JP2010095785A - 溶銑の脱燐方法 - Google Patents

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【課題】蛍石を使用せず、低燐鋼を効率よく製造する溶銑脱燐方法を提供する。
【解決手段】上底吹き転炉を用いて、滓化促進剤である蛍石を使用せずに酸素源およびCaO源を供給して溶銑から燐を除去する方法であって、脱燐吹錬終了後に転炉から採取したスラグを分析して得られるCaOとSiOとの質量%比が1.8以上2.4以下となる条件下において、上吹きランスから吹き付ける酸素が溶銑浴面に形成する火点面積と前記転炉内の溶銑浴表面積との比を0.15以上とする。CaO源として、粒径を3mm以下に調整した粉体CaO源を用い、上吹きランスから炉内の溶銑に吹き付けることが好ましい。
【選択図】図5

Description

本発明は、溶銑脱燐処理方法において、蛍石を用いることなしに、脱燐効率を向上させる脱燐方法に関するものである。
近年、低燐鋼の需要の増加に伴い、溶銑段階で予備脱燐を行って溶銑中の燐濃度を所定のレベルまで低下させた後、転炉で脱炭脱燐吹錬を実施する製鋼方法が発展してきた。この予備脱燐処理は、トーピードカーや溶銑鍋、あるいは転炉等の設備を用い、CaO系の精錬剤と酸素源を供給して行われる。
この処理において、効率的な脱燐反応を行うためには、スラグの組成やスラグ量等の制御が重要である。特に、蛍石を精錬剤に添加することで、スラグの溶融性が向上することは従来から知られており、実操業において,幅広く利用されてきた。
しかしながら、スラグの利材化という観点において、最近では、環境問題によりフッ素に関わる法規制が厳格化され、製鋼スラグ成品にもフッ素の溶出量及び濃度の規制が行われる状況にある。このため、スラグ中のフッ素濃度を極限まで低下させる必要があり、蛍石を使わない溶銑脱燐技術の開発が強く望まれている。
蛍石を低減した脱燐法として、特許文献1には、上吹きランスを通じて気体酸素と精錬剤の一部を溶銑に吹きつけて脱燐処理後のスラグ塩基度を2.5以上にすることで低燐溶銑を製造する方法が開示されている。
また特許文献2には、上底吹き機能を有する精錬炉を用いた溶銑脱燐処理において、石灰と酸素及び/又は酸化鉄の量を調整して、スラグ塩基度を0.8〜1.8とする溶銑脱燐方法が開示されている。
特開2003−328025 特開2002−105526
しかしながら、特許文献1に開示されるように脱燐処理後の塩基度を2.5以上に高めるにはCaOが多量に必要である。このため、スラグが増加して製造コストの増大を招くといった問題点がある。さらには、未滓化石灰が多くなることも問題である。この未滓化石灰は、スラグ冷却後水和反応等により膨張するため、スラグの利材化にとって大きな妨げとなる。
また、特許文献2に開示されるように脱燐処理後の塩基度1.8以下の低塩基度にすると、操業時はその低塩基度ゆえにCaO濃度が低くなり、このため脱燐能が低下し、極低燐鋼の溶製が困難となる。さらに、転炉からスラグが溢れるスロッピング現象が激しくなり、生産性が低下するという問題点がある。
そこで、本発明は、蛍石を使用せず、低燐鋼を効率よく製造する方法、具体的には脱燐吹錬後の溶銑における燐濃度を0.020質量%以下とする脱燐方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明者が鋭意検討した結果、蛍石を使わないで効率よく脱燐する方法として、スラグ条件としては、脱燐吹錬終了後に転炉から採取したスラグを分析して得られるCaOとSiOとの質量%比(以下、「実塩基度」とも表記する)を1.8〜2.4にすることが、コスト、生産性において重要であり、更に、このスラグ条件下において、上吹きランスから吹き付ける酸素が溶銑浴面に形成する火点面積と転炉内の溶銑浴表面積との比である「火点面積/溶銑浴表面積」を0.15以上にすることで脱燐反応が促進されることを本発明者は見出した。
