JP2010100499A - 成形型及びガラス成形体の製造方法 - Google Patents

成形型及びガラス成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶融ガラスを加圧成形し、対向する2つの成形面と、外径規制面とを有するガラス成形体をスムースに成形型より取り出すことにより効率良く製造することができる成形型及びガラス成形体の製造方法を提供する。
【解決手段】溶融ガラスを加圧成形し、対向する2つの成形面と、外径規制面とを有するガラス成形体を製造する成形型において、前記ガラス成形体の第1の成形面を形成する下型と、前記第1の成形面に対向する第2の成形面を形成する上型と前記外径規制面を形成する外径規制型と、を有し、前記外径規制型は、加圧成形された前記ガラス成形体と共に回収出来るように取り外し可能に構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、成形型及びガラス成形体の製造方法に関する。
近年、デジタルカメラ用レンズ、DVD等の光ピックアップレンズ、携帯電話用カメラレンズ、光通信用のカップリングレンズ等として、ガラス製の光学素子が広範にわたって利用されている。このようなガラス製の光学素子として、ガラス素材を成形型で加圧成形して製造したガラス成形体が広く用いられている。
このようなガラス成形体の製造方法として、下型に溶融ガラスを供給し、供給した溶融ガラスが固化する前に、下型と上型とで加圧成形してガラス成形体を得る方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法は、溶融ガラスから直接ガラス成形体を製造することができるため、1回の成形に要する時間を非常に短くできることから注目されている。
また、近年は、光学デバイスの高精度化や低コスト化の要求が高まり、対向する上下2つの成形面に加え、ガラス成形体を光学系に組み込む際や、ガラス成形体に後加工(切断加工等)を行う際に位置決め基準面として用いるための外径規制面を有するガラス成形体が求められるようになってきた。
そのため、外径規制面を形成するための規制型面を有する成形型を用いて、外径規制面を有するガラス成形体を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。
特開昭61−146721号公報 特開2003−292327号公報 特開2004−339039号公報
特許文献2に記載されている方法によって外径規制面を有するガラス成形体を製造する場合、溶融したガラスを下型に供給し、外周規制部材(外径規制型面を有する)を備える上型を下型に対向する上方から降下させ、プレス成形した後、上型を上昇させてガラス成形品を取り出すとしている。また、別の方法として、上型と外周規制部材とを別体とし、更に外周規制部材を2つに分割し、上型を下降させると同時に分割した外周規制部材を、下型を側方から挟み込むように移動させてプレス成形をしている。
特許文献3に記載されている方法によって外径規制面を有するガラス成形体を製造する場合、ガラス成形体への加圧を解除した後、ガラス成形体に形成された外径規制面と、成形型の規制型面とを滑らせて、成形型からガラス成形体を取り出し(離型する)ている。
しかしながら、特許文献2、3に記載されているガラス成形体の外径規制面は、高温の溶融ガラスが規制型面と接触して形成された面であるため、成形型の規制型面に貼り付きやすい。このため、ガラス成形体への加圧を解除した後、ガラス成形体に形成された外径規制面と、成形型の規制型面とを滑らせるようにしても、成形型からガラス成形体を取り出すことが、困難な場合があるという問題があった。また、成形型からガラス成形体を容易に取り出すため、ガラス成形体の冷却時間を十分長くすると、離型時間が長くなり、成形サイクルタイムが長くなる。特にガラス成形体が大きく熱容量が大きくなるに従い、冷却に必要な時間が長くなり生産効率が低下してしまう。
特許文献2に記載されている外周規制部材を2つに分割する方法は、分割された2つの外周規制部材がガラスに接触するのに時間差があると良好な転写ができない。このため、プレス成形時に複雑な金型移動制御が必要となるため成形装置が大掛かりとなり、これに加えて金型形状が複雑になったり金型温度制御が複雑になったりする。
本発明は上記のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、溶融ガラスを加圧成形し、対向する2つの成形面と、外径規制面とを有するガラス成形体をスムースに成形型より取り出すことにより効率良く製造することができる成形型及びガラス成形体の製造方法を提供することである。
上記の課題は、以下の構成により解決される。
1.溶融ガラスを加圧成形し、対向する2つの成形面と、外径規制面とを有するガラス成形体を製造する成形型において、
前記ガラス成形体の第1の成形面を形成する下型と、
前記第1の成形面に対向する第2の成形面を形成する上型と、
前記外径規制面を形成する外径規制型と、を有し、
前記外径規制型は、加圧成形された前記ガラス成形体と共に回収出来るように取り外し可能に構成されることを特徴とする成形型。
