JP6189623B2 - トリアージシステム、サーバ装置およびプログラム - Google Patents
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Description
これにより、医療従事者用端末が、サーバから受信したデータに基づき、傷病者の状態変化の様子や、傷病者の相対位置を表示できる、とされている。
傷病者を適切な優先順位で適切な医療機関に搬送することは、医療資源を効率よく投入するために重要であり、傷病者の医療機関への搬送の決定を支援できる仕組みの構築が望まれる。
また、本発明の一態様によるトリアージシステムは、上述のトリアージシステムであって、医療機関が受入可能数以上の傷病者を受け入れていることを表示する表示部を具備することを特徴とする。
サーバ装置100は、傷病者の状況に関する情報や医療機関の状況に関する情報を端末装置200の各々から集約する。そして、サーバ装置100は、端末装置200からの要求や、後述する二次トリアージ実施時刻の到来など、所定の事象に応じて各種情報を端末装置200へ送信する。
サーバ装置100は、例えばデータセンターに設置されたコンピュータにて構成される。
トリアージ実施者(例えば医療従事者または救急救命士)は、トリアージを行う際、1人の傷病者に対して1枚のトリアージタグ500を使用する。そして、トリアージ実施者は、傷病者の状態や、トリアージ結果としての重症度(傷病の度合い)の分類や、分かる場合は傷病者の氏名・年齢など、傷病者に関する各種情報をトリアージタグに記録する。そして、トリアージ実施者は、傷病者に関する各種情報を記録したトリアージタグを、例えば傷病者の手首にゴムで装着するなど傷病者に付する。これにより、トリアージ実施者に限らず他の救急救命士や医療従事者も、容易にトリアージ情報を把握することができる。
デジタルペン300は、手書きのデータを送信可能なものであればよい。例えばアノトペン(Anoto、登録商標)など、既存の電子ペンをデジタルペン300として用いることができる。
図1に示すように端末装置200として、ノートPC(Personal Computer)201や、スマートフォン202や、タブレット端末203や、デスクトップPC204など各種情報機器を用いることができる。あるいは、トリアージシステム1専用の端末装置を用いるようにしてもよい。
以下では、医療機関への搬送前の傷病者の臨時拠点を「応急救護所/SCU」と表記する。救急救護所/SCUは、災害現場に設置されてもよいし、災害現場から少し離れた場所に設置されてもよい。
災害等による傷病者は、例えば災害発生現場付近に設けられる応急救護所/SCUにてトリアージを受け、医療機関への搬送を待つ。応急救護所/SCUには、例えば、トリアージポストや、遺体安置エリアや、応急処置エリアが設けられる。
傷病者は、一次トリアージにて、例えば死亡、重症、中等症、軽症の4段階など、重症度に応じて分類される。死亡の確認された傷病者は、遺体確認のための撮影の後、遺体安置エリアに安置される。
医療機関への搬送を待つ間に傷病者の容態が変化する可能性があるため、二次トリアージが行われる。例えば、重症度の高い傷病者ほどなるべく短い時間で二次トリアージを行って容態に変化が無いか確認する。二次トリアージにて、例えば、中等症であった傷病者の容態が悪化して重症に分類されるなど、重症度が高くなる場合もあるし、逆に、重症であった傷病者の容態が回復して中等症に分類されるなど、重症度が低くなる場合もある。
軽症者は、可能であれば自力にて医療機関へ移動して治療を受ける。
同図に示すトリアージタグ500の表面において、領域A11には、トリアージタグ500の識別情報欄が設けられており、識別情報(例えば通番)が予め印刷されている。トリアージタグ500の識別情報は、傷病者の識別番号として用いられる。
領域A12には、一次トリアージの判断基準が「はい」/「いいえ」(スタート方式)で記載されている。トリアージ実施者は、この判断基準を辿ることでトリアージを行うことができる。また、領域A12の右端には、穴あけ方式の重症度表示欄が設けられている。
トリアージ実施者は、判断結果の重症度に相当する欄の爪をビンゴカードのように折り曲げることで、判断結果(一次トリアージ結果)の重症度を示す。
ここで、トリアージタグにおける重症度の表示の一方式として、モギリ式が知られている。モギリ式では、例えばトリアージタグの下側に、上から順に死亡、重症、中等症、軽症の順にもぎり部分が設けられており、判定結果の重症度が最も下になるように、より下側のもぎり部分をもぎり取る。
