JP2010095641A - 接着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポットライフが充分に長く、かつ、接着強度発現までの時間が短い接着剤を提供する。
【解決手段】アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体、エポキシ樹脂、及び、光を照射することにより前記エポキシ樹脂を硬化させる化合物を含有する接着剤。前記光を照射することによりエポキシ樹脂を硬化させる化合物は、光カチオン重合触媒又は光塩基発生剤であり、例えばオルトニトロベンジル系光塩基発生剤であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポットライフが充分に長く、かつ、接着強度発現までの時間が短い接着剤に関する。
加水分解性シリル基を有するゴム系有機重合体は、常温でも硬化し、ゴム弾性体となることから、接着剤として好適である。しかし、加水分解性シリル基を有するゴム系有機重合体を用いて接着した場合、その硬化物が柔軟に過ぎて高い接着強度が得られないという問題もあった。そこで、硬い硬化物を与えるエポキシ樹脂を併用することにより、高い接着強度を達成することが行われている。
特許文献1には、反応性珪素基を少なくとも1個有するゴム系有機重合体、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤、及び、ゴム系有機重合体の硬化触媒を含有する硬化性組成物からなる接着剤が開示されている。このような接着剤では、反応性珪素基を少なくとも1個有するビニル系重合体がプライマーとしての働きをすることから、被着体に対する高い接着性を発揮できるとされている。しかし、特許文献1に記載された接着剤は、各成分を混合してから硬化するまでの可使時間(いわゆるポットライフ)が短く、作業性に劣るという問題があった。
ポットライフを延長する方法としては、例えば、エポキシ樹脂の硬化を遅らせる硬化遅延剤を配合する等の方法が知られている。しかしながら、硬化遅延剤を配合すると、作業性は改善するものの、充分な接着強度が発現するまでの時間までもが長くなってしまう。ポットライフと硬化速度とのバランスの取れた接着剤を提供することは困難であった。
特開平10−245527号公報
本発明は、ポットライフが充分に長く、かつ、接着強度発現までの時間が短い接着剤を提供することを目的とする。
本発明は、アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体、エポキシ樹脂、及び、光を照射することにより前記エポキシ樹脂を硬化させる化合物を含有する接着剤である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体とエポキシ樹脂とを併用する接着剤において、エポキシ樹脂を硬化させるための硬化剤として、光を照射することによりエポキシ樹脂を硬化させる化合物を採用することにより、ポットライフと硬化速度とのバランスの取れた接着剤を提供できることを見出し、本発明を完成した。
本発明の接着剤は、アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体、エポキシ樹脂、及び、光を照射することによりエポキシ樹脂を硬化させる化合物を含有する。
上記アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体とは、アルキルアクリレートを主とする重合性単量体を重合してなるアクリル系重合体であって、アルコキシシリル基を分子末端や鎖中に有する重合体である。
上記アルコキシシリル基としては特に限定されず、例えば、トリメトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、トリエトキシシリル基等が挙げられる。なかでも、得られる接着剤の硬化速度が速くなることから、トリメトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基が好適である。
上記アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体の重量平均分子量の好ましい下限は5000、好ましい上限は60万である。上記アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体の重量平均分子量が5000未満であると、架橋間分子量が小さくなり過ぎて、初期粘着力が低下することがあり、60万を超えると、エポキシ樹脂との相溶性が悪くなり、硬化後の接着力が低下することがある。上記アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体の重量平均分子量のより好ましい下限は1万、より好ましい上限は50万である。
なお、上記アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体の重量平均分子量は、例えば昭和電工社の商品名「GPC LF−804」等のカラムを用いてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって測定された、ポリスチレン換算の重量平均分子量を意味する。
上記アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体は、例えば、アルキルアクリレートとアルコキシシリル基を有する重合性単量体とを連鎖移動剤を用いてラジカル共重合する方法等により製造することができる。