2.前記外径規制型は、前記第1の成形面と前記外径規制面とを成形可能とし、前記下型から取り外し可能な状態で前記下型に載置されることを特徴とする前記1に記載の成形型。
3.前記下型は、前記下型に載置される前記外径規制型の径方向の位置決めをする規制型位置決め部材を備え、
前記外径規制型の外周と接して位置決めする前記規制型位置決め部材の内周は、前記ガラス成形体を取り出す方向に向かって径が広がるテーパ形状であることを特徴とする前記2に記載の成形型。
4.前記テーパ形状のテーパ角度θは、以下の条件式を満足することを特徴とする前記3に記載の成形型。
0.1° ≦ θ ≦ 60°
5.前記ガラス成形体の材料のTgにおける前記外径規制型の材料の熱膨張係数は、規制型位置決め部材の材料の前記Tgにおける熱膨張係数以上であることを特徴とする前記3又は4に記載の成形型。
6.前記ガラス成形体の材料のTgと室温との平均温度における前記外径規制型の材料の熱膨張係数は、前記ガラス成形体の材料の前記平均温度での熱膨張係数未満であることを特徴とする前記1から5の何れか一項に記載の成形型。
7.前記外径規制型の材料は、金属又はセラミックであることを特徴とする前記5又は6に記載の成形型。
8.前記外径規制面を成形する前記外径規制型の成形面の算術平均粗さRaは、16nm以上100nm以下であることを特徴とする前記1から7の何れか一項に記載の成形型。
9.溶融ガラスを加圧成形し、対向する2つの成形面と、外径規制面とを有するガラス成形体を製造するガラス成形体の製造方法において、
外径規制型が載置された下型に溶融ガラスを供給し、前記下型と上型とで供給された溶融ガラスを加圧して前記2つの成形面を形成し、前記外径規制型で前記外径規制面を成形する成形工程と、
前記上型と前記下型とを型開きし、成形されたガラス成形体を前記外径規制型と共に回収する工程と、
前記ガラス成形体を前記外径規制型から取り外す工程と、
を有することを特徴とするガラス成形体の製造方法。
10.前記ガラス成形体を前記外径規制型から取り外す前に、前記ガラス成形体を冷却することを特徴とする前記9に記載のガラス成形体の製造方法。
11.前記ガラス成形体と共に回収された前記外径規制型は、前記ガラス成形体が取り外された後、前記下型に再び載置されることを特徴とする前記9に記載のガラス成形体の製造方法。
12.前記外径規制型は、複数個準備され、前記成形工程と前記ガラス成形体を前記外径規制型から取り外す工程とを並行して行うことを特徴とする前記9に記載のガラス成形体の製造方法。
13.前記溶融ガラスの前記下型への供給は、溶融ガラス滴を滴下することにより行うことを特徴とする前記9に記載のガラス成形体の製造方法。
本発明の成形型及びガラス成形体の製造方法によれば、溶融ガラスを加圧成形し、対向する2つの成形面と、外径規制面とを有するガラス成形体をスムースに成形型より取り出すことにより効率良く製造することができる。
本発明を図示の実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限らない。
以下、本発明の実施の形態について図1〜図5を参照しながら詳細に説明する。
(成形型)
本発明に係わる成形型の一例について、図1、図2を参照しながら説明する。図1は、成形型10を模式的に示す断面図である。また、図2は、成形型10を用いて製造されるガラス成形体20の一例を示す図である。
ガラス成形体20は、図2(a)に上面図、(b)に側面図を示すように、円形の外径を有し、中心軸24に対して対称な両凸形状の成形体であり、第1の成形面(下成形面)21、第2の成形面(上成形面)22及び外径規制面23を有している。第1の成形面21と第2の成形面22がともに凸の球面を有しているが、ガラス成形体はそのような形状に限られるものではない。例えば、第1の成形面21、第2の成形面22の何れか一方、あるいは両方が凹の球面や非球面、平面等であってもよい。第1の成形面21や第2の成形面22の少なくとも一部を光学機能面として用いることで、ガラス成形体20を、種々の光学素子として用いることができる。
また、ガラス成形体20の外周部に設けられた外径規制面23は、ガラス成形体20を光学系に組み込む際や、ガラス成形体20に後加工(研磨加工、切断加工等)を行う際に位置決め基準面として用いることができる。外径の形状(外径規制面23の、中心軸24に垂直な断面形状)は、円形に限られず、多角形や楕円形など、種々の形状とすることができる。
成形型10は、溶融ガラス滴を受け、ガラス成形体20の第1の成形面21を形成するための第1型面(下型面)11Sと、第2の成形面22を形成するための第2型面(上型面)12Sと、外径規制面23を形成するための規制型面13Sと、を有している。
成形型10は、第1型面11Sを有する下型11、第2型面12Sを有する上型12、及び、規制型面13Sを有する外径規制型13によって構成されている。外径規制型13は、下型11の外周に嵌合して設けてある規制型位置決め部材14に径方向に位置決めされる状態で下型11に載置される。
