム113の左右端部にそれぞれ支持されている。
斯かる構成によれば、前記一対の第一ホイールモータ装置500に連結された前記一対の第一車輪21L,21Rの接地面への追従性を向上させることができる。斯かる効果は、傾斜地や表面が凹凸状とされた地面を走行する際に特に有効である。
詳しくは、前記第一フレーム本体110は、図7及び図8に示すように、略水平方向に沿った上壁110aと、前記上壁110aから下方へ離間された位置で前記上壁110aと対向するように略水平方向に沿った下壁110bと、前記上壁110a及び下壁110bを連結する連結壁110cと、前記上壁110a及び下壁110bの前方部分同士を連結するように略垂直方向に沿った第1支持筒110dと、車両前後方向に沿うように前記連結壁110cに支持された前記左右揺動基準軸112とを有している。
図7に示すように、前記第1支持筒110dには前記枢支軸15が内挿されており、前記枢支軸15の上端部及び下端部は前記第二フレーム本体120に設けられた取付ステー121に相対回転不能に連結されている。
図9に、前記揺動フレーム113を前方且つ上方から視た斜視図を示す。
図7〜図9に示すように、前記揺動フレーム113は、略垂直方向に沿った状態で車両幅方向に延びる前壁113aと、前記前壁113aから後方へ離間された位置において前記前壁113aと対向する後壁113bと、前記前壁113a及び後壁113bの上端を連結する上壁113cと、前記前壁113a,前記後壁113b及び前記上壁113cの幅方向一端部を連結する第1側壁113dと、前記前壁113a,前記後壁113b及び前記上壁113cの幅方向他端部を連結する第2側壁113eと、車両前後方向に沿うように前記前壁113a及び後壁113bに支持された第2支持筒113fであって、前記左右揺動基準軸112が内挿される第2支持筒113fとを有している。
前記第1及び第2側壁113c,113dには取付孔114aが形成されており、対応する前記第一ホイールモータ装置500が前記取付孔114aを介して前記第1及び第2側壁113c,113dに連結されている。
好ましくは、図9に示すように、前記揺動フレーム113のうち前記一対の第一ホイールモータ装置500における一対の第一モータ側作動油ポート250Pとそれぞれ対向する部分に一対のアクセス開口114bを設けることができる。
前記一対のアクセス開口114bを設けることにより、前記一対の第一ホイールモータ装置500に対する配管脱着作業の効率化を図ることができる。
即ち、前記第一ホイールモータ装置500における前記第一油圧モータ50の前記モータハウジング53には、前記メイン閉回路200の一部を形成する一対の第一モータ側作動油路250(図4参照)が形成されている。
前記一対の第一モータ側作動油路250は、前記油圧モータ本体52に流体接続された状態で少なくとも一端部が前記モータハウジング53の外表面に開口して前記一対の第一モータ側作動油ポート250Pを形成している。
同様に、前記油圧ポンプ40の前記ポンプ側ハウジング43には一対のポンプ側作動油ポート(図示せず)が設けられ、且つ、前記第二油圧モータ60の前記モータハウジングには一対の第二モータ側作動油ポート(図示せず)が設けられている。
そして、これらの作動油ポートが外部配管を介して流体接続されることで、前記メイン閉回路200が形成されている。
従って、前記揺動フレーム113のうち前記一対の第一モータ側作動油ポート250Pと対向する部分に前記アクセス開口114bを設けることにより、前記外部配管の脱着作業の効率化を図ることができる。
前述の通り、本実施の形態に係る前記車両1Aは、前記一対の左側及び右側第一ホイールモータ装置500を有しており、前記一対の第一ホイールモータ装置500における前記第一油圧モータ50は並列状態で前記メイン閉回路200に介挿されている。
このような構成においては、前記第二モータ/第一モータライン220の一部を形成する第二モータ/第一モータ配管(図示せず)は、前記第一油圧モータ側の端部がT字配管(図示せず)を介して分岐されて前記左側第一ホイールモータ装置500における対応する前記第一モータ側作動油ポート250P及び前記右側第一ホイールモータ装置500における対応する前記第一モータ側作動油ポート250Pにそれぞれ接続され得る。
又、前記第一モータ/ポンプライン230の一部を形成する第一モータ/ポンプ配管(図示せず)は、前記第一油圧モータ側の端部がT字配管(図示せず)を介して分岐されて前記左側第一ホイールモータ装置500における対応する前記第一モータ側作動油ポート250P及び前記右側第一ホイールモータ装置500における対応する前記第一モータ側作動油ポート250Pにそれぞれ接続され得る。
このように前記第二モータ/第一モータ配管及び前記第一モータ/ポンプ配管が、それぞれ、前記T字配管を介して分岐される構成においては、好ましくは、図9に示すように、前記揺動フレーム113のうち前記T字配管が位置する部分に第2アクセス開口114cを形成することができ、これにより、前記T字配管の脱着作業の効率化を図ることができる。
さらに、本実施の形態においては、前記第一ホイールモータ装置500には、図4に示すように、前記モータハウジング53に形成されたモータ側ドレンポート255Pと、前記ブレーキハウジング565に形成されたブレーキ側ドレンポート256Pとが設けられている。
このような場合には、図9に示すように、前記揺動フレーム113のうち前記モータ側ドレンポート255P及び前記ブレーキ側ドレンポート256Pに対応する部分に、第3アクセス開口114dを形成することができる。
前記第3アクセス開口114dを形成することにより、前記ドレンポート255P,256Pに対する配管脱着作業の効率化を図ることができる。
ところで、前述の通り、本実施の形態に係る前記車両1Aにおいては、前記第一車輪側長さL1と前記第二車輪側長さL2とが異なっている。
このように、前記第一車輪側長さL1と前記第二車輪側長さL2が異なっているアーティキュレート型車両においては、車両旋回時に前記第一及び第二車輪21,22間に旋回半径差が生じ、且つ、前記旋回半径差は車両旋回角度に応じて大きくなる。
図10に、車両旋回状態における前記車両1Aの部分底面図を示す。
図10に示すように、前記車両1Aの旋回中心TCは、前記第一車輪21の回転軸線と前記第二車輪22の回転軸線とが平面視において交差する点に位置する。
前記第一車輪21の旋回半径R1は、前記旋回中心TCから前記一対の第一車輪21間の車両幅方向中心点までの距離によって画され、前記第二車輪22の旋回半径R2は、前記旋回中心TCから前記一対の第二車輪22間の車両幅方向中心点までの距離によって画される。
前記第一車輪側長さL1と前記第二車輪側長さL2が異なっているアーティキュレート型車両においては、図10に示すように、前記第一車輪21の旋回半径R1と前記第二車輪22の旋回半径R2とに差が生じ、その旋回半径差は車両両旋回角度が大きくなるに従って大きくなる。