本発明は、上記の知見に基づき完成されたもので、次のとおりである。
(1)上底吹き転炉を用いて、滓化促進剤である蛍石を使用せずに酸素源およびCaO源を供給して溶銑から燐を除去する方法であって、脱燐吹錬終了後に転炉から採取したスラグを分析して得られるCaOとSiOとの質量%比が1.8以上2.4以下となる条件下において、上吹きランスから吹き付ける酸素が溶銑浴面に形成する火点面積と前記転炉内の溶銑浴表面積との比を0.15以上とすることを特徴とする溶銑脱燐方法。
(2)前記CaO源として粒径を3mm以下に調整した粉体CaO源を用い、当該粉体CaO源を脱燐吹錬中に上吹きランスから炉内の溶銑に吹き付けることを特徴とする上記(1)に記載の溶銑脱燐方法。
本発明によれば、蛍石を使用せず、かつ生産性を低下させることなく、低燐溶銑を安定して製造することが可能となる。
以下、本発明に係る溶銑の脱燐方法の最良の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、溶銑中に含まれる燐(以下、「[P]」という。)およびスラグ中に含まれるT.Fe(スラグ中の全ての鉄酸化物(FeOやFe等)に含まれるFe成分の合計)の濃度を示す「%」は、いずれも、質量%を意味する。
本発明に係る溶銑の脱燐方法は、上底吹き転炉を用い、CaOを含む精錬剤(CaO源)を炉内の溶銑に添加して、酸素を含むガスを溶銑に吹き付けて精錬することによって、溶銑から燐を除去する脱燐吹錬を行う工程(以下、「脱燐処理」ともいう。)を備える。なお、CaO源とは、ここでは、脱燐を促進するために溶銑に添加される材料であって、CaOを40質量%以上含むものをいい、具体的にはCaOを92質量%以上含む生石灰や、石灰石、転炉スラグなどが該当する。
本発明に係る脱燐方法では、この脱燐吹錬(脱燐処理)において滓化促進剤である蛍石を使用せず、脱燐吹錬終了時のスラグの実塩基度が特定の範囲(1.8〜2.4)に含まれるように調整される条件下で、上吹きランスから吹き付ける酸素が溶銑浴面に形成する火点面積と転炉内の溶銑浴表面積との比((火点面積/溶銑浴表面積)であり、以下、「火点面積比率」という。)を0.15以上とすることで、0.020質量%以下まで効率良く脱燐することが実現されている。
以下にこれらの脱燐吹錬終了時のスラグの組成、および本発明に係る脱燐方法におけるその他の好適態様について説明する。
(1)実塩基度
本発明に係る脱燐方法を検討するにあたり、詳細な条件をさまざまに変化させながら脱燐処理試験を行った。その試験の概要は次のとおりである。
高炉から出銑された溶銑を機械撹拌式脱硫設備(KR脱硫装置)で脱硫処理をした後、脱燐処理用の上底吹きの230t転炉に溶銑を装入した。上吹きランスは直径30mm〜40mmの4孔ランスあるいは、直径18mm〜20mmの12孔ランスを用い、送酸速度は25〜30kNm/hrとした。
底吹きは4本の羽口からNガスを1800〜5400Nm/hr供給し、攪拌動力として約1000〜3100watt/tとなるようにした。
ここで、攪拌動力は下記式(1)に基づき規定した。
εb=6.18・(Q/W)・T・ln(1+ρgh/P) (1)
εb:底吹き撹拌動力(watt/t)
Q:底吹きガス流量:(Nm3/min/t)
W:溶鋼質量(t)
T:溶鋼温度(K)
ρ:溶鉄密度(kg/m3
h:浴深(m)
P:雰囲気圧力(Pa)
g:重力加速度(m/s2
