JP2010088788A5 - - Google Patents

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(ミシンモータ制御装置の全体的な構成)
図1は本発明の実施形態たるミシンのモータ制御装置10を搭載したミシン100の斜視図、図2はその構成を示すブロック図である。
かかるミシン100は多針のロックミシンであり、図1及び図2に示すように、縫い針の上下動の駆動源となるミシンモータ11と、ミシンモータ11を動力として縫い針の上下動と布送りとルーパ駆動などを行う図示しない機構部と、各縫い針に糸通しを行う図示しない糸通し装置と、縫製時にはコントローラ18からの入力に応じてミシンモータ11の速度制御を行い、非縫製時には糸通しの実行に際して後述する主軸14が所定の停針位相にない場合でも停針位相となるように停針制御を行うためのミシンモータ制御装置10とを備えている。
さらに、ミシン100は、ミシンモータ11により回転駆動される主軸14と、主軸14と共に回転し、外部から操作可能なはずみ車15とを備え、ミシンモータ制御装置10は、主軸回転速度150〜1800[rpm]の間での運針の速度を設定する速度設定機能と踏み込み解除状態で停止を指示する信号を発する停止操作機能とを有する操作手段としてのコントローラ18と、主軸14の角度変化量を検出する角度変化検出手段としてのエンコーダ12と、主軸14の一周における所定の位相(後述)を検出する主軸検出手段としての主軸主検出センサ13及び主軸副検出センサ16と、前述した糸通し装置の実行操作を検出する糸通しレバー操作検出センサ17と、ミシンモータ11の動作制御を行う制御回路20を備えている。
(糸通し装置)
図示しない糸通し装置は、縫い針の目穴に向かって往復進退動作を行い、目穴への侵入時に縫い針の前面に保持された縫い糸を係止し、後退時に係止した縫い糸を目穴に引き込む糸通しフックと、糸通しフックに進退動作を付与する動作機構と、糸通しフックを各縫い針の目穴に対応する位置に位置決めする位置決め機構とからなり、動作機構は、手動により糸通し動作を付与する糸通しレバーを備えている。そして、糸通しレバーには前述した糸通しレバー操作検出センサ17が併設されており、当該センサ17は糸通しレバーへの入力操作の開始時点で当該操作入力を検出する。糸通しレバー操作検出センサ17には、例えば、マイクロスイッチ等が使用される。
(入力インターフェイス)
上記入力インターフェイス21は、エンコーダ12,主軸主検出センサ13,主軸副検出センサ16,コントローラ18及び糸通しレバー操作検出センサ17からの入力信号をCPU46に伝達するためのものである。
図5は制御回路20とその制御に関連する構成を含む機能ブロック図である。図5に示すように、入力インターフェイス21内には、エンコーダ12からの出力のカウントを行う構成部として、パルス信号をカウントするパルスカウンタ22を備えている。
かかるパルスカウンタ22は、処理部40に対して所定期間のパルス信号の受信数をカウントし、出力する。
(モータ制御装置における停針制御)
図6〜図8はモータ制御装置10の処理部40が行う停針制御を示すフローチャートである。
まずは、図6に示すように、糸通しレバー操作検出センサ17により糸通しレバーの操作開始が検出されると、回転制御停止部43は、現在の主軸角度の位置を識別する主軸位相判定部45から識別結果を受信し、現在の主軸14は状態(4)[OFF-OFF](図4(D)又は(F))であるか判定する(ステップS1)。
その結果、主軸角度が状態(4)である場合には、回転制御停止部43は、制御演算部42を通じて、ミシンモータ11を逆回転の低速(55[rpm])で起動する(ステップS2)。
ミシンモータ11の駆動と共にエンコーダ12の出力のカウントを開始して(ステップS3)、カウント値が主軸角度10°分に達したか否かを判定する(ステップS4)。
かかる判定において、10°に達していないときには、回転制御停止部43は、状態(3)[OFF-ON](図4(E))に変化したか判定し(ステップS5)、状態(3)に変化した場合には主軸角度が第五の範囲H5に到達したものとして処理をステップS13に進める。
また、状態(3)に変化していない場合には、回転制御停止部43は、状態(2)[ON-OFF]に変化したか判定し(ステップS6)、変化していない場合には、ステップS4に処理を戻して、主軸角度が状態(4)のままでエンコーダ12が10°分のパルス出力をしたかを判定する。
また、ステップS6において、状態(2)に変化した場合には、主軸角度が第六の範囲H6(停止位相)から第一の範囲H1に移動したものとして、一旦ステッピングモータ11を停止させ(ステップS7)、回転を低速順回転に切り換える(ステップS8)。そして、状態(4)に戻るのを待つと共に(ステップS9)、状態(4)となった時点で主軸角度が第六の範囲H6に到達したことを意味するので、ミシンモータ11を通電停止により停止させる(ステップS10)。
また、モータ制御装置10では、主軸角度範囲を五以上である六つに分けているので、主軸センサを二つ使用すると、通常は主軸角度範囲を偶数に分けなければならないという事情に対応することが可能となる。つまり、各センサ13,16は遮蔽と非遮蔽の二領域をONとOFFとで識別するので単独で偶数の領域を識別可能とする。そして、これらを重合させて使用すると、それらの合計値である偶数の領域が識別可能となる。かかる重合使用において、奇数領域を識別しようとすると、二つのセンサ13,16について遮蔽領域と非遮蔽領域の境界を同一角度に精度良く一致させなければならず、遮蔽板の取り付け精度が非常に高く要求されることとなり、装置のコスト上昇、生産性の低下を招いてしまう。
そこで、主軸角度範囲を偶数である六つとして、これらを全て識別可能とすることにより、センサ13,16について遮蔽板の取り付け精度を低減させることを可能とし、装置のコスト低減、生産性の向上を図っている。
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