JP2014215640A - トリアージシステム、サーバ装置、端末装置およびプログラム - Google Patents

トリアージシステム、サーバ装置、端末装置およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2014215640A
JP2014215640A JP2013089836A JP2013089836A JP2014215640A JP 2014215640 A JP2014215640 A JP 2014215640A JP 2013089836 A JP2013089836 A JP 2013089836A JP 2013089836 A JP2013089836 A JP 2013089836A JP 2014215640 A JP2014215640 A JP 2014215640A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
triage
medical institution
victim
transport
information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013089836A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6189623B2 (ja
Inventor
攻一 谷川
Koichi Tanigawa
攻一 谷川
拓磨 貞森
Takuma Sadamori
拓磨 貞森
宏一郎 濱
Koichiro Hama
宏一郎 濱
賢次 矢萩
Kenji Yahagi
賢次 矢萩
大二郎 三嶋
Daijiro Mishima
大二郎 三嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hiroshima University NUC
NTT Data Group Corp
Original Assignee
Hiroshima University NUC
NTT Data Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hiroshima University NUC, NTT Data Corp filed Critical Hiroshima University NUC
Priority to JP2013089836A priority Critical patent/JP6189623B2/ja
Publication of JP2014215640A publication Critical patent/JP2014215640A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6189623B2 publication Critical patent/JP6189623B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q50/00Information and communication technology [ICT] specially adapted for implementation of business processes of specific business sectors, e.g. utilities or tourism
    • G06Q50/10Services
    • G06Q50/22Social work or social welfare, e.g. community support activities or counselling services

Landscapes

  • Business, Economics & Management (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medical Treatment And Welfare Office Work (AREA)
  • Tourism & Hospitality (AREA)
  • Primary Health Care (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Human Resources & Organizations (AREA)
  • Marketing (AREA)
  • Economics (AREA)
  • Strategic Management (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Business, Economics & Management (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Child & Adolescent Psychology (AREA)

Abstract

【課題】傷病者の医療機関への搬送の決定を支援する。【解決手段】トリアージシステムが、医療機関毎の傷病者受入可能人数の入力操作を受ける受入可能人数入力部と、トリアージタグに記録される傷病者毎のトリアージ情報を取得するトリアージ情報取得部と、医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、傷病者毎のトリアージ情報とを表示する搬送状況表示部と、傷病者の搬送先医療機関の設定操作を受ける搬送先設定入力部と、前記傷病者の搬送先医療機関の設定操作に基づいて、医療機関毎の傷病者搬送設定人数を計数する搬送設定人数計数部と、を具備する。【選択図】図1

