以下に、本発明に係るトリアージ支援プログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
〔実施の形態の基本的概念〕
まずは、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、トリアージ支援プログラムに関するものである。
ここで、「トリアージ支援プログラム」とは、対象者に対するトリアージを支援するためのプログラムであり、例えば、「トリアージ支援システム」の機能を実現するためのプログラムである。また、「トリアージ支援システム」とは、対象者に対するトリアージを支援する支援手段であり、例えば、トリアージを支援するための専用システムとして構成されたシステム、又は、汎用のシステム(例えば、パーソナルコンピュータ等)にトリアージを支援するための機能を実装することにより構成されたシステム等を含む概念である。また、この「トリアージ支援システム」とは、1つのみの装置によって実現されるもの、あるいは、分散配置されているサーバ装置及び端末装置等を含む複数の装置によって実現されるもの等を含む概念である。ここで、「サーバ装置」とは、トリアージ支援システムとしての機能を実行する装置であり、例えば、複数の端末装置との間で通信可能な装置であって、一例としては、据え置き型のコンピュータ等を含む概念である。また、「端末装置」とは、トリアージ支援システムとしての機能を実行する装置であり、例えば、サーバ装置との間で通信可能な装置であって、一例としては、スマートフォン、タブレット端末、あるいは、ノートパソコンの如き携帯端末等を含む概念である。
また、「対象者」とは、トリアージの対象となる者であり、例えば、医師の治療又は診察を受ける必要がある病人又は怪我人等の患者を含む概念である。また、「トリアージ」とは、対象者を選別することであり、具体的には、医師の診察又は治療等に関して対象者に優先度を決定して当該対象者を選別することであり、例えば、病院での診察に関して対象者を選別する院内トリアージ、災害医療の現場(つまり、病院外)での診察に関して対象者を選別する院外トリアージ、あるいは、災害医療の現場から病院への搬送に関して対象者を選別する救急搬送トリアージ等を含む概念である。
そして、以下に示す実施の形態では、「トリアージ支援システム」が、サーバ装置及び端末装置によって実現されている場合において、「トリアージ」が院内トリアージである場合について説明する。
(構成)
まず、本実施の形態に係るトリアージ支援システムの構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るトリアージ支援システムを示すブロック図である。なお、実際には、トリアージ支援システム100においては、サーバ装置1に対して、多数(例えば、7〜10個等)の端末装置が対応して用いられているが、ここでは、トリアージ支援システム100のユーザである例えば看護師及び医師等の医療従事者によって用いられる端末装置を、端末装置2と総称して表示して説明する。
(構成−トリアージ支援システム)
図1に示すトリアージ支援システム100は、例えば、サーバ装置1、及び端末装置2を備える。
(構成−トリアージ支援システム−サーバ装置)
サーバ装置1は、例えば、通信部11、操作部12、表示部13、記録部14、及び制御部15を備える。
(構成−トリアージ支援システム−サーバ装置−通信部)
通信部11は、少なくとも端末装置2との間で通信を行う通信手段である。この通信部11の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、公知の通信回路等を備えて構成することができる(後述の通信部21も同様とする)。
(構成−トリアージ支援システム−サーバ装置−操作部)
操作部12は、ユーザからの各種操作入力が入力される操作手段である。この操作部12の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、キーボード又はマウス等の公知の入力装置を用いることができる。
(構成−トリアージ支援システム−サーバ装置−表示部)
表示部13は、情報を表示する表示手段である。この表示部13の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、透明又は半透明状に形成されたディスプレイであり、一例としては、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイ等を用いることができる(後述の表示部23も同様とする)。
(構成−トリアージ支援システム−サーバ装置−記録部)
記録部14は、サーバ装置1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であって、特に、トリアージ情報を格納する格納手段であり、例えば、公知の記録装置を用いて構成される。この公知の記録装置としては、例えば、外部記録装置としてのハードディスク、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、DVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体、又はFlash、ROM、USBメモリ、又は、SDカードの如き電気的記録媒体、あるいは、その他の任意の記録媒体を用いることができる(後述の記録部24も同様とする)。ここで、「トリアージ情報」とは、対象者である患者についてのトリアージに関する情報であり、例えば、少なくとも、後述のトリアージの状態を特定するために用いられる情報であり、一例としては、後述の患者特定情報、患者時間情報、サーバ側患者状態情報、サーバ側結果関連情報等を含む概念である。
この記録部14には、例えば、患者特定情報、患者時間情報、サーバ側患者状態情報、及びサーバ側結果関連情報が格納されている。
図1の「患者特定情報」とは、患者を特定する情報である。図2は、患者特定情報を例示した図である。この図2に示すように、患者特定情報は、例えば、項目「患者ID」、項目「氏名情報」、項目「性別情報」、項目「生年月日情報」、項目「年齢情報」、及び項目「備考情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。ここで、項目「患者ID」に対応する情報は、患者を一意に識別するための患者IDである(図2では、「IDa1」等)。また、項目「氏名情報」に対応する情報は、患者の氏名を特定する氏名情報である(図2では、「AA AA」等)。また、項目「性別情報」に対応する情報は、患者の性別を特定する性別情報である(図2では、男性を特定する「男」、及び女性を特定する「女」)。また、項目「生年月日情報」に対応する情報は、患者の生年月日を特定する生年月日情報である(図2では、平成27年7月7日を特定する「H270707」、昭和41年8月8日を特定する「S410808」等)。また、項目「年齢情報」に対応する情報は、患者の年齢を特定する年齢情報である(図2では、「0歳6ヵ月」等)。また、項目「備考情報」に対応する情報は、患者についての備考を特定する備考情報である(図2では、備考情報がないことを特定する「なし」、お薬手帳を所持していることを特定する「お薬手帳」等)。なお、図2には具体的には示されていないが、救急車で搬送されたことを特定する「救急車」、母子手帳を所持していることを特定する「母子手帳」、注意事項(例えば、過去に手術歴等)があることを特定する「注意」、及び医師による紹介状を所持していることを特定する「紹介」等についても格納され得る。そして、このような患者特定情報については、後述する受付処理を行うことにより格納される。
図1の「患者時間情報」とは、患者への対応を行った時間を特定する情報である。なお、「患者への対応」とは、患者に対して行われる対応であり、例えば、病院毎に定められているものであり、一例としては、原則的に、トリアージを受け付ける対応、当該対応の後にトリアージを実施する対応、当該対応の後に診察を行う対応等を含む概念である。図3は、患者時間情報を例示した図である。この図3に示すように、患者時間情報は、例えば、項目「患者ID」、項目「受付時刻情報」、項目「実施時刻情報」、項目「診察開始時刻情報」、及び項目「診察終了時刻情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。なお、項目「患者ID」に対応する情報は、図2の同一名称の情報と共通である。ここで、項目「受付時刻情報」に対応する情報は、トリアージの受け付けを行った時刻である受付時刻を特定する受付時刻情報である(図3では、08時30分を特定する「0830」等)。また、項目「実施時刻情報」に対応する情報は、トリアージが実施された時刻である実施時刻を特定する実施時刻情報である(図3では、08時40分を特定する「0840」、及び、図3では具体的には図示されていないが、未だ行われていないことを特定する「未」(なお、「未」については、特記する場合を除いて、後述の各情報についても、同様なことを意味しているものとする)等)。なお、トリアージについては、複数回実施されることが想定され、複数回実施した場合には、複数回分の実施時刻情報が格納されるものとする(後述する図4のサーバ側患者状態情報でも同様とする)(図3では、08時43分と08時50分に実施されたことを特定する「0843,0850」等)。項目「診察開始時刻情報」に対応する情報は、診察を開始した時刻である診察開始時刻を特定する診察開始時刻情報である(図3では、09時00分を特定する「0900」等)。項目「診察終了時刻情報」に対応する情報は、診察を終了した時刻である診察終了時刻を特定する診察終了時刻情報である(図3では、「未」等)。そして、このような患者時間情報については、後述する一覧画面更新処理を行うことにより格納される。
図1の「サーバ側患者状態情報」とは、患者の状態を特定する情報である。図4は、サーバ側患者状態情報を例示した図である。この図4に示すように、サーバ側患者状態情報は、例えば、項目「患者ID」、項目「登録情報」、項目「進行状態情報」、項目「トリアージ結果情報」、項目「変更フラグ情報」、及び項目「現在位置情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。なお、項目「患者ID」に対応する情報は、図2の同一名称の情報と共通である。ここで、項目「登録情報」に対応する情報は、患者に対して実施したトリアージにおいて、当該患者に対して登録した情報である(図4では、後述の項目IDである「IDim11」等)。また、項目「進行状態情報」に対応する情報は、患者への対応に関しての当該患者の状態を特定する情報であり、特に、患者のトリアージの状態を特定する情報を含む情報である(図4では、診察が行われている際中の状態を特定する「診察中」、トリアージが実施済であるが未だ診察が行われていない「診察待ち」等)。なお、図4には具体的には示されていないが、進行状態情報としては、トリアージを受け付けたが未だトリアージが未実施である状態を特定する「トリアージ待ち」、トリアージが実施されている際中の状態であることを特定する「トリアージ実施中」、トリアージが実施されている際中であるが一時中断されている状態であることを特定する「保留中」、及び診察が終了した状態を特定する「診察終了」等も格納され得る。なお、「トリアージの状態」とは、患者に対して行われるトリアージに関する進捗又は結果の状態であり、例えば、前述のトリアージ待ち、トリアージ実施中、保留中、診察待ち、診察中、診察終了、後述する蘇生、緊急、準緊急、低緊急、又は非緊急等が特定する状態を含む概念である。また、項目「トリアージ結果情報」に対応する情報は、トリアージの状態を特定する情報であり、特に、トリアージに関する区分であるトリアージ区分としての緊急度であって、実施済みのトリアージの結果としての患者の緊急度を特定する情報である(図4では、患者にする次の対応(例えば、診察又は再度のトリアージ)をとる救急性の度合いを特定するトリアージ区分であり、緊急度が極めて高い「緊急」、及び当該「緊急」よりは緊急度が低い「準緊急」等)。なお、図4には具体的には示されていないが、トリアージ結果情報としては、「蘇生」、「低緊急」、及び「非緊急」も格納され得る。そして、これらの緊急度の度合いについては、「蘇生」が最も高く、「緊急」、「準緊急」、「低緊急」、及び「非緊急」の順に当該緊急度が低くなるように定められているものとして、以下説明する。また、項目「変更フラグ情報」に対応する情報は、トリアージ結果情報がユーザのマニュアル操作により変更されかた否かを示す変更フラグ情報である(図4では、マニュアル操作により変更されたことを特定する「変更」、及びマニュアル操作により変更されていないことを特定する「未変更」。なお、特記する場合を除き、初期値が「未変更」であり、当該「未変更」が格納されているものとする)。また、項目「現在位置情報」に対応する情報は、患者の現在位置を特定する情報である現在位置情報である(図4では、現在位置が不明であるか、あるいは、登録されていないことを特定する「なし」等)。なお、図4には具体的には示されていないが、現在位置情報としては、「待合室」、「ストレッチャー」、及び「救急室」等も格納され得る。そして、このようなサーバ側患者状態情報については、後述する各処理を行うこと等により格納される。
図1の「サーバ側結果関連情報」とは、トリアージ区分である緊急度に関連する情報であり、少なくとも、患者の緊急度とトリアージを進行させるべき時間である進行時間とを互いに関連付けた情報である緊急度関連情報として、トリアージ結果情報及び進行時間情報を含む情報である。図5は、サーバ側結果関連情報を例示した図である。この図5に示すように、サーバ側結果関連情報は、例えば、項目「トリアージ結果情報」、項目「進行時間情報」、及び項目「表示態様情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。なお、項目「トリアージ結果情報」に対応する情報は、図4の同一名称の情報と共通である。ここで、項目「進行時間情報」に対応する情報は、進行時間を特定する進行時間情報である。なお、「進行時間」とは、トリアージを進行させるべき時間であり、具体的には、患者に対する次の対応(例えば、トリアージを実施した次の対応である、診察又は再度のトリアージ等)をとるまでの期限の時間であり、例えば、所定の規則(例えば、JTAS:Japan Triage and Acuity Scaleに関する規則、あるいは、CTAS:Canadian Triage and Acuity Scale等の任意の規則)等に従って定められた時間である。そして、図5では、即座に進行させるべきであることを特定する「即座」、少なくとも15分間以内で進行させるべきであることを特定する「15」等が格納されている。また、項目「表示態様情報」に対応する情報は、情報を表示させる場合の態様を特定する表示態様情報である(図5では、表示態様が、例えば所定の規則に従って定められている表示色であり、「青色」、及び「赤色」等である)。そして、このようサーバ側結果関連情報については、所定の規則等に沿って定められた上で、通信部11又は操作部12等を介して入力されて格納されているものとする。
(構成−トリアージ支援システム−サーバ装置−制御部)
図1の制御部15は、サーバ装置1を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、実施の形態に係る制御プログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介してサーバ装置1にインストールされることで、制御部15の各部を実質的に構成する(後述の制御部25も同様とする)。
