JP2010100103A - ハイブリッド車およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員室の暖房や内燃機関の暖機の促進などのために内燃機関の下限回転数を通常より大きくしても、効率が良好となるよう、より適正に内燃機関の間欠運転を行なう。
【解決手段】通常時には通常時用動作ラインを用いたときの実エンジン効率と最高エンジン効率との差である効率低下量がモータ走行モードでの電力損失であるモータ走行損失に一致する際に走行に必要なパワーである通常時用切替パワーP1をエンジンの間欠運転用閾値として設定し、暖房要求や暖機要求がある所定要求時には通常時用動作ラインに比べて下限回転数を大きくする所定要求時用動作ラインを用いたときの効率低下量がモータ走行損失に一致する際に走行に必要なパワーである所定要求時用切替パワーP2をエンジンの間欠運転用閾値として設定する。これにより、所定要求時にエンジンの下限回転数を通常時より大きくしても、効率が良好となるよう、より適正に間欠運転することができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、ハイブリッド車およびその制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド車としては、エンジンと、エンジンのクランクシャフトに接続されると共に車軸に連結されたリングギヤ軸に接続された3軸式の動力分配統合機構と、動力分配統合機構の第3の軸に動力を入出力する第1のモータと、リングギヤ軸に動力を入出力する第2のモータとを備え、エンジンを運転する際は燃料消費率が小さくなる動作ライン上で運転し、エンジンを停止しているときに車両走行に要求される要求パワーが第1の閾値以上に至ったときにエンジンを始動し、エンジンを運転しているときに要求パワーが第1の閾値よりも小さな第2の閾値以下に至ったときはエンジンを停止して走行するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド車では、エンジンを比較的効率よく運転することができる下限のパワー近傍の値を第1の閾値に設定することによって、車両全体の効率が良好となるようにエンジンの間欠運転を実行している。
特開2007−131103号公報
ところで、こうしたハイブリッド車では、乗員室の暖房の促進やエンジンの暖機の促進などのためにエンジンの下限回転数を通常より大きくすることも行なわれている。このとき、エンジンは通常とは異なる運転ポイントで運転されることもあるため、通常時の閾値を用いたエンジンの間欠運転を行なうと、却って車両全体の効率を低下させてしまう場合がある。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、乗員室の暖房の促進や内燃機関の暖機の促進などのために内燃機関の下限回転数を通常より大きくしたときでも、車両全体の効率が良好となるように、より適正に内燃機関の間欠運転を行なうことを主目的とする。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド車は、
内燃機関と、動力を入出力する発電機と、前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸と駆動輪に連結された駆動軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド車であって、
走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記設定された要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーを設定する要求パワー設定手段と、
乗員室内の暖房を促進するための暖房要求や前記内燃機関等の暖機を促進するための暖機要求などの所定要求がなされていないときには、前記内燃機関を効率よく運転するために該内燃機関の回転数とトルクとに課す制約として下限回転数に第1の回転数を用いた第1の動作ラインを実行用動作ラインとして設定し、前記所定要求がなされているときには、前記内燃機関を効率よく運転するために該内燃機関の回転数とトルクとに課す制約として下限回転数に前記第1の回転数より大きい第2の回転数を用いた第2の動作ラインを実行用動作ラインとして設定する実行用動作ライン設定手段と、
前記所定要求がなされていないときには、前記蓄電手段の充放電を行なうことなく前記内燃機関を前記第1の動作ライン上の運転ポイントで運転して走行したときの前記内燃機関の効率と前記内燃機関を最も効率のよい運転ポイントで運転したときの前記内燃機関の効率である機関最高効率との差が前記内燃機関の運転を停止した状態で前記電動機からの動力により走行したときの電力の損失である電動機走行損失に一致する際に走行に必要なパワーを前記内燃機関を間欠運転するための間欠運転閾値として設定し、前記所定要求がなされているときには、前記蓄電手段の充放電を行なうことなく前記内燃機関を前記第2の動作ライン上の運転ポイントで運転して走行したときの前記内燃機関の効率と前記機関最高効率との差が前記電動機走行損失に一致する際に走行に必要なパワーを前記間欠運転閾値として設定する間欠運転閾値設定手段と、