規制型位置決め部材14の内周面と外径規制型13の外周面とが接し、規制型位置決め部材14が外径規制型13を径方向に位置決めする面の形状は、ガラス成形体20を取り出す方向に向かって径が広がるテーパ形状とすることが好ましい。テーパ形状とすることにより、外径規制型13の取り出しをより容易に行うことができる。また、下型11に外径規制型を載置する際、外径規制型13の外径における径方向の中心と規制型位置決め部材14の内径における径方向の中心、ひいては、下型11の第1型面11Sの中心とをより容易に合わせることができる。
テーパ形状のテーパ角度θは、大きいほど、外径規制型13の取り出しが容易になるが、テーパ角度θが大きすぎると、規制型位置決め部材14により位置決めされる外径規制型13が径方向に移動しやすく、安定性が低下してしまう。このため、外径規制型13の中心と、規制型位置決め部材14の中心、ひいては下型11の第1型面11Sの中心とにずれが生じやすくなり径方向の位置決めとしての機能が低下してしまう。そのため、テーパ角度θは、0.1°〜60°の範囲が好ましい。尚、テーパ角度θは、図1に示す通り、ガラス成形体20を取り出す方向と、規制型位置決め部材14が外径規制型13を径方向に位置決めする面とが成す角度を示す。
外径規制型13が下型11に載置されることで規制型面13Sと組み合わされた第1型面11Sの上に、滴下ノズル等から溶融ガラス滴を滴下した後、第1型面11Sと第2型面12Sとを相対的に接近させ、溶融ガラス滴を加圧(プレス)してガラス成形体20を得る。
加圧されて得たガラス成形体20は、上型12と下型11とを型開きした後、外径規制型13と共に下型11若しくは上型12から取り出されて回収され、その後、外径規制型13から取り外される。
成形型10の材料は、溶融ガラス用の成形型の材料として公知の材料の中から適宜選択して用いることができる。好ましく用いることができる材料として、例えば、各種耐熱合金(ステンレス等)、炭化タングステンを主成分とする超硬材料(WC超硬材料)、各種セラミックス(炭化珪素(SiC)、窒化珪素、窒化アルミニウム等)、カーボンを含んだ複合材料等が挙げられる。下型11、上型12を同じ材料で構成してもよいし、それぞれの部材を異なる材料で構成してもよい。また、規制型位置決め部材14と下型との材料が異なると熱膨張係数が異なり、部材間に隙間が出来たり不要な応力が生じたりするので、同じ材料とするのが好ましい。
また、外径規制型13の材料の熱膨張係数は規制型位置決め部材14の材料の熱膨張係数以上であることが好ましい。この関係を以下の条件式(1)に示す。両者の熱膨張係数は、ガラス成形体の材料のTgにおける熱膨張係数とする。
規制型位置決め部材の材料の熱膨張係数 ≦ 外径規制型の材料の熱膨張係数 (1)
規制型位置決め部材14と外径規制型13とが互いに接するテーパ面が嵌合するように加工されている場合、規制型位置決め部材14を有する下型11に外径規制型13を載置し、加熱すると、条件式(1)を満足することにより、規制型位置決め部材14と外径規制型13とが接する箇所に隙間が生じ難くなり、外径規制型13は、規制型位置決め部材14により確実に位置決めされる。
また、溶融されたガラスをプレス成形後、上型12が上昇して型開きすると、下型11にあるガラス成形体20と共に外径規制型13は自然冷却され、外径規制型13の温度は、規制型位置決め部材14の温度より低くなる。このため、外径規制型13の熱膨張係数と規制型位置決め部材14の熱膨張係数とが条件式(1)を満たす場合、外径規制型13と規制型位置決め部材14との接触部分に隙間が生じる等で規制型位置決め部材14の外径規制型13の接触状態が緩くなり、外径規制型13をガラス成形体20と共に規制型位置決め部材14を備えた下型11から取り出しがより容易となる。
規制型位置決め部材14を備えた下型11からの外径規制型13と取り出しの容易さは、上記で説明した規制型位置決め部材14と外径規制型13との熱膨張係数による径方向の規制状態があるが、これに加えて、両者の加工による嵌合状態にもよる。加工時点での嵌合状態が緩すぎる場合は、ガラス成形体20の光軸の平行偏芯が生じ易くなり、また、きつすぎる場合は取り出しが困難となる。よって、上述した両者の材料の熱膨張係数による特性を考慮して、両者間の嵌合状態(加工公差)を決めることが好ましい。
外径規制型13の材料は、上記の条件式(1)を満たし、上記の上型12、下型11の材料と同様に金型としての精密な加工が容易で、耐熱性が良く、腐食等による形状変化が生じ難い金属やセラミックとすることが好ましく、具体的には、WC超硬材料、SiC、アルミナ、SUS等が挙げられる。
また、下型11、上型12及び外径規制型13の耐久性向上や溶融ガラス滴31との融着防止などのため、成形面に被覆層(図示しない)を設けておくことも好ましい。被覆層の材料にも特に制限はなく、例えば、種々の金属(クロム、アルミニウム、チタン等)、窒化物(窒化クロム、窒化アルミニウム、窒化チタン、窒化硼素等)、酸化物(酸化クロム、酸化アルミニウム、酸化チタン等)等を用いることができる。被覆層の成膜方法にも制限はなく、公知の成膜方法の中から適宜選択して用いればよい。例えば、真空蒸着、スパッタ、CVD等が挙げられる。