制御部15は、機能概念的に、サーバ側受付部151、サーバ側特定部152、及びサーバ側表示制御部153を備える。まず、サーバ側受付部151は、進捗情報として表示されている患者の緊急度を変更するための変更入力であって、ユーザによって入力される変更入力を受け付ける受付手段である。ここで、「進捗情報」とは、トリアージの進捗に関連する情報であって、少なくともトリアージに関する経過時間又は残り時間を含む進捗情報であり、例えば、受付時刻からの経過時間、実施時刻からの経過時間、後述する要対応期限時刻までの残り時間、又は後述するサーバ側特定部152が特定した患者の緊急度等を含む概念である。なお、本実施の形態においては、「進捗情報」が、例えば、受付時刻からの経過時間、実施時刻からの経過時間、又はサーバ側特定部152が特定した患者の緊急度を含む概念である場合について説明し、「進捗情報」が、例えば、要対応期限時刻までの残り時間を含む概念である場合については、変形例にて説明する。また、サーバ側特定部152は、記録部14が格納しているトリアージ情報に基づいて、患者に対するトリアージの状態を特定する特定手段である。また、サーバ側表示制御部153は、サーバ側特定部152が特定したトリアージの状態に基づいて、進捗情報を後述する端末装置2の表示部23に表示させる表示制御手段である。なお、この制御部15の各部により行われる処理については後述する。
(構成−トリアージ支援システム−端末装置)
端末装置2は、例えば、通信部21、操作部22、表示部23、記録部24、及び制御部25を備える。
(構成−トリアージ支援システム−端末装置−通信部)
通信部21は、少なくともサーバ装置1との間で通信を行う通信手段である。
(構成−トリアージ支援システム−端末装置−操作部)
操作部22は、ユーザからの各種操作入力が入力される操作手段である。この操作部22の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、透明又は半透明状に形成され、表示部23のディスプレイの前面において当該ディスプレイの表示面と重畳するように設けられてタッチパネルとして構成されているタッチパッドを用いることができる。
(構成−トリアージ支援システム−端末装置−表示部)
表示部23は、情報を表示する表示手段である。
(構成−トリアージ支援システム−端末装置−記録部)
記録部24は、端末装置2の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であって、特に、後述の区分関連情報を格納する区分関連情報格納手段であり、また、後述の身体図関連情報を格納する身体図関連情報格納手段であり、また、後述の入力関連情報を格納する入力関連情報格納手段であって、例えば、公知の記録装置を用いて構成される。
この記録部24には、例えば、端末側患者状態情報、端末側結果関連情報、第一印象情報、主訴一覧情報、主訴選択情報、身体図関連情報、問診情報、入力関連情報、及びバイタル基準情報が格納されている。
図1の「端末側患者状態情報」とは、患者の状態を特定する情報である。図6は、端末側患者状態情報を例示した図である。この図6に示すように、端末側患者状態情報は、例えば、項目「患者ID」、項目「登録情報」、及び項目「トリアージ結果情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。なお、各項目に対応する情報は、図4の同一名称の情報と共通である。そして、このようなサーバ側患者状態情報については、後述するトリアージ実施処理を行うことにより格納される。
図1の「端末側結果関連情報」とは、トリアージ区分である緊急度に関連する情報であり、少なくともトリアージ区分とトリアージ表示情報の表示態様とを互いに関連付けた情報である区分関連情報である。ここで、「トリアージ表示情報」とは、患者についてのトリアージに関する表示情報であって、具体的には、表示部23に表示される情報であり、例えば、少なくとも後述する端末側特定部252が特定したトリアージ区分である緊急度に基づいて表示される情報であり、一例としては、トリアージ区分である緊急度、設問、及びバイタル情報等を含む概念である。なお、「設問」とは、トリアージ区分である緊急度を特定するための問いであり、例えば、所定の規則等に従って定められているものであって、患者の第一印象に関する設問、患者の主訴に関する設問、及び患者の問診に関する設問等を含む概念である。また、この「設問」には、該当することを問う閉ざされた質問(closed question)形式の設問(以下、閉ざされた設問)、及び、どの内容に該当するかを問う開かれた質問(open qeestion)形式の設問(以下、開かれた設問)が含まれているが、以下の説明では、設問が「開かれた設問」に対応する場合にのみ特記し、特記した設問以外については「閉ざされた設問」であるものとする。また、「バイタル情報」とは、患者の生命の兆候であるバイタルサインに関する情報であり、例えば、体温であるBT、収縮期血圧であるBPs、拡張期血圧であるBPd、脈拍であるPR、動脈血酸素飽和度であるSpO2、呼吸数であるRR、及び意識レベルであるGCS等を含む概念である。図7は、端末側結果関連情報を例示した図である。この図7に示すように、端末側結果関連情報は、例えば、項目「トリアージ結果情報」、及び項目「表示態様情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。なお、各項目に対応する情報は、図5の同一名称の情報と共通である。そして、このような端末側結果関連情報については、所定の規則等に沿って定められた上で、通信部21又は操作部22等を介して入力されて格納されているものとする。
図1の「第一印象情報」とは、患者の第一印象を特定する第一印象情報である。図8は、第一印象情報を例示した図である。この図8に示すように、第一印象情報は、例えば、項目「第一印象項目情報」、項目「第一印象設問情報」、項目「項目ID」、及び項目「トリアージ結果情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。なお、項目「トリアージ結果情報」に対応する情報は、図4の同一名称の情報と共通である。ここで、項目「第一印象項目情報」に対応する情報は、患者の第一印象に関する設問の項目を特定する第一印象項目情報である(図8では、意識に関する設問の項目を特定する「意識」、呼吸に関する設問の項目を特定する「呼吸」、血液の循環に関する設問の項目を特定する「循環」、及び神経に関する設問の項目を特定する「神経」)。また、項目「第一印象設問情報」に対応する情報は、患者の第一印象に関する設問を特定する第一印象設問情報である(図8では、「正常」、「見当識障害」等)。また、項目「項目ID」に対応する情報は、各項目を一意に識別するための項目IDである(図8では、「IDim11」等)。そして、このような第一印象情報については、所定の規則等に沿って定められた上で、通信部21又は操作部22等を介して入力されて格納されているものとする。
図1の「主訴一覧情報」とは、患者の主訴を特定する情報であり、具体的には、所定の規則(つまり、前述のJTAS又はCTAS等の任意の規則)の一覧の情報である。図9は、主訴一覧情報を例示した図である。この図9に示すように、主訴一覧情報は、例えば、項目「主訴一覧系統情報」、項目「主訴一覧症状情報」、項目「主訴一覧項目情報」、項目「主訴一覧設問情報」、項目「項目ID」、及び項目「トリアージ結果情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。なお、項目「項目ID」に対応する情報、及び項目「トリアージ結果情報」に対応する情報は、図8の同一名称の情報と共通である。なお、図9のトリアージ結果情報の「なし」については、対応するトリアージ結果情報がないことを特定しているものとする。ここで、項目「主訴一覧系統情報」に対応する情報は、所定の規則における系統を特定する主訴一覧系統情報である(図9では、「一般系統」、「耳鼻科系統」等)。また、項目「主訴一覧症状情報」に対応する情報は、患者の症状(設問)を特定する主訴一覧症状情報である(図9では、「発熱」、「咽頭痛」等)。また、項目「主訴一覧項目情報」とは、患者の主訴に関する設問の項目を特定する主訴一覧項目情報である(図9では、「感染管理」、「発熱」等)。また、項目「主訴一覧設問情報」に対応する情報は、患者の主訴に関する設問を特定する主訴一覧設問情報である(図9では、「不要」、「マスク着用」等)。なお、図9の「レベル選択」については、前述の「開かれた設問」であり、「緊急」に対応する「レベル2:38.5度以上+免疫不全の疑い」、「準緊急」に対応する「レベル3:38.5度以上+具合が悪そう」、又は「低緊急」に対応する「レベル4:38.5度以上+具合がよさそう」が、回答となり得る設問である。この「レベル選択」の各設問については、図9では具体的には記載されていないが、これらの、「緊急」に対応する「レベル2:38.5度以上+免疫不全の疑い」、「準緊急」に対応する「レベル3:38.5度以上+具合が悪そう」、及び「低緊急」に対応する「レベル4:38.5度以上+具合がよさそう」が格納されていることとする。そして、このような主訴一覧情報については、所定の規則等に沿って定められた上で、通信部21又は操作部22等を介して入力されて格納されているものとする。
図1の「主訴選択情報」とは、患者の主訴を特定する情報であり、具体的には、所定の規則(つまり、前述のJTAS又はCTAS等の任意の規則)の一覧の情報である前述の主訴一覧情報を、例えば、医療現場での実務等に則してまとめなおした情報であって、少なくとも主訴一覧情報を網羅している情報である。図10は、主訴選択情報を例示した図である。この図10に示すように、主訴選択情報は、例えば、項目「主訴一覧症状情報」、項目「主訴選択症状情報」、項目「主訴選択部位情報」、項目「主訴選択項目情報」、項目「主訴選択設問情報」、項目「項目ID」、及び項目「トリアージ結果情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。なお、項目「主訴一覧症状情報」に対応する情報、項目「項目ID」に対応する情報、及び項目「トリアージ結果情報」に対応する情報は、図9の同一名称の情報と共通である。ここで、項目「主訴選択症状情報」に対応する情報は、患者の症状(設問)を特定する主訴選択症状情報であって、主訴一覧症状情報に対応する情報であり、具体的には、医療現場での実務等に則して主訴一覧症状情報をまとめなおした情報である(図10では、主訴一覧症状情報の「発熱」に対して一対一対応している「発熱」、主訴一覧症状情報の「息切れ」及び「過換気」に対して統合して対応している「呼吸が苦しい」等)。また、項目「主訴選択部位情報」に対応する情報は、患者の身体の部位(設問)を特定する主訴選択部位情報であり、具体的には、主訴選択症状情報の症状が発生する身体の部位を特定する情報である(図10では、「全身」、「頸部」等)。項目「主訴選択項目情報」に対応する情報は、患者の主訴に関する設問の項目を特定する主訴選択項目情報であって、図9の主訴一覧項目情報に対応する情報である(図10では、「感染管理」、「発熱」等)。項目「主訴選択設問情報」に対応する情報は、患者の主訴に関する設問を特定する主訴選択設問情報であって、図9の主訴一覧設問情報に対応する情報である(図10では、「不要」、「マスク着用」等)。そして、このような主訴選択情報については、所定の規則(つまり、前述のJTAS又はCTAS等の任意の規則)の一覧の情報である前述の主訴一覧情報を、例えば、医療現場での実務等に則してまとめなおして当該主訴選択情報を生成した上で、通信部21又は操作部22等を介して入力して格納されているものとする。
図1の「身体図関連情報」とは、ユーザによるトリアージ入力(特に、後述する回答入力)の入力を支援するための身体図と患者の属性とを互いに関連付けた情報である身体図関連情報である。ここで、「トリアージ入力」とは、患者についてのトリアージに関する入力であって、ユーザによって入力されるものであり、具体的には、トリアージ区分を特定するために用いられる入力情報であって、ユーザが手動で入力するものであり、例えば、回答入力、及びバイタル入力等を含む情報である。「回答入力」とは、トリアージ区分である緊急度を特定するための設問に対する回答を特定する入力であり、また、「バイタル入力」とは、患者の前述のバイタル情報を特定する入力である。また、「属性」とは、患者の特徴であり、例えば、年齢に基づいて定められる属性である年齢属性しての、小児(例えば、15歳未満)及び成人(例えば、15歳以上)、及び性別に基づいて定められる性別属性として、男性、女性等を含む概念である。図11は、身体図関連情報を例示した図である。この図11に示すように、身体図関連情報は、例えば、項目「属性情報」、及び項目「身体図情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。ここで、項目「属性情報」に対応する情報は、患者の属性を特定する属性情報であり、具体的には、年齢属性及び性別属性を特定する情報である(図11では、成人男性を特定する「男・成人」、成人女性を特定する「女・成人」、小児男性を特定する「男・小児」、及び小児女性を特定する「女・小児」)。また、項目「身体図情報」に対応する情報は、身体図を特定する画像情報を特定する身体図情報であり、例えば、全身正面等の図を特定するものである(図11では、成人男性の身体図を特定する「Im1」、成人女性の身体図を特定する「Im2」、小児男性の身体図を特定する「Im3」、及び小児女性の身体図を特定する「Im4」)。そして、このような身体図関連情報については、所定の規則等に沿って生成された上で、通信部21又は操作部22等を介して入力されて格納されているものとする。
図1の「問診情報」とは、患者の問診を特定する問診情報である。図12は、問診情報を例示した図である。この図12に示すように、問診情報は、例えば、項目「問診項目情報」、項目「問診設問情報」、及び項目「項目ID」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。なお、項目「項目ID」に対応する情報は、図8の同一名称の情報と共通である。ここで、項目「問診項目情報」に対応する情報は、患者の問診に関する設問の項目を特定する問診項目情報である(図12では、「発症時期」等)。また、項目「問診設問情報」に対応する情報は、患者の問診に関する設問を特定する問診設問情報である(図12では、「任意入力」、「本日」等である)。なお、図12の「任意入力」については、前述の「開かれた設問」であり、年月日等の日付が回答となり得る設問である。そして、このような問診情報については、所定の規則、あるいは、病院内で用いられていた紙面の問診表等に沿って定められた上で、通信部21又は操作部22等を介して入力されて格納されているものとする。
図1の「入力関連情報」とは、複数のバイタル情報とユーザによる複数のバイタル入力の入力を支援するための複数の入力支援項目とを互いに関連付けた情報である。ここで、「入力支援項目」とは、入力を支援するための項目であり、具体的には、ユーザによる入力を支援するためのツールであり、例えば、数値を入力するためのテンキーの如き数値ツール、情報を入力するための案内等を表示するガイドツール、あるいは、ユーザに関する特定の状態(例えば、患者に自覚症状があった状態、患者に対する対応の状態)を入力するために当該特定の状態が対応付けられている状態ツール等を含む概念である。図13は、入力関連情報を例示した図である。この図13に示すように、入力関連情報は、例えば、項目「バイタル情報」、項目「項目ID」、項目「年齢属性情報」、及び項目「入力支援項目情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。なお、項目「項目ID」に対応する情報は、図8の同一名称の情報と共通である。ここで、項目「バイタル情報」は、前述のバイタル情報である(図13では、前述の「体温」等)。また、項目「年齢属性情報」は、前述の年齢属性を特定する年齢属性情報である(図13では、「成人」及び「小児」)。また、項目「入力支援項目情報」は、前述の入力支援項目を特定する情報である(図13では、「数値ツール」、血圧に関する自覚症状の状態を入力する「血圧状態ツール」、脈拍に関する自覚症状の状態を入力する「脈拍状態ツール」、SpO2に関する対応の状態(例えば、鼻カニューレによる酸素吸入等)を入力する「SpO2状態ツール」、呼吸に関する自覚症状の状態を特定する「呼吸状態ツール」、及びGCSの入力するための案内等を表示する「GCSガイドツール」等)。そして、このような入力関連情報については、通信部21又は操作部22等を介して入力されて格納されているものとする。
