JP2011073564A - ハイブリッド車およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッド車において、内燃機関を運転停止した状態で電動機からの動力だけで走行しているときに、内燃機関をより適正に始動する。
【解決手段】電動走行優先モードのときには、モータ定格トルクからエンジンをクランキングするときに駆動軸に作用するトルクを打ち消すための反力トルクとバッテリの出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される第1マージンMgn1とを減じて第1始動閾値を設定すると共にバッテリの出力制限Woutからエンジンを始動するときの始動時電力とバッテリの出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される第2マージンMgn2とを減じて第2始動閾値を設定する。そして、要求トルクが第1始動閾値以上に至ったか要求パワーが第2始動閾値以上に至ったときにエンジンを始動する。
【選択図】図6

Description

本発明は、ハイブリッド車およびその制御方法に関し、詳しくは、走行用の動力を出力可能な内燃機関と、始動時に内燃機関をクランキングすると共に運転状態の内燃機関からの動力を用いて発電する発電機と、走行用の動力を出力可能な電動機と、発電機および電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、を備え、内燃機関の運転を停止した状態で電動機からの動力だけで走行する電動走行と内燃機関からの動力と電動機からの動力とにより走行するハイブリッド走行とが可能なハイブリッド車およびその制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド車としては、エンジンと、エンジンの出力軸としてのクランクシャフトに接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸に減速ギヤ35を介して取り付けられたモータMG2と、燃費を優先して走行する燃費優先走行モードを設定するためのエコスイッチと、を備えるハイブリッド車において、エコスイッチがオフのときには、通常走行モードとして、始動閾値Pstartに値P1を設定すると共に停止閾値Pstopに値P1より小さな値P2を設定し、エコスイッチがオンのときには、燃費優先走行モードとして、始動閾値Pstartに値P1を設定すると共に停止閾値Pstopに値P1より小さく値P2より大きな値P3を設定し、この始動閾値Pstartと停止閾値Pstopとを用いたエンジンの間欠運転を伴って駆動軸に要求駆動力が出力されるようエンジンとモータとを制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド車では、エコスイッチのオンのときには、オフのときに比して大きな値P3を停止閾値Pstopに設定してエンジンの間欠運転を行なうことにより、エコスイッチがオフのときに比してエンジンの停止を迅速に行ない、頻繁なエンジンの始動と停止を伴うことなく、燃費の向上を図っている。
特開2009−161134号公報
エンジンの運転を停止した状態でモータからの動力だけで走行するモータ走行が可能なハイブリッド車、特に、モータ走行を走行モードとして指示するモータ走行スイッチが取り付けられたハイブリッド車や停車中に外部電源を用いて二次電池を充電するタイプのハイブリッド車では、できる限りモータ走行を継続する要求と運転者が要求する駆動力により走行する要求とを満たすために、二次電池からの出力がエンジンを始動するのに必要な電力にマージンを加えた出力になるか、モータから出力するトルクが定格トルクからエンジンを始動する際に必要なトルクとマージンとを考慮したトルクになるかのいずれかに至ったときにエンジンを始動するのが好ましい。このとき、マージンを適正に設定しないと、車両の走行状態によってはエンジンの始動にトルクショックを生じさせてしまったり、まだ十分にモータ走行が可能であるのにエンジンを始動したりすることになる。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、走行用の動力を出力可能な内燃機関と、始動時に内燃機関をクランキングすると共に運転状態の内燃機関からの動力を用いて発電する発電機と、走行用の動力を出力可能な電動機と、発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、を備えるハイブリッド車において、内燃機関を運転停止した状態で電動機からの動力だけで走行しているときに、内燃機関をより適正に始動することを主目的とする。
本発明のハイブリッド車およびその制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1のハイブリッド車は、
走行用の動力を出力可能な内燃機関と、始動時に前記内燃機関をクランキングすると共に運転状態の前記内燃機関からの動力を用いて発電する発電機と、走行用の動力を出力可能な電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、を備え、前記内燃機関の運転を停止した状態で前記電動機からの動力だけで走行する電動走行と前記内燃機関からの動力と前記電動機からの動力とにより走行するハイブリッド走行とが可能なハイブリッド車であって、
車両に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーを設定する要求パワー設定手段と、
前記二次電池から出力可能な最大電力としての出力制限を設定する出力制限設定手段と、
前記電動走行中は、前記電動機の定格トルクから前記内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に前記二次電池の出力制限から前記内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と車速が大きいほど小さくなる傾向の第2のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定する始動閾値設定手段と、
前記電動走行中に前記設定された要求駆動力が前記第1の始動閾値以上に至ったとき又は前記設定された要求パワーが前記第2の始動閾値以上に至ったときに前記内燃機関が始動されると共に前記設定された要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第1のハイブリッド車では、電動走行中は、電動機の定格トルクから内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に二次電池の出力制限から内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と車速が大きいほど小さくなる傾向の第2のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定し、車両に要求される要求駆動力が第1の始動閾値以上に至ったとき又は要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーが第2の始動閾値以上に至ったときに内燃機関が始動されると共に要求駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。このように、車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンおよび第2のマージンを用いることにより、内燃機関を始動するための閾値のマージンを車速に応じたものとすることができ、内燃機関をより適正に始動することができる。
こうした本発明の第1のハイブリッド車において、前記始動閾値設定手段は、前記設定された出力制限が大きいほど大きくなる傾向に前記第1のマージンおよび/または前記第2のマージンを設定する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、内燃機関を始動するための閾値のマージンを二次電池の出力制限に応じたものとすることができ、内燃機関をより適正に始動することができる。
本発明の第2のハイブリッド車は、
走行用の動力を出力可能な内燃機関と、始動時に前記内燃機関をクランキングすると共に運転状態の前記内燃機関からの動力を用いて発電する発電機と、走行用の動力を出力可能な電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、を備え、前記内燃機関の運転を停止した状態で前記電動機からの動力だけで走行する電動走行と前記内燃機関からの動力と前記電動機からの動力とにより走行するハイブリッド走行とが可能なハイブリッド車であって、
車両に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーを設定する要求パワー設定手段と、
前記二次電池から出力可能な最大電力としての出力制限を設定する出力制限設定手段と、
前記電動走行を前記ハイブリッド走行に対して優先して走行する電動走行優先モードと前記ハイブリッド走行を前記電動走行に対して優先して走行するハイブリッド走行優先モードとから走行モードを設定する走行モード設定手段と、
前記電動走行優先モードが走行モードとして設定されているときには、前記電動機の定格トルクから前記内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に前記二次電池の出力制限から前記内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と車速が大きいほど小さくなる傾向の第2のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定し、前記ハイブリッド走行優先モードが走行モードとして設定されているときには、前記電動機の定格トルクから前記内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと第3のマージンとを減じて前記第1の始動閾値を設定すると共に前記二次電池の出力制限から前記内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と第4のマージンとを減じて前記第2の始動閾値を設定する始動閾値設定手段と、
前記電動走行中に前記設定された要求駆動力が前記第1の始動閾値以上に至ったとき又は前記設定された要求パワーが前記第2の始動閾値以上に至ったときに前記内燃機関が始動されると共に前記設定された要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2のハイブリッド車では、電動走行をハイブリッド走行に対して優先して走行する電動走行優先モードが走行モードとして設定されているときには、電動機の定格トルクから内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に二次電池の出力制限から内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と車速が大きいほど小さくなる傾向の第2のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定し、電動走行中に車両に要求された要求駆動力が第1の始動閾値以上に至ったとき又は要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーが第2の始動閾値以上に至ったときに内燃機関が始動されると共に要求駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。これにより、電動走行優先モードで走行している最中における内燃機関の始動のための閾値のマージンを車速に応じたものとすることができる。ハイブリッド走行を電動走行に対して優先して走行するハイブリッド走行優先モードが走行モードとして設定されているときには、電動機の定格トルクから内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと第3のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に二次電池の出力制限から内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と第4のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定し、電動走行中に要求駆動力が第1の始動閾値以上に至ったとき又は要求パワーが第2の始動閾値以上に至ったときに内燃機関が始動されると共に要求駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。これにより、ハイブリッド走行優先モードで走行している最中における内燃機関の始動のための閾値のマージンを簡易なものとすることができる。これらの結果、内燃機関をより適正に始動することができる。