また、外径規制型13の規制型面13Sは、算術平均粗さRaが16nm以上、100nm以下とすることが好ましい。それによって、ガラス成形体20の外径規制面23と、規制型面13Sとの実質的な接触面積を小さく抑えることができ、両者の貼り付きを抑制することができ、ガラス成形体20を外径規制型13より、欠け等を生じること無くより容易に取り外すことが出来る。
算術平均粗さRaが16nm未満であると、外径規制面23と規制型面13Sとの接触面積を小さく抑える効果が不十分となる場合がある。また、算術平均粗さRaが100nmを超えると、外径規制面23と規制型面13Sの凹凸が引っかかりやすくなって、却って、ガラス成形体20の取り出しが不安定になる場合がある。このような観点から、外径規制型13の規制型面13Sの算術平均粗さRaは、16nm以上、100nm以下であることが好ましい。
粗面化の方法は、エッチング液を用いるウェットエッチング処理、加熱による酸化処理、プラズマを用いるドライエッチング処理、エアーブラスト処理などが好適である。なお、本明細書において、算術平均粗さRaとは、JIS B 0601:2001において定義される粗さパラメータである。
また、被覆層を設ける場合は、予め外径規制型13の表面を粗面化してから被覆層を形成してもよいし、形成した被覆層の表面を粗面化してもよい。
ガラス成形体20の成形後において、外径規制型13は、規制型位置決め部材14を備えた下型11より取り出しが容易であることが好ましく、また、ガラス成形体20は、外径規制型13より取り外しが容易であることが好ましい。これより、上述した条件式(1)に加え、外径規制型13の材料の熱膨張係数は、ガラス成形体の材料の熱膨張係数未満であることが好ましい。この関係を以下の条件式(2)に示す。両者の熱膨張係数は、ガラス成形体の材料のTgと室温との平均温度における熱膨張係数とする。
外径規制型の材料の熱膨張係数 < ガラス成形体材料の熱膨張係数 (2)
上記の条件式(2)を満足していることにより、下型11から取り出されたガラス成形体20を有した外径規制型13を、例えば取り扱いが容易な40℃から50℃以下に冷却することにより、ガラス成形体20を外径規制型13からより容易に取り外することができる。よって、条件式(1)、(2)を満足することにより、ガラス成形体20の製造をより効率良く行うことが出来る。
成形型10は、図示しない加熱手段によって所定温度に加熱できるように構成されている。加熱手段は、公知の加熱手段を適宜選択して用いることができる。例えば、被加熱部材の内部に埋め込んで使用するカートリッジヒータや、被加熱部材の外側に接触させて使用するシート状のヒータ、赤外線加熱装置、高周波誘導加熱装置等を用いることができる。
(ガラス成形体の製造方法)
ガラス成形体20の製造方法の一例について、図3〜図5を参照しながら詳細に説明する。図3は、ガラス成形体の製造方法のフローチャートである。また、図4は、各工程における成形型10の状態を示す模式図であり、図5は、溶融ガラス滴を滴下する方法の別の例を示す模式図である。
規制型位置決め部材14を備えた下型11と外径規制型13は、組み合わされた状態で、溶融ガラス滴31を受けるための位置(滴下位置)と、受けた溶融ガラス滴31を加圧するための位置(加圧位置)との間で移動できるように構成しておく。また、上型12は、図示しない駆動手段により、下型11との間で溶融ガラス滴を加圧する方向(図4(c)の上下方向)に移動できるように構成しておく。
先ず、規制型位置決め部材14を備えた下型11に外径規制型13を載置し(工程S11)、成形型10の各部材を予め所定温度に加熱しておく(工程S12)。所定温度とは、加圧成形によってガラス成形体に良好な成形面を転写できる温度を適宜選択すればよい。下型11、上型12及び外径規制型13の加熱温度は同じであってもよいし、異なっていてもよい。実際には、使用するガラスの種類や、ガラス成形体の形状、大きさ、成形型10の各部材の材料、大きさ等種々の条件によって適正な温度が異なるため、実験的に適正な温度を求めておくことが好ましい。通常は、使用するガラスのガラス転移温度をTgとすると、Tg−100℃からTg+100℃程度の温度に設定することが好ましい。
外径規制型13は、熱膨張係数が条件式(1)を満足することにより、より確実に下型11に備える規制型位置決め部材14に位置決めされる。
次に、下型11と外径規制型13を滴下位置に配置(工程S13)した後、規制型面13Sと組み合わされた第1型面11Sの上に溶融ガラス滴31を滴下する(工程S14)(図4(a)参照)。溶融ガラス滴31の滴下は、溶融ガラスを貯留する溶融槽34に接続された滴下ノズル33を所定温度に加熱することによって行う。滴下ノズル33を所定温度に加熱すると、溶融槽34に貯留された溶融ガラスは、自重によって滴下ノズル33の先端部に供給され、表面張力によって液滴状に溜まる。滴下ノズル33の先端部に溜まった溶融ガラスが一定の質量になると、重力によって滴下ノズル33から自然に分離し、溶融ガラス滴31となって規制型面13Sと組み合わされた第1型面11Sの上に滴下する。