より詳しくは、本実施の形態におけるように、後方側に位置する前記第一車輪21及び前記枢支軸15間の前記第一車輪側長さL1が前方側に位置する前記第二車輪22及び前記枢支軸15間の前記第二車輪側長さL2よりも短い場合には、車両旋回角度が大きくなるに従って、前記第一車輪21の旋回半径R1が前記第二車輪22の旋回半径R2よりも大きくなり、その結果、前記第一車輪21の旋回時における通過軌跡の距離が前記第二車輪22の旋回時における通過軌跡の距離よりも長くなる。
これとは逆に、後方側に位置する前記第一車輪21及び前記枢支軸15間の前記第一車輪側長さL1が前方側に位置する前記第二車輪22及び前記枢支軸15間の前記第二車輪側長さL2よりも長い場合には、車両旋回角度が大きくなるに従って、前記第一車輪21の旋回半径R1が前記第二車輪22の旋回半径R2よりも小さくなり、その結果、前記第一車輪21の旋回時における通過軌跡の距離が前記第二車輪22の旋回時における通過軌跡の距離よりも短くなる。
このように、前記第一車輪21の旋回半径R1及び前記第二車輪22の旋回半径R2間の差異が車両旋回角度に応じて大きくなる車両において前記第一及び第二車輪21,22にスリップや引きづりを生じさせることなく両車輪を駆動する為には、前記第一及び第二車輪21,22の旋回半径差に応じて前記第一車輪21の駆動速度と前記第二車輪22の駆動速度とを異ならせる必要がある。
本実施の形態に係る前記車両1Aは、この点に関し下記構成を備えている。
図6及び図7に示すように、前記第二フレーム12は、さらに、前記第二フレーム本体120と共に前記枢支軸15回りに揺動し得るように前記第二フレーム本体120に相対移動不能に固定されたカム押動部材122であって、カム面123を有するカム押動部材122を備えている。
本実施の形態においては、前記カム押動部材122は、前記第二フレーム本体120に設けられた前記取付ステー121の下壁に固定されている。
前記第一フレーム11は、図6〜図8に示すように、さらに、前記第一フレーム本体110に対し前記枢支軸15回りには相対移動不能で且つ所定の第1方向には相対移動可能な状態で前記カム面123と対向するように前記第一フレーム本体110に装着されたカム従動部材115と、前記カム従動部材115を前記カム面123に向けて作動的に押圧する付勢部材116とを備えている。
本実施の形態においては、図6及び図8に示すように、前記第一フレーム本体110には、前記第1方向に沿った前記カム従動部材115の移動経路を画するガイド部材117が取り付けられている。
前記ガイド部材117は、前記第1方向が車両前後方向となるように前記移動経路を画している。
詳しくは、前記ガイド部材117は、図6及び図8に示すように、前記仮想中央面CPを挟んで車両幅方向に離間配置された一対の左側及び右側ガイド部材117a,117bを有しており、前記一対の左側及び右側ガイド部材117a,11bの間において車両前後方向に延びる空間が前記移動経路を画している。
前記第一フレーム本体110には、さらに、前記移動経路内において前記第1方向(本実施の形態においては車両前後方向)に沿って移動可能な移動部材118が設けられており、前記移動部材118に前記カム従動部材115が支持されている。
好ましくは、図6及び図7に示すように、前記移動部材118に略垂直に沿った支持軸118aを設け、前記支持軸118aに前記カム従動部材115として作用するベアリング部材を外挿させることができる。
斯かる構成によれば、前記カム従動部材115と前記カム面123との間の摩擦抵抗を効果的に低減できる。
なお、前記移動部材118が備えられた本実施の形態においては、前記付勢部材116は前記移動部材118を介して前記カム従動部材115を前記カム面123に向けて押圧する。
前記カム面123は、前記第二フレーム本体120が前記第一フレーム本体110に対して直進位置に位置する際(図6参照)に前記カム従動部材115が係合する基準領域123aと、前記基準領域123aから前記枢支軸15の軸線回り一方側及び他方側へ延びる一対の制御領域123bとを有している。
前記一対の制御領域123bは、前記基準領域123aを基準として互いに対して対称な形状を有し、且つ、前記基準領域123aから前記枢支軸15の軸線回りに離間するに従って前記軸線からの径方向距離が徐々に増加又は減少するように構成されている。
本実施の形態においては、前記一対の制御領域123bは、図6及び図10に示すように、前記基準領域123aから前記枢支軸15の軸線回りに離間するように従って前記軸線からの径方向距離が徐々に増加するように構成されている。
即ち、前記カム従動部材115は、前記付勢部材116によって直接又は間接的に前記カム押動部材122に向けて押圧されており、前記カム面123と常時係合されている。
そして、前記カム従動部材115は、前記第二フレーム本体120が前記第一フレーム本体110に対して直進位置に位置する際には前記基準領域123aに係合することで前記第1方向(本実施の形態においては前後方向)に関し基準位置に位置し(図6参照)、且つ、前記第二フレーム本体120が前記第一フレーム本体110に対して前記直進位置から前記枢支軸15回りに揺動される際には前記一対の制御領域123bの何れか一方に係合することで前記第二フレーム本体120の前記第一フレーム本体110に対する揺動量に応じた量だけ前記第1方向に沿って前記基準位置から移動する(図10参照)。
本実施の形態に係る前記車両1Aは、前記カム従動部材115の前記第1方向に沿った動きを利用して前記モータ側容積調整機構55を作動させるように構成されている。
斯かる構成の前記車両1Aによれば、前記モータ側容積調整機構55に特別な構造を備えることなく、前記第一及び第二車輪21,22間に生じる旋回半径差を有効に補償し得るように前記モータ側容積調整機構55を作動させることができる。
即ち、前記カム従動部材115は、前記車両1Aが左右何れの方向に旋回された場合であっても旋回角度に応じた量だけ前記第1方向に沿った同一方向へ移動する。
従って、前記カム従動部材115の前記第1方向に沿った動きを利用して前記モータ側容積調整機構55を作動させることにより、前記車両1Aが何れの方向に旋回された場合であっても旋回角度に応じた量だけ前記モータ側容積調整機構55を作動させることができる。
具体的には、前記車両1Aは、さらに、図6,図7及び図10に示すように、前記カム従動部材115の前記第1方向に沿った動きに応じて前記モータ側容積調整機構55を作動させる油圧モータ用作動機構300を備えている。
ここで、まず、前記モータ側容積調整機構55について説明する。
本実施の形態に係る前記車両1Aにおいては、前述の通り、前記第一車輪側長さL1が前記第二車輪側長さL2よりも短くされており、車両旋回角度が大きくなるに従って前記第一車輪21の旋回半径R1が前記第二車輪22の旋回半径R2よりも大きくなる。
斯かる構成の前記車両1Aにおいては、前記モータ側容積調整機構55は、前記第一油圧モータ50の容積を、前記第一油圧モータ55によって駆動される前記第一車輪21の周速が前記第二油圧モータ60によって駆動される前記第二車輪22の周速と略同一となる際の基準容積と、前記基準容積よりも小さい第1容積との間で変更させ得るように構成される。