上記アルキルアクリレートとしては特に限定されないが、アルキル基の炭素数が1〜12であるアルキルアクリレートが好適である。
上記アルキル基の炭素数が1〜12であるアルキルアクリレートとしては特に限定されず、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート等が挙げられる。これらのアルキルアクリレートは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、エポキシ樹脂との混合性に優れるアルコキシシリル基を有するアクリル系重合体が得られることから、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等の炭素数が1〜4であるアルキルアクリレートが好適である。
上記アルコキシシリル基を有する重合性単量体としては特に限定されず、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。これらのアルコキシシリル基を有する重合性単量体は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体を製造するにあたっては、上記アルキルアクリレート以外の(メタ)アクリレートモノマーや、ビニルエステルモノマー等の重合性単量体を併用してもよい。なかでも、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートを併用すれば、エポキシ樹脂との相溶性が向上し、接着強度をより向上させることができる。
上記エポキシ樹脂としては特に限定されず、例えば、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、可撓性エポキシ樹脂(以上、ジャパンエポキシレジン社より入手可能)、EHPE脂環式固形エポキシ樹脂、グリシジルメタクリレートのホモポリマー、グリシジルメタクリレートのコポリマー等(以上、ダイセル化学工業社より入手可能)が挙げられる。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、EX−611、EX−612、EX−614、EX−614B、EX−622、EX−512、EX−521、EX−411、EX−421、EX−313、EX−314、EX−321、EX−201、EX−211、EX−212、EX−252、EX−810、EX−811、EX−850、EX−851、EX−821、EX−830、EX−832、EX−841、EX−861、EX−911、EX−941、EX−920、EX−721、EX−221、EM−150、EM−101、EM−103(以上、ナガセケムテックス社製のデナコールシリーズ)や、YD−115、YD−115G、YD−115CA、YD−118T、YD−127(以上、東都化成社製)や、40E、100E、200E、400E、70P、200P、400P、1500NP、1600、80MF、100MF、4000、3002、1500(以上、共栄社化学社製のエポライトシリーズ)等の市販の液状エポキシ樹脂が挙げられる。
上記エポキシ系化合物としては、セロキサイド2021、セロキサイド2080、セロキサイド3000、エポリードGT300、エポリードGT400、エポリードD−100ET、エポリードD−100OT、エポリードD−100DT、エポリードD−100ST、エポリードD−200HD、エポリードD−200E、エポリードD−204P、エポリードD−210P、エポリードPB3600、エポリードPB4700(以上、ダイセル化学工業社製)等の市販の脂環式エポキシ樹脂が挙げられる。
上記エポキシ樹脂の配合量は、上記アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体100重量部に対して、好ましい下限が3重量部、好ましい上限が300重量部である。上記エポキシ樹脂の配合量が3重量部未満であると、せん断接着強度が不充分となることがあり、300重量部を超えると、硬化物が硬くなりすぎて剥離力が低下することがある。上記エポキシ樹脂の配合量のより好ましい下限は5重量部、より好ましい上限は200重量部である。
本発明の接着剤は、光を照射することによりエポキシ樹脂を硬化させる化合物を含有する。上記光を照射することによりエポキシ樹脂を硬化させる化合物を添加することで、遮光した状態の保管ではエポキシ樹脂の硬化反応が進まず良好な貯蔵安定性を有しながら、接合時には光照射によりエポキシ樹脂が速やかに硬化することで短時間で接着強度の発現が可能になる。
上記光を照射することによりエポキシ樹脂を硬化させる化合物としては、例えば、光カチオン重合触媒や光塩基発生剤が挙げられる。