こうした本発明の第2のハイブリッド車において、前記始動閾値設定手段は、前記設定された出力制限が大きいほど大きくなる傾向に前記第1のマージンおよび/または前記第2のマージンを設定すると共に前記設定された出力制限が大きいほど大きくなる傾向に前記第3のマージンおよび/または前記第4のマージンを設定する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、内燃機関を始動するための閾値のマージンを二次電池の出力制限に応じたものとすることができ、内燃機関をより適正に始動することができる。
上述したいずれかの態様の本発明の第1のハイブリッド車や第2のハイブリッド車において、前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸と車軸に連結された駆動軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構を備え、前記電動機は、前記駆動軸に動力を出力するよう接続されてなる、ものとすることもできる。
本発明の第1のハイブリッド車の制御方法は、
走行用の動力を出力可能な内燃機関と、始動時に前記内燃機関をクランキングすると共に運転状態の前記内燃機関からの動力を用いて発電する発電機と、走行用の動力を出力可能な電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、を備え、前記内燃機関の運転を停止した状態で前記電動機からの動力だけで走行する電動走行と前記内燃機関からの動力と前記電動機からの動力とにより走行するハイブリッド走行とが可能なハイブリッド車の制御方法であって、
前記電動走行中は、前記電動機の定格トルクから前記内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に前記二次電池から出力可能な最大電力としての出力制限から前記内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と車速が大きいほど小さくなる傾向の第2のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定し、車両に要求される要求駆動力が前記第1の始動閾値以上に至ったとき又は前記要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーが前記第2の始動閾値以上に至ったときに前記内燃機関が始動されると共に前記設定された要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明のハイブリッド車の制御方法では、電動走行中は、電動機の定格トルクから内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に二次電池から出力可能な最大電力としての出力制限から内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と車速が大きいほど小さくなる傾向の第2のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定し、車両に要求される要求駆動力が第1の始動閾値以上に至ったとき又は要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーが第2の始動閾値以上に至ったときに内燃機関が始動されると共に要求駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。このように、車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンおよび第2のマージンを用いることにより、内燃機関を始動するための閾値のマージンを車速に応じたものとすることができ、内燃機関をより適正に始動することができる。
本発明の第2のハイブリッド車の制御方法は、
走行用の動力を出力可能な内燃機関と、始動時に前記内燃機関をクランキングすると共に運転状態の前記内燃機関からの動力を用いて発電する発電機と、走行用の動力を出力可能な電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、を備え、前記内燃機関の運転を停止した状態で前記電動機からの動力だけで走行する電動走行を前記内燃機関からの動力と前記電動機からの動力とにより走行するハイブリッド走行に対して優先して走行する電動走行優先モードによる走行と前記ハイブリッド走行を前記電動走行に対して優先して走行するハイブリッド走行優先モードによる走行とが可能なハイブリッド車の制御方法であって、
前記電動走行優先モードにより走行しているときには、前記電動機の定格トルクから前記内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に前記二次電池から出力可能な最大電力としての出力制限から前記内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と車速が大きいほど小さくなる傾向の第2のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定し、前記電動走行中に車両に要求される要求駆動力が前記第1の始動閾値以上に至ったとき又は前記要求駆動力に基づく車両に要求される要求パワーが前記第2の始動閾値以上に至ったときに前記内燃機関が始動されると共に前記要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、
前記ハイブリッド走行優先モードにより走行しているときには、前記電動機の定格トルクから前記内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと第3のマージンとを減じて前記第1の始動閾値を設定すると共に前記二次電池の出力制限から前記内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と第4のマージンとを減じて前記第2の始動閾値を設定し、前記電動走行中に前記要求駆動力が前記第1の始動閾値以上に至ったとき又は前記要求パワーが前記第2の始動閾値以上に至ったときに前記内燃機関が始動されると共に前記要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明の第2のハイブリッド車の制御方法では、電動走行優先モードにより走行しているときには、電動機の定格トルクから内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に二次電池から出力可能な最大電力としての出力制限から内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と車速が大きいほど小さくなる傾向の第2のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定し、電動走行中に車両に要求される要求駆動力が第1の始動閾値以上に至ったとき又は要求駆動力に基づく車両に要求される要求パワーが第2の始動閾値以上に至ったときに内燃機関が始動されると共に要求駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。これにより、電動走行優先モードで走行している最中における内燃機関の始動のための閾値のマージンを車速に応じたものとすることができる。一方、ハイブリッド走行優先モードにより走行しているときには、電動機の定格トルクから内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと第3のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に二次電池の出力制限から内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と第4のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定し、電動走行中に要求駆動力が第1の始動閾値以上に至ったとき又は要求パワーが第2の始動閾値以上に至ったときに内燃機関が始動されると共に要求駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。これにより、ハイブリッド走行優先モードで走行している最中における内燃機関の始動のための閾値のマージンを簡易なものとすることができる。これらの結果、内燃機関をより適正に始動することができる。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される走行モード設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される電動走行優先モード駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるハイブリッド走行優先モード駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 バッテリ50の出力制限Woutと車速Vと第1マージンMgn1および第2マージンMgn2との関係の一例を示す説明図である。 電動走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 ハイブリッド走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 充放電要求パワー設定用マップの一例を示す説明図である。 バッテリ50の出力制限Woutと第3マージンMgn3および第4マージンMgn4との関係の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車320の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車420の構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、モータMG1およびモータMG2と電力のやりとりを行なうリチウムイオン二次電池として構成されたバッテリ50と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えば、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、エンジンECU24は、クランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。
バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54には、直流電力の電圧を変換してバッテリ50に供給するDC/DCコンバータ56が接続されており、このDC/DCコンバータ56には電源コード59を介して供給される商用電源からの交流電力を直流電力に変換するAC/DCコンバータ58が接続されている。したがって、電源コード59を商用電源に接続すると共にAC/DCコンバータ58とDC/DCコンバータ56とを制御することにより、商用電源からの電力によりバッテリ50を充電することができる。なお、AC/DCコンバータ58とDC/DCコンバータ56は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により制御される。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速V,外気の温度を検出する外気温センサ89からの外気温Toutなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、AC/DCコンバータ58へのスイッチング制御信号やDC/DCコンバータ56のスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。なお、トルク変換運転モードと充放電運転モードは、いずれもエンジン22の運転を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御するモードであるから、以下、両者を合わせてエンジン運転モードとして考えることができる。
また、実施例のハイブリッド自動車20では、自宅や予め設定した充電ポイントに到達するときにエンジン22の始動については十分に行なうことができる程度にバッテリ50の残容量(SOC)が低くなるように走行中にバッテリ50の充放電の制御を行ない、自宅や予め設定した充電ポイントで車両をシステム停止した後に電源コード59を商用電源に接続し、DC/DCコンバータ56とAC/DCコンバータ58とを制御することによって商用電源から電力によりバッテリ50を満充電や満充電より低い所定の充電状態とする。そして、バッテリ50の充電後にシステム起動したときには、図2に例示する走行モード設定ルーチンに示すように、バッテリ50の残容量(SOC)がエンジン22の始動を行なうことができる程度に設定された閾値Shvに至るまでモータ運転モードによる走行(電動走行)を優先して走行する電動走行優先モードを設定して走行し(ステップS100〜S120)、バッテリ50の残容量(SOC)が閾値Shvに至った以降はエンジン運転モードによる走行(ハイブリッド走行)を優先して走行するハイブリッド走行優先モードを設定して走行する(ステップS130)。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、電動走行優先モードによって走行する際やハイブリッド走行優先モードによって走行する際のエンジン22の始動や停止の際の動作について説明する。図3は電動走行優先モードによって走行しているときにハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される電動走行優先モード駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図4はハイブリッド走行優先モードによって走行しているときにハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるハイブリッド走行優先モード駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。これらのルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。以下、順に説明する。
図3の電動走行優先モード駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の残容量(SOC),バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS200)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50残容量(SOC)は、電流センサにより検出されたバッテリ50の充放電電流の積算値に基づいて演算されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。さらに、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*と走行のために車両に要求される走行用パワーPdrv*とを設定する(ステップS210)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図5に要求トルク設定用マップの一例を示す。走行用パワーPdrv*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものと損失としてのロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じること(Nr=k・V)によって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ること(Nr=Nm2/Gr)によって求めることができる。
続いて、バッテリ50を充放電すべき電力に相当するパワー、即ち、バッテリ50を充放電するためにエンジン22から出力すべきパワーである充放電要求パワーPb*として値0を設定し(ステップS220)、設定した充放電要求パワーPb*と走行用パワーPdrv*との和としてエンジン22から出力すべき要求パワーPe*を設定する(ステップS230)。電動走行優先モードでは、電動走行を優先することから、バッテリ50の充電を行なわないように充放電要求パワーPb*に値0が設定される。従って、電動走行優先モードでは、要求パワーPe*には走行用パワーPdrv*がそのまま設定されることになる。
次に、エンジン22を間欠運転する際の始動閾値として駆動力用の第1始動閾値Tstartとパワー用の第2始動閾値Pstartとを設定する(ステップS240,S250)。第1始動閾値Tstartは、モータMG2の回転数Nm2によって定まるモータMG2の定格トルクに減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたトルクからエンジン22をクランキングするときに駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用するトルクを打ち消すための反力トルクとバッテリ50の出力制限Woutと車速Vとに基づいて設定される第1マージンMgn1とを減じて得られる値として設定する。ここで、反力トルクは、エンジン22のクランキングの際にモータMG1から出力するトルクに応じて変化するが、第1始動閾値Tstartの設定の際にはエンジン22をクランキングする際にモータMG1から出力すべき想定されるトルクの最大値に対して設定することができる。第1マージンMgn1は、実施例では、バッテリ50の出力制限Woutと車速Vと第1マージンMgn1との関係を予め定めて第1マージン設定用マップとしてROM74に記憶しておき、バッテリ50の出力制限Woutと車速Vとが与えられるとマップから対応する第1マージンMgn1を導出することによって設定するものとした。第1マージン設定用マップと後述する第2マージン設定用マップとにおけるバッテリ50の出力制限Woutと車速Vと第1マージンMgn1および第2マージンMgn2との関係の一例を図6に示す。図示するように、第1マージンMgn1は、バッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される。このように第1マージンMgn1を設定することにより、第1マージンMgn1をバッテリ50の出力制限Woutや車速Vに対してより適正なものとすることができる。このように第1始動閾値Tstartを設定することにより、第1始動閾値Tstartは、モータMG2から第1マージンMgn1をもってエンジン22を始動しながら駆動軸としてのリングギヤ軸32aに走行用のトルクとして出力することができる最大のトルクとなる。
第2始動閾値Pstartは、バッテリ50の出力制限Woutからエンジン22を始動するときに必要となる始動時電力Wstartとバッテリ50の出力制限Woutと車速Vとに基づいて設定される第2マージンMgn2とを減じて得られる値として設定する。ここで、始動時電力Wstartは、車速Vに応じて連れ回されるモータMG1の回転数Nm1によって異なるものとなるため、実施例では、モータMG1の回転数Nm1と始動時電力Wstartとの関係を予め定めて始動時電力設定用マップとしてROM74に記憶しておき、モータMG1の回転数Nm1が与えられるとマップから対応する始動時電力Wstartを導出することにより求めるものとした。第2マージンMgn2は、実施例では、バッテリ50の出力制限Woutと車速Vと第2マージンMgn2との関係を予め定めて第2マージン設定用マップとしてROM74に記憶しておき、バッテリ50の出力制限Woutと車速Vとが与えられるとマップから対応する第2マージンMgn2を導出することによって設定するものとした。第2マージン設定用マップは、図6に例示した傾向のように、バッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される。このように第2マージンMgn2を設定することにより、第2マージンMgn2をバッテリ50の出力制限Woutや車速Vに対してより適正なものとすることができる。このように第2始動閾値Pstartを設定することにより、第2始動閾値Pstartは、モータMG2から第2マージンMgn2をもってエンジン22を始動しながら駆動軸としてのリングギヤ軸32aに走行用のパワーとして出力することができる最大のパワーとなる。
こうして第1始動閾値Tstartと第2始動閾値Pstartとを設定すると、エンジン22を運転中であるか或いは運転停止中であるかを判定し(ステップS260)、エジン22が運転停止中であるときには、要求トルクTr*が第1始動閾値Tstart以上であるか否か要求パワーPe*が第2始動閾値Pstart以上であるか否かを判定し(ステップS270,S280)、要求トルクTr*が第1始動閾値Tstart未満であり且つ要求パワーPe*が第2始動閾値Pstart未満のときには、電動走行を継続すべきと判断し、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に(ステップS290)、要求トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したものをモータMG2のトルク指令Tm2*として設定し(ステップS300)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS310)、本ルーチンを終了する。こうした制御により、モータMG2から駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行することができる。電動走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図7に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。
