JP2010100667A - 縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

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JP2010100667A JP2008270528A JP2008270528A JP2010100667A JP 2010100667 A JP2010100667 A JP 2010100667A JP 2008270528 A JP2008270528 A JP 2008270528A JP 2008270528 A JP2008270528 A JP 2008270528A JP 2010100667 A JP2010100667 A JP 2010100667A
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Abstract

【解決手段】(A)ジメチルシロキサン単位からなるオリゴマー単位、及びフェニルメチルシロキサン単位、モノメチルシロキサン単位、モノフェニルシロキサン単位、ジフェニルシロキサン単位から選ばれる少なくとも一つの単位からなるオリゴマー単位より構成されるブロック共重合体であって、分子鎖末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖されているオルガノポリシロキサン、
(B)分子鎖両末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖された重合度100〜500のジメチルポリシロキサン、
(C)下記式で示される加水分解性シラン及び/又はその部分加水分解物、
aSiX4-a
(Rは一価炭化水素基、Xは加水分解性基、aは0、1又は2。)
(D)硬化触媒
を含有する縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
【効果】本発明の組成物は工業的に生産が容易であり、常温で硬化し、シリコーンゴム成型品の表面に良好な滑り性を付与することが可能である。
【選択図】なし

Description

本発明は、シリコーン系コーティング剤、特には硬化物表面の滑り性が良好なことからシリコーンゴム硬化物の表面コート剤、建築用シーリング材、ガスケットの塵埃付着防止剤、シリコーン製カテーテルチューブの外面及び内面コーティング剤等に有用な縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関するものである。
シリコーンゴム硬化物、成型品の表面は摩擦抵抗が大きく、表面に滑り性を付与するには一般に表面コーティング剤が必要とされる。しかし、シリコーンゴム硬化物の表面は撥水、撥油性が高いため、有機ゴム、有機樹脂系のコーティング剤の適用は困難である。よって、シリコーンゴム硬化物表面のトップコートには専らシリコーン系のコーティング剤が用いられている。特にカテーテルチューブには生体刺激性の少ないシリコーンゴム製チューブが多く用いられているが、チューブを挿入する際の摩擦抵抗の低減、及びチューブ内にワイヤー等を挿入する際の摩擦抵抗の低減が課題となっている。また、建築用シーリング材、シリコーンゴム製ガスケット等でも表面への塵埃の付着を防ぐためシリコーン系のコーティング剤が用いられる場合がある。
これら課題の解決には、シリコーンゴム表面層に比較的硬質のシリコーン樹脂層を設けることが有効である。特公昭50−36256号公報(特許文献1)には、汚れ防止を目的に室温硬化性のジメチルシロキサン単位、フェニルメチルシロキサン単位、モノメチルシロキサン単位及びモノフェニルシロキサン単位からなるブロック共重合体を塗布することが提案されているが、これは汚れ防止と共にシリコーンゴム表面に滑り性も付与することができるものである。特公平6−102775号公報(特許文献2)では、更にフルオロアルキルエーテルシロキサン単位を導入することで汚れ性を更に低減できるとしているが、特に滑り性を改善するものではない。
このように、単純にシリコーン樹脂層を設けることだけでも滑り性は向上するが、例えば特公平7−34819号公報(特許文献3)には、表面にシリコーンレジン層、シリコーンレジン〜シリコーンゴム共重合体層、又はシリコーンレジンとシリコーンオイルとの混合層を設けることによりシリコーンゴム表面の摩擦を低減させることが提案されている。しかし、この提案で表面潤滑性の向上を目的に使用されるシリコーンオイルは架橋反応点を有さないオルガノポリシロキサンであり、シリコーン樹脂層の架橋反応に取り込まれないことから多量に添加するとコーティング剤の表面からシリコーンオイルが滲みだすという問題がある。
また、特許第2519542号公報(特許文献4)には、滑剤としてベントナイト等の無機微粉末を混合した有機樹脂をコーティング剤として用いることが提案されている。しかし、固体の滑剤は表面露出しないとその効果は発揮できず、また表面露出した滑剤は使用時に剥げ落ちて周囲を汚染するおそれがある。
特開平6−261935号公報(特許文献5)では、ポリ塩化ビニルゾルを混練したシリコーン系コーティング剤が提案されているが、やはりポリ塩化ビニルとシリコーンも互いに反応性を有さない混合物であるため分離、剥げ落ち等の危険性を有する。また、十分な滑り性を得るにはポリ塩化ビニルゾルのゲル化温度まで加熱する必要があるため、大型の成型物のコーティングには適さない。
特公昭50−36256号公報 特公平6−102775号公報 特公平7−34819号公報 特許第2519542号公報 特開平6−261935号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、常温で硬化し、シリコーンゴム成型品の表面に良好な滑り性を付与することが可能であり、かつ滲みだしや剥げ落ち等の危険性を有さない縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供することを目的とする。
