JP2003147426A - 製鋼方法 - Google Patents
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Abstract
方法を提供する。 【解決手段】 (1)脱炭炉スラグの塩基度(CaO/
SiO2)が3〜7であり、脱炭炉スラグ中のAl2O3
濃度が4〜20質量%であり、この脱炭炉スラグを使用
して前記脱りん炉で脱りんを行った後の脱りんスラグの
塩基度(CaO/SiO2)が1.5以上であり、脱り
んスラグ中のAl2O3濃度が3〜10質量%である製綱
方法。(2)前記脱りん処理に際して、CaO含有粉を
上吹きすることが望ましい。また、CaO含有粉は、A
l2O3およびFe2O3の少なくとも1種を含有すること
がさらに望ましい。
Description
び脱炭を行う製鋼方法に関し、特にスラグ中にCaF2
含有物を添加しないで低りん鋼を溶製することが可能な
製鋼方法に関する。
り、製鋼スラグの発生量そのものを低減する試みが成さ
れている。
は、脱りん溶銑を脱炭する際に生成するスラグ(以下、
脱炭炉スラグともいう)を溶銑脱りん処理に使用する方
法が提案され、製鋼スラグの発生量を大幅に低減できる
としている。
スラグ中のフッ素(環境対策上低減が求められている元
素)の低減技術として、生石灰のスラグ化促進剤である
CaF2含有物の代わりに、造塊スラグを利用する方法
が提案されている。
46号公報に開示された方法で脱炭炉スラグを用いて溶
銑脱りんする場合には、脱りんスラグの塩基度(CaO
/SiO2)を所定値にするために、脱炭炉スラグの他
に生石灰等のCaO含有物の添加が必須である。すなわ
ち、脱炭炉スラグにはSiO2が含有されており、脱り
んスラグの塩基度を所望の値にするには、脱炭炉スラグ
を用いることに加えて、スラグ塩基度調整用にCaO含
有物を添加することが必要である。
脱りん処理中に十分溶融し、添加したCaO含有物は、
ある程度スラグ化させることができる。しかしながら、
この方法により溶銑脱りんする方法では、蛍石を使用し
なければ脱炭炉スラグと添加したCaO含有物とを十分
にスラグ化させて、高脱りん率を得るのに必用な塩基度
(CaO/SiO2)である1.5以上を安定して実現す
ることが困難であるという問題がある。
開示された方法は、CaO含有物のスラグ化促進剤であ
るAl2O3を含有した造塊スラグを、溶銑脱りん処理に
使用するものであるが、この造塊スラグは、溶製鋼種や
温度等の精錬条件によって、組成が大幅に異なるおそれ
があり、安定した組成が得られなくなるおそれがある。
くしたい場合には、スラグ中のAl 2O3濃度は数%以下
に低減する必要がある。一方、溶鋼温度が目標温度に対
して低い場合には、溶鋼中にAlを溶解して酸素ガスを
上吹きする昇温法が採られることが多く、その際に生成
するAl2O3によって、スラグ中のAl2O3濃度が逆に
増加するという問題がある。
物を添加しないで低りん鋼を溶製することが可能な製鋼
方法を提供することにある。
にCaF2含有物を添加しない製鋼方法を検討した結
果、下記の知見を得た。
CaO含有物(例えば、生石灰)のスラグ化を促進する
効果がある。但し、Al2O3単体の融点は、約2050
℃と非常に高いため、そのまま添加しても溶融しない。
溶銑脱りん処理に使用する場合には、軟化点の低い化合
物または混合物とすることが必要である。
物として脱炭炉スラグを利用することができる。また、
Al2O3含有物を脱炭炉スラグ中へ添加する精錬炉とし
ては、十分な撹拌効果が期待できる上下両吹き機能を有
した転炉形式の炉(以下、単に転炉ともいう)がCaO
含有物のスラグ化に効果的である。
温度は一般的に1600℃以上と非常に高いので、脱炭
により生成した脱炭炉スラグも高温となり、Al2O3含