Description

本発明は、トリアージシステム、サーバ装置、端末装置およびプログラムに関する。
災害等で複数の傷病者が発生した場合に、医療資源を効率よく投入してより多くの人命を救助する方法としてトリアージが知られている。トリアージでは、傷病者を重症や中等症など傷病の度合いに応じて分類し、分類に基づいて搬送先の医療機関や搬送の優先順位等を決定する。
トリアージに関連して幾つかの技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載の電子トリアージシステムは、電子トリアージタグや医療従事者用端末、基地局、サーバをノードとしてアドホックネットワークを構築する。電子トリアージタグは、傷病者の生体情報を取得し送受信すると共に、位置推定用のデータを送受信する。サーバは、受信した生体情報を保存し、医療従事者用端末に向けて発信する。また、サーバは、電子トリアージタグが取り付けられた傷病者や医療従事者用端末を携帯している医療従事者の相対位置を推定し、その結果を示す位置推定データを医療従事者用端末に向けて発信する。
これにより、医療従事者用端末が、サーバから受信したデータに基づき、傷病者の状態変化の様子や、傷病者の相対位置を表示できる、とされている。
再公表WO2011/024880号公報
特許文献1に記載の電子トリアージシステムでは、傷病者の医療機関への搬送の決定を支援することは出来ない。すなわち、特許文献1に記載の電子トリアージシステムを用いても、ユーザは、どの傷病者をどのような優先順位でどの医療機関に搬送するのがよいかを適切に決定可能な情報を得ることはできない。
傷病者を適切な優先順位で適切な医療機関に搬送することは、医療資源を効率よく投入するために重要であり、傷病者の医療機関への搬送の決定を支援できる仕組みの構築が望まれる。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、傷病者の医療機関への搬送の決定を支援することのできるトリアージシステム、サーバ装置、端末装置およびプログラムを提供することにある。
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様によるトリアージシステムは、医療機関毎の傷病者受入可能人数の入力操作を受ける受入可能人数入力部と、トリアージタグに記録される傷病者毎のトリアージ情報を取得するトリアージ情報取得部と、医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、傷病者毎のトリアージ情報とを表示する搬送状況表示部と、傷病者の搬送先医療機関の設定操作を受ける搬送先設定入力部と、前記傷病者の搬送先医療機関の設定操作に基づいて、医療機関毎の傷病者搬送設定人数を計数する搬送設定人数計数部と、を具備することを特徴とする。
また、本発明の一態様によるトリアージシステムは、上述のトリアージシステムであって、一次トリアージの行われた時刻を傷病者毎に記憶する一次トリアージ時刻記憶部と、一次トリアージの行われた時刻から所定時間経過したか否かを傷病者毎に判定する時間経過判定部と、前記時間経過判定部が、一次トリアージの行われた時刻から所定時間経過したと判定すると、該当する傷病者の二次トリアージを促す通知を出力する二次トリアージ時刻到来通知部と、を具備することを特徴とする。
また、本発明の一態様によるトリアージシステムは、上述のトリアージシステムであって、傷病者の識別情報と対応付けて当該傷病者の搬送先医療機関の設定を記憶する搬送先情報記憶部と、傷病者の識別情報の入力を受ける傷病者指定入力部と、前記傷病者指定入力部が入力を受けた識別情報の示す傷病者に設定されている搬送先医療機関を表示する搬送先表示部と、を具備することを特徴とする。
また、本発明の一態様によるトリアージシステムは、上述のトリアージシステムであって、地図情報を取得する地図情報取得部と、傷病者の位置情報を取得する傷病者位置情報取得部と、前記地図情報と、前記傷病者の位置情報と、前記医療機関毎の傷病者受入可能人数と、前記医療機関毎の傷病者搬送設定人数とに基づいて、傷病者の位置と、医療機関毎に当該医療機関の所在地、当該医療機関の受入可能人数、および、当該医療機関への傷病者搬送設定人数とを示す地図を表示する搬送状況地図表示部と、を具備することを特徴とする。
また、本発明の一態様によるサーバ装置は、医療機関毎の傷病者受入可能人数と、傷病者毎のトリアージ情報と、傷病者毎の搬送先医療機関の設定とを受信する受信部と、前記傷病者毎の搬送先医療機関の設定に基づいて、医療機関毎の傷病者搬送設定人数を計数する搬送設定人数計数部と、前記医療機関毎の傷病者搬送設定人数を送信する送信部と、を具備することを特徴とする。
また、本発明の一態様による端末装置は、医療機関毎の傷病者受入可能人数の入力操作を受ける受入可能人数入力部と、トリアージタグに記録される傷病者毎のトリアージ情報を取得するトリアージ情報取得部と、傷病者の搬送先医療機関の設定操作を受ける搬送先設定入力部と、前記傷病者の搬送先医療機関の設定を送信する送信部と、前記傷病者の搬送先医療機関の設定に基づいて計数された、医療機関毎の傷病者搬送設定人数を受信する受信部と、前記医療機関毎の傷病者受入可能人数と、前記医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、前記傷病者毎のトリアージ情報とを表示する搬送状況表示部と、を具備することを特徴とする。
また、本発明の一態様によるプログラムは、サーバ装置に、医療機関毎の傷病者受入可能人数と、傷病者毎のトリアージ情報と、傷病者毎の搬送先医療機関の設定とを受信する受信ステップと、前記傷病者毎の搬送先医療機関の設定に基づいて、医療機関毎の傷病者搬送設定人数を計数する搬送設定人数計数ステップと、前記医療機関毎の傷病者搬送設定人数を送信する送信ステップと、を実行させるためのプログラムである。
この発明によれば、傷病者の医療機関への搬送の決定を支援することができる。
本発明の一実施形態におけるトリアージシステムの機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態におけるトリアージシステムが適用対象とする、トリアージを用いた傷病者の搬送手順の例を示す説明図である。 同実施形態におけるトリアージタグの表(おもて)面の例を示す説明図である。 同実施形態におけるトリアージタグの裏面の例を示す説明図である。 同実施形態におけるサーバ装置の機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における端末装置の機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における表示部が行う医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、傷病者毎のトリアージ情報との表示の例を示す説明図である。 同実施形態における表示部が行う医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、傷病者毎のトリアージ情報との表示の、第1の切替例を示す説明図である。 同実施形態における表示部が行う医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、傷病者毎のトリアージ情報との表示の、第2の切替例を示す説明図である。 同実施形態における表示部が行う画像表示の例を示す説明図である。 同実施形態における表示部が表示する、搬送先医療機関の確認用画面の例を示す説明図である。 同実施形態における表示部が表示する傷病者検索結果の例を示す説明図である。 同実施形態における表示部が表示する傷病者の搬送状況の一覧の例を示す説明図である。 同実施形態における表示部が行う傷病者毎の搬送状況の表示例を示す説明図である。 同実施形態における表示部が行う傷病者の搬送状況を地図表示の例を示す説明図である。 同実施形態における表示部が出力する、二次トリアージを促す通知の例を示す説明図である。 同実施形態において、二次トリアージの開始に伴って各端末装置の表示部が出力(表示)する通知の例を示す説明図である。 同実施形態での、傷害発生から傷病者に対する応急処理までの手順における情報の流れの例を示す説明図である。 同実施形態での、一次トリアージ後、医療機関にて治療が行われるまでの手順における情報の流れの例を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態におけるトリアージシステムの機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、トリアージシステム1は、サーバ装置100と、端末装置200と、デジタルペン300と、通信ネットワーク400と、トリアージタグ500とを具備する。
トリアージシステム1は、傷病者の状況に関する情報や医療機関の状況に関する情報を集約し、医療従事者や救急救命士など各作業者に情報提供を行う。
サーバ装置100は、傷病者の状況に関する情報や医療機関の状況に関する情報を端末装置200の各々から集約する。そして、サーバ装置100は、端末装置200からの要求や、後述する二次トリアージ実施時刻の到来など、所定の事象に応じて各種情報を端末装置200へ送信する。
サーバ装置100は、例えばデータセンターに設置されたコンピュータにて構成される。
トリアージタグ500は、トリアージ情報を記録するためのタグである。ここでいうトリアージ情報とは、傷病者に対するトリアージの結果を示す情報である。
トリアージ実施者(例えば医療従事者または救急救命士)は、トリアージを行う際、1人の傷病者に対して1枚のトリアージタグ500を使用する。そして、トリアージ実施者は、傷病者の状態や、トリアージ結果としての重症度(傷病の度合い)の分類や、分かる場合は傷病者の氏名・年齢など、傷病者に関する各種情報をトリアージタグに記録する。そして、トリアージ実施者は、傷病者に関する各種情報を記録したトリアージタグを、例えば傷病者の手首にゴムで装着するなど傷病者に付する。これにより、トリアージ実施者に限らず他の救急救命士や医療従事者も、容易にトリアージ情報を把握することができる。
デジタルペン300は、トリアージ情報をトリアージタグ500に記録するのに用いられる。トリアージ実施者は、デジタルペン300を用いて、通常のペンの場合と同様にインクにてトリアージタグ500に文字や絵などを書き込むことができる。さらにデジタルペン300は、トリアージ実施者がトリアージタグ500に書き込む文字や絵などのトリアージ情報を電子データにて端末装置200へ送信する。
デジタルペン300は、手書きのデータを送信可能なものであればよい。例えばアノトペン(Anoto、登録商標)など、既存の電子ペンをデジタルペン300として用いることができる。
端末装置200は、トリアージシステム1の端末装置として各種情報の入出力を行う。より具体的には、端末装置200は、トリアージ情報や、医療機関の傷病者受入可能人数情報や、傷病者の搬送先医療機関の設定情報等を取得して、サーバ装置100へ送信する。また、端末装置200は、サーバ装置100の送信する各種情報を端末装置200のユーザへ通知する。
