JP2015225888A - 電子機器用保護カバー - Google Patents
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Abstract
【課題】電子機器用保護カバーに求められている強度、伸縮性、耐水性及び耐熱性を損なうことがなく、透明性に優れた電子機器用保護カバーを提供する。
【解決手段】電子機器を被覆するように用いられる電子機器用保護カバーであって、 シリコーンゴム組成物が硬化されて形成されたカバー本体を備え、前記シリコーンゴム組成物は、フェニルビニルメチルシリコーンゴムと、乾式シリカと、有機過酸化物とを含有する電子機器用保護カバー。
【選択図】 図2
【解決手段】電子機器を被覆するように用いられる電子機器用保護カバーであって、 シリコーンゴム組成物が硬化されて形成されたカバー本体を備え、前記シリコーンゴム組成物は、フェニルビニルメチルシリコーンゴムと、乾式シリカと、有機過酸化物とを含有する電子機器用保護カバー。
【選択図】 図2
Description
本発明は、携帯電話、スマートフォン、電子辞書、デジタルカメラ、デジタルオーディオプレーヤー等の電子機器に用いられ、該電子機器を保護するための電子機器用保護カバーに関する。
近年、携帯電話、スマートフォン、電子辞書、デジタルカメラ、デジタルオーディオプレーヤー等の電子機器が多用されている。これら電子機器は、機器本体をスクラッチ等の発生から防止するために保護カバーで覆った状態で用いられることが多い。
この種の保護カバーには、高い強度、伸縮性、耐水性、及び耐熱性が求められており、このような保護カバーとしては、例えば、シリコーンゴム組成物が硬化されて形成されたシリコーンゴム製のものが知られている(特許文献1参照)。かかるシリコーンゴム製の保護カバーは、柔らかいので、電子機器に装着し易く、手の馴染みがよいといった理由から、消費者に好まれている。
ところで、最近では、電子機器自体のデザインや色合いをそのまま活かして使用したいという消費者が多く存在し、透明度の高いポリカーボネート等から形成されたプラスチック製の保護カバーが人気を博している。しかし、プラスチック製の保護カバーは、手から滑り落ち易く、また、落とした際に保護カバー自体に傷がつき易いという問題点がある。一方、上記したような従来のシリコーンゴム製の保護カバーは、柔らかいので電子機器への装着がしやすく、手の馴染みがよいといった利点はあるが、シリコーンゴムという材質の特性上、消費者に求められている透明性を確保することが困難であった。
このため、強度、伸縮性、耐水性及び耐熱性に優れるだけでなく、透明性にも優れた保護カバーが要望されている。
このため、強度、伸縮性、耐水性及び耐熱性に優れるだけでなく、透明性にも優れた保護カバーが要望されている。
上記事情に鑑み、本発明は、電子機器用保護カバーに求められている強度、伸縮性、耐水性及び耐熱性を損なうことがなく、透明性に優れた電子機器用保護カバーを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意研究したところ、シリコーンゴム組成物にフェニルビニルメチルシリコーンゴムと、乾式シリカと、有機過酸化物とを配合することによって、得られた硬化物が従来のものよりも透明性に優れることを見出した。しかも、フェニルビニルメチルシリコーンゴムと、乾式シリカと、有機過酸化物とを配合することによって、電子機器用の保護カバーとして要求される伸縮性、耐水性及び耐熱性も十分に維持されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る電気機器用保護カバーは、
電子機器を被覆するように用いられる電子機器用保護カバーであって、
シリコーンゴム組成物が硬化されて形成されたカバー本体を備え、
前記シリコーンゴム組成物は、フェニルビニルメチルシリコーンゴムと、乾式シリカと、有機過酸化物とを含有する。
電子機器を被覆するように用いられる電子機器用保護カバーであって、
シリコーンゴム組成物が硬化されて形成されたカバー本体を備え、
前記シリコーンゴム組成物は、フェニルビニルメチルシリコーンゴムと、乾式シリカと、有機過酸化物とを含有する。
かかる構成によれば、フェニルビニルメチルシリコーンゴムと、乾式シリカと、有機過酸化物とを含有するシリコーン樹脂組成物が硬化されて形成されたカバー本体を備えたことによって、電子機器用保護カバーが、強度、伸縮性、耐水性及び耐熱性に優れつつ、しかも、比較的透明性に優れたものとなる。
上記構成の電子機器用保護カバーにおいては、
前記カバー本体のヘイズ値が、10%以下であることが好ましい。
前記カバー本体のヘイズ値が、10%以下であることが好ましい。
ここで、ヘイズ値とは、波長380nm〜780nmの範囲において、積分球付属装置によって測定された値の最大値であり、全光線透過率に対する拡散透過率の割合として求められる値である。
かかる構成によれば、カバー本体のヘイズ値が10%以下であることによって、電子機器用保護カバーが、より透明性に優れたものとなる。
上記構成の電子機器用保護カバーにおいては、
前記フェニルビニルメチルシリコーンゴムと前記乾式シリカとの配合比が、質量部で5:95〜10:90であることが好ましい。
前記フェニルビニルメチルシリコーンゴムと前記乾式シリカとの配合比が、質量部で5:95〜10:90であることが好ましい。