図1の「バイタル基準情報」とは、バイタル情報に関してトリアージ区分である緊急度を特定するために用いられるバイタル基準情報である。図14は、バイタル基準情報を例示した図である。この図14に示すように、バイタル基準情報は、例えば、項目「バイタル情報」、項目「年齢範囲情報」、項目「閾値情報」、及び項目「トリアージ結果情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて構成されている。なお、項目「バイタル情報」に対応する情報は、図13の同一名称の情報と共通であり、項目「トリアージ結果情報」に対応する情報は、図8の同一名称の情報と共通である。ここで、項目「年齢範囲情報」に対応する情報は、患者の年齢の範囲を特定する年齢範囲情報である(図14では、「〜3歳未満」、「40歳以上〜60歳未満」等)。また、項目「閾値情報」に対応する情報は、トリアージ区分である緊急度を特定するための閾値を特定する情報である(図14では、脈拍数が30回未満であることを特定する「〜30未満」等)。そして、このようなバイタル基準情報については、所定の規則等に沿って定められた上で、通信部21又は操作部22等を介して入力されて格納されているものとする。
(構成−トリアージ支援システム−端末装置−制御部)
図1の制御部25は、端末装置2を制御する制御手段であり、機能概念的に、端末側受付部251、端末側特定部252、及び端末側表示制御部253を備える。まず、端末側受付部251は、対象者についてのトリアージに関するトリアージ入力であって、ユーザによって入力されるトリアージ入力を受け付ける受付手段である。また、端末側特定部252は、端末側受付部251が受け付けたトリアージ入力に基づいて、対象者についてのトリアージに関する区分であるトリアージ区分を特定する特定手段である。また、端末側表示制御部253は、少なくとも端末側特定部252が特定したトリアージ区分に基づいて、対象者についてのトリアージに関する表示情報であるトリアージ表示情報を、表示部23の表示画面に表示させる端末側表示制御手段である。なお、「表示画面」については後述し、また、この制御部25の各部により行われる処理については後述する。
(表示画面)
「表示画面」とは、少なくとも表示部23に表示される画面であり、例えば、少なくともトリアージ表示情報が表示される画面を含むものであり、一例としては、受付画面、一覧画面、入力表示画面、状態変更画面等を含む概念である。
(表示画面−受付画面)
「受付画面」とは、図2の患者特定情報を格納するための画面である。図15は、受付画面の一例である。受付画面の構成は任意であるが、例えば、不図示のホーム画面における所定操作(例えば、受付画面起動ボタンの押下等)により表示される画面であり、図15に示すように、患者ID入力欄31、氏名情報入力欄32、性別情報入力欄33、生年月日情報入力欄34、備考情報入力欄35、取り消しボタンB31、一覧ボタンB32、登録ボタンB33、及び戻るボタンB34を備える。
(表示画面−受付画面−入力欄)
患者ID入力欄31は、例えば、患者IDを入力するためのものであり、具体的には入力ボックスとして構成されている(後述する氏名情報入力欄32及び生年月日情報入力欄34の具体的な構成も同様である)。氏名情報入力欄32は、例えば、氏名情報を入力するためのものであり、生年月日情報入力欄34は、例えば、生年月日情報を入力するためのものである。性別情報入力欄33は、例えば、性別情報を入力するためのものであり、具体的には男性又は女性を択一的に選択して入力するラジオボタンとして構成されている。備考情報入力欄35は、例えば、備考情報を入力するためのものであり、該当する項目を選択入力するチェックボックスとして構成されている。
(表示画面−受付画面−ボタン)
取り消しボタンB31は、例えば、前述の各入力欄に入力した情報を消去する場合に押下されるボタンである。一覧ボタンB32は、例えば、一覧画面を表示させる場合に押下されるボタンである。登録ボタンB33は、例えば、各入力欄に入力した情報を格納する場合に押下されるボタンである。戻るボタンB34は、例えば、不図示のホーム画面に戻る場合に押下されるボタンである。
(表示画面−一覧画面)
「一覧画面」とは、患者に関連する情報を一覧にて表示する画面であり、例えば、進捗情報が表示される画面である。図16は、一覧画面の一例である。なお、図16においては、説明の便宜上、個別表示領域43における図面下側に表示されている一部の情報(例えば、後述する図31の上から2段目に表示されている情報(つまり、「GG GG」の情報)等)については、省略されている。一覧画面の構成は任意であるが、例えば、図15の一覧ボタンB32を押下することにより表示される画面であり、図16に示すように、時間表示領域41、統計表示領域42、個別表示領域43、及び戻るボタンB41を備える。
(表示画面−一覧画面−時間表示領域)
時間表示領域41は、時間を表示する領域であり、例えば、不図示の計時手段(例えば、内部クロック等)の計時結果に基づいて、現在の年月日及び時刻が表示される領域である。
(表示画面−一覧画面−統計表示領域)
統計表示領域42は、トリアージに関する統計を表示する領域であり、また、個別表示領域43の情報のうちの一部の情報のみを選択して表示させるためのボタンとしても機能する領域であり、例えば、トリアージの進捗及び結果の統計を表示したり、トグルボタンとして機能したりする領域であり、表示欄421〜426を備える。表示欄421〜426は順に、トリアージ結果情報が特定されていない患者の統計、蘇生の患者の統計、緊急の患者の統計、準緊急の患者の統計、低緊急の患者の統計、及び非緊急の患者の統計を表示する欄である。各欄について具体的には、表示欄421は、トリアージの受け付けを行った患者のうちの、トリアージ結果情報が特定されていない患者の人数(ここでは、9人)及び比率(ここでは、56.2%)を表示する欄である。なお、表示欄422〜426についても、表示欄421と同様な情報を表示する欄である。また、例えば、表示欄421〜426は、当該表示欄421〜426が選択された場合に、個別表示領域43の情報のうちの、自己に対応付けられている統計に対応する患者の情報のみを表示させるように構成されている。
(表示画面−一覧画面−個別表示領域)
個別表示領域43は、患者の個別の情報を表示する領域であり、例えば、トリアージの受け付けを行った患者について情報を表示する領域であり、「No」欄、「氏名」欄、「年齢」欄、「判定」欄、「状態」欄、「受付時間」欄、「トリアージ」欄、「診察開始」欄、「診察終了」欄、及び「備考」欄を備える。
(表示画面−一覧画面−個別表示領域−各欄)
各欄について具体的には、まず、「No」欄は、トリアージの受け付けを行った順番を特定する情報である順番情報を表示する欄である。また、「氏名」欄は、氏名情報及び患者IDを表示する欄である。また、「年齢」欄は、年齢情報及び生年月日情報を表示する欄である。
また、「判定」欄は、進行状態情報におけるトリアージ待ち、トリアージ実施中、及び保留中、又は、進捗情報(具体的には、トリアージ結果情報の蘇生、緊急、準緊急、低緊急、又は非緊急)を表示するする欄であり、例えば、判定表示ボタンB431〜B433、及び任意で変更済マークM432を備える。「判定表示ボタン」B431〜B433は、「判定」欄の情報を表示するボタンであり、また、操作用の操作ボタンである。この「判定表示ボタン」B431〜B433については、トリアージを実施した回数に対応する個数だけ互いに一部のみが重畳して表示されるように構成されており、例えば、2回トリアージを行った場合、判定表示ボタンB432のように2つの表示ボタンが表示されている。また、「変更済マーク」M432は、緊急度が変更されたことを特定する変更済情報であり、具体的には、トリアージ区分である緊急度がユーザによるマニュアル操作により変更された場合に、マニュアル操作により変更されたことを報知するための情報である。
また、「状態」欄は、進行状態情報及び現在位置情報を表示する欄であり、例えば、各患者に対して状態表示欄4341、及び位置表示欄4342を備える。「状態表示欄」4341は、進行状態情報を表示する欄であって、トリアージ待ちに対応する受付済、診察待ち、診察中、又は診察終了を表示する欄であり、また、状態変更画面を表示するために操作選択可能となっている欄である。「位置表示欄」4342は、現在位置情報を表示する欄であって、患者の現在位置としての待合室、ストレッチャー、又は救急室を表示する欄であり、また、状態変更画面を表示するために操作選択可能となっている欄である。なお、「位置表示欄」4342については、現在位置情報がない場合には、何らの情報も表示しない非表示となる。
また、「受付時間」欄は、受付時刻情報を表示する欄である。また、「トリアージ」欄は、進捗情報(具体的には、受付時刻からの経過時間)、又は実施時刻情報を表示する欄である。また、「診察開始」欄は、進捗情報(具体的には、実施時刻からの経過時間)、又は診察開始時刻情報を表示する欄である。なお、「診察開始」欄については、以下の各処理で情報の表示について特記するまでは、何らの情報も表示しない非表示となる(「診察終了」欄も同様である)。また、「診察終了」欄は、診察開始時刻情報を表示する欄である。また、「備考」欄は、備考情報を表示する欄である。なお、「備考」欄については、備考情報がない場合には、何らの情報も表示しない非表示となる。
(表示画面−一覧画面−ボタン)
戻るボタンB41は、例えば、不図示のホーム画面に戻る場合に押下されるボタンである。
(表示画面−入力表示画面)
「入力表示画面」とは、患者に関連する情報を入力して表示する画面であり、例えば、トリアージ入力を入力して、トリアージ表示情報を表示する画面である。図17〜図25は、入力表示画面の一例であり、特に、図17は、第一印象入力画面の一例であり、図18は、選択項目タブを選択した場合の主訴入力画面の一例であり、図19は、身体図タブを選択した場合の主訴入力画面の一例であり、図20は、一覧タブを選択した場合の主訴入力画面の一例であり、図21は、問診入力画面の一例であり、図22は、バイタルサイン入力画面の一例であり、図23は、数値ツールが表示された状態のバイタルサイン入力画面の一例であり、図24は、数値ツール及び脈拍状態ツールが表示された状態のバイタルサイン入力画面の一例であり、図25は、メモ入力画面の一例である。入力表示画面の構成は任意であるが、例えば、図16の「判定表示ボタン」B431〜B433を押下することにより表示される画面であり、図17〜図25に示すように構成されているものとする。
入力表示画面は、例えば、図17に示すように、患者表示領域51、区分表示領域52、一覧常時表示領域53、バイタル常時表示領域54、入力画面表示領域55、登録ボタンB51、保留ボタンB52、及び戻るボタンB53を備える。まず、患者表示領域51は、例えば、患者に関する情報を表示する領域であり、例えば、氏名情報、及び年齢情報等を表示する領域である。また、区分表示領域52は、トリアージ区分である緊急度を表示する領域であり、例えば、トリアージ結果情報の蘇生、緊急、準緊急、低緊急、又は非緊急を表示する領域であり、ユーザがマニュアルにて当該トリアージ結果情報を変更するための操作を行い得る領域であって、当該領域をユーザが選択した場合に蘇生、緊急、準緊急、低緊急、又は非緊急のリストが表示されて、当該リストから情報を選択することによりユーザがマニュアルにてトリアージ結果情報を入力できるように構成されている領域である。なお、区分表示領域52については、入力表示画面において情報が入力されていない場合には、何らの情報も表示しない非表示となる。また、一覧常時表示領域53は、入力表示画面の一部の領域であり、少なくとも前述の「設問」のうちのユーザによって選択入力されたものを常に表示させておく領域であり、例えば、設問と回答とを常に表示させておく領域でもある。なお、「常に表示させておく」とは、後述する各タブの切り替えを行ったか否かに関わらず、常に表示させておくことを示している。また、バイタル常時表示領域54は、入力表示画面の一部の領域であり、ユーザによって入力されたバイタル情報を常に表示させておく領域である。また、入力画面表示領域55は、入力画面を表示する領域である。ここで、「入力画面」とは、患者に関連する情報を入力する画面であり、例えば、トリアージ入力等を入力する画面であり、一例としては、第一印象入力画面、主訴入力画面、問診入力画面、バイタルサイン入力画面、及びメモ入力画面等を含む概念である。なお、各入力画面については後述する。
登録ボタンB51は、入力画面にて入力された情報を格納する場合に押下されるボタンである。保留ボタンB52は、トリアージが実施されている際中であるが一時中断する場合に押下されるボタンである。戻るボタンB53は、例えば、一覧画面に戻る場合に押下されるボタンである。
(表示画面−入力表示画面−第一印象入力画面)
「第一印象入力画面」とは、患者の第一印象に関する情報を入力する画面であり、当該画面の構成は任意であるが、例えば、第一印象タブT51を選択することにより表示される画面であり、図17の第一印象入力画面SC51である。この第一印象入力画面SC51は、図8の第一印象情報に基づいて表示される画面であり、例えば、図17に示すように、図8の第一印象情報の第一印象項目情報が、墨つき括弧で囲まれた情報として表示されており、また、第一印象情報の第一印象設問情報が、選択入力できるようにチェックボックスと共に表示されている画面である。
(表示画面−入力表示画面−主訴入力画面)
「主訴入力画面」とは、患者の主訴に関する情報を入力する画面であり、当該画面の構成は任意であるが、例えば、主訴タブT52を選択することにより表示される画面であり、図18の主訴入力画面SC52である。この主訴入力画面SC52は、メイン画面表示領域61A、及び詳細画面表示領域61Bを備える。
メイン画面表示領域61Aは、メイン画面を表示する領域である。「メイン画面」とは、情報を分類した場合の上位の概念に対応する情報を表示する領域であり、具体的には、所定の規則(つまり、前述のJTAS又はCTAS等の任意の規則)の情報に基づく設問を表示する画面であり、例えば、後述する選択項目メイン画面、身体図メイン画面、及び一覧メイン画面等を含む概念である。
また、詳細画面表示領域61Bは、詳細画面を表示する領域である。「詳細画面」とは、情報を分類した場合の下位の概念に対応する情報を表示する領域であり、具体的には、「メイン画面」に表示されている情報のうちの選択入力されたものに対応付けられている設問を表示する画面であり、例えば、後述する選択項目詳細画面、身体図詳細画面、及び一覧詳細画面等を含む概念である。
(表示画面−入力表示画面−主訴入力画面−選択項目メイン画面及び選択項目詳細画面)
「選択項目メイン画面」とは、図10の主訴選択情報に基づいて患者の症状の情報を表示する画面であり、例えば、選択項目タブT611を選択することにより表示される画面であり、図18の選択項目メイン画面SC61Aである。この選択項目メイン画面SC61Aは、例えば、図10の主訴選択情報の主訴選択症状情報が、選択入力できるようにチェックボックスと共に表示されている画面である。
