JP2010086357A - 患者搬送先順位決定システム、方法、及び装置 - Google Patents

患者搬送先順位決定システム、方法、及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】医療機関1における情報入力の作業負担を軽減すると共に、救急患者が搬送される医療機関1の搬送先としての優先順位を決定する。
【解決手段】患者搬送先順位決定システムは、医療機関1が有する医療機関装置11と消防本部2が有する指令台サーバ21を備える。医療機関1では、医師IDを記憶する情報記録媒体を医師が所持し、その医師IDを読み取る情報読取装置が医療機関1の処置室の出入口の近傍に配置されている。医療機関装置11は、情報読取装置から医師IDと情報読取装置の配置位置情報とを取得し、処置室に対する医師の入室及び退室を検出して、医療機関1の空処置室の数を指令台サーバ21に送信する。指令台サーバ21は、複数の医療機関装置11から複数の医療機関1の空処置室数を受信し、複数の医療機関1の中における空処置室数が多い医療機関の順番を、各医療機関1の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、救急患者が搬送される医療機関の搬送先としての優先順位を決定する患者搬送先順位決定システムに関する。
現在、救急患者の医療を確保するためのシステムとして、複数の救急医療機関から、診療科別医師の存否、診療科別処置(手術等)の可否、病室の空床状況等の救急医療情報を収集して、救急の通報を受け付ける消防本部に提供する救急医療情報システムが用いられている。救急隊員は、この救急医療情報システムにより消防本部に提供されている救急医療情報を参照し、救急患者の受け入れが可能な救急医療機関を選定して、選定した救急医療機関に救急患者を搬送する。
また、救急患者が搬送される医療機関を選定するための技術としては、例えば、患者の症状に合った受け入れ可能な医療機関を検索するために、救急車の車載装置において患者の映像及び生体情報を入力して医療機関に送信し、送信された情報に基づき医療機関がその患者の受け入れが可能であるか否かを判断するものがある(例えば特許文献1参照)。
また、その他にも、救急車で救急患者の診断部位に関する画像情報を収集して救命センターに転送し、救命センターで、画像情報を元に救急患者の診断を行い、診断結果と救急車の現在位置とに基づいて救急患者を搬送すべき搬送先病院を救急車に指示するものもある(例えば特許文献2参照)。
また、市町村の枠組みにこだわらずに患者発生現場に近い順に所望の医療機関を簡単な検索操作で検出するための技術もある(例えば特許文献3参照)。その技術では、検索する対象の管轄範囲の地図を格子状に区画して得られる複数のセグメントに基づき、各医療機関毎に、所属するセグメント、診療科目等の医療情報をデータベースに記憶させておく。そして、患者発生現場が所属するセグメントと診療科目とを指定する検索指令が入力されると、指定されたセグメントを中心に近い順に、指定された診療科目を有する診療機関を検索する。
特開2004−355275号公報 特開2004−157930号公報 特開平8−249403号公報
ところで、現在用いられている上述の救急医療情報システムでは、そのシステムに参加する救急医療機関側で、医師、看護師、事務員等の救急医療機関の職員がシステムの端末装置を操作して救急医療情報を入力している。このため、入力操作を行う救急医療機関側の作業負担が大きい。
また、例えば、救急医療機関の手術室等の処置室において医師が他の患者の処置を行っている最中には、例え救急患者がその救急医療機関に搬送されてきても、救急患者への処置を直ちに行うことができない可能性が高い。そのため、救急患者への処置の可否等の救急医療情報に変化が生じた場合には、その変化した救急医療情報を救急医療機関側で直ちに入力して更新する必要があり、更新されない場合には、救急患者に直ちに対応できない救急医療機関が、救急患者の搬送先として選定されることが起こり得る。
このため、現在用いられているシステムでは、各救急医療機関に対して、救急医療情報が変化する度にリアルタイムに救急医療情報を更新することが要求されており、情報の変化に応じて更新作業を行う救急医療機関側の作業負担は大きなものとなっていた。
また、上記特許文献1、特許文献2、及び特許文献3に記載の技術は、救急患者の症状や位置に応じて救急医療機関を選定するためのものであるため、救急医療機関における情報の入力作業を軽減することはできない。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、医療機関における情報入力の作業負担を軽減すると共に、救急患者が搬送される医療機関の搬送先としての優先順位を決定することができる患者搬送先順位決定システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る患者搬送先順位決定システムは、
医療機関の救急患者の受け入れ態勢を示す受入態勢情報を取得する医療機関装置と、
複数の前記医療機関装置と通信ネットワークを介して接続され、前記医療機関装置が取得した医療機関の受入態勢情報に基づき、複数の医療機関の中における各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位を決定する患者搬送先順位決定装置と、
を備える患者搬送先順位決定システムであって、
前記医療機関において、
前記医療機関の医師を識別する医師識別情報が記録されている情報記録媒体が、前記医療機関の医師に所持されており、
前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取る情報読取装置が、前記医療機関の処置室の出入口の近傍に配置されており、前記医療機関における医師の位置に応じて、該医師が所持する前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取り、
前記医療機関装置が、前記情報読取装置に接続されており、
前記医療機関装置は、
前記情報読取装置により医師識別情報が読み取られたときに、該医師識別情報と該医師識別情報を読み取った前記情報読取装置の配置位置を示す配置位置情報とを取得する医師位置情報取得手段と、
前記医師位置情報取得手段により取得された医師識別情報と配置位置情報とに基づき、前記医療機関の処置室に対する医師の入室及び退室を検出する入退室検出手段と、
前記入退室検出手段の検出に基づき、前記医療機関の処置室が、医師が入室していない空処置室であるか否かを判別する空処置室判別手段と、
前記空処置室判別手段により判別された空処置室の数を計数し、該計数された空処置室数を、前記医療機関の受入態勢情報として取得する空処置室数取得手段と、
前記空処置室数取得手段により取得された前記医療機関の受入態勢情報を前記患者搬送先順位決定装置に送信する受入態勢情報送信手段と、を備え、
前記患者搬送先順位決定装置は、
複数の前記医療機関装置から、前記受入態勢情報送信手段により送信された複数の医療機関の受入態勢情報を受信する受入態勢情報受信手段と、
前記受入態勢情報受信手段により受信された複数の医療機関の受入態勢情報が示す空処置室数に基づき、該複数の医療機関の中における空処置室数が多い医療機関の順番を、各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する順位決定手段と、を備える、
ことを特徴とする。
また、本発明の第2の観点に係る患者搬送先順位決定方法は、
医療機関の医師に所持されており、前記医療機関の医師を識別する医師識別情報が記録されている情報記録媒体と、
前記医療機関の処置室の出入口の近傍に配置されており、前記医療機関における医師の位置に応じて、該医師が所持する前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取る情報読取装置と、
前記情報読取装置に接続され、前記医療機関の救急患者の受け入れ態勢を示す受入態勢情報を取得する医療機関装置と、
複数の前記医療機関装置と通信ネットワークを介して接続され、前記医療機関装置が取得した医療機関の受入態勢情報に基づき、複数の医療機関の中における各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位を決定する患者搬送先順位決定装置と、
を備えるシステムを用いた患者搬送先順位決定方法であって、
前記医療機関装置が、前記情報読取装置により医師識別情報が読み取られたときに、該医師識別情報と該医師識別情報を読み取った前記情報読取装置の配置位置を示す配置位置情報とを取得する医師位置情報取得ステップと、
前記医療機関装置が、前記医師位置情報取得ステップで取得された医師識別情報と配置位置情報とに基づき、前記医療機関の処置室に対する医師の入室及び退室を検出する入退室検出ステップと、
前記医療機関装置が、前記入退室検出ステップでの検出に基づき、前記医療機関の処置室が、医師が入室していない空処置室であるか否かを判別する空処置室判別ステップと、
前記医療機関装置が、前記空処置室判別ステップで判別された空処置室の数を計数し、該計数された空処置室数を、前記医療機関の受入態勢情報として取得する空処置室数取得ステップと、
前記医療機関装置が、前記空処置室数取得ステップで取得された前記医療機関の受入態勢情報を前記患者搬送先順位決定装置に送信する受入態勢情報送信ステップと、
前記患者搬送先順位決定装置が、複数の前記医療機関装置から、前記受入態勢情報送信ステップで送信された複数の医療機関の受入態勢情報を受信する受入態勢情報受信ステップと、
前記患者搬送先順位決定装置が、前記受入態勢情報受信ステップで受信された複数の医療機関の受入態勢情報が示す空処置室数に基づき、該複数の医療機関の中における空処置室数が多い医療機関の順番を、各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する順位決定ステップと、を備える、
ことを特徴とする。
また、本発明の第3の観点に係る患者搬送先順位決定装置は、
医療機関において、
前記医療機関の医師を識別する医師識別情報が記録されている情報記録媒体が、前記医療機関の医師に所持されており、
前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取る情報読取装置が、前記医療機関の処置室の出入口の近傍に配置されており、前記医療機関における医師の位置に応じて、該医師が所持する前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取り、
前記情報読取装置に接続される医療機関装置が、前記情報読取装置により医師識別情報が読み取られたときに、該医師識別情報と該医師識別情報を読み取った前記情報読取装置の配置位置を示す配置位置情報とを取得し、該取得された医師識別情報と配置位置情報とに基づき、前記医療機関の処置室に対する医師の入室及び退室を検出し、該検出に基づき、前記医療機関の処置室が、医師が入室していない空処置室であるか否かを判別し、該判別された空処置室の数を計数し、該計数された空処置室数を、前記医療機関の救急患者の受け入れ態勢を示す受入態勢情報として取得し、該取得された前記医療機関の受入態勢情報を送信し、
複数の前記医療機関装置と通信ネットワークを介して接続され、複数の医療機関の中における各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位を決定する患者搬送先順位決定装置であって、
複数の前記医療機関装置から送信された複数の医療機関の受入態勢情報を受信する受入態勢情報受信手段と、
前記受入態勢情報受信手段により受信された複数の医療機関の受入態勢情報が示す空処置室数に基づき、該複数の医療機関の中における空処置室数が多い医療機関の順番を、各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する順位決定手段と、を備える、
ことを特徴とする。
また、本発明の第4の観点に係るプログラムは、
医療機関において、
前記医療機関の医師を識別する医師識別情報が記録されている情報記録媒体が、前記医療機関の医師に所持されており、
前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取る情報読取装置が、前記医療機関の処置室の出入口の近傍に配置されており、前記医療機関における医師の位置に応じて、該医師が所持する前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取り、
前記情報読取装置に接続される医療機関装置が、前記情報読取装置により医師識別情報が読み取られたときに、該医師識別情報と該医師識別情報を読み取った前記情報読取装置の配置位置を示す配置位置情報とを取得し、該取得された医師識別情報と配置位置情報とに基づき、前記医療機関の処置室に対する医師の入室及び退室を検出し、該検出に基づき、前記医療機関の処置室が、医師が入室していない空処置室であるか否かを判別し、該判別された空処置室の数を計数し、該計数された空処置室数を、前記医療機関の救急患者の受け入れ態勢を示す受入態勢情報として取得し、該取得された前記医療機関の受入態勢情報を送信し、