上記構成の電子機器用保護カバーにおいては、
前記カバー本体に積層された被覆膜をさらに備え、
前記被覆膜は、縮合硬化型シリコーンと、シランカップリング剤とを含有する被覆用組成物が硬化されて形成されていることが好ましい。
前記カバー本体に積層された被覆膜をさらに備え、
前記被覆膜は、縮合硬化型シリコーンと、シランカップリング剤とを含有する被覆用組成物が硬化されて形成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、上記被覆膜をさらに備えることによって、電子機器用保護カバーが、優れた透明性を保ちつつも滑り性に優れたものとなる。
本発明によれば、電子機器用保護カバーに求められている強度、伸縮性、耐水性及び耐熱性を損なうことがなく、透明性に優れた電子機器用保護カバーが提供される。
以下、図1〜図6を参照して、本発明の一実施形態に係る電子機器用保護カバー(以下単に「保護カバー」と称する)1を説明する。なお、以下の説明においては、保護カバー1が装着される電子機器2として、代表的なスマートフォンであるアップル社のiPhone(アップル社が許諾を受けたアイホン社の登録商標)を用いて説明する。
まず、本実施形態の保護カバー1が装着される電子機器2について説明する。図1に示すように、電子機器2は、四隅に円弧状の面取りが形成され、全体として、所定の厚みを備えた(扁平に形成された)略直方体形状である。電子機器2は周側面3にスピーカ、マイク等を備えている。また、一方の面である前面には矩形状の表示画面4の他に、ホームボタンを備えている。電子機器2は他方側の面である背面には、カメラレンズが露出して設けられている。
次いで、本実施形態の保護カバー1について説明する。
本実施形態の保護カバー1は、電子機器2を被覆するように用いられる保護カバーであって、シリコーンゴム組成物が硬化されて形成されたカバー本体5と、カバー本体5に積層された被覆膜Pとを備えている。なお、図2〜図5では、被覆膜Pを省略して保護カバー1を示す。
本実施形態の保護カバー1は、電子機器2を被覆するように用いられる保護カバーであって、シリコーンゴム組成物が硬化されて形成されたカバー本体5と、カバー本体5に積層された被覆膜Pとを備えている。なお、図2〜図5では、被覆膜Pを省略して保護カバー1を示す。
具体的には、図2〜図5に示すように、保護カバー1は、電子機器2を被覆するよう用いられて、主として電子機器2を保護する機能を備えた保護具である。保護カバー1は、シリコーンゴム組成物から形成されたカバー本体5を備える。カバー本体5は、電子機器2の表示画面4を露出させるよう開口5aを備えており、また、電子機器2の前面の一部を覆う前壁6、電子機器2の周側部(側面)の全部を覆う側壁7、および電子機器2の背面の全部を覆う背壁8を備えている。これら前壁6、側壁7、および背壁8は一体的に形成されている。
前壁6は、電子機器2の前面下部を覆い得る。前壁6の左右方向中央部には、電子機器2のホームボタンに対応する位置に、切り欠き9aが形成されている。背壁8の上部には、電子機器2が備えたカメラレンズに対応する部位に、撮影用孔10が形成されている。
側壁7は、電子機器2の前面の外側縁を覆い得るよう前面側に回り込んだ縁部11を一体的に備えている。この縁部11は、電子機器2の前面の外側縁の形状に倣うようフレーム形状に形成されている。カバー本体5では、側壁7および背壁8の少なくとも一方に、電子機器2の特定部分を露出させ得る矩形の開口12,13が形成されている。
前記特定部分として、電子機器2の周側部に配置された充電用差込口、USB差込口等が例示される。この場合、これら特定部分は、周側部のうち下面に複数個並べて配置されている。開口12,13は、これら特定部分に対応する部位にそれぞれ形成されている。側壁7は、電子機器2の前面の縁、背面の縁に回り込むように形成されている。そして開口12,13は、側壁7の前後方向全幅(電子機器2の厚み方向の全幅)に亘って形成されている。
側壁7の周側部における電子機器2の電源スイッチに対応する位置(図3の上側)に、開口9bが形成されている。開口9bは、電源スイッチを直接的に押圧するためのものであっても、間接的に押圧するためのスイッチ押圧部材(図示せず)が嵌め込まれるためのものであってもよい。また、この周側部には、電子機器2の側面に上下に対で配置された音量調節ボタン(図示せず)に対応する位置(図3の左側)に、開口9cが形成されている。開口9cは、上記ボタンを直接的に押圧するためのものであっても、または、間接的に押圧するための調節押圧部材(図示せず)が嵌め込まれるためのものであってもよい。
カバー本体5は、開口12,13の縁端部を基部として折り曲げられることで開口12,13を開く開閉片14,15を備えている。開閉片14,15は他の部分と一体的に形成され、開口12,13の三方縁(前縁、左右縁)に隙間を介して開口12,13を略閉じるよう、開口12,13の後縁端部を基部として、シリコーンゴム組成物に起因する弾性により回動可能とされている。開口12,13に隣り合って、マイク用の楕円孔16が形成されている。
前記シリコーンゴム組成物は、フェニルビニルメチルシリコーンゴム(PVMQ)と、乾式シリカと、有機過酸化物とを含有している。