また、「選択項目詳細画面」とは、図10の主訴選択情報に基づいて患者への設問の情報を表示する画面であり、例えば、選択項目メイン画面SC61Aにて選択入力することにより表示される画面であり、図18の選択項目詳細画面SC61Bである。この選択項目詳細画面SC61Bは、例えば、図10の主訴選択情報の主訴選択項目情報のうちの、選択項目メイン画面SC61Aにて選択入力された情報に対応付けられている情報が、墨つき括弧で囲まれた情報として表示されており、また、図10の主訴選択情報の主訴選択設問情報のうちの、前述の墨つき括弧で囲まれた情報に対応付けられている情報が、表示されている画面である。主訴選択設問情報について詳細には、閉ざされた設問の情報については、選択入力できるようにチェックボックスと共に表示されており、また、開かれた設問の情報については、入力を案内するための入力ガイドを表示するためのガイドボタン611、及び、当該ガイドボタン611を押下して表示された入力ガイドを用いて入力された回答を表示する表示欄612と共に表示されるものとする(なお、各設問の情報の表示態様については、各詳細画面について同様とする)。
(表示画面−入力表示画面−主訴入力画面−身体図メイン画面及び身体図詳細画面)
「身体図メイン画面」とは、図11の身体図関連情報及び図10の主訴選択情報に基づいて身体図を表示する画面であり、例えば、身体図タブT612を選択することにより表示される画面であり、図19の身体図メイン画面SC62Aである。この身体図メイン画面SC62Aは、例えば、図11の身体図関連情報の身体図情報が身体画像621として表示されており、また、当該身体画像621の各部位に対応付けられている選択入力可能な部位表示ボタン622等であって、図10の主訴選択情報の主訴選択部位情報が特定する部位に対応する部位表示ボタン622等が、表示されている画面である。
また、「身体図詳細画面」とは、図10の主訴選択情報に基づいて患者への設問の情報を表示する画面であり、例えば、身体図メイン画面SC62Aにて選択入力することにより表示される画面であり、図19の身体図詳細画面SC62Bである。この身体図詳細画面SC62Bは、例えば、図19に示すように、図10の主訴選択情報の主訴選択項目情報のうちの、身体図メイン画面SC62Aにて選択入力された情報に対応付けられている情報が、墨つき括弧で囲まれた情報として表示されており、また、図10の主訴選択情報の主訴選択設問情報のうちの、前述の墨つき括弧で囲まれた情報に対応付けられている情報が、表示されている画面である。
(表示画面−入力表示画面−主訴入力画面−一覧メイン画面及び一覧詳細画面)
「一覧メイン画面」とは、図9の主訴一覧情報に基づいて患者の症状の情報を表示する画面であり、例えば、一覧タブT613を選択することにより表示される画面であり、図20の一覧メイン画面SC63Aである。この一覧メイン画面SC63Aは、例えば、図9の主訴一覧情報の主訴一覧系統情報が、墨つき括弧で囲まれた情報として表示されており、また、主訴一覧情報の主訴一覧症状情報が、選択入力できるようにチェックボックスと共に表示されている画面である。
また、「一覧詳細画面」とは、図9の主訴一覧情報に基づいて患者への設問の情報を表示する画面であり、例えば、一覧メイン画面SC63Aにて選択入力することにより表示される画面であり、図20の一覧詳細画面SC63Bである。この一覧詳細画面SC63Bは、図9の主訴一覧情報の主訴一覧項目情報のうちの、一覧メイン画面SC63Aにて選択入力された情報に対応付けられている情報が、墨つき括弧で囲まれた情報として表示され、また、図9の主訴一覧情報の主訴一覧設問情報のうちの、前述の墨つき括弧で囲まれた情報に対応付けられている情報が、表示される画面である。
(表示画面−入力表示画面−問診入力画面)
「問診入力画面」とは、患者の問診に関する情報を入力する画面であり、当該画面の構成は任意であるが、例えば、問診タブT53を選択することにより表示される画面であり、図21の問診入力画面SC53である。この問診入力画面SC53は、図12の問診情報に基づいて表示される画面であり、例えば、図21に示すように、図12の問診情報の問診項目情報が、墨つき括弧で囲まれた情報として表示されており、また、問診情報の問診設問情報が、項目毎に択一的に選択入力できるようにラジオボタン、又は任意入力できるように入力欄(図21では、発症時期を任意に入力できるボックスであり、「発症時期」の項目の「本日」のラジオボタンの左側の矩形の当該ボックス)と共に表示されている画面である。
(表示画面−入力表示画面−バイタルサイン入力画面)
「バイタルサイン入力画面」とは、患者のバイタルサインの情報であるバイタル情報を入力する画面であり、当該画面の構成は任意であるが、例えば、バイタルサインタブT54を選択することにより表示される画面であり、図22のバイタルサイン入力画面SC54である。このバイタルサイン入力画面SC54は、例えば、入力表示欄711〜717を備える。「入力表示欄」711〜717は、バイタル情報を入力して表示するものであって、例えば、バイタル情報を入力するために選択した場合に、情報特定入力が入力されて、入力された情報特定入力に対応する入力支援項目としての各種ツール(例えば、図23に示す、テンキーである数値ツールTO701のみ、あるいは、図24に示す、数値ツールTO701及び脈拍状態ツールTO702等)を用いて情報が入力されて表示されるものである。ここで、「情報特定入力」とは、複数のバイタル情報のうちのユーザが入力を行う1つのバイタル情報を特定する入力であり、入力表示欄711〜717を選択することにより入力されるものである。そして、各欄について具体的には、入力表示欄711は、体温を入力して表示する欄であり、入力表示欄712は、収縮期血圧を入力して表示する欄であり、入力表示欄713は、拡張期血圧を入力して表示する欄であり、入力表示欄714は、脈拍を入力して表示する欄であり、入力表示欄715は、動脈血酸素飽和度を入力して表示する欄であり、入力表示欄716は、呼吸数を入力して表示する欄であり、入力表示欄717は、意識レベルを入力して表示する欄である。
(表示画面−入力表示画面−メモ入力画面)
「メモ入力画面」とは、患者の情報を自由に入力する画面であり、当該画面の構成は任意であるが、例えば、メモタブT55を選択することにより表示される画面であり、図25のメモ入力画面SC55である。このメモ入力画面SC55は、例えば、手書き入力欄721、及びテキスト入力欄722を備える。「手書き入力欄」721は、患者の情報を手書きにて入力する欄であり、また、「テキスト入力欄」722は、患者の情報を所定のフォント(例えば、ゴシック体等)にて入力する欄である。
(表示画面−状態変更画面)
「状態変更画面」とは、図16の個別表示領域43の「状態」欄の情報を入力する画面である。図26は、状態変更画面の一例である。状態変更画面の構成は任意であるが、例えば、図16の「状態」欄(例えば、状態表示欄4341又は位置表示欄4342等)を選択した場合に表示される画面であり、図26に示すように、進行状態情報入力欄81、現在位置情報入力欄82、登録ボタンB81、及び戻るボタンB82を備える。
(表示画面−状態変更画面−入力欄)
進行状態情報入力欄81は、例えば、進行状態情報を入力するためのものであり、具体的には、トリアージ待ちに対応する受付済、診察待ち、診察中、又は診察終了のうちの1つを択一的に選択して入力するラジオボタン、受け付けた年月日及び受付時刻を入力または表示する受付時刻欄811、診察を開始した年月日及び診察開始時刻を入力または表示する診察開始時刻欄812、及び診察を終了した年月日及び診察終了時刻を入力または表示する診察終了時刻欄813として構成されている。
現在位置情報入力欄82は、例えば、現在位置情報を入力するためのものであり、具体的には、現在位置を入力しない場合に選択されるもの(図26の現在位置情報入力欄82の「待合室」の上のラジオボタン)、待合室、ストレッチャー、又は緊急室のうちの1つを択一的に選択するラジオボタンとして構成されている。
(表示画面−状態変更画面−ボタン)
登録ボタンB81は、例えば、各入力欄に入力した情報を格納する場合に押下されるボタンである。戻るボタンB82は、例えば、一覧画面に戻る場合に押下されるボタンである。
(処理)
次に、このように構成されるトリアージ支援システム100によって実行されるトリアージ支援処理について説明する。ここで、「トリアージ支援処理」とは、トリアージを支援するための処理であり、具体的な処理は任意であるが、例えば、受付処理、トリアージ実施処理、及び一覧画面更新処理を含む処理である。
(処理−受付処理)
図27は、受付処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。「受付処理」とは、トリアージを実施するための受け付けを行う処理であり、具体的には、図2の患者特定情報を格納するための処理であり、例えば、主に端末装置2側で行われる処理である。この受付処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、トリアージ支援システム100の電源をオンした後の不図示のホーム画面にて、所定操作(例えば、受付画面起動ボタンの押下等)を行った場合に起動されることとし、この処理が起動されたところから説明する。また、以下の説明では、各ステップの処理を詳細に説明するために、具体例を記載しつつ説明するが、ここでの具体例については、各図に実際に図示されている数値あるいは文字等の情報とは異なるものについても、適宜取り上げて説明する(受付処理以外の各処理についても同様とする)。
まず、図27に示すように、SA1において端末側表示制御部253は、受付画面を表示させる。具体的な手法は任意であるが、例えば、図1の記録部24に画面表示用の情報である画面情報が格納されていることとし、当該画面情報を取得し、取得した画面情報に基づいて受付画面を生成し、生成した受付画面を表示部23に表示させる。ここでは、例えば、図15の受付画面を表示させる。
図27に戻って、SA2において端末側表示制御部253は、情報を登録するか否かを判定する。具体的な手法は任意であるが、例えば、図15の各入力欄に情報が入力されて、登録ボタンB33が押下されたか否かに基づいて判定する。そして、登録ボタンB33が押下されていない場合、情報を登録しないものと判定し(SA2のNO)、SA4に移行する。また、登録ボタンB33が押下された場合、情報を登録するものと判定し(SA2のYES)、SA3に移行する。ここでは、例えば、図15のように情報が入力されて、登録ボタンB33が押下された場合、情報を登録するものと判定する。
図27に戻って、SA3において端末側表示制御部253は、情報を登録する。具体的な手法は任意であるが、例えば、SA2で入力された情報を、通信部21を介してサーバ装置1に送信することにより、格納させて登録する。一方、サーバ側受付部151は、端末装置2からの情報を受信して、受信した情報を図2の患者特定情報に格納して登録する。ここでは、例えば、図2の上から3段目の情報を格納するが、特に、年齢情報については現在の日時と生年月日情報から演算して格納する。
図27に戻って、SA4において端末側表示制御部253は、受付処理を終了するか否かを判定する。具体的な手法は任意であるが、例えば、図15の一覧ボタンB32又は戻るボタンB34が押下されたか否かに基づいて判定する。そして、一覧ボタンB32又は戻るボタンB34が押下されていない場合(つまり、両方のボタンが押下されていない場合)、受付処理を終了しないものと判定し(SA4のNO)、SA2に移行する。また、一覧ボタンB32又は戻るボタンB34が押下された場合、受付処理を終了するものと判定し(SA4のYES)、終了する。ここでは、例えば、図15の一覧ボタンB32が押下された場合、受付処理を終了するものと判定する。これにて、受付処理を終了する。
(処理−トリアージ実施処理)
図28は、トリアージ実施処理のフローチャートである。「トリアージ実施処理」とは、入力表示画面を表示させてトリアージを実施する処理であり、具体的には、トリアージ入力を受け付けて、トリアージ区分である緊急度を特定し、トリアージ表示情報を表示させる処理であり、例えば、主に端末装置2側で行われる処理である。このトリアージ実施処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、図15の一覧ボタンB32を押下することにより、図16の一覧画面が端末装置2の表示部23に表示され、この図16の一覧画面にて「判定」欄の判定表示ボタンを押下した場合に起動されることとし、この処理が起動されたところから説明する。
まず、図28に示すように、SB1において端末側表示制御部253は、入力表示画面を表示させる。具体的な手法は任意であるが、例えば、図17の患者表示領域51の情報、及び入力画面表示領域55の入力画面の情報を生成して表示させる。
患者表示領域51の情報について詳細には、まず、端末側受付部251が、通信部21を介して、図1のサーバ装置1にアクセスして、当該サーバ装置1から、トリアージ実施処理を起動する場合に押下した図16の一覧画面の「判定」欄の判定表示ボタンに対応する患者(以下、トリアージ対象患者)の図2の患者特定情報を受け付けて、受け付けた患者特定情報に基づいて図17の患者表示領域51の情報を生成して表示する。なお、ここでの端末側受付部251が受け付ける図2の患者特定情報が、対象者の属性を特定する「属性入力」に対応する。ここでは、例えば、図16の判定表示ボタンB433が押下された場合、図17の患者表示領域51の「CC CC」及び「49歳5か月」を表示させる。
また、入力画面表示領域55の入力画面の情報について詳細には、選択されたタブに応じて以下のように表示させる。まず、第一印象タブT51が選択された場合(これをデフォルトとする)、端末装置2の図8の第一印象情報に基づいて図17の第一印象入力画面SC51の情報を生成し、生成した第一印象入力画面SC51の情報を表示させる。ここでは、例えば、図17の第一印象入力画面SC51の文字とチェックボックスを生成して表示させる。なお、第一印象入力画面SC51の情報については、当該情報を視認したユーザが選択入力する場合に、緊急度に関するバイアス(例えば、「緊急」に対応する情報を選択入力することを躊躇してしまう等のバイアス)を持ってしまう可能性を排除するために、背景白色に対してデフォルトの表示態様としての「黒色」にて表示する(なお、後述の各入力画面の各情報についても同様とする)。
また、主訴タブT52が選択された場合、更に選択されたタブに応じて以下のように表示する。まず、選択項目タブT611が選択された場合(これをデフォルトとする)、図10の主訴選択情報の主訴選択症状情報を取得し、取得した主訴選択症状情報に基づいて、図18の選択項目メイン画面SC61Aの情報を生成して表示させる。ここでは、例えば、図18の選択項目メイン画面SC61Aの文字とチェックボックスを生成して表示させる。この後、選択項目メイン画面SC61Aの情報が選択入力された場合、図10の主訴選択情報を参照して、選択入力された情報(つまり、図10の主訴選択情報の主訴選択症状情報)に対応付けられている情報を、図10の主訴選択情報の主訴選択項目情報及び主訴選択設問情報において特定し、特定した各情報に基づいて図18の選択項目詳細画面SC61Bの情報を生成して表示させる。ここでは、例えば、選択項目メイン画面SC61Aにて「発熱」が選択入力された場合、図18の選択項目詳細画面SC61Bの情報を生成して表示させる。