図1に示すように端末装置200として、ノートPC(Personal Computer)201や、スマートフォン202や、タブレット端末203や、デスクトップPC204など各種情報機器を用いることができる。あるいは、トリアージシステム1専用の端末装置を用いるようにしてもよい。
通信ネットワーク400は、サーバ装置100と各端末装置200との通信を媒介する。図1の例では、通信ネットワーク400は、ワイヤレスルータ411と、PoE(Power Over Ethernet、Ethernetは登録商標)スイッチ412と、ルータ413と、通信衛星421と、衛星アンテナ422と、ルータ423とを具備する。
ワイヤレスルータ411は、応急救護所または広域搬送を伴う場合の広域搬送拠点臨時医療施設(Staging Care Unit;SCU、広域搬送拠点に設けられる臨時医療施設)など、医療機関への搬送前の傷病者の臨時拠点に設置され、当該臨時拠点にある端末装置200のアクセスポイントとなる。
以下では、医療機関への搬送前の傷病者の臨時拠点を「応急救護所/SCU」と表記する。救急救護所/SCUは、災害現場に設置されてもよいし、災害現場から少し離れた場所に設置されてもよい。
PoEスイッチ412は、ワイヤレスルータ411とルータ413とを中継し、また、ワイヤレスルータ411へ電力を供給する。ルータ413は、PoEスイッチ412とサーバ装置100と医療機関や消防本部や災害対策本部などに設けられた各端末装置200との間のルーティングを行う。このように、ワイヤレスルータ411とPoEスイッチ412とルータ413とで、サーバ装置100と各端末装置200とを接続するネットワークを構成している。
通信衛星421と、衛星アンテナ422と、ルータ423とは、応急救護所/SCUにある端末装置200に対して、ワイヤレスルータ411とは別系統の通信経路を提供する。従って、ワイヤレスルータ411およびPoEスイッチ412か、通信衛星421、衛星アンテナ422およびルータ423かの、いずれか一方が機能していれば、応急救護所/SCUにある端末装置200がサーバ装置100に接続することができる。
ただし、通信ネットワーク400の構成は図1に示すものに限らず、サーバ装置100と各端末装置200とが通信可能な構成であれはよい。例えば、携帯電話網(通信事業者が携帯電話機やスマートフォン向けに提供する通信ネットワーク)が機能している場合、携帯電話網を通信ネットワーク400として用いるようにしてもよい。
図2は、トリアージシステム1が適用対象とする、トリアージを用いた傷病者の搬送手順の例を示す説明図である。
災害等による傷病者は、例えば災害発生現場付近に設けられる応急救護所/SCUにてトリアージを受け、医療機関への搬送を待つ。応急救護所/SCUには、例えば、トリアージポストや、遺体安置エリアや、応急処置エリアが設けられる。
傷病者は、まず、トリアージポストにて一次トリアージを受ける。ここでいう一次トリアージとは、初回のトリアージである。一方、同じ傷病者に対する二回目以降のトリアージを「二次トリアージ」と称する。
傷病者は、一次トリアージにて、例えば死亡、重症、中等症、軽症の4段階など、重症度に応じて分類される。死亡の確認された傷病者は、遺体確認のための撮影の後、遺体安置エリアに安置される。
死亡以外の傷病者は、重症度の高い傷病者から優先的に応急処置エリアにて応急処置を受け、医療機関への搬送を待つ。応急処理エリアでは、重症度毎に傷病者を分けて配置することで、応急処置を行う医療従事者が傷病者の重症度を把握し易くする。
医療機関への搬送を待つ間に傷病者の容態が変化する可能性があるため、二次トリアージが行われる。例えば、重症度の高い傷病者ほどなるべく短い時間で二次トリアージを行って容態に変化が無いか確認する。二次トリアージにて、例えば、中等症であった傷病者の容態が悪化して重症に分類されるなど、重症度が高くなる場合もあるし、逆に、重症であった傷病者の容態が回復して中等症に分類されるなど、重症度が低くなる場合もある。
二次トリアージの手順は、一次トリアージと同じ手順であってもよいし、異なる手順であってもよい。本実施形態では、二次トリアージ実施者は、一次トリアージよりも詳細な診断を行い、必要に応じて患部等を撮影し、診断結果や画像をサーバ装置100に登録する。これにより、傷病者の搬送先医療機関の医療従事者は、当該診断結果や画像を参照して傷病者の容態をより正確に把握することができる。特に、傷病者の搬送先医療機関の医療従事者は、傷病者の到着前に傷病者の容態を把握して治療の準備を行うことができる。
応急救護所/SCU(例えば応急処置エリア)にて待機する傷病者は、搬送先医療機関が決まると、例えば重症度の高い傷病者から優先的に医療機関へ搬送される。搬送先医療機関の決定は、応急救護所/SCUに位置する救急救命士等が行うようにしてもよいし、災害対策本部または消防本部の担当者が行うようにしてもよい。例えば、広域災害が発生して応急救護所が複数設けられている場合、災害対策本部または消防本部の担当者が、複数の応急救護所全体の状況を把握して搬送先医療機関を決定することが考えられる。
軽症者は、可能であれば自力にて医療機関へ移動して治療を受ける。
図3は、トリアージタグ500の表(おもて)面の例を示す説明図である。
同図に示すトリアージタグ500の表面において、領域A11には、トリアージタグ500の識別情報欄が設けられており、識別情報(例えば通番)が予め印刷されている。トリアージタグ500の識別情報は、傷病者の識別番号として用いられる。
領域A12には、一次トリアージの判断基準が「はい」/「いいえ」(スタート方式)で記載されている。トリアージ実施者は、この判断基準を辿ることでトリアージを行うことができる。また、領域A12の右端には、穴あけ方式の重症度表示欄が設けられている。
重症度表示欄の穴あけ部分は、例えば、カテゴリー0〜IIIの4段階に色分けされている。カテゴリー0(死亡群、例えば黒)は、死亡、または、生命徴候が無く救命の見込みが無いことを示す。カテゴリーI(最優先治療群、例えば赤)は、生命に関わる重篤な状態で一刻も早い処置を要することを示す。カテゴリーII(待機的治療群、例えば黄色)は、赤ほどではないが、早期に処置をすべきことを示す。カテゴリーIII(保留群、例えば緑)は、今すぐの処置や搬送の必要が無いことを示す。
トリアージ実施者は、判断結果の重症度に相当する欄の爪をビンゴカードのように折り曲げることで、判断結果(一次トリアージ結果)の重症度を示す。
このように、爪の折り曲げによる穴あけ方式では、折り曲げた爪を戻すことで、穴を埋めることができる。従って、傷病者の容態の変化に伴い二次トリアージの際に重症度の分類が変わった場合に、トリアージタグ500を追加または変更せずとも対応することができる。
ここで、トリアージタグにおける重症度の表示の一方式として、モギリ式が知られている。モギリ式では、例えばトリアージタグの下側に、上から順に死亡、重症、中等症、軽症の順にもぎり部分が設けられており、判定結果の重症度が最も下になるように、より下側のもぎり部分をもぎり取る。
このモギリ式のトリアージタグでは、傷病者の重症度が重症から中等症に変化するなど、既にもぎり取った重症度に変化した場合、当該重症度の表示のためにトリアージタグを取り替える、あるいは新たなトリアージタグを追加するといった対応が必要になる。
しかしながら、トリアージタグを取り替える場合、トリアージタグに記載されている情報を書き写す必要があり、トリアージ実施者にとって負担となってしまう。また、新たなトリアージタグを追加する場合、重症度の異なる複数のトリアージタグが傷病者に付されることになり、重症度を見誤るおそれがある。
これに対して、爪の折り曲げによる穴あけ方式では、トリアージタグの取替えや新たなトリアージタグの追加の必要無しに、前回のトリアージ結果の表示を戻して今回のトリアージ結果を表示することができる。従って、トリアージタグに記載されている情報を書き写す必要無しに、複数のトリアージタグを付することによる見誤りを回避できる。
領域A13には、傷病者の氏名や性別や年齢や、トリアージ実施日時や実施者等の記入欄が設けられている。
領域A14には、チェック欄が設けられている。例えば、トリアージ実施者は、トリアージ結果を穴あけで表示し、また、トリアージ結果をサーバ装置100へ送信するためにトリアージ結果に該当するチェック欄をデジタルペン300でチェックする。
また、写真撮影のチェック欄をデジタルペン300でチェックすると、端末装置200の有するカメラが撮影可能状態になる。
送信のチェック欄は、トリアージ情報や画像等のサーバ装置100への送信を開始するためのチェック欄である。トリアージ実施者は、トリアージタグ500への記載を完了すると、送信のチェック欄をデジタルペン300でチェックする。
搬送開始や搬送終了のチェック欄は、傷病者の搬送状況情報をサーバ装置100へ送信するためのチェック欄である。例えば、傷病者を救急車にて搬送する際、救急救命士が搬送開始のチェック欄をデジタルペン300でチェックする。また、医療機関に到着した際、救急救命士が搬送終了のチェック欄をデジタルペン300でチェックする。
図4は、トリアージタグ500の裏面の例を示す説明図である。
同図に示すトリアージタグ500の裏面において、領域A21には、二次トリアージの実施者名や二次トリアージの実施時刻の記入欄が設けられている。
また、領域A22は、傷病者の状態を、一次トリアージよりも詳細に診断して記録するための領域である。なお、トリアージタグとは別にカルテを設け、カルテの記載内容をトリアージタグの場合と同様にサーバ装置100へ送信するようにしてもよい。また、詳細な診断の実施時期は二次トリアージの際に限らない。例えば、一次トリアージの際に詳細な診断を行うようにしてもよい。
領域A23には、表面の領域A14と同様、チェック欄が設けられている。
図5は、サーバ装置100の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、サーバ装置100は、通信部110と、記憶部180と、制御部190とを具備する。記憶部180は、トリアージ情報記憶部181と、搬送先情報記憶部182とを具備する。制御部190は、搬送設定人数計数部191と、時間経過判定部192と、搬送先情報検索部193と、搬送先状況表示地図情報生成部194とを具備する。
通信部110は、通信ネットワーク400(図1)に接続して通信を行う。特に、通信部110は、各端末装置200(ネットワーク通信部230)とデータの送受信を行う。通信部110は、送信部および受信部の一例に該当する。
また、通信部110は、地図情報にて地図を提供するWebサーバから地図情報を取得(受信)する。通信部110が取得する地図情報は、搬送先状況表示地図情報生成部194が傷病者の搬送状況を示す地図を生成するために用いられる。通信部110は、地図情報取得部の一例に該当する。
但し、サーバ装置100が地図情報を取得する方法は、Webサーバから取得する方法に限らない。例えば、記憶部180が地図情報を記憶しておき、搬送先状況表示地図情報生成部194が記憶部180から地図情報を読み出すことで取得するようにしてもよい。
記憶部180は、各種データを記憶する。記憶部180は、サーバ装置100の具備する記憶デバイスにて構成される。
トリアージ情報記憶部181は、端末装置200の送信するトリアージ情報を記憶する。特に、トリアージ情報記憶部181は、傷病者毎に、当該傷病者に対する一次トリアージの行われた時刻を記憶する。例えば、デジタルペン300または端末装置200が時計を具備して、トリアージ情報と共にトリアージ実施時刻情報を送信し、トリアージ情報記憶部181は、トリアージ実施時刻情報を含むトリアージ情報を記憶する。