前記設定された要求パワーと前記設定された間欠運転閾値との大小関係を比較した結果と前記設定された実行用動作ラインとを用いた前記内燃機関の間欠運転を伴って前記設定された要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明のハイブリッド車では、走行に要求される要求駆動力に基づいて設定された車両に要求される要求パワーと内燃機関を間欠運転するための間欠運転閾値との大小関係を比較した結果と設定された実行用動作ラインとを用いた内燃機関の間欠運転を伴って要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。こうした制御に用いる間欠運転閾値としては、乗員室内の暖房を促進するための暖房要求や内燃機関等の暖機を促進するための暖機要求などの所定要求がなされていないときには、蓄電手段の充放電を行なうことなく内燃機関を第1の動作ライン上の運転ポイントで運転して走行したときの内燃機関の効率と内燃機関を最も効率のよい運転ポイントで運転したときの内燃機関の効率である機関最高効率との差が内燃機関の運転を停止した状態で電動機からの動力により走行したときの電力の損失である電動機走行損失に一致する際に走行に必要なパワーを内燃機関を間欠運転するための間欠運転閾値として設定し、所定要求がなされているときには、蓄電手段の充放電を行なうことなく内燃機関を第2の動作ライン上の運転ポイントで運転して走行したときの内燃機関の効率と機関最高効率との差が電動機走行損失に一致する際に走行に必要なパワーを間欠運転閾値として設定する。このように、乗員室内の暖房を促進するための暖房要求や内燃機関等の暖機を促進するための暖機要求などの所定要求がなされているときには、第2の動作ライン上で運転される内燃機関の効率を考慮した閾値を用いて内燃機関の間欠運転を行なうことにより、車両全体の効率が良好となるように、より適正に内燃機関の間欠運転を行なうことができる。
こうした本発明のハイブリッド車において、前記制御手段は、前記内燃機関が停止している最中に前記設定された要求パワーが前記設定された間欠運転閾値以上に至ったときに前記内燃機関を始動し、前記内燃機関を運転している最中に前記設定された要求パワーが前記設定された間欠運転閾値よりも所定パワーだけ小さいパワー以下に至ったときに前記内燃機関を停止する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関の始動と停止とが頻繁に繰り返されることを抑制することができる。
本発明のハイブリッド車の制御方法は、
内燃機関と、動力を入出力する発電機と、前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸と駆動輪に連結された駆動軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
乗員室内の暖房を促進するための暖房要求や前記内燃機関等の暖機を促進するための暖機要求などの所定要求がなされていないときには、前記内燃機関を効率よく運転するために該内燃機関の回転数とトルクとに課す制約として下限回転数に第1の回転数を用いた第1の動作ラインを実行用動作ラインとして設定し、前記所定要求がなされているときには、前記内燃機関を効率よく運転するために該内燃機関の回転数とトルクとに課す制約として下限回転数に前記第1の回転数より大きい第2の回転数を用いた第2の動作ラインを実行用動作ラインとして設定し、
前記所定要求がなされていないときには、前記蓄電手段の充放電を行なうことなく前記内燃機関を前記第1の動作ライン上の運転ポイントで運転して走行したときの前記内燃機関の効率と前記内燃機関を最も効率のよい運転ポイントで運転したときの前記内燃機関の効率である機関最高効率との差が前記内燃機関の運転を停止した状態で前記電動機からの動力により走行したときの電力の損失である電動機走行損失に一致する際に走行に必要なパワーを前記内燃機関を間欠運転するための間欠運転閾値として設定し、前記所定要求がなされているときには、前記蓄電手段の充放電を行なうことなく前記内燃機関を前記第2の動作ライン上の運転ポイントで運転して走行したときの前記内燃機関の効率と前記機関最高効率との差が前記電動機走行損失に一致する際に走行に必要なパワーを前記間欠運転閾値として設定し、
走行に要求される要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーと前記設定された間欠運転閾値との大小関係を比較した結果と前記設定された実行用動作ラインとを用いた前記内燃機関の間欠運転を伴って前記要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する、
ことを要旨とする。
この本発明のハイブリッド車の制御方法では、走行に要求される要求駆動力に基づいて設定された車両に要求される要求パワーと内燃機関を間欠運転するための間欠運転閾値との大小関係を比較した結果と設定された実行用動作ラインとを用いた内燃機関の間欠運転を伴って要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。こうした制御に用いる間欠運転閾値としては、乗員室内の暖房を促進するための暖房要求や内燃機関等の暖機を促進するための暖機要求などの所定要求がなされていないときには、蓄電手段の充放電を行なうことなく内燃機関を第1の動作ライン上の運転ポイントで運転して走行したときの内燃機関の効率と内燃機関を最も効率のよい運転ポイントで運転したときの内燃機関の効率である機関最高効率との差が内燃機関の運転を停止した状態で電動機からの動力により走行したときの電力の損失である電動機走行損失に一致する際に走行に必要なパワーを内燃機関を間欠運転するための間欠運転閾値として設定し、所定要求がなされているときには、蓄電手段の充放電を行なうことなく内燃機関を第2の動作ライン上の運転ポイントで運転して走行したときの内燃機関の効率と機関最高効率との差が電動機走行損失に一致する際に走行に必要なパワーを間欠運転閾値として設定する。