前記フェニルビニルメチルシリコーンゴムは、フェニル基及びビニル基を側鎖として有するジメチルシキロキサン骨格構造を有している。かかるフェニルビニルメチルシリコーンゴムは、ミラブル状であり、加熱硬化(加硫)型である。また、フェニルビニルメチルシリコーンゴムは、ベースポリマーとしてシリコーンゴム組成物に配合される。また、かかるフェニルビニルメチルシリコーンゴムにおけるフェニル基の含有率は、例えば、0モル%を超えて10モル%以下とすることができる。
かかるフェニルビニルメチルシリコーンを配合することにより、フェニル基を有しないビニルメチルシリコーンゴムを配合する場合よりも、保護カバー5が透明性に優れたものとなる。
このようなフェニルビニルメチルシリコーンゴムとしては、市販のものを使用できる。
かかるフェニルビニルメチルシリコーンを配合することにより、フェニル基を有しないビニルメチルシリコーンゴムを配合する場合よりも、保護カバー5が透明性に優れたものとなる。
このようなフェニルビニルメチルシリコーンゴムとしては、市販のものを使用できる。
前記乾式シリカは、補強性を有する充填剤として配合される。かかる乾式シリカは、気相反応によって得られたシリカであり、ヒュームドシリカとも呼ばれる。
かかる乾式シリカを配合することによって、湿式シリカを配合する場合よりも、カバー本体5が透明性に優れたものとなる。
このような乾式シリカとしては、市販のものを用いることができる。
かかる乾式シリカを配合することによって、湿式シリカを配合する場合よりも、カバー本体5が透明性に優れたものとなる。
このような乾式シリカとしては、市販のものを用いることができる。
前記フェニルビニルメチルシリコーンゴムと前記乾式シリカとの配合比は、特に限定されるものではなく、適宜設定することができる。例えば、乾式シリカの配合量を多くする程、カバー本体5の強度が増加する一方、伸縮性が低下して電子機器2への着脱が困難となる傾向にある。従って、例えば、かかる観点を考慮すれば、例えば、フェニルビニルメチルシリコーンゴム:乾式シリカが、質量部で5:95〜10:90であることが好ましく、カバー本体5がより強度に優れたものとなる点を考慮すれば、質量部で60:40〜80:20であることがより好ましい。
また、前記フェニルビニルメチルシリコーンゴムと前記乾式シリカとは、予め混合された混合物として配合されてもよい。
このような、混合物としては、例えば、市販品を用いることができ、該市販品としては、フェニルビニルメチルシリコーンゴムと乾式シリカとを70質量部:30質量部の配合比で含有し、他に微量成分を含有しているKE−167−U(信越化学工業社製)が挙げられる。
また、前記フェニルビニルメチルシリコーンゴムと前記乾式シリカとは、予め混合された混合物として配合されてもよい。
このような、混合物としては、例えば、市販品を用いることができ、該市販品としては、フェニルビニルメチルシリコーンゴムと乾式シリカとを70質量部:30質量部の配合比で含有し、他に微量成分を含有しているKE−167−U(信越化学工業社製)が挙げられる。
前記有機過酸化物は、硬化剤として配合され、前記フェニルビニルメチルシリコーンゴムを架橋させるものである。かかる有機過酸化物としては、従来公知のものが使用でき、例えば、2,5ジメチル−2,5ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサンを使用できる。
また、かかる有機過酸化物は、取り扱い易さを考慮して、該有機過酸化物とシリコーンゴムとの混合物として配合されてもよい。この場合、上記混合物全体に対して有機過酸化物が12.5〜80質量%含有されていることが好ましく、25〜80質量%含有されていることがより好ましい。また、シリコーンゴムとしては、市販のものを用いることができる。また、シリコーンゴムのなかでも、上記したようなフェニルビニルメチルシリコーンゴムが好ましい。
このような硬化剤として配合される混合物としては、例えば、市販品を用いることができ、該市販品としては、2,5ジメチル−2,5ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサンを約12.5質量%含有するC−15、同約25質量%含有するC−8、同約80質量%含有するC−8A、同約40%含有するC−8B(いずれも信越化学工業社製)が挙げられる。これらにおいて、残りの成分は、フェニルビニルメチルシリコーンゴム及び微量成分である。これらのうち、C−8Aが好ましい。
また、かかる有機過酸化物は、取り扱い易さを考慮して、該有機過酸化物とシリコーンゴムとの混合物として配合されてもよい。この場合、上記混合物全体に対して有機過酸化物が12.5〜80質量%含有されていることが好ましく、25〜80質量%含有されていることがより好ましい。また、シリコーンゴムとしては、市販のものを用いることができる。また、シリコーンゴムのなかでも、上記したようなフェニルビニルメチルシリコーンゴムが好ましい。
このような硬化剤として配合される混合物としては、例えば、市販品を用いることができ、該市販品としては、2,5ジメチル−2,5ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサンを約12.5質量%含有するC−15、同約25質量%含有するC−8、同約80質量%含有するC−8A、同約40%含有するC−8B(いずれも信越化学工業社製)が挙げられる。これらにおいて、残りの成分は、フェニルビニルメチルシリコーンゴム及び微量成分である。これらのうち、C−8Aが好ましい。
