JP2010091408A - 配管の計測器の取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】配管の周面から外側に起立させた短管部が薄く短くても、容易かつ高精度に連結用管部材と溶接することができる配管の計測器の取付構造を提供すること。
【解決手段】配管1の周面から外側に短管部2を起立させるとともに、この短管部2に連結用管部材3を溶接し、この連結用管部材3に計測器Sを接続する配管の計測器の固定構造において、連結用管部材3の短管部側端部の内側に突条31を短管部2との接合部5を覆うように延設して形成し、短管部2と連結用管部材3とを電子ビーム溶接で溶接するようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、配管の計測器の取付構造に関し、特に、バーリング加工で起こした短管部が薄く短くても、容易かつ高精度に連結用管部材と溶接することができる配管の計測器の取付構造に関するものである。
従来、配管の途中に枝管を設け、枝管に圧力計等の計測器の一部を挿入するようにした配管の計測器の取付構造が知られている(特許文献1参照)。
この計測器の取付構造は、バーリング加工によって、配管の周面から外側に短管部を起立するとともに、短管部に連結用管部材を溶接し、連結用管部材に計測器のセンサホルダを挿入し、センサホルダのフランジと連結用管部材とをクランプで固定するようにしている。
ところで、このような配管の計測器の取付構造は、枝管として形成した短管部に連結用管部材を溶接する必要があるが、短管部は、バーリング加工で塑性加工されるため、配管本体からの立ち上がりや肉厚に限度があり、この薄く短い短管部と連結用管部材とを溶接するには、熟練した高度な技術が必要であった。
特開2004−340739号公報
本発明は、上記従来の配管の計測器の取付構造が有する問題点に鑑み、配管の周面から外側に起立させた短管部が薄く短くても、容易かつ高精度に連結用管部材と溶接することができる配管の計測器の取付構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の配管の計測器の取付構造は、配管の周面から外側に短管部を起立させるとともに、該短管部に連結用管部材を溶接し、該連結用管部材に計測器を接続する配管の計測器の取付構造において、連結用管部材の短管部側端部の内側に突条を短管部との接合部を覆うように延設して形成し、短管部と連結用管部材とを電子ビーム溶接で溶接してなることを特徴とする。
この場合において、突条を、センサホルダのシール部の受座とすることができる。
さらに、突条を、短管部側が小径となるテーパ状に形成することができる。
本発明の配管の計測器の取付構造によれば、配管の周面から外側に短管部を起立させるとともに、該短管部に連結用管部材を溶接し、該連結用管部材に計測器を接続する配管の計測器の取付構造において、連結用管部材の短管部側端部の内側に突条を短管部との接合部を覆うように延設して形成し、短管部と連結用管部材とを電子ビーム溶接で溶接してなることから、連結用管部材の短管部側端部の内側に形成した突条が、溶接のバッキング材として作用して、短管部が薄く短くても、低入熱、低歪みで、亀裂等の欠陥のない溶接を行うことができ、これにより、短管部に連結用管部材を容易かつ高精度に溶接することができる。
また、突条を、センサホルダのシール部の受座とすることにより、連結用管部材の構造を簡易化することができる。
さらに、突条を短管部側が小径となるテーパ状に形成することにより、テーパ部をセンサホルダのシール部に圧接し、シール性を向上させることができる。
以下、本発明の配管の計測器の取付構造の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1〜図3に、本発明の配管の計測器の取付構造の第1実施例を示す。
この配管の計測器の取付構造は、バーリング加工によって、配管1の周面から外側に短管部2を起立させるとともに、短管部2に連結用管部材3を溶接し、連結用管部材3に計測器Sのセンサホルダ4を挿入し、センサホルダ4と連結用管部材3とを固定するようにしている。
そして、この配管の計測器の取付構造は、連結用管部材3の短管部側端部の内側に、センサホルダ4のシール部41の受座となる突条31を周設するとともに、突条31を、短管部2との接合部5を内周側から覆うように延設し、溶接のバッキング材としている。
配管1は、本実施例ではステンレス鋼製の管部材からなり、短管部2に連結用管部材3を電子ビーム溶接で溶接した後に、両端にヘルールフランジ11を、例えば、TIG溶接で接合している。
電子ビーム溶接は、配管1の端部から外周面すれすれに電子ビームを照射するため、両端のヘルールフランジ11よりも先に加工する必要がある。
電子ビーム溶接は、鋼種の選択性が豊富で、市販の各鋼種を広く利用することができ、さらに、低入熱、低歪みで、亀裂等の欠陥のない高精度な溶接を行うことができる。
短管部2は、配管1の側壁に加工用孔(図示省略)を開設するとともに、加工用孔の開口縁にバーリング加工を施してバーリング部を立ち上げ、バーリング部の上端部を切除することにより、突出寸法が数mm程度のごく短い円筒状に形成されている。