前記第1容積は、車両最大旋回状態において生じる旋回半径差を補償し得るように前記第一車輪21の周速を前記第二車輪22の周速よりも増速させる際の容積とされる。
図11に、図4におけるXI-XI線に沿った断面図を示す。
具体的には、前記モータ側容積調整機構55は、図4及び図11に示すように、前記モータ側ピストン52bの進退動作範囲を画するように前記モータ軸51と直交する揺動軸線55R回り傾転可能とされたモータ側可動斜板56と、前記揺動軸線55Rと平行な状態で軸線回り回転可能に前記モータハウジング53に支持されたモータ側制御軸57であって、外部操作による軸線回りの回転に応じて前記モータ側可動斜板56を前記揺動軸線55R回りに傾転させるモータ側制御軸57とを有している。
なお、図11(a)及び(b)は、それぞれ、前記第一油圧モータ50を前記基準容積及び前記第1容積とする際の前記モータ側可動斜板56の基準位置及び第1位置を示している。
前記モータ側可動斜板56は、図11に示すように、前記モータ側ピストン52bの自由端部と直接又は間接的に係合した状態で前記揺動軸線55R回りに傾転可能とされており、前記揺動軸線55R回りの傾転角度に応じて前記モータ側ピストン52bの進退動作範囲を変更する。
前記モータ側制御軸57は、図4及び図11に示すように、前記モータハウジング53に軸線57(1)R回り回転可能に支持された第1端部57(1)と、前記第1端部57(1)の軸線57(1)R回りの回転に応じて前記モータ側可動斜板56を前記揺動軸線55R回りに傾転させるように、前記モータ側可動斜板56に係合された第2端部57(2)とを有している。
前記第2端部57(2)は、図11に示すように、前記第1端部57(1)に対して偏心されており、且つ、前記モータ側可動斜板56に形成された係入溝56cに係入されている。
即ち、前記モータ側可動斜板56は、図11に示すように、前記モータ軸51の軸線方向に沿った方向を向くピストン係合面56aであって、前記モータ側ピストン52bの自由端部と直接又は間接的に係合するピストン係合面56aと、前記モータ側制御軸57と対向するように前記揺動軸線55Rに沿った方向を向く制御端面56bとを有している。
前記係入溝56cは、図11に示すように、前記揺動軸線55Rを基準にして径方向に延びるように前記制御端面56bに形成されている。
そして、前記モータ側制御軸57の第2端部57(2)は、前記第1端部57(1)の軸線57(1)Rに対して偏心された軸線57(2)Rを有しており(図11参照)、前記係入溝56cに係入されることで、前記モータ側可動斜板56に対して前記揺動軸線55Rを基準にして径方向には相対移動可能で且つ周方向には相対移動不能とされている。
なお、本実施の形態においては、前記第2端部57(2)は、該第2端部57(2)に外挿される平面視矩形状の外挿部材58を介して前記係入溝56cに係入されている。
斯かる構成の前記モータ側制御軸57は、前記第1端部57(1)が軸線57(1)R回りに回転すると、前記第2端部57(2)が前記第1端部57(1)の軸線57(1)R回りに回転し、これにより、前記モータ側可動斜板56を前記揺動軸線55R回りに傾転させる。
好ましくは、前記モータ側可動斜板56が前記基準位置に位置する際には、前記モータ側制御軸57の前記第2端部57(2)の軸線57(2)Rが前記揺動軸線55R及び前記第1端部57(1)の軸線57(1)Rを結ぶ仮想基準線FLより前記揺動軸線55R回り一方側において前記揺動軸線55Rを中心とし且つ前記第1端部57(1)の軸線57(1)Rを通る仮想円弧FC上の第1位置に位置するように構成される(図11(a)参照)。
斯かる構成によれば、車両直進状態において前記モータ側可動斜板56が前記基準位置から位置ズレすることを有効に防止できる。
即ち、前記油圧モータ本体52は、前記油圧ポンプ本体42から直接又は間接的に供給される作動油によって回転軸線回りに回転駆動されるが、その際、前記油圧ポンプ本体42から前記油圧モータ本体52へ供給された作動油は前記モータ側可動斜板56を中立位置へ移動させるように該モータ側可動斜板56に作用する。
つまり、前記モータ側可動斜板56は、前記作動油によって、常時、中立位置へ向けて付勢されることになり、車両直進状態において前記モータ側可動斜板56を前記基準位置に保持する為には、前記作動油によって中立位置へ付勢される力(以下、中立方向付勢力という)に抗する保持力が必要となる。
ところで、本実施の形態においては、前述の通り、前記モータ側制御軸57の前記第2端部57(2)は、前記第1端部57(1)に対して偏心された状態で前記モータ側可動斜板56の前記係入溝56cに係入されている。
斯かる構成においては、前記第2端部57(2)を前記第1端部57(1)の軸線57(1)R回りに回転させる方向の力が前記第2端部57(2)に作用すると、前記基準位置に位置する前記モータ側可動斜板56が前記揺動軸線55R回りに傾転することになる。
逆に言うと、前記第2端部57(2)を前記第1端部57(1)の軸線57(1)R回りに回転させる方向の力が前記第2端部57(2)に作用しないように構成すれば、前記モータ側可動斜板56を所定傾転位置に保持することができる。
つまり、前記中立方向付勢力が前記第2端部57(2)を前記第1端部57(1)の軸線57(1)R回りに回転させる方向の力として作用しないように構成すれば、前記モータ側可動斜板56を前記基準位置に安定的に保持できることになる。
この点に関し、前記モータ側可動斜板56が前記基準位置に位置する際に前記モータ側制御軸57の前記第2端部57(2)の軸線57(2)Rが前記仮想円弧FC上に位置するように構成すれば、前記仮想円弧FCに沿った前記中立方向付勢力の向きを、前記第2端部57(2)の軸線57(2)R及び前記第1端部57(1)の軸線57(1)Rを結ぶ直線と略一致させることができる。
従って、前記中立方向付勢力が前記第2端部57(2)を前記第1端部57(1)の軸線57(1)R回りに回転させる力として作用することを可及的に防止でき、これにより、前記モータ側可動斜板56を前記基準位置に安定的に保持することができる。
前記モータ側可動斜板56が前記基準位置に位置する際の前記好ましい構成に加えて又は代えて、前記モータ側可動斜板56が前記第1位置に位置する際には、前記第2端部57(2)の軸線57(2)Rが前記仮想基準線FLより前記揺動軸線55R回り他方側において前記仮想円弧FC上の第2位置に位置するように構成される(図11(b)参照)。
斯かる構成によれば、前記モータ側可動斜板56が前記第1位置を越えて中立側へ揺動することを有効に防止でき、前記第一油圧モータ50によって駆動される前記第一車輪21の駆動速度が意に反して高速化することを有効に防止できる。
次に、前記油圧モータ用作動機構300について説明する。
図12に、図4におけるXII-XII線に沿った断面図を示す。
前記油圧モータ用作動機構300は、図6及び図12に示すように、前記カム従動部材115に作動連結されたカム従動側作動機構310と、前記一対の第一油圧モータ50における前記モータ側容積調整機構55にそれぞれ作動連結された一対のモータ側作動機構320と、前記カム従動側作動機構310及び前記一対のモータ側作動機構320の間を作動連結する連結部材330とを有している。