また、前記シリコーンゴム組成物全体に対する有機過酸化物の配合量は、例えば0.3質量%〜0.5質量%であることが好ましい。
上記配合比が上記範囲であることによって加硫が促進されて、より強度が増すという利点がある。
上記配合比が上記範囲であることによって加硫が促進されて、より強度が増すという利点がある。
前記シリコーンゴム組成物には、フェニルビニルメチルシリコーンゴム、乾式シリカ、有機過酸化物の他、従来公知のシリコーンゴム組成物に配合される添加剤を、適宜配合してもよい。かかる添加剤としては、例えば、販売に伴うラインナップのためにカバー本体5の着色を行うために配合される着色剤等が挙げられる。
上記のようなシリコーンゴム組成物から形成されたカバー本体5は、ヘイズ値が10%以下であることが好ましく、8%以下であることがより好ましく、4%以下がさらに好ましい。
カバー本体5のヘイズ値が10%以下であることによって、保護カバー1のヘイズ値を10%以下とし易くなり、該保護カバー1がより透明性に優れたものとなる。
なお、該ヘイズ値は、波長380nm〜780nmの範囲において、積分球付属装置によって測定された値であり、全光線透過率に対する拡散透過率の割合として求められる値である。
カバー本体5のヘイズ値が10%以下であることによって、保護カバー1のヘイズ値を10%以下とし易くなり、該保護カバー1がより透明性に優れたものとなる。
なお、該ヘイズ値は、波長380nm〜780nmの範囲において、積分球付属装置によって測定された値であり、全光線透過率に対する拡散透過率の割合として求められる値である。
また、電子機器2を保護すべく、強度、伸縮性、耐水性及び耐熱性に優れるという点では、カバー本体5の硬さは、例えば、アスカーゴム硬度計(C2L型、アスカー社製)によって測定したとき、50〜60°であることが好ましい。
また、カバー本体5の他の特性値については、引っ張り強さが、好ましくは10.0〜14.0MPa、より好ましくは12.0〜13.0MPaであり、伸び率が、好ましくは400〜600%、より好ましくは500〜600%であり、引き裂き強さが、好ましくは2.0〜5.0MPa、より好ましくは3.0〜4.0MPaであり、反発弾性が、好ましくは30〜60%、より好ましくは40〜50%であり、実硬度が、好ましくは40〜70°、より好ましくは50〜60°である。
さらに、本実施形態のカバー5は、上記の通り強度に優れているため、携帯電話、スマートフォン、電子辞書、デジタルカメラ、デジタルオーディオプレーヤー、タブレットなど種々の実機から落下の際の衝撃、割れ、及び傷を防止することができる。
また、カバー本体5の他の特性値については、引っ張り強さが、好ましくは10.0〜14.0MPa、より好ましくは12.0〜13.0MPaであり、伸び率が、好ましくは400〜600%、より好ましくは500〜600%であり、引き裂き強さが、好ましくは2.0〜5.0MPa、より好ましくは3.0〜4.0MPaであり、反発弾性が、好ましくは30〜60%、より好ましくは40〜50%であり、実硬度が、好ましくは40〜70°、より好ましくは50〜60°である。
さらに、本実施形態のカバー5は、上記の通り強度に優れているため、携帯電話、スマートフォン、電子辞書、デジタルカメラ、デジタルオーディオプレーヤー、タブレットなど種々の実機から落下の際の衝撃、割れ、及び傷を防止することができる。
また、カバー本体5の厚みは、背面及び前面の肉厚は、0.3〜0.9mmに設定されることが好ましく、生産性を考慮すれば、0.5〜0.7mmに設定されることがより好ましい。側面の肉厚として1.2〜1.8mmに設定されることが好ましい。本実施形態では背面及び前面部分の肉厚が0.6mm、側面部分の肉厚が1.5mmに形成されている。
上記カバー本体5は、例えば、以下のようにして製造することができる。
すなわち、前記シリコーン組成物のうち、前記フェニルビニルメチルシリコーンゴムと、前記乾式シリカとを練り機に投入し、さらに有機過酸化物を投入し、20〜30℃の環境下で混合して混合物を得る。続いて、得られた混合物を、板状に延ばして板状成型物を得る。得られた板状成型物を切断して切断片を作製し、得られた切断片を、金型に入れて170〜180℃で加熱しながら圧縮成型することによって、シリコーンゴム組成物を硬化させ、これにより、カバー本体を作製することができる。なお、必要に応じてバリ取り等を行ってもよい。
すなわち、前記シリコーン組成物のうち、前記フェニルビニルメチルシリコーンゴムと、前記乾式シリカとを練り機に投入し、さらに有機過酸化物を投入し、20〜30℃の環境下で混合して混合物を得る。続いて、得られた混合物を、板状に延ばして板状成型物を得る。得られた板状成型物を切断して切断片を作製し、得られた切断片を、金型に入れて170〜180℃で加熱しながら圧縮成型することによって、シリコーンゴム組成物を硬化させ、これにより、カバー本体を作製することができる。なお、必要に応じてバリ取り等を行ってもよい。
図6に示すように、本実施形態の保護カバー1は、カバー本体5上に積層された被覆膜Pをさらに備えている。本実施形態では、被覆膜Pは、カバー本体5の表面に積層されている。この場合、カバー本体5の表面とは、電子機器2と接触しない面である。本実施形態では、前述したように、カバー本体5は、電子機器2の表示画面4を露出させるよう、電子機器2の前面の一部を覆う前壁6、電子機器2の周側部(側面)の全部を覆う側壁7、および電子機器2の背面の全部を覆う背壁8を備えている。すなわちカバー本体5の表面とは、前壁6、側壁7、および背壁8において、電子機器2側の面と反対側である表の面である。