上記光カチオン重合触媒としては特に限定されず、例えば、鉄−アレン錯体化合物、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、ピリジニウム塩、アルミニウム錯体−シリルエーテル等が挙げられる。これらの光カチオン重合触媒は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記光カチオン重合触媒のうち市販されているものとしては、例えば、IRGACURE261(チバガイギー社製)、オプトマーSP−150(旭電化工業社製)、オプトマーSP−151(旭電化工業社製)、オプトマーSP−170(旭電化工業社製)、オプトマーSP−171(旭電化工業社製)、UVE−1014(ゼネラルエレクトロニクス社製)、CD−1012(サートマー社製)、サンエイドSI−60L(三新化学工業社製)、サンエイドSI−80L(三新化学工業社製)、サンエイドSI−100L(三新化学工業社製)、CI−2064(日本曹達社製)、CI−2639(日本曹達社製)、CI−2624(日本曹達社製)、CI−2481(日本曹達社製)、RHODORSIL Photoinitiator 2074(ローヌ・プーラン社製)、UVI−6990(ユニオンカーバイド社製)、BBI−103(ミドリ化学社製)、MPI−103(ミドリ化学社製)、TPS−103(ミドリ化学社製)、MDS−103(ミドリ化学社製)、DTS−103(ミドリ化学社製)、DTS−103(ミドリ化学社製)、NAT−103(ミドリ化学社製)、NDS−103(ミドリ化学社製)等が挙げられる。
上記光塩基発生剤としては特に限定されず、例えば、オルトニトロベンジル系光塩基発生剤、(3,5−ジメトキシベンジルオキシ)カルボニル型光塩基発生剤、アミロキシイミノ基型光塩基発生剤、ジヒドロピリジン型光塩基発生剤、1,3−ジ−4−ピペリジルプロパン二α−(2−ベンゾイル)フェニルプロピオン酸塩、1,6−ヘキサメチレンジアミン二α−(2−ベンゾイル)フェニルプロピオン酸塩、9−DBU(2−ベンゾイル)フェニルプロピオン酸塩等のケトプロフェンアミン塩型光塩基発生剤等のケトプロフェン系光塩基発生剤、又はクマル酸アミド型光塩基発生剤等が挙げられる。これらの光塩基発生剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、オルトニトロべンジル型系光塩基発生剤、ケトプロフェン系光塩基発生剤又はクマル酸アミド型光塩基発生剤が好ましく、オルトニトロベンジル系光塩基発生剤又はケトプロフェン系光塩基発生剤がより好ましい。これらの光塩基発生剤は、塩基の発生効率が高く、本発明の接着剤の光照射に対する感度を高めることができる。また、かつ合成の簡便性にも優れている。
上記光塩基発生剤としては、オルトニトロベンジル系光塩基発生剤である下記式で表される光塩基発生剤(PBG−2)、又はケトプロフェンアミン塩型光塩基発生剤がさらに好ましい。これらの光塩基発生剤を用いることにより、塩基の発生効率をより一層高めることができる。
Figure 2010095641
上記光を照射することによりエポキシ樹脂を硬化させる化合物の配合量としては、上記エポキシ樹脂100重量部に対する好ましい下限は0.01重量部、好ましい上限は300重量部である。上記光を照射することによりエポキシ樹脂を硬化させる化合物の配合量が0.01重量部未満であると、得られる接着剤の硬化性が劣ることがあり、300重量部を超えると、ポットライフが短くなったり、硬化不良が生じたり、接着強度が不十分となったりすることがある。上記光を照射することによりエポキシ樹脂を硬化させる化合物の配合量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は200重量部である。
本発明の接着剤は、更に、シラノール縮合触媒を含有してもよい。シラノール縮合触媒を併用することにより、上記アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体の硬化を促進することができる。
上記シラノール縮合触媒としては、例えば、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン酸エステル類;ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ナフテン酸スズ等のスズカルボン酸塩類や、ジブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応物や、ジブチルスズジアセチルアセトナートや、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等の有機アルミニウム化合物類や、ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート等のキレート化合物類等が挙げられる。
本発明の接着剤は、更に、シランカップリング剤を含有してもよい。シランカップリング剤を併用することにより、界面接着性が向上する。なかでも、エポキシ基と反応しうる官能基を有するシランカップリング剤を用いた場合には、硬化物の強度や被着体への接着性を更に高めることができる。上記エポキシ基と反応し得る官能基としては、例えば、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、メルカプト基、エポキシ基、カルボキシル基等が挙げられる。
上記エポキシ基と反応しうる官能基を有するシランカップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シラン類や、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類や、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ結合含有シラン類や、β−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−β−(N−カルボキシメチルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のカルボキシシラン類等が挙げられる。これらのシランカップリング剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