有物を高温スラグ中に添加することにより、Al2O3含
有物を脱炭炉スラグ中に十分溶解させることができる。
O3溶解に利用することができるので、Al2O3を含有
したプリメルトスラグを別のプロセスで溶製するのに比
べて、極めて安価にAl2O3を溶融したスラグを溶製す
ることができる。
グを脱りん剤として溶銑脱りん処理試験に使用したとこ
ろ、この脱炭炉スラグと共に塩基度(CaO/Si
O2)調整用に添加したCaO含有物のスラグ化が容易
となり、このスラグの塩基度(CaO/SiO2)を、
脱りん能の高い1.5以上に高めることができる。
て、CaO含有物粉を上吹きすることにより、スラグ化
がさらに容易になる。 (G)前記CaO含有物粉に、Al2O3およびFe2O3
の少なくとも1種を含有させると、CaO含有物粉のみ
の上吹きに比べてスラグ化が容易になる。
iO2)およびAl2O3含有濃度を所定値に調整し、こ
のAl2O3含有脱炭炉スラグを利用して溶銑脱りん処理
を行い、溶銑脱りん処理終了時の脱りんスラグの塩基度
(CaO/SiO2)およびAl2O3含有濃度を所定値
に調整することにより、溶銑脱りん処理後の溶銑中の
[P]濃度を所定目標値以下に低減できる。なお、脱りん
精錬炉としては、十分な撹拌効果が期待できる上下両吹
き機能を有した転炉形式の炉が前記脱炭精錬炉と同様に
効果的である。
ことにより、溶鋼中の[P]濃度をさらに低減できる。本
発明は、以上の知見に基づいてなされたもので、その要
旨は、下記のとおりである。
形式の炉のうちの一方を脱りん炉、他方を脱炭炉として
使用し、溶銑を前記脱りん炉で脱りんを行った後、前記
脱炭炉で脱炭を行い、この脱炭により生成した脱炭炉ス
ラグを前記脱りん炉に供給して溶銑の脱りんを行う製鋼
方法であって、前記脱炭炉スラグの塩基度(CaO/S
iO2)が3〜7であり、脱炭炉スラグ中のAl2O3濃
度が4〜20質量%であり、この脱炭炉スラグを使用し
て前記脱りん炉で脱りんを行った後の脱りんスラグの塩
基度(CaO/SiO2)が1.5以上であり、脱りん
スラグ中のAl2O3濃度が3〜10質量%であることを
特徴とする製鋼方法。
有粉を上吹きすることを特徴とする上記(1)に記載の
製鋼方法。 (3)前記CaO含有粉は、Al2O3およびFe2O3の
少なくとも1種を含有することを特徴とする上記(2)
に記載の製鋼方法。
は、スラグ中のCaO濃度(質量%)をSiO2濃度
(質量%)で除した値をいう。
機能を有した2基の転炉形式の炉のうちの一方を脱りん
炉、他方を脱炭炉として溶銑の脱りんおよび脱炭精錬を
行う2工程からなる。上下両吹き機能を有した転炉形式
の炉とは、上吹きランスから酸素を吹き込み、底吹き羽
口から、例えば、Ar、N2 、CO2 、CO、O2およ
び炭化水素等の一種ないし2種以上を吹き込むことが可
能な上底吹き転炉を意味する。
2O3含有物を添加する。CaO含有物としては生石灰、
消石灰または石灰石等が使用され、Al2O3含有物とし
てはボーキサイト、赤泥、バン土頁岩、精製Al2O3ま
たはAl灰(金属Al分が比較的少ない低級品)等が使用
できる。Al2O3含有物を転炉へ添加する場合、Al2
O3含有物の粒径を0.1〜5mmとするのが望ましい。A
l2O3含有物の粒径が0.1mm未満であると、転炉へ装
入時にAl2O3含有物が飛散し易く、転炉への添加効率
が低下するおそれがあるからである。一方、粒径が5mm
を超えると、Al2O3の融点が前記の通り高いため、ス
ラグ中に十分溶解することが困難となるおそれがあるか
らである。
ば、酸化鉄、石灰等)とを混合し、粒径が10mm以上に
塊成化して添加する場合には、Al2O3含有物の粒径は
小さいほど望ましい。それは、粒径が小さくても塊成化
しているため、転炉(脱炭炉)へ装入時に飛散するおそれ
