JP4746597B2 - 作業車の走行伝動構造 - Google Patents
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Description
これにより、右及び左のサイドクラッチが伝動状態に操作されると、右及び左の走行装置に動力が伝達されて、機体は直進する。右のサイドクラッチを遮断状態に操作し、左のサイドクラッチを伝動状態に操作すると、機体は右に向きを変えるのであり、左のサイドクラッチを遮断状態に操作し、右のサイドクラッチを伝動状態に操作すると、機体は左に向きを変える。
本発明は作業車の走行伝動構造において、ミッションケースにおける走行用の無段変速装置の付近のコンパクト化を図ることを目的としている。
(構成)
本発明の第1特徴は、エンジンの動力を、走行用の無段変速装置及びミッションケースを介して、右及び左の走行装置に伝達するように構成された作業車の走行伝動構造において、次のように構成することにある。
前記ミッションケースの右又は左の一方側に他方側に向けて入り込む凹部を形成し、前記凹部に隣接するミッションケースの他方側に凹部隣接部を備えて、前記ミッションケースの凹部に走行用の無段変速装置を配置し、前記走行用の無段変速装置の出力軸を、この出力軸と同芯上に配置された前記凹部隣接部内の入力軸に連動連結し、この入力軸を前記凹部隣接部の左右両側の側壁に支持させ、
左右の走行装置に対して各別に駆動力を伝達する左右一対の出力ギヤを相対回転自在に装備した出力用伝動軸に、前記左右一対の出力ギヤに対して各別に出力用伝動軸の動力を伝達する左右一対のサイドクラッチを装備するとともに、前記出力用伝動軸に軸支されたギヤと、そのギヤの外周側に咬合して前記入力軸から伝達される駆動力を伝える中継用のギヤとのギヤ対で構成された伝動ギヤを装備し、
前記伝動ギヤと前記サイドクラッチとを、前記伝動ギヤがミッションケース内で前記入力軸が配備された他方側に位置し、前記左右一対のサイドクラッチが、前記伝動ギヤよりも前記ミッションケース内で前記凹部が形成された一方側寄りの箇所に位置するように、かつ、前記ギヤ対で構成された伝動ギヤが、前記ミッションケースの他方側の壁部の内面近傍に位置し、前記中継用のギヤの左右方向での位置が、前記入力軸の他方側が支持された凹部隣接部の側壁の左右方向での位置と略一致するように設けて、前記走行用の無段変速装置の出力軸の動力が、入力軸、伝動ギヤ、出力用伝動軸、右及び左のサイドクラッチを介して右及び左の走行装置に伝達されるように構成してあるとともに、
前記走行用の無段変速装置の入力軸を、前記凹部に配置された走行用の無段変速装置の内部側から、その無段変速装置における前記凹部に対向する側の面よりも、前記凹部隣接部側に向けて延出してある。
本発明の第1特徴によると、例えば図3及び図7に示すように、ミッションケース10の右又は左の一方側(紙面左側)に右又は左の他方側(紙面右側)に入り込む凹部10aを形成しており、ミッションケース10の凹部10aに走行用の無段変速装置11を配置している。これにより、走行用の無段変速装置11がミッションケース10の右又は左の他方側(紙面右側)に入り込むような状態となるので、ミッションケース10の横側部から走行用の無段変速装置11が横側に大きく突出する状態にならない。
本発明の第1特徴によると、ミッションケースの横側部から走行用の無段変速装置が横側に大きく突出する状態にならないので、走行用の無段変速装置及びミッションケースの横外側に運転部が備えられるように構成されても、運転部の空間が犠牲になるようなことが少ない。
本発明の第1特徴によると、作業車の走行伝動構造において、ミッションケースの右又は左の一方側に他方側に向けて入り込む凹部を形成して、ミッションケースの凹部に走行用の無段変速装置を配置することにより、ミッションケースの横側部から走行用の無段変速装置が横側に大きく突出する状態にならないようにすることができて、ミッションケースにおける走行用の無段変速装置の付近のコンパクト化を図ることができた。
また、ミッションケースの横側部から走行用の無段変速装置の入力軸が横側に大きく突出する状態にならないので、ミッションケースにおける走行用の無段変速装置の付近のコンパクト化を図ることができた。
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の作業車の走行伝動構造において次のように構成することにある。