このように、乗員室内の暖房を促進するための暖房要求や内燃機関等の暖機を促進するための暖機要求などの所定要求がなされているときには、第2の動作ライン上で運転される内燃機関の効率を考慮した閾値を用いて内燃機関の間欠運転を行なうことにより、車両全体の効率が良好となるように、より適正に内燃機関の間欠運転を行なうことができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、ハイブリッド車全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、エンジンECU24は、クランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度とに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度に基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作について説明する。図2はハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,エンジン22の回転数Ne,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,所定要求フラグF,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neはクランクポジションセンサ140からの信号に基づいて演算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。さらに、所定要求フラグFは、乗員室内の暖房を促進するための暖房要求とエンジン22の暖機を促進するための暖機要求とのいずれもなされていない通常時には値0が設定され、暖房要求と暖機要求との少なくとも一方がなされる所定要求時に値1が設定されるフラグであり、ハイブリッド用電子制御ユニット70により設定されたものを用いるものとした。そして、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて走行に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*と車両に要求される要求パワーP*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図4に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーP*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じること(Nr=k・V)によって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ること(Nr=Nm2/Gr)によって求めることができる。
続いて、運転を停止中のエンジン22を始動するか否かを判定するための始動用閾値Pstartや運転中のエンジン22を停止するか否かを判定するための停止用閾値Pstopを設定する始動停止用閾値設定処理を実行する(ステップS120)。ここで、始動用閾値Pstartや停止用閾値Pstopは、図4に例示する始動停止用閾値設定処理により設定される。始動停止用閾値設定処理については、説明の都合上、後述する。
続いて、エンジン22が運転中であるか否かを判定し(ステップS130)、エンジン22が運転中と判定されたときには設定した要求パワーP*がエンジン22を停止するか否か判定するための停止用閾値Pstop未満か否かを判定する(ステップS140)。そして、要求パワーP*が停止用閾値Pstop以上と判定されたときには、エンジン22の運転を継続すると判断して、入力した所定要求フラグFの値を調べ(ステップS150)、所定要求フラグFが値0に設定されているときには通常時用動作ラインL1を実行用動作ラインLxに設定し(ステップS160)、所定要求フラグFが値1に設定されているときには所定要求時用動作ラインL2を実行用動作ラインLxに設定し(ステップS170)、設定した実行用動作ラインLxと要求パワーP*とに基づいてエンジン22を運転すべき運転ポイントとしての目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS180)。ここで、通常時用動作ラインL1は、エンジン22を安定して運転可能な回転数の下限値より若干大きい第1下限回転数Nref1(例えば、1000rpmなど)を下限回転数とすると共にエンジン22を効率よく動作させるよう定められた動作ラインである。また、所定要求時用動作ラインL2は、乗員室内の暖房やエンジン等の暖機が促進されるよう第1下限回転数Nref1よりも大きい第2下限回転数Nref2(例えば、1300rpmなど)を下限回転数とすると共にエンジン22を効率よく動作させるよう定められた動作ラインである。図5に、通常時用動作ラインL1及び所定要求時用動作ラインL2の一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を示す。図中、実線が通常時用動作ラインL1を示し、一点鎖線が所定要求時用動作ラインL2を示す。目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、実行用動作ラインLxに設定された通常時用動作ラインL1または所定要求時用動作ラインL2と要求パワーP*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、エンジン22の目標回転数Ne*とモータMG2の回転数Nm2と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1のモータ目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と入力したモータMG1のモータ回転数Nm1とに基づいて次式(2)によりモータMG1から出力すべきトルクの仮の値であるモータ仮トルクTm1tmpを計算する(ステップS190)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。エンジン22からパワーを出力している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図6に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/ρ (1)