が少ないからである。また、粒径が小さいほど、転炉
(脱炭炉)へ装入後に他の物質と速やかに反応して、Al
2O3含有物がより早くスラグ中に溶解するからである。
(溶銑中の[C]濃度が1質量%以上の時期)に添加するの
が望ましい。吹錬中期以降では、Al2O3含有物に脱炭
時の反応熱を十分付与する前に吹錬が終了し、Al2O3
含有物を十分にスラグ中に溶解させることが困難になる
おそれがあるからである。
炭処理後の脱炭炉スラグ組成が下記およびに記載の
範囲となるように、脱炭炉スラグ中に添加され、CaO
含有物は、下記(a)または(b)の方法で添加するこ
とが望ましい。 (a)脱炭吹錬前もしくは吹錬開始直後に脱炭炉内へ全
量添加する。 (b)脱炭吹錬中に炉上ホッパーから適宜分割添加す
る。
錬中期以前(溶銑中の[C]濃度が1質量%以上の時期)に
添加するのが望ましい。 塩基度(CaO/SiO2):3〜7 Al2O3含有濃度:4〜20質量%(以下、質量%を
単に%で表す)
ると、溶銑脱りん処理時に所定範囲の塩基度(CaO/
SiO2)を得るためには、スラグ中のSiO2量の増加
(脱珪反応)分を考慮してCaO含有物(例えば、生石
灰)をさらに添加することが必要となって脱りんスラグ
量が増加するので、溶銑脱りん処理時のスロッピングが
起こりやすくなり、鉄歩留の低下が問題となる。一方、
塩基度(CaO/SiO2)が7を超えると、脱炭炉ス
ラグの軟化点が急激に上昇して、脱りん処理時にCaO
含有物を十分にスラグ化することが困難となり、脱りん
率が低下する。
であると、脱りんスラグ中へ添加する脱炭炉スラグ量が
過大となり、同時に脱炭炉スラグ中のSiO2量が過大
となるため、溶銑脱りん処理時のスロッピングが問題と
なり、鉄歩留の低下が問題となる。また、スラグ中のA
l2O3濃度が20%を超えると、脱炭吹錬時のスロッピ
ングが問題となり、鉄歩留の低下が問題となる。
後、溶銑脱りん処理に使用するが、溶銑脱りん処理後の
脱りんスラグ組成が下記およびに記載の範囲となる
ように、脱炭炉スラグ中にCaO含有物が添加され、C
aO含有物は、下記(a)〜(d)のいずれかの方法で
添加することが望ましい。
に脱りん炉内へ全量添加する。 (b)脱りん吹錬中に炉上ホッパーから適宜分割添加す
る。 (c)CaO含有物を粉体として上吹き酸素と共に溶銑
へ吹き付ける。 (d)Al2O3およびFe2O3の少なくとも1種を含有
させたCaO含有物を粉体として上吹き酸素と共に溶銑
へ吹き付ける。
い脱りん率(処理後の溶銑中の[P]濃度≦0.015%)
を得ることができない。一方、塩基度(CaO/SiO
2)が10を超えると、脱りん剤として脱炭炉スラグと
ともに添加した塊状または粉体のCaO含有物(例え
ば、生石灰)のスラグ化が困難となるおそれがあり、塩
基度(CaO/SiO2)は10以下が望ましい。
であると、Al2O3によるCaO含有物のスラグ化促進
効果が十分に得られず、高い脱りん率が得られない。ま
た、スラグ中のAl2O3濃度が10%を超えると、溶銑
脱りん処理時のスロッピングが問題となり、鉄歩留の低
下が問題となる。
Al2O3含有物またはFe2O3含有物の粒度は0.01
5〜0.150mmが好ましい。なお、Fe2O3含有物
は、鉄鉱石またはミルスケール等が使用される。
が増大したり、粉が配管壁へ多量に付着したりするおそ
れがあり、0.150mmを超えると火点でのスラグ化が
不十分となるおそれがある。
5〜3.0m3 (標準状態)/minとするのが望ましい。
0.5m3 (標準状態)/min未満では、酸素供給不足の
ため脱りん速度が低下するおそれがあり、所定の処理時
間内に目標の溶銑中の[P]濃度まで低減できない可能性
がある。また、3.0m3 (標準状態)/minを超える
と、上吹き酸素の溶銑への衝突エネルギーが大きくなり