複数の前記医療機関装置と通信ネットワークを介して接続されるコンピュータを、
複数の前記医療機関装置から送信された複数の医療機関の受入態勢情報を受信する受入態勢情報受信手段、
前記受入態勢情報受信手段により受信された複数の医療機関の受入態勢情報が示す空処置室数に基づき、該複数の医療機関の中における空処置室数が多い医療機関の順番を、各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する順位決定手段、
として機能させるためのものである。
また、本発明の第5の観点に係る受入態勢情報取得装置は、
医療機関において、
前記医療機関の医師を識別する医師識別情報が記録されている情報記録媒体が、前記医療機関の医師に所持されており、
前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取る情報読取装置が、前記医療機関の処置室の出入口の近傍に配置されており、前記医療機関における医師の位置に応じて、該医師が所持する前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取り、
前記情報読取装置に接続され、前記医療機関の救急患者の受け入れ態勢を示す受入態勢情報を取得する受入態勢情報取得装置であって、
前記情報読取装置により医師識別情報が読み取られたときに、該医師識別情報と該医師識別情報を読み取った前記情報読取装置の配置位置を示す配置位置情報とを取得する医師位置情報取得手段と、
前記医師位置情報取得手段により取得された医師識別情報と配置位置情報とに基づき、前記医療機関の処置室に対する医師の入室及び退室を検出する入退室検出手段と、
前記入退室検出手段の検出に基づき、前記医療機関の処置室が、医師が入室していない空処置室であるか否かを判別する空処置室判別手段と、
前記空処置室判別手段により判別された空処置室の数を計数し、該計数された空処置室数を、前記医療機関の救急患者の受け入れ態勢を示す受入態勢情報として取得する空処置室数取得手段と、
複数の前記医療機関装置と通信ネットワークを介して接続され、複数の前記医療機関装置の前記空処置室数取得手段により取得される複数の医療機関の受入態勢情報が示す空処置室数に基づき、該複数の医療機関の中における空処置室数が多い医療機関の順番を、各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する患者搬送先順位決定装置に、前記空処置室数取得手段により取得された前記医療機関の受入態勢情報を送信する受入態勢情報送信手段と、を備える、
ことを特徴とする。
また、本発明の第6の観点に係るプログラムは、
医療機関において、
前記医療機関の医師を識別する医師識別情報が記録されている情報記録媒体が、前記医療機関の医師に所持されており、
前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取る情報読取装置が、前記医療機関の処置室の出入口の近傍に配置されており、前記医療機関における医師の位置に応じて、該医師が所持する前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取り、
前記情報読取装置に接続されるコンピュータを、
前記情報読取装置により医師識別情報が読み取られたときに、該医師識別情報と該医師識別情報を読み取った前記情報読取装置の配置位置を示す配置位置情報とを取得する医師位置情報取得手段、
前記医師位置情報取得手段により取得された医師識別情報と配置位置情報とに基づき、前記医療機関の処置室に対する医師の入室及び退室を検出する入退室検出手段、
前記入退室検出手段の検出に基づき、前記医療機関の処置室が、医師が入室していない空処置室であるか否かを判別する空処置室判別手段、
前記空処置室判別手段により判別された空処置室の数を計数し、該計数された空処置室数を、前記医療機関の救急患者の受け入れ態勢を示す受入態勢情報として取得する空処置室数取得手段、
複数の前記医療機関装置と通信ネットワークを介して接続され、複数の前記医療機関装置の前記空処置室数取得手段により取得される複数の医療機関の受入態勢情報が示す空処置室数に基づき、該複数の医療機関の中における空処置室数が多い医療機関の順番を、各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する患者搬送先順位決定装置に、前記空処置室数取得手段により取得された前記医療機関の受入態勢情報を送信する受入態勢情報送信手段、
として機能させるためのものである。
本発明によれば、医療機関における情報入力の作業負担を軽減すると共に、救急患者が搬送される医療機関の搬送先としての優先順位を決定することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る患者搬送先順位決定システムの構成例を概略的に示すブロック図である。
図示するように、本実施の形態に係る患者搬送先順位決定システムは、救急患者の搬送先とされることが可能な複数の医療機関1a、1b、・・・(以下、各医療機関を区別せずに医療機関1と記載することがある)と、救急の通報を受け付けて救急患者の搬送を救急隊員に指令する消防本部2と、を備えている。
医療機関1は例えば病院であり、それぞれ、医療機関装置11a、11b、・・・(以下、各医療機関装置を区別せずに医療機関装置11と記載することがある)を備えている。医療機関装置11は、例えば医療機関1内のコンピュータネットワークシステムにおけるサーバ装置である。医療機関装置11は、医療機関1における救急患者の受け入れ態勢を示す受入態勢情報を取得する。このため、医療機関装置11は、受入態勢情報取得装置として機能する。
ここで受入態勢情報について説明する。例え救急患者が医療機関に搬送されたとしても、その医療機関において救急患者の受け入れ態勢が整っていなければ、搬送された救急患者に対して迅速に医療処置を行うことができない。一方で、受け入れ態勢が整っていれば、搬送された救急患者に対して迅速に医療処置を行うことができる。そこで、本実施の形態に係る患者搬送先順位決定システムでは、救急患者の受け入れ態勢が整っている医療機関が、救急患者の搬送先としての優先順位が上位になるように、順位の決定に際して、医療機関毎の救急患者の受け入れ態勢の整い具合を示す受入態勢情報を利用する。
受入態勢情報として、本実施の形態では、具体的には、患者に対する手術等の医療処置を行うために医療機関が有している処置室の中で、現在医療処置が行われておらずに空いている処置室(以下、空処置室と称する)の数を用いる。これは、例え救急患者が医療機関に搬送されたとしても、空処置室がなければ、医師が直ちに救急患者に医療処置を行うことができないからである。また、救急患者の搬送先としての医療機関が選定される時点で、空処置室の数が多い医療機関である程、救急患者が到着した時点でも、実際に空処置室がある確率が高いと考えられるからである。
消防本部2は、指令台サーバ21を備えている。指令台サーバ21は、例えば消防本部2内のコンピュータネットワークシステムにおけるサーバ装置である。指令台サーバ21は、専用線、インターネット、IPsec(Security Architecture for Internet Protocol)−VPN(virtual private network)等の通信ネットワーク3を介して、複数の医療機関装置11(11a、11b、・・・)と接続されている。
指令台サーバ21は、例えば、医療機関装置11が取得した医療機関1の受入態勢情報に基づき、複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の中における各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位を決定する。このため、指令台サーバ21は、患者搬送先順位決定装置として機能する。
指令台サーバ21は、具体的には、複数の医療機関装置11(11a、11b、・・・)から複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の空処置室の数を受信し、複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の中における空処置室数が多い医療機関1(1a、1b、・・・)の順番を、各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する。
次に、医療機関1(1a、1b、・・・)の内部システムの構成を説明する。なお、ここでは、医療機関1の1つである医療機関1aについて説明するが、他の医療機関1b、・・・も同様の構成とすることができる。
図2は、医療機関1aの内部システムの構成例を概略的に示すブロック図である。
図示するように、医療機関1aには医師12がおり、医師12は、各医師を識別するための識別情報である医師識別情報が記録されている情報記録媒体を所持している。
具体的には、本実施の形態においては、複数の医師12に、各医師の識別子である医師IDが記録されているパッシブタグ13が、情報記録媒体として装着されている。例えば、医師αが装着しているパッシブタグ13には、医師αの医師IDが記録されており、医師βが装着しているパッシブタグ13には、医師βの医師IDが記録されている。パッシブタグ13は、電波を利用して例えば約1m以下の近距離で情報の送受信が可能である。
また、医療機関1aは、処置室14を備えており、処置室14の出入口15の近傍には、情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取る情報読取装置が配置されている。情報読取装置は、医師12の位置に応じて、医師12が所持している情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取る。
具体的には、本実施の形態においては、情報読取装置として、複数の処置室14の出入口15のそれぞれの近傍に、パッシブタグ13に電波を発信する一対のエキサイタ16と、パッシブタグ13からの電波を受信するロケーションレシーバ17とが、設置されている。そして、これらの一対のエキサイタ16とロケーションレシーバ17との組み合わせが、タグリーダとして機能し、パッシブタグ13に記録されている情報を読み取る。
一対のエキサイタ16は、処置室14の出入口15の近傍に設置されている2つのエキサイタ16から構成されており、その一方は処置室14の外部に、他方は処置室14の内部に設置されている。例えば、一対のエキサイタ16のそれぞれは、処置室14の出入口15の近傍で、処置室外の天井と処置室内の天井とに設置されている。
エキサイタ16は、電波を継続発信しており、その電波には各エキサイタ16を識別するための識別子であるエキサイタIDが重畳されている。
パッシブタグ13は、エキサイタ16から発信されている電波を受信可能な範囲(以下、エキサイタ16の検知範囲と称する)に入ると、その電波を受信し、受信した電波からエキサイタIDを取得する。エキサイタIDを取得したパッシブタグ13は、取得したエキサイタIDと、自ら記憶している医師IDと、を重畳した電波を発信する。
ロケーションレシーバ17は、パッシブタグ13が発信した電波を受信し、受信した電波からエキサイタIDと医師IDとを取得する。
更に、ロケーションレシーバ17は、取得したエキサイタIDを、そのエキサイタIDで識別されるエキサイタ16が設置されている場所を示すエキサイタ位置情報に変換する。
具体的には、ロケーションレシーバ17は、医療機関1aに設置されているすべてのエキサイタ16に対して、エキサイタIDとエキサイタ位置情報との対応関係を示す変換テーブルを記憶している。ロケーションレシーバ17は、この変換テーブルを用いてエキサイタIDを変換して、エキサイタ位置情報を取得する。
例えば、ロケーションレシーバ17は、1番処置室の出入口15の外側に設置されているエキサイタ16のエキサイタIDを受信した場合には、エキサイタ位置情報「1番外側」に変換し、1番処置室の出入口15の内側に設置されているエキサイタ16のエキサイタIDを受信した場合には、エキサイタ位置情報「1番内側」に変換する。また、2番処置室の出入口15の外側に設置されているエキサイタ16のエキサイタIDを受信した場合には、エキサイタ位置情報「2番外側」に変換し、2番処置室の出入口15の内側に設置されているエキサイタ16のエキサイタIDを受信した場合には、エキサイタ位置情報「2番内側」に変換する。
ロケーションレシーバ17は、医療機関装置11aに接続されており、取得した医師IDとエキサイタ位置情報とを医療機関装置11aに送信する。
医療機関装置11aは、ロケーションレシーバ17から受信した医師IDとエキサイタ位置情報とに基づき、処置室14に対する医師12の入室及び退室を検出する。
なお、ロケーションレシーバ17は、医療機関装置11aに医師IDとエキサイタIDとを送信し、医療機関装置11a側で、エキサイタIDがエキサイタ位置情報に変換されるようにしても良い。