前記モータ側作動機構320は、図4及び図12に示すように、前記モータ側制御軸57の前記第1端部57(1)に相対回転不能に設けられた作動ギヤ321と、前記モータ制御軸57と直交する方向に移動可能な作動ピストン322であって、前記作動ギヤ321と噛合するラックが設けられた作動ピストン322とを有している。
前記モータ側作動機構320は、前記作動ピストン322が前記連結部材330を介して軸線方向一方側及び他方側へ押動されることで前記モータ側可動斜板56を前記第1位置及び前記基準位置の間で揺動させるように構成されている。
本実施の形態においては、前記モータ側作動機構320は、前記作動ピストン322の軸線方向一方側の移動端を画する第1停止部材323を備えている。
好ましくは、前記第1停止部材323は、前記作動ピストン322に対して位置調整可能とされる。
前記カム従動側作動機構310は、図6に示すように、前記カム従動部材115を基準にして車両幅方向に関し対称な位置において略垂直方向に沿うように前記第一フレーム本体110に支持された一対の左側及び右側支持軸311と、長手方向中間部位において前記一対の左側及び右側支持軸311に支持され且つ一端部が前記カム従動部材115に作動的に連結された一対の左側及び右側揺動アーム312とを備えている。
本実施の形態においては、図6に示すように、前記移動部材118に連結軸119が設けられ、且つ、前記一対の左側及び右側揺動アーム312の前記一端部には前記連結軸119が係入される長孔が形成されており、前記一対の揺動アーム312は前記移動部材118を介して前記カム従動部材115に作動連結されている。
前記連結部材330は、一端部が一対の左側及び右側揺動アーム312の自由端側に連結され且つ他端部が前記一対の第一油圧モータ50の前記モータ側容積調整機構55に連結された一対の左側及び右側プッシュプルワイヤ331を有している。
斯かる構成の前記油圧モータ用作動機構300によれば、前記一対の第一油圧モータ50の前記モータ側容積調整機構55を正確に同期した状態で作動させることができる。
特に、前記連結部材330として前記プッシュプルワイヤ331を用いている為、前記一対の第一ホイールモータ装置500が前記左右揺動基準軸112回りに揺動した場合であっても、前記一対の左側及び右側第一油圧モータ50の前記モータ側容積調整機構55を正確に同期した状態で作動させることができる。
本実施の形態に係る前記車両1Aは、さらに、前記第一車輪21及び前記第二車輪22の双方を駆動する駆動モード(以下、第一/第二モータ駆動モードという)及び前記第一車輪21のみを駆動する駆動モード(以下、第一モータ駆動モードという)を選択し得ると共に、前記可変容積型油圧ポンプ40の前記ポンプ側容積調整機構45を操作することによる走行速度の可変領域が前記第一モータ駆動モードにおいては前記第一/第二モータ駆動モードよりも高速側へシフトするように構成されており、これにより、車両走行速度の可変領域幅を広げ得るようになっている。
具体的には、前記車両1Aは、図1,図3及び図7に示すように、さらに、駆動モードを切り替える為の人為操作可能な駆動モード切替操作部材73と、前記ポンプ/第二モータライン210及び前記第二モータ/第一モータライン220の間を選択的に連通又は遮断させるバイパス弁260と、前記切替操作部材73への人為操作に基づき前記バイパス弁260を移動させるバイパス弁用作動機構350と、前記切替操作部材73への人為操作に基づき前記カム従動部材115を移動させる連動/牽制機構400とを備えている。
図3に示すように、前記バイパス弁260は、前記ポンプ/第二モータライン210及び前記第二モータ/第一モータライン220の間を連通させて前記第一油圧モータ50(本実施の形態においては前記一対の左側及び右側第一油圧モータ50L,50R)のみが駆動される前記第一モータ駆動モードを現出させる第一モータ駆動位置261と、前記両ラインの間を遮断させて前記第一及び第二油圧モータ50,60の双方(本実施の形態においては前記一対の左側及び右側第一油圧モータ50L,50R並びに前記一対の左側及び右側第二油圧モータ60L,60R)が駆動される前記第一/第二モータ駆動モードを現出させる第一/第二モータ駆動位置262とを選択的に取り得るように構成されている。
即ち、前記バイパス弁260が前記第一/第二モータ駆動位置262に位置された状態においては、前記油圧ポンプ40から吐出された作動油は、前記第二油圧モータ60及び前記第一油圧モータ50に直列的に供給され、これにより、前記第二油圧モータ60及び前記第一油圧モータ50の双方が駆動される。
一方、前記バイパス弁260が前記第一モータ駆動位置261に位置されると、前記油圧ポンプ40から吐出された作動油は、前記第二油圧モータ60をバイパスして前記第一油圧モータ50へのみ供給され、これにより、前記第一油圧モータ50のみが駆動される。
なお、前記第一モータ駆動モードにおいては、前記第二車輪22は従動輪として作用する。従って、前記車両1Aの直進走行時及び旋回時のいずれにおいても、前記第一及び第二車輪21,22の双方においてスリップや引きずり等が生じることはない。
前記第二車輪22が従動輪として作用する場合には、前記第二車輪22の回転によって前記第二油圧モータ50がポンプ作用を行う。
この点に関し、本実施の形態においては、前記バイパス弁260として4ポート2位置型の切替弁を用いている。即ち、前記バイパス弁260が第一モータ駆動位置261に位置されている際には、前記第二油圧モータ60は前記メイン閉回路200とは別のサブ閉回路を介して吐出側が吸引側に流体接続される状態とされ、これにより、前記第二車輪22の回転に伴って前記第二油圧モータ60が回転し得るようになっている。
斯かる構成に代えて、図13に示すように、前記バイパス弁260の代わりに、2ポート2位置型のバイパス弁260Bを用いることも可能である。
図13に示す車両1Bにおいては、前記バイパス弁260Bが前記第一モータ駆動位置261に位置されると、前記油圧ポンプ40から吐出された作動油は、前記第二油圧モータ60を通過するライン及び前記第二油圧モータ60をバイパスするラインの何れにも流れることが可能な状態となる。
この際、前記第二油圧モータ60は前記第二車輪22に作動的に連結されている為、前記第二車輪22の回転負荷を受けている。従って、前記油圧ポンプ40から吐出された作動油は、負荷の少ない側の前記第二油圧モータ60をバイパスするラインに流れ、これにより、前記第一油圧モータ50のみが駆動される。
一方、従動輪として作用する前記第二車輪22の回転に伴って前記第二油圧モータ60が回転するが、図13に示す前記車両1Bにおいては、前記第二油圧モータ60は前記メイン閉回路200を介して吐出側が吸引側に流体接続されている。従って、前記第二車輪22の回転に伴う前記第二油圧モータ60の回転が許容される。
前記切替操作部材73は、図1に示すように、前記運転席70の近傍に備えられる。
前記切替操作部材73は、人為操作に応じて第一モータ駆動位置及び第一/第二モータ駆動位置を選択的に取り得るように構成されている。