Tm1tmp=ρ・Te*/(1+ρ)+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
続いて、次式(3)および次式(4)を共に満たすモータ仮トルクTm1tmpの上下限としてのトルク制限Tm1min,Tm1maxを設定すると共に(ステップS200)、設定したモータ仮トルクTm1tmpを次式(5)によりトルク制限Tm1min,Tm1maxで制限してモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する(ステップ210)。ここで、式(3)はモータMG1やモータMG2によりリングギヤ軸32aに出力されるトルクの総和が値0から要求トルクTr*までの範囲内となる関係であり、式(4)はモータMG1とモータMG2とにより入出力される電力の総和が入出力制限Win,Woutの範囲内となる関係である。トルク制限Tm1min,Tm1maxの一例を図7に示す。トルク制限Tm1min,Tm1maxは、図中斜線で示した領域内のトルク指令Tm1*の最大値と最小値として求めることができる。
0≦−Tm1/ρ+Tm2・Gr≦Tr* (3)
Win≦Tm1・Nm1+Tm2・Nm2≦Wout (4)
Tm1*=max(min(Tm1tmp,Tm1max),Tm1min) (5)
そして、要求トルクTr*に仮トルクTm1tmpを動力分配統合機構30のギヤ比ρで除したものを加えてモータMG2から出力すべきトルクの仮の値であるモータ仮トルクTm2tmpを次式(6)により計算し(ステップS220)、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと設定したトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm2min,Tm2maxを次式(7)および次式(8)により計算すると共に(ステップS230)、設定した仮トルクTm2tmpを次式(9)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS240)。ここで、式(6)は、図6の共線図から容易に導くことができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1tmp/ρ)/Gr (6)
Tm2min=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (7)
Tm2max=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (8)
Tm2*=max(min(Tm2tmp,Tm2max),Tm2min) (9)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信し(ステップS250)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でエンジン22を効率よく運転して駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*に基づくトルクを出力して走行することができる。
一方、エンジン22を運転して走行しているときに要求パワーP*が閾値Pstop未満であると判定されたときには(ステップS140)、エンジン22の運転を停止すべきと判断し、燃料噴射制御や点火制御を停止してエンジン22の運転を停止するための制御信号をエンジンECU24に送信してエンジン22の運転を停止すると共に(ステップS260)、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する(ステップS270)。そして、要求トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したものをモータMG2から出力すべきトルクの仮の値であるモータ仮トルクTm2tmpとして設定し(ステップS280)、値0のトルク指令Tm1*を上述の式(7)および式(8)に代入してモータMG2のトルク制限Tm2min,Tm2maxを計算すると共に(ステップS290)、モータ仮トルクTm2tmpを上述の式(9)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS300)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS310)、本ルーチンを終了する。こうした制御により、エンジン22の運転を停止し、モータMG2からバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行することができる。
また、ステップS130でエンジン22の運転が停止されていると判定されると、エンジン22の始動中か否かを判定し(ステップS320)、エンジン22の始動中でなければ、要求パワーP*がエンジン22を始動するか否かを判定するための始動用閾値Pstart以上であるか否かを判定する(ステップS330)。エンジン22の始動中ではなく、要求パワーP*が閾値Pstart未満のときには、エンジン22の運転停止を継続すべきと判断し、エンジン22の運転を停止したままモータMG2からバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行する上述のステップS270〜S310の処理を実行する。