また、図2の例では、出入口15に1対のエキサイタ16をそれぞれ有する2つの処置室14に対して、1つのロケーションレシーバ17が設置されている。しかし、ロケーションレシーバ17の個数及び設置場所はこれに限られるものではない。例えば、2つの処置室14のそれぞれの出入口15の近傍に、別々のロケーションレシーバ17を設置するようにしても良い。また、エキサイタ16の数及び設置場所に応じて、ロケーションレシーバ17の数及び設置場所を適宜決定するようにしても良い。
図3は、医療機関装置11aの構成例を概略的に示すブロック図である。
なお、他の医療機関装置11b、・・・も同様の構成とすることができる。
図示するように、医療機関装置11aは、通信部111と、記憶部112と、制御部113と、を備えている。
通信部111は、通信インタフェース等を備え、医療機関装置11aに接続される装置との通信に用いられる。具体的には、医療機関装置11aは、通信部111を用いて、ロケーションレシーバ17及び消防本部2の指令台サーバ21とデータの送受信を行う。
記憶部112は、ハードディスク等の補助記憶装置を備え、様々な情報やプログラム等を記憶する。例えば、記憶部112は、各医療機関を識別するための識別子である医療機関IDのうち、医療機関1aに割り当てられている医療機関IDを記憶している。また、記憶部112には、医療機関1aの救急患者の受入態勢情報を取得するためのプログラム等が格納されている。
制御部113は、CPU(Central Processing Unit)114、ROM(Read Only Memory)115、RAM(Random Access Memory)116等から構成され、データの演算処理を行うと共に、医療機関装置11aの全体を制御する。制御部113における演算処理及び制御処理は、具体的には、CPU114が、RAM116を作業領域として使用して各種データを一時的に記憶させながら、ROM115に記憶されている制御プログラムを実行することにより行われる。
制御部113が、ROM115や記憶部112に記憶されているプログラムに従って、通信部111及び記憶部112を制御することにより、医療機関装置11aにおいて、医療機関1aの救急患者の受入態勢情報を取得するための処理が実行される。
次に、医療機関装置11aにおいて実行される処理を具体的に説明する。
図4は、医療機関装置11aの機能的な構成例を概略的に示すブロック図である。
図示するように、医療機関装置11aは、制御部113の処理により実現される機能的な構成として、医師位置情報取得部121と、入退室検出部122と、空処置室判別部123と、空処置室数取得部124と、受入態勢情報送信部125と、を備える。また、医療機関装置11aは、記憶部112に記憶されているデータとして、入退室管理テーブル126を備えている。
医師位置情報取得部121は、処置室14の出入口15の近傍に配置されているエキサイタ16及びロケーションレシーバ17で構成される情報読取装置により医師IDが読み取られたときに、医師IDと、医師IDを読み取った情報読取装置の配置位置情報と、を取得する。
例えば、パッシブタグ13を装着した医師12が、エキサイタ16の検知範囲内を通過すると、上述したパッシブタグ13及びエキサイタ16の動作により、ロケーションレシーバ17は、パッシブタグ13に記録されている医師IDを読み取る。更に、ロケーションレシーバ17は、読み取った医師IDと、その検知範囲を形成しているエキサイタ16のエキサイタ位置情報と、を取得し、医療機関装置11aに送信する。
医療機関装置11a側では、医師位置情報取得部121が、ロケーションレシーバ17から、医師IDと、情報読取装置の配置位置情報としてのエキサイタ位置情報とを受信して取得する。
医師位置情報取得部121は、医師IDとエキサイタ位置情報とを取得すると、医師ID毎に、エキサイタ位置情報を例えば記憶部112に記録していく。
入退室検出部122は、医師位置情報取得部121が取得した医師IDとエキサイタ位置情報とに基づき、医療機関1aの処置室14に対する医師12の入室及び退室を検出する。
具体的には、入退室検出部122は、医師位置情報取得部121がロケーションレシーバ17から医師IDとエキサイタ位置情報とを受信したときに、そのエキサイタ位置情報と、その医師IDと同一の医師IDに対応して記憶部112に既に記録されている前回受信したエキサイタ位置情報と、を比較して、医師12の処置室14への入室及び処置室14からの退室を検出する。
例えば、医師位置情報取得部121が、医師αを示す医師IDに対応して、1番処置室の出入口15の外側を示すエキサイタ位置情報「1番外側」に続いて、1番処置室の出入口15の内側を示すエキサイタ位置情報「1番内側」を受信した場合には、医師αが1番処置室の出入口15を外側から内側に向かって移動しているため、入退室検出部122は、医師αが1番処置室に入室したことを検出する。
また、医師位置情報取得部121が、医師αを示す医師IDに対応して、1番処置室の出入口15の内側を示すエキサイタ位置情報「1番内側」に続いて、1番処置室の出入口15の外側を示すエキサイタ位置情報「1番外側」を受信した場合には、医師αが1番処置室の出入口15を内側から外側に向かって移動しているため、入退室検出部122は、医師αが1番処置室から退出したことを検出する。
空処置室判別部123は、入退室検出部122の検出に基づき、医療機関1aの処置室14が、医師12が入室していない空処置室であるか否かを判別する。
具体的には、空処置室判別部123は、入退室検出部122が医師毎の処置室別の入室及び退室を検出すると、その検出結果を受け取り、検出結果に基づき、医師毎の処置室別の入室及び退室を管理する入退室管理テーブル126を更新する。
図5は、入退室管理テーブル126のデータ構成例を示す図である。
図示するように、入退室管理テーブル126は、医師毎の処置室別の入退室状況を記憶する欄126aと、処置室別の空き状況を記憶する欄126bと、を有している。
空処置室判別部123は、入退室検出部122から検出結果を受け取ると、欄126aにおいて、医師毎に、医師12が入室した処置室14には「入室」と記録し、退室した処置室14には「退室」と記録して、入退室管理テーブル126を更新する。
空処置室判別部123は、入退室管理テーブル126の欄126aが更新されると、その内容に基づき、欄126bを変更する。具体的には、空処置室判別部123は、処置室別に、すべての医師12に対して欄126aに「退室」と記録されているか否かを判別する。そして、すべての医師12に対して「退室」と記録されている場合には、その処置室14は、空処置室であるため、空き状況を示す欄126bに「空」と記録する。また、1人の医師12でも「入室」と記録されている場合には、その処置室14は、空処置室ではないため、空き状況を示す欄126bに「使用中」と記録する。
空処置室数取得部124は、空処置室判別部123により判別された空処置室の数を計数し、計数された空処置室数を、医療機関1aの受入態勢情報として取得する。
具体的には、空処置室数取得部124は、入退室管理テーブル126の欄126bが更新されると、欄126bに「空」と記録されている処置室14の数を計数し、空処置室数を取得する。
受入態勢情報送信部125は、空処置室数取得部124により取得された医療機関1aの受入態勢情報を、通信ネットワーク3を介して、消防本部2の指令台サーバ21に送信する。
具体的には、例えば入退室管理テーブル126において処置室別の空き状況を示す欄126bが変更されたときに、受入態勢情報送信部125は、医療機関1aの受入態勢情報として、空処置室数取得部124から空処置室数を受け取る。また、このとき、受入態勢情報送信部125は、記憶部112から医療機関1aの医療機関IDを読み出す。そして、受入態勢情報送信部125は、空処置室数と医療機関IDとを指令台サーバ21に送信する。
次に、消防本部2が備える指令台サーバ21の構成を説明する。
図6は、指令台サーバ21の構成例を概略的に示すブロック図である。
図示するように、指令台サーバ21は、通信部211と、記憶部212と、制御部213と、入力部217と、出力部218と、を備えている。なお、これらの各部は、図3に示した医療機関装置11aが備える同名の各部と共通点を有するため、重複した説明を避けるために、異なる点を中心に説明する。
通信部211は、指令台サーバ21に接続される装置との通信に用いられる。具体的には、指令台サーバ21は、通信部211を用いて、医療機関装置11(11a、11b、・・・)とデータの送受信を行う。
記憶部212は、様々な情報やプログラム等を記憶する。例えば、記憶部212には、医療機関装置11が取得した医療機関1の受入態勢情報に基づき、複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の中における各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位を決定するためのプログラム等が格納されている。
制御部213は、CPU214、ROM215、RAM216等から構成され、データの演算処理を行うと共に、指令台サーバ21の全体を制御する。
制御部213が、ROM215や記憶部212に記憶されているプログラムに従って、通信部211、記憶部212、入力部217、及び出力部218を制御することにより、指令台サーバ21において、各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位を決定するための処理が実行される。
入力部217は、キーボード、マウス等の入力装置を備える。入力部217には、指令台サーバ21の操作者による入力操作に応じて様々な情報が入力される。
出力部218は、ディスプレイ等の出力装置を備え、様々な情報を出力する。
次に、指令台サーバ21において実行される処理を具体的に説明する。
図7は、指令台サーバ21の機能的な構成例を概略的に示すブロック図である。
図示するように、指令台サーバ21は、制御部213の処理により実現される機能的な構成として、受入態勢情報受信部221と、順位決定部222と、を備える。また、指令台サーバ21は、記憶部212に記憶されているデータとして、医療機関情報テーブル223と、患者搬送先順位リスト224と、を備えている。
受入態勢情報受信部221は、複数の医療機関装置11(11a、11b、・・・)から、受入態勢情報送信部125により送信された複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の受入態勢情報を、通信ネットワーク3を介して受信する。
具体的には、受入態勢情報受信部221は、複数の医療機関装置11(11a、11b、・・・)のそれぞれの受入態勢情報送信部125が送信した空処置室数と医療機関IDとを関連付けて受信する。受入態勢情報受信部221は、医療機関IDに関連付けられている空処置室数を、その医療機関IDで識別される医療機関1の受入態勢情報として受信する。
順位決定部222は、受入態勢情報受信部221により受信された複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の受入態勢情報が示す空処置室数に基づき、複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の中における空処置室数が多い医療機関1(1a、1b、・・・)の順番を、各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する。
ここで、順位決定部222が、各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位を決定する処理を具体的に説明する。
順位決定部222は、その内部的な構成として、受入態勢情報記録部231と、医療機関情報並替部232と、患者搬送先順位リスト生成部233と、を有している。
受入態勢情報記録部231は、受入態勢情報受信部221が受入態勢情報を受信すると、その受入態勢情報を、医療機関1に関する情報を記憶している医療機関情報テーブル223に記録する。
図8は、医療機関情報テーブル223のデータ構成例を示す図である。
図示するように、医療機関情報テーブル223は、医療機関ID毎に、医療機関の名称、住所、電話番号等の詳細情報を記憶する欄223aと、医療機関の受入態勢情報を記憶する欄223bと、を有している。
受入態勢情報記録部231は、具体的には、受入態勢情報受信部221から、医療機関毎に関連付けられている空処置室数と医療機関IDとを受け取ると、受け取った医療機関IDに対応する医療機関情報テーブル223の欄223bに、受け取った空処置室数を受入態勢情報として記録する。
受入態勢情報記録部231が医療機関情報テーブル223に受入態勢情報を記録すると、医療機関情報並替部232は、記録された受入態勢情報に基づき、受入態勢が整っている順番に、医療機関情報テーブル223の医療機関IDを並び替える。
図9は、医療機関情報並替部232によって並び替えられた医療機関情報テーブル223のデータ構成例を示す図である。
医療機関情報並替部232は、図示するように、受入態勢情報として記録されている空処置室数が多い順番に、医療機関情報テーブル223の医療機関IDを並び替える。
患者搬送先順位リスト生成部233は、医療機関情報並替部232により並び替えられた医療機関IDの順番を、各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位とし、その優先順位を示す順位情報である患者搬送先順位リスト224を生成する。