本発明者は上記目的を達成するため検討を進め、ジメチルシロキサン単位とフェニルシロキサン単位等とのブロック共重合体、加水分解性シラン及び/又はその部分加水分解物からなる硬化剤、及び硬化触媒からなる所謂縮合硬化型シリコーン樹脂組成物に分子鎖両末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンを加えることによりコーティング表面に良好な滑り性を付与できることを見出した。また、分子鎖両末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンは末端に反応性基を有するためシリコーン樹脂組成物の架橋に取り込まれて、滲みだしや剥げ落ち等の危険性がなく、更にこれ迄にないヌメリ感を持った低摩擦抵抗の硬化物表面が得られることを見出し、本発明をなすに至った。本発明によれば、原料としてジメチルシロキサン単位とフェニルシロキサン単位等とのブロック共重合体と、分子鎖両末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサンを用いるため工業的に生産が容易であるという利点も有する。
即ち、本発明は、下記の縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
請求項1:
(A)ジメチルシロキサン単位((CH32SiO2/2)からなるオリゴマー単位、及びフェニルメチルシロキサン単位((C65)(CH3)SiO2/2)、モノメチルシロキサン単位((CH3)SiO3/2)、モノフェニルシロキサン単位((C65)SiO3/2)、ジフェニルシロキサン単位((C652SiO2/2)から選ばれる少なくとも一つの単位からなるオリゴマー単位より構成されるブロック共重合体であって、分子鎖末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖されているオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)分子鎖両末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖された重合度100以上500以下のジメチルポリシロキサン:0.5〜10質量部、
(C)下記式で示される加水分解性シラン及び/又はその部分加水分解物:10〜100質量部、
aSiX4-a
(式中、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基であり、Xは加水分解性基であり、aは0、1又は2を表す。)
(D)硬化触媒:0.01〜10質量部
を含有することを特徴とする縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
請求項2:
(A)成分が、フェニルメチルシロキサン単位((C65)(CH3)SiO2/2)、モノフェニルシロキサン単位((C65)SiO3/2)、ジフェニルシロキサン単位((C652SiO2/2)から選ばれる少なくとも一つのオリゴマー単位を含有する請求項1に記載の縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
請求項3:
(A)成分のケイ素原子に結合した置換基の10〜50モル%がフェニル基である請求項1又は2に記載の縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
請求項4:
更に、(E)溶剤を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
請求項5:
シリコーンゴム硬化物表面のコーティング用である請求項1〜4のいずれか1項に記載の縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
本発明の縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物は工業的に生産が容易であり、常温で硬化し、シリコーンゴム成型品の表面に良好な滑り性を付与することが可能であり、かつ滲みだしや剥げ落ち等の問題を有さず、特異的にぬめり感のある表面を形成することが可能なことから、特に建築用シーリング材、ガスケットの塵埃付着防止剤、シリコーンゴム製カテーテルの表面又は内面コーティング剤として有用である。
以下、本発明を更に詳しく説明する。
[(A)成分]
(A)成分は、(A)ジメチルシロキサン単位((CH32SiO2/2)からなるオリゴマー単位、及びフェニルメチルシロキサン単位((C65)(CH3)SiO2/2)、モノメチルシロキサン単位((CH3)SiO3/2)、モノフェニルシロキサン単位((C65)SiO3/2)、ジフェニルシロキサン単位((C652SiO2/2)から選ばれる少なくとも一つの単位からなるオリゴマー単位より構成されるブロック共重合体であって、分子鎖末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖されているオルガノポリシロキサンである。これは、両末端に水酸基及び/又はアルコキシ基や塩素原子等の加水分解性基を有するジメチルポリシロキサンと、1個のフェニル基と1個のメチル基と2個の水酸基及び/又はアルコキシ基や塩素原子等の加水分解性基を有するシラン、1個のフェニル基と3個の水酸基及び/又はアルコキシ基や塩素原子等の加水分解性基を有するシラン、1個のメチル基と3個の水酸基及び/又はアルコキシ基や塩素原子等の加水分解性基を有するシラン、2個のフェニル基と2個の水酸基及び/又はアルコキシ基や塩素原子等の加水分解性基を有するシランから選ばれる少なくとも一つのシランを共加水分解物することによって容易に得られるものが好ましい。