しかしながら、トリアージタグを取り替える場合、トリアージタグに記載されている情報を書き写す必要があり、トリアージ実施者にとって負担となってしまう。また、新たなトリアージタグを追加する場合、重症度の異なる複数のトリアージタグが傷病者に付されることになり、重症度を見誤るおそれがある。
領域A14には、チェック欄が設けられている。例えば、トリアージ実施者は、トリアージ結果を穴あけで表示し、また、トリアージ結果をサーバ装置100へ送信するためにトリアージ結果に該当するチェック欄をデジタルペン300でチェックする。
送信のチェック欄は、トリアージ情報や画像等のサーバ装置100への送信を開始するためのチェック欄である。トリアージ実施者は、トリアージタグ500への記載を完了すると、送信のチェック欄をデジタルペン300でチェックする。
同図に示すトリアージタグ500の裏面において、領域A21には、二次トリアージの実施者名や二次トリアージの実施時刻の記入欄が設けられている。
また、領域A22は、傷病者の状態を、一次トリアージよりも詳細に診断して記録するための領域である。なお、トリアージタグとは別にカルテを設け、カルテの記載内容をトリアージタグの場合と同様にサーバ装置100へ送信するようにしてもよい。また、詳細な診断の実施時期は二次トリアージの際に限らない。例えば、一次トリアージの際に詳細な診断を行うようにしてもよい。
領域A23には、表面の領域A14と同様、チェック欄が設けられている。
また、通信部110は、地図情報にて地図を提供するWebサーバから地図情報を取得(受信)する。通信部110が取得する地図情報は、搬送先状況表示地図情報生成部194が傷病者の搬送状況を示す地図を生成するために用いられる。通信部110は、地図情報取得部の一例に該当する。
但し、サーバ装置100が地図情報を取得する方法は、Webサーバから取得する方法に限らない。例えば、記憶部180が地図情報を記憶しておき、搬送先状況表示地図情報生成部194が記憶部180から地図情報を読み出すことで取得するようにしてもよい。
トリアージ情報記憶部181は、端末装置200の送信するトリアージ情報を記憶する。特に、トリアージ情報記憶部181は、傷病者毎に、当該傷病者に対する一次トリアージの行われた時刻を記憶する。例えば、デジタルペン300または端末装置200が時計を具備して、トリアージ情報と共にトリアージ実施時刻情報を送信し、トリアージ情報記憶部181は、トリアージ実施時刻情報を含むトリアージ情報を記憶する。
トリアージ情報記憶部181は、一次トリアージ時刻記憶部の一例に該当する。
搬送設定人数計数部191は、医療機関毎の傷病者搬送設定人数(当該医療機関を搬送先医療機関に設定された傷病者数)を計数する。より具体的には、まず、医療機関毎の傷病者搬送設定人数の初期値は、いずれもゼロとなっている。そして、例えば応急救護所/SCUに位置する救急救命士など搬送先医療機関決定作業者が、傷病者の搬送先医療機関を決定し端末装置200に入力すると、端末装置200は、入力された搬送先医療機関の設定情報をサーバ装置100へ送信する。そして、搬送設定人数計数部191は、端末装置200からの搬送先医療機関の設定情報に基づいて、傷病者搬送設定人数を計数する。
搬送設定人数計数部191が計数する医療機関毎の傷病者搬送設定人数や、応急救護所/SCU毎の傷病者の搬送状況は、後述する端末装置200が行う傷病者搬送状況の表示に用いられる。
記憶部280は、各種データを記憶する。記憶部280は、端末装置200の具備する記憶デバイスにて構成される。
制御部290は、端末装置200の各部を制御して各種機能を実行する。制御部290は、端末装置200の具備するCPUが、記憶部280からプログラムを読み出して実行することで構成される。
位置情報取得部210の取得する位置情報は、傷病者の位置情報として用いられる。特に、応急救護所/SCUにある端末装置200の位置情報取得部210が取得する位置情報は、当該応急救護所/SCUに位置する傷病者の位置情報として用いられる。位置情報取得部210は、傷病者位置情報取得部の一例に該当する。
但し、端末装置200とデジタルペン300との通信方式は近距離無線通信方式など特定の通信方式に限らず、トリアージ情報を送受信可能なものであればよい。例えば、端末装置200が、トリアージ後にクレードルに収容されたデジタルペン300と有線にて通信を行うようにしてもよい。