また、身体図タブT612が選択された場合、トリアージ対象患者の図2の患者特定情報、図10の主訴選択情報、及び図11の身体図関連情報に基づいて図19の身体図メイン画面SC62Aの情報を生成して表示させる。具体的には、まず、トリアージ対象患者の図2の患者特定情報から性別情報及び年齢情報を取得し、図11の身体図関連情報を参照して、取得した性別情報及び年齢情報に対応する身体図情報を選択する。次に、選択した身体図情報と図10の主訴選択情報の主訴選択部位情報に基づいて、図19の身体画像621及び部位表示ボタン622等を生成して表示させる。ここでは、例えば、図2の患者特定情報から「男」及び「49歳5ヵ月」を取得し、図11の身体図関連情報にて「Im1」を選択した上で、図19の情報を生成して表示させる。この後、身体図メイン画面SC62Aの情報が選択入力された場合、図10の主訴選択情報を参照して、選択入力された情報(つまり、図10の主訴選択情報の主訴選択部位情報)に対応付けられている情報を、図10の主訴選択情報の主訴選択項目情報及び主訴一覧症状情報において特定し、特定した情報に基づいて図19の身体図詳細画面SC62Bの情報を生成して表示させる。ここでは、例えば、身体図メイン画面SC62Aにて「頸部」が選択入力された場合、図19の身体図詳細画面SC62Bの情報を生成して表示させる。
また、一覧タブT613が選択された場合、図9の主訴一覧情報の主訴一覧系統情報及び主訴一覧症状情報を取得し、取得した主訴一覧情報の主訴一覧系統情報及び主訴一覧症状情報に基づいて、図20の一覧メイン画面SC63Aの情報を生成して表示させる。ここでは、例えば、図20の一覧メイン画面SC63Aの文字とチェックボックスを生成して表示させる。この後、一覧メイン画面SC63Aの情報が選択入力された場合、図9の主訴一覧情報を参照して、選択入力された情報(つまり、図9の主訴一覧情報の主訴一覧症状情報)に対応付けられている情報を、図9の主訴一覧情報の主訴一覧項目情報及び主訴一覧設問情報において特定し、特定した各情報に基づいて図20の一覧詳細画面SC63Bの情報を生成して表示させる。
また、問診タブT53が選択された場合、第一印象タブT51が選択された場合と同様に、図12の問診情報に基づいて図21の問診入力画面SC53の情報を生成し、生成した問診入力画面SC53の情報を表示させる。また、バイタルサインタブT54が選択された場合、図22のバイタルサイン入力画面SC54の情報を生成して表示させ、メモタブT55が選択された場合、図25のメモ入力画面SC55の情報を生成して表示させる。
なお、このステップでは、区分表示領域52、一覧常時表示領域53、及びバイタル常時表示領域54の各領域の情報については非表示にする。
図28に戻って、SB2において端末側受付部251は、トリアージ区分である緊急度を特定するか否かを判定する。具体的な手法は任意であるが、例えば、図1の操作部22を監視して、操作部22を介して行われる操作入力により、チェックボックスをチェックすること等により回答入力を受け付けたか否か(なお、ここの回答入力による判定については、主訴入力画面SC52に関しては、各詳細画面上の情報に関する入力を受け付けたか否かに基づいて判定することとする)、あるいは、図22の入力表示欄711〜717へ情報を入力するための操作によりバイタル入力を受け付けた否かに基づいて判定する。なお、ここでのバイタル入力に基づく判定については、図22の入力表示欄711〜717のうちの1つをユーザが選択した場合、端末側受付部251が、当該選択した1つの入力表示欄を特定する前述の情報特定入力を受け付け、また、トリアージ対象患者の図2の患者特定情報から年齢情報を取得し、端末側表示制御部253が、当該取得した年齢情報に基づいて図13の入力関連情報の年齢属性情報における「成人」又は「小児」を特定し、また、前述の受け付けた情報特定入力が特定する1つの入力表示欄を特定し、図13の入力関連情報を参照して、前述の特定した「成人」又は「小児」及び前述の特定した1つの入力表示欄に対応する入力支援項目情報を選択し、選択の入力支援項目情報の各ツールを図23又は図24のように表示させた上で、このツールを用いてユーザが入力するバイタル入力を受け付けたか否かに基づいて判定するものとする。
そして、回答入力又はバイタル入力を所定時間(例えば、1〜2秒等)以内に受け付けなかった場合(つまり、両方の入力とも受け付けなかった場合)、トリアージ区分である緊急度を特定しないものと判定し(SB2のNO)、SB8へ移行する。また、回答入力又はバイタル入力を所定時間以内に受け付けた場合、トリアージ区分である緊急度を特定するものと判定し(SB2のYES)、SB3へ移行する(なお、後述するSB3〜SB5については、1つのみの入力を受け付ける毎に実行するので、ここでは、回答入力又はバイタル入力を1つのみ受け付けた場合に、トリアージ区分である緊急度を特定するものと判定した上で、SB3へ移行することとする)。ここでは、例えば、図17の「意識」の「正常」のチェックボックスにチェックして選択入力した場合に、トリアージ区分である緊急度を特定するものと判定する。
図28に戻って、SB3において端末側受付部251は、情報を格納する。具体的な手法は任意であるが、例えば、SB2にて回答入力またはバイタル入力の何れを受け付けたかによって、以下のように格納する。
SB2にて回答入力を受け付けた場合について具体的には、SB1にて取得した患者特定情報の患者IDを特定し、また、図1の記録部24の第一印象情報、主訴一覧情報、主訴選択情報、及び問診情報(以下、これらの情報を「回答入力に関する情報」とも称する)を参照して、SB2で受け付けた入力に対応する項目IDを特定した上で、前述の特定した患者IDを図6の端末側患者状態情報の患者IDに格納し、また、特定した項目IDを図6の端末側患者状態情報の登録情報として格納する。ここでは、例えば、図17の「意識」の「正常」を選択入力することにより回答入力を受け付けた場合、まず、図2の患者IDである「IDa3」を特定し、また、図8の「IDim11」を特定した上で、特定したこれらの情報を図6にて格納する。
一方、SB2にてバイタル入力を受け付けた場合について具体的には、まず、回答入力の場合と同様にして、SB1にて取得した患者特定情報の患者IDを特定する。次に、図13の入力関連情報を参照して、SB2で受け付けた入力に対応する項目IDを特定し、また、バイタル入力における図22の入力表示欄711〜717への数値の情報(例えば、入力表示欄714への図24の「70」等)を特定する。次に、回答入力の場合と同様にして、特定した患者IDを図6の端末側患者状態情報の患者IDに格納し、また、特定した項目ID及び特定した数値の情報を対応付けて、対応付けた情報(例えば、「IDb4」と「70」との対応付けである「IDb4(70)」等)を図6の端末側患者状態情報の登録情報として格納する。
図28に戻って、SB4において端末側特定部252は、区分特定処理を起動する。図29は、区分特定処理のフローチャートである。「区分特定処理」とは、トリアージ区分である緊急度を特定する処理であり、例えば、回答入力又はバイタル入力を受け付ける毎に実行される処理である。
図29のSC1に示されるように、端末側特定部252は、(繰り返し行われる処理を含めて)現時点までに入力された回答入力又はバイタル入力についての、トリアージ区分の緊急度を全て特定する。具体的な手法は任意であるが、例えば、図6の端末側患者状態情報の登録情報の項目IDを全て取得し、取得した全ての項目IDに対応するトリアージ区分の緊急度を特定する。詳細には、取得した項目IDが、回答入力に対応するもの(つまり、「回答入力に関する情報」の項目IDに含まれているもの)であるか、バイタル入力に対応するもの(つまり、図13の入力関係情報に含まれているもの)であるかに基づいて、以下のように特定する。
取得した項目IDが回答入力に対応するものである場合、「回答入力に関する情報」を参照して、取得した項目IDに対応するトリアージ結果情報を、トリアージ区分の緊急度として特定する。ここでは、例えば、取得した項目IDが図6の端末側患者状態情報の登録情報の「IDim11」である場合、図8の第一印象情報を参照して、当該「IDim11」に対応するトリアージ結果情報である「低緊急」を特定する。
一方、取得した項目IDがバイタル入力に対応するものである場合、図13の入力関連情報及び図14のバイタル基準情報等に基づいて、以下のように特定する。具体的には、まず、図28のSB1で取得した(つまり、受け付けた)図2の患者特定情報にて年齢情報を特定し、また、図13の入力関連情報を参照して、取得した項目IDに対応するバイタル情報を特定した上で、図14のバイタル基準情報を参照して、前述の特定した年齢情報及びバイタル情報に対応する閾値情報を取得し、取得した閾値情報から、前述のバイタルの数値の情報が該当する閾値情報を特定し、特定した閾値情報に対応するトリアージ結果情報を、トリアージ区分の緊急度として特定する。ここでは、例えば、取得した項目IDが図6の端末側患者状態情報の登録情報の「IDb4(70)」である場合、図2の患者特定情報にて「49歳5ヵ月」を特定し、図13の入力関連情報にて「脈拍」を特定し図14のバイタル基準情報を参照して、「49歳5ヵ月」及び「脈拍」に対応する閾値情報において、バイタルの数値である「70」が該当する「60以上〜90未満」を特定した上で、トリアージ結果情報である「低緊急」を特定する。
図29に戻って、SC2において端末側特定部252は、トリアージ区分である緊急度を1つ特定して格納した上で、リターンする。具体的な手法は任意であるが、例えば、SC1で特定した全ての緊急度のうちの、緊急度が最も高い1つのものを、トリアージ区分である緊急度と特定した上で、特定した緊急度を、図6の端末側患者状態情報のトリアージ結果情報として格納して、リターンする。なお、図9の主訴一覧情報のトリアージ結果情報に示す「なし」のみを特定した場合、「非緊急」を特定するものとする。ここでは、例えば、図6の端末側患者状態情報の登録情報として「IDim11」のみが格納されている場合、図8の第一印象情報を参照して、当該「IDim11」に対応するトリアージ結果情報である「低緊急」を特定して、図6の端末側患者状態情報のトリアージ結果情報として格納する。
図28のSB5において端末側表示制御部253は、表示を更新する。具体的な手法は任意であるが、例えば、SB4で特定したトリアージ区分である緊急度等に基づいて、各画面の情報の表示を更新する。具体的には、区分表示領域52の更新に加えて、SB2にて回答入力を受け付けた場合には、一覧常時表示領域53及び回答入力に対応する設問を更新し、また、SB2にてバイタル入力を受け付けた場合には、バイタル常時表示領域54及び図22の入力表示欄711〜717を更新する。
まず、区分表示領域52の更新について具体的には、特定した緊急度を表示させる。詳細には、図29のSC2で特定した1つの緊急度を取得し、図7の端末側結果関連情報を参照し、取得した緊急度に対応する表示態様情報を特定し、特定した表示態様情報が特定する表示態様にて、前述の取得した緊急度を区分表示領域52の情報として表示させる。ここでは、例えば、1つの緊急度として「低緊急」を取得した場合、表示態様情報である「緑色」を特定し、背景色当該「緑色」に対して例えば白色にて「低緊急」との文字を表示させる。
なお、この区分表示領域52については、前述のように、情報をマニュアル入力することが可能となっているが、ユーザが区分表示領域52を選択した場合、全ての緊急度が図7の端末側結果関連情報の表示態様情報の表示態様にてリストされ、ユーザが当該リストの情報を選択した場合、前述の変更入力が端末装置2に入力されて、端末側特定部252は、ユーザが選択した情報を図6の端末側患者状態情報のトリアージ結果情報として格納し(つまり、図29のSC2で格納した図6の端末側患者状態情報のトリアージ結果情報に対して置き換えて)、端末側表示制御部253は、当該選択された情報を対応付けられている表示態様にて、区分表示領域52に表示させることとする。
また、回答入力を受け付けた場合の一覧常時表示領域53の更新について具体的には、受け付けた回答入力に対応する情報を表示させる。詳細には、SB2で回答入力を受け付けた場合に、「回答入力に関する情報」を参照して、選択入力されたものに対応する情報(例えば、図8の第一印象情報の第一印象項目情報及び第一印象設問情報等)を特定する。次に、SB2で受け付けた回答入力自体について、図29のSC1にて特定した緊急度を取得し、図7の端末側結果関連情報を参照し、取得した緊急度に対応する表示態様情報を特定した上で、特定した表示態様情報が特定する表示態様にて、前述の特定した情報を一覧常時表示領域53の情報として、一覧にて常に表示させる。ここでは、例えば、図17の「意識」の「正常」の回答入力を受け付けた場合、図8の第一印象情報にて第一印象項目情報の「意識」及び第一印象設問情報の「正常」を特定して、緊急度として「非緊急」を取得し、図7の端末側結果関連情報にて「緑色」を特定した上で、図17の一覧常時表示領域53に背景黒色に対して「意識」及び「正常」を対応付けて「緑色」にて表示させる。なお、ユーザによる視認性を考慮して、デフォルトを「白色」にして、第一印象項目情報に対応する「意識」については「白」にて表示させ、第一印象設問情報に対応する「正常」のみを「緑色」にて表示させてもよい。
なお、このようにして表示された一覧常時表示領域53の情報については、ユーザ選択することにより、当該情報を入力した入力画面を表示されるように構成されていることとする。具体的な構成については任意であるが、例えば、SB3にて項目IDを格納する場合に、各入力画面の情報が表示されている画面を識別する画面ID、及び、各情報の表示されている位置を特定する位置座標情報等を、項目IDとともに格納するように構成した上で、この格納した画面ID及び位置座標情報を参照して表示されるように構成することもできる。ここでは、例えば、図18において、一覧常時表示領域53の「意識:正常」が選択された場合、選択された情報を入力した入力画面として、図17の第一印象入力画面SC51が表示されることになる。このように構成されていることにより、ユーザは入力内容(例えば、チェックしたチェックボックス等)を容易に確認することが可能となる。
また、回答入力を受け付けた場合の回答入力に対応する設問の更新について具体的には、受け付けた回答入力の設問の表示態様を変更する。詳細には、SB2で回答入力を受け付けた場合に、前述の「回答入力を受け付けた場合の一覧常時表示領域53の更新」と同様にして、受け付けた回答入力に対応する表示態様を特定し、特定した表示態様にて、受け付けた回答入力の設問自身を変更表示する。ここでは、例えば、図17の「意識」の「正常」の回答入力を受け付けた場合、表示態様として「緑色」を特定し、「正常」の文字自体の表示態様である表示色を「緑色」に変更して、「緑色」にて表示する。
また、バイタル入力を受け付けた場合のバイタル常時表示領域54の更新について具体的には、受け付けたバイタル入力に対応する情報を表示させる。受け付けたバイタル入力に対応する情報を表示させる。詳細には、SB2でバイタル入力を受け付けた場合に、前述の「回答入力を受け付けた場合の一覧常時表示領域53の更新」と同様にして、受け付けたバイタル入力に対応する表示態様を特定し、特定した表示態様にて、受け付けたバイタル入力の数値の情報を、バイタル常時表示領域54に表示させる。ここでは、例えば、図22の入力表示欄714への「70」のバイタル入力を受け付けた場合、表示態様として「緑色」を特定し、バイタル常時表示領域54の「PR」の欄に背景黒色に対して「70」を「緑色」にて表示させる。
また、図22の入力表示欄711〜717の更新について具体的には、「バイタル入力を受け付けた場合のバイタル常時表示領域54の更新」と同様にして、入力表示欄711〜717の表示を更新する。ここでは、例えば、図22の入力表示欄714への「70」のバイタル入力を受け付けた場合、表示態様として「緑色」を特定し、入力表示欄714に背景白色に対して「70」を「緑色」にて表示させる。