要求トルクTr*が第1始動閾値Tstart以上であるか要求パワーPe*が第2始動閾値Pstart以上のときには、エンジン22を始動する(ステップS320)。ここで、エンジン22の始動は、モータMG1からトルクを出力すると共にこのトルクの出力に伴って駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるトルクをモータMG2によりキャンセルするトルクを出力することによりエンジン22をクランキングし、エンジン22の回転数Neが所定回転数(例えば1000rpm)に至ったときに燃料噴射制御や点火制御などを開始することにより行なわれる。なお、このエンジン22の始動の最中も要求トルクTr*がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG2の駆動制御が行なわれる。即ち、モータMG2から出力すべきトルクは、要求トルクTr*をリングギヤ軸32aに出力するためのトルクとエンジン22をクランキングする際にリングギヤ軸32aに作用するトルクをキャンセルするためのトルクとの和のトルクとなる。
エンジン22を始動すると、設定した要求パワーPe*とエンジン22を効率よく動作させる動作ラインとに基づいてエンジン22を運転すべき運転ポイントとしての目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS350)。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図8に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
続いて、エンジン22の目標回転数Ne*とモータMG2の回転数Nm2と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と入力したモータMG1の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1から出力すべきトルク指令Tm1*を計算する(ステップS360)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。エンジン22からパワーを出力している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図9に示す。図中、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。ここで、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/ρ (1)
Tm1*=ρ・Te*/(1+ρ)+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
そして、要求トルクTr*にトルク指令Tm1*を動力分配統合機構30のギヤ比ρで除したものを加えてモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpを次式(3)により計算し(ステップS370)、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと設定したトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm2min,Tm2maxを次式(4)および式(5)により計算すると共に(ステップS380)、設定した仮トルクTm2tmpを式(6)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS390)。ここで、式(3)は、図9の共線図から容易に導くことができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (3)
Tm2min=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2max=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (5)
Tm2*=max(min(Tm2tmp,Tm2max),Tm2min) (6)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信し(ステップS400)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でエンジン22を効率よく運転して駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行することができる。
こうしてエンジン22からの動力を用いての走行を開始すると、次回このルーチンが実行されたときにはステップS260でエンジン22は運転中であると判定されるから、要求トルクTr*をエンジン22の運転を停止するための第1停止閾値Tstopと比較すると共に要求パワーPe*をエンジン22の運転を停止するための第2停止閾値Pstopと比較する(ステップS330,S340)。ここで、第1停止閾値Tstopと第2停止閾値Pstopは、エンジン22の始動と運転停止とにヒステリシスを持たせるためにエンジン22を始動するためのそれぞれ第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartより若干小さな値を用いることができる。要求トルクTr*が第1停止閾値Tstop以上のときや要求パワーPe*が第2停止閾値Pstop以上のときには、エンジン22の運転を継続すべきと判断し、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でエンジン22から要求パワーPe*を出力しながら駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行するようエンジン22の目標回転数Ne*,目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してエンジンECU24やモータECU40に送信する処理を実行して(ステップS350〜S400)、本ルーチンを終了する。
要求トルクTr*が第1停止閾値Tstop未満であり且つ要求パワーPe*が第2停止閾値Pstop未満であるときには、エンジン22の運転を停止する(ステップS410)。エンジン22の運転の停止は、エンジン22の運転を停止する制御信号をエンジンECU24に送信し、エンジンECU24がエンジン22への燃料噴射制御や点火制御を停止することにより行なわれる。こうしてエンジン22の運転を停止すると、モータMG2から駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行するようモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してモータECU40に送信する処理を実行して(ステップS290〜S310)、本ルーチンを終了する。
図4のハイブリッド走行優先モード駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の残容量(SOC),バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力すると共に(ステップS500)、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*と走行用パワーPdrv*とを設定する(ステップS510)。このステップS500,S510の処理は電動走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS200,S210の処理と同一である。
続いて、バッテリ50を充放電するためにエンジン22から出力すべきパワーとしての充放電要求パワーPb*にバッテリ50の残容量SOCに応じた値を設定し(ステップS520)、設定した充放電要求パワーPb*と走行用パワーPdrv*との和としてエンジン22から出力すべき要求パワーPe*を設定する(ステップS530)。ここで、走行モードがハイブリッド走行優先モードであるときの充放電要求パワーPb*としては、実施例では、バッテリ50の残容量SOCと充放電要求パワーPb*との関係を予め定めて充放電要求パワー設定用マップとして記憶しておき、バッテリ50の残容量SOCが与えられるとマップから対応する充放電要求パワーPb*を導出して設定するものとした。充放電要求パワー設定用マップの一例を図10に示す。実施例では、図示するように、制御中心残容量Scntを中心とした若干の不感帯を設け、残容量SOCが制御中心残容量Scntから不感帯を超えて大きくなるとバッテリ50から放電するための充放電要求パワーPb*が設定され、残容量SOCが制御中心残容量Scntから不感帯を超えて小さくなるとバッテリ50を充電するための充放電要求パワーPb*が設定される。なお、制御中心残容量Scntは、走行モードを設定する際の閾値Shv以上の値として任意に定めることができる。以上より、ハイブリッド走行優先モードでは、バッテリ50の残容量SOCが制御中心残容量Scntから不感帯の範囲内となるよう要求パワーPe*を設定することが解る。
次に、エンジン22を間欠運転する際の始動閾値として駆動力用の第1始動閾値Tstartとパワー用の第2始動閾値Pstartとを設定する(ステップS540,S550)。第1始動閾値Tstartは、モータMG2の回転数Nm2によって定まるモータMG2の定格トルクに減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたトルクからエンジン22をクランキングするときに駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用するトルクを打ち消すための反力トルクとバッテリ50の出力制限Woutに基づいて設定される第3マージンMgn3とを減じて得られる値として設定する。第3マージンMgn3は、実施例では、バッテリ50の出力制限Woutと第3マージンMgn3との関係を予め定めて第3マージン設定用マップとしてROM74に記憶しておき、バッテリ50の出力制限Woutと車速Vとが与えられるとマップから対応する第3マージンMgn3を導出することによって設定するものとした。第3マージン設定用マップと後述する第4マージン設定用マップとにおけるバッテリ50の出力制限Woutと第3マージンMgn3および第4マージンMgn4との関係の一例を図11に示す。図示するように、第3マージンMgn3は、バッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に設定され、車速Vには無関係なものとして設定される。このように第3マージンMgn3を設定することにより、第3マージンMgn3をバッテリ50の出力制限Woutに対してより適正なものとすることができると共に、第3マージンMgn3を車速Vに無関係なものとすることにより、第3マージンMgn3の設定を簡易なものとすることができる。以上の説明より、第1始動閾値Tstartは、モータMG2から第3マージンMgn3をもってエンジン22を始動しながら駆動軸としてのリングギヤ軸32aに走行用のトルクとして出力することができる最大のトルクとなる。