すぎて、吹錬中のスピッティング量が増大するおそれが
あり好ましくない。
りAr、N2 、CO2 、CO、O2および炭化水素等の
一種ないし2種以上を用いることができる。また、攪拌
ガス流量は、溶銑t当たり、0.05〜0.6m3 (標
準状態)/minとするのが望ましい。0.05m3 (標準
状態)/min未満では、反応速度が高くならないおそれが
あり、所定の処理時間内に目標の溶銑中の[P]濃度まで
低減できない可能性がある。また、0.6m3 (標準状
態)/minを超えると、スラグ中の(FeO)が溶銑中の
[C]により素早く還元され、脱りん率が低下するおそ
れがあるからである。
15%であり、温度が約1330℃である溶銑2トンを
試験転炉に装入し、珪石8kg、マグネシア6kg、生石
灰、精製Al2O3を所定量(生石灰、珪石、マグネシア
の平均粒径は10mm、精製Al2O3の平均粒径は3m
m)、スケール30kgを上置き添加した。その後、上吹
きランスから酸素を溶銑中に5.4m3(標準状態)/minで
約19分間吹き付け、同時に底吹き羽口からArガスを
溶銑中に0.6m3(標準状態)/min吹き込み脱炭処理を行
った。吹錬後の溶鋼温度は約1680℃であった。 な
お、吹錬後の溶鋼の目標濃度は、[C]0.05%、[P]
≦0.010%とした。また、この試験で生成した脱炭
炉スラグを溶銑脱りん処理に用いた。
述べる。 (1)塊状生石灰使用時:試験No.1〜21 成分組成が、[C]:約4.5%、[Si]:約0.3%、
[P]:約0.10%であり、温度が約1320℃である
溶銑2トンを転炉に装入し、スケールを20kg、前記試
験で生成済みの塊状脱炭炉スラグ(粒径:3〜25mm)お
よび塊状生石灰(粒径:3〜25mm)を所定量添加した。
その後、上吹きランスから酸素を溶銑中に2.4m3(標
準状態)/minで約6分間吹き付けた。
1.0m3(標準状態)/min吹き込み脱りん処理を行った。
吹錬後の溶銑温度は約1340℃であった。 (2)粉状生石灰単独使用試験:試験No.22〜28 試験No.22〜24では、上記(1)に記載の塊状生石
灰を粉状(粒径:0.15mm以下)にして、上吹き酸素と
共に所定量溶銑に吹き付けた。吹錬後の溶銑温度は約1
340℃であった。
i]濃度を上記(1)と比べて低減(0.10〜0.15
%)し、上吹きランスから酸素と共に溶銑に生石灰粉
(粒径:0.15mm以下)を所定量吹き付けた。なお、吹
錬後の溶銑温度が約1340℃となるように、スケール
添加量を適宜変更した。
粉使用試験:試験No.29 試験No.29では、No.25に対して脱炭スラグ添加量を
半減(6kg→3kg)させ、生石灰粉(粒径:0.15mm以
下):22kgと精製Al2O3粉(粒径:0.15mm以下):
1.2kgの混合粉を、No.25と同様に溶銑に吹き付け
た。処理後の溶銑温度は約1340℃であった。
鉱石粉との混合粉使用試験:試験No.30 試験No.30では、試験No.25に対して脱炭スラグ添加
量を半減(6kg→3kg)させ、生石灰粉(粒径:0.15mm
以下):22kgと精製Al2O3粉(粒径:0.15mm以
下):1.2kgおよび鉄鉱石粉(粒径:0.15mm以下):
4kgの混合粉を、No.25と同様に溶銑に吹き付けた。処
理後の溶銑温度は約1335℃であった。
験結果とを示す。
脱炭スラグ量をkg/tで表示しているが、これは溶銑t
当たりの添加量を意味している。また、表中の脱炭炉吹
錬欄に記載の脱炭炉スラグ組成は、脱炭処理終了時の組
成を意味する。
ピングとは、スラグ塩基度が4であり、Al2O3濃度が
10%であるときのスロッピング量を1とした指数を表
し、1.2以下を目標とした。
グとは、スラグ塩基度が1.8であり、Al2O3濃度が
5%であるときのスロッピング量を1とした指数を表