ネットワーク通信部230は、通信ネットワーク400(図1)に接続して通信を行う。特に、ネットワーク通信部230は、サーバ装置100(通信部110)とデータの送受信を行う。ネットワーク通信部230は、送信部および受信部の一例に該当する。
特に、操作入力部250は、消防本部から医療機関への傷病者の受入要請を受けて医療機関のスタッフが行う、当該医療機関の傷病者受入可能人数の入力操作(医療機関毎の傷病者受入可能人数の入力操作)を受ける。操作入力部250は、受入可能人数入力部の一例に該当する。
操作入力部250が受けた傷病者受入可能人数は、傷病者受入可能人数情報としてネットワーク通信部230からサーバ装置100へ送信される。
また、操作入力部250は、後述する傷病者検索において、検索対象の傷病者の識別情報の入力を受ける。操作入力部250は、傷病者指定入力部の一例に該当する。
なお、操作入力部250の具備する入力デバイスは、タッチセンサに限らない。例えば、操作入力部250が、タッチセンサに加えて、あるいは代えて、テンキーや方向キーなどの操作キー、または、マウスやキーボードを具備するようにしてもよい。
特に、表示部240は、医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、傷病者毎のトリアージ情報とを表示する。表示部240は、搬送状況表示部の一例に該当ずる。
同図の領域A31は、傷病者毎のトリアージ情報の表示領域である。領域A31の1つの欄が1人の傷病者の情報を示しており、傷病者のアイコンと、傷病者の識別情報と、傷病者の年齢と、画像有りを示すカメラのアイコンとが示されている。また、傷病者のアイコンのパターン(例えば色による区別)にてトリアージ結果としての重症度が示されている。
領域A31は、例えばフリック操作にてスクロールする。これにより、端末装置200のユーザは、他の傷病者の情報を見ることができる。
傷病者の受入状況の表示において、「搬送者」は、当該医療機関を搬送先医療機関に設定されている傷病者数を示す。また、「受入可能」は、当該医療機関が受入可能な傷病者数を示す。
領域A32は、例えばフリック操作にてスクロールする。これにより、端末装置200のユーザは、他の医療機関の情報を見ることができる。
初期表示では、分類ボタンB31およびB35が選択されたときの表示となっており、領域A31には、重症者および中等症者の両方の情報が表示されている。また、領域A32には、搬送先に設定されている傷病者のいない医療機関の情報が表示されている。
なお、搬送先に設定されている傷病者数(「搬送者」)が受入可能な傷病者数(「受入可能」)以上になっている医療機関に関しては、医療機関のアイコンに通行止めのマークを重ねて表示するなど、容量以上の傷病者を収容していることを表示するようにしてもよい。
画像有りを示すカメラのアイコンの選択操作が行われると、表示部240は画像の表示を行う。図10では、端末装置200が撮影したトリアージタグ500の画像を表示している。
なお、トリアージタグ500の記載内容を表示する機能として、トリアージ情報記憶部181の記憶しているトリアージ情報を表示部240が表示する機能を設けてもよい。
例えば、搬送先医療機関決定作業者は、図8のいずれかの表示を参照して、重症の患者を優先的に、未だ搬送先に設定されている傷病者のいない医療機関に搬送するよう決定することができる。
ユーザが「はい」を選択すると、制御部290は搬送先医療機関の設定情報を、ネットワーク通信部230を介してサーバ装置100へ送信する。
図12は、表示部240が表示する傷病者検索結果の例を示す説明図である。同図の例では、識別番号「0000001001」の傷病者の搬送先「○○○大学病院」が表示されている。
サーバ装置100では、上述したように、搬送先情報検索部193が搬送先医療機関の設定情報を検索して回答する。ネットワーク通信部230が回答を受信すると、制御部290は、得られた回答を表示部240に表示させる。
このように、表示部240は、操作入力部250が入力を受けた識別情報の示す傷病者に設定されている搬送先医療機関を表示する。表示部240は、搬送先表示部の一例に該当する。
なお、傷病者検索の検索キーは識別情報に限らない。例えば、傷病者の氏名など他の情報で検索できるようにしてもよい。