溶融ガラス滴31の質量は、滴下ノズル33の先端部の外径などによって調整可能であり、ガラスの種類等によるが、0.1g〜2g程度の溶融ガラス滴を滴下させることができる。また、図5に示すように、滴下ノズル33から滴下した溶融ガラス滴31を、一旦、貫通孔36を有する微小化部材37で受け、貫通孔36によって微小化された溶融ガラス滴35を第1型面11Sの上に滴下してもよい。このように微小化部材37を用いることによって、例えば0.001gといった微小な溶融ガラス滴35を滴下することができるため、滴下ノズル33から滴下した溶融ガラス滴31を直接滴下する場合よりも、微小なガラス成形体の製造が可能となる。
使用できるガラスの種類に特に制限はなく、公知のガラスを用途に応じて選択して用いることができる。例えば、ホウケイ酸塩ガラス、ケイ酸塩ガラス、リン酸ガラス、ランタン系ガラス等の光学ガラスが挙げられる。
次に、下型11と外径規制型13を加圧位置に配置し(工程S15)(図4(b)参照)、上型12を下方に移動して、溶融ガラス滴31を加圧する(工程S16)(図4(c)参照)。溶融ガラス滴31は、加圧されている間に、接触している第1型面11S、第2型面12S及び規制型面13Sからの放熱などによって冷却され、固化してガラス成形体20となる。ガラス成形体20が所定の温度まで冷却された後、加圧を解除する。ガラスの種類や、ガラス成形体20の大きさや形状、必要な精度等によるが、通常はガラスのTg近傍の温度まで冷却されていればよい。
溶融ガラス滴31を加圧するために負荷する荷重は、常に一定であってもよいし、時間的に変化させてもよい。負荷する荷重の大きさは、製造するガラス成形体20のサイズ等に応じて適宜設定すればよい。また、上型12を上下移動させる駆動手段に特に制限はなく、エアシリンダ、油圧シリンダ、サーボモータを用いた電動シリンダ等の公知の駆動手段を適宜選択して用いることができる。上型12を下方に移動する代わりに、下型11と外径規制型13を上方に移動して加圧してもよい。また、上型12を下方に移動すると同時に、下型11と外径規制型13を上方に移動して溶融ガラス滴31を加圧してもよい。
次に、上型12を上方に移動して退避させて型開きし(工程S17)、ガラス成形体20を外径規制型13と共に成形型10から取り出して回収する(工程S18)(図5(d)参照)。外径規制型13を伴うガラス成形体20の取り出しは、吸着装置38を用いて吸着するなど、通常の方法により行えばよい。
ガラス成形体20を外径規制型13と共に下型11より取り出すことができるため、外径規制型13の規制型面13Sのガラス成形体20の貼り付きを考慮し、ガラス成形体20が外径規制型13から容易に取り外しができる冷却状態まで待つ必要がない。このため、下型11からガラス成形体20を迅速に取り出すことができ、外径規制型13を複数個準備することにより、直ちに次の製造工程(工程S11)に移ることが出来る。
外径規制型13の径方向の位置決めする規制型位置決め部材14の面の形状は、ガラス成形体20を取り出す方向に向かって径が広がるテーパ形状にし、又、外径規制型13の材料の熱膨張係数は、規制型位置決め部材14の材料の熱膨張係数より大きくするのが好ましい。このようにすると、ガラス成形体20への加圧を解除した後、ガラス成形体20を外径規制型13と共に規制型位置決め部材14を備えた下型11からより容易に取り出すことができる。
外径規制型13と共に取りだしたガラス成形体20は、上述した成形する工程(図3(a)参照)とは別の工程(図3(b)参照)として、外径規制型13より取り外し(工程S101)、ガラス成形体20を回収し(工程S102)、又、外径規制型13を回収する(工程S103)。外径規制型13の材料の熱膨張係数は、ガラス成形体20の材料の熱膨張係数より小さくするのが好ましく、取り扱いが容易な温度(例えば40℃から50℃以下)程度に十分に冷却することにより外径規制型13からより容易に取り外すことが出来る。又、外径規制型13の規制型面13Sの算術平均粗さRaを16nm以上、100nm以下とすることにより、貼り付きが抑制され、引っかかり等もなくより安定して取り外すことができる。
ガラス成形体20が取り外された外径規制型は工程S11に再び供給され、ガラス成形体20は成形された光学面に反射防止膜を設ける等の次工程に供給される。
ガラス成形体20を外径規制型13と共に回収することにより、ガラス成形体20を十分に冷却して取り出す間待つことなく、直ぐに次の工程S11に移ることが出来る。また、外径規制型13と共に回収したガラス成形体20は、成形サイクルに影響を与えることなく十分に冷却することが出来、容易に取り外すことが出来る。よって、良好なガラス成形体を効率良く製造することが出来る。
また、外径規制型13の規制型面13Sを変更することにより、上下型等を変更すること無く、ガラス成形体20の外径規制面23を容易に変更することが出来る。このため、ガラス成形体20の対応の自由度を高くすることが出来き、多品種生産等に有利となる。
なお、本実施形態においては、ここで説明した以外の別の工程を含んでいてもよい。例えば、外径規制型13と共にガラス成形体20を回収した後に下型11及び上型12をクリーニングする工程、ガラス成形体20が取り外された外径規制型13をクリーニングする工程等を設けてもよい。