出力用伝動軸に装備された左右の各出力ギヤの伝動下手側で、その各出力ギヤと咬合する左右一対の各走行入力ギヤを、走行用の無段変速装置を配置した凹部が形成されるミッションケースの一方側に配置される走行系伝動軸と、ミッションケースの他方側に配置される走行系伝動軸とに振り分けて支持させるとともに、
前記伝動ギヤの下方に位置しかつ前記ミッションケースの他方側の走行系伝動軸を支持する支持部を、前記ミッションケースの一方側の走行系伝動軸を支持する支持部よりもミッションケースの内方側へ突出させて、
前記一方側の走行系伝動軸に支持される走行入力ギヤをミッションケースの前記一方側の壁部内面近くに位置させ、他方側の走行系伝動軸に支持される走行入力ギヤをミッションケースの前記他方側の壁部内面から離れた位置に配設してある。
図1及び図2に示すように、右及び左のクローラ走行装置1(右及び左の走行装置に相当)で支持された機体の前部に支持フレーム2が横軸芯P1周りに昇降自在に支持され、支持フレーム2を昇降駆動する昇降シリンダ3が備えられており、支持フレーム2に刈取部4が支持されている。機体の前部の右側に運転部5が備えられ、運転部5の運転座席6の下側にエンジン7が備えられている。機体の後部の左側に脱穀装置8が備えられ、機体の後部の右側にグレンタンク9が備えられて、作業車の一例である自脱型のコンバインが構成されている。
図1及び図2に示すように、機体の前部の左右中央付近にミッションケース10が備えられており、運転部5がミッションケース10の右の横外側に備えられている。ミッションケース10の左の横外側の後方に横軸芯P1が位置して、横軸芯P1の位置から前側に支持フレーム2が延出されており、支持フレーム2がミッションケース10の左の横外側に位置している。
ミッションケース10の上部には、凹部10aに隣接するように凹部隣接部10eが形成されている。
次に、ミッションケース10(右及び左側部分10R,10L)における伝動系(直進系)の構造について説明する。
図2,3,8に示すように、支持部材12に入力軸16が支持され、入力軸16の端部に入力プーリー17が連結されており、支持部材12の内部において静油圧式無段変速装置11の入力軸11bと入力軸16とが、連結部材18を介して連結されている。エンジン7の動力が伝動ベルト19を介して入力プーリー17に伝達され、エンジン7の動力が伝動ベルト20及び静油圧式無段変速装置21を介して刈取部4に伝達される。
図7に示すように、前記ミッションケース10の右側部分10R、及び左側部分10Lの夫々に形成されている各支持部10c,10cは、ミッションケース10の右側部分10Rに形成されている支持部10cよりも、ミッションケース10の左側部分10Lに形成されている支持部10cがミッションケース10の内方側へ突出するように形成してあって、前記ミッションケース10の左側部分10Lに形成されている支持部10cが前記伝動ギヤ30,31の下方に位置している。これによって、右及び左の伝動軸35に支持されている伝動ギヤ36のうち、右側部分10Rに形成された支持部10cに支持される伝動軸35側の伝動ギヤ36がミッションケース10の右側部分10Rの壁部内面近くに位置し、左側部分10Lに形成された支持部10cに支持される伝動軸35側の伝動ギヤ36がミッションケース10の左側部分10Lの壁部内面から内方側へ離れて位置している。
次に、右及び左のサイドクラッチ34について説明する。
図9に示すように、出力用伝動軸29の右及び左側部の外面にスプライン部29aが形成されて、右及び左の咬合部33R,33Lが出力用伝動軸29のスプライン部29aに一体回転及びスライド自在に外嵌され、受け部材40が出力用伝動軸29のスプライン部29aに一体回転自在に外嵌されている。
図9に示すように、スプリングピン43により右及び左の咬合部33R,33Lとピストン42、出力用伝動軸29が一体で回転し、互いに相対回転しないように構成しており、右及び左の出力ギヤ32R,32Lの内周部とピストン42の外周部との間で回転数差が生じるようにしている。ピストン42の外周部において右及び左の出力ギヤ32R,32Lの内面に接する部分に、複数の円周状の溝部42aが形成されて、ピストン42の溝部42aに作動油の一部が保持されるようにしており、ピストン42の外周部と右及び左の出力ギヤ32R,32Lの内周部との間の焼き付きを防止している。
次に、ミッションケース10(右及び左側部分10R,10L)における伝動系(旋回系)の構造について説明する。