CaOを含む精錬剤(CaO源)の投入方法は次のとおりとした。すなわち、CaO源としてCaOを質量%で92〜95%含む生石灰を溶銑1トン当たり10〜40kg使用し、上方投入または粉体(平均粒径:1.0mm)として上吹きランスからの供給とした。上方から投入する場合の生石灰形状は粒径10mm以下の塊状(平均径:4.5mm)であった。一方、上吹きランスから粉体CaOを吹き付ける場合の吹き込み速度は300〜500kg/分とし、この場合の粉体CaO量は、全投入CaO量の30〜70質量%であった。なお、いずれの試験の場合も蛍石は供給しなかった。
吹錬時間は8〜10分とし、脱燐処理後の溶銑温度が1290〜1300℃になるように温度制御を行った。
試験に供した溶銑は、質量%で、C:4.5〜4.8%、Si:0.35〜0.55%、Mn:0.2〜0.4%、P:0.08〜0.11%、S:0.001〜0.010%を含有していた。
脱燐処理後の溶銑は、質量%で、C:3.5〜3.8%、Si:≦0.02%、Mn:0.05〜0.15%、P:0.009〜0.045%、S:0.001〜0.010%を含有していた。
図1は、脱燐処理を行った後の溶銑の燐濃度([P](%))と脱燐処理後のスラグの実塩基度との関係を示すグラフである。なお、本発明において「スラグの実塩基度」とは、スラグサンプル中に含まれるCaO質量%分析値とSiO質量%分析値との比であって、CaO質量%分析値には遊離CaOを含む値を意味する。
低燐鋼を溶製するための「溶銑段階における予備脱燐脱燐処理の改善」という本発明の基本的な目的に鑑みれば、予備脱燐処理後の溶銑中[P]%は0.025%以下でなければならない。そのような[P]≦0.025%の溶銑を製造するためには、脱燐処理後のスラグの実塩基度は、1.8以上とする必要がある。それが1.80未満のとき、すなわちCaO/SiO<1.8と低いときには、脱燐処理に有効なCaOが少なくなってしまうため、図1に示されるように脱燐能が低下し、最低限安定して達成すべき目標としている脱燐処理後に[P]≦0.025%を得ることすら困難となってしまうのである。 逆に言えば、脱燐処理後に[P]≦0.025%とすることを安定的に実現するためには実塩基度を高めてやればよいが、蛍石を用いない場合には精錬剤であるCaOの溶融性が低下するため、実塩基度を高めることができない。このため、装入時での物質バランスに基づく計算により求められる塩基度(以下、「装入塩基度」ともいう。)を増やしても、図2に示されるように、脱燐処理後の実塩基度が2.4以上になることはなく、スラグサンプルに含まれることの無い未溶解のCaOが多く存在することとなってしまう。
このように、蛍石を使用しない本発明においては、脱燐処理後のスラグの実塩基度の範囲は1.8〜2.4となる。以下の試験結果においてもいずれも実塩基度はこの範囲である。
また、脱燐処理後のスラグの実塩基度が低くなるほど生産性が低下する傾向にある。この点について図3を用いて説明する。
図3は実塩基度とスロッピング指数との関係を示すグラフである。なお、「スロッピング指数」とはスロッピング発生時間/吹錬時間を意味する。
図3に示されるように、実塩基度が低い場合にはスロッピング指数が増大し、転炉の炉下にこぼれ出るスラグ量が増加する。特に、実塩基度が1.8以下の場合にはスロッピング指数が高くなる。このこぼれたスラグの処置を放置することができないため、回収等に時間を費やすことになる。
このように、生産性の観点からも実塩基度には1.8程度に下限が設定される。
次に、脱燐処理後のスラグの実塩基度を1.8以上に制御する方法の一つを、図4を用いて説明する。
図4は、底吹き攪拌動力と実塩基度との関係を示すグラフである。