また、下型への溶融ガラスの供給は、滴下に限らず、液状の溶融ガラスの供給としてもよく、得られるガラス成形体20は、そのまま光学素子としても良いし、再加熱成形用のプリフォームとしても良い。
図1に示した成形型10を用い、図3のフローチャートに従ってガラス成形体20を作製した。
ガラス材料はTgが480℃のリン酸系ガラス(熱膨張係数(100℃〜300℃):11.1×10−6/℃)を用いた。滴下ノズルの先端部の外径はφ6mmとし、先端部を1000℃に加熱して、0.3gの溶融ガラス滴を滴下した。下型11及び外径規制型13の加熱温度は450℃、上型12の加熱温度は410℃とし、加圧の際の荷重は1200N、加圧時間は15秒とした。ガラス成形体20への加圧を加除した後は、吸着装置38を用いて成形型10から外径規制型13と共にガラス成形体20を取り出した。その後、15秒間冷却した後、外径規制型13からガラス成形体20を取り外した。ガラス成形体20を取り外す直前の温度は、約40℃であった。尚、室温は、26℃であった。
(実施例1〜9)
下型11、上型12、規制型位置決め部材14及び外径規制型13の材料には、いずれも炭化タングステンを主成分とする超硬材料(WC超硬材料、熱膨張係数:5.0×10−6/℃)を用いた。規制型位置決め部材14及び外径規制型13のテーパ角度θは、10°とした。
外径規制型13は、規制型面13Sの算術平均粗さRaが5nmになるように加工した後、下記の条件で粗面化を行った。なお、規制型面13Sの算術平均粗さRaは、AFM(デジタルインスツルメント社製D3100)により測定した。
外径規制型13は、ウェットエッチング処理によって規制型面13Sの粗面化を行った。エッチング液は、フェリシアン化カリウム100g、水酸化カリウム100g、及び、純水1Lを混合した混合液(アルカリ性溶液)を使用した。処理時間は3分(実施例3)、4分(実施例4)、6分(実施例5)、7分(実施例6)、8分(実施例7)、9分(実施例8)とした。処理後の規制型面13Sの算術平均粗さRaは、それぞれ16nm(実施例3)、22nm(実施例4)、40nm(実施例5)、56nm(実施例6)、77nm(実施例7)、100nm(実施例8)であった。
また、上記のエッチング液を純水で2倍に希釈し、これをエッチング液として使用した。処理時間は1分(実施例2)、12分(実施例9)とした。処理後の規制型面13Sの算術平均粗さRaは、それぞれ10nm(実施例2)、111nm(実施例9)であった。
それぞれ1000個ずつのガラス成形体20を作製し、外径規制型13からのガラス成形体20の取り外し不良の発生回数を評価した。取り外し不良は、ガラス成形体20を外径規制枠13から押し出して取り外す治具を用いた手作業において、取り外しが困難であると作業者が判断した場合を取り外し不良として判定した。評価結果を表1に示す。
Figure 2010100499
(実施例10〜16)
外径規制型13以外は、上記と同様として、1000個ずつのガラス成形体20を作製し、外径規制型13からのガラス成形体20の取り外し不良の発生回数を評価した。評価結果を表2に示す。
外径規制型13の材料は、WC超硬材料からSUS(熱膨張係数:18.4×10−6/℃)を使用し、規制型面13Sの算術平均粗さRaが5nmになるように加工した後、下記の条件で粗面化を行った。
SUSを材料とする外径規制型13の規制型面13Sに厚み0.5μmのCr膜をスパッタ法を用いて設けた。その後、550℃での加熱により、Cr膜の酸化処理を行い規制型面13Sの粗面化を行った。粗面化の程度は、酸化処理時間により調整した。尚、この方法で、酸化処理時間が約18時間を超えると、粗面化はほとんど進まなくなり30時間を経過しても算術平均粗さRaが80nmを越えなかったため、本実施例の算術平均粗さRaの最大値は、75nmとした。規制型面13Sの算術平均粗さRaは、上記と同様にAFMにより測定した。
処理時間は50分(実施例11)、1.5時間(実施例12)、2時間(実施例13)、4時間(実施例14)、5時間(実施例15)、17時間(実施例16)とした。処理後の規制型面13Sの算術平均粗さRaは、それぞれ9nm(実施例11)、16nm(実施例12)、20nm(実施例13)、43nm(実施例14)、52nm(実施例15)、75nm(実施例16)であった。
それぞれ1000個ずつのガラス成形体20を作製し、外径規制型13からのガラス成形体20の取り外し不良の発生回数を評価した。取り外し不良は、ガラス成形体20を外径規制枠13から押し出して取り外す治具を用いた手作業において、取り外しが困難であると作業者が判断した場合を取り外し不良として判定した。評価結果を表2に示す。
Figure 2010100499
(実施例17〜21)
下型11、規制型位置決め部材14の材料をSiC(熱膨張係数:4.5×10−6/℃)、外径規制型13の材料をWC超硬材料(熱膨張係数:5.0×10−6/℃)とし、外径規制型13の外側壁と接して保持する規制型位置決め部材の嵌合面のテーパ角を0度(実施例17)、0.1度(実施例18)、60度(実施例19)、65度(実施例20)、70度(実施例21)とした。外径規制型13の規制型面13Sの算術平均粗さRaは、実施例5と同様にして40nmから50nmの範囲とした。