本実施形態では、被覆膜Pは、撮影用孔10の周壁面、開口12,13の周壁面、マイク用の楕円孔16の周壁面には塗装(形成)されていない。
なお、被覆膜Pは、例えば、カバー本体5の表面の一部に形成されていても、カバー本体5の表面に形成されていてもよく、その被覆部分は、特に限定されるものではない。
本実施形態では、被覆膜Pは、撮影用孔10の周壁面、開口12,13の周壁面、マイク用の楕円孔16の周壁面には塗装(形成)されていない。
なお、被覆膜Pは、例えば、カバー本体5の表面の一部に形成されていても、カバー本体5の表面に形成されていてもよく、その被覆部分は、特に限定されるものではない。
前記被覆膜Pは、縮合硬化型シリコーンと、シランカップリング剤とを含有する被覆用組成物が硬化されて形成されたものである。
前記縮合硬化型シリコーンは、室温で硬化する室温硬化(加硫)型シリコーン(RTVシリコーン)が挙げられ、室温硬化型シリコーンとしては、ゴム系及びレジン系室温硬化型シリコーン、すなわち、室温硬化型シリコーンゴム及び室温硬化型シリコーンレジンが挙げられる。
前記シランカップリング剤は、被覆膜Pとカバー本体5との接着性をより良好にするために配合される。
かかるシランカップリング剤として、例えば、従来公知のものが挙げられ、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル系シランカップリング剤;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ系シランカップリング剤;p−スチリルトリメトキシシラン等のスチリル系シランカップリング剤;3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のメタクリル系シランカップリング剤;3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のメタクリル系シランカップリング剤;3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリル系シランカップリング剤;N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩等のアミノ系シランカップリング剤;トリス−(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等のイソシアヌレート系シランカップリング剤;3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイド系シランカップリング剤;3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト系シランカップリング剤;ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィド系シランカップリング剤;3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート系シランカップリング剤が挙げられる。
かかるシランカップリング剤として、例えば、従来公知のものが挙げられ、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル系シランカップリング剤;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ系シランカップリング剤;p−スチリルトリメトキシシラン等のスチリル系シランカップリング剤;3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のメタクリル系シランカップリング剤;3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のメタクリル系シランカップリング剤;3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリル系シランカップリング剤;N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩等のアミノ系シランカップリング剤;トリス−(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等のイソシアヌレート系シランカップリング剤;3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイド系シランカップリング剤;3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト系シランカップリング剤;ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィド系シランカップリング剤;3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート系シランカップリング剤が挙げられる。