図10は、患者搬送先順位リスト224のデータ構成例を示す図である。
図示するように、患者搬送先順位リスト224では、優先順位を示す番号と、その優先順位に位置する医療機関1の名称、住所、電話番号等の詳細情報と、が対応付けられている。
具体的には、患者搬送先順位リスト生成部233は、医療機関情報並替部232により医療機関情報テーブル223の医療機関IDが並び替えられると、並び替えられた順番に優先順位を示す番号を付加し、医療機関情報テーブル223から消防本部2が必要とする情報を抽出して、患者搬送先順位リスト224を生成する。
例えば、図10に例示した患者搬送先順位リスト224では、優先順位に対応付けて、医療機関1の名称、住所、電話番号が示されている。しかしながら、患者搬送先順位リスト224はこれに限られず、優先順位を決定するために利用した空処置室数が加えられていても良い。また、必要と考えられる事項だけが抽出されても良く、例えば、優先順位に医療機関1の電話番号だけが対応付けられていても良い。
以上説明したように、本実施の形態に係る患者搬送先順位決定システムによれば、医療機関1における情報入力の作業負担を軽減すると共に、救急患者が搬送される医療機関1の搬送先としての優先順位を決定することができる。
より具体的には、医師12の処置室14への入室状態を自動的に検出して、医療機関1の救急患者の搬送先としての優先順位を決定することができる。
また、患者搬送先順位リスト生成部233により生成された患者搬送先順位リスト224は、例えば、指令台サーバ21の操作者が入力部217に患者搬送先順位リスト224の出力指示を入力することにより、出力部218から出力される。そのため、救急患者の搬送先を複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の中から選定しようとする者は、出力される患者搬送先順位リスト224を参照して、救急患者が搬送されるに適した医療機関を優先順位に基づき選定することができる。
[第2の実施の形態]
次に、指令台サーバ21で生成された患者搬送先順位リスト224を救急患者の発生現場で救急隊員が参照するためのシステムを、本発明の第2の実施の形態として説明する。
図11は、本発明の第2の実施の形態に係る患者搬送先順位決定システムの構成例を概略的に示すブロック図である。
図示するように、第2の実施の形態に係る患者搬送先順位決定システムは、図1に示した第1の実施の形態に係る患者搬送先順位決定システムの構成要素に加えて、救急車4と、通信ネットワーク5と、を備えている。
なお、重複した説明を避けるために、図11において、図1に示した構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付して、その具体的な説明を省略する。
救急車4には、消防本部2からの指令に応じて救急患者を医療機関1に搬送する救急隊員40が乗車している。救急隊員40は、データ通信機能を有する携帯端末41を所持している。携帯端末41は、例えば、無線によるデータ通信機能を有する携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants)等の携帯可能な情報端末装置である。
携帯端末41は、専用線、インターネット、IPsec−VPN等の通信ネットワーク5を介して、指令台サーバ21と接続されている。なお、通信ネットワーク5と通信ネットワーク3とは、同じ通信ネットワークであっても良い。
ここで、第2の実施の形態における指令台サーバ21について、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
第2の実施の形態における指令台サーバ21は、図6に示した通信部211を用いて、医療機関装置11(11a、11b、・・・)及び携帯端末41とデータの送受信を行う。
図12は、第2の実施の形態における指令台サーバ21の機能的な構成例を概略的に示すブロック図である。
図示するように、第2の実施の形態おける指令台サーバ21は、図7に示した第1の実施の形態における指令台サーバ21の構成要素に加えて、制御部213の処理により実現される機能的な構成として、患者搬送先順位リスト送信部225を備えている。
なお、重複した説明を避けるために、図12において、図7に示した構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付して、その具体的な説明を省略する。
患者搬送先順位リスト送信部225は、順位決定部222により決定された各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位を示す順位情報を携帯端末41に送信する。
具体的には、患者搬送先順位リスト送信部225は、順位決定部222の患者搬送先順位リスト生成部233が患者搬送先順位リスト224を生成すると、患者搬送先順位リスト生成部233から、生成された患者搬送先順位リスト224を順位情報として受け取り、通信ネットワーク5を介して、救急隊員40が所持している携帯端末41に送信する。
図13は、携帯端末41の外観を概略的に示す図である。
携帯端末41は、例えば、音声通話機能及びデータ通信機能を有し、救急隊員40により使用される携帯電話機である。
携帯端末41は、図示するように、表示部411と、操作部412と、アンテナ413と、を備える。
表示部411は、ディスプレイ等の表示装置を備え、様々な情報を画面に表示する。
操作部412は、テンキー、十字キー等の入力装置を備える。操作部412には、携帯端末41の操作者による入力操作に応じて様々な情報が入力される。
アンテナ413は、音声及びデータが重畳された電波を送受信する。
携帯端末41は、指令台サーバ21の患者搬送先順位リスト送信部225により送信された順位情報である患者搬送先順位リスト224を、通信ネットワーク5を介して受信して、出力する。
具体的には、携帯端末41は、データ通信機能によって指令台サーバ21から患者搬送先順位リスト224を受信し、受信した患者搬送先順位リスト224を表示部411に表示する。例えば、表示部411には、図10に示した患者搬送先順位リスト224が順位情報として表示される。
例えば、救急隊員40は、通報を受けた消防本部2から指令を受けると、救急患者の発生現場に向かい、救急患者を救急車4に乗せる。そして、救急隊員40は、所持している携帯端末41の操作部412を操作して、表示部411に患者搬送先順位リスト224を表示させる。
救急隊員40は、表示部411に表示された患者搬送先順位リスト224を参照して、優先順位の高い医療機関1を、救急患者の搬送先として選定する。更に、救急隊員40は、患者搬送先順位リスト224を参照して、選定した医療機関1の電話番号を取得し、携帯端末41を用いて、その音声通話機能によって、選定した医療機関に電話をかける。そして、救急隊員40は、選定した医療機関1に救急患者を搬送することを伝えて、その医療機関1に救急患者を搬送する。
第2の実施の形態においては、指令台サーバ21の患者搬送先順位リスト送信部225は、患者搬送先順位リスト224が更新される(つまり、新しい患者搬送先順位リスト224が生成される)度に、更新された患者搬送先順位リスト224を、救急隊員40が所持している携帯端末41に送信する。
このため、携帯端末41には、医療機関1の最新の受入態勢情報に基づき生成された患者搬送先順位リスト224が表示される。
従って、第2の実施の形態によれば、救急隊員40は、最新の患者搬送先順位リスト224が示す救急患者が搬送される医療機関1の搬送先としての優先順位に基づき、搬送先の医療機関1を選定することができる。
なお、上記例では、患者搬送先順位リスト送信部225は、患者搬送先順位リスト224が更新される度に、患者搬送先順位リスト224を携帯端末41に送信している。しかしながら、指令台サーバ21が最新の患者搬送先順位リスト224を記憶部212に保存しておき、患者搬送先順位リスト送信部225は、携帯端末41から要求があったときに、最新の患者搬送先順位リスト224を携帯端末41に送信するようにしても良い。
[第3の実施の形態]
次に、医療機関1の受入態勢情報として空処置室の数以外の情報を更に用いて、各医療機関1の救急患者の搬送先としての優先順位を決定する場合について説明する。
そこで、空処置室の数と共に、空処置室が空いた時刻を医療機関1の受入態勢情報として用いて、各医療機関1の救急患者の搬送先としての優先順位を決定する場合を、本発明の第3の実施の形態として説明する。
なお、重複した説明を避けるために、本発明の第3の実施の形態の説明において、第1の実施の形態で既に説明した構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付して、その具体的な説明を省略する。
本発明の第3の実施の形態に係る患者搬送先順位決定システムの構成、医療機関1aの内部システムの構成、医療機関装置11aの物理的な構成、及び指令台サーバ21の物理的な構成はそれぞれ、図1、図2、図3、及び図6に示した第1の実施の形態における構成と同一であるため、その説明を省略する。
なお、第3の実施の形態における医療機関装置11a及び指令台サーバ21のの制御部113及び制御部213は、それぞれRTC(Real Time Clock)(図示せず)を備えており、計時を行う。
図14は、本発明の第3の実施の形態における医療機関装置11aの機能的な構成例を概略的に示すブロック図である。
図示するように、第3の実施の形態における医療機関装置11aは、図4に示した第1の実施の形態における医療機関装置11aと、制御部113の処理により実現される機能的な構成として、空時刻取得部601を備える点で異なる。
また、第3の実施の形態における医療機関装置11aは、第1の実施の形態における入退室管理テーブル126に代えて、入退室管理テーブル611を備えている。
空時刻取得部601は、空処置室判別部123により判別された空処置室毎の処置室が空いた時刻である空時刻を、医療機関1aの受入態勢情報として取得する。
図15は、第3の実施の形態における入退室管理テーブル611のデータ構成例を示す図である。
図示するように、第3の実施の形態における入退室管理テーブル611は、図5に示した第1の実施の形態における入退室管理テーブル126と、処置室別の空時刻(空き時刻)を記憶する欄611cを有する点で異なる。なお、欄611aは、欄126aと同様に医師毎の処置室別の入退室状況を記憶する欄であり、欄611bは、欄126bと同様に処置室別の空き状況を記憶する欄である。
空処置室判別部123が入退室管理テーブル611の欄611a及び欄611bを更新することにより、欄611bに空処置室であることを示す「空」が記録されると、空時刻取得部601は、制御部113のRTCを用いて、現在時刻を取得する。そして、空時刻取得部601は、取得した現在時刻を、「空」が記録された処置室14に対応する欄611cに記録する。
なお、入退室管理テーブル611の欄611bに「使用中」が記録された場合には、空時刻取得部601は、「使用中」が記録された処置室14に対応する欄611cに既に記録されている空時刻を消去する。
受入態勢情報送信部125は、空処置室数取得部124により取得された空処置室数と、空時刻取得部601により取得された空処置室毎の空時刻と、を含む受入態勢情報を、通信ネットワーク3を介して、消防本部2の指令台サーバ21に送信する。
具体的には、入退室管理テーブル611の欄611b及び欄611cに記録されている情報が変更されると、受入態勢情報送信部125は、医療機関1aの受入態勢情報として、空処置室数取得部124及び空時刻取得部601から、空処置室数及び空処置室毎の空時刻を受け取る。そして、受入態勢情報送信部125は、受け取った空処置室数と空処置室毎の空時刻とを、医療機関1aの医療機関IDに関連付けて指令台サーバ21に送信する。
図16は、第3の実施の形態における指令台サーバ21の機能的な構成例を概略的に示すブロック図である。
第3の実施の形態における指令台サーバ21は、図7に示した第1の実施の形態における指令台サーバ21と、順位決定部222の内部構成が異なる。
具体的には、図示するように、第3の実施の形態における順位決定部222は、第1の実施の形態における医療機関情報並替部232に代えて、空処置室数順番決定部621と、同順判別部622と、空時刻順番決定部623と、順番組み合わせ部624と、を有する。
また、第3の実施の形態における指令台サーバ21は、第1の実施の形態における医療機関情報テーブル223に代えて、医療機関情報テーブル631を備えている。
第3の実施の形態では、受入態勢情報受信部221は、複数の医療機関装置11(11a、11b、・・・)から、空処置室数と空処置室毎の空時刻と医療機関IDとを関連付けて受信する。受入態勢情報受信部221は、医療機関IDに関連付けられている空処置室数と空処置室毎の空時刻とを、その医療機関IDで識別される医療機関1の受入態勢情報として受信する。
受入態勢情報記録部231は、受入態勢情報受信部221が受入態勢情報を受信すると、その受入態勢情報を医療機関情報テーブル631に記録する。