前記バイパス弁用作動機構400は、前記切替操作部材73への人為操作に基づき前記バイパス弁260(又は260B)を前記第一モータ駆動位置261又は第一/第二モータ駆動位置262に選択的に位置させる限り、種々の形態をとり得る。
本実施の形態においては、前記バイパス弁260(又は260B)として電磁切替弁が用いられており、前記電磁切替弁のソレノイド265が前記バイパス弁用作動機構350として作用している。
即ち、図3に示すように、本実施の形態に係る前記車両1Aは、前記切替操作部材73の操作位置を直接又は間接的に検出する操作位置検出センサ370(図7参照)と、前記操作位置検出センサ370からの走行モード選択信号を受信するコントローラ360とを備えており、前記バイパス弁用作動機構350として作用する前記ソレノイド265が前記コントローラ360によって作動制御されている。
斯かる構成に代えて、図14に示すように、前記バイパス弁用作動機構350として前記切替操作部材73の機械的動きを利用して前記バイパス弁260を移動させる機械式リンク機構351を採用することも可能である。
前記連動/牽制機構400は、前記切替操作部材73への人為操作に応じて前記カム従動部材115を前記第1方向に沿って移動させつつ、前記切替操作部材73が前記第一/第二モータ駆動位置に位置されたままで前記カム従動部材115が前記カム押動部材122によって前記第1方向に沿って移動されることを許容するように構成されている。
詳しくは、本実施の形態に係る前記車両1Aにおいては、前述の通り、前記第一車輪側長さがL1が前記第二車輪側長さL2よりも短くされており、且つ、前記モータ側容積調整機構55は前記第一油圧モータ50の容積を前記基準容積と前記基準容積より小さい前記第1容積との間で変化させるように構成されている。
そして、前記カム面123の前記一対の制御領域123bは、前記基準領域123aから前記枢支軸15の軸線回りに離間するに従って前記軸線からの径方向離間が徐々に増加するように構成され、これにより、前記カム従動部材115は、前記第二フレーム本体120が前記第一フレーム本体110に対して直進位置に位置する際(図6参照)には前記第1方向一方側(本実施の形態においては前方側)の前記基準位置に位置し且つ前記第二フレーム本体120が前記枢支軸15回りに最大揺動される際(図10参照)には前記第1方向他方側(本実施の形態においては後方側)の最大移動位置に位置するようになっている。
斯かる構成の前記車両1Aにおいて、前記連動/牽制機構400は、前記切替操作部材73が前記第一/第二モータ駆動位置及び前記第一モータ駆動位置に位置される際には前記カム従動部材115をそれぞれ前記基準位置及び前記最大移動位置に位置させつつ、前記切替操作部材73が前記第一/第二モータ駆動位置に位置されたままで前記カム従動部材115が前記カム押動部材122によって位置制御されることを許容するように構成されている。
前記連動/牽制機構400を備えた前記車両1Aによれば、前記第一/第二モータ駆動モード選択時には、車両直進時及び車両旋回時の何れにおいても前記第一及び第二車輪21,22の双方にスリップや引きずりが生じることなく前記第一及び第二車輪21,22を駆動しつつ、前記第一モータ駆動モード選択時には、前記第一/第二モータ駆動モード選択時に比して前記第一車輪21を高速に駆動することができる。
本実施の形態においては、前記連動/牽制機構400は、図6及び図7に示すように、前記カム従動部材115を前記カム面123に向けて作動的に押圧する前記付勢部材としても作用するコイルバネ410と、前記コイルバネ410及び前記カム従動部材115を作動的に連結するカム従動部材側連結部材420と、前記切替操作部材73に作動連結された操作側リンク部材430と、前記コイルバネ410及び前記操作側リンク部材430を作動的に連結する操作側連結部材440と、前記カム従動部材側連結部材420及び前記操作部側連結部材440を連結する中間連結部材450とを備えている。
前記コイルバネ410は、前記カム従動部材115より前記第1方向他方側において前記第1方向に沿うように配設されている。
本実施の形態においては、前述の通り、前記第1方向は車両前後方向に沿うように設定されており、前記コイルバネ410は、図6及び図7に示すように、前記カム従動部材115より車両後方側において車両前後方向に沿っている。
前記カム従動部材側連結部材420は、一端部が前記コイルバネ410のうち前記カム従動部材115に近接する側の第1端部411に係合され且つ他端部が前記カム従動部材115に作動連結されており、前記カム従動部材115と共に前記第1方向に移動するようになっている。
本実施の形態においては、前述の通り、前記カム従動部材115は前記移動部材118に支持されている。従って、前記カム従動部材側連結部材420の前記他端部は前記移動部材118に連結されている。
図15に、図7におけるXV-XV線に沿った端面図を示す。
前記操作側リンク部材430は、図7及び図15に示すように、前記コイルバネ410における前記第1端部411とは反対側の第2端部412と対向する作動部431を有しており、前記切替操作部材73が第一モータ駆動位置及び第一/第二モータ駆動位置に位置する際に前記作動部431がそれぞれ前記第2端部412に対して離間位置及び近接位置をとるように前記切替操作部材73に作動連結されている。
本実施の形態においては、前記操作側リンク部材430は、図7及び図15に示すように、車両幅方向に沿った回動軸435回り一方側及び他方側の第一/第二モータ駆動位置(図8の実線参照)及び第一モータ駆動位置(図8の一点鎖線参照)の間で前記回動軸435回り揺動可能なように前記第一フレーム本体110に支持されており、一端部が前記切替操作部材73に作動連結され且つ他端部が前記作動部431として作用している。
前記操作側連結部材440は、図7に示すように、前記コイルバネ410を挟んで前記カム従動側連結部材420の前記一端部と対向するように一端部が前記コイルバネ410の第2端部412に係合され且つ他端部が前記操作側リンク部材430の前記作動部431に連結されており、前記操作側リンク部材430の前記回動軸435回りの揺動に応じて前記第1方向に沿って移動するようになっている。
前記中間連結部材450は、図7に示すように、前記カム従動部材側連結部材420及び前記操作側連結部材440の前記一端部同士が前記コイルバネ410を圧縮させつつ互いに対して近接する方向に相対移動することを許容し且つ前記一端部同士が互いに対して離間する方向へは相対移動することを防止した状態で前記一端部同士を連結している。
斯かる構成の前記連動/牽制機構400は以下のように作動する。
まず、前記第一/第二モータ駆動モードの選択時について説明する。
前記切替操作部材73が前記第一/第二モータ駆動位置に位置されている際には、前記操作側リンク部材430は前記回動軸435回りに前記第一/第二モータ駆動位置(図7の実線)に位置し、前記カム従動部材115は前記コイルバネ410及び前記カム従動部材側連結部材420を介して前記カム押動部材122の前記カム面123に係合されている。