底吹きガス流量を増やして撹拌を強化することにより、転炉内へ添加したCaO源の偏在が減少し、その溶融滓化が促進されるために実塩基度を高めることが可能である。具体的には、図4に示されるように、底吹き撹拌動力を2600watt/t以上で行うことが好適である。
なお、撹拌動力による実塩基度向上への寄与には上限がある。図4に示されるように、底吹撹拌動力が3000watt/t付近から撹拌動力上昇による実塩基度向上効果には飽和傾向が見られ、さらに底吹撹拌動力を高めても底吹きガス流量の増加による経済的効率の低下、あるいは、底吹き羽口の断面積を増加させたことに起因する地金の差込等の問題が生じる。したがって、底吹き撹拌総力は2600〜4000watt/tとすることが好ましい。
このような処理後のスラグ条件下(実塩基度1.8〜2.4)のもとで、更に効率よく脱Pを実施する手段として、火点面積比率を高めることが有用である。
上吹き酸素により形成される火点においては、その他の領域よりもより高温であり、かつFeOの生成が活発に行われる。このため、火点にあるCaOはCaO-FeOの低融点の化合物を容易に生成し、CaOの溶融が進む。
よって、その火点面積を増加させる、すなわち火点面積比率を大きくすることは、装入CaOの溶融率の増加およびスラグ中のFeOを増加させ、脱燐効率を高めることにとって有効な手段である。
ここで酸素火点面積(A、単位:m)は以下によって表される。
A = πr2n
A:総火点面積(m2
r:火点半径(m)
n:ノズル数
火点半径rは次の式で表される。
r = (H-X)tan10°
H:ランス-湯面間距離(m)
X:酸素ジェットのコア長さ
酸素ジェットのコア長さXは次の式で表される。
X = (11M2-23.5M+20)×De
De:ノズル出口径(mm)
M:酸素ジェットのマッハ数
なお、ノズル出口径Deおよび酸素ジェットのマッハ数Mは、ノズルスロート径(Ds、単位:mm)との間で次の関係を満足する。
(De/Ds)2= [5/6×(1+M2/5)]3/M
また、上記の式では、計算を簡単にするため、ノズル孔の角度および火点同士の重なりを無視している。
下記の条件で行われた吹錬後のスラグの実塩基度およびT.Feと、上記の式に基づき算出された火点面積比率との関係の一例を図5および6に示す。
吹錬時間:8〜9分
処理後温度:1290℃〜1300℃
底吹き撹拌動力:2600〜3100watt/t
図5および6に示されるように、火点面積比率が0.15以上となる領域で実塩基度およびT.Feが高位に安定する。
ただし、火点面積比率を高くし過ぎると、転炉内の側壁耐火物の溶損を招く危険が生じてくる。したがって、火点面積比率は安定操業という観点から0.30程度が上限である。
このようにして、本発明の課題である「蛍石を使用せずに、脱燐処理後[P]≦0.020%である低燐溶銑を製造すること」を、安定して解決することができると分かった。
また、上吹き酸素により形成される火点面積比率の増加に併せて、さらに添加CaO源の溶融速度を高めるためには、添加するCaO源をより細かくすることが有効である。しかし粒径が5mmより細かい粒度分布のCaO源を用いて転炉の上方から投入した場合、集塵ロスが増加してしまう。よって、より細かい粒度の精錬剤を投入する手段としてはそれを上吹きランスからキャリアガスとともに溶銑に吹き付けることが好ましく、このようにすることで集塵ロスを増加させることなくCaOの溶解性を増加させることが実現される。
このときの吹き付ける粉体CaO量は多いほどよく、全投入CaO量の30%以上とすることが好ましい。
また、吹き付ける期間としては、精錬剤の溶融時間を考慮して上吹き酸素供給時間(吹錬時間)の80%が経過するまでとすることが望ましい。