例えば両末端に塩素原子を有するジメチルポリシロキサンとフェニルトリクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン等のシランのトルエン溶液を調製し、所定量の水を加えて加水分解、熟成を行い、次いでシロキサン層と水層を分離、シロキサン層を中和、水洗することによって得ることができる。また、加水分解性基は、メトキシ基やエトキシ基等のアルコキシ基であってもよい。
なお、上記ジメチルシロキサン単位からなるオリゴマーの重合度は、10〜100、特に20〜50であること好ましい。
また、得られたオルガノポリシロキサン(ブロック共重合体)(A)の重量平均分子量は、5,000〜20,000、特に8,000〜14,000であること好ましい。
ここで、本発明において、重量平均分子量の測定法は、GPCによる値である。また、粘度は回転粘度計による測定値である。
(A)成分は、ケイ素原子に結合した置換基の10〜50モル%、特に20〜40モル%がフェニル基であることが好ましい。
また、このブロック共重合体の好ましい構成はジメチルシロキサン単位を10〜85モル%とそれ以外の単位が15〜90モル%であることが好ましい。ジメチルシロキサン単以外の単位としては、モノフェニルシロキサン単位及び/又はジフェニルシロキサン単位が含まれることが好ましい。
[(B)成分]
(B)成分の分子鎖両末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖された重合度100以上500以下のジメチルポリシロキサンは、本発明において(A)成分との組み合わせで硬化物表面に良好な滑り性を付与するための成分である。
(B)成分の好ましい具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
HO−(Me2SiO)n−H
(MeO)3SiO−(Me2SiO)n−Si(OMe)3
(MeO)3Si−C24−(Me2SiO)n−C24−Si(OMe)3
(EtO)3SiO−(Me2SiO)n−Si(OEt)3
(EtO)3Si−C24−(Me2SiO)n−C24−Si(OEt)3
(MeO)2MeSiO−(Me2SiO)n−SiMe(OMe)2
(MeO)2MeSi−C24−(Me2SiO)n−C24−SiMe(OMe)2
(式中、Meはメチル基、Etはエチル基を示す。)
これらの中で、HO−(Me2SiO)n−Hが好ましい。
式中のnは上記各式における重合度が100〜500となる数であり、好ましくは200〜400である。
この(B)成分の分子鎖両末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサンの配合量は、(A)成分100質量部に対して0.5〜10質量部、好ましくは1〜8質量部である。0.5質量部未満では十分な滑り性が得られず、10質量部を超えると組成物の安定性が低下する。
[(C)成分]
(C)成分の加水分解性シラン及び/又はその部分加水分解物は下記式で示される。
aSiX4-a
(式中、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基であり、Xは加水分解性基であり、aは0、1又は2を表す。)
(C)成分は本発明の組成物において(A)成分の水酸基又はアルコキシ基と(B)成分の分子鎖両末端の水酸基又はアルコキシ基の架橋剤として作用するものである。これらは1種を単独で使用しても2種以上の混合物として使用してもよい。
(C)成分のシラン及び/又はその部分加水分解物のケイ素原子に結合する有機基Rは、炭素数1〜20、好ましくは1〜12の置換又は非置換の一価炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基などの脂肪族飽和炭化水素基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基などの脂肪族不飽和炭化水素基、フェニル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン置換、シアノ基置換炭化水素基などから選ばれる。好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、デシル基、ビニル基、フェニル基である。Xは加水分解性基であり、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基、メチルエチルケトオキシム基、メチルイソブチルケトオキシム基等のオキシム基、イソプロペノキシ基等のアルケノキシ基、アセトキシ基等のアシル基等が好適に使用される。
具体的には、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン等のアルコキシシラン、ジビニルテトラメトキシジシロキサン、トリメチルペンタメトキシトリシロキサン等のアルコキシシロキサン、テトラメチルエチルケトオキシムシラン、メチルトリメチルエチルケトオキシムシラン、ビニルトリメチルエチルケトオキシムシラン、テトラメチルイソブチルケトオキシムシラン、ビニルトリメチルイソブチルケトオキシムシラン等のオキシムシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、フェニルトリイソプロペノキシシラン等のイソプロペノキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等のアセトキシシラン等が例示される。