それぞれ1000個ずつのガラス成形体を作製し、外径規制型13から取り出して偏芯量を測定し、良好な光学性能を得るため、偏芯量が5μmを超えるものを偏芯不良として個数を評価した。評価結果を表3に示す。尚、成形型10から外径規制型13の取り出しミスは発生しなかった。尚、取り出しミスは、吸着装置38による1回の取り出し動作で、成形型10から外径規制型13が取り出せない場合を示す。
Figure 2010100499
(実施例22〜26)
また、下型11、規制型位置決め部材14の材料をWC超硬材料(熱膨張係数:5.0×10−6/℃)、外径規制型13の材料をSiC(熱膨張係数:4.5×10−6/℃)とし、規制型位置決め部材14及び外径規制型13のテーパ角度θを0度(実施例22)、0.1度(実施例23)、60度(実施例24)、65度(実施例25)、70度(実施例26)とした。規制型位置決め部材14と外径規制型13との加工時の嵌合状態(加工公差)は、実施例17〜20と同じとした。外径規制型13の規制型面13Sの算術平均粗さRaは、エッチングガスをCClとOとの混合ガスとしたドライエッチングによる処理を20分間行うにより40nmから50nmの範囲とした。
実施例17〜20と同じく、それぞれ1000個ずつのガラス成形体を作製し、外径規制型13から取り出して偏芯量を測定し、偏芯量が5μmを超える個数を評価した。評価結果を表4に示す。尚、成形型10から外径規制型13の取り出しミスは発生しなかった。
Figure 2010100499
(実施例1〜26の結果)
実施例1〜16において、下型11から外径規制型13は、特に問題なく全数良好に取り出すことができ、ガラス成形体20の偏芯不良も確認されなかった。
表1、表2より、外径規制型13の規制型面13Sの算術平均粗さRaが、16nm以上、100nm以下とし、且つ外径規制型13の熱膨張係数は、ガラス成形体20の材料の熱膨張係数より小さい場合、取り外し不良は無く良好であった。又、算術平均粗さRaが16nm以上、100nm以下の範囲でなく、外径規制型13の熱膨張係数が、ガラス成形体20の材料の熱膨張係数より大きい場合であっても、不良となったのは10回未満であり、ガラス成形体を良好に製造出来ることが確認出来た。
実施例17〜26において、成形型10から取り出された外径規制型13からは、全数ガラス成形体20を問題なく取り外すことができた。
表3、表4より、テーパ角度θは、0.1°以上、60°以下とし、且つ、外径規制型13の熱膨張係数は、規制型位置決め部材14の熱膨張係数より大きい場合、偏芯不良が生じること無く良好な結果がえられた。
また、テーパ角度θが0.1°以上、60°以下の範囲になく、且つ、外径規制型13の熱膨張係数が、規制型位置決め部材14の熱膨張係数より小さい場合であっても、偏芯不良は10回以下であり、ガラス成形体を良好に製造出来ることが確認出来た。
また、表3、表4より、外径規制型13の熱膨張係数が規制型位置決め部材14の熱膨張係数より小さい場合、外径規制型13の熱膨張係数が規制型位置決め部材14の熱膨張係数より大きい場合と比較して、偏芯不良が若干多くなっている。これは、外径規制型13の熱膨張係数が規制型位置決め部材14の熱膨張係数より小さい場合、外径規制型13と規制型位置決め部材14との間に隙間が生じ易くなることが要因ではないかと推測する。
(実施例27)
上記の実施例に加えて、規制型面13Sの算術平均粗さRaを40nmから50nmの範囲とする外径規制型13を30個準備し、これ以外は実施例5と同じとして、成形し、型開きした後、直ちに下型11からガラス成形体20を外径規制型13と共に回収し、準備した別の外径規制型13を下型11に載置するようにしてガラス成形体の製造を1000個行った。この間、別工程で室温近くまで冷却した外径規制型13からガラス成形体20を取り外した。
成形型10からの外径規制型13の取り出しミスは発生せず、外径規制型13からガラス成形体20を取り外して得る間にガラス成形体20の製造を停止すること無く連続して製造することが出来た。また、回収した外径規制型13からガラス成形体20を問題なく取り外すことができ、良好なガラス成形体20を得ることが出来た。よって、効率よくガラス成形体20を製造することが出来た。
(比較例1)
図6に示すように、成形型50として下型11に外径規制型54を外周に嵌合された下型11を用いて、後は、実施例1と同じとしてガラス成形体20を製造した。
下型11、上型12及び外径規制型54の材料には、いずれも炭化タングステンを主成分とする超硬材料(WC超硬材料)を用いた。外径規制型54の規制型面54Sは、算術平均粗さRaが5nmになるように加工した。
ガラス材料はTgが480℃のリン酸系ガラス(熱膨張係数:11.1×10−6/℃)を用いた。滴下ノズルの先端部の外径はφ6mmとし、先端部を1000℃に加熱して、0.3gの溶融ガラス滴を滴下した。下型11及び外径規制型54の加熱温度は450℃、上型12の加熱温度は410℃とし、加圧の際の荷重は1200N、加圧時間は15秒とした。ガラス成形体20への加圧を加除した後は、吸着装置38を用いて成形型50からガラス成形体20を取り出した。