第2始動閾値Pstartは、バッテリ50の出力制限Woutからエンジン22を始動するときに必要となる始動時電力Wstartとバッテリ50の出力制限Woutに基づいて設定される第4マージンMgn4とを減じて得られる値として設定する。ここで、第4マージンMgn4は、実施例では、バッテリ50の出力制限Woutと第4マージンMgn4との関係を予め定めて第4マージン設定用マップとしてROM74に記憶しておき、バッテリ50の出力制限Woutと車速Vとが与えられるとマップから対応する第4マージンMgn4を導出することによって設定するものとした。第4マージン設定用マップは、図11に例示した傾向のように、バッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に設定される。このように第4マージンMgn4を設定することにより、第4マージンMgn4をバッテリ50の出力制限Woutに対してより適正なものとすることができると共に、第4マージンMgn4を車速Vに無関係なものとすることにより、第4マージンMgn4の設定を簡易なものとすることができる。以上の説明より、第2始動閾値Pstartは、モータMG2から第4マージンMgn4をもってエンジン22を始動しながら駆動軸としてのリングギヤ軸32aに走行用のパワーとして出力することができる最大のパワーとなる。
こうして第1始動閾値Tstartと第2始動閾値Pstartとを設定すると、図3の電動走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS260〜S410と同一の処理を行なう。ただし、上述したように、バッテリ50の残容量SOCに応じて充放電要求パワーPb*を設定すると共に設定した充放電要求パワーPb*と走行用パワーPdrv*との和として要求パワーPe*を設定するため、エンジン22を運転しているときには、バッテリ50を充放電要求パワーPb*で充放電しながら要求トルクTr*を駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力して走行するものとなり、車速Vに無関係の第3マージンMgn3,第4マージンMgn4を用いて設定した第1始動閾値Tstart,第2始動閾値Pstartを用いてエンジン22の始動を行なうため、電動走行優先モードのときに比して車速Vに適応したエンジン22の始動とはならないものとなる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、電動走行優先モードによって走行しているときには、エンジン22を始動するための閾値として、モータMG2の回転数Nm2によって定まるモータMG2の定格トルクに減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたトルクからエンジン22をクランキングするときに駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用するトルクを打ち消すための反力トルクとバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される第1マージンMgn1とを減じて得られる値として第1始動閾値Tstartを設定すると共にバッテリ50の出力制限Woutからエンジン22を始動するときに必要となる始動時電力Wstartとバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される第2マージンMgn2とを減じて得られる値として第2始動閾値Pstartを設定することにより、第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを車速Vに応じたものとすることができる。即ち、第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを設定する際に用いる第1マージンMgn1や第2マージンMgn2を車速Vに応じたものとすることができ、これにより、第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを車速Vに応じたものとすることができるのである。そして、要求トルクTr*が第1始動閾値Tstart以上に至ったか要求パワーPe*が第2始動閾値Pstart以上に至ったときには、エンジン22を始動しながら駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力するようエンジン22とモータMG1とモータMG2とを制御することにより、電動走行優先モードによるエンジン22の始動をより適正なものとすることができる。
また、実施例のハイブリッド自動車20によれば、ハイブリッド走行優先モードによって走行しているときには、エンジン22を始動するための閾値として、モータMG2の定格トルクに減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたトルクから反力トルクと車速Vに無関係でバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に設定される第3マージンMgn3とを減じて得られる値として第1始動閾値Tstartを設定すると共にバッテリ50の出力制限Woutから始動時電力Wstartと車速Vに無関係でバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に設定される第4マージンMgn4とを減じて得られる値として第2始動閾値Pstartを設定することにより、第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを電動走行優先モードのときに比して簡易なものとすることができる。即ち、第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを設定する際に用いる第3マージンMgn3や第4マージンMgn4を車速Vに無関係なものとして簡易なものとすることができ、これにより、第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを電動走行優先モードのときに比して簡易なものとすることができるのである。そして、要求トルクTr*が第1始動閾値Tstart以上に至ったか充放電要求パワーPb*と走行用パワーPdrv*との和としての要求パワーPe*が第2始動閾値Pstart以上に至ったときには、バッテリ50の充放電要求パワーPb*による充放電を伴って駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力するようエンジン22とモータMG1とモータMG2とを制御することにより、バッテリ50の残容量SOCを制御中心残容量Scntから不感帯の範囲内となるようにすることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、電動走行優先モードによって走行しているときの第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartに用いる第1マージンMgn1と第2マージンMgn2とについては、バッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定するものとしたが、バッテリ50の出力制限Woutに無関係に車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定するものとしてもよい。また、ハイブリッド走行優先モードによって走行しているときの第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartに用いる第3マージンMgn3と第4マージンMgn4とについても出力制限Woutに無関係に所定値を用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、単一のバッテリ50を備えるものとしたが、複数のバッテリを備え、複数のバッテリを同時に或いは切り換えて用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2は減速ギヤ35を介して駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられたものとしたが、減速ギヤ35に代えて変速機を介してモータMG2をリングギヤ軸32aに取り付けるものとしてもよいし、減速ギヤ35や変速機を介さずに直接にモータMG2をリングギヤ軸32aに取り付けるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図12の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図12における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図13の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22からの動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すると共にモータMG2からの動力を減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図14の変形例のハイブリッド自動車320に例示するように、駆動輪63a,63bに接続された駆動軸に変速機330を介してモータMGを取り付け、モータMGの回転軸にクラッチ329を介してエンジン22を接続する構成とし、エンジン22からの動力をモータMGの回転軸と変速機330とを介して駆動軸に出力すると共にモータMGからの動力を変速機330を介して駆動軸に出力するものとしてもよい。あるいは、図15の変形例のハイブリッド自動車420に例示するように、エンジン22からの動力を変速機430を介して駆動輪63a,63bに接続された車軸に出力すると共にモータMGからの動力を駆動輪63a,63bが接続された車軸とは異なる車軸(図15における車輪64a,64bに接続された車軸)に出力するものとしてもよい。即ち、走行用の動力を出力するエンジンと走行用の動力を出力する電動機とを備えるものであれば如何なるタイプのハイブリッド自動車としてもよいのである。
実施例のハイブリッド自動車20では、商用電源からの交流電力を直流電力に変換してバッテリ50を充電するためのDC/DCコンバータ56やAC/DCコンバータ58を備える、いわゆるプラグインハイブリッド車として構成したが、商用電源からの交流電力を直流電力に変換してバッテリ50を充電するためのDC/DCコンバータ56やAC/DCコンバータ58を備えないハイブリッド車としてもよい。この場合、走行モードを残容量SOCにより設定するものだけでなく、電動走行優先モードとハイブリッド走行優先モードとを切り替える走行モード選択スイッチを運転席近傍に設け、走行モード選択スイッチにより電動走行優先モードが選択されたときには車速Vに応じた第1マージンMgn1や第2マージンMgn2を用いた第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを用いてエンジン22の始動を判定し、走行モード選択スイッチによりハイブリッド走行優先モードが選択されたときには車速Vに無関係の第3マージンMgn3や第4マージンMgn4を用いた第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを用いてエンジン22の始動を判定するものとしてもよい。また、走行モード設定スイッチに代えて電動走行を指示する電動走行指示スイッチを運転席近傍に設け、電動走行指示スイッチがオンのときの電動走行時に車速Vに応じた第1マージンMgn1や第2マージンMgn2を用いた第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを用いてエンジン22の始動を判定し、電動走行指示スイッチがオフのときの電動走行時に車速Vに無関係の第3マージンMgn3や第4マージンMgn4を用いた第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを用いてエンジン22の始動を判定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、電動走行優先モードによって走行しているときの第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartに用いる第1マージンMgn1と第2マージンMgn2とについては、バッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定し、ハイブリッド走行優先モードによって走行しているときの第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartに用いる第3マージンMgn3と第4マージンMgn4とについては、車速Vに無関係にバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に設定するものとしたが、走行モードを設定しないハイブリッド車では、エンジン22の間欠運転における始動閾値として、バッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定された第1マージンMgn1と第2マージンMgn2とを用いて設定された第1始動閾値Tstartと第2始動閾値Pstartとを常に用いるものとしてもよい。