前記縮合硬化型シリコーンと前記シランカップリング剤との配合比は、特に限定されるものではない。
前記縮合硬化型シリコーン及び前記シランカップリング剤は、溶剤に溶解させて調製された混合液として用いられてもよい。
溶剤としては、例えば、トルエン、ヘプタン等が用いられ、これらは混合液として用いられてもよい。
この場合、前記縮合硬化型シリコーン及び前記シランカップリング剤は、混合液中に不揮発分が、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは10〜25質量%となるように配合することができる。
このような混合液としては、例えば、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、表面滑り性付与コーティング剤として市販されており、縮合硬化型シリコーンとして室温硬化型シリコーンレジンを有するX−93−1710(不揮発分24質量%)、室温硬化型シリコーンゴムを有するX−93−1755−1(不揮発分12質量%)、X−93−1755−2(不揮発分11質量%)(いずれも信越化学工業社製)等が挙げられる。
溶剤としては、例えば、トルエン、ヘプタン等が用いられ、これらは混合液として用いられてもよい。
この場合、前記縮合硬化型シリコーン及び前記シランカップリング剤は、混合液中に不揮発分が、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは10〜25質量%となるように配合することができる。
このような混合液としては、例えば、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、表面滑り性付与コーティング剤として市販されており、縮合硬化型シリコーンとして室温硬化型シリコーンレジンを有するX−93−1710(不揮発分24質量%)、室温硬化型シリコーンゴムを有するX−93−1755−1(不揮発分12質量%)、X−93−1755−2(不揮発分11質量%)(いずれも信越化学工業社製)等が挙げられる。
なお、上記被覆用組成物には、上記の他、他の添加剤が配合されていてもよい。
上記被覆膜Pの厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、10〜20μmに設定することができる。
上記被覆膜Pは、例えば、以下のようにして製造することができる。
すなわち、上記縮合硬化型シリコーンとシランカップリング剤と溶剤とを含有する混合液を、塗布装置を用いてカバー本体5に塗布し、乾燥する。これにより、溶剤が乾燥され、上記縮合硬化型シリコーンとシランカップリング剤とを含有する被覆用組成物が硬化されて、被覆膜Pが形成される。なお、必要に応じて、塗布後、加熱してもよい。
なお、電子機器2の外形形状と同形状の治具(図示せず)にカバー本体5を装着し、このカバーに上記混合液を塗布することにより、電子機器2に接触する面であるカバー本体5の裏面に被覆膜Pが形成されないようにすることができる。
すなわち、上記縮合硬化型シリコーンとシランカップリング剤と溶剤とを含有する混合液を、塗布装置を用いてカバー本体5に塗布し、乾燥する。これにより、溶剤が乾燥され、上記縮合硬化型シリコーンとシランカップリング剤とを含有する被覆用組成物が硬化されて、被覆膜Pが形成される。なお、必要に応じて、塗布後、加熱してもよい。
なお、電子機器2の外形形状と同形状の治具(図示せず)にカバー本体5を装着し、このカバーに上記混合液を塗布することにより、電子機器2に接触する面であるカバー本体5の裏面に被覆膜Pが形成されないようにすることができる。
上記保護カバー1のヘイズ値は、10%以下であることが好ましく、8%以下であることがより好ましく、4%以下がさらに好ましい。
保護カバー1のヘイズ値が10%以下であることによって、該保護カバー1がより透明性に優れたものとなる。
保護カバー1のヘイズ値が10%以下であることによって、該保護カバー1がより透明性に優れたものとなる。
また、電子機器2を保護すべく、強度、伸縮性、耐水性及び耐熱性に優れるという点では、保護カバー1の硬さは、例えば、アスカーゴム硬度計(C2L型、アスカー社製)によって測定したとき、50〜60°であることが好ましい。
また、保護カバー1の他の特性値については、引っ張り強さが、好ましくは10.0〜14.0MPa、より好ましくは12.0〜13.0MPaであり、伸び率が、好ましくは400〜600%、より好ましくは500〜600%であり、引き裂き強さが、好ましくは2.0〜5.0MPa、より好ましくは3.0〜4.0MPaであり、反発弾性が、好ましくは30〜60%、より好ましくは40〜50%であり、実硬度が、好ましくは40〜70°、より好ましくは50〜60°である。
さらに、本実施形態の保護カバー1は、上記の通り強度に優れているため、携帯電話、スマートフォン、電子辞書、デジタルカメラ、デジタルオーディオプレーヤー、タブレットなど種々の実機から落下の際の衝撃、割れ、及び傷を防止することができる。
また、保護カバー1の他の特性値については、引っ張り強さが、好ましくは10.0〜14.0MPa、より好ましくは12.0〜13.0MPaであり、伸び率が、好ましくは400〜600%、より好ましくは500〜600%であり、引き裂き強さが、好ましくは2.0〜5.0MPa、より好ましくは3.0〜4.0MPaであり、反発弾性が、好ましくは30〜60%、より好ましくは40〜50%であり、実硬度が、好ましくは40〜70°、より好ましくは50〜60°である。