従って、車両直進時においては前記カム従動部材115は前記カム面123の前記基準領域123aに係合して前記第1方向に関し前記基準位置に位置し(図6参照)、且つ、車両旋回時においては前記カム面123の前記一対の制御領域123bの一方に係合して前記基準位置から前記第1方向他方側(本実施の形態においては後方側)へ旋回角度に応じた量だけ移動する(図10参照)。
なお、前記カム従動部材115の前記基準位置から前記第1方向他方側への移動に応じて前記カム従動部材側連結部材420も前記第1方向他方側へ移動するが、前述の通り、前記中間連結部材450は、前記カム従動部材側連結部材420が前記コイルバネ410を圧縮させつつ前記操作部側連結部材440に近接することを許容している。従って、前記カム従動部材115は、前記カム押動部材122による位置制御を受けることが可能となっている。
次に、前記第一モータ駆動モードの選択時について説明する。
前記切替操作部材73が前記第一/第二モータ駆動位置から前記第一モータ駆動位置へ人為操作されると、これに応じて前記操作部側リンク部材430は前記回動軸435回りに前記第一/第二モータ駆動位置(図7の実線)から前記第一モータ駆動位置(図7の一点鎖線)へ回動する。
斯かる前記操作部側リンク部材430の動きによって、前記カム従動部材115は、前記操作部側連結部材440、前記中間連結部材450及び前記カム従動部材側連結部材420を介して、前記基準位置から前記最大移動位置まで移動される。
そして、前記カム従動部材115が前記基準位置から前記最大移動位置へ移動すると、前記第一油圧モータ50の容積量が前記第1容積となるように前記油圧モータ用作動機構300が前記モータ側容積調整機構55を作動させ、これにより、前記第一油圧モータ50が高速駆動される状態となる。
好ましくは、前記連動/牽制機構400は、図7及び図15に示すように、前記操作側リンク部材430を前記第一/第二モータ駆動位置に係止する係止用付勢部材460を有し得る。
前記係止用付勢部材460は、前記操作側リンク部材430が前記第一/第二モータ駆動位置に位置された状態で前記カム従動部材115が前記カム押動部材122によって前記第1方向他方側へ押動される際に、前記コイルバネ410の圧縮が生じるような付勢力で前記操作側リンク部材430を前記第一/第二モータ駆動位置に保持する。
より好ましくは、前記係止用付勢部材460は、前記操作側リンク部材430が前記回動軸435回り一方側の前記第一/第二モータ駆動位置及び前記回動軸435回りに他方側の前記第一モータ駆動位置に位置される際に、それぞれ、前記操作側リンク部材430を前記回動軸435回り一方側及び他方側へ付勢するように構成される。
本実施の形態においては、前記係止用付勢部材460は、図7及び図15に示すように、一端部が前記第一フレーム本体110に連結され且つ他端部が前記操作部側リンク部材430に連結されている。
そして、前記操作側リンク部材430が前記第一/第二モータ駆動位置に位置された際及び前記第一モータ駆動位置に位置された際において、前記係止用付勢部材460の他端部が前記係止用付勢部材460の前記一端部と前記回動軸435とを結ぶ基準線より前記回動軸回り一方側及び他方側に位置するように構成されている。
実施の形態2
以下、本発明の他の実施の形態に係る油圧駆動車両について添付図面を参照しつつ説明する。
図16〜図18に、それぞれ、本実施の形態に係る油圧駆動車両2の部分側面図、部分底面図及び部分背面図を示す。
なお、図中、前記実施の形態1におけると同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明を適宜省略する。
本実施の形態に係る前記車両2は、前記油圧モータ用作動機構300が油圧モータ用作動機構300(2)に変更されている点において、前記実施の形態1に係る前記車両と相違している。
前記油圧モータ用作動機構300(2)は、図16〜図18に示すように、前記カム従動部材115に作動連結されたカム従動側作動機構310(2)と、前記一対のモータ側作動機構320と、前記カム従動側作動機構310(2)及び前記一対のモータ側作動機構320の間を作動連結する連結部材330(2)とを有している。
前記カム従動側作動機構310(2)は、前記カム従動部材115に対して前記第1方向に関しては相対移動不能且つ前記左右揺動基準軸112回りに関しては相対回転自在とされた回動部材315を有している。
本実施の形態においては、図16及び図18に示すように、前記回動部材315は、前記移動部材118に連結された係止部材318を介して前記カム従動部材115に対して前記第1方向に関し相対移動不能且つ前記左右揺動基準軸回り相対回転自在とされている。
詳しくは、図16に示すように、前記係止部材318にはスリット318aが形成されている。
一方、前記回動部材315は円柱形状とされ、図16に示すように、外周面のうち一端面及び他端面の間の中間部に係入溝315aが形成されている。
前記回動部材315は、前記係入溝315aが形成された前記中間部以外においては外径が前記スリット318aの開口幅より大とされ且つ前記係入溝315aが形成された前記中間部においては外径が前記スリット318aの開口幅より小とされている。
前記回動部材315は、前記中間部が前記スリット318a内に係入されることで前記係止部材318に対して前記第1方向相対移動不能且つ前記左右揺動基準軸112回り相対回転自在に連結されている。
好ましくは、前記回動部材315は、前記一端面及び他端面の間を貫通する中央孔であって、前記左右揺動基準軸112が相対回転自在に内挿される中央孔を有し得る。
斯かる構成によれば、前記回動部材315が意に反して前記スリット318aから脱離することを有効に防止できる。
前記連結部材330(2)は、図17及び図18に示すように、一端部が前記回動部材315に連結され且つ他端部が前記一対の第一油圧モータ50の容積調整機構55に連結された一対の左側及び右側ロッド331(2)を有している。
前記油圧モータ用作動機構300(2)を備えた前記車両2においても、前記一対の左側及び右側第一ホイールモータ装置500を前記左右揺動基準軸112回り揺動可能としつつ、前記一対の第一油圧モータ50の前記モータ側容積調整機構55を正確に同期した状態で作動させることができる。
なお、前記各実施の形態においては、前記一対の左側及び右側第一ホイールモータ装置500が前記左右揺動基準軸112回り揺動可能とされているが、当然ながら、本発明は斯かる形態に限定されるものではない。
即ち、図19及び図20に示すように、前記揺動フレーム113の代わりに、前記第一フレーム本体110に固定的に連結される支持フレーム113(3)を備え、前記支持フレーム113(3)の左右端部に前記一対の左側及び右側第一ホイールモータ装置500を支持させることも可能である。
図19及び図20に示す変形形態に係る車両3においては、前記一対のモータ側作動機構320と、一端部が前記カム従動部材115に作動連結され且つ他端部が前記一対の第一油圧モータ50の前記モータ側容積調整機構55に連結された一対の左側及び右側ロッド331(3)とを有する油圧モータ用作動機構300(3)が採用されている。