こうしてエンジン22の運転を停止したままモータMG2からの動力により走行しているときに要求パワーP*が閾値Pstart以上に至ったときには(ステップS130,S320,S330)、エンジン22を始動すべきと判断し、エンジン22をクランキング可能な所定の始動用トルクTstartをモータMG1のトルク指令Tm1*に設定し(ステップS340)、上述した式(6)を用いてモータMG2から出力すべきトルクの仮の値であるモータ仮トルクTm2tmpを計算し(ステップS350)、上述した式(7)および式(8)を用いてモータMG2のトルク制限Tm2min,Tm2maxを計算すると共に(ステップS360)、モータ仮トルクTm2tmpを上述の式(9)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS370)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS380)、エンジン22をクランキングして始動する処理を行なう。そして、エンジン22の回転数Neが燃料噴射制御や点火制御を開始する回転数Nref以上に至っているか否かを判定し(ステップS390)、エンジン22の始動を開始した直後などエンジン22の回転数Neが回転数Nref未満のときは燃料噴射制御や点火制御が開始されることなく本ルーチンを終了する。
エンジン22の始動が開始されると、ステップS320ではエンジン22の始動中であると判定されるから、上述したステップS340からS390のエンジン22を始動する処理が実行され、エンジン22の回転数Neが燃料噴射制御や点火制御を開始する回転数Nref以上に至るのを待って(ステップS390)、燃料噴射制御と点火制御とが開始されるよう制御信号をエンジンECU24に送信する(ステップS400)。こうした制御により、停止しているエンジン22の始動しながらモータMG2からバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行することができる。
次に、図4を参照しながらステップS120の始動停止用閾値設定処理について説明する。始動停止用閾値設定処理が開始されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、入力した所定要求フラグFの値を調べ(ステップS500)、所定要求フラグFが値0に設定されている通常時には、実行用動作ラインLxとして通常時用動作ラインL1を用いてエンジン22を運転する際にエンジン22の運転と停止とを切り替えるときのエンジンパワーとして車両全体の効率が良好となるよう予め設定された通常時用切替パワーP1をエンジン22を始動するか否かを判定するための始動用閾値Pstartに設定する(ステップS510)。また、所定要求フラグFが値1に設定されている所定要求時には、実行用動作ラインLxとして所定要求時用動作ラインL2を用いてエンジン22を運転する際にエンジン22の運転と停止とを切り替えるときのエンジンパワーとして車両全体の効率が良好となるよう予め設定された所定要求時用切替パワーP2を始動用閾値Pstartに設定する(ステップS520)。ここで、通常時用切替パワーP1および所定要求時用切替パワーP2は、エンジン22が最も効率よく運転されるときの効率(以下、「最高エンジン効率」という)と、バッテリ50の充放電を行なうことなくエンジン22からのパワーのすべてを動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによりトルク変換してリングギヤ軸32aに出力するトルク変換運転モードで走行しているときのエンジン22の効率(以下、「実エンジン効率」という)と、モータMG2から走行用のパワーを出力して走行するモータ運転モードでのモータMG2やバッテリ50における電力損失(以下、「モータ走行損失」という)とを考慮して設定される。
図8は、通常時用切替パワーP1および所定要求時用切替パワーP2を設定する手順を説明するための説明図である。図中2本の実線は、それぞれ、実行用動作ラインLxとして通常時用動作ラインL1を用いたときおよび所定要求時用動作ラインL2を用いたときにおいてエンジン22から出力される走行用のパワーと最高エンジン効率から実エンジン効率を減じて得られる効率低下量との関係を示すものである。図示するように、効率低下量は、エンジン22から出力される走行用のパワーが小さいほど大きくなると共に走行用のパワーが大きいほど小さくなる。また、実行用動作ラインLxとして所定要求時用動作ラインL2を用いたときには、通常時用動作ラインL1を用いたときに比べて走行用のパワーが比較的小さいときに効率低下量が大きくなる傾向が認められ、走行用のパワーが比較的大きいときには通常用動作ラインL1と所定要求時用動作ラインL2とのいずれを用いても効率低下量が同等になる傾向が認められる。こうした傾向になるのは、実行用動作ラインLxとして所定要求時用動作ラインL2を用いたときには、通常時用動作ラインL1を用いたときに比べてエンジン22の下限回転数が高くなることに起因して要求パワーP*が小さいほどエンジン22の運転ポイントが高回転低トルク側に設定されるからである。また、図8における点線は、エンジン22の運転を停止して走行するモータ運転モードで走行するときにモータMG2から出力される要求トルクTr*に見合った走行用のパワーと、モータ走行損失との関係を示すものである。図示するように、モータ走行損失は、モータMG2から出力される走行用のパワーが小さいほど小さくなると共に走行用のパワーが大きいほど大きくなる傾向となる。実施例では、上述のようなエンジン22に関する効率低下量の特性とモータ走行損失の特性とを考慮して、エンジン22に関する効率低下量がモータ走行損失以上となるときにはエンジン22を停止し、エンジン22に関する効率低下量がモータ走行損失未満となるときにはエンジン22を運転することとしている。即ち、実施例では、実行用動作ラインLxとして通常時用動作ラインL1を用いたときの効率低下量を示す図8の実線とモータ走行損失を示す図8の点線との交点に対応したパワーを通常時用切替パワーP1として設定し、実行用動作ラインLxとして所定要求時用動作ラインL2を用いたときの効率低下量を示す図8の実線とモータ走行損失を示す図8の点線との交点に対応したパワーを所定要求時用切替パワーP2として設定する。こうして設定された通常時用切替パワーP1または所定要求時用切替パワーP2を始動用閾値Pstartとして用いることにより、エンジン22の運転を伴う運転モードとエンジン22の運転が停止されるモータ運転モードとのうちの、より効率低下量(損失)が小さくなる運転モードを選択することができるため、車両全体の効率が良好となるように、より適正にエンジン22の間欠運転を実行することができる。