トリアージ情報記憶部181は、一次トリアージ時刻記憶部の一例に該当する。
搬送先情報記憶部182は、傷病者毎に、当該傷病者の搬送先医療機関の設定を記憶する。より具体的には、搬送先情報記憶部182は、傷病者の識別情報と対応付けて当該傷病者の搬送先医療機関の設定を記憶する。ここでいう搬送先医療機関の「設定」とは、搬送先医療機関の決定、すなわち、傷病者と搬送先医療機関とを対応付けることを指す。搬送自体は未だ行われていなくてもよいし、既に搬送済みであってもよい。
制御部190は、サーバ装置100の各部を制御して各種機能を実行する。制御部190は、サーバ装置100の具備するCPU(Central Processing Unit;中央処理装置)が、記憶部180からプログラムを読み出して実行することで構成される。
搬送設定人数計数部191は、医療機関毎の傷病者搬送設定人数(当該医療機関を搬送先医療機関に設定された傷病者数)を計数する。より具体的には、まず、医療機関毎の傷病者搬送設定人数の初期値は、いずれもゼロとなっている。そして、例えば応急救護所/SCUに位置する救急救命士など搬送先医療機関決定作業者が、傷病者の搬送先医療機関を決定し端末装置200に入力すると、端末装置200は、入力された搬送先医療機関の設定情報をサーバ装置100へ送信する。そして、搬送設定人数計数部191は、端末装置200からの搬送先医療機関の設定情報に基づいて、傷病者搬送設定人数を計数する。
このように、搬送設定人数計数部191は、傷病者の搬送先医療機関の設定操作に基づいて、医療機関毎の傷病者搬送設定人数を計数する。さらに、搬送設定人数計数部191は、医療機関毎の傷病者搬送設定人数を重症度毎や搬送状況毎(未搬送、搬送中、搬送完了など)にも計数する。また、搬送設定人数計数部191は、応急救護所/SCU毎に、傷病者の搬送状況を計数する。
搬送設定人数計数部191が計数する医療機関毎の傷病者搬送設定人数や、応急救護所/SCU毎の傷病者の搬送状況は、後述する端末装置200が行う傷病者搬送状況の表示に用いられる。
時間経過判定部192は、トリアージ情報記憶部181を参照して、一次トリアージの行われた時刻から、二次トリアージ予定時間として重症度毎に設定されている所定時間経過したか否かを傷病者毎に判定する。そして、時間経過判定部192は、所定時間経過した傷病者を検出すると、当該傷病者の二次トリアージを促す通知を、通信部110を介して端末装置200へ送信する。
搬送先情報検索部193は、傷病者の識別情報を含む搬送先医療機関情報要求を端末装置200から受けると、搬送先情報記憶部182を参照して、搬送先医療機関情報要求に含まれる傷病者の識別情報に対応付けられている搬送先医療機関の設定情報を検索する。そして、搬送先情報検索部193は、得られた搬送先医療機関の設定情報を、搬送先医療機関情報要求に対する回答として、通信部110を介して要求元の端末装置200へ送信する。
搬送先状況表示地図情報生成部194は、傷病者の搬送状況を示す地図を、地図情報として生成する。具体的には、搬送先状況表示地図情報生成部194は、通信部110を介してWebサーバから地図情報を取得する。そして、搬送先状況表示地図情報生成部194は、当該地図情報の示す地図に、応急救護所/SCUの位置情報や、当該応急救護所/SCUにおける傷病者数の情報を付加する。また、搬送先状況表示地図情報生成部194は、当該地図における医療施設毎に、当該医療施設を搬送先医療施設に設定されている傷病者数の情報を付加する。搬送先状況表示地図情報生成部194は、得られた地図情報を、端末装置200からの地図要求に対する回答として、通信部110を介して要求元の端末装置200へ送信する。
図6は、端末装置200の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、端末装置200は、位置情報取得部210と、近距離無線通信部220と、ネットワーク通信部230と、表示部240と、操作入力部250と、記憶部280と、制御部290とを具備する。
記憶部280は、各種データを記憶する。記憶部280は、端末装置200の具備する記憶デバイスにて構成される。
制御部290は、端末装置200の各部を制御して各種機能を実行する。制御部290は、端末装置200の具備するCPUが、記憶部280からプログラムを読み出して実行することで構成される。
位置情報取得部210は、端末装置200の位置情報を取得する。位置情報取得部210は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機を用いて構成される。
位置情報取得部210の取得する位置情報は、傷病者の位置情報として用いられる。特に、応急救護所/SCUにある端末装置200の位置情報取得部210が取得する位置情報は、当該応急救護所/SCUに位置する傷病者の位置情報として用いられる。位置情報取得部210は、傷病者位置情報取得部の一例に該当する。
近距離無線通信部220は、例えばBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信方式による通信を行う。特に、近距離無線通信部220は、トリアージの際にデジタルペン300と通信を行って、トリアージタグに記録される傷病者毎のトリアージ情報を取得する。近距離無線通信部220は、トリアージ情報取得部の一例に該当する。
但し、端末装置200とデジタルペン300との通信方式は近距離無線通信方式など特定の通信方式に限らず、トリアージ情報を送受信可能なものであればよい。例えば、端末装置200が、トリアージ後にクレードルに収容されたデジタルペン300と有線にて通信を行うようにしてもよい。
ネットワーク通信部230は、通信ネットワーク400(図1)に接続して通信を行う。特に、ネットワーク通信部230は、サーバ装置100(通信部110)とデータの送受信を行う。ネットワーク通信部230は、送信部および受信部の一例に該当する。
操作入力部250は、例えば表示部240の表示画面に設けられてタッチパネルを構成するタッチセンサを具備し、ユーザ操作を受け付ける。
特に、操作入力部250は、消防本部から医療機関への傷病者の受入要請を受けて医療機関のスタッフが行う、当該医療機関の傷病者受入可能人数の入力操作(医療機関毎の傷病者受入可能人数の入力操作)を受ける。操作入力部250は、受入可能人数入力部の一例に該当する。
操作入力部250が受けた傷病者受入可能人数は、傷病者受入可能人数情報としてネットワーク通信部230からサーバ装置100へ送信される。
また、操作入力部250は、後述する傷病者の搬送先医療機関の設定操作を受ける。操作入力部250は、搬送先設定入力部の一例に該当する。
また、操作入力部250は、後述する傷病者検索において、検索対象の傷病者の識別情報の入力を受ける。操作入力部250は、傷病者指定入力部の一例に該当する。
なお、操作入力部250の具備する入力デバイスは、タッチセンサに限らない。例えば、操作入力部250が、タッチセンサに加えて、あるいは代えて、テンキーや方向キーなどの操作キー、または、マウスやキーボードを具備するようにしてもよい。
表示部240は、例えば液晶パネルまたは有機EL(Organic Electroluminescence)パネルなどの表示画面を有し、動画像や静止画像やテキスト(文字)など各種画像を表示する。
特に、表示部240は、医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、傷病者毎のトリアージ情報とを表示する。表示部240は、搬送状況表示部の一例に該当ずる。
図7は、表示部240が行う医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、傷病者毎のトリアージ情報との表示の例を示す説明図である。
同図の領域A31は、傷病者毎のトリアージ情報の表示領域である。領域A31の1つの欄が1人の傷病者の情報を示しており、傷病者のアイコンと、傷病者の識別情報と、傷病者の年齢と、画像有りを示すカメラのアイコンとが示されている。また、傷病者のアイコンのパターン(例えば色による区別)にてトリアージ結果としての重症度が示されている。
領域A31は、例えばフリック操作にてスクロールする。これにより、端末装置200のユーザは、他の傷病者の情報を見ることができる。
領域A32は、医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数の表示領域である。領域A32の1つの欄が1つの医療機関の情報を示しており、医療機関名と、医療機関のアイコンと、傷病者の受入状況と、搬送状況とが示されている。
傷病者の受入状況の表示において、「搬送者」は、当該医療機関を搬送先医療機関に設定されている傷病者数を示す。また、「受入可能」は、当該医療機関が受入可能な傷病者数を示す。
搬送状況の表示において「搬送先決定」(医療機関のアイコン)は、搬送先が設定された状態で未搬送の傷病者数を示す。「搬送中」(救急車のアイコン)は、搬送中(搬送を開始して医療機関到着前)の傷病者数を示す。「搬送済」(医療機関および傷病者のアイコン)は、医療機関に到着済の傷病者数を示す。これらの傷病者数が、重症者、中等症者、重傷者と中等症者との合計について示されている。
領域A32は、例えばフリック操作にてスクロールする。これにより、端末装置200のユーザは、他の医療機関の情報を見ることができる。
図7は、医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、傷病者毎のトリアージ情報との初期表示の例を示している。上側に表示されている傷病者の分類ボタンB31〜B33や医療機関の分類ボタンB35〜B36の選択操作(例えば表示画面上でタッチ操作)が行われると、表示部240は表示を切り替える。
初期表示では、分類ボタンB31およびB35が選択されたときの表示となっており、領域A31には、重症者および中等症者の両方の情報が表示されている。また、領域A32には、搬送先に設定されている傷病者のいない医療機関の情報が表示されている。
図8は、表示部240が行う医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、傷病者毎のトリアージ情報との表示の、第1の切替例を示す説明図である。図8は、傷病者の分類ボタンB32が選択されたときの表示例を示しており、領域A31に重症者の情報が表示されている。
図9は、表示部240が行う医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、傷病者毎のトリアージ情報との表示の、第2の切替例を示す説明図である。図9は、傷病者の分類ボタンB36が選択されたときの表示例を示しており、領域A32に、搬送先に設定されている傷病者のいる医療機関の情報が表示されている。
なお、搬送先に設定されている傷病者数(「搬送者」)が受入可能な傷病者数(「受入可能」)以上になっている医療機関に関しては、医療機関のアイコンに通行止めのマークを重ねて表示するなど、容量以上の傷病者を収容していることを表示するようにしてもよい。
図10は、表示部240が行う画像表示の例を示す説明図である。