高炉から出銑された溶銑を機械撹拌式脱硫設備(KR脱硫装置)で脱硫処理をした後、脱燐処理用の上底吹きの230T転炉に溶銑を装入した。このとき、転炉内における溶銑浴面の面積は25mであった。
脱燐条件は表1に示すとおりであり、上吹きランスは直径21mmの12孔(本発明例)または直径36mmの4孔(比較例)を用いて送酸速度は25000Nm/hr〜30000Nm/hrの間で変化させ、底吹きは4本の羽口から5400Nm/hrでNガスにて行った。
CaOの供給は塊状生石灰(粒径15〜30mm)の炉の上方からの投入またはこの上方投入と上吹きランスからの粉体生石灰(粒径3mm以下)の吹き付けとの併用により行った。上方投入と吹き付けとを併用した場合における吹き付けによる粉体CaOの供給量は全CaO供給量の60質量%とし、粉体CaOの吹き込み速度は500kg/分とした。
吹錬時間は8〜10分、処理後の温度は1290〜1300℃に制御した。
なお、火点面積の調整はランス種類を変更することおよびランス高さを調整することにより行った。
試験に供した溶銑の化学組成は、質量%で、C:4.5〜4.8%、Si:0.45%、Mn:0.2〜0.4%、P:0.090%〜0.099%、S:0.001〜0.004%であった。
脱燐処理後の溶銑の化学組成は、質量%で、C:3.5〜3.8%、Si:≦0.02%、Mn:0.05〜0.15%、P:0.007〜0.025%、S:0.001〜0.004%であった。
Figure 2010095785
表1に示されるように、火点面積比率が0.15以上である場合(試験No.1〜4)には、装入塩基度を同一(2.2)とした条件下にあっても、脱燐処理後のスラグの実塩基度は1.80〜2.40の範囲内でもより高い範囲(2.0以上)にあり、処理後のT.Feは6.0%以上となって、処理後の燐濃度を0.020%以下とする本発明実施の管理目標値を達成していた。
特に、粉体CaOを使用した場合(試験No.2および4、いずれも使用率は60%)には、CaOの溶融率が高まり、実塩基度がさらに高位で安定した。このため、処理後の燐濃度は0.015%以下となる特に良好な結果が得られた。
これに対し、火点面積比率が0.15未満の場合(試験No.5〜8)には、燐濃度は最低限の到達管理目標値である0.025%以下は達成していたものの、火点面積比率が0.15以上である本発明例のように0.020%以下とはならなかった。
実塩基度と脱燐処理後の溶鋼の燐濃度との関係を示すグラフである。 装入塩基度と実塩基度との関係を示すグラフである。 実塩基度とスロッピング指数との関係を示すグラフである。 底吹撹拌動力と処理後塩基度(実塩基度)との関係を示すグラフである。 実塩基度と火点面積比率との関係を示すグラフである。 脱燐処理後のT.Feと火点面積比率との関係を示すグラフである。 実塩基度と火点面積比率との関係にCaOの供給方法が与える影響を示すグラフである。

Claims (2)

  1. 上底吹き転炉を用いて、滓化促進剤である蛍石を使用せずに酸素源およびCaO源を供給して溶銑から燐を除去する方法であって、
    脱燐吹錬終了後に転炉から採取したスラグを分析して得られるCaOとSiOとの質量%比が1.8以上2.4以下となる条件下において、
    上吹きランスから吹き付ける酸素が溶銑浴面に形成する火点面積と前記転炉内の溶銑浴表面積との比を0.15以上とすることを特徴とする溶銑脱燐方法。
  2. 前記CaO源として粒径を3mm以下に調整した粉体CaO源を用い、当該粉体CaO源を脱燐吹錬中に上吹きランスから炉内の溶銑に吹き付けることを特徴とする請求項1に記載の溶銑脱燐方法。
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