こうして始動用閾値Pstartを設定すると、設定した始動用閾値Pstartから正の所定値αを減じた値をエンジン22の間欠運転を行なう際にエンジン22を停止するか否かを判定するための停止用閾値Pstopに設定し(ステップS530)、始動停止用閾値設定処理を終了する。所定値αは、エンジン22の始動と停止とが頻繁に繰り返されないようにするためのヒステリシスとして予め設定されるものであり、上述の効率低下量と電力損失とを考慮して車両全体のエネルギ効率が必要以上に損なわれないように実験結果等に基づいて比較的小さな値として定められる。実施例のハイブリッド自動車20は、こうして設定された始動用閾値Pstartおよび停止用閾値Pstopをエンジン22に要求される要求パワーP*と比較してエンジン22を運転するか停止するかを判定し(図2のステップS140,S330)、判定結果に従ったエンジン22の間欠運転を伴った走行を行なうから、エンジン22の始動と停止とが頻繁に繰り返されることを抑制することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、走行に要求されるトルクとしての要求トルクTr*に基づいて設定された車両に要求される要求パワーP*とエンジン22を間欠運転するための始動用閾値Pstartおよび停止用閾値Pstopとの大小関係を比較した結果と実行用動作ラインLxとを用いたエンジン22の間欠運転を伴って要求トルクTr*に基づくトルクにより走行するようエンジン22とモータMG1とモータMG2とを制御する。こうした制御に用いる始動用閾値Pstartとしては、乗員室内の暖房を促進するための暖房要求とエンジン22の暖機を促進するための暖機要求とのいずれもなされていない通常時には、実行用動作ラインLxとしてエンジン22の下限回転数を第1下限回転数Nref1とする通常時用動作ラインL1を用いたときの実エンジン効率と最高エンジン効率との差である効率低下量がモータ走行モードでの電力損失であるモータ走行損失に一致する際に走行に必要なパワーが設定され、暖房要求と暖機要求との少なくとも一方がなされたときである所定要求時には、実行用動作ラインLxとしてエンジン22の下限回転数を第1下限回転数Nref1よりも大きい第2下限回転数Nref2とする所定要求時用動作ラインL2を用いたときの効率低下量がモータ走行損失に一致する際に走行に必要なパワーが設定される。また、停止用閾値Pstopとしては、始動用閾値Pstartからヒステリシスとして予め設定された所定値αを減じた値が設定される。このように暖房要求や暖機要求などの所定の要求がなされているときには、所定要求時動作ラインL2上で運転されるエンジン22の効率を考慮した始動用閾値Pstartおよび停止用閾値Pstopを用いてエンジン22の間欠運転を行なうから、車両全体の効率が良好となるように、より適正にエンジン22の間欠運転を行なうことができる。しかも、停止用閾値Pstopは始動用閾値Pstartに対してヒステリシスを設けた値に設定されるからエンジン22の始動と停止とが頻繁に繰り返されることを抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9に例示する変形例のハイブリッド自動車120のように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図9における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG1が「発電機」に相当し、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続されると共にモータMG1と駆動軸としてのリングギヤ軸32aに接続された3軸式の動力分配統合機構30が「遊星歯車機構」に相当し、減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに接続されたモータMG2が「電動機」に相当し、インバータ41,42を介してモータMG1,MG2と電力のやりとりを行なうバッテリ50が「蓄電手段」に相当し、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定する図3の駆動制御ルーチンのステップS110の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「要求駆動力設定手段」に相当し、車両に要求される要求パワーP*を設定する図3の駆動制御ルーチンのステップS110の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「要求パワー設定手段」に相当し、乗員室内の暖房を促進するための暖房要求とエンジン22の暖機を促進するための暖機要求とのいずれもなされていない通常時には通常時用動作ラインL1を実行用動作ラインLxに設定し、暖房要求と暖機要求との少なくとも一方がなされたときである所定要求時には所定要求時用動作ラインL2を実行用動作ラインLxに設定する図3の駆動制御ルーチンのステップS150〜S170の