図7及び図9に示すように、ミッションケース10(右及び左側部分10R,10L)に亘り伝動軸44が支持され、伝動軸44の右側部(ミッションケース10の右側部分10Rの壁部の内面近傍)に相対回転自在に外嵌された伝動ギヤ45が、右の咬合部33Rの外周部のギヤ部に咬合しており、伝動軸44と伝動ギヤ45との間に緩旋回クラッチ46が備えられている。緩旋回クラッチ46は摩擦多板式に構成されており、作動油が供給されることで伝動状態に操作され、作動油が排出されることで遮断状態に操作される。
これにより、図7及び図9に示すように、ブレーキ50が制動状態に操作されると、伝動軸44及び伝動ギヤ48を介して、旋回クラッチケース47が制動状態となる。右又は左のサイドクラッチ34が遮断状態に操作され、右又は左の旋回クラッチ49が伝動状態に操作されると、右又は左の出力ギヤ32R,32Lが制動状態となる。
これにより、逆転クラッチ53は比較的大径及び多数の摩擦板が必要になって、逆転クラッチが比較的大型のものになり、特に外径が大きなものとなる。緩旋回クラッチ46は比較的小径及び少数の摩擦板でよく、緩旋回クラッチ46が比較的小型のものになり、特に外径が小さなものとなる。
次に、静油圧式無段変速装置11の操作について説明する。
図13に示すように、静油圧式無段変速装置11のポンプ11Pが、中立位置N、中立位置Nから前進Fの高速側及び後進Rの高速側に無段変速自在に構成されており、静油圧式無段変速装置11のモータ11Mが高低2段に変速自在に構成されている。静油圧式無段変速装置11のポンプ11Pの斜板を操作する油圧シリンダ59、油圧シリンダ59に作動油を給排操作する制御弁60が備えられて、運転部5に備えられた変速レバー61と制御弁60とが機械的に連係されている。これにより、変速レバー61を操作することによって、制御弁60が操作され油圧シリンダ59が作動して、変速レバー61の操作位置に対応する位置に静油圧式無段変速装置11のポンプ11Pの斜板が操作される。
静油圧式無段変速装置11(ポンプ11P及びモータ11M)が高速領域で副変速装置(シフト部材28)が高速位置、静油圧式無段変速装置11(ポンプ11P及びモータ11M)が低速領域で副変速装置(シフト部材28)が高速位置、静油圧式無段変速装置11(ポンプ11P及びモータ11M)が低速領域で副変速装置(シフト部材28)が低速位置の状態において、機械効率の良い伝動状態となる。静油圧式無段変速装置11(ポンプ11P及びモータ11M)が高速領域で副変速装置(シフト部材28)が低速位置の状態において、機械効率の悪い伝動状態となる。
次に、右及び左のサイドクラッチ34(右及び左の咬合部33R,33L)、右及び左の旋回クラッチ49、緩旋回クラッチ46、ブレーキ50、逆転クラッチ53に作動油を給排操作する油圧ユニット57について説明する。
図3及び図8に示すように、静油圧式無段変速装置11の入力軸11bにおいて入力軸16とは反対側の部分(静油圧式無段変速装置11の右の横側部)に、チャージポンプ55及び油圧ポンプ56が接続されて、静油圧式無段変速装置11の入力軸11bにより、チャージポンプ55及び油圧ポンプ56が駆動されるように構成されており、チャージポンプ55の作動油が静油圧式無段変速装置11に供給されている。
この場合に、図1,2,3,4に示すように、油圧ユニット57がミッションケース10(左側部分10L)の左の支持フレーム2側の横側部の外面に連結されているので、機体の前部の左側から刈取部4と機体の前部との間に作業者が入り込んだ際、作業者にとってミッションケース10のこちら側(作業者側)に油圧ユニット57が位置することになり、油圧ユニット57のメンテナンス作業が行い易くなる。
次に、油圧ユニット57の構造(右及び左のサイドクラッチ34(右及び左の咬合部33R,33L)、右及び左の旋回クラッチ49、緩旋回クラッチ46、ブレーキ50、逆転クラッチ53の油圧回路構造)について説明する。
図5,7,9に示すように、出力用伝動軸29,44がミッションケース10(右及び左側部分10R,10L)に左右方向に支持されて、出力用伝動軸29,44の左端部がミッションケース10の左側部分10Lの壁部を貫通しており、油圧ユニット57の内部に挿入されている。出力用伝動軸29の左端部と右及び左のサイドクラッチ34(右及び左の咬合部33R,33L)、右及び左の旋回クラッチ49とに亘って、出力用伝動軸29の内部に油路29bが備えられている。伝動軸44の左端部と緩旋回クラッチ46及び逆転クラッチ53とに亘って、伝動軸44の内部に油路44aが備えられている。油圧ユニット57の内部において伝動軸44の端部にブレーキ50が備えられている。