ガラス成形体20を1000個作製した結果、成形型50からガラス成形体20の取り出しミスの発生回数は17回であった。
また、取り出しミスが生じた時、ガラス成形体20を吸着装置38による繰り返し動作で取り出すことが出来ない場合が幾度か発生した。この場合、成形作業を一時中断し、下型11及び外径規制型54の加熱を停止して室温近くまで冷却した後、規制型面54Sに付着したガラス成形体20を取り除く作業が必要となって、著しく製造効率が低下した。
成形型の一例を示す断面図である。 製造されるガラス成形体の一例を示す図である。 (a)はガラス成形体の主たる製造方法のフローチャートである。(b)は(a)において付帯する製造方法のフローチャートである。 各工程における成形型の状態を示す模式図である。 溶融ガラス滴を滴下する方法の別の例を示す模式図である。 従来の成形型の一例を示す断面図である。
符号の説明
10 成形型
11 下型
11S 第1型面(下型面)
12 上型
12S 第2型面(上型面)
13 外径規制型
13S 規制型面
14 規制型位置決め部材
20 ガラス成形体
21 第1の成形面(下成形面)
22 第2の成形面(上成形面)
23 外径規制面
24 中心軸
31、35 溶融ガラス滴
33 滴下ノズル
34 溶融槽
36 貫通孔
37 微小化部材
38 吸着装置

Claims (13)

  1. 溶融ガラスを加圧成形し、対向する2つの成形面と、外径規制面とを有するガラス成形体を製造する成形型において、
    前記ガラス成形体の第1の成形面を形成する下型と、
    前記第1の成形面に対向する第2の成形面を形成する上型と、
    前記外径規制面を形成する外径規制型と、を有し、
    前記外径規制型は、加圧成形された前記ガラス成形体と共に回収出来るように取り外し可能に構成されることを特徴とする成形型。
  2. 前記外径規制型は、前記第1の成形面と前記外径規制面とを成形可能とし、前記下型から取り外し可能な状態で前記下型に載置されることを特徴とする請求項1に記載の成形型。
  3. 前記下型は、前記下型に載置される前記外径規制型の径方向の位置決めをする規制型位置決め部材を備え、
    前記外径規制型の外周と接して位置決めする前記規制型位置決め部材の内周は、前記ガラス成形体を取り出す方向に向かって径が広がるテーパ形状であることを特徴とする請求項2に記載の成形型。
  4. 前記テーパ形状のテーパ角度θは、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項3に記載の成形型。
    0.1° ≦ θ ≦ 60°
  5. 前記ガラス成形体の材料のTgにおける前記外径規制型の材料の熱膨張係数は、規制型位置決め部材の材料の前記Tgにおける熱膨張係数以上であることを特徴とする請求項3又は4に記載の成形型。
  6. 前記ガラス成形体の材料のTgと室温との平均温度における前記外径規制型の材料の熱膨張係数は、前記ガラス成形体の材料の前記平均温度での熱膨張係数未満であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の成形型。
  7. 前記外径規制型の材料は、金属又はセラミックであることを特徴とする請求項5又は6に記載の成形型。
  8. 前記外径規制面を成形する前記外径規制型の成形面の算術平均粗さRaは、16nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の成形型。
  9. 溶融ガラスを加圧成形し、対向する2つの成形面と、外径規制面とを有するガラス成形体を製造するガラス成形体の製造方法において、
    外径規制型が載置された下型に溶融ガラスを供給し、前記下型と上型とで供給された溶融ガラスを加圧して前記2つの成形面を形成し、前記外径規制型で前記外径規制面を成形する成形工程と、
    前記上型と前記下型とを型開きし、成形されたガラス成形体を前記外径規制型と共に回収する工程と、
    前記ガラス成形体を前記外径規制型から取り外す工程と、
    を有することを特徴とするガラス成形体の製造方法。
  10. 前記ガラス成形体を前記外径規制型から取り外す前に、前記ガラス成形体を冷却することを特徴とする請求項9に記載のガラス成形体の製造方法。
  11. 前記ガラス成形体と共に回収された前記外径規制型は、前記ガラス成形体が取り外された後、前記下型に再び載置されることを特徴とする請求項9に記載のガラス成形体の製造方法。
  12. 前記外径規制型は、複数個準備され、前記成形工程と前記ガラス成形体を前記外径規制型から取り外す工程とを並行して行うことを特徴とする請求項9に記載のガラス成形体の製造方法。
  13. 前記溶融ガラスの前記下型への供給は、溶融ガラス滴を滴下することにより行うことを特徴とする請求項9に記載のガラス成形体の製造方法。
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