(C)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して10〜100質量部、好ましくは20〜80質量部である。10質量部未満では十分な硬化特性が得られず、100質量部を超える量では組成物の耐久性が低下する。
[(D)成分]
(D)成分の硬化触媒は、本発明の組成物において(A)成分の水酸基又はアルコキシ基と(B)成分の分子鎖両末端の水酸基又はアルコキシ基、及び(C)成分の加水分解性シラン及び/又はその部分加水分解物の加水分解性基の反応触媒として作用するものである。これらは1種を単独で使用しても2種以上の混合物として使用してもよい。
(D)成分の具体例としては、スズジオクトエート、ジメチルスズジバーサテート、ジブチルスズジメトキシド、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジベンジルマレート、ジオクチルスズジラウレート、ジオクチルスズジオクトエート、スズキレート等のスズ触媒、グアニジン、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン)等の強塩基化合物及びそれらの基を有するアルコキシシラン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−t−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナ)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステル又はチタンキレート化合物等が例示される。
(D)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.01〜10質量部、好ましくは0.02〜5質量部である。0.01質量部未満では十分な硬化特性が得られず、10質量部を超える量では組成物の耐久性が低下する。
[(E)成分]
本発明の組成物には必要に応じて希釈成分として(E)溶剤を配合することが好ましい。本配合成分は材料に適度な粘度を与え、コーティング時の作業性を調整する効果を有する。本組成物には、通常の縮合硬化型オルガノポリシロキサン組成物に使用される溶剤が好適に用いられる。具体的にはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、溶剤揮発油等の飽和炭化水素、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、オクタメチルシクロテトラシロキサン等の低分子環状シロキサン、イソパラフィン類等が挙げられる。これらは1種を単独で使用しても2種以上の混合物として使用してもよい。
(E)成分は前記(A)成分の共加水分解時に使用される有機溶媒と同一でも異なっていてもよい。この(E)成分の配合量は、上記(A)成分100質量部に対して1〜500質量部が好ましく、特に50〜400質量部が好ましい。前記配合量が1質量部未満では十分な作業性が得られないことがあり、500質量部を超えると生成する塗膜の膜厚が低下し塗膜強度に劣るものとなることがある。
[その他の成分]
本発明の組成物において、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の添加剤として公知の添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加してもよい。例えば、静電防止効果を有するポリエーテル、ポリエーテル変性シリコーン、イオン性液体、架橋密度向上剤としてのトリメチルシロキシ単位とSiO2単位とからなる網状ポリシロキサン、接着付与成分としてのγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−[2−(アミノエチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン等のアミノシラン類;γ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン類等が挙げられる。
更に、必要に応じて顔料、染料、蛍光増白剤等の着色剤、防かび剤、抗菌剤、ゴキブリ忌避剤、海洋生物忌避剤等の生理活性添加剤、香料等を添加してもよい。
[組成物の用途]
本発明の縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物は建築用シーリング材、ガスケットの塵埃付着防止剤、シリコーンゴム製カテーテルの表面及び内面コーティング剤、その他の滑り性を必要とされる箇所のコーティング剤として好適に用いることができる。
以下、合成例、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において、粘度は回転粘度計により測定した25℃における値を示す。
[合成例]
両末端にクロル基を有する重合度35のジメチルポリシロキサン180g、フェニルトリクロロシラン266g、フェニルメチルジクロロシラン26g、トルエン250gの混合物に室温で水1.5gを滴下し、滴下終了後に50℃で1時間撹拌混合を行った。混合終了後に静置してシロキサン層を分離し、5%炭酸ナトリウム水溶液で3回、更に飽和食塩水で2回洗浄を行った。洗浄後に無水硫酸ナトリウム60gを加えて水分を除去し、濾紙濾過、更に乾燥トルエンを加えて不揮発分を50%に調整したジメチルシロキサン単位とフェニルシロキサン単位とのブロック共重合体溶液を調製した。このブロック共重合体はジメチルシロキサン単位を64モル%とフェニルシロキサン単位36モル%から構成されたものである。