また、こうしたハイブリッド自動車に適用するものに限定されるものではなく、自動車以外の車両の形態としてもよい。また、ハイブリッド車の制御方法の形態としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。本発明の第1のハイブリッド車との対応関係としては、実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG1が「発電機」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、バッテリ50が「二次電池」に相当し、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定する図3の電動走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS210の処理や図4のハイブリッド走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS510の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「要求駆動力設定手段」に相当し、要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものと損失としてのロスLossとの和として計算される走行用パワーPdrv*と充放電要求パワーPb*との和として要求パワーPe*を設定する図3の電動走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS230の処理や図4のハイブリッド走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS530の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「要求パワー設定手段」に相当し、電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づくバッテリ50の残容量SOCとバッテリ50の電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算するバッテリECU52が「出力制限設定手段」に相当し、電動走行優先モードによって走行しているときには、エンジン22を始動するための閾値として、モータMG2の回転数Nm2によって定まるモータMG2の定格トルクに減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたトルクからエンジン22をクランキングするときに駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用するトルクを打ち消すための反力トルクとバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される第1マージンMgn1とを減じて得られる値として第1始動閾値Tstartを設定すると共にバッテリ50の出力制限Woutからエンジン22を始動するときに必要となる始動時電力Wstartとバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される第2マージンMgn2とを減じて得られる値として第2始動閾値Pstartを設定する図3の電動走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS240,S250の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「始動閾値設定手段」に相当し、要求トルクTr*が第1始動閾値Tstart以上に至ったか要求パワーPe*が第2始動閾値Pstart以上に至ったときには、エンジン22を始動しながら駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力するようエンジン22とモータMG1とモータMG2とを制御する図3の電動走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS320の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とが「制御手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「発電機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、始動時に内燃機関をクランキングすると共に運転状態の内燃機関からの動力を用いて発電するものであれば如何なるタイプの発電機であっても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、走行用の動力を出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「二次電池」としては、リチウムイオン二次電池として構成されたバッテリ50に限定されるものではなく、ニッケル水素二次電池や鉛蓄電池など、如何なるタイプの二次電池としても構わない。「要求駆動力設定手段」としては、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定するものに限定されるものではなく、アクセル開度Accだけに基づいて要求トルクを設定するものや走行経路が予め設定されているものにあっては走行経路における走行位置に基づいて要求トルクを設定するものなど、車両に要求される要求駆動力を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「要求パワー設定手段」としては、要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものと損失としてのロスLossとの和として計算される走行用パワーPdrv*と充放電要求パワーPb*との和として要求パワーPe*を設定するものに限定されるものではなく、要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーを設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「出力制限設定手段」としては、バッテリ50の残容量(SOC)とバッテリ50の電池温度Tbとに基づいて出力制限Woutを演算するものに限定されるものではなく、残容量(SOC)や電池温度Tbの他に例えばバッテリ50の内部抵抗などに基づいて演算するものなど、二次電池から出力可能な最大電力としての出力制限を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「始動閾値設定手段」としては、電動走行優先モードによって走行しているときにはモータMG2の定格トルクに減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたトルクから反力トルクとバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される第1マージンMgn1とを減じて得られる値として第1始動閾値Tstartを設定すると共にバッテリ50の出力制限Woutから始動時電力Wstartとバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される第2マージンMgn2とを減じて得られる値として第2始動閾値Pstartを設定するものに限定されるものではなく、バッテリ50の出力制限Woutに無関係に車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される第1マージンMgn1や第2マージンMgn2を用いて第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを設定するものとしたり、電動走行優先モードとハイブリッド走行優先モードとを切り替える走行モード選択スイッチが設けられたハイブリッド車では、走行モード選択スイッチにより電動走行優先モードが選択されたときには車速Vに応じた第1マージンMgn1や第2マージンMgn2を用いて第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを設定するものとしたり、電動走行を指示する電動走行指示スイッチが設けられたハイブリッド車では、電動走行指示スイッチがオンのときの電動走行時に車速Vに応じた第1マージンMgn1や第2マージンMgn2を用いて第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを設定するものとしたり、走行モードを設定しないハイブリッド車では、エンジン22の始動用閾値として、常に、バッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定された第1マージンMgn1と第2マージンMgn2とを用いて第1始動閾値Tstartと第2始動閾値Pstartとを設定するものとしたりするなど、電動走行中は、電動機の定格トルクから内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に二次電池の出力制限から内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と車速が大きいほど小さくなる傾向の第2のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、要求トルクTr*が第1始動閾値Tstart以上に至ったか要求パワーPe*が第2始動閾値Pstart以上に至ったときには、エンジン22を始動しながら駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力するようエンジン22とモータMG1とモータMG2とを制御するものに限定されるものではなく、電動走行中に要求駆動力が第1の始動閾値以上に至ったとき又は要求パワーが第2の始動閾値以上に至ったときに内燃機関が始動されると共に要求駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。