図1は、本発明の実施の形態1に係る油圧駆動車両の側面図である。 図2は、図1に示す車両の底面図である。 図3は、図1及び図2に示す車両の油圧回路図である。 図4は、図1〜図3に示す車両に備えられた第一ホイールモータ装置の縦断面図である。 図5は、図4におけるV−V線に沿った端面図である。 図6は、図1〜図3に示す車両における第一フレーム近傍の底面図である。 図7は、図6におけるVII-VII線に沿った断面図である。 図8は、図6におけるVIII-VIII線に沿った断面図であり、前記第一フレームにおける揺動フレームが揺動されている状態を示している。 図9は、前記揺動フレームを前方且つ上方から視た斜視図である。 図10は、図1〜図3に示す車両の旋回状態における部分底面図である。 図11は、図4におけるXI-XI線に沿った断面図であり、図11(a)及び(b)は、それぞれ、前記第一ホイールモータ装置における第一油圧モータが基準容積及び第1容積とされている状態を示している。 図12は、図4におけるXII-XII線に沿った断面図である。 図13は、前記実施の形態1の変形形態に係る油圧駆動車両の油圧回路図である。 図14は、前記実施の形態1の他の変形形態に係る油圧駆動車両の油圧回路図である。 図15は、図7におけるXV-XV線に沿った端面図である。 図16は、本発明の実施の形態2に係る油圧駆動車両の部分側面図である。 図17は、図16に示す車両の部分底面図である。 図18は、図16及び図17に示す車両の部分背面図である。 図19は、本発明の他の実施の形態に係る油圧駆動車両の部分底面図である。 図20は、図19に示す車両の部分背面図である。
符号の説明
1A〜1C,2,3 油圧駆動車両
10 車両フレーム
11 第一フレーム
12 第二フレーム
15 枢支軸
21 第一車輪
22 第二車輪
30 駆動源
40 可変容積型油圧ポンプ
50 可変容積型第一油圧モータ
55 モータ側容積調整機構
60 固定容積型第二油圧モータ
73 駆動モード切替操作部材
110 第一フレーム本体
112 左右揺動基準軸
113 揺動フレーム
115 カム従動部材
116 付勢部材
120 第二フレーム本体
122 カム押動部材
123 カム面
123a 基準領域
123b 制御領域
200 メイン閉回路
210 ポンプ/第二モータライン
220 第二モータ/第一モータライン
230 第一モータ/ポンプライン
260,260b バイパス弁
265 ソレノイド
300,300(2),300(3) 油圧モータ用作動機構
315 回動部材
331 プッシュプルワイヤ
331(2) ロッド
350 バイパス弁用作動機構
360 コントローラ
370 操作位置検出センサ
400 連動/牽制機構
410 コイルバネ
420 カム従動側連結部材
430 操作側リンク部材
435 回動軸
431 作動部
440 操作側連結部材
450 中間連結部材
460 係止用付勢部材

Claims (10)

  1. 車両前後方向一方側及び他方側にそれぞれ配設された第一及び第二フレームであって、略垂直方向に沿った枢支軸回りに互いに対して揺動可能とされた第一及び第二フレームを含む車両フレームと、前記第一フレームに支持された第一車輪と、前記枢支軸との間の車両前後方向長さが前記第一車輪及び前記枢支軸の間の車両前後方向長さとは異なるように前記第二フレームに支持された第二車輪と、前記車両フレームに支持された駆動源と、前記駆動源によって作動的に駆動される可変容積型の油圧ポンプと、前記第一車輪を作動的に駆動し且つ前記第一フレームに支持された可変容積型の第一油圧モータと、前記第二車輪を作動的に駆動し且つ前記第二フレームに支持された固定容積型の第二油圧モータとを備え、前記油圧ポンプ、前記第一及び第二油圧モータが、前記油圧ポンプ及び前記第二油圧モータの間、前記第二油圧モータ及び前記第一油圧モータの間並びに前記第一油圧モータ及び前記油圧ポンプの間をそれぞれ流体接続するポンプ/第二モータライン、第二モータ/第一モータライン及び第一モータ/ポンプラインを介してメイン閉回路を形成するように直列的に流体接続されたアーティキュレート型の油圧駆動車両において、
    前記第一油圧モータの容積調整機構は、前記第一油圧モータの容積を、前記第一油圧モータによって駆動される前記第一車輪の周速が前記第二油圧モータによって駆動される前記第二車輪の周速と略同一となる際の基準容積を含む範囲で変化させるように構成され、
    前記第二フレームは、前記第二車輪及び前記第二油圧モータを直接又は間接的に支持する第二フレーム本体と、前記第二フレーム本体に相対移動不能に固定されたカム押動部材であって、カム面を有するカム押動部材とを有し、
    前記第一フレームは、前記第一車輪及び前記第一油圧モータを直接又は間接的に支持し、前記枢支軸回り揺動可能に前記第二フレーム本体に連結された第一フレーム本体と、前記第一フレーム本体に対し前記枢支軸回りには相対移動不能で且つ所定の第1方向には相対移動可能な状態で前記カム面と対向するように前記第一フレーム本体に装着されたカム従動部材と、前記カム従動部材を前記カム面に向けて作動的に押圧する付勢部材とを有し、
    前記カム面は、前記第二フレーム本体が前記第一フレーム本体に対して直進位置に位置する際に前記カム従動部材が係合する基準領域と、前記基準領域から前記枢支軸の軸線回り一方側及び他方側へ延びる一対の制御領域であって、前記基準領域を基準として互いに対して対称とされ且つ前記基準領域から前記枢支軸の軸線回りに離間するに従って前記軸線からの径方向距離が徐々に増加又は減少する一対の制御領域とを有し、
    前記油圧駆動車両には、さらに、前記カム従動部材の前記第1方向に関する動きを利用して前記容積調整機構を作動させる油圧モータ用作動機構が設けられていることを特徴とする油圧駆動車両。
  2. 前記カム従動部材は、前記第二フレーム本体が前記第一フレーム本体に対して直進位置に位置する際には前記基準領域に係合することで前記第1方向に関し基準位置に位置し、且つ、前記第二フレーム本体が前記第一フレーム本体に対して前記直進位置から前記枢支軸回りに揺動される際には前記一対の制御領域の一方に係合することで前記第二フレーム本体の前記第一フレーム本体に対する揺動量に応じた量だけ前記第1方向に沿って前記基準位置から移動し、
    前記油圧モータ用作動機構は、前記カム従動部材が前記基準位置に位置する際には前記第一油圧モータが前記基準容積となり且つ前記カム従動部材が前記基準位置から前記第1方向に沿って移動するに従って前記第一油圧モータの容積が前記基準容積から減少又は増加するように、前記カム従動部材及び前記容積調整機構を連結していることを特徴とする請求項1に記載の油圧駆動車両。
  3. 前記第一車輪は一対の左側及び右側第一車輪を含み、
    前記第一油圧モータは、前記左側及び右側第一車輪をそれぞれ作動的に駆動する一対の左側及び右側第一油圧モータを含み、