上記シランカップリング剤の配合量としては、上記アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体とエポキシ樹脂との合計100重量部に対して好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は12重量部である。上記シランカップリング剤の配合量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は10重量部である。
上記接着剤は、更に、粘着付与樹脂を含有してよい。
上記粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂、変成ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、芳香族変成テルペン系樹脂、C5系またはC9系の石油系樹脂、クマロン樹脂等が挙げられる。特に被着体がポリオレフィンの場合には、ロジン系樹脂や石油系樹脂を併用することにより、高い接着強度を発現することができる。
上記接着剤は、更に、フィラーを含有してもよい。フィラーを併用することにより、高い剪断接着力を発揮することができる。
上記フィラーとしては、例えば、ガラスバルーン、アルミナバルーン、セラミックバルーン等の無機中空体や、ナイロンビーズ、アクリルビーズ、シリコンビーズ等の有機球状体や、塩化ビニリデンバルーン、アクリルバルーン等の有機中空体や、ガラス、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、セルロース、アセテート等からなる単繊維等が挙げられる。
上記接着剤は、更に、増感剤を含有してもよい。増感剤を併用することにより、本発明の接着剤の感光性が向上する。
上記増感剤としては、例えば、アントラセン、ペリレン、コロネン、テトラセン、ベンズアントラセン、フェノチアジン、フラビン、アクリジン、ケトクマリン、チオキサントン誘導体、ベンゾフェノン、アセトフェノン、2−クロロチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン等が挙げられる。
本発明の接着剤が上記光カチオン重合触媒を含有する場合には、硬化調整剤を含有してもよい。硬化調整剤を併用することにより、ポットライフを調整することができる。
上記硬化調整剤としては、例えば、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、24−クラウン−8、30−クラウン−10、2−アミノメチル−12−クラウン−4、2−アミノメチル−15−クラウン−5、2−アミノメチル−18−クラウン−6、2−ヒドロキシメチル−12−クラウン−4、2−ヒドロキシメチル−15−クラウン−5、2−ヒドロキシメチル−18−クラウン−6、ジシクロヘキサノ−18−クラウン−6、ジシクロヘキサノ−24−クラウン−8−ジベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−24−クラウン−8、ジベンゾ−30−クラウン−10、ベンゾ−12−クラウン−4、ベンゾ−15−クラウン−5、ベンゾ−18−クラウン−6、4’−アミノベンゾ−15−クラウン−5、4’−ブロモベンゾ−15−クラウン−5、4’−ホルミルベンゾ−15−クラウン−5、4’−ニトロベンゾ−15−クラウン−5、ビス〔(ベンゾ−15−クラウン−5)−15−イルメチル〕ピメレート、ポリ〔(ジベンゾ−18−クラウン−6)−co−ホルムアルデヒド〕等の環状エーテル構造を有する化合物や、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン等のポリエーテル等が挙げられる。
本発明の接着剤は、本発明の目的を阻害しない範囲で、その他の従来公知の添加剤を含有してもよい。
本発明の接着剤を製造する方法としては特に限定されず、例えば、上記アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体、エポキシ樹脂、光を照射することによりエポキシ樹脂を硬化させる化合物、及び、必要に応じて添加する添加剤を、従来公知の混練機等を用いて混練することにより製造することができる。
本発明によれば、ポットライフが充分に長く、かつ、接着強度発現までの時間が短い接着剤を提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体A−1の製造)
エチルアクリレート20重量部、テトラヒドロフルフリルアクリレート20重量部、ブチルアクリレート58.2重量部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−503、信越化学工業社製)1.0重量部、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(KBM−803、信越化学工業社製)0.8重量部、及び、ソルミックAP−7(工業用アルコール、日本アルコール社製)25重量部からなる単量体混合物をフラスコに入れた。