[実施例1]
合成例で調製した不揮発分50%のブロック共重合体溶液を200質量部、メチルトリスメチルエチルケトオキシムシランを40質量部、ジオクチルスズジラウレートを0.2質量部、両末端が水酸基で封鎖された粘度700mPa・s(重合度約270)のジメチルポリシロキサンを5質量部、ノルマルヘプタンを70質量部加えて組成物1を調製した。
[実施例2]
合成例で調製した不揮発分50%のブロック共重合体溶液を200質量部、ビニルトリスメチルエチルケトオキシムシランを40質量部、ジオクチルスズジラウレートを0.2質量部、両末端が水酸基で封鎖された粘度700mPa・s(重合度約270)のジメチルポリシロキサンを2質量部、ノルマルヘプタンを70質量部加えて組成物2を調製した。
[実施例3]
合成例で調製した不揮発分50%のブロック共重合体溶液を200質量部、メチルトリスメチルエチルケトオキシムシランを40質量部、ジオクチルスズジラウレートを0.2質量部、両末端が水酸基で封鎖された粘度5,000mPa・s(重合度約380)のジメチルポリシロキサンを5質量部、ノルマルヘプタンを70質量部加えて組成物3を調製した。
[比較例1]
実施例1から両末端が水酸基で封鎖された粘度700mPa・sのジメチルポリシロキサンを除いた組成物4を調製した。
[比較例2]
実施例1において両末端が水酸基で封鎖された粘度700mPa・sのジメチルポリシロキサンを5質量部に代えて両末端が水酸基で封鎖された重合度40のジメチルポリシロキサンを5質量部加えて組成物5を調製した。
[比較例3]
実施例1において両末端が水酸基で封鎖された粘度700mPa・sのジメチルポリシロキサンを5質量部に代えて両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖された粘度1,000mPa・sのジメチルポリシロキサンを5質量部加えて組成物6を調製した。
[比較例4]
実施例1において両末端が水酸基で封鎖された粘度700mPa・sのジメチルポリシロキサンを5質量部に代えて両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたフェニル基含有量が10モル%で粘度1,000mPa・sのジメチル・フェニルメチルポリシロキサンを5質量部加えて組成物7を調製した。
得られた組成物を厚さ2mmのシリコーンゴムのシート状成型品に刷毛塗りし、23±2℃,50±10%RHで24時間硬化させて表面にコーティングを施したシリコーンゴムシートを得た。シリコーンゴムシートの表面状態を指触で確認した。
Figure 2010100667
滑り性
○:指で軽く触ると極めて滑らかな触感があるもの
△:指で軽く触ると滑らかな触感があるもの
×:指で軽く触るとザラザラとした触感があるもの
ぬめり性
○:指で強く触るとヌルヌル感のある滑らかな触感があるもの
×:指で強く触ると引っかかりがある触感があるもの
オイル滲み
なし:表面にべとつきがなく乾いた状態のもの
あり:表面にべとつきがあり濡れた状態のもの

Claims (5)

  1. (A)ジメチルシロキサン単位((CH32SiO2/2)からなるオリゴマー単位、及びフェニルメチルシロキサン単位((C65)(CH3)SiO2/2)、モノメチルシロキサン単位((CH3)SiO3/2)、モノフェニルシロキサン単位((C65)SiO3/2)、ジフェニルシロキサン単位((C652SiO2/2)から選ばれる少なくとも一つの単位からなるオリゴマー単位より構成されるブロック共重合体であって、分子鎖末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖されているオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)分子鎖両末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖された重合度100以上500以下のジメチルポリシロキサン:0.5〜10質量部、
    (C)下記式で示される加水分解性シラン及び/又はその部分加水分解物:10〜100質量部、
    aSiX4-a
    (式中、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基であり、Xは加水分解性基であり、aは0、1又は2を表す。)
    (D)硬化触媒:0.01〜10質量部
    を含有することを特徴とする縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  2. (A)成分が、フェニルメチルシロキサン単位((C65)(CH3)SiO2/2)、モノフェニルシロキサン単位((C65)SiO3/2)、ジフェニルシロキサン単位((C652SiO2/2)から選ばれる少なくとも一つのオリゴマー単位を含有する請求項1に記載の縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  3. (A)成分のケイ素原子に結合した置換基の10〜50モル%がフェニル基である請求項1又は2に記載の縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  4. 更に、(E)溶剤を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  5. シリコーンゴム硬化物表面のコーティング用である請求項1〜4のいずれか1項に記載の縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
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