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「実行用動作ライン設定手段」に相当し、通常時には、実行用動作ラインLxに通常時用動作ラインL1を用いたときの実エンジン効率と最高エンジン効率との差である効率低下量がモータ走行モードでの電力損失であるモータ走行損失に一致する際に走行に必要なパワーである通常時用切替パワーP1を始動用閾値Pstartに設定し、所定要求時には、実行用動作ラインLxに所定要求時用動作ラインL2を用いたときの効率低下量がモータ走行損失に一致する際に走行に必要なパワーである所定要求時用切替パワーP2を始動用閾値Pstartに設定し、始動用閾値Pstartからヒステリシスとして予め設定された所定値αを減じた値を停止用閾値Pstopに設定する図3の駆動制御ルーチンのステップS120の処理(図5の始動停止用閾値設定処理)を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70がが「間欠運転閾値設定手段」に相当し、図3の駆動制御ルーチンのステップS130,S140,S180〜S400の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに基づいてエンジン22を制御するエンジンECU24とトルク指令Tm1*,Tm2*に基づいてモータMG1,MG2を制御するモータECU40とが「制御手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「発電機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力するものであれば如何なるタイプの発電機であっても構わない。「遊星歯車機構」としては、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続されると共にモータMG1と駆動軸としてのリングギヤ軸32aに接続された3軸式の動力分配統合機構30に限定されるものではなく、内燃機関の出力軸と発電機の回転軸と駆動輪に連結された駆動軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構であれば如何なるものとしても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、駆動軸に動力を入出力可能なものであれば如何なる電動機であっても構わない。「蓄電手段」としては、二次電池としてのバッテリ50に限定されるものではなく、キャパシタなど、発電機および電動機と電力のやりとりが可能であれば如何なるものとしても構わない。「要求駆動力設定手段」としては、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定するものに限定されるものではなく、アクセル開度Accだけに基づいて要求トルクを設定するものや走行経路が予め設定されているものにあっては走行経路における走行位置に基づいて要求トルクを設定するものなど、走行に要求される要求駆動力を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「要求パワー設定手段」としては、設定された要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーを設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「実行用動作ライン設定手段」としては、乗員室内の暖房を促進するための暖房要求や内燃機関等の暖機を促進するための暖機要求などの所定要求がなされていないときには、内燃機関を効率よく運転するために内燃機関の回転数とトルクとに課す制約として下限回転数に第1の回転数を用いた第1の動作ラインを実行用動作ラインとして設定し、所定要求がなされているときには、内燃機関を効率よく運転するために内燃機関の回転数とトルクとに課す制約として下限回転数に第1の回転数より大きい第2の回転数を用いた第2の動作ラインを実行用動作ラインとして設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「間欠運転閾値設定手段」としては、所定要求がなされていないときには、蓄電手段の充放電を行なうことなく内燃機関を第1の動作ライン上の運転ポイントで運転して走行したときの内燃機関の効率と内燃機関を最も効率のよい運転ポイントで運転したときの内燃機関の効率である機関最高効率との差が内燃機関の運転を停止した状態で電動機からの動力により走行したときの電力の損失である電動機走行損失に一致する際に走行に必要なパワーを内燃機関を間欠運転するための間欠運転閾値として設定し、所定要求がなされているときには、蓄電手段の充放電を行なうことなく内燃機関を第2の動作ライン上の運転ポイントで運転して走行したときの内燃機関の効率と機関最高効率との差が電動機走行損失に一致する際に走行に必要なパワーを間欠運転閾値として設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく、設定された要求パワーと設定された間欠運転閾値との大小関係を比較した結果と設定された実行用動作ラインとを用いた内燃機関の間欠運転を伴って設定された要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御するものであれば、単一の電子制御ユニットにより構成されるものなど如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド車の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 始動停止用閾値設定処理の一例を示す説明図である。 通常時用動作ラインL1及び所定要求時用動作ラインL2の一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を示す説明図である。 エンジン22からパワーを出力している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 トルク制限Tm1min,Tm1maxを設定する様子を説明する説明図である。 通常時用切替パワーP1および所定要求時用切替パワーP2を設定する手順を説明するための説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (3)