画像有りを示すカメラのアイコンの選択操作が行われると、表示部240は画像の表示を行う。図10では、端末装置200が撮影したトリアージタグ500の画像を表示している。
なお、トリアージタグ500の記載内容を表示する機能として、トリアージ情報記憶部181の記憶しているトリアージ情報を表示部240が表示する機能を設けてもよい。
図7〜図10の例のように、表示部240が医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、傷病者毎のトリアージ情報や画像を表示することで、搬送先医療機関決定作業者が行う搬送先医療機関の決定を支援することができる。
例えば、搬送先医療機関決定作業者は、図8のいずれかの表示を参照して、重症の患者を優先的に、未だ搬送先に設定されている傷病者のいない医療機関に搬送するよう決定することができる。
搬送先医療機関の設定(決定した搬送先医療機関のサーバ装置100への登録)は、例えば、図7〜9のいずれかの画面において、傷病者のアイコンを医療機関のアイコンへドラグ&ドロップ(Drug And Drop)することで行われる。操作入力部250が当該ドラグ&ドロップ操作を検出すると、制御部290は、表示部240に確認画面を表示させてユーザ(ここでは搬送先医療機関決定作業者)の確認を受けた後、搬送先医療機関の設定情報を、ネットワーク通信部230を介してサーバ装置100へ送信する。
図11は、表示部240が表示する、搬送先医療機関の確認用画面の例を示す説明図である。図11は、図9において傷病者の上から1番目に表示されている識別番号「0000001001」の傷病者を、医療機関の上から1番目に表示されている「○○○大学病院」に搬送する設定の確認画面の例を示している。
ユーザが「はい」を選択すると、制御部290は搬送先医療機関の設定情報を、ネットワーク通信部230を介してサーバ装置100へ送信する。
また、図7のボタンB34は、傷病者の識別番号に基づいて搬送状況を検索する傷病者検索の実行ボタンである。
図12は、表示部240が表示する傷病者検索結果の例を示す説明図である。同図の例では、識別番号「0000001001」の傷病者の搬送先「○○○大学病院」が表示されている。
操作入力部250が傷病者検索の実行ボタンの選択操作を検出すると、制御部290は、図12の識別番号欄および検索ボタンのように、傷病者の識別番号の入力用画面を表示部240に表示させる。傷病者の識別番号の入力を受けると、制御部290は、傷病者の識別情報を含む搬送先医療機関情報要求を、ネットワーク通信部230を介してサーバ装置100へ送信する。
サーバ装置100では、上述したように、搬送先情報検索部193が搬送先医療機関の設定情報を検索して回答する。ネットワーク通信部230が回答を受信すると、制御部290は、得られた回答を表示部240に表示させる。
このように、表示部240は、操作入力部250が入力を受けた識別情報の示す傷病者に設定されている搬送先医療機関を表示する。表示部240は、搬送先表示部の一例に該当する。
傷病者検索により、例えば消防本部または災害対策本部の担当者や、応急救護所/SCUに位置する救急救命士または医療従事者等は、傷病者の親族から傷病者の居場所の問い合わせを受けた際、傷病者の居場所を把握して回答することができる。
なお、傷病者検索の検索キーは識別情報に限らない。例えば、傷病者の氏名など他の情報で検索できるようにしてもよい。
また、表示部240は、傷病者の搬送状況の一覧表示や傷病者毎の表示を行う。
図13は、表示部240が表示する傷病者の搬送状況の一覧の例を示す説明図である。同図において、表示部240は、重症度別や搬送状況別などの傷病者数を表形式にて一覧表示している。
サーバ装置100の搬送設定人数計数部191が、搬送先情報記憶部182の記憶する傷病者の搬送先医療機関情報を、医療機関毎、かつ、重症度毎や搬送状況毎に計数し、通信部110を介して端末装置200へ送信する。そして、端末装置200の表示部240は、搬送設定人数計数部191の係数結果に基づいて、傷病者の搬送状況の一覧を表示する。
例えば、消防本部または災害対策本部の担当者は、傷病者の搬送状況の一覧にて搬送状況を確認し、搬送先医療機関の決定や広域搬送の利用など、必要な対策を講じることができる。
図14は、表示部240が行う傷病者毎の搬送状況の表示例を示す説明図である。図14は、図13の表示において全体の傷病者数(「全体状況」かつ「傷病者数」の欄)を選択した場合の表示例を示している。
図14の表示の1行が1人の傷病者の情報を示している。傷病者毎に、傷病者の識別情報や、重症度および性別や、年齢や、画像の有無や、搬送状況や、搬送先医療機関や、トリアージの実施日時や、搬送先決定日時や、搭乗日時(搬送開始日時)や、受入日時(搬送先医療機関への到着日時)が示されている。
例えば、必要に応じて傷病者毎の搬送状況の表示を参照することで、傷病者の搬送状況をより詳細に把握して必要な対策を講じることができる。
また、表示部240は、傷病者の搬送状況を地図に表示する。
図15は、表示部240が行う傷病者の搬送状況を地図表示の例を示す説明図である。同図において、表示部240は、応急救護所/SCUの位置を旗のアイコンにて示し、併せて、当該応急救護所/SCUに搬送された傷病者の医療機関への搬送状況を表示している。また、表示部240は、医療機関の位置を医療機関のアイコンにて示し、併せて、当該医療機関への傷病者の搬送状況を表示している。
傷病者の搬送状況の地図表示を要求するユーザ操作を受けると、端末装置200は、傷病者の搬送状況の地図表示要求をサーバ装置100へ送信する。当該要求を受けたサーバ装置100では、搬送先状況表示地図情報生成部194が通信部110を介してWebサーバから地図情報を取得する。そして、搬送先状況表示地図情報生成部194は、地図情報に示される医療機関の位置毎に、当該医療機関を示すアイコンと、当該医療機関への傷病者の搬送状況の情報を付加する。特に、搬送先状況表示地図情報生成部194は、搬送設定人数計数部191が計数する、医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数とを付加する。
さらに、搬送先状況表示地図情報生成部194は、応急救護所/SCUにある端末装置200の位置情報取得部210が取得する位置情報を、当該応急救護所/SCUに位置する傷病者の位置情報として取得する。そして、搬送先状況表示地図情報生成部194は、得られた位置情報に基づいて、応急救護所/SCUの位置にアイコンを付加し、さらに、搬送設定人数計数部191が計数する、当該応急救護所/SCUにおける搬送状況を付加する。搬送先状況表示地図情報生成部194は、得られた各情報を付加した地図情報を、通信部110を介して端末装置200へ送信する。当該地図情報を受信した端末装置200では、制御部290が、地図情報に従って表示部240に傷病者の搬送状況の地図表示を行わせる。
このようにして、表示部240は、地図情報と、傷病者の位置情報と、医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数とに基づいて、傷病者の位置と、医療機関毎に当該医療機関の所在地、医療機関の受入可能人数、および、当該医療機関への傷病者搬送設定人数とを示す地図を表示する。表示部240は、搬送状況地図表示部の一例に該当する。
表示部240が、傷病者の搬送状況を地図に表示することで、搬送先医療機関決定作業者は、応急救護所/SCUと医療機関との位置関係や距離を容易に把握することができる。また、搬送先医療機関決定作業者は、地図に表示されている複数の医療機関や複数の応急救護所/SCUを比較しながら搬送先医療機関の決定を行うことができる。
なお、表示部240が、救急車等で搬送中の傷病者の位置も地図に表示するようにしてもよい。
また、表示部240は、二次トリアージを行うべき時刻が到来すると、二次トリアージを促す通知を出力(表示)する。具体的には、サーバ装置100の時間経過判定部192が、上述したように、一次トリアージの行われた時刻から所定時間経過したと判定すると、表示部240は、該当する傷病者の二次トリアージを促す通知を出力(例えばメッセージを表示)する。表示部240は、二次トリアージ時刻到来通知部の一例に該当する。
図16は、表示部240が出力する、二次トリアージを促す通知の例を示す説明図である。同図において、表示部240は、二次トリアージの対象となっている傷病者の情報として、当該傷病者の重症度をアイコンのパターン(例えば色)にて示し、また、当該傷病者の識別番号や、性別や、年齢を表示している。二次トリアージの担当者は、これらの情報を用いて対象の傷病者を特定して二次トリアージを行うことができる。
このように、表示部240が二次トリアージを促す通知を出力することで、当該出力を参照した二次トリアージの担当者は、二次トリアージを実施すべき時刻の徒過を防止することができる。
なお、端末装置200が二次トリアージを促す通知を出力する方法は、メッセージ等の表示に限らない。例えば、端末装置200が、メッセージ等の表示に加えて、あるいは代えて、アラーム音または音声メッセージなど音声による通知を行うようにしてもよい。
このように、端末装置200が二次トリアージを促す通知を音声にて出力することで、二次トリアージの担当者が表示部240の表示画面を見ていない場合にも、二次トリアージを実施すべき時刻の徒過を防止することができる。
ここで、応急救護所/SCUにある全ての端末装置200が、1人の傷病者への二次トリアージを促す通知を行った場合、多数の医療従事者等が当該二次トリアージを行うために作業を中断すると、効率の低下や混乱が生じるおそれがある。
そこで、サーバ装置100が、二次トリアージを促す通知を特定の端末装置200にのみ送信し、特定の端末装置200のみが二次トリアージを促す通知を出力するようにしてもよい。
あるいは、二次トリアージの開始または終了に伴って各端末装置200が通知を出力するようにしてもよい。
図17は、二次トリアージの開始に伴って各端末装置200の表示部240が出力(表示)する通知の例を示す説明図である。
例えば、二次トリアージ実施者が、デジタルペン300を用いてトリアージタグ500の裏面(二次トリアージ情報の記録面)へトリアージ情報を記録すると、当該二次トリアージ実施者の所持する端末装置200が、トリアージタグ500への書込を検出することで二次トリアージ開始を検出する。そして、当該端末装置200が、二次トリアージ開始をサーバ装置100へ通知し、サーバ装置100は、各端末装置200へ二次トリアージ開始を通知する。そして、各端末装置200は、サーバ装置100からの通知に従って、図17の例のように二次トリアージ開始の通知を出力する。
このように、二次トリアージの開始または終了に伴って各端末装置200が通知を出力することで、応急救護所/SCUに位置する医療従事者等は自らの行っている作業を継続して行うことができる。これにより、効率の低下や混乱を回避し得る。
なお、全ての端末装置200が上記の機能を全て具備する必要はない。端末装置200の使用場所に応じて一部の機能のみを具備するようにしてもよい。
例えば、図13を参照して説明した傷病者の搬送状況の一覧表示や、図14を参照して説明した傷病者毎の搬送状況の表示は、主に消防本部または災害対策本部の担当者が参照することが考えられる。このことから、応急救護所/SCUで用いられる端末装置200は、これらを表示する機能を有していなくてもよい。