右及び左旋回制御弁67,68、アンロード弁70、比例制御弁71、パイロット操作弁73,74は、後述する[8][9][10][11]に記載のように、制御装置64によって操作される。
次に、操向レバー77による直進状態について説明する。
図13に示すように、右及び左に操作自在な操向レバー77が運転部5に備えられて、操向レバー77の操作位置が制御装置64に入力されており、操向レバー77は直進位置N、右及び左第1旋回位置R1,L1、右及び左第2旋回位置R2,L2に操作自在に構成されている。旋回モードスイッチ78が運転部5に備えられて、旋回モードスイッチ78の操作位置が制御装置64に入力されており、旋回モードスイッチ78は緩旋回位置、信地旋回位置及び超信地旋回位置を備えている。
次に、操向レバー77による緩旋回状態について説明する。
図12及び図13に示すように旋回モードスイッチ78が緩旋回位置に操作されると、パイロット操作弁73,74により、旋回切換制御弁72が緩旋回位置72aに操作される。これにより、操向レバー77が右第1旋回位置R1に操作されると、右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに操作され、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)及び右の旋回クラッチ49に作動油が供給されて、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)が遮断状態に操作され、右の旋回クラッチ49が伝動状態に操作される。
次に、操向レバー77による信地旋回状態について説明する。
図12及び図13に示すように、旋回モードスイッチ78が信地旋回位置に操作されると、パイロット操作弁73,74により旋回切換制御弁72が信地旋回位置72bに操作される。これにより、操向レバー77が右第1旋回位置R1に操作されると、右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに操作され、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)及び右の旋回クラッチ49に作動油が供給されて、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)が遮断状態に操作され、右の旋回クラッチ49が伝動状態に操作される。この場合、左の旋回クラッチ49が半伝動状態であるので、前項[9]と同様に機体は緩やかに右に向きを変える。
次に、操向レバー77による超信地旋回状態について説明する。
図12及び図13に示すように、旋回モードスイッチ78が超信地旋回位置に操作されると、パイロット操作弁73,74により旋回切換制御弁72が超信地旋回位置72cに操作される。これにより、操向レバー77が右第1旋回位置R1に操作されると、右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに操作され、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)及び右の旋回クラッチ49に作動油が供給されて、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)が遮断状態に操作され、右の旋回クラッチ49が伝動状態に操作される。この場合、左の旋回クラッチ49が半伝動状態であるので、前項[9]と同様に機体は緩やかに右に向きを変える。
前述の[発明を実施するための最良の形態]の図3及び図7の構成において、ミッションケース10の右及び左の一方側及び他方側を、以下のように左右逆に配置するように構成してもよい。
この場合、ミッションケース10の左側部分10Lの上部の外部に段差状の凹部10aが形成され、正面視においてミッションケース10(右及び左側部分10R,10L)の合わせ部10bの近傍(少し紙面右側)に凹部10aが入り込む。静油圧式無段変速装置11がミッションケース10(左側部分10L)の凹部10aに入り込むように配置されて、静油圧式無段変速装置11のポートブロック11aが、ミッションケース10(左側部分10L)の凹部10aに連結され、静油圧式無段変速装置11の入力軸11b及び入力軸12、支持部材12が右側に延出される。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]では、ミッションケース10(右及び左側部分10R,10L)と静油圧式無段変速装置11とが別体に構成されているが、ミッションケース10(右及び左側部分10R,10L)と静油圧式無段変速装置11とを、一つのケースで一体的に構成してもよい。