  1. 内燃機関と、動力を入出力する発電機と、前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸と駆動輪に連結された駆動軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド車であって、
    走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記設定された要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーを設定する要求パワー設定手段と、
    乗員室内の暖房を促進するための暖房要求や前記内燃機関等の暖機を促進するための暖機要求などの所定要求がなされていないときには、前記内燃機関を効率よく運転するために該内燃機関の回転数とトルクとに課す制約として下限回転数に第1の回転数を用いた第1の動作ラインを実行用動作ラインとして設定し、前記所定要求がなされているときには、前記内燃機関を効率よく運転するために該内燃機関の回転数とトルクとに課す制約として下限回転数に前記第1の回転数より大きい第2の回転数を用いた第2の動作ラインを実行用動作ラインとして設定する実行用動作ライン設定手段と、
    前記所定要求がなされていないときには、前記蓄電手段の充放電を行なうことなく前記内燃機関を前記第1の動作ライン上の運転ポイントで運転して走行したときの前記内燃機関の効率と前記内燃機関を最も効率のよい運転ポイントで運転したときの前記内燃機関の効率である機関最高効率との差が前記内燃機関の運転を停止した状態で前記電動機からの動力により走行したときの電力の損失である電動機走行損失に一致する際に走行に必要なパワーを前記内燃機関を間欠運転するための間欠運転閾値として設定し、前記所定要求がなされているときには、前記蓄電手段の充放電を行なうことなく前記内燃機関を前記第2の動作ライン上の運転ポイントで運転して走行したときの前記内燃機関の効率と前記機関最高効率との差が前記電動機走行損失に一致する際に走行に必要なパワーを前記間欠運転閾値として設定する間欠運転閾値設定手段と、
    前記設定された要求パワーと前記設定された間欠運転閾値との大小関係を比較した結果と前記設定された実行用動作ラインとを用いた前記内燃機関の間欠運転を伴って前記設定された要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備えるハイブリッド車。
  2. 前記制御手段は、前記内燃機関が停止している最中に前記設定された要求パワーが前記設定された間欠運転閾値以上に至ったときに前記内燃機関を始動し、前記内燃機関を運転している最中に前記設定された要求パワーが前記設定された間欠運転閾値よりも所定パワーだけ小さいパワー以下に至ったときに前記内燃機関を停止する手段である請求項1記載のハイブリッド車。
  3. 内燃機関と、動力を入出力する発電機と、前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸と駆動輪に連結された駆動軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド車の制御方法であって、
    乗員室内の暖房を促進するための暖房要求や前記内燃機関等の暖機を促進するための暖機要求などの所定要求がなされていないときには、前記内燃機関を効率よく運転するために該内燃機関の回転数とトルクとに課す制約として下限回転数に第1の回転数を用いた第1の動作ラインを実行用動作ラインとして設定し、前記所定要求がなされているときには、前記内燃機関を効率よく運転するために該内燃機関の回転数とトルクとに課す制約として下限回転数に前記第1の回転数より大きい第2の回転数を用いた第2の動作ラインを実行用動作ラインとして設定し、
    前記所定要求がなされていないときには、前記蓄電手段の充放電を行なうことなく前記内燃機関を前記第1の動作ライン上の運転ポイントで運転して走行したときの前記内燃機関の効率と前記内燃機関を最も効率のよい運転ポイントで運転したときの前記内燃機関の効率である機関最高効率との差が前記内燃機関の運転を停止した状態で前記電動機からの動力により走行したときの電力の損失である電動機走行損失に一致する際に走行に必要なパワーを前記内燃機関を間欠運転するための間欠運転閾値として設定し、前記所定要求がなされているときには、前記蓄電手段の充放電を行なうことなく前記内燃機関を前記第2の動作ライン上の運転ポイントで運転して走行したときの前記内燃機関の効率と前記機関最高効率との差が前記電動機走行損失に一致する際に走行に必要なパワーを前記間欠運転閾値として設定し、
    走行に要求される要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーと前記設定された間欠運転閾値との大小関係を比較した結果と前記設定された実行用動作ラインとを用いた前記内燃機関の間欠運転を伴って前記要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する、
    ハイブリッド車の制御方法。
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