図13は、表示部240が表示する傷病者の搬送状況の一覧の例を示す説明図である。同図において、表示部240は、重症度別や搬送状況別などの傷病者数を表形式にて一覧表示している。
サーバ装置100の搬送設定人数計数部191が、搬送先情報記憶部182の記憶する傷病者の搬送先医療機関情報を、医療機関毎、かつ、重症度毎や搬送状況毎に計数し、通信部110を介して端末装置200へ送信する。そして、端末装置200の表示部240は、搬送設定人数計数部191の係数結果に基づいて、傷病者の搬送状況の一覧を表示する。
例えば、消防本部または災害対策本部の担当者は、傷病者の搬送状況の一覧にて搬送状況を確認し、搬送先医療機関の決定や広域搬送の利用など、必要な対策を講じることができる。
図14の表示の1行が1人の傷病者の情報を示している。傷病者毎に、傷病者の識別情報や、重症度および性別や、年齢や、画像の有無や、搬送状況や、搬送先医療機関や、トリアージの実施日時や、搬送先決定日時や、搭乗日時(搬送開始日時)や、受入日時(搬送先医療機関への到着日時)が示されている。
例えば、必要に応じて傷病者毎の搬送状況の表示を参照することで、傷病者の搬送状況をより詳細に把握して必要な対策を講じることができる。
図15は、表示部240が行う傷病者の搬送状況を地図表示の例を示す説明図である。同図において、表示部240は、応急救護所/SCUの位置を旗のアイコンにて示し、併せて、当該応急救護所/SCUに搬送された傷病者の医療機関への搬送状況を表示している。また、表示部240は、医療機関の位置を医療機関のアイコンにて示し、併せて、当該医療機関への傷病者の搬送状況を表示している。
なお、表示部240が、救急車等で搬送中の傷病者の位置も地図に表示するようにしてもよい。
なお、端末装置200が二次トリアージを促す通知を出力する方法は、メッセージ等の表示に限らない。例えば、端末装置200が、メッセージ等の表示に加えて、あるいは代えて、アラーム音または音声メッセージなど音声による通知を行うようにしてもよい。
このように、端末装置200が二次トリアージを促す通知を音声にて出力することで、二次トリアージの担当者が表示部240の表示画面を見ていない場合にも、二次トリアージを実施すべき時刻の徒過を防止することができる。
そこで、サーバ装置100が、二次トリアージを促す通知を特定の端末装置200にのみ送信し、特定の端末装置200のみが二次トリアージを促す通知を出力するようにしてもよい。
あるいは、二次トリアージの開始または終了に伴って各端末装置200が通知を出力するようにしてもよい。
例えば、二次トリアージ実施者が、デジタルペン300を用いてトリアージタグ500の裏面(二次トリアージ情報の記録面)へトリアージ情報を記録すると、当該二次トリアージ実施者の所持する端末装置200が、トリアージタグ500への書込を検出することで二次トリアージ開始を検出する。そして、当該端末装置200が、二次トリアージ開始をサーバ装置100へ通知し、サーバ装置100は、各端末装置200へ二次トリアージ開始を通知する。そして、各端末装置200は、サーバ装置100からの通知に従って、図17の例のように二次トリアージ開始の通知を出力する。
例えば、図13を参照して説明した傷病者の搬送状況の一覧表示や、図14を参照して説明した傷病者毎の搬送状況の表示は、主に消防本部または災害対策本部の担当者が参照することが考えられる。このことから、応急救護所/SCUで用いられる端末装置200は、これらを表示する機能を有していなくてもよい。
なお、応急救護所/SCUで用いられる端末装置200が位置情報取得部210を具備せず、代わりに応急救護所/SCUにGPSロガーを設け、サーバ装置100(搬送先状況表示地図情報生成部194)が、当該GPSロガーから位置情報を取得するようにしてもよい。
図18は、傷害発生から傷病者に対する応急処理までの手順における情報の流れの例を示す説明図である。
なお、図18および図19において、人の移動を実線矢印にて示し、トリアージシステム1における情報の流れを鎖線にて示し、トリアージシステム1以外における情報の流れを破線にて示している。
災害現場に到着した救急救命士は、例えば災害現場付近に救急救護所を設定し、傷病者を災害現場から救急救護所へ搬送する(シーケンスS104)。あるいは広域搬送の場合、救急救命士は傷病者を広域搬送拠点へ搬送する。
また、医療機関は、応急救護所/SCUにて応急処置にあたるための医療従事者を派遣する(シーケンスS113)。