    前記第二モータ/第一モータラインは一端部が前記第二油圧モータに流体接続され且つ他端部が前記一対の左側及び右側第一油圧モータにそれぞれ流体接続され、前記第一モータ/ポンプラインは一端部が前記一対の左側及び右側第一油圧モータにそれぞれ流体接続され且つ他端部が前記油圧ポンプに流体接続されており、
    前記一対の左側及び右側第一油圧モータの各容積調整機構は、前記油圧モータ用作動機構を介して同期状態で作動されることを特徴とする請求項1又は2に記載の油圧駆動車両。
  4. 前記第一フレームは車両幅方向中央において車両長手方向に沿うように配設された左右揺動基準軸回り揺動可能な状態で前記第一フレーム本体に支持された揺動フレームを有し、
    前記左側及び右側第一油圧モータは前記揺動フレームの左右端部にそれぞれ直接又は間接的に支持され、
    前記第1方向は車両長手方向に沿っており、
    前記油圧モータ用作動機構は、一端側が前記カム従動部材に作動的に連結され且つ他端側が前記一対の左側及び右側第一油圧モータの容積調整機構にそれぞれ作動的に連結されたプッシュプルワイヤを有していることを特徴とする請求項3に記載の油圧駆動車両。
  5. 前記第一フレームは車両幅方向中央において車両長手方向に沿うように配設された左右揺動基準軸回り揺動可能な状態で前記第一フレーム本体に支持された揺動フレームを有し、
    前記左側及び右側第一油圧モータは前記揺動フレームの左右端部にそれぞれ直接又は間接的に支持され、
    前記第1方向は車両長手方向に沿っており、
    前記油圧モータ用作動機構は、前記カム従動部材に対して前記第1方向に関しては相対移動不能且つ前記左右揺動基準軸回りに関しては相対回転自在とされた回動部材と、一端部が前記回動部材に連結され且つ他端部が前記一対の左側及び右側第一油圧モータの容積調整機構に連結された一対の左側及び右側ロッドとを有していることを特徴とする請求項3に記載の油圧駆動車両。
  6. 前記第一車輪及び前記枢支軸の間の車両前後方向長さが前記第二車輪及び前記枢支軸の間の車両前後方向長さよりも短くされ、
    前記容積調整機構は、前記第一油圧モータの容積を前記基準容積及び前記基準容積より小さい第1容積の間で変化させるように構成され、
    前記一対の制御領域は、前記基準領域から前記枢支軸の軸線回りに離間するに従って前記軸線からの径方向離間が徐々に増加するように構成され、これにより、前記カム従動部材は、前記第二フレーム本体が前記第一フレーム本体に対して直進位置に位置する際には前記第1方向一方側の前記基準位置に位置し且つ前記第二フレーム本体が前記枢支軸回りに最大揺動されると前記第1方向他方側の最大移動位置に位置し、
    前記油圧モータ用作動機構は、前記カム従動部材が前記基準位置から前記最大移動位置に移動するに従って前記第一油圧モータの容積が前記基準容積から前記第1容積へ減少するように、前記カム従動部材及び前記容積調整機構を連結しており、
    前記油圧駆動車両には、さらに、前記ポンプ/第二モータライン及び前記第二モータ/第一モータラインの間を連通させて前記第一油圧モータのみが駆動される第一モータ駆動モードを現出させる第一モータ駆動位置及び前記両ラインの間を遮断させて前記第一及び第二油圧モータの双方が駆動される第一/第二モータ駆動モードを現出させる第一/第二モータ駆動位置を選択的に取り得るバイパス弁と、駆動モードを切り替える為の人為操作可能な駆動モード切替操作部材であって、第一モータ駆動位置及び第一/第二モータ駆動位置を選択的に取り得る駆動モード切替操作部材と、前記切替操作部材への人為操作に基づき前記バイパス弁を前記第一モータ駆動位置又は第一/第二モータ駆動位置に位置させるバイパス弁用作動機構と、前記切替操作部材が前記第一/第二モータ駆動位置及び前記第一モータ駆動位置に位置される際には前記カム従動部材をそれぞれ前記基準位置及び前記最大移動位置に位置させつつ、前記切替操作部材が前記第一/第二モータ駆動位置に位置されたままで前記カム従動部材が前記カム押動部材によって位置制御されることを許容する連動/牽制機構とが備えられていることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の油圧駆動車両。
  7. 前記連動/牽制機構は、前記付勢部材として作用するコイルバネであって、前記カム従動部材より前記第1方向他方側において前記第1方向に沿うように配設されたコイルバネと、一端部が前記コイルバネのうち前記カム従動部材に近接する側の第1端部に係合され且つ他端部が前記カム従動部材に作動連結されたカム従動部材側連結部材と、前記コイルバネにおける前記第1端部とは反対側の第2端部と対向する作動部を有し、前記切替操作部材が第一モータ駆動位置及び第一/第二モータ駆動位置に位置する際に前記作動部がそれぞれ前記第2端部に対して離間位置及び近接位置をとるように前記切替操作部材に作動連結された操作側リンク部材と、前記コイルバネを挟んで前記カム従動側連結部材の前記一端部と対向するように一端部が前記コイルバネの第2端部に係合され且つ他端部が前記操作側リンク部材の前記作動部に連結された操作側連結部材と、前記カム従動部材側連結部材及び前記操作側連結部材の前記一端部同士が前記コイルバネを圧縮させつつ互いに対して近接する方向に相対移動することを許容し且つ前記一端部同士が互いに対して離間する方向へ相対移動することを防止した状態で前記一端部同士を連結する中間連結部材とを有していることを特徴とする請求項6に記載の油圧駆動車両。
  8. 前記操作側リンク部材は、車両幅方向に沿った回動軸回り一方側及び他方側の第一/第二モータ駆動位置及び第一モータ駆動位置の間で前記回動軸回り揺動可能なように前記第一フレーム本体に支持され、一端部が前記切替操作部材に作動連結され且つ他端部が前記作動部として作用しており、
    前記連動/牽制機構は、さらに、前記操作側リンク部材を前記第一/第二モータ駆動位置に係止する係止用付勢部材を有し、
    前記係止用付勢部材は、前記操作側リンク部材が前記第一/第二モータ駆動位置に位置された状態で前記カム従動部材が前記カム押動部材によって前記第1方向他方側へ押動される際に前記コイルバネの圧縮が生じるような付勢力で前記操作側リンク部材を前記第一/第二モータ駆動位置に保持することを特徴とする請求項7に記載の油圧駆動車両。
  9. 前記係止用付勢部材は、前記操作側リンク部材が前記回動軸回り一方側及び他方側の前記第一/第二モータ駆動位置及び前記第一モータ駆動位置に位置される際に前記操作側リンク部材をそれぞれ前記回動軸回り一方側及び他方側へ付勢していることを特徴とする請求項8に記載の油圧駆動車両。
  10. 前記切替操作部材の操作位置を直接又は間接的に検出する操作位置検出センサと、前記操作位置検出センサからの信号を受けるコントローラとをさらに備え、
    前記コントローラは、前記操作位置検出センサからの信号に基づき前記バイパス弁用作動機構として作用するソレノイドを作動させることで前記バイパス弁の位置制御を行うことを特徴とする請求項6から9の何れかに記載の油圧駆動車両。
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