し、1.2以下を目標とした。
スラグとは、各試験No.の脱炭炉吹錬欄に示した脱炭炉
スラグ組成のものを意味する。さらに、溶銑脱りん処理
欄に記載の配合スラグ組成とは、溶銑脱りん処理後に生
成すると予想されるスラグの計算配合組成を意味し、実
スラグ組成とは、脱りん処理後の脱りんスラグの実績組
成を意味する。
010%以下とし、脱りん処理後の[P]の目標濃度は
0.015%以下とした。また、表中の評価欄記号は下
記内容を意味する。
ピングが目標値以下であり、かつ脱炭吹錬後の[P]濃度
および脱りん処理後の[P]濃度が目標値以下である場合
を示す。
ん処理後の塩基度(CaO/SiO 2)が10を超え、
脱りん処理後の[P]濃度が0.010%と一定値にとど
まっている場合を示す。
目標値に達しない場合を示す。試験No.1〜30に示す
ように、脱炭炉を使用して溶銑の脱炭処理を行った後の
脱炭炉スラグの塩基度(CaO/SiO2)が3〜7で
あり、脱炭炉スラグ中のAl2O3濃度が4〜20%であ
ると、スロッピング指標が1.2以下で、かつ、脱炭吹
錬後の[P] 濃度を0.010%以下にすることができ
た。
炭吹錬後の[P] 濃度を0.010%以下にすることが
できた脱炭炉スラグと塊状生石灰とを使用して溶銑脱り
ん処理を行った後の脱りんスラグの塩基度(CaO/S
iO2)が1.5以上であり、脱りんスラグ中のAl2O
3濃度が3〜10%であると、スロッピング指標が1.
2以下で、かつ、脱りん処理後の[P] 濃度を0.01
5%以下とすることができた。
塊状生石灰の代わりに生石灰粉を上吹き酸素と共に溶銑
に吹き付けた場合には、脱りん反応が促進され、処理後
の[P]濃度は0.009%以下にまで低下した。
た場合(約0.3%→0.10〜0.15%)には、試
験No.25〜28に示すように、上吹き酸素と共に溶銑
に吹き付けた生石灰粉は火点付近でスラグ化され易くな
るため、高レベルの脱りんに寄与し得る高塩基度スラグ
(3.0〜11.4)が生成され易くなり、その結果、処
理後の溶銑中の[P]濃度は、0.010%以下にまで低
減できた。しかしながら、試験No.27および28の試
験結果に示すように、スラグ塩基度が10を超えても、
処理後の[P]濃度は0.010%一定であり、スラグ塩
基度は10以下で十分であることがわかった。
て溶銑に吹き付けた試験No.29では、処理後の[P]濃度
は0.006%に低下した。さらに、生石灰粉に精製A
l2O3粉および鉄鉱石粉を混合して溶銑に吹き付けたN
o.30では、処理後の[P]濃度は0.004%に低下し
た。
物添加せずに、低りん鋼を溶製することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 上下両吹き機能を有した2基の転炉形式
の炉のうちの一方を脱りん炉、他方を脱炭炉として使用
し、溶銑を前記脱りん炉で脱りんを行った後、前記脱炭
炉で脱炭を行い、この脱炭により生成した脱炭炉スラグ
を前記脱りん炉に供給して溶銑の脱りんを行う製鋼方法
であって、前記脱炭炉スラグの塩基度(CaO/SiO
2)が3〜7であり、脱炭炉スラグ中のAl2O3濃度が
4〜20質量%であり、この脱炭炉スラグを使用して前
記脱りん炉で脱りんを行った後の脱りんスラグの塩基度
(CaO/SiO2)が1.5以上であり、脱りんスラ
グ中のAl2O3濃度が3〜10質量%であることを特徴
とする製鋼方法。 - 【請求項2】 前記脱りん処理に際して、CaO含有粉
を上吹きすることを特徴とする請求項1に記載の製鋼方
法。 - 【請求項3】 前記CaO含有粉は、Al2O3およびF
e2O3の少なくとも1種を含有することを特徴とする請
求項2に記載の製鋼方法。
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