このバーリング加工による塑性加工では、このような枝管を安価に精度良く製作することができる。
連結用管部材3は、本実施例ではステンレス鋼製の部材からなり、一端にフランジ32を有するとともに、他端が短管部2に溶接により固定される。
連結用管部材3の短管部側端部の内側には、図2に示すように、センサホルダ4のシール部41の受座となる突条31が周設されるとともに、この突条31が、短管部2との接合部5を覆うように延設され、溶接のバッキング材となされている。
突条31は、短管部側が小径となるテーパ状に形成されており、センサホルダ4のOリングからなるシール部41に当接し、クランプ6でフランジ32、42を締め付けることにより、テーパ部がシール部41に圧接されシール性が向上する。
突条31の軸方向長さL1は4〜5mm(本実施例では約4.5mm)、そのうち接合部5を越えて延設された長さL2は1〜2mm(本実施例では約1.5mm)、突出高さTは約3mm、テーパは約15〜30°である。
電子ビームによる溶接部7は、図2(a)に示すように、この突条31をバッキング材として行われるため、亀裂等の欠陥のない高精度な溶接として、短管部2に連結用管部材3を接合することができる。
計測器Sは、図1に示すように、本体がセンサホルダ4にねじ固定され、センサホルダ4を介して連結用管部材3に固定されている。
センサホルダ4には、所定位置にフランジ42が形成されており、このセンサホルダ4のフランジ42と連結用管部材3のフランジ32とをクランプ6で固定することにより、センサホルダ4はそのシール部41を突条31に押し当てた状態で連結用管部材3に固定される。
このとき、センサホルダ4のダイヤフラム43は、配管1の内面とほぼ面一になり、配管1の流動性を損なわず、また、洗浄性を向上させている。
なお、計測器Sとしては、図1〜図3に示す圧力センサS1や圧力ゲージS2のほかに、図4に示すように、短管部2と連結用管部材3を2箇所設けて、圧力ゲージS2とともに温度センサS3を配設することもできる。
かくして、本実施例の配管の計測器の取付構造は、配管1の周面から外側に短管部2を起立させるとともに、短管部2に連結用管部材3を溶接し、連結用管部材3に計測器Sのセンサホルダ4を接続する配管の計測器の取付構造において、連結用管部材3の短管部側端部の内側に、センサホルダ4のシール部41の受座となる突条31を周設するとともに、突条31を、短管部2との接合部5を覆うように延設することから、センサホルダ4のシール部41の受座として形成した突条31を、溶接のバッキング材として利用することができ、これにより、短管部2が薄く短くても容易かつ高精度に連結用管部材3と溶接することができる。
また、突条31を短管部側が小径となるテーパ状に形成することにより、テーパ部をセンサホルダ4のシール部41に圧接し、シール性を向上させることができる。
また、短管部2と連結用管部材3とを電子ビーム溶接で溶接することにより、低入熱、低歪みで、亀裂等の欠陥のない高精度な溶接を行うことができる。
以上、本発明の配管の計測器の取付構造について、その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができる。
本発明の配管の計測器の取付構造は、バーリング加工で起こした短管部が薄く短くても、容易かつ高精度に連結用管部材と溶接することができるという特性を有していることから、配管に枝管状の保持部を設ける計測器の取付構造として、広く好適に用いることができる。
本発明の配管の計測器の取付構造の第1実施例を示す断面図である。 同実施例の連結用管部材と配管を示し、(a)は連結用管部材と短管部を示す拡大断面図、(b)は連結用管部材と配管を示す断面図である。 (a)はセンサホルダを示す断面図、(b)は連結用管部材を示す断面図である。 本発明の配管の計測器の取付構造の第2実施例を示す断面図である。
符号の説明
1 配管
11 ヘルールフランジ
2 短管部
3 連結用管部材
31 突条
32 フランジ
4 センサホルダ
41 シール部
42 フランジ
43 ダイヤフラム
5 接合部
6 クランプ
7 電子ビームによる溶接部
S 計測器

Claims (3)

  1. 配管の周面から外側に短管部を起立させるとともに、該短管部に連結用管部材を溶接し、該連結用管部材に計測器を接続する配管の計測器の取付構造において、連結用管部材の短管部側端部の内側に突条を短管部との接合部を覆うように延設して形成し、短管部と連結用管部材とを電子ビーム溶接で溶接してなることを特徴とする配管の計測器の取付構造。
  2. 突条を、センサホルダのシール部の受座としたことを特徴とする請求項1記載の配管の計測器の取付構造。
  3. 突条を、短管部側が小径となるテーパ状に形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の配管の計測器の取付構造。
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