さらに、本実施形態の保護カバー1は、上記の通り強度に優れているため、携帯電話、スマートフォン、電子辞書、デジタルカメラ、デジタルオーディオプレーヤー、タブレットなど種々の実機から落下の際の衝撃、割れ、及び傷を防止することができる。
また、保護カバー1の厚みは、背面及び前面の肉厚は、0.3〜0.9mmに設定されることが好ましく、生産性を考慮すれば、0.5〜0.7mmに設定されることがより好ましい。側面の肉厚として1.2〜1.8mmに設定されることが好ましい。本実施形態では背面及び前面部分の肉厚が0.6mm、側面部分の肉厚が1.5mmに形成されている。
上記の通り、本実施形態の保護カバー1は、フェニルビニルメチルシリコーンゴムと、乾式シリカと、有機過酸化物とを含有するシリコーン樹脂組成物が硬化されて形成されたカバー本体5を備えたことによって、電子機器用保護カバーに求められている強度、伸縮性、耐水性及び耐熱性を損なうことがなく、透明性に優れたものとなる。
また、本実施形態の保護カバー1は、カバー本体5に積層された上記被覆膜Pをさらに備えていることによって、保護カバー1が、優れた透明性を保ちつつも滑り性に優れたものとなる。
ここで、カバー本体5はシリコーンゴムの特性を有するため、把持した感触が良好である一方、電子機器2の持ち運びや使用に伴って埃が付着し易い傾向にある。
しかし、上記被覆膜Pを備えていることによって、特に、電子機器2に接触しない面であるカバー本体5の表面に積層された被覆膜Pを備えていることによって、埃を付着させにくくしかも付着した埃を除去し易いものとなる。このため、電子機器2を使用した際や電子機器2を鞄に収納した際に、保護カバー1の表面に埃が付着したとしても、例えばユーザーが拭うことで気になる埃を容易に除去することができ、電子機器2を快適に使用することができる。
しかし、上記被覆膜Pを備えていることによって、特に、電子機器2に接触しない面であるカバー本体5の表面に積層された被覆膜Pを備えていることによって、埃を付着させにくくしかも付着した埃を除去し易いものとなる。このため、電子機器2を使用した際や電子機器2を鞄に収納した際に、保護カバー1の表面に埃が付着したとしても、例えばユーザーが拭うことで気になる埃を容易に除去することができ、電子機器2を快適に使用することができる。
また、保護カバー1は、可撓性に富んでいて電子機器2の形状にフィットするので、電子機器2に装着し易い。電子機器2への保護カバー1の装着においては、具体的には例えば、カバー本体5の弾性を利用して(カバー本体5を伸長させるようにして)、開口5aから電子機器2をカバー本体5内に装着し、カバー本体5の背壁8が電子機器2の背面を被覆するようにし、カバー本体5の側壁7が電子機器2の周側部を被覆するようにし、カバー本体5の前壁6が電子機器2の前面の一部を覆うようにする。このようにすることで、電子機器2をスクラッチ等から保護することができる。
また、本実施形態の保護カバー1は、電子機器2として上記したスマートフォンを被覆するカバーに限らず、その他、携帯電話、タブレットPC、電子辞書、デジタルカメラ、デジタルオーディオプレーヤーの一部を被覆するカバー、あるいはPC周辺機器であるキーボード、マウス等や、イヤホンの一部を被覆するカバーとしても適用可能である。これらのうちでも、特に、スマートフォン、タブレットPCに好適である。
本実施形態の電子機器用保護カバーは、上記の通りであるが、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の意図する範囲内において適宜設計変更が可能である。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
シリコーン樹脂組成物のフェニルビニルメチルシリコーンゴムと乾式シリカとの混合物として、市販品のKE167U(信越化学工業社製)と、有機過酸化物として市販品のC−8A(信越化学工業社製)とを用いた。これらを、20〜30℃の温度環境下で混合した後、得られた混合物を、OSS A3型600(萩野精機製作所製)によって板状に成型した。得られた板状の成型物を切断し、切断片を、圧縮成型機(商品名KRP−100−4、八尾機械製作所社製)の金型に入れ、170〜180°で圧縮成型を行って、図2〜図5に記載された形状のカバー本体5を得た。カバー本体の背面及び前面部分の肉厚は0.6mm、側面部分の肉厚は、1.5mmに設定した。
得られたカバー本体の表面(電子機器とは反対側)に、被覆用組成物と溶剤の混合液として市販品のX−93−1755−1(信越化学工業社製)を用いて塗布し、乾燥させて、被覆膜を形成して、積層体を得た。このようにして、保護カバーを作製した。
得られた保護カバーの背面部分について、背面側から前面側へと光を通して、波長380〜780nmの範囲において、紫外可視分光光度計V−560に積分球ISV−469を取り付けた積分球付属装置(日本分光株式会社製)によってヘイズ値を測定したところ、3%であった。
また、紫外可視分光光度計V−560(日本分光株式会社製)によって透過率を測定したところ、400nmでは、82%、550nmでは、87%、700nmでは、89%であった。