本発明の第2のハイブリッド車との対応関係としては、実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG1が「発電機」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、バッテリ50が「二次電池」に相当し、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定する図3の電動走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS210の処理や図4のハイブリッド走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS510の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「要求駆動力設定手段」に相当し、要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものと損失としてのロスLossとの和として計算される走行用パワーPdrv*と充放電要求パワーPb*との和として要求パワーPe*を設定する図3の電動走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS230の処理や図4のハイブリッド走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS530の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「要求パワー設定手段」に相当し、電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づくバッテリ50の残容量SOCとバッテリ50の電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算するバッテリECU52が「出力制限設定手段」に相当し、バッテリ50の残容量(SOC)がエンジン22の始動を行なうことができる程度に設定された閾値Shvに至るまでモータ運転モードによる走行(電動走行)を優先して走行する電動走行優先モードを設定し、バッテリ50の残容量(SOC)が閾値Shvに至った以降はエンジン運転モードによる走行(ハイブリッド走行)を優先して走行するハイブリッド走行優先モードを設定する図2の走行モード設定ルーチンを実行する電子制御ユニット70が「走行モード設定手段」に相当し、電動走行優先モードによって走行しているときには、エンジン22を始動するための閾値として、モータMG2の回転数Nm2によって定まるモータMG2の定格トルクに減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたトルクからエンジン22をクランキングするときに駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用するトルクを打ち消すための反力トルクとバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される第1マージンMgn1とを減じて得られる値として第1始動閾値Tstartを設定すると共にバッテリ50の出力制限Woutからエンジン22を始動するときに必要となる始動時電力Wstartとバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される第2マージンMgn2とを減じて得られる値として第2始動閾値Pstartを設定する図3の電動走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS240,S250の処理を実行し、ハイブリッド走行優先モードによって走行しているときには、エンジン22を始動するための閾値として、モータMG2の定格トルクに減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたトルクから反力トルクと車速Vに無関係にバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に設定される第3マージンMgn3とを減じて得られる値として第1始動閾値Tstartを設定すると共にバッテリ50の出力制限Woutから始動時電力Wstartと車速Vに無関係にバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に設定される第4マージンMgn4とを減じて得られる値として第2始動閾値Pstartを設定する図4のハイブリッド走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS540,S550の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「始動閾値設定手段」に相当し、要求トルクTr*が第1始動閾値Tstart以上に至ったか要求パワーPe*が第2始動閾値Pstart以上に至ったときには、エンジン22を始動しながら駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力するようエンジン22とモータMG1とモータMG2とを制御する図3の電動走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS320の処理や図4のハイブリッド走行優先モード駆動制御ルーチンのステップS620の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とが「制御手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「発電機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、始動時に内燃機関をクランキングすると共に運転状態の内燃機関からの動力を用いて発電するものであれば如何なるタイプの発電機であっても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、走行用の動力を出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「二次電池」としては、リチウムイオン二次電池として構成されたバッテリ50に限定されるものではなく、ニッケル水素二次電池や鉛蓄電池など、如何なるタイプの二次電池としても構わない。「要求駆動力設定手段」としては、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定するものに限定されるものではなく、アクセル開度Accだけに基づいて要求トルクを設定するものや走行経路が予め設定されているものにあっては走行経路における走行位置に基づいて要求トルクを設定するものなど、車両に要求される要求駆動力を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「要求パワー設定手段」としては、要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものと損失としてのロスLossとの和として計算される走行用パワーPdrv*と充放電要求パワーPb*との和として要求パワーPe*を設定するものに限定されるものではなく、要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーを設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「出力制限設定手段」としては、バッテリ50の残容量(SOC)とバッテリ50の電池温度Tbとに基づいて出力制限Woutを演算するものに限定されるものではなく、残容量(SOC)や電池温度Tbの他に例えばバッテリ50の内部抵抗などに基づいて演算するものなど、二次電池から出力可能な最大電力としての出力制限を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「走行モード設定手段」としては、バッテリ50の残容量(SOC)が閾値Shvに至るまで電動走行を優先して走行する電動走行優先モードを設定し、バッテリ50の残容量(SOC)が閾値Shvに至った以降はハイブリッド走行を優先して走行するハイブリッド走行優先モードを設定するものに限定されるものではなく、電動走行をハイブリッド走行に対して優先して走行する電動走行優先モードとハイブリッド走行を電動走行に対して優先して走行するハイブリッド走行優先モードとから走行モードを設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「始動閾値設定手段」としては、電動走行優先モードによって走行しているときにはモータMG2の定格トルクに減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたトルクから反力トルクとバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される第1マージンMgn1とを減じて得られる値として第1始動閾値Tstartを設定すると共にバッテリ50の出力制限Woutから始動時電力Wstartとバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に且つ車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される第2マージンMgn2とを減じて得られる値として第2始動閾値Pstartを設定し、ハイブリッド走行優先モードによって走行しているときにはモータMG2の定格トルクに減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたトルクから反力トルクと車速Vに無関係にバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に設定される第3マージンMgn3とを減じて得られる値として第1始動閾値Tstartを設定すると共にバッテリ50の出力制限Woutから始動時電力Wstartと車速Vに無関係にバッテリ50の出力制限Woutが大きいほど大きくなる傾向に設定される第4マージンMgn4とを減じて得られる値として第2始動閾値Pstartを設定するものに限定されるものではなく、電動走行優先モードによって走行しているときにはバッテリ50の出力制限Woutに無関係に車速Vが大きいほど小さくなる傾向に設定される第1マージンMgn1や第2マージンMgn2を用いて第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを設定し、ハイブリッド走行優先モードによって走行しているときには車速Vにもバッテリ50の出力制限Woutに無関係に設定された第3マージンMgn3や第4マージンMgn4を用いて第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを設定するものとしたり、電動走行優先モードとハイブリッド走行優先モードとを切り替える走行モード選択スイッチが設けられたハイブリッド車では、走行モード選択スイッチにより電動走行優先モードが選択されたときには車速Vに応じた第1マージンMgn1や第2マージンMgn2を用いて第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを設定し、走行モード選択スイッチによりハイブリッド走行優先モードが選択されたときには車速Vに無関係の第3マージンMgn3や第4マージンMgn4を用いて第1始動閾値Tstartや第2始動閾値Pstartを設定するものとしたりするなど、電動走行優先モードが走行モードとして設定されているときには、電動機の定格トルクから内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に二次電池の出力制限から内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と車速が大きいほど小さくなる傾向の第2のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定し、ハイブリッド走行優先モードが走行モードとして設定されているときには、電動機の定格トルクから内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと第3のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に二次電池の出力制限から内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と第4のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、要求トルクTr*が第1始動閾値Tstart以上に至ったか要求パワーPe*が第2始動閾値Pstart以上に至ったときには、エンジン22を始動しながら駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力するようエンジン22とモータMG1とモータMG2とを制御するものに限定されるものではなく、電動走行中に要求駆動力が第1の始動閾値以上に至ったとき又は要求パワーが第2の始動閾値以上に至ったときに内燃機関が始動されると共に要求駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド車の製造産業などに利用可能である。