また、消防本部や災害対策本部で使用される端末装置200は、位置情報取得部210を具備していなくてもよい。
なお、応急救護所/SCUで用いられる端末装置200が位置情報取得部210を具備せず、代わりに応急救護所/SCUにGPSロガーを設け、サーバ装置100(搬送先状況表示地図情報生成部194)が、当該GPSロガーから位置情報を取得するようにしてもよい。
次に、図18および図19を参照して、傷病者の搬送に際しての情報の流れについて説明する。
図18は、傷害発生から傷病者に対する応急処理までの手順における情報の流れの例を示す説明図である。
なお、図18および図19において、人の移動を実線矢印にて示し、トリアージシステム1における情報の流れを鎖線にて示し、トリアージシステム1以外における情報の流れを破線にて示している。
図18の例において、災害が発生すると(シーケンスS101)、例えば現場に居合わせた人からの電話通報など、消防本部へ災害発生の連絡が入る(シーケンスS102)。連絡を受けて消防署から、救急救命士が災害現場へ派遣される(シーケンスS103)。
災害現場に到着した救急救命士は、例えば災害現場付近に救急救護所を設定し、傷病者を災害現場から救急救護所へ搬送する(シーケンスS104)。あるいは広域搬送の場合、救急救命士は傷病者を広域搬送拠点へ搬送する。
また、消防本部は、シーケンスS102における災害の通知を受けて、医療機関に対して例えば電話にて傷病者の受入を要請する(シーケンスS111)。要請を受けた医療機関は、端末装置200へのユーザ操作にて受入可能人数を入力し、端末装置200は、受入可能人数情報をサーバ装置100へ送信する(シーケンスS112)。サーバ装置100では、記憶部180が当該受入可能人数情報を記憶する。
また、医療機関は、応急救護所/SCUにて応急処置にあたるための医療従事者を派遣する(シーケンスS113)。
応急救護所/SCUでは、例えば医療従事者または救急救命士が、シーケンスS104にて災害現場から搬送された傷病者に対して一次トリアージを行う(シーケンスS121)。なお、状況に応じて災害現場で一次トリアージを行うようにしてもよい。
一次トリアージ実施者がデジタルペン300を用いてトリアージタグ500にトリアージ情報を記載すると、端末装置200において、近距離無線通信部220がデジタルペン300からのトリアージ情報を受信し、ネットワーク通信部230が当該トリアージ情報をサーバ装置100へ送信(転送)する(シーケンスS122)。サーバ装置100では、トリアージ情報記憶部181が当該トリアージ情報を記憶する。
応急救護所/SCUに位置する医療従事者は、一次トリアージの結果に基づいて、傷病者への応急処置を行う(シーケンスS123)。
図19は、一次トリアージ後、医療機関にて治療が行われるまでの手順における情報の流れの例を示す説明図である。
図19の例において、消防本部の担当者が端末装置200にて傷病者の搬送状況等の情報を要求すると、サーバ装置100(搬送設定人数計数部191)が、傷病者の搬送状況等の情報を、通信部110を介して要求元の端末装置200へ送信する(シーケンスS201)。端末装置200では、サーバ装置100からの情報に基づいて、表示部240が、例えば図13や図14の例ように、病者の搬送状況等の情報を表示する。
このように、消防本部の担当者は、傷病者の搬送状況を随時把握することができる。
消防本部の担当者は、シーケンスS201で得られた情報に基づいて、救急車を応急救護所/SCUへ出動させる(シーケンスS202)。
応急救護所/SCUに位置する搬送先医療機関決定作業者が端末装置200にて傷病者の情報や搬送状況等の情報を要求すると、サーバ装置100(搬送設定人数計数部191)が、傷病者の情報や搬送状況等の情報を、通信部110を介して要求元の端末装置200へ送信する(シーケンスS211)。端末装置200では、サーバ装置100からの情報に基づいて、表示部240が、例えば図7〜図10の例ように、傷病者の情報や搬送状況等の情報を表示する。
このように、搬送先医療機関決定作業者は、傷病者の状態や搬送状況を随時把握することができる。
搬送先医療機関決定作業者は、シーケンスS211で得られた情報に基づいて、傷病者の搬送先医療機関を決定する(シーケンスS212)。図9を参照して説明したように、搬送先医療機関決定作業者が端末装置200にて搬送先医療機関の設定操作を行うと、端末装置200は、搬送先決定時の搬送情報として、対象となる傷病者や搬送先医療機関を示す情報(搬送先医療機関の設定情報)を、サーバ装置100へ送信する(シーケンスS213)。サーバ装置100では、搬送先情報記憶部182が当該情報を記憶し、また、搬送設定人数計数部191が搬送状況の計数を行う。
サーバ装置100において、時間経過判定部192は、一次トリアージから所定時間経過した傷病者を検出すると、当該傷病者の二次トリアージを促す通知を、通信部110を介して端末装置200へ送信する(シーケンスS221)。端末装置200では、当該通知に従って、表示部240が、当該傷病者の二次トリアージを促す通知を出力する。
通知を受けて、二次トリアージ担当者が二次トリアージを行うと(シーケンスS222)、端末装置200の近距離無線通信部220が、デジタルペン300からトリアージ情報を受信し、ネットワーク通信部230が、当該トリアージ情報をサーバ装置100へ送信(転送)する(シーケンスS223)。サーバ装置100では、トリアージ情報記憶部181が、当該トリアージ情報を記憶する。
医療機関において、医療従事者が端末装置200にて傷病者のトリアージ情報を要求すると、サーバ装置100は、トリアージ情報記憶部181の記憶しているトリアージ情報を要求元の端末装置200へ送信する(シーケンスS231)。医療機関の端末装置200は、サーバ装置100からのトリアージ情報に基づいて、例えば図10の例のようにトリアージ情報を表示する。
このように、医療機関の医療従事者は、搬送予定の傷病者等のトリアージ情報を随時把握することができる。
医療機関の従事者は、シーケンスS231で得られたトリアージ情報に基づいて、搬送予定の傷病者の治療の準備をする(シーケンスS232)。
応急救護所/SCUにおいて、搬送先医療機関の決まっている傷病者が救急車に搭乗する際(シーケンスS241)、救急救命士は、図3に示すトリアージタグ500の表面の搬送開始をチェックする。すると、端末装置200が搬送開始(搬送中)を示す搬送情報に、例えば傷病者の識別番号を含めてサーバ装置100へ送信する(シーケンスS242)。サーバ装置100では、記憶部180が当該情報を記憶し、また、搬送設定人数計数部191が、搬送状況を計数する。
また、傷病者は救急車にて医療機関へ搬送される(シーケンスS243)。
救急車が医療機関に到着すると、救急救命士は、図3に示すトリアージタグ500の表面の搬送終了をチェックする。すると、端末装置200が搬送終了を示す搬送情報に、例えば傷病者の識別番号を含めてサーバ装置100へ送信する(シーケンスS244)。サーバ装置100では、記憶部180が当該情報を記憶し、また、搬送設定人数計数部191が、搬送状況を計数する。
医療機関に到着した傷病者は治療を受ける(シーケンスS245)。
また、災害対策本部の担当者が端末装置200にて傷病者の搬送状況等の情報を要求すると、サーバ装置100(搬送設定人数計数部191)が、傷病者の搬送状況等の情報を、通信部110を介して要求元の端末装置200へ送信する(シーケンスS251)。端末装置200では、サーバ装置100からの情報に基づいて、表示部240が、例えば図13や図14の例ように、傷病者の搬送状況等の情報を表示する。
このように、消防本部の担当者の場合と同様、災害対策本部の担当者は、傷病者の搬送状況を随時把握することができる。
以上のように、端末装置200の表示部240が、医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、傷病者毎のトリアージ情報とを表示し、端末装置200の操作入力部250が、傷病者の搬送先医療機関の設定操作を受ける。そして、サーバ装置100の搬送設定人数計数部191が、傷病者の搬送先医療機関の設定操作に基づいて、医療機関毎の傷病者搬送設定人数を計数する。
これにより、搬送先医療機関決定作業者はトリアージシステム1を通じて医療機関毎に重症度に応じた傷病者の受け入れ余力を確認して、傷病者を最適な医療機関に搬送するよう設定することができる。このように、トリアージシステム1は、傷病者の医療機関への搬送の決定を支援することができる。特に、トリアージシステム1は、傷病者の搬送先の分散を支援できる。
また、サーバ装置100のトリアージ情報記憶部181は、一次トリアージの行われた時刻を傷病者毎に記憶し、時間経過判定部192は、一次トリアージの行われた時刻から所定時間経過したか否かを傷病者毎に判定する。そして、時間経過判定部192が、一次トリアージの行われた時刻から所定時間経過したと判定すると、端末装置200の表示部240は、該当する傷病者の二次トリアージを促す通知を出力する。
これにより、応急救護所/SCUの医療従事者など二次トリアージの担当者は、一次トリアージ後、定期的に必要な傷病者の観察(二次トリアージ)を忘れずに実施できる。
また、端末装置200の表示部240は、操作入力部250が入力を受けた傷病者の識別情報の示す傷病者に設定されている搬送先医療機関を表示する。
これにより、端末装置200のユーザ(応急救護所/SCUの医療従事者または救急救命士、消防本部または災害対策本部の担当者等)は、トリアージタグに記載された情報から、搬送先医療機関等を確認することができる。例えば、傷病者の親族が、傷病者の居場所の問い合わせを受けた際、ユーザは、居場所を把握して回答することができる。
また、端末装置200の表示部240は、傷病者の位置と、医療機関毎に当該医療機関の所在地、当該医療機関の受入可能人数、および、当該医療機関への傷病者搬送設定人数とを示す地図を表示する。
これにより、搬送先医療機関決定作業者は、応急救護所/SCUと医療機関との位置関係や距離を容易に把握することができる。また、搬送先医療機関決定作業者は、地図に表示されている複数の医療機関や複数の応急救護所/SCUを比較しながら搬送先医療機関の決定を行うことができる。このように、トリアージシステム1は、傷病者の医療機関への搬送の決定を支援することができる。
なお、サーバ装置100や端末装置200の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、コンパクトディスク等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1 トリアージシステム
100 サーバ装置
110 通信部
180 記憶部
181 トリアージ情報記憶部
182 搬送先情報記憶部
190 制御部
191 搬送設定人数計数部
192 時間経過判定部
193 搬送先情報検索部
194 搬送先状況表示地図情報生成部
200 端末装置
210 位置情報取得部
220 近距離無線通信部
230 ネットワーク通信部
240 表示部
250 操作入力部
260 撮像部
280 記憶部
290 制御部
300 デジタルペン
400 通信ネットワーク
500 トリアージタグ