静油圧式無段変速装置11の出力軸11cと入力軸22とを、別体に構成するのではなく1本の伝動軸(図示せず)によって構成してもよい。
走行用の無段変速装置として、静油圧式無段変速装置11ばかりではなく、ベルト式の無段変速装置や、静油圧式無段変速装置と遊星ギヤとを組み合わせた無段変速装置を使用してもよい。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態]の図7において、ブレーキ50を廃止し、逆転クラッチ53にブレーキ50の機能を備えさせるように構成してもよい。
この場合、前項[11]に記載のように、右(左)のサイドクラッチ34(右(左)の咬合部33R(33L))からの動力と、逆転クラッチ53からの動力とが、同時に左(右)の出力ギヤ32L(32R)に伝達される状態において、右(左)のサイドクラッチ34(右(左)の咬合部33R(33L))からの動力と、逆転クラッチ53からの動力とが平衡した状態となって、左(右)の出力ギヤ32L(32R)が停止した状態となるように、逆転クラッチ53の作動圧を設定する。
7 エンジン
10 ミッションケース
10a ミッションケースの凹部
10e ミッションケースの凹部隣接部
11 走行用の無段変速装置
11b,16 走行用の無段変速装置の入力軸
11c 走行用の無段変速装置の出力軸
22 入力軸
29 出力用伝動軸
30,31 伝動ギヤ
34 右及び左のサイドクラッチ
Claims (2)
- エンジンの動力を、走行用の無段変速装置及びミッションケースを介して、右及び左の走行装置に伝達するように構成された作業車の走行伝動構造であって、
前記ミッションケースの右又は左の一方側に他方側に向けて入り込む凹部を形成し、前記凹部に隣接するミッションケースの他方側に凹部隣接部を備えて、前記ミッションケースの凹部に走行用の無段変速装置を配置し、前記走行用の無段変速装置の出力軸を、この出力軸と同芯上に配置された前記凹部隣接部内の入力軸に連動連結し、この入力軸を前記凹部隣接部の左右両側の側壁に支持させ、
左右の走行装置に対して各別に駆動力を伝達する左右一対の出力ギヤを相対回転自在に装備した出力用伝動軸に、前記左右一対の出力ギヤに対して各別に出力用伝動軸の動力を伝達する左右一対のサイドクラッチを装備するとともに、前記出力用伝動軸に軸支されたギヤと、そのギヤの外周側に咬合して前記入力軸から伝達される駆動力を伝える中継用のギヤとのギヤ対で構成された伝動ギヤを装備し、
前記伝動ギヤと前記サイドクラッチとを、前記伝動ギヤがミッションケース内で前記入力軸が配備された他方側に位置し、前記左右一対のサイドクラッチが、前記伝動ギヤよりも前記ミッションケース内で前記凹部が形成された一方側寄りの箇所に位置するように、かつ、前記ギヤ対で構成された伝動ギヤが、前記ミッションケースの他方側の壁部の内面近傍に位置し、前記中継用のギヤの左右方向での位置が、前記入力軸の他方側が支持された凹部隣接部の側壁の左右方向での位置と略一致するように設けて、前記走行用の無段変速装置の出力軸の動力が、入力軸、伝動ギヤ、出力用伝動軸、右及び左のサイドクラッチを介して右及び左の走行装置に伝達されるように構成してあるとともに、
前記走行用の無段変速装置の入力軸を、前記凹部に配置された走行用の無段変速装置の内部側から、その無段変速装置における前記凹部に対向する側の面よりも、前記凹部隣接部側に向けて延出してある作業車の走行伝動構造。 - 出力用伝動軸に装備された左右の各出力ギヤの伝動下手側で、その各出力ギヤと咬合する左右一対の各走行入力ギヤを、走行用の無段変速装置を配置した凹部が形成されるミッションケースの一方側に配置される走行系伝動軸と、ミッションケースの他方側に配置される走行系伝動軸とに振り分けて支持させるとともに、
前記伝動ギヤの下方に位置しかつ前記ミッションケースの他方側の走行系伝動軸を支持する支持部を、前記ミッションケースの一方側の走行系伝動軸を支持する支持部よりもミッションケースの内方側へ突出させて、
前記一方側の走行系伝動軸に支持される走行入力ギヤをミッションケースの前記一方側の壁部内面近くに位置させ、他方側の走行系伝動軸に支持される走行入力ギヤをミッションケースの前記他方側の壁部内面から離れた位置に配設してある請求項1に記載の作業車の走行伝動構造。
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