図17は、第3の実施の形態における医療機関情報テーブル631のデータ構成例を示す図である。
図示するように、第3の実施の形態における医療機関情報テーブル631は、図8に示した第1の実施の形態における医療機関情報テーブル223と、医療機関の受入態勢情報を記憶する欄631bに空処置室数と空時刻とが記録される点で異なる。なお、欄631aは、欄223aと同様に医療機関の詳細情報を記憶する欄である。
受入態勢情報記録部231は、受入態勢情報受信部221から、医療機関毎に関連付けられている空処置室数と空処置室毎の空時刻と医療機関IDとを受け取ると、受け取った医療機関IDに対応する医療機関情報テーブル631の欄631bに、受け取った空処置室数及び空処置室毎の空時刻を受入態勢情報として記録する。
このようにして、欄631bの空時刻の記録欄には、空処置室数と同数の空時刻の情報が記録され、例えば空処置室数が「0」の場合には空時刻の記録欄は空欄とされる。
空処置室数順番決定部621は、受入態勢情報受信部221により受信された複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の受入態勢情報に含まれる空処置室数に基づき、複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の中における空処置室数が多い医療機関1の順番を決定する。
具体的には、空処置室数順番決定部621は、受信された受入態勢情報が受入態勢情報記録部231によって医療機関情報テーブル631に記録されると、医療機関情報テーブル631に記録されている空処置室数に基づき、空処置室数が多い順番に、医療機関情報テーブル631の医療機関IDを並び替える。
図18は、医療機関IDが並び替えられて順番が付加された医療機関情報テーブル631のデータ構成例を示す図であり、(a)は空処置室数順番決定部621により空処置室数を基準に並び替えられた医療機関情報テーブル631の図であり、(b)は後述する空時刻順番決定部623により空時刻を基準に並び替えられた医療機関情報テーブル631の図であり、(c)は後述する順番組み合わせ部624により順番が組み合わされた医療機関情報テーブル631の図である。
図18(a)に示すように、空処置室数を基準に並び替えられた医療機関情報テーブル631には、空処置室数順番決定部621が決定した順番1が付加される。この際、空処置室数が同じ医療機関IDには同じ順番が付加される。
同順判別部622は、空処置室数順番決定部621により決定された医療機関1の順番に同順が存在するか否かを判別する。
空時刻順番決定部623は、同順判別部622により同順が存在すると判別されたときに、受入態勢情報受信部221により受信された複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の受入態勢情報に含まれる空処置室毎の空時刻に基づき、同順の複数の医療機関1の中における、空時刻から現在までの経過時間である空経過時間が長い医療機関1の順番を決定する。
具体的には、空時刻順番決定部623は、受入態勢情報受信部221による受信後に受入態勢情報記録部231によって医療機関情報テーブル631に記録された空処置室毎の空時刻に基づき、空経過時間が長い順番に、医療機関情報テーブル631における同順の医療機関IDを並び替える。
空時刻が古い程、空経過時間は長いため、空時刻順番決定部623は、医療機関情報テーブル631に同順の医療機関IDがある場合には、例えば、古い空時刻が記録されている順番に医療機関IDを並び替える。
図18(b)に示すように、空時刻を基準に並び替えられた医療機関情報テーブル631では、空処置室数順番決定部621が決定した順番1に、更に、空時刻順番決定部623が決定した順番2が付加される。
順番組み合わせ部624は、空処置室数順番決定部621により決定された順番と、空時刻順番決定部623により決定された順番と、を組み合わせた順番を各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する。
図18(c)に示すように、順番組み合わせ部624により順番が組み合わされた医療機関情報テーブル631では、空処置室数順番決定部621により決定された順番1と、空時刻順番決定部623により決定された順番2と、に基づき振り直された順番3が付加される。
患者搬送先順位リスト生成部233は、順番組み合わせ部624により決定された医療機関IDの順番を、各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位とし、その優先順位を示す順位情報である患者搬送先順位リスト224を生成する。
なお、同順判別部622により同順が存在しないと判別されたときには、患者搬送先順位リスト生成部233は、空処置室数順番決定部621により決定された医療機関IDの順番を、各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位とし、その優先順位を示す順位情報である患者搬送先順位リスト224を生成する。
以上説明したように、本実施の形態に係る患者搬送先順位決定システムによれば、空処置室数に基づき決定した救急患者が搬送される医療機関1の搬送先としての優先順位に同順が存在する場合であっても、医療機関1において情報入力の作業負担を負わせることなく、空時刻に基づき更に細かい順位付けをすることができる。
より具体的には、医師12の処置室14への入室状態の履歴から今後の救急患者への対応可能性を推測し、医療機関1の救急患者の搬送先としての優先順位の微調整を実施することができる。
ここで、空時刻順番決定部623が、空処置室毎の空時刻に基づき、同順の複数の医療機関1の中において、空経過時間が長い医療機関1の順番を決定する処理を具体的に説明する。
図19は、空時刻順番決定部623の内部構成例を示すブロック図である。
図示するように、空時刻順番決定部623は、空経過時間算出部641と、合計空経過時間算出部642と、空経過時間順番決定部643と、を有している。
空経過時間算出部641は、同順判別部622により同順が存在すると判別されたときに、受入態勢情報受信部221により受信された複数の医療機関1の受入態勢情報に含まれる空処置室毎の空時刻に基づき、同順の医療機関1毎に、医療機関1の空処置室毎の空経過時間を算出する。
具体的には、空経過時間算出部641は、同順が存在した場合、制御部213のRTCを用いて、現在時刻を取得する。そして、空経過時間算出部641は、取得した現在時刻と、医療機関情報テーブル631において同順の医療機関IDに関連付けて記録されている空処置室毎の空時刻と、の差を求めて、空処置室毎の空経過時間を算出する。
例えば、図18(a)に例示した医療機関情報テーブル631では、医療機関ID「0102」と医療機関ID「0104」とが同順である。そして、医療機関ID「0102」の空処置室毎の空時刻として「13時30分、13時40分」が記録されており、医療機関ID「0104」の空処置室毎の空時刻として「12時45分、13時50分」が記録されている。
ここで、仮に現在時刻が14時00分である場合には、空経過時間算出部641は、医療機関ID「0102」の空処置室毎の空経過時間として「30分、20分」を算出し、医療機関ID「0104」の空処置室毎の空経過時間として「75分、10分」を算出する。
なお、空経過時間があまりに長くなるのを避けるために、空経過時間に限度を設定しても良い。例えば、限度を1時間に設定した場合には、空経過時間が1時間を超えた場合には一律に60分とすれば良い。
合計空経過時間算出部642は、空経過時間算出部641により算出された空処置室毎の空経過時間に基づき、同順の医療機関1毎に、医療機関1の空処置室毎の空経過時間を合計した合計空経過時間を算出する。
例えば、図18(a)に例示した医療機関情報テーブル631では、合計空経過時間算出部642は、空経過時間算出部641による算出結果に基づき、医療機関ID「0102」の合計空経過時間として「30分+20分=50分」を算出し、医療機関ID「0104」の合計空経過時間として「75分+10分=85分」を算出する。
空経過時間順番決定部643は、合計空経過時間算出部642により算出された合計空経過時間に基づき、同順の複数の医療機関1の中における合計空経過時間が長い医療機関の順番を決定する。
例えば、図18(a)に例示した医療機関情報テーブル631では、合計空経過時間算出部642による算出の結果、医療機関ID「0102」の合計空経過時間が50分であるのに対し、医療機関ID「0104」の合計空経過時間は85分であり、医療機関ID「0102」より医療機関ID「0104」の方が合計空経過時間が長い。そのため、空経過時間順番決定部643は、同順の医療機関ID「0102」と「0104」の中における順番として、医療機関ID「0104」の順番を「1」に、医療機関ID「0102」の順番を「2」に決定する。
そして、空経過時間順番決定部643は、決定した順番に従って、同順判別部622により同順と判別された医療機関IDを並び替え、図18(b)に例示したように医療機関情報テーブル631を生成する。
順番組み合わせ部624は、空処置室数順番決定部621により決定された順番と、空時刻順番決定部623の空経過時間順番決定部643により決定された順番と、を組み合わせた順番を各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する。
このように、医療機関1毎の合計空経過時間に基づき優先順位を決定することにより、医療機関1毎のすべての空処置室の過去の状況を考慮して、各医療機関1の救急患者の搬送先としての優先順位を決定することができる。
[第4の実施の形態]
次に、空処置室の数と共に、医療機関1毎の医師の数を受入態勢情報として用いて、各医療機関1の救急患者の搬送先としての優先順位を決定する場合を、本発明の第4の実施の形態として説明する。
なお、重複した説明を避けるために、本発明の第4の実施の形態の説明において、第1の実施の形態で既に説明した構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付して、その具体的な説明を省略する。
本発明の第4の実施の形態に係る患者搬送先順位決定システムの構成、医療機関装置11aの物理的な構成、及び指令台サーバ21の物理的な構成はそれぞれ、図1、図3、及び図6に示した第1の実施の形態における構成と同一であるため、その説明を省略する。
図20は、本発明の第4の実施の形態における医療機関1aの内部システムの構成例を概略的に示すブロック図である。
図示するように、第4の実施の形態における医療機関1aは、図2に示した第1の実施の形態における医療機関1aと異なり、医療機関1aの医師12が出勤及び退勤するときに通過する医療機関1aの出入口である通勤口71の近傍に、情報読取装置としての一対のエキサイタ16とロケーションレシーバ17とが更に配置されている。
具体的には、通勤口71を挟んで医療機関1aの内側と外側とのそれぞれに、エキサイタ16が設置されており、それらのエキサイタ16からの電波に基づきパッシブタグ13が発信する電波を受信可能な位置に、ロケーションレシーバ17が設置されている。
ロケーションレシーバ17は、パッシブタグ13からエキサイタIDと医師IDとを受信し、更に、エキサイタIDをエキサイタ位置情報に変換する。例えば、ロケーションレシーバ17は、通勤口71の内側に設置されているエキサイタ16のエキサイタIDを受信した場合には、エキサイタ位置情報「通勤内側」に変換し、通勤口71の外側に設置されているエキサイタ16のエキサイタIDを受信した場合には、エキサイタ位置情報「通勤外側」に変換する。
医療機関装置11aは、ロケーションレシーバ17から医師IDとエキサイタ位置情報とを受信し、受信した情報に基づき、医療機関1aの医師12の出勤及び退勤を検出する。
図21は、本発明の第4の実施の形態における医療機関装置11aの機能的な構成例を概略的に示すブロック図である。
図示するように、第4の実施の形態における医療機関装置11aは、図4に示した第1の実施の形態における医療機関装置11aと、制御部113の処理により実現される機能的な構成として、勤怠検出部701と出勤医師数取得部702とを備える点で異なる。
また、第4の実施の形態における医療機関装置11aは、第1の実施の形態における入退室管理テーブル126に代えて、入退室管理テーブル711を備えている。
勤怠検出部701は、医師位置情報取得部121により取得された医師IDとエキサイタ位置情報とに基づき、医療機関1aの医師12の勤怠状況である出勤及び退勤を検出する。
具体的には、まず、医師位置情報取得部121が、医師IDとエキサイタ位置情報とを取得すると、医師ID毎に、エキサイタ位置情報を例えば記憶部112に記録していく。
勤怠検出部701は、医師位置情報取得部121がロケーションレシーバ17から医師IDとエキサイタ位置情報とを受信すると、受信した情報と、既に記憶部112に記録されている医師ID毎のエキサイタ位置情報と、を比較して、医師12が通勤口71から医療機関1aに入って出勤したこと、及び医師12が通勤口71から医療機関1aを出て退勤したこと、を検出する。