フラスコ中の単量体混合物を、窒素フロー下で98℃まで加熱し、30分間保持した後、重合開始剤(パーヘキシルPV、日本油脂社製)0.001重量部を添加して重合を開始した。開始後0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5時間目ごとに、重合開始剤をそれぞれ、0.001、0.002、0.004、0.01、0.02、0.04、0.1重量部添加して反応を維持継続させた。重合開始後、5時間後に冷却して反応を停止してアクリル系重合体溶液を得た。
得られたアクリル系重合体溶液をナスフラスコに入れ、エバポレーターに接続して130℃に加熱した。大気圧下で大半の溶剤を除去した後、130℃で加熱しながら真空ポンプで0.27N/cmに減圧し、気泡が発生しなくなった段階から30分間減圧状態を維持して溶剤を除去した。その後冷却して、アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体A−1を得た。
得られたアクリル系重合体A−1について、カラムとして昭和電工社の商品名「GPC LF−804」を用いてGPC法によって測定したところ、ポリスチレン換算の重量平均分子量は45000であった。
(アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体A−2の製造)
エチルアクリレート20重量部、テトラヒドロフルフリルアクリレート20重量部、ブチルアクリレート58.2重量部、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン(KBM−502、信越化学工業社製)1.0重量部、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(KBM−802、信越化学工業社製)0.8重量部、及び、ソルミックAP−7(工業用アルコール、日本アルコール社製)25重量部からなる単量体混合物をフラスコに入れた。
フラスコ中の単量体混合物を、窒素フロー下で98℃まで加熱し、30分間保持した後、重合開始剤(パーヘキシルPV、日本油脂社製)0.001重量部を添加して重合を開始した。開始後0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5時間目ごとに、重合開始剤をそれぞれ、0.001、0.002、0.004、0.01、0.02、0.04、0.1重量部添加して反応を維持継続させた。重合開始後、5時間後に冷却して反応を停止してアクリル系重合体溶液を得た。
得られたアクリル系重合体溶液をナスフラスコに入れ、エバポレーターに接続して130℃に加熱した。大気圧下で大半の溶剤を除去した後、130℃で加熱しながら真空ポンプで0.27N/cmに減圧し、気泡が発生しなくなった段階から30分間減圧状態を維持して溶剤を除去した。その後冷却して、アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体A−2を得た。
得られたアクリル系重合体A−2について、カラムとして昭和電工社の商品名「GPC LF−804」を用いてGPC法によって測定したところ、ポリスチレン換算の重量平均分子量は45000であった。
(アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体A−3の製造)
エチルアクリレート25重量部、グリシジルメタクリレート5重量部、ブチルアクリレート68.2重量部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−503、信越化学工業社製)1.0重量部、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(KBM−803、信越化学工業社製)0.8重量部、及び、ソルミックAP−7(工業用アルコール、日本アルコール社製)25重量部からなる単量体混合物をフラスコに入れた。
フラスコ中の単量体混合物を、窒素フロー下で98℃まで加熱し、30分間保持した後、重合開始剤(パーヘキシルPV、日本油脂社製)0.001重量部を添加して重合を開始した。開始後0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5時間目ごとに、重合開始剤をそれぞれ、0.001、0.002、0.004、0.01、0.02、0.04、0.1重量部添加して反応を維持継続させた。重合開始後、5時間後に冷却して反応を停止してアクリル系重合体溶液を得た。
得られたアクリル系重合体溶液をナスフラスコに入れ、エバポレーターに接続して130℃に加熱した。大気圧下で大半の溶剤を除去した後、130℃で加熱しながら真空ポンプで0.27N/cmに減圧し、気泡が発生しなくなった段階から30分間減圧状態を維持して溶剤を除去した。その後冷却して、アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体A−3を得た。
得られたアクリル系重合体A−3について、カラムとして昭和電工社の商品名「GPC LF−804」を用いてGPC法によって測定したところ、ポリスチレン換算の重量平均分子量は47000であった。
(アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体A−4の製造)
メチルアクリレート5重量部、エチルアクリレート25重量部、ブチルアクリレート68.2重量部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−503、信越化学工業社製)1.0重量部、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(KBM−803、信越化学工業社製)0.8重量部、及び、ソルミックAP−7(工業用アルコール、日本アルコール社製)25重量部からなる単量体混合物をフラスコに入れた。