Claims (7)

  1. 医療機関毎の傷病者受入可能人数の入力操作を受ける受入可能人数入力部と、
    トリアージタグに記録される傷病者毎のトリアージ情報を取得するトリアージ情報取得部と、
    医療機関毎の傷病者受入可能人数と、医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、傷病者毎のトリアージ情報とを表示する搬送状況表示部と、
    傷病者の搬送先医療機関の設定操作を受ける搬送先設定入力部と、
    前記傷病者の搬送先医療機関の設定操作に基づいて、医療機関毎の傷病者搬送設定人数を計数する搬送設定人数計数部と、
    を具備することを特徴とするトリアージシステム。
  2. 一次トリアージの行われた時刻を傷病者毎に記憶する一次トリアージ時刻記憶部と、
    一次トリアージの行われた時刻から所定時間経過したか否かを傷病者毎に判定する時間経過判定部と、
    前記時間経過判定部が、一次トリアージの行われた時刻から所定時間経過したと判定すると、該当する傷病者の二次トリアージを促す通知を出力する二次トリアージ時刻到来通知部と、
    を具備することを特徴とする請求項1に記載のトリアージシステム。
  3. 傷病者の識別情報と対応付けて当該傷病者の搬送先医療機関の設定を記憶する搬送先情報記憶部と、
    傷病者の識別情報の入力を受ける傷病者指定入力部と、
    前記傷病者指定入力部が入力を受けた識別情報の示す傷病者に設定されている搬送先医療機関を表示する搬送先表示部と、
    を具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトリアージシステム。
  4. 地図情報を取得する地図情報取得部と、
    傷病者の位置情報を取得する傷病者位置情報取得部と、
    前記地図情報と、前記傷病者の位置情報と、前記医療機関毎の傷病者受入可能人数と、前記医療機関毎の傷病者搬送設定人数とに基づいて、傷病者の位置と、医療機関毎に当該医療機関の所在地、当該医療機関の受入可能人数、および、当該医療機関への傷病者搬送設定人数とを示す地図を表示する搬送状況地図表示部と、
    を具備することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のトリアージシステム。
  5. 医療機関毎の傷病者受入可能人数と、傷病者毎のトリアージ情報と、傷病者毎の搬送先医療機関の設定とを受信する受信部と、
    前記傷病者毎の搬送先医療機関の設定に基づいて、医療機関毎の傷病者搬送設定人数を計数する搬送設定人数計数部と、
    前記医療機関毎の傷病者搬送設定人数を送信する送信部と、
    を具備することを特徴とするサーバ装置。
  6. 医療機関毎の傷病者受入可能人数の入力操作を受ける受入可能人数入力部と、
    トリアージタグに記録される傷病者毎のトリアージ情報を取得するトリアージ情報取得部と、
    傷病者の搬送先医療機関の設定操作を受ける搬送先設定入力部と、
    前記傷病者の搬送先医療機関の設定を送信する送信部と、
    前記傷病者の搬送先医療機関の設定に基づいて計数された、医療機関毎の傷病者搬送設定人数を受信する受信部と、
    前記医療機関毎の傷病者受入可能人数と、前記医療機関毎の傷病者搬送設定人数と、前記傷病者毎のトリアージ情報とを表示する搬送状況表示部と、
    を具備することを特徴とする端末装置。
  7. サーバ装置に、医療機関毎の傷病者受入可能人数と、傷病者毎のトリアージ情報と、傷病者毎の搬送先医療機関の設定とを受信する受信ステップと、
    前記傷病者毎の搬送先医療機関の設定に基づいて、医療機関毎の傷病者搬送設定人数を計数する搬送設定人数計数ステップと、
    前記医療機関毎の傷病者搬送設定人数を送信する送信ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
JP2013089836A 2013-04-22 2013-04-22 トリアージシステム、サーバ装置およびプログラム Active JP6189623B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013089836A JP6189623B2 (ja) 2013-04-22 2013-04-22 トリアージシステム、サーバ装置およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013089836A JP6189623B2 (ja) 2013-04-22 2013-04-22 トリアージシステム、サーバ装置およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014215640A true JP2014215640A (ja) 2014-11-17
JP6189623B2 JP6189623B2 (ja) 2017-08-30