図28に戻って、SB6において端末側表示制御部253は、情報を登録するか否かを判定する。具体的な手法は任意であるが、例えば、図17等の登録ボタンB51が押下されたか否かに基づいて判定する。そして、登録ボタンB51が所定時間以内に押下されていない場合、情報を登録しないものと判定し(SB6のNO)、SB8に移行する。また、登録ボタンB51が所定時間以内に押下された場合、情報を登録するものと判定し(SB6のYES)、SB7に移行する。ここでは、例えば、図17等の登録ボタンB51が押下された場合、情報を登録するものと判定する。
図28に戻って、SB7において端末側表示制御部253は、情報を登録して処理を終了して、一覧画面を表示させる。具体的な手法は任意であるが、例えば、図6の端末側患者状態情報の患者ID、登録情報、及びトリアージ結果情報(つまり、少なくとも患者ID及び直近に図29のSC2で特定した1つの緊急度を含む情報)を取得し、取得した各情報を、通信部21を介してサーバ装置1に送信することにより、格納させて登録する。なお、SB5にて説明したように、変更入力が入力された場合、当該変更入力も、前述の各情報と共に、通信部21を介してサーバ装置1に送信することにより、格納させて登録する。一方、サーバ側受付部151は、端末装置2からの情報を受信して、受信した情報を図4のサーバ側患者状態情報の同一名称の情報に格納して登録して処理を終了して一覧画面を表示させる。ここでは、例えば、図4の上から3段目の各情報を格納する。なお、同一の患者IDに対してトリアージ実施処理が複数回行われた場合には、特に、図4のトリアージ結果情報については、各回の情報を蓄積し、例えば、図4の上から2段目のトリアージ結果情報のように、「緊急,準緊急」等を格納することとする。また、変更入力を受け付けた場合、図4の変更フラグ情報を「未変更」から「変更」に切り替えて格納する。
図28に戻って、SB2にて「NO」と判定した後のSB8において端末側表示制御部253は、トリアージ実施処理を終了するか否かを判定する。具体的な手法は任意であるが、例えば、図27のSA4と同様にして、図17等の戻るボタンB53が押下されたか否かに基づいて判定する。そして、戻るボタンB53が押下されていない場合、トリアージ実施処理を終了しないものと判定し(SB8のNO)、SB2に移行する。また、戻るボタンB53が押下された場合、受トリアージ実施処理を終了するものと判定し(SB8のYES)、終了する。
そして、トリアージ実施処理を終了しないものと判定した場合に再度行われるSB2にて、例えば、図18〜図22の主訴入力画面SC52での回答入力を受け付けることにより、トリアージ区分である緊急度を特定するものと判定(SB2のYES)した上で、SB3及びSB4を行い、この後にSB5を行う場合、このSB5では、前述の「回答入力を受け付けた場合の回答入力に対応する設問の更新」として、図10の主訴選択情報を参照して、回答入力に対応する主訴選択部位情報を特定した上で、前述のようにして特定した表示態様に基づいて、図19の身体図メイン画面SC62Aの部位表示ボタンの表示色を変更することとする。これにて、トリアージ実施処理を終了する。
(処理−一覧画面更新処理)
図30は、一覧画面更新処理のフローチャートである。「一覧画面更新処理」とは、一覧画面を更新する処理であり、具体的には、図16の一覧画面の少なくとも個別表示領域43の時間に関する情報を更新する処理であり、例えば、主にサーバ装置1側で行われる処理である。この図16の一覧画面については、例えば、看護師及び医師によって用いられる端末装置の総称である端末装置2が所定のタイミング(例えば、図15の一覧ボタンB32を押下した場合等)で、サーバ装置1にアクセスすることにより、端末装置2の表示部23に表示されることになるが、ここでは、サーバ装置1側を主体として、サーバ装置1が端末装置2の表示部23に一覧画面を表示させるものとして説明する。この一覧画面更新処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、トリアージ支援システム100の電源をオンした直後に起動され、繰り返し実行されるものとして、この処理が起動したところから説明する。
まず、図30に示すように、SD1においてサーバ側特定部152は、トリアージを行う要求を受け付ける。具体的な手法は任意であるが、例えば、図1の端末装置2からの情報(各種入力を含む)を、通信部11を介してサーバ側受付部151が受信する(つまり、受け付ける)ものとして、サーバ側受付部151を監視し、サーバ側受付部151が、図27のSA3にて送信される情報を受信した場合、トリアージを行う要求を受け付ける。ここでは、例えば、ユーザが図15の登録ボタンB33を押下することにより端末装置2から送信される情報(例えば、患者IDである「IDa3」等を含む情報)を受信した場合、トリアージを行う要求を受け付ける。
図30に戻って、SD2において制御部15は、情報を更新する。具体的な手法は任意であるが、例えば、トリアージの状態を特定した上で、各情報の格納及び表示更新を行う。
詳細には、まず、サーバ側特定部152は、SD1で受け付けた情報における患者IDを参照して、トリアージ対象患者を特定し、特定したトリアージ対象患者が「トリアージを受け付けたが未だトリアージが未実施である状態」であることを特定し、図4のサーバ側患者状態情報の進行状態情報として、当該特定した状態を格納する。また、サーバ側特定部152は、不図示の計時手段(例えば、内部クロック等)の計時結果に基づいてSD1で情報を受け付けた時刻を特定し、特定した時刻を図3の患者時間情報における受付時刻情報として格納する。そして、以下の各処理を行うが、以下では、特記する場合を除き、前述の特定したトリアージ対象患者に対して各処理を行うものとして説明する。
ここでは、例えば、SD1で患者IDとして「IDa3」を受け付けた場合、図4のサーバ側患者状態情報において、患者IDが「IDa3」に対応する「進行状態情報」として「トリアージ待ち」を格納する。また、例えば、SD1で情報を受け付けた時刻として「08時35分」を特定した場合、図3の受付時刻情報として「0835」を格納する。
次に、サーバ側表示制御部153は、図16の一覧画面の表示を更新する。具体的には、SD1で受け付けて格納した図2の患者特定情報、及びサーバ側特定部152が特定して格納した図4のサーバ側患者状態情報等に基づいて、一覧画面の表示を更新する。より具体的には、図2の患者ID及び氏名情報を、図16の個別表示領域43の「氏名」欄に表示させ、また、図2の生年月日情報及び年齢情報を、図16の「年齢」欄に表示させる。また、図16の「状態」欄に「受付済」を表示させて、また、図4の進行状態情報を、図16の「判定」欄の判定表示ボタンに表示させ、また、図3の受付時刻情報を、図16の「受付時間」欄に表示させる。また、サーバ装置1が記録している各種情報に基づいて、図16の統計表示領域42の各表示欄の情報についての統計演算を行って、当該各表示欄の情報を更新する。
ここでは、例えば、図2の患者ID及び氏名情報として「IDa3」及び「CC CC」が格納されており、図2の生年月日情報及び年齢情報として「S410808」及び「49歳5ヵ月」が格納されており、図4の進行状態情報として「トリアージ待ち」が格納されており、図3の受付時刻情報として「0835」が格納されている場合、図16の「氏名」欄に「CC CC」及び「IDa3」を表示させ、「年齢」欄に「49歳5か月」及び「S41.08.08」を表示させ、「状態」欄に「受付済」を表示させ、「判定」欄の判定表示ボタンB433に背景色灰色に対して黒色(判定に関する情報のデフォルトの表示態様)にて「トリアージ待ち」と表示させ、「受付時間」欄に黒色(時間に関する情報のデフォルトの表示態様)にて「08:35」と表示させ、また、統計演算を行って図16の統計表示領域42の各表示欄の情報を表示させる。
図30に戻って、SD3においてサーバ側表示制御部153は、経過時間の表示を更新する。具体的な手法は任意であるが、例えば、図3の患者時間情報の受付時刻情報、及び不図示の計時手段の計時結果に基づいて、受付時刻から現在時刻までの経過時間を特定し、特定した経過時間を、図16の個別表示領域43の「トリアージ」欄に表示させる。ここでは、例えば、図3の受付時刻情報として「0835」が格納されており、現在時刻が「08時36分」である場合、経過時間として「1分」を特定し、特定した「1分」を図16の「トリアージ」欄に黒色(つまり、時間に関する情報のデフォルトの表示態様)にて表示させる。なお、この経過時間については、秒単位での詳細な時間を表示させる必要がある場合には、経過時間として秒単位まで表示させるように構成してもよい。
図30に戻って、SD4においてサーバ側特定部152は、トリアージの実施を開始したか否かを判定する。具体的な手法は任意であるが、例えば、図16の個別表示領域43の「判定」欄の判定表示ボタンが押下されたことを示す入力である押下入力を、サーバ側受付部151が受け付けるものとして、サーバ側受付部151を監視し、監視結果に基づいて判定する。そして、サーバ側受付部151が、押下入力を所定時間以内に受け付けなかった場合、トリアージの実施を開始していないものと判定し(SD4のNO)、SD3に移行する。また、サーバ側受付部151が、押下入力を所定時間以内に受け付けた場合、トリアージの実施を開始したものと判定し(SD4のYES)、SD5に移行する。ここでは、例えば、ユーザが図16の判定表示ボタンB433を押下することにより押下入力を受け付けた場合、トリアージの実施を開始したものと判定する。
図30に戻って、SD5において制御部15は、情報を更新する。具体的な手法は任意であるが、例えば、トリアージの状態を特定した上で、各情報の格納及び表示更新を行う。
詳細には、まず、サーバ側特定部152は、トリアージ対象患者が「トリアージが実施されている際中の状態」であることを特定し、図4のサーバ側患者状態情報の進行状態情報として、当該特定した状態を格納する。ここでは、例えば、図4のサーバ側患者状態情報において、患者IDが「IDa3」に対応する「進行状態情報」として「トリアージ実施中」を格納する。
次に、サーバ側表示制御部153は、図16の一覧画面の表示を更新する。具体的には、サーバ側特定部152が特定して格納した図4のサーバ側患者状態情報等に基づいて、一覧画面の表示を更新する。より具体的には、図4の進行状態情報を、図16の「判定」欄の判定表示ボタンに表示させる。ここでは、例えば、図4の患者IDである「IDa3」に対応する進行状態情報として「トリアージ実施中」が格納されている場合、「判定」欄の判定表示ボタンB433に背景色灰色に対して黒色にて「トリアージ実施中」と表示更新させる。
なお、このSD5の処理中には、例えば、前述した図28のトリアージ実施処理が実行されることになるが、この処理の実行中に、例えば、端末装置2側のユーザが図17等の保留ボタンB52を押下した場合、サーバ装置1の制御部15は、図4「進行状態情報」として「保留中」を格納した上で、図16の「判定」欄の判定表示ボタンの表示を「保留中」に更新し、この後に、端末装置2側のユーザが所定操作により保留を解除した場合に、図4「進行状態情報」として「トリアージ実施中」を格納した上で、図16の「判定」欄の判定表示ボタンの表示を「トリアージ実施中」に再度更新することとする。
図30に戻って、SD6においてサーバ側特定部152は、トリアージの実施を終了したか否かを判定する。具体的な手法は任意であるが、例えば、SD1の場合と同様に、サーバ側受付部151による情報の受信を監視し、監視結果に基づいて判定する。そして、サーバ側受付部151が、図28のSB7にて登録のために送信される情報を受け付けなかった場合、トリアージの実施を終了していないものと判定し(SD6のNO)、SD3に移行する(なお、再度SD3に移行して実行した後の、SD4及びSD5については、前に実施済であるので、これらの処理については、スキップして(つまり、SD3のみを行って)SD6に再度移行することとする)。また、サーバ側受付部151が、図28のSB7にて登録のために送信される情報(なお、変更入力が送信された場合には、当該変更入力も含む)を受け付けた場合、トリアージの実施を終了したものと判定し(SD6のYES)、SD7に移行する。ここでは、例えば、ユーザが図17等の登録ボタンB51を押下していない場合、トリアージの実施を終了していないものと判定し、SD3に移行して、経過時間の表示を再度更新することになる。つまり、例えば、ユーザが図17等の登録ボタンB51を押下するまで、図16の「トリアージ」欄の経過時間が例えば「2分」、「3分」、・・・・と更新され続けることになる。また、ここでは、例えば、ユーザが図17等の登録ボタンB51を押下した場合、トリアージの実施を終了したものと判定する。
図30に戻って、SD7において制御部15は、情報を更新する。具体的な手法は任意であるが、例えば、トリアージの状態を特定した上で、各情報の格納及び表示更新を行う。
詳細には、まず、サーバ側特定部152は、トリアージ対象患者が「トリアージが実施済であるが未だ診察が行われていない状態」であることを特定し、図4のサーバ側患者状態情報の進行状態情報として、当該特定した状態を格納する。また、サーバ側特定部152は、SD6で受け付けた情報に含まれているトリアージ結果情報の状態を、トリアージ対象患者の状態として特定した上で、当該トリアージ結果情報を、図4のサーバ側患者状態情報のトリアージ結果情報として格納し、また、SD6で受け付けた情報に変更入力が含まれている場合には、図4のサーバ側患者状態情報の変更フラグ情報を「未変更」から「変更」に切り替えて格納する。また、サーバ側特定部152は、不図示の計時手段の計時結果に基づいてSD6で情報を受け付けた時刻を特定し、特定した時刻を図3の患者時間情報における実施時刻情報として格納する。
ここでは、例えば、図4のサーバ側患者状態情報において、患者IDが「IDa3」に対応する「進行状態情報」として「診察待ち」を格納する。また、SD6で「緊急」のトリアージ結果情報を受け付けた場合、トリアージ対象患者の状態として「緊急」を特定した上で、図4にて患者ID「IDa3」に対応するトリアージ結果情報として「緊急」を格納する。また、例えば、SD6で情報を受けた時刻として「08時45分」を特定した場合、図3の実施時刻情報として「0845」を格納する。
次に、サーバ側表示制御部153は、図16の一覧画面の表示を更新する。具体的には、サーバ側特定部152が特定して格納した図4のサーバ側患者状態情報等に基づいて、一覧画面の表示を更新する。より具体的には、まず、図4のトリアージ結果情報を取得し、図5サーバ側結果関連情報を参照し、取得したトリアージ結果情報に対応する表示態様情報を特定し、特定した表示態様情報が特定する表示態様にて、前述の取得したトリアージ結果情報を、図16の「判定」欄の判定表示ボタンに表示させる。また、図3の実施時刻情報を、図16の「トリアージ」欄に表示させる。また、サーバ装置1が記録している各種情報に基づいて、図16の統計表示領域42の各表示欄の情報についての統計演算を行って、当該各表示欄の情報を更新する。
ここでは、例えば、トリアージ結果情報として「緊急」を取得した場合、表示態様情報である「赤色」を特定し、図16の判定表示ボタンB433に背景色当該「赤色」に対して例えば白色にて「緊急」との文字を表示させる。なお、図4の患者IDが「IDa3」の患者とは異なる患者の情報であるが、患者IDが「IDa2」の患者のように、トリアージ結果情報が複数個(ここでは、2個)格納されており、また、変更フラグ情報として「変更」が格納されている場合、図16の判定表示ボタンB432のように、格納されているトリアージ結果情報の個数分を直近のものほど上側になるように重ねて表示させ、また、マニュアル変更したことを特定するために変更済マークM432を表示させることとする。また、例えば、図3の実施時刻情報として「0845」が格納されている場合、「トリアージ」欄に黒色にて「08:45」と表示させ、また、統計演算を行って図16の統計表示領域42の各表示欄の情報を表示させる。