フラスコ中の単量体混合物を、窒素フロー下で98℃まで加熱し、30分間保持した後、重合開始剤(パーヘキシルPV、日本油脂社製)0.001重量部を添加して重合を開始した。開始後0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5時間目ごとに、重合開始剤をそれぞれ、0.001、0.002、0.004、0.01、0.02、0.04、0.1重量部添加して反応を維持継続させた。重合開始後、5時間後に冷却して反応を停止してアクリル系重合体溶液を得た。
得られたアクリル系重合体溶液をナスフラスコに入れ、エバポレーターに接続して130℃に加熱した。大気圧下で大半の溶剤を除去した後、130℃で加熱しながら真空ポンプで0.27N/cmに減圧し、気泡が発生しなくなった段階から30分間減圧状態を維持して溶剤を除去した。その後冷却して、アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体A−4を得た。
得られたアクリル系重合体A−4について、カラムとして昭和電工社の商品名「GPC LF−804」を用いてGPC法によって測定したところ、ポリスチレン換算の重量平均分子量は50000であった。
(光塩基発生剤であるPBG−KAの製造)
ケトプロフェン50.9gとジエチレントリアミン10.3gとをメタノール中で混合し、室温で24時間攪拌して、反応させた。その後、エバポレータを用いてメタノールを除去した後、得られた粗生成物をエタノール/ヘキサンを用いて再結晶させて、ケトプロフェンアミン塩型光塩基発生剤である化合物(PBG−KAと記載する)を得た。
得られPBG−KAは、取り扱いやすいように、不揮発分75%になるようにエタノールで溶解した溶液として以下の実施例、比較例に供した。
(光塩基発生剤であるPBG−2の製造)
特開2006−282657号公報に記載された方法により製造した。
(実施例1〜14、比較例1〜3)
表1に示す配合比で各成分を混合し接着剤を得た。
使用した各成分については下記に示した。
エポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER828、ジャパンエポキシレジン社製)
光カチオン重合触媒:オプトマーSP−150、アデカ社製
有機錫:ジブチル錫ジラウレート系有機錫化合物(SB−65、三共有機合成社製)
アミノシラン:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM−603、信越化学工業社製)
エポキシシラン:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−403、信越化学工業社製)
エポキシ硬化剤:ジエチレンテトラミン(和光純薬工業社製)
(評価)
実施例及び比較例で得られた接着剤について、以下の方法により評価を行った。
結果を表1に示した。
(1)混合後の作業性の評価
各成分を混合した後、常温常圧で10分間及び30分間放置した後、接着剤をヘラで鉄板に塗布し、そのときの作業性を官能評価した。0.5mmの厚みに塗布可能であった場合を「○」と、粘度が高く0.5mmの厚みには塗布困難であった場合を「△」と、ゲル化していて塗布不可能であった場合を「×」と評価した。
(2)引張せん断接着力の評価
各成分を混合して得た接着剤を、ガラス板(幅15mm×長さ50mm×厚さ5mm)に塗布し、0.5mmガラスビーズをスペーサーとして、もう1枚のガラス板を、重ね合わせ部分が15mm×15mmとなるように貼りあわせた。次いで、300〜370nmの波長領域で光強度が30mW/cmとなるように光を2分間照射した後、23℃で養生した。養生3時間、6時間、24時間、3日後に、JIS K6 850に準拠した方法により、測定温度23℃、引っ張り速度50mm/minの条件で引張せん断接着力を測定した。
(3)180°剥離力の評価
各成分を混合して得た接着剤を、ガラス板(幅15mm×長さ100mm×厚さ5mm)に塗布し、0.5mmガラスビーズをスペーサーとして、酢酸エチルで表面を脱脂乾燥させた鏡面ステンレス箔(SUS304、幅15mm×長さ200mm×厚さ0.05mm)を貼り合わせた。次いで、300〜370nmの波長領域で光強度が30mW/cmとなるように光を2分間照射した後、23℃で養生した。養生3日後に、JIS Z 6854に準拠した方法により、測定温度23℃、引っ張り速度50mm/minの条件で180°剥離力を測定した。
Figure 2010095641
本発明によれば、ポットライフが充分に長く、かつ、接着強度発現までの時間が短い接着剤を提供することができる。

Claims (3)

  1. アルコキシシリル基を有するアクリル系重合体、エポキシ樹脂、及び、光を照射することにより前記エポキシ樹脂を硬化させる化合物を含有することを特徴とする接着剤。
  2. 光を照射することにより前記エポキシ樹脂を硬化させる化合物は、光カチオン重合触媒又は光塩基発生剤であることを特徴とする請求項1記載の接着剤。
  3. 光を照射することにより前記エポキシ樹脂を硬化させる化合物は、下記式で表されるオルトニトロベンジル系光塩基発生剤であることを特徴とする請求項1記載の接着剤。
    Figure 2010095641
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