一次トリアージ実施者がデジタルペン300を用いてトリアージタグ500にトリアージ情報を記載すると、端末装置200において、近距離無線通信部220がデジタルペン300からのトリアージ情報を受信し、ネットワーク通信部230が当該トリアージ情報をサーバ装置100へ送信(転送)する(シーケンスS122)。サーバ装置100では、トリアージ情報記憶部181が当該トリアージ情報を記憶する。
応急救護所/SCUに位置する医療従事者は、一次トリアージの結果に基づいて、傷病者への応急処置を行う(シーケンスS123)。
図19の例において、消防本部の担当者が端末装置200にて傷病者の搬送状況等の情報を要求すると、サーバ装置100(搬送設定人数計数部191)が、傷病者の搬送状況等の情報を、通信部110を介して要求元の端末装置200へ送信する(シーケンスS201)。端末装置200では、サーバ装置100からの情報に基づいて、表示部240が、例えば図13や図14の例ように、病者の搬送状況等の情報を表示する。
このように、消防本部の担当者は、傷病者の搬送状況を随時把握することができる。
応急救護所/SCUに位置する搬送先医療機関決定作業者が端末装置200にて傷病者の情報や搬送状況等の情報を要求すると、サーバ装置100(搬送設定人数計数部191)が、傷病者の情報や搬送状況等の情報を、通信部110を介して要求元の端末装置200へ送信する(シーケンスS211)。端末装置200では、サーバ装置100からの情報に基づいて、表示部240が、例えば図7〜図10の例ように、傷病者の情報や搬送状況等の情報を表示する。
このように、搬送先医療機関決定作業者は、傷病者の状態や搬送状況を随時把握することができる。
通知を受けて、二次トリアージ担当者が二次トリアージを行うと(シーケンスS222)、端末装置200の近距離無線通信部220が、デジタルペン300からトリアージ情報を受信し、ネットワーク通信部230が、当該トリアージ情報をサーバ装置100へ送信(転送)する(シーケンスS223)。サーバ装置100では、トリアージ情報記憶部181が、当該トリアージ情報を記憶する。
このように、医療機関の医療従事者は、搬送予定の傷病者等のトリアージ情報を随時把握することができる。
医療機関の従事者は、シーケンスS231で得られたトリアージ情報に基づいて、搬送予定の傷病者の治療の準備をする(シーケンスS232)。
また、傷病者は救急車にて医療機関へ搬送される(シーケンスS243)。
医療機関に到着した傷病者は治療を受ける(シーケンスS245)。
このように、消防本部の担当者の場合と同様、災害対策本部の担当者は、傷病者の搬送状況を随時把握することができる。
これにより、応急救護所/SCUの医療従事者など二次トリアージの担当者は、一次トリアージ後、定期的に必要な傷病者の観察(二次トリアージ)を忘れずに実施できる。
これにより、端末装置200のユーザ(応急救護所/SCUの医療従事者または救急救命士、消防本部または災害対策本部の担当者等)は、トリアージタグに記載された情報から、搬送先医療機関等を確認することができる。例えば、傷病者の親族が、傷病者の居場所の問い合わせを受けた際、ユーザは、居場所を把握して回答することができる。
これにより、搬送先医療機関決定作業者は、応急救護所/SCUと医療機関との位置関係や距離を容易に把握することができる。また、搬送先医療機関決定作業者は、地図に表示されている複数の医療機関や複数の応急救護所/SCUを比較しながら搬送先医療機関の決定を行うことができる。このように、トリアージシステム1は、傷病者の医療機関への搬送の決定を支援することができる。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、コンパクトディスク等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
100 サーバ装置
110 通信部
180 記憶部
181 トリアージ情報記憶部
182 搬送先情報記憶部
190 制御部
191 搬送設定人数計数部
192 時間経過判定部
193 搬送先情報検索部
194 搬送先状況表示地図情報生成部
200 端末装置
210 位置情報取得部
220 近距離無線通信部
230 ネットワーク通信部
240 表示部
250 操作入力部
260 撮像部
280 記憶部
290 制御部
300 デジタルペン
400 通信ネットワーク
500 トリアージタグ
Claims (7)