図30に戻って、SD8においてサーバ側表示制御部153は、要対応期限時刻を経過したか否かを判定する。ここで、「要対応期限時刻」とは、実施済みのトリアージの結果に応じて定まる時刻であって、トリアージに関する対応を行う期限の時刻であり、例えば、「実施時刻」から「進行時間」分だけ後の時刻である。具体的な手法は任意であるが、例えば、図3の患者時間情報、図4のサーバ側患者状態情報、及び図5のサーバ側結果関連情報に基づいて要対応期限時刻を特定し、また、不図示の計時手段の計時結果に基づいて現在時刻を特定した上で、特定したこれらの時刻を比較して、比較結果に基づいて判定する。
詳細には、まず、図3の実施時刻情報を取得し、また、図4のトリアージ結果情報に対応する進行時間情報を図5のサーバ側結果関連情報から取得し、取得した実施時刻情報の時刻から取得した進行時間情報の時間分だけ後の時刻を要対応期限時刻として特定する。なお、取得した進行時間情報が図5の「即座」である場合には、取得した実施時刻情報の時刻自体を要対応期限時刻として特定する。次に、現在時刻を特定した上で、この特定した現在時刻と特定した要対応期限時刻とを比較し、比較結果に基づいて判定する。そして、現在時刻が要対応期限時刻を過ぎている場合、現在時刻が要対応期限時刻を経過したものと判定する。また、現在時刻が要対応期限時刻に到達していない場合、現在時刻が要対応期限時刻を経過していないものと判定する。
ここでは、例えば、図3の実施時刻情報として「0845」が格納されており、図4のトリアージ結果情報として「緊急」が格納されている場合において、現在時刻が「08時55分」である場合、「0845」から「緊急」に対応する「進行時間情報」である「15」分(図5参照)だけ後の時刻である「09時00分」を要対応期限時刻として特定し、この要対応期限時刻である「09時00分」と現在時刻である「08時55分」とを比較し、現在時刻が要対応期限時刻を経過していないものと判定する。一方、例えば、この場合において、現在時刻が「09時05分」である場合、現在時刻が要対応期限時刻を経過したものと判定する。
図30に戻って、SD9においてサーバ側表示制御部153は、SD8で判定した情報に関して、経過時間の表示を更新する。具体的な手法は任意であるが、例えば、図3の患者時間情報の実施時刻情報が特定する実施時刻からSD8での現在時刻までの経過時間を特定し、特定した経過時間を、SD8の判定結果に対応する表示態様にて、図16の個別表示領域43の「診察開始」欄に表示させる。
ここでは、例えば、図3の実施時刻情報として「0845」が格納されており、SD8での現在時刻が「08時55分」である場合、経過時間として「10分」を特定し、現在時刻が要対応期限時刻を過ぎていないので、ユーザに対応を促す必要性が低いことを考慮して、特定した「10分」を、黒色(つまり、時間に関する情報のデフォルトの表示態様)にて図16の「診察開始」欄に表示させる。また、例えば、図3の実施時刻情報として「0845」が格納されており、SD8での現在時刻が「09時05分」である場合、経過時間として「20分」を特定し、現在時刻が要対応期限時刻を過ぎており、ユーザに対応を促す必要性が高いことを考慮して、特定した「20分」を、赤色(つまり、時間に関する情報のデフォルトの表示態様とは異なる表示態様であり、注意を喚起するための表示態様)にて図16の「診察開始」欄に表示させる。
図30に戻って、SD10においてサーバ側特定部152は、診察を開始したか否かを判定する。具体的な手法は任意であるが、例えば、ユーザが図26の状態変更画面において進行状態情報入力欄81の「診察中」のラジオボタンを選択して登録ボタンB81を押下することにより、診察を開始したことを特定する診察開始入力を、サーバ側受付部151が受け付けるものとして、サーバ側受付部151を監視し、監視結果に基づいて判定する。そして、サーバ側受付部151が、診察開始入力を所定時間以内に受け付けなかった場合、診察を開始していないものと判定し(SD10のNO)、SD8に移行する。また、サーバ側受付部151が、診察開始入力を所定時間以内に受け付けた場合、診察を開始したものと判定し(SD10のYES)、SD11に移行する。
ここでは、例えば、ユーザが図26の登録ボタンB81を押下していない場合、診察を開始していないものと判定し、SD8及びSD9に移行して、経過時間の表示を再度更新することになる。つまり、例えば、診察を開始するまで、図16の「診察開始」欄の経過時間が例えば「2分」、「3分」、・・・・と更新され続けることになるが、要対応期限時刻に到達するまでは黒色にて経過時間が表示され、要対応期限時刻を経過した後は赤色にて経過時間が表示されることになる。従って、ユーザは、この経過時間の表示態様(例えば、表示色)を視認することにより、対応を迅速にとる必要性等を直観的に把握することができる。また、ここでは、例えば、ユーザが図26「診察中」を選択して登録ボタンB81を押下した場合、診察を開始したものと判定する。
図30に戻って、SD11において制御部15は、情報を更新する。具体的な手法は任意であるが、例えば、トリアージの状態を特定した上で、各情報の格納及び表示更新を行う。
詳細には、まず、サーバ側特定部152は、トリアージ対象患者が「診察が行われている際中の状態」であることを特定し、図4のサーバ側患者状態情報の進行状態情報として、当該特定した状態を格納する。また、サーバ側特定部152は、不図示の計時手段の計時結果に基づいてSD10で診察開始入力を受け付けた時刻を特定し、特定した時刻を図3の患者時間情報における診察開始時刻情報として格納する。ここでは、例えば、図4のサーバ側患者状態情報において、患者IDが「IDa3」に対応する「進行状態情報」として「診察中」を格納する。また、例えば、SD10で診察開始入力を受け付けた時刻として「09時20分」を特定した場合、図3の診察開始時刻情報として「0920」を格納する。
次に、サーバ側表示制御部153は、図16の一覧画面の表示を更新する。具体的には、サーバ側特定部152が特定して格納した図3の患者時間情報等に基づいて、一覧画面の表示を更新する。より具体的には、図3の診察開始時刻情報を、図16の「診察開始」欄に表示させる。ここでは、例えば、図3の実施時刻情報として「0920」が格納されている場合、「診察開始」欄に黒色にて「09:20」と表示させる。
図30に戻って、SD12においてサーバ側表示制御部153は、経過時間の表示を更新する。具体的な手法は任意であるが、例えば、図3の患者時間情報の診察開始時刻情報、及び不図示の計時手段の計時結果に基づいて、診察開始時刻から現在時刻までの経過時間を特定し、特定した経過時間を、図16の個別表示領域43の「診察終了」欄に表示させる。なお、ここでの具体例については、SD3等と同様であるので、省略する。
図30に戻って、SD13においてサーバ側特定部152は、診察を終了したか否かを判定する。具体的な手法は任意であるが、例えば、ユーザが図26の状態変更画面において進行状態情報入力欄81の「診察終了」のラジオボタンを選択して登録ボタンB81を押下することにより、診察を終了したことを特定する診察終了入力を、サーバ側受付部151が受け付けるものとして、サーバ側受付部151を監視し、監視結果に基づいて判定する。そして、サーバ側受付部151が、診察終了入力を所定時間以内に受け付けなかった場合、診察を終了していないものと判定し(SD13のNO)、SD12に移行する。また、サーバ側受付部151が、診察終了入力を所定時間以内に受け付けた場合、診察を終了したものと判定し(SD13のYES)、SD14に移行する。なお、ここでの具体例については、SD4等と同様であるので、省略する。
図30に戻って、SD14において制御部15は、情報を更新する。具体的な手法は任意であるが、例えば、トリアージの状態を特定した上で、各情報の格納及び表示更新を行う。詳細には、まず、サーバ側特定部152は、トリアージ対象患者が「診察が終了した状態」であることを特定し、図4のサーバ側患者状態情報の進行状態情報として、当該特定した状態を格納する。また、サーバ側特定部152は、不図示の計時手段の計時結果に基づいてSD13で診察終了入力を受け付けた時刻を特定し、特定した時刻を図3の患者時間情報における診察終了時刻情報として格納する。次に、サーバ側表示制御部153は、図16の一覧画面の表示を更新する。具体的には、サーバ側特定部152が特定して格納した図3の患者時間情報の診察終了時刻情報を、図16の「診察終了」欄に黒色にて表示させる。なお、ここでの具体例については、SD5等と同様であるので、省略する。これにて、一覧画面更新処理を終了する。
(情報の選択表示)
そして、上述の一覧画面更新処理にて表示された図16の一覧画面においては、あらゆるトリアージの状態の患者の進捗情報が表示されることになるが、例えば、ユーザが統計表示領域42の表示欄421〜426を所定操作により選択した場合、サーバ側表示制御部153は、表示欄421〜426のうちのユーザによって選択された表示欄を特定し、特定した表示欄に対応付けられている統計に対応する患者の情報(つまり、個別表示領域43の「判定」欄の情報が「特定した表示欄に対応付けられている統計」と同じ内容となっている情報)を選択し、選択した患者の情報のみを絞り込んで表示させる。図31は、一部の情報のみが表示されている状態の一覧画面の一例である。ここでは、例えば、ユーザが表示欄423を選択した場合、サーバ側表示制御部153は、表示欄423に対応付けられている「緊急」に対応する患者の情報を選択し、例えば、図31に示すように「判定」欄が「緊急」となっている情報のみを絞り込んで表示させる。
(実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、トリアージの進捗に関連する進捗情報を表示部23に表示させることにより、例えば、医療従事者に対して、対象者のトリアージに関する情報を提示することができるので、対象者の診察を適切なタイミングで行えるように支援することができる。
また、選択された少なくとも1つのトリアージの状態に対応する進捗情報のみを表示させることにより、例えば、表示される情報を絞ることができるので、不要な情報の表示を排除して、医療従事者に対してトリアージに関する情報を迅速且つ適格に把握させることができる。特に、医療従事者の役割がトリアージの状態と対応付けられて各医療従事者に割り当てられている場合、医療従事者に対して、当該医療従事者自身の役割に対応する情報のみを視認させることができるので、医療従事者に対してトリアージに関する情報を迅速且つ適格に把握させることができる。
また、トリアージに関する経過時間を含む進捗情報を表示させることにより、例えば、トリアージに関する経過時間を提示することができるので、医療従事者が当該提示された時間等を把握して、診察順を組み替えたり、あるいは、再度のトリアージを実施したりする等により、対象者に対して適切なタイミングにて医療行為を提供することができるように、医療従事者を支援することが可能となる。
また、トリアージが未実施である状態を特定した場合に、トリアージの受け付けを行った時刻である受付時刻からの経過時間を表示させることにより、例えば、対象者が複数存在する場合において、特定の対象者のみがトリアージを実施するまでの待ち時間が著しく長くなってしまうのを防止することができるので、あらゆる対象者に対して公平にトリアージを行うように、医療従事者を支援することが可能となる。
また、トリアージが実施済である状態を特定した場合に、トリアージが実施された時刻である実施時刻からの経過時間を表示させることにより、例えば、トリアージを実施した後の医療行為(例えば、診察、あるいは、再度のトリアージの実施等)を適切なタイミングで提供することができるように、医療従事者を支援することが可能となる。
また、特定した対象者の緊急度に基づいて進捗情報の表示態様を変更することにより、例えば、進捗情報の表示態様の変化を視認することにより、医療従事者に対して直観的に対象者の緊急度を把握させることができるので、緊急度に関する医療従事者による把握違いにより、緊急度の高い対象者に医療行為が提供されずに放置されること等を防止することができ、医療行為を対象者の緊急度に応じて適切なタイミングで提供することができるように、医療従事者を支援することが可能となる。
また、ユーザによって入力される変更入力を受け付けた場合に、表示されている対象者の緊急度を変更させ、且つ、表示されている対象者の緊急度が変更されたことを特定する変更済情報を表示させることにより、例えば、医療従事者によるマニュアル操作にて緊急度を表示させることができるので、医療従事者の経験等を生かして緊急度を適切に表示させることができる。また、例えば、変更済情報を表示させることにより、表示されている緊急度に関して、医療従事者がマニュアル操作にて表示させたものであることを報知することができるので、当該入力された患者について注意(例えば、マニュアル入力を行ったので、ヒューマンエラーが介在する可能性があることの注意、あるいは、想定外の事象(一例としては、待ち時間中に様態が急変した等)が発生したことの注意等)を喚起することが可能となる。
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の詳細に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
(分散や統合について)
また、上述した構成は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。本出願における「システム」とは、複数の装置によって構成されたものに限定されず、単一の装置によって構成されたものを含む。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。具体的には、図1のサーバ装置1、及び端末装置2を分散又は統合してもよく、つまり、各装置の各部及び各装置を、任意に分散又は統合してもよい。また、実施の形態で説明した各装置の記録部に格納されている情報についても、任意に分散又は統合してもよい。特に、サーバ装置1に格納されている情報、及び端末装置2に格納されている情報を全て、サーバ装置1に格納してサーバ装置1をWEBサーバとして構成した上で、端末装置2がWEBブラウザを介してサーバ装置1にアクセスするように構成してもよい。このように構成した場合、サーバ装置1の情報(つまり、設問等)を更新することにより、端末装置2側に表示される情報についても更新されることになり、情報管理が容易となる。
(進捗情報について(その1))
また、上記実施の形態において説明した経過時間と共に、あるいは、当該経過時間に代えて、要対応期限時刻までの残り時間を進捗情報として表示させてもよい。具体的には、図30のSD8及びSD9にて、SD8での現在時刻が要対応期限時刻を経過するまでは、SD8での現在時刻と要対応期限時刻との間の時間(つまり、要対応期限時刻に達するまでの時間)を残り時間として、SD9にて経過時間と共に、あるいは、経過時間の代わりに表示させるように構成してもよい。この場合、SD8での現在時刻が要対応期限時刻を経過した後は、実施の形態と同様にして、SD9にて経過時間を表示させるように構成してもよい。
(進捗情報について(その2))
また、上記実施の形態においては、図16の個別表示領域43の「トリアージ」欄に、受付時刻からの経過時間を表示させる場合について説明したが、これに限らない。例えば、当該「トリアージ」欄に「トリアージ開始」欄及び「トリアージ終了」欄を設けて、「トリアージ開始」欄に受付時刻からトリアージを開始した時刻であるトリアージ開始時刻までの経過時間を進捗情報として表示させ、また、「トリアージ終了」欄にトリアージ開始時刻から実施時刻までの経過時間を進捗情報として表示させてもよい。