また、JIS K 6249−1983「未硬化及び硬化シリコーンゴムの試験方法」に準拠して、背面部分の引っ張り強さを測定したところ、12.2MPaであり、そのときの伸び率は、550%であった。JIS K 6249−1983「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準拠して、背面部分の引き裂き強さを測定したところ、3.4MPaであった。ISO4662−1986「加硫ゴム又は熱可塑性ゴム−反発弾性の求め方」に準拠し、落下高さ(mm)と反発高さ(mm)とを測定し、反発高さ/落下高さ×100の計算式に基づいて、背面部分の反発弾性を算出したところ、46%であった。アスカー硬度計(C2L型、アスカー社製)によって実硬度を測定したところ、53°であった。
シリコーン樹脂組成物のフェニルビニルメチルシリコーンゴムと乾式シリカとの混合物として、市販品のKE167U(信越化学工業社製)と、有機過酸化物として市販品のC−8A(信越化学工業社製)とを用いた。これらを、20〜30℃の温度環境下で混合した後、得られた混合物を、OSS A3型600(萩野精機製作所製)によって板状に成型した。得られた板状の成型物を切断し、切断片を、圧縮成型機(商品名KRP−100−4、八尾機械製作所社製)の金型に入れ、170〜180°で圧縮成型を行って、図2〜図5に記載された形状のカバー本体5を得た。カバー本体の背面及び前面部分の肉厚は0.6mm、側面部分の肉厚は、1.5mmに設定した。
得られたカバー本体の表面(電子機器とは反対側)に、被覆用組成物と溶剤の混合液として市販品のX−93−1755−1(信越化学工業社製)を用いて塗布し、乾燥させて、被覆膜を形成して、積層体を得た。このようにして、保護カバーを作製した。
得られた保護カバーの背面部分について、背面側から前面側へと光を通して、波長380〜780nmの範囲において、紫外可視分光光度計V−560に積分球ISV−469を取り付けた積分球付属装置(日本分光株式会社製)によってヘイズ値を測定したところ、3%であった。
また、紫外可視分光光度計V−560(日本分光株式会社製)によって透過率を測定したところ、400nmでは、82%、550nmでは、87%、700nmでは、89%であった。
また、JIS K 6249−1983「未硬化及び硬化シリコーンゴムの試験方法」に準拠して、背面部分の引っ張り強さを測定したところ、12.2MPaであり、そのときの伸び率は、550%であった。JIS K 6249−1983「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準拠して、背面部分の引き裂き強さを測定したところ、3.4MPaであった。ISO4662−1986「加硫ゴム又は熱可塑性ゴム−反発弾性の求め方」に準拠し、落下高さ(mm)と反発高さ(mm)とを測定し、反発高さ/落下高さ×100の計算式に基づいて、背面部分の反発弾性を算出したところ、46%であった。アスカー硬度計(C2L型、アスカー社製)によって実硬度を測定したところ、53°であった。
(比較例1)
フェニルビニルメチルシリコーンゴムに代えて、フェニル基を有しないビニルシリコーンゴム(ジメチルビニルシリコーンゴム)を用い、乾式シリカに代えて、湿式シリカを用いること以外は実施例1と同様にして、保護カバーを作製した。
得られたカバー本体について、実施例1と同様にして、ヘイズ値を測定したところ、90.6%であった。
また、実施例1と同様にして透過率を測定したところ、400nmでは、2%、550nmでは、3%、700nmでは、4%であった。
また、他の特性値は、実施例1の保護カバーと同程度であった。
フェニルビニルメチルシリコーンゴムに代えて、フェニル基を有しないビニルシリコーンゴム(ジメチルビニルシリコーンゴム)を用い、乾式シリカに代えて、湿式シリカを用いること以外は実施例1と同様にして、保護カバーを作製した。
得られたカバー本体について、実施例1と同様にして、ヘイズ値を測定したところ、90.6%であった。
また、実施例1と同様にして透過率を測定したところ、400nmでは、2%、550nmでは、3%、700nmでは、4%であった。
また、他の特性値は、実施例1の保護カバーと同程度であった。
1…保護カバー、2…電子機器、3…周側面、4…表示画面、5…カバー本体、5a…開口、6…前壁、7…側壁、8…背壁、9a、9b、9c…開口、10…撮影用孔、11…縁部、12,13…開口、14,15…開閉片、16…楕円孔、P…被覆膜
Claims (4)
- 電子機器を被覆するように用いられる電子機器用保護カバーであって、
シリコーンゴム組成物が硬化されて形成されたカバー本体を備え、
前記シリコーンゴム組成物は、フェニルビニルメチルシリコーンゴムと、乾式シリカと、有機過酸化物とを含有する電子機器用保護カバー。 - ヘイズ値が、10%以下である請求項1に記載の電子機器用保護カバー。
- 前記フェニルビニルメチルシリコーンゴムと前記乾式シリカとの配合比が、質量部で5:95〜10:90である請求項1または2に記載の電子機器用保護カバー。
- 前記カバー本体に積層された被覆膜をさらに備え、
前記被覆膜が、縮合硬化型シリコーンと、シランカップリング剤とを含有する被覆用組成物が硬化されて形成されている請求項1〜3のいずれかに記載の電子機器用保護カバー。
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