例えば、医師位置情報取得部121が、医師βを示す医師IDに対応して、通勤口71の外側を示すエキサイタ位置情報「通勤外側」に続いて、通勤口71の内側を示すエキサイタ位置情報「通勤内側」を受信した場合には、医師βが医療機関1aの通勤口71を外側から内側に向かって移動しているため、勤怠検出部701は、医師βが出勤したことを検出する。
また、医師位置情報取得部121が、医師βを示す医師IDに対応して、通勤口71の内側を示すエキサイタ位置情報「通勤内側」に続いて、通勤口71の外側を示すエキサイタ位置情報「通勤外側」を受信した場合には、医師βが医療機関1aの通勤口71を内側から外側に向かって移動しているため、勤怠検出部701は、医師βが退勤したことを検出する。
出勤医師数取得部702は、勤怠検出部701の検出に基づき、医療機関1aに出勤している医師である出勤医師の数を、医療機関1aの受入態勢情報として取得する。
具体的には、出勤医師数取得部702は、勤怠検出部701が医師毎の出勤及び退勤を検出すると、その検出結果を受け取り、検出結果に基づき、医師毎の処置室別の入室及び退室と、医師毎の出勤及び退勤と、を管理する入退室管理テーブル711を更新する。
図22は、第4の実施の形態における入退室管理テーブル711のデータ構成例を示す図である。
図示するように、第4の実施の形態における入退室管理テーブル711は、図5に示した第1の実施の形態における入退室管理テーブル126と、医師毎の勤怠状況を記憶する欄711cを有する点で異なる。なお、欄711aは、欄126aと同様に医師毎の処置室別の入退室状況を記憶する欄であり、欄711bは、欄126bと同様に処置室別の空き状況を記憶する欄である。
出勤医師数取得部702は、勤怠検出部701から検出結果を受け取ると、欄711cにおいて、出勤した医師12には「出勤」と記録し、退勤した医師12には「退勤」と記録して、入退室管理テーブル711を更新する。そして、出勤医師数取得部702は、入退室管理テーブル711の欄711cが更新されると、欄711cに「出勤」と記録されている医師12の数を計数し、出勤医師数を取得する。
受入態勢情報送信部125は、空処置室数取得部124により取得された空処置室数と、出勤医師数取得部702により取得された出勤医師数と、を含む受入態勢情報を、通信ネットワーク3を介して、消防本部2の指令台サーバ21に送信する。
具体的には、入退室管理テーブル711の欄711b又は欄711cに記録されている情報が変更されると、受入態勢情報送信部125は、医療機関1aの受入態勢情報として、空処置室数取得部124及び出勤医師数取得部701から、空処置室数及び出勤医師数を受け取る。そして、受入態勢情報送信部125は、受け取った空処置室数と出勤医師数とを、医療機関1aの医療機関IDに関連付けて指令台サーバ21に送信する。
図23は、第4の実施の形態における指令台サーバ21の機能的な構成例を概略的に示すブロック図である。
第4の実施の形態における指令台サーバ21は、図7に示した第1の実施の形態における指令台サーバ21と、順位決定部222の内部構成が異なる。
具体的には、図示するように、第4の実施の形態における順位決定部222は、第1の実施の形態における医療機関情報並替部232に代えて、空処置室数順番決定部721と、同順判別部722と、出勤医師数順番決定部723と、順番組み合わせ部724と、を有する。
また、第4の実施の形態における指令台サーバ21は、第1の実施の形態における医療機関情報テーブル223に代えて、医療機関情報テーブル731を備えている。
第4の実施の形態では、受入態勢情報受信部221は、複数の医療機関装置11(11a、11b、・・・)から、空処置室数と出勤医師数と医療機関IDとを関連付けて受信する。受入態勢情報受信部221は、医療機関IDに関連付けられている空処置室数と出勤医師数とを、その医療機関IDで識別される医療機関1の受入態勢情報として受信する。
受入態勢情報記録部231は、受入態勢情報受信部221が受入態勢情報を受信すると、その受入態勢情報を医療機関情報テーブル731に記録する。
図24は、第4の実施の形態における医療機関情報テーブル731のデータ構成例を示す図である。
図示するように、第4の実施の形態における医療機関情報テーブル731は、図8に示した第1の実施の形態における医療機関情報テーブル223と、医療機関の受入態勢情報を記憶する欄731bに空処置室数と出勤医師数とが記録される点で異なる。なお、欄731aは、欄223aと同様に医療機関の詳細情報を記憶する欄である。
受入態勢情報記録部231は、受入態勢情報受信部221から、医療機関毎に関連付けられている空処置室数と出勤医師数と医療機関IDとを受け取ると、受け取った医療機関IDに対応する医療機関情報テーブル731の欄731bに、受け取った空処置室数及び出勤医師数を受入態勢情報として記録する。
空処置室数順番決定部721は、受入態勢情報受信部221により受信された複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の受入態勢情報に含まれる空処置室数に基づき、複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の中における空処置室数が多い医療機関1の順番を決定する。
具体的には、空処置室数順番決定部721は、受信された受入態勢情報が受入態勢情報記録部231によって医療機関情報テーブル731に記録されると、医療機関情報テーブル731に記録されている空処置室数に基づき、空処置室数が多い順番に、医療機関情報テーブル731の医療機関IDを並び替える。
図25は、医療機関IDが並び替えられて順番が付加された医療機関情報テーブル731のデータ構成例を示す図であり、(a)は空処置室数順番決定部721により空処置室数を基準に並び替えられた医療機関情報テーブル731の図であり、(b)は後述する出勤医師数順番決定部723により出勤医師数を基準に並び替えられた医療機関情報テーブル731の図であり、(c)は後述する順番組み合わせ部724により順番が組み合わされた医療機関情報テーブル731の図である。
図25(a)に示すように、空処置室数を基準に並び替えられた医療機関情報テーブル731には、空処置室数順番決定部721が決定した順番1が付加される。この際、空処置室数が同じ医療機関IDには同じ順番が付加される。
同順判別部722は、空処置室数順番決定部721により決定された医療機関1の順番に同順が存在するか否かを判別する。
出勤医師数順番決定部723は、同順判別部722により同順が存在すると判別されたときに、受入態勢情報受信部221により受信された複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の受入態勢情報に含まれる出勤医師数に基づき、同順の複数の医療機関1の中における、出勤医師数が多い医療機関1の順番を決定する。
具体的には、出勤医師数順番決定部723は、受入態勢情報受信部221による受信後に受入態勢情報記録部231によって医療機関情報テーブル731に記録された出勤医師数に基づき、出勤医師数が多い順番に、医療機関情報テーブル731における同順の医療機関IDを並び替える。
図25(b)に示すように、出勤医師数を基準に並び替えられた医療機関情報テーブル731では、空処置室数順番決定部721が決定した順番1に、更に、出勤医師数順番決定部723が決定した順番2が付加される。
順番組み合わせ部724は、空処置室数順番決定部721により決定された順番と、出勤医師数順番決定部723により決定された順番と、を組み合わせた順番を各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する。
図25(c)に示すように、順番組み合わせ部724により順番が組み合わされた医療機関情報テーブル731では、空処置室数順番決定部721により決定された順番1と、出勤医師数順番決定部723により決定された順番2と、に基づき振り直された順番3が付加される。
患者搬送先順位リスト生成部233は、順番組み合わせ部724により決定された医療機関IDの順番を、各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位とし、その優先順位を示す順位情報である患者搬送先順位リスト224を生成する。
なお、同順判別部722により同順が存在しないと判別されたときには、患者搬送先順位リスト生成部233は、空処置室数順番決定部721により決定された医療機関IDの順番を、各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位とし、その優先順位を示す順位情報である患者搬送先順位リスト224を生成する。
本実施の形態によれば、空処置室数に基づき決定した救急患者が搬送される医療機関1の搬送先としての優先順位に同順が存在する場合であっても、医療機関1において情報入力の作業負担を負わせることなく、出勤医師数に基づき更に細かい順位付けをすることができる。
より具体的には、医療機関1に空処置室があっても救急患者を処置可能な医師12がいない場合に、そのような医療機関1の優先順位を低くすることができる。
本実施の形態では、空処置室数順番決定部721により決定される順番を、最初に用いる主順番とし、出勤医師数順番決定部723により決定される順番を、主順番に同順が存在する場合に用いる副順番として、各医療機関1の救急患者の搬送先としての優先順位を決定している。
しなしながら、主順番と副順番とを逆にし、出勤医師数順番決定部723により決定される順番を主順番とし、空処置室数順番決定部721により決定される順番を副順番としても良い。その場合には、例えば、図23に示した指令台サーバ21の機能構成図において、空処置室数順番決定部721と出勤医師数順番決定部723との位置を入れ替えれば良い。
具体的には、出勤医師数順番決定部723が、まず、受入態勢情報受信部221により受信された複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の受入態勢情報に含まれる出勤医師数に基づき、複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の中における出勤医師数が多い医療機関1の順番を決定する。
そして、同順判別部722により同順が存在すると判別されたときに、空処置室数順番決定部721が、受入態勢情報受信部221により受信された複数の医療機関1(1a、1b、・・・)の受入態勢情報に含まれる空処置室数に基づき、同順の複数の医療機関1の中における、空処置室数が多い医療機関1の順番を決定するようにすれば良い。
このような構成にした場合には、出勤医師数に基づき決定した救急患者が搬送される医療機関1の搬送先としての優先順位に同順が存在する場合であっても、医療機関1において情報入力の作業負担を負わせることなく、空処置室数に基づき更に細かい順位付けをすることができる。
より具体的には、医療機関1に医師12がいても救急患者を処置するための空処置室が無い場合に、そのような医療機関1の優先順位を低くすることができる。
このように、本実施の形態においては、主順番と副順番とを入れ替えても良い。従って、順番組み合わせ部724は、空処置室数順番決定部721により決定された順番と出勤医師数順番決定部723により決定された順番との2つの順番の一方を主順番、他方を副順番とし、主順番に同順が存在する場合に、同順の複数の医療機関1の中における医療機関1の順番を副順番に基づき決定し、決定した順番を各医療機関1(1a、1b、・・・)の救急患者の搬送先としての優先順位と決定することができる。
また、本実施の形態においては、医師12の出勤及び退勤の検出を、医療機関1aの通勤口71の近傍に配置したエキサイタ16及びロケーションレシーバ17で構成されるタグリーダが、医師12が装着しているパッシブタグ13に記録されている情報を読み取ることにより実現している。
このため、本実施の形態によれば、医師12の処置室14に対する入室及び退室を検出するための構成をそのまま利用して、医師12の出勤及び退勤を検出することができ、システム全体を簡素化することができる。
また、上記第4の実施の形態を、前述した第3の実施の形態と組み合わせても良い。つまり、例えば、まず、空処置室数に基づき優先順位を決定し、そこで同順が存在する場合に、次に、空処置室毎の空時刻に基づき優先順位を決定し、それでも同順が存在する場合には、更に、出勤医師数に基づき優先順位を決定するようにしても良い。
また、まず、出勤医師数に基づき優先順位を決定し、そこで同順が存在する場合に、次に、空処置室数に基づき優先順位を決定し、それでも同順が存在する場合には、更に、空処置室毎の空時刻に基づき優先順位を決定するようにしても良い。
以上、本発明の第1〜4の実施の形態を説明したが、本発明を実施するにあたっては、種々の形態による変形及び応用が可能であり、上記第1〜4の実施の形態に限られるものではない。
例えば、上記実施の形態では、情報記録媒体としてパッシブタグ13を用いているが、パッシブ型に限らず、アクティブタグ等の他のICタグ(RFID(Radio Frequency Identification)タグ)でも良い。