- 医療機関毎の傷病者受入可能人数の入力操作を受ける受入可能人数入力部と、
トリアージタグに記録される傷病者毎のトリアージ情報を取得するトリアージ情報取得部と、
医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、傷病者毎のトリアージ情報とを表示する搬送状況表示部と、
傷病者の搬送先医療機関の設定操作を受ける搬送先設定入力部と、
前記傷病者の搬送先医療機関の設定操作に基づいて、医療機関毎の傷病者搬送設定人数を計数する搬送設定人数計数部と、
一次トリアージの行われた時刻を傷病者毎に記憶する一次トリアージ時刻記憶部と、
前記一次トリアージの行われた時刻から所定時間経過したか否かを傷病者毎に判定する時間経過判定部と、
前記時間経過判定部が、前記一次トリアージの行われた時刻から所定時間経過したと判定すると、該当する傷病者の二次トリアージを促す通知を、複数の端末装置のうち特定の端末装置に選択的に出力する二次トリアージ時刻到来通知部と、
を具備することを特徴とするトリアージシステム。 - 前記トリアージタグには、前記一次トリアージの実施結果の記録領域と、前記一次トリアージの実施結果よりも詳細な前記二次トリアージの実施結果の記録領域とが設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のトリアージシステム。 - 医療機関が受入可能数以上の傷病者を受け入れていることを表示する表示部を具備する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトリアージシステム。 - 傷病者の識別情報と対応付けて当該傷病者の搬送先医療機関の設定を記憶する搬送先情報記憶部と、
傷病者の識別情報の入力を受ける傷病者指定入力部と、
前記傷病者指定入力部が入力を受けた識別情報の示す傷病者に設定されている搬送先医療機関を表示する搬送先表示部と、
を具備することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のトリアージシステム。 - 地図情報を取得する地図情報取得部と、
傷病者の位置情報を取得する傷病者位置情報取得部と、
前記地図情報と、前記傷病者の位置情報と、前記医療機関毎の傷病者受入可能人数と、前記医療機関毎の傷病者搬送設定人数とに基づいて、傷病者の位置と、医療機関毎に当該医療機関の所在地、当該医療機関の受入可能人数、および、当該医療機関への傷病者搬送設定人数とを示す地図を表示する搬送状況地図表示部と、
を具備することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のトリアージシステム。 - 医療機関毎の傷病者受入可能人数と、傷病者毎のトリアージ情報と、傷病者毎の搬送先医療機関の設定とを受信する受信部と、
前記傷病者毎の搬送先医療機関の設定に基づいて、医療機関毎の傷病者搬送設定人数を計数する搬送設定人数計数部と、
前記医療機関毎の傷病者搬送設定人数を送信する送信部と、
一次トリアージの行われた時刻を傷病者毎に記憶する一次トリアージ時刻記憶部と、
前記一次トリアージの行われた時刻から所定時間経過したか否かを傷病者毎に判定する時間経過判定部と、
前記時間経過判定部が、前記一次トリアージの行われた時刻から所定時間経過したと判定すると、該当する傷病者の二次トリアージを促す通知を、複数の端末装置のうち特定の端末装置に選択的に出力する二次トリアージ時刻到来通知部と、
を具備することを特徴とするサーバ装置。 - 一次トリアージの行われた時刻を傷病者毎に記憶する一次トリアージ時刻記憶部を具備するサーバ装置に、
医療機関毎の傷病者受入可能人数と、傷病者毎のトリアージ情報と、傷病者毎の搬送先医療機関の設定とを受信する受信ステップと、
前記傷病者毎の搬送先医療機関の設定に基づいて、医療機関毎の傷病者搬送設定人数を計数する搬送設定人数計数ステップと、
前記医療機関毎の傷病者搬送設定人数を送信する送信ステップと、
前記一次トリアージの行われた時刻から所定時間経過したか否かを傷病者毎に判定するステップと、
前記一次トリアージの行われた時刻から所定時間経過したと判定すると、該当する傷病者の二次トリアージを促す通知を、複数の端末装置のうち特定の端末装置に選択的に出力するステップと、
を実行させるためのプログラム。
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