(進捗情報について(その3))
また、上記実施の形態においては、受付時刻からの経過時間、実施時刻からの経過時間、又はサーバ側特定部152が特定した患者の緊急度を全て、進捗情報として表示させる場合について説明したが、これに限らない。例えば、「進捗情報」に定義されている例のうちの少なくとも1つを表示させるように構成してもよい。
(進捗情報について(その4))
また、上記実施の形態においては、「進捗情報」に含まれるものの例として、受付時刻からの経過時間、実施時刻からの経過時間、要対応期限時刻までの残り時間、又はサーバ側特定部152が特定した患者の緊急度等を含む概念として捉える場合について説明したが、図30のSD12にて更新する経過時間(つまり、診察開始時刻からの経過時間)についても、進捗情報であるものと捉えてもよいし、また、受付時刻、実施時刻、診察開始時刻、及び診察終了時刻についても、進捗情報であるものと捉えてもよい。このように捉えた場合、進捗情報を格納するように構成してもよい。このように構成した場合、例えば、トリアージの対象者が複数存在していたことを記録することができ、トリアージを実施することにより支払われる公知の院内トリアージ実施料の算定に役立てることができ、医療従事者を支援することが可能となる。
(患者IDについて)
また、上記実施の形態においては、図27のSA3にて、図15の患者ID入力欄31に入力された情報を、図2の患者IDとして送信して登録する場合について説明したが、これに限らない。例えば、患者IDについては端末装置2側からサーバ装置1側に送信を行わず、サーバ側受付部151が、図2の患者特定情報の患者IDを確認して、一意となるように(つまり、図2の患者特定情報において相互に共通する患者IDが存在しないように)患者IDを格納して登録してもよい。
(表示態様について)
また、上記実施の形態においては、各情報の表示態様を変更する場合に、表示色を変更する場合について説明したが、これに限らない。例えば、画面の表示スペース等に余裕がある場合には、ユーザに違和感を与えない範囲内にて、文字フォントを変更したり、文字サイズを変更したり、イメージ画像を表示したり、あるいは、ボタン形状を変更したりしてもよい。
(表示対象について)
また、上記実施の形態において説明した情報(各表示部に表示される情報)については、表示部13及び表示部23の両方に表示させるように構成してもよいし、一方のみに表示させるように構成してもよいし、実施の形態で説明した装置以外の装置(例えば、病院内の待合室、あるいは、ナースステーション等のモニター等)に表示させるように構成してもよい。
(各処理について)
また、上記実施の形態の各処理においては、説明の便宜上、各ステップを直列的に動作させる場合について記載したが、一部のステップについて、適宜並列的に動作させてもよい。一例としては、図28のSB2〜SB5の処理、SB6及びSB7の処理、及びSB8の処理を、相互に並列的に動作させるように組み替えてもよい。また、例えば、図28のトリアージ実施処理の各ステップを任意に組み替えたり、省略したり、あるいは、新たなステップを加えたりして、図17等の入力表示画面の戻るボタンB53が押下された場合に以下のように処理するように構成してもよい。処理について具体的には、例えば、戻るボタンB53が押下された場合、入力表示画面への入力の変更があるか否かを判定し、変更がないものと判定した場合、入力の登録を行わずに図16の一覧画面に戻り、一方、変更があるものと判定した場合、入力の登録を行うための確認ダイアログを表示させた上で、入力の登録を行って図16の一覧画面に戻る処理である。このように構成することにより、図17等の入力表示画面の確認のみをスムーズに行うことも可能となる。
(情報について)
また、上記実施の形態で説明した各情報については以下のように構成してもよい。例えば、患者特定情報について、図16の一覧画面から入力又は変更できるように構成してもよいし、また、例えば、現在位置情報について、予め定められた候補以外の現在位置を任意に入力又は変更できるように構成してもよいし、また、例えば、来院した身元不明の患者についてもトリアージを行うことを考慮して、氏名等の正確な情報が不明な場合には、暫定の情報を患者特定情報として登録できるように構成してもよい。
(表示について)
また、上記実施の形態で説明した表示については以下のように構成してもよい。例えば、図16の「判定」欄の各判定表示ボタンにトリアージを行っている担当者(例えば、看護師等)の氏名、及び診察を行っている担当者(例えば、医師等)の氏名も表示できるように構成してもよい。具体的には、「トリアージ実施中 佐藤太郎」、「診察中 山田花子」、「保留中 高橋大輔」のように表示できるように構成してもよい。また、「保留中」を表示する場合には、保留を行うまでに確定した緊急度の色(例えば、「緊急」に対応する「赤色」等)にて当該「保留中」を表示するように構成してもよい。また、例えば、図17等の患者表示領域51については、図2の患者特定情報に含まれる任意の情報(例えば、備考情報等)が表示されるように構成してもよい。また、例えば、図19の身体図メイン画面SC62Aの各部位表示ボタンへの着色については、当該各部位表示ボタンを押下することにより部位を選択した場合にのみ着色するように構成してもよいし、あるいは、当該各部位表示ボタンを押下したか否かに関わらず着色するように構成してもよい。また、例えば、図16の一覧画面の各情報については、ユーザのログイン権限(例えば、医師権限、及び看護師権限等)に応じて各情報を並べ替えて表示するように構成してもよい。具体的な並べ替えについては任意であるが、例えば、ログイン権限が医師権限である場合、「判定」欄の情報における「蘇生、緊急、準緊急、低緊急、及び非緊急」を基準に、緊急度が高いもの程上側に表示されるように並べ替えてもよく、また、ログイン権限が看護師権限である場合、「判定」欄の情報が「トリアージ待ち」となっているものが上側に表示されるように並べ替えてもよい。また、例えば、図16の一覧画面については、一定時間(例えば、2秒〜5秒等)毎に繰り返し更新するように構成してもよい。また、例えば、図28のSB5にて説明した図17等の一覧常時表示領域53における各情報については、回答を行った順序に関わらず、予め定められた並び順にて表示されるように構成してもよいし、あるいは、回答を行った順序に対応する並び順にて表示されるように構成してもよい。特に、予め定められた並び順にて表示されるように構成する場合について具体的には、例えば、図17にてチェックされている情報について、「正常」、「顔色(不良)」の順に選択した場合も、逆に「顔色(不良)」、「正常」の順に選択した場合も、図17の一覧常時表示領域53に示す並び順で各情報を表示させるように構成してもよい。
(特徴について)
また、上記実施の形態の特徴及び変形例の特徴を任意に組合わせてもよい。
(付記)
付記1のトリアージ支援プログラムは、コンピュータを、前記対象者についての前記トリアージに関するトリアージ情報を格納する格納手段が格納している前記トリアージ情報に基づいて、前記対象者に対する前記トリアージの状態を特定する特定手段と、前記特定手段が特定した前記トリアージの状態に基づいて、前記トリアージの進捗に関連する進捗情報を表示手段に表示させる表示制御手段と、として機能させる。
付記2のトリアージ支援プログラムは、付記1に記載のトリアージ支援プログラムにおいて、前記特定手段は、前記トリアージの状態を複数特定し、前記表示制御手段は、前記特定手段が特定した複数の前記トリアージの状態を、前記表示手段に表示させ、前記表示制御手段は、複数の前記トリアージの状態のうちの少なくとも1つのトリアージの状態が選択された場合に、選択された前記少なくとも1つのトリアージの状態に対応する進捗情報のみを、前記表示手段に表示させる。
付記3のトリアージ支援プログラムは、付記1又は2に記載のトリアージ支援プログラムにおいて、前記表示制御手段は、前記特定手段が特定した前記トリアージの状態に基づいて、少なくとも前記トリアージに関する経過時間又は残り時間を含む前記進捗情報を、前記表示手段に表示させる。
付記4のトリアージ支援プログラムは、付記3に記載のトリアージ支援プログラムにおいて、前記特定手段は、前記対象者に対する前記トリアージが未実施である状態を、前記トリアージの状態として特定し、前記表示制御手段は、前記対象者に対する前記トリアージが未実施である状態を前記特定手段が特定した場合に、前記トリアージの受け付けを行った時刻である受付時刻からの経過時間を、前記表示手段に前記進捗情報として表示させる。
付記5のトリアージ支援プログラムは、付記3又4に記載のトリアージ支援プログラムおいて、前記特定手段は、前記対象者に対する前記トリアージが実施済である状態を、前記トリアージの状態として特定し、前記表示制御手段は、前記対象者に対する前記トリアージが実施済である状態を前記特定手段が特定した場合に、前記トリアージが実施された時刻である実施時刻からの経過時間、又は、実施済みの前記トリアージの結果に応じて定まる要対応期限時刻であって、前記トリアージに関する対応を行う期限の時刻である前記要対応期限時刻までの残り時間を、前記表示手段に前記進捗情報として表示させる。
付記6のトリアージ支援プログラムは、付記2から5の何れか一項に記載のトリアージ支援プログラムおいて、前記格納手段は、前記対象者の緊急度と前記トリアージを進行させるべき時間である進行時間とを互いに関連付けた情報である緊急度関連情報を、前記トリアージ情報として格納し、前記特定手段は、実施済みの前記トリアージの結果としての前記対象者の緊急度を、前記トリアージの状態として特定し、前記表示制御手段は、前記格納手段が格納している前記緊急度関連情報と、前記特定手段が特定した前記対象者の緊急度とに基づいて、前記進捗情報の表示態様を変更する。
付記7のトリアージ支援プログラムは、付記2から6の何れか一項に記載のトリアージ支援プログラムおいて、前記特定手段は、実施済みの前記トリアージの結果としての前記対象者の緊急度を、前記トリアージの状態として特定し、前記表示制御手段は、前記特定手段が特定した前記対象者の緊急度を、前記進捗情報として表示させ、前記コンピュータを、前記進捗情報として表示されている前記対象者の緊急度を変更するための変更入力であって、ユーザによって入力される前記変更入力を受け付ける受付手段、として機能させ、前記表示制御手段は、前記受付手段が前記変更入力を受け付けた場合に、表示されている前記対象者の緊急度を変更させ、且つ、表示されている前記対象者の緊急度が変更されたことを特定する変更済情報を表示させる。
付記8のトリアージ支援システムは、対象者に対するトリアージを支援するトリアージ支援システムであり、表示手段と、前記対象者についての前記トリアージに関するトリアージ情報を格納する格納手段と、前記格納手段が格納している前記トリアージ情報に基づいて、前記対象者に対する前記トリアージの状態を特定する特定手段と、前記特定手段が特定した前記トリアージの状態に基づいて、前記トリアージの進捗に関連する進捗情報を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を備える。
(付記の効果)
付記1に記載のトリアージ支援プログラムによれば、トリアージの進捗に関連する進捗情報を表示手段に表示させることにより、例えば、医療従事者に対して、対象者のトリアージに関する情報を提示することができるので、対象者の診察を適切なタイミングで行えるように支援することができる。
付記2に記載のトリアージ支援プログラムによれば、選択された少なくとも1つのトリアージの状態に対応する進捗情報のみを表示させることにより、例えば、表示される情報を絞ることができるので、不要な情報の表示を排除して、医療従事者に対してトリアージに関する情報を迅速且つ適格に把握させることができる。特に、医療従事者の役割がトリアージの状態と対応付けられて各医療従事者に割り当てられている場合、医療従事者に対して、当該医療従事者自身の役割に対応する情報のみを視認させることができるので、医療従事者に対してトリアージに関する情報を迅速且つ適格に把握させることができる。また、特定した複数のトリアージの状態に対応する複数の進捗情報を格納した場合、例えば、トリアージの対象者が複数存在していたことを記録することができ、トリアージを実施することにより支払われる公知の院内トリアージ実施料の算定に役立てることができ、医療従事者を支援することが可能となる。
付記3に記載のトリアージ支援プログラムによれば、トリアージに関する経過時間又は残り時間を含む進捗情報を表示させることにより、例えば、トリアージに関する経過時間又は残り時間を提示することができるので、医療従事者が当該提示された時間等を把握して、診察順を組み替えたり、あるいは、再度のトリアージを実施したりする等により、対象者に対して適切なタイミングにて医療行為を提供することができるように、医療従事者を支援することが可能となる。
付記4に記載のトリアージ支援プログラムによれば、トリアージが未実施である状態を特定した場合に、トリアージの受け付けを行った時刻である受付時刻からの経過時間を表示させることにより、例えば、対象者が複数存在する場合において、特定の対象者のみがトリアージを実施するまでの待ち時間が著しく長くなってしまうのを防止することができるので、あらゆる対象者に対して公平にトリアージを行うように、医療従事者を支援することが可能となる。
付記5に記載のトリアージ支援プログラムによれば、トリアージが実施済である状態を特定した場合に、トリアージが実施された時刻である実施時刻からの経過時間、又は、実施済みのトリアージの結果に応じて定まる要対応期限時刻であって、トリアージに関する対応を行う期限の時刻である要対応期限時刻までの残り時間を表示させることにより、例えば、トリアージを実施した後の医療行為(例えば、診察、あるいは、再度のトリアージの実施等)を適切なタイミングで提供することができるように、医療従事者を支援することが可能となる。
付記6に記載のトリアージ支援プログラムによれば、特定した対象者の緊急度に基づいて進捗情報の表示態様を変更することにより、例えば、進捗情報の表示態様の変化を視認することにより、医療従事者に対して直観的に対象者の緊急度を把握させることができるので、緊急度に関する医療従事者による把握違いにより、緊急度の高い対象者に医療行為が提供されずに放置されること等を防止することができ、医療行為を対象者の緊急度に応じて適切なタイミングで提供することができるように、医療従事者を支援することが可能となる。
付記7に記載のトリアージ支援プログラムによれば、ユーザによって入力される変更入力を受け付けた場合に、表示されている対象者の緊急度を変更させ、且つ、表示されている対象者の緊急度が変更されたことを特定する変更済情報を表示させることにより、例えば、医療従事者によるマニュアル操作にて緊急度を表示させることができるので、医療従事者の経験等を生かして緊急度を適切に表示させることができる。また、例えば、変更済情報を表示させることにより、表示されている緊急度に関して、医療従事者がマニュアル操作にて表示させたものであることを報知することができるので、当該入力された患者について注意(例えば、マニュアル入力を行ったので、ヒューマンエラーが介在する可能性があることの注意、あるいは、想定外の事象(一例としては、待ち時間中に様態が急変した等)が発生したことの注意等)を喚起することが可能となる。
付記8に記載のトリアージ支援システムによれば、トリアージの進捗に関連する進捗情報を表示手段に表示させることにより、例えば、医療従事者に対して、対象者のトリアージに関する情報を提示することができるので、対象者の診察を適切なタイミングで行えるように支援することができる。