また、上記実施の形態では、情報読取装置としてエキサイタ16及びロケーションレシーバ17で構成されるタグリーダを用いているが、アクティブタグ用のタグリーダ等の他のICタグリーダであっても良い。
このように、医師12に装着されるICタグと、医療機関1に設置されるICタグリーダと、を用いることにより、医療機関装置11は、職員等の入力作業によらず、医師12の移動に応じて自動的に、処置室14に対する入室及び退室、出勤及び退勤等を検出することができる。
なお、情報記録媒体及び情報読取装置は、ICタグ及びICタグリーダに限られず、例えば、接触型又は非接触型のICカード及びICカードリーダであっても良い。その場合には、医師12がICカードを所持し、出入口の出入りに際して、出入口の近傍に設置されるICカードリーダに、医師12が所持しているICカードをかざして情報を読み取らせるようにすれば良い。
また、上記実施の形態の説明に用いたブロック図、テーブル等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更しても良い。
例えば、上記実施の形態では、各種テーブルを記憶部112及び記憶部212に記憶させているが、RAM116及びRAM216等の他の記憶装置に記憶させるようにしても良い。
また、上記実施の形態における医療機関装置11及び指令台サーバ21により実行される機能は、ソフトウェアによっても、また、専用のハードウェアによっても実現することもできる。更に、医療機関装置11及び指令台サーバ21を、通常のコンピュータシステムによって実現することもできる。
例えば、上記実施の形態では、医療機関装置11又は指令台サーバ21において、動作プログラムが記憶部112又は記憶部212、ROM115又はROM215等に予め記憶されているものとして説明した。しかし、上述の処理動作を実行させるためのプログラムを、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto-Optical disk)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、そのプログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の処理動作を実行する装置を構成しても良い。
また、プログラムをインターネット等の通信ネットワーク上の所定のサーバ装置が有するディスク装置等に格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するようにしても良い。更に、通信ネットワークを介してプログラムを転送しながら起動実行することによっても、上述の処理を達成することができる。
また、上述の機能を、OS(Operating System)が分担して実現する場合又はOSとアプリケーションとの協働により実現する場合等には、OS以外の部分のみを媒体に格納して配布してもよく、また、コンピュータにダウンロード等しても良い。
本発明の第1の実施の形態に係る患者搬送先順位決定システムの構成例を概略的に示すブロック図である。 医療機関の内部システムの構成例を概略的に示すブロック図である。 医療機関装置の構成例を概略的に示すブロック図である。 医療機関装置の機能的な構成例を概略的に示すブロック図である。 入退室管理テーブルのデータ構成例を示す図である。 指令台サーバの構成例を概略的に示すブロック図である。 指令台サーバの機能的な構成例を概略的に示すブロック図である。 医療機関情報テーブルのデータ構成例を示す図である。 医療機関情報並替部によって並び替えられた医療機関情報テーブルのデータ構成例を示す図である。 患者搬送先順位リストのデータ構成例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る患者搬送先順位決定システムの構成例を概略的に示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態における指令台サーバの機能的な構成例を概略的に示すブロック図である。 携帯端末の外観を概略的に示す図である。 本発明の第3の実施の形態における医療機関装置の機能的な構成例を概略的に示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態における入退室管理テーブルのデータ構成例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態における指令台サーバの機能的な構成例を概略的に示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態における医療機関情報テーブルのデータ構成例を示す図である。 医療機関IDが並び替えられて順番が付加された医療機関情報テーブルのデータ構成例を示す図である。 空時刻順番決定部の内部構成例を示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態における医療機関の内部システムの構成例を概略的に示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態における医療機関装置の機能的な構成例を概略的に示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態における入退室管理テーブルのデータ構成例を示す図である。 本発明の第4の実施の形態における指令台サーバの機能的な構成例を概略的に示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態における医療機関情報テーブルのデータ構成例を示す図である。 本発明の第4の実施の形態における医療機関IDが並び替えられて順番が付加された医療機関情報テーブルのデータ構成例を示す図である。
符号の説明
1(1a、1b、・・・) 医療機関
2 消防本部
3、5 通信ネットワーク
4 救急車
40 救急隊員
41 携帯端末
11(11a、11b、・・・) 医療機関装置
12 医師
13 パッシブタグ
14 処置室
15 出入口
16 エキサイタ
17 ロケーションレシーバ
21 指令台サーバ
71 通勤口
111、211 通信部
112、212 記憶部
113、213 制御部
114、214 CPU
115、215 ROM
116、216 RAM
121 医師位置情報取得部
122 入退室検出部
123 空処置室判別部
124 空処置室数取得部
125 受入態勢情報送信部
126、611、711 入退室管理テーブル
126a、126b、223a、223b、611a、611b、611c、631a、631b、711a、711b、711c、731a、731b 欄
217 入力部
218 出力部
221 受入態勢情報受信部
222 順位決定部
223、631、731 医療機関情報テーブル
224 患者搬送先順位リスト
225 患者搬送先順位リスト送信部
231 受入態勢情報記録部
232 医療機関情報並替部
233 患者搬送先順位リスト生成部
411 表示部
412 操作部
413 アンテナ
601 空時刻取得部
621、721 空処置室数順番決定部
622、722 同順判別部
623 空時刻順番決定部
624、724 順番組み合わせ部
641 空経過時間算出部
642 合計空経過時間算出部
643 空経過時間順番決定部
701 勤怠検出部
702 出勤医師数取得部
723 出勤医師数順番決定部

Claims (12)

  1. 医療機関の救急患者の受け入れ態勢を示す受入態勢情報を取得する医療機関装置と、
    複数の前記医療機関装置と通信ネットワークを介して接続され、前記医療機関装置が取得した医療機関の受入態勢情報に基づき、複数の医療機関の中における各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位を決定する患者搬送先順位決定装置と、
    を備える患者搬送先順位決定システムであって、
    前記医療機関において、
    前記医療機関の医師を識別する医師識別情報が記録されている情報記録媒体が、前記医療機関の医師に所持されており、
    前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取る情報読取装置が、前記医療機関の処置室の出入口の近傍に配置されており、前記医療機関における医師の位置に応じて、該医師が所持する前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取り、
    前記医療機関装置が、前記情報読取装置に接続されており、
    前記医療機関装置は、
    前記情報読取装置により医師識別情報が読み取られたときに、該医師識別情報と該医師識別情報を読み取った前記情報読取装置の配置位置を示す配置位置情報とを取得する医師位置情報取得手段と、
    前記医師位置情報取得手段により取得された医師識別情報と配置位置情報とに基づき、前記医療機関の処置室に対する医師の入室及び退室を検出する入退室検出手段と、
    前記入退室検出手段の検出に基づき、前記医療機関の処置室が、医師が入室していない空処置室であるか否かを判別する空処置室判別手段と、
    前記空処置室判別手段により判別された空処置室の数を計数し、該計数された空処置室数を、前記医療機関の受入態勢情報として取得する空処置室数取得手段と、
    前記空処置室数取得手段により取得された前記医療機関の受入態勢情報を前記患者搬送先順位決定装置に送信する受入態勢情報送信手段と、を備え、
    前記患者搬送先順位決定装置は、
    複数の前記医療機関装置から、前記受入態勢情報送信手段により送信された複数の医療機関の受入態勢情報を受信する受入態勢情報受信手段と、
    前記受入態勢情報受信手段により受信された複数の医療機関の受入態勢情報が示す空処置室数に基づき、該複数の医療機関の中における空処置室数が多い医療機関の順番を、各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する順位決定手段と、を備える、
    ことを特徴とする患者搬送先順位決定システム。
  2. 救急患者を医療機関に搬送する救急隊員により使用される携帯端末装置を更に備え、
    前記患者搬送先順位決定装置は、前記順位決定手段により決定された各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位を示す順位情報を前記携帯端末装置に送信する順位情報送信手段を更に備え、
    前記携帯端末装置は、前記順位情報送信手段により送信された順位情報を受信して出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の患者搬送先順位決定システム。
  3. 前記医療機関装置は、
    前記空処置室判別手段により判別された空処置室毎の処置室が空いた時刻である空時刻を、前記医療機関の受入態勢情報として取得する空時刻取得手段を更に備え、
    前記医療機関装置の前記受入態勢情報送信手段は、前記空処置室数取得手段により取得された空処置室数と、前記空時刻取得手段により取得された空処置室毎の空時刻と、を含む受入態勢情報を前記患者搬送先順位決定装置に送信し、
    前記患者搬送先順位決定装置の前記順位決定手段は、
    前記受入態勢情報受信手段により受信された複数の医療機関の受入態勢情報に含まれる空処置室数に基づき、該複数の医療機関の中における空処置室数が多い医療機関の順番を決定する空処置室数順番決定手段と、
    前記空処置室数順番決定手段により決定された医療機関の順番に同順が存在するか否かを判別する同順判別手段と、
    前記同順判別手段により同順が存在すると判別されたときに、前記受入態勢情報受信手段により受信された複数の医療機関の受入態勢情報に含まれる空処置室毎の空時刻に基づき、該同順の複数の医療機関の中における、空時刻から現在までの経過時間である空経過時間が長い医療機関の順番を決定する空時刻順番決定手段と、
    前記空処置室数順番決定手段により決定された順番と、前記空時刻順番決定手段により決定された順番と、を組み合わせた順番を各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する手段と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の患者搬送先順位決定システム。
  4. 前記空時刻順番決定手段は、
    前記同順判別手段により同順が存在すると判別されたときに、前記受入態勢情報受信手段により受信された複数の医療機関の受入態勢情報に含まれる空処置室毎の空時刻に基づき、該同順の医療機関毎に、医療機関の空処置室毎の空経過時間を算出する空経過時間算出手段と、
    前記空経過時間算出手段により算出された空処置室毎の空経過時間に基づき、前記同順の医療機関毎に、医療機関の空処置室毎の空経過時間を合計した合計空経過時間を算出する合計空経過時間算出手段と、
    前記合計空経過時間算出手段により算出された合計空経過時間に基づき、前記同順の複数の医療機関の中における合計空経過時間が長い医療機関の順番を決定する手段と、を有する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の患者搬送先順位決定システム。