Family

ID=51941383

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013089836A Active JP6189623B2 (ja) 2013-04-22 2013-04-22 トリアージシステム、サーバ装置およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6189623B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016194764A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 傷病者受入状況情報表示装置および傷病者受入状況情報表示システム
JP2016224570A (ja) * 2015-05-27 2016-12-28 日本電気株式会社 救急搬送支援システム、サーバ、方法及びプログラム
JP2018077750A (ja) * 2016-11-11 2018-05-17 株式会社ビットエイジ トリアージ支援プログラム及びトリアージ支援システム
JP2020098371A (ja) * 2018-12-17 2020-06-25 Necプラットフォームズ株式会社 トリアージシステム、トリアージ情報提供方法及びトリアージ情報提供プログラム
JP2020173825A (ja) * 2020-06-16 2020-10-22 株式会社セレージャテクノロジー 災害時情報管理システム
JP2021022293A (ja) * 2019-07-30 2021-02-18 株式会社クレシア 救急搬送システム

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101960460B1 (ko) * 2017-12-06 2019-03-20 주식회사 시큐웨어 하이브리드 트리아지 태그를 이용한 재해 관리 시스템

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007128245A (ja) * 2005-11-02 2007-05-24 Keakomu:Kk 救急搬送支援システムとその救急支援サーバ
WO2011024880A1 (ja) * 2009-08-27 2011-03-03 国立大学法人大阪大学 電子トリアージシステム
JP2012058962A (ja) * 2010-09-08 2012-03-22 Hitachi Kokusai Electric Inc 救急搬送先検索システム
WO2012098613A1 (ja) * 2011-01-21 2012-07-26 Aoki Noriaki 救急医療管制支援システム及びサーバ並びに携帯端末
JP2012248146A (ja) * 2011-05-31 2012-12-13 Takuhei Wakayama 救援支援システム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007128245A (ja) * 2005-11-02 2007-05-24 Keakomu:Kk 救急搬送支援システムとその救急支援サーバ
WO2011024880A1 (ja) * 2009-08-27 2011-03-03 国立大学法人大阪大学 電子トリアージシステム
JP2012058962A (ja) * 2010-09-08 2012-03-22 Hitachi Kokusai Electric Inc 救急搬送先検索システム
WO2012098613A1 (ja) * 2011-01-21 2012-07-26 Aoki Noriaki 救急医療管制支援システム及びサーバ並びに携帯端末
JP2012248146A (ja) * 2011-05-31 2012-12-13 Takuhei Wakayama 救援支援システム

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016194764A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 傷病者受入状況情報表示装置および傷病者受入状況情報表示システム
JP2016224570A (ja) * 2015-05-27 2016-12-28 日本電気株式会社 救急搬送支援システム、サーバ、方法及びプログラム
JP2018077750A (ja) * 2016-11-11 2018-05-17 株式会社ビットエイジ トリアージ支援プログラム及びトリアージ支援システム
JP2020098371A (ja) * 2018-12-17 2020-06-25 Necプラットフォームズ株式会社 トリアージシステム、トリアージ情報提供方法及びトリアージ情報提供プログラム
JP2021022293A (ja) * 2019-07-30 2021-02-18 株式会社クレシア 救急搬送システム
JP7012373B2 (ja) 2019-07-30 2022-01-28 株式会社クレシア 救急搬送システム
JP2020173825A (ja) * 2020-06-16 2020-10-22 株式会社セレージャテクノロジー 災害時情報管理システム
JP7076672B2 (ja) 2020-06-16 2022-05-30 株式会社Smart119 災害時情報管理システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6189623B2 (ja) 2017-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6189623B2 (ja) トリアージシステム、サーバ装置およびプログラム
US9801036B2 (en) Initial rescue information collection device, operation method thereof, recording medium, and system
JP6219417B2 (ja) 地域密着型応答システム
JP5670846B2 (ja) トリアージタグ管理システム及びトリアージタグ管理方法
US10511952B2 (en) Emergency determination support system, and a non-transitory computer readable medium having stored thereon an emergency determination support program
CN107038326A (zh) 一种多功能医疗服务系统
US20210043288A1 (en) Individual Health Information Aggregation System
TWI776105B (zh) 個人醫療資訊系統
JP2023052786A (ja) データ提供システム、端末装置、データ提供方法、及びコンピュータプログラム
JP2016164770A (ja) ネットワークシステム、情報処理システムおよび方法
JP2012058962A (ja) 救急搬送先検索システム
JP2006163817A (ja) 病院予約システムと方法およびプログラム
JP5434032B2 (ja) 患者搬送先順位決定システム、方法、及び装置
JP2020204924A (ja) 救急医療支援システム
JP2020109568A (ja) 患者情報提供システム、および患者情報提供方法
JP2002133029A (ja) 救急活動支援装置及び救急業務システム
JP6534171B2 (ja) 呼出支援システム
US20160055741A1 (en) Electronic queuing and notification system
JP6669982B2 (ja) 事後検証支援システム、医療機関サーバ、消防サーバ、事後検証支援方法及びプログラム
JP2014219854A (ja) 救急搬送支援システムおよび救急支援サーバ
US11557189B2 (en) Information processing apparatus, information processing method, and system
JP7444528B2 (ja) 記録管理システム
JP7385264B2 (ja) 記録管理システムおよび入力端末
JP6692787B2 (ja) 救急搬送支援装置および救急搬送支援プログラム
JP6659992B2 (ja) 救急搬送支援システム、サーバ、方法及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160415

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170411

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170607

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170711

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170803

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6189623

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350