20,120,220,320,420 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、24a CPU、24b ROM、24c RAM、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、56 DC/DCコンバータ、58 AC/DCコンバータ、59 電源コード、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、329 クラッチ、330,430 変速機、MG,MG1,MG2 モータ。

Claims (7)

  1. 走行用の動力を出力可能な内燃機関と、始動時に前記内燃機関をクランキングすると共に運転状態の前記内燃機関からの動力を用いて発電する発電機と、走行用の動力を出力可能な電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、を備え、前記内燃機関の運転を停止した状態で前記電動機からの動力だけで走行する電動走行と前記内燃機関からの動力と前記電動機からの動力とにより走行するハイブリッド走行とが可能なハイブリッド車であって、
    車両に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーを設定する要求パワー設定手段と、
    前記二次電池から出力可能な最大電力としての出力制限を設定する出力制限設定手段と、
    前記電動走行中は、前記電動機の定格トルクから前記内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に前記二次電池の出力制限から前記内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と車速が大きいほど小さくなる傾向の第2のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定する始動閾値設定手段と、
    前記電動走行中に前記設定された要求駆動力が前記第1の始動閾値以上に至ったとき又は前記設定された要求パワーが前記第2の始動閾値以上に至ったときに前記内燃機関が始動されると共に前記設定された要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備えるハイブリッド車。
  2. 請求項1記載のハイブリッド車であって、
    前記始動閾値設定手段は、前記設定された出力制限が大きいほど大きくなる傾向に前記第1のマージンおよび/または前記第2のマージンを設定する手段である、
    ハイブリッド車。
  3. 走行用の動力を出力可能な内燃機関と、始動時に前記内燃機関をクランキングすると共に運転状態の前記内燃機関からの動力を用いて発電する発電機と、走行用の動力を出力可能な電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、を備え、前記内燃機関の運転を停止した状態で前記電動機からの動力だけで走行する電動走行と前記内燃機関からの動力と前記電動機からの動力とにより走行するハイブリッド走行とが可能なハイブリッド車であって、
    車両に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーを設定する要求パワー設定手段と、
    前記二次電池から出力可能な最大電力としての出力制限を設定する出力制限設定手段と、
    前記電動走行を前記ハイブリッド走行に対して優先して走行する電動走行優先モードと前記ハイブリッド走行を前記電動走行に対して優先して走行するハイブリッド走行優先モードとから走行モードを設定する走行モード設定手段と、
    前記電動走行優先モードが走行モードとして設定されているときには、前記電動機の定格トルクから前記内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に前記二次電池の出力制限から前記内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と車速が大きいほど小さくなる傾向の第2のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定し、前記ハイブリッド走行優先モードが走行モードとして設定されているときには、前記電動機の定格トルクから前記内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと第3のマージンとを減じて前記第1の始動閾値を設定すると共に前記二次電池の出力制限から前記内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と第4のマージンとを減じて前記第2の始動閾値を設定する始動閾値設定手段と、
    前記電動走行中に前記設定された要求駆動力が前記第1の始動閾値以上に至ったとき又は前記設定された要求パワーが前記第2の始動閾値以上に至ったときに前記内燃機関が始動されると共に前記設定された要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備えるハイブリッド車。
  4. 請求項3記載のハイブリッド車であって、
    前記始動閾値設定手段は、前記設定された出力制限が大きいほど大きくなる傾向に前記第1のマージンおよび/または前記第2のマージンを設定すると共に前記設定された出力制限が大きいほど大きくなる傾向に前記第3のマージンおよび/または前記第4のマージンを設定する手段である、
    ハイブリッド車。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つの請求項に記載のハイブリッド車であって、
    前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸と車軸に連結された駆動軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構を備え、
    前記電動機は、前記駆動軸に動力を出力するよう接続されてなる、
    ハイブリッド車。
  6. 走行用の動力を出力可能な内燃機関と、始動時に前記内燃機関をクランキングすると共に運転状態の前記内燃機関からの動力を用いて発電する発電機と、走行用の動力を出力可能な電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、を備え、前記内燃機関の運転を停止した状態で前記電動機からの動力だけで走行する電動走行と前記内燃機関からの動力と前記電動機からの動力とにより走行するハイブリッド走行とが可能なハイブリッド車の制御方法であって、
    前記電動走行中は、前記電動機の定格トルクから前記内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に前記二次電池から出力可能な最大電力としての出力制限から前記内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と車速が大きいほど小さくなる傾向の第2のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定し、車両に要求される要求駆動力が前記第1の始動閾値以上に至ったとき又は前記要求駆動力に基づいて車両に要求される要求パワーが前記第2の始動閾値以上に至ったときに前記内燃機関が始動されると共に前記設定された要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する、
    ことを特徴とするハイブリッド車の制御方法。
  7. 走行用の動力を出力可能な内燃機関と、始動時に前記内燃機関をクランキングすると共に運転状態の前記内燃機関からの動力を用いて発電する発電機と、走行用の動力を出力可能な電動機と、前記発電機および前記電動機と電力のやりとりが可能な二次電池と、を備え、前記内燃機関の運転を停止した状態で前記電動機からの動力だけで走行する電動走行を前記内燃機関からの動力と前記電動機からの動力とにより走行するハイブリッド走行に対して優先して走行する電動走行優先モードによる走行と前記ハイブリッド走行を前記電動走行に対して優先して走行するハイブリッド走行優先モードによる走行とが可能なハイブリッド車の制御方法であって、
    前記電動走行優先モードにより走行しているときには、前記電動機の定格トルクから前記内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと車速が大きいほど小さくなる傾向の第1のマージンとを減じて第1の始動閾値を設定すると共に前記二次電池から出力可能な最大電力としての出力制限から前記内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と車速が大きいほど小さくなる傾向の第2のマージンとを減じて第2の始動閾値を設定し、前記電動走行中に車両に要求される要求駆動力が前記第1の始動閾値以上に至ったとき又は前記要求駆動力に基づく車両に要求される要求パワーが前記第2の始動閾値以上に至ったときに前記内燃機関が始動されると共に前記要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、
    前記ハイブリッド走行優先モードにより走行しているときには、前記電動機の定格トルクから前記内燃機関をクランキングするときに車両に作用するトルクを打ち消すためのトルクと第3のマージンとを減じて前記第1の始動閾値を設定すると共に前記二次電池の出力制限から前記内燃機関を始動するときに要する電力としての始動時電力と第4のマージンとを減じて前記第2の始動閾値を設定し、前記電動走行中に前記要求駆動力が前記第1の始動閾値以上に至ったとき又は前記要求パワーが前記第2の始動閾値以上に至ったときに前記内燃機関が始動されると共に前記要求駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する、
    ことを特徴とするハイブリッド車の制御方法。
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