  5. 前記医療機関装置は、
    前記医療機関の医師の出勤及び退勤を検出する勤怠検出手段と、
    前記勤怠検出手段の検出に基づき、前記医療機関に出勤している医師である出勤医師の数を、前記医療機関の受入態勢情報として取得する出勤医師数取得手段と、を更に備え、
    前記医療機関装置の前記受入態勢情報送信手段は、前記空処置室数取得手段により取得された空処置室数と、前記出勤医師数取得手段により取得された出勤医師数と、を含む受入態勢情報を前記患者搬送先順位決定装置に送信し、
    前記患者搬送先順位決定装置の前記順位決定手段は、
    前記受入態勢情報受信手段により受信された複数の医療機関の受入態勢情報に含まれる空処置室数に基づき、複数の医療機関の中における空処置室数が多い医療機関の順番を決定する空処置室数順番決定手段と、
    前記受入態勢情報受信手段により受信された複数の医療機関の受入態勢情報に含まれる出勤医師数に基づき、複数の医療機関の中における出勤医師数が多い医療機関の順番を決定する出勤医師数順番決定手段と、
    前記空処置室数順番決定手段により決定された順番と前記出勤医師数順番決定手段により決定された順番との2つの順番の一方を主順番、他方を副順番とし、該主順番に同順が存在する場合に、該同順の複数の医療機関の中における医療機関の順番を該副順番に基づき決定し、該決定した順番を各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する手段と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の患者搬送先順位決定システム。
  6. 前記医療機関において、
    前記情報読取装置が、前記医療機関の医師が出勤及び退勤するときに通過する前記医療機関の出入口の近傍に更に配置されており、
    前記勤怠検出手段は、前記医師位置情報取得手段により取得された医師識別情報と配置位置情報とに基づき、前記医療機関の医師の出勤及び退勤を検出する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の患者搬送先順位決定システム。
  7. 前記情報記録媒体は、ICタグであって、該ICタグは前記医療機関の医師に装着されており、
    前記情報読取装置は、前記ICタグに記録されている情報を読み取るICタグリーダである、
    ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の患者搬送先順位決定システム。
  8. 医療機関の医師に所持されており、前記医療機関の医師を識別する医師識別情報が記録されている情報記録媒体と、
    前記医療機関の処置室の出入口の近傍に配置されており、前記医療機関における医師の位置に応じて、該医師が所持する前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取る情報読取装置と、
    前記情報読取装置に接続され、前記医療機関の救急患者の受け入れ態勢を示す受入態勢情報を取得する医療機関装置と、
    複数の前記医療機関装置と通信ネットワークを介して接続され、前記医療機関装置が取得した医療機関の受入態勢情報に基づき、複数の医療機関の中における各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位を決定する患者搬送先順位決定装置と、
    を備えるシステムを用いた患者搬送先順位決定方法であって、
    前記医療機関装置が、前記情報読取装置により医師識別情報が読み取られたときに、該医師識別情報と該医師識別情報を読み取った前記情報読取装置の配置位置を示す配置位置情報とを取得する医師位置情報取得ステップと、
    前記医療機関装置が、前記医師位置情報取得ステップで取得された医師識別情報と配置位置情報とに基づき、前記医療機関の処置室に対する医師の入室及び退室を検出する入退室検出ステップと、
    前記医療機関装置が、前記入退室検出ステップでの検出に基づき、前記医療機関の処置室が、医師が入室していない空処置室であるか否かを判別する空処置室判別ステップと、
    前記医療機関装置が、前記空処置室判別ステップで判別された空処置室の数を計数し、該計数された空処置室数を、前記医療機関の受入態勢情報として取得する空処置室数取得ステップと、
    前記医療機関装置が、前記空処置室数取得ステップで取得された前記医療機関の受入態勢情報を前記患者搬送先順位決定装置に送信する受入態勢情報送信ステップと、
    前記患者搬送先順位決定装置が、複数の前記医療機関装置から、前記受入態勢情報送信ステップで送信された複数の医療機関の受入態勢情報を受信する受入態勢情報受信ステップと、
    前記患者搬送先順位決定装置が、前記受入態勢情報受信ステップで受信された複数の医療機関の受入態勢情報が示す空処置室数に基づき、該複数の医療機関の中における空処置室数が多い医療機関の順番を、各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する順位決定ステップと、を備える、
    ことを特徴とする患者搬送先順位決定方法。
  9. 医療機関において、
    前記医療機関の医師を識別する医師識別情報が記録されている情報記録媒体が、前記医療機関の医師に所持されており、
    前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取る情報読取装置が、前記医療機関の処置室の出入口の近傍に配置されており、前記医療機関における医師の位置に応じて、該医師が所持する前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取り、
    前記情報読取装置に接続される医療機関装置が、前記情報読取装置により医師識別情報が読み取られたときに、該医師識別情報と該医師識別情報を読み取った前記情報読取装置の配置位置を示す配置位置情報とを取得し、該取得された医師識別情報と配置位置情報とに基づき、前記医療機関の処置室に対する医師の入室及び退室を検出し、該検出に基づき、前記医療機関の処置室が、医師が入室していない空処置室であるか否かを判別し、該判別された空処置室の数を計数し、該計数された空処置室数を、前記医療機関の救急患者の受け入れ態勢を示す受入態勢情報として取得し、該取得された前記医療機関の受入態勢情報を送信し、
    複数の前記医療機関装置と通信ネットワークを介して接続され、複数の医療機関の中における各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位を決定する患者搬送先順位決定装置であって、
    複数の前記医療機関装置から送信された複数の医療機関の受入態勢情報を受信する受入態勢情報受信手段と、
    前記受入態勢情報受信手段により受信された複数の医療機関の受入態勢情報が示す空処置室数に基づき、該複数の医療機関の中における空処置室数が多い医療機関の順番を、各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する順位決定手段と、を備える、
    ことを特徴とする患者搬送先順位決定装置。
  10. 医療機関において、
    前記医療機関の医師を識別する医師識別情報が記録されている情報記録媒体が、前記医療機関の医師に所持されており、
    前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取る情報読取装置が、前記医療機関の処置室の出入口の近傍に配置されており、前記医療機関における医師の位置に応じて、該医師が所持する前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取り、
    前記情報読取装置に接続される医療機関装置が、前記情報読取装置により医師識別情報が読み取られたときに、該医師識別情報と該医師識別情報を読み取った前記情報読取装置の配置位置を示す配置位置情報とを取得し、該取得された医師識別情報と配置位置情報とに基づき、前記医療機関の処置室に対する医師の入室及び退室を検出し、該検出に基づき、前記医療機関の処置室が、医師が入室していない空処置室であるか否かを判別し、該判別された空処置室の数を計数し、該計数された空処置室数を、前記医療機関の救急患者の受け入れ態勢を示す受入態勢情報として取得し、該取得された前記医療機関の受入態勢情報を送信し、
    複数の前記医療機関装置と通信ネットワークを介して接続されるコンピュータを、
    複数の前記医療機関装置から送信された複数の医療機関の受入態勢情報を受信する受入態勢情報受信手段、
    前記受入態勢情報受信手段により受信された複数の医療機関の受入態勢情報が示す空処置室数に基づき、該複数の医療機関の中における空処置室数が多い医療機関の順番を、各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する順位決定手段、
    として機能させるためのプログラム。
  11. 医療機関において、
    前記医療機関の医師を識別する医師識別情報が記録されている情報記録媒体が、前記医療機関の医師に所持されており、
    前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取る情報読取装置が、前記医療機関の処置室の出入口の近傍に配置されており、前記医療機関における医師の位置に応じて、該医師が所持する前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取り、
    前記情報読取装置に接続され、前記医療機関の救急患者の受け入れ態勢を示す受入態勢情報を取得する受入態勢情報取得装置であって、
    前記情報読取装置により医師識別情報が読み取られたときに、該医師識別情報と該医師識別情報を読み取った前記情報読取装置の配置位置を示す配置位置情報とを取得する医師位置情報取得手段と、
    前記医師位置情報取得手段により取得された医師識別情報と配置位置情報とに基づき、前記医療機関の処置室に対する医師の入室及び退室を検出する入退室検出手段と、
    前記入退室検出手段の検出に基づき、前記医療機関の処置室が、医師が入室していない空処置室であるか否かを判別する空処置室判別手段と、
    前記空処置室判別手段により判別された空処置室の数を計数し、該計数された空処置室数を、前記医療機関の救急患者の受け入れ態勢を示す受入態勢情報として取得する空処置室数取得手段と、
    複数の前記医療機関装置と通信ネットワークを介して接続され、複数の前記医療機関装置の前記空処置室数取得手段により取得される複数の医療機関の受入態勢情報が示す空処置室数に基づき、該複数の医療機関の中における空処置室数が多い医療機関の順番を、各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する患者搬送先順位決定装置に、前記空処置室数取得手段により取得された前記医療機関の受入態勢情報を送信する受入態勢情報送信手段と、を備える、
    ことを特徴とする受入態勢情報取得装置。
  12. 医療機関において、
    前記医療機関の医師を識別する医師識別情報が記録されている情報記録媒体が、前記医療機関の医師に所持されており、
    前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取る情報読取装置が、前記医療機関の処置室の出入口の近傍に配置されており、前記医療機関における医師の位置に応じて、該医師が所持する前記情報記録媒体に記録されている医師識別情報を読み取り、
    前記情報読取装置に接続されるコンピュータを、
    前記情報読取装置により医師識別情報が読み取られたときに、該医師識別情報と該医師識別情報を読み取った前記情報読取装置の配置位置を示す配置位置情報とを取得する医師位置情報取得手段、
    前記医師位置情報取得手段により取得された医師識別情報と配置位置情報とに基づき、前記医療機関の処置室に対する医師の入室及び退室を検出する入退室検出手段、
    前記入退室検出手段の検出に基づき、前記医療機関の処置室が、医師が入室していない空処置室であるか否かを判別する空処置室判別手段、
    前記空処置室判別手段により判別された空処置室の数を計数し、該計数された空処置室数を、前記医療機関の救急患者の受け入れ態勢を示す受入態勢情報として取得する空処置室数取得手段、
    複数の前記医療機関装置と通信ネットワークを介して接続され、複数の前記医療機関装置の前記空処置室数取得手段により取得される複数の医療機関の受入態勢情報が示す空処置室数に基づき、該複数の医療機関の中における空処置室数が多い医療機関の順番を、各医療機関の救急患者の搬送先としての優先順位と決定する患者搬送先順位決定装置に、前記空処置室数取得手段により取得された前記医療機関の受入態勢情報を送信する受入態勢情報送信手段、
    として機能させるためのプログラム。
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