JP2010084270A - 異形断面ポリエステル繊維 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】単糸繊度が0.2〜5.0dtexの単糸の横断面形状が4葉の突起部を有したX断面形状であって、その横断面形状が下の(イ)〜(ホ)の要件を同時に満足することを特徴とする異形断面ポリエステル繊維。
(イ)凹部異形度が10以上80以下。
(ロ)異形度が2.6以上6.0以下。
(ハ)突起部異形度が1.6以上5.0以下。
(ニ)空隙率が35%以上60%以下。
(ホ)交差角が95〜130度。
【選択図】図1
Description
(1)単糸繊度が0.2〜5.0dtexの単糸の横断面形状が4葉の突起部を有したX断面形状であって、その横断面形状が下の(イ)〜(ホ)の要件を同時に満足することを特徴とする異形断面ポリエステル繊維。
(イ)凹部異形度(b/a×100)が10以上80以下(但し、隣接する2葉の突起部に接線をひいた接線の距離をa、前記接線から凹部までの最長距離をbとする)
(ロ)異形度(X断面形状の外接円直径/X断面の重心を中心点とした凹部の最深点の2点を通る内接円直径)が2.6以上6.0以下。
(ハ)突起部異形度(d/c)が1.6以上5.0以下。(但し、隣接する凹部の最深点間距離をc、突起部頂点から直線cにひいた垂線の距離をdとする)
(ニ)空隙率((e−f)/e×100)が36%以上60%以下。(但し、隣接する突起部を接線で結んでできる矩形型面積をe、単糸の横断面積をfとする)
(ホ)交差角(θ)が95〜130度。(但し、交差角(θ)とは対向する突起部の頂点を結んだ2本の直線のなす交差角の大きい方とする)
(2)無機粒子を0.06〜5.00重量%含む前記(1)に記載の異形断面ポリエステル繊維。
(へ)口金面から冷却開始位置までの距離(L) 20mm≦L≦40mm
(ト)紡糸温度(T) 285℃≦T≦310℃
(チ)紡糸速度(V) 2000m/分≦V≦4000m/分
(1)吸水性
JIS L1096「バイレック法」(1999)により測定した。この測定で得られる吸水高さが70mmを超えることが好ましい。80mm以上であれば、優れた吸水性を示すといえる。
(2)軽量性
巻き取った糸の巻密度をg/cm3で求め、延伸糸では0.80g/cm3以下、延伸仮撚糸では0.48g/cm3以下であれば軽量性を示すとした。
(3)糸強度
テンシロン引張試験機で試長20cm、引張速度20cm/min、初荷重1/10cN/dtexで引張り、最大強力/繊度により求めた。
(4)伸度
上述した(2)糸強度の引張試験にて最大強力時の伸び率より求めた。
(5)毛羽数
東レエンジニアリング(株)製MULTI POINT FLAY COUNTERを用い、巻き取った糸を400m/minで5分解舒し、毛羽数を測定した。1.5個/2000m以下を高次通過性が問題ないと判断した。
(6)溶融粘度
サンプル0.8gをオルソクロロフェノール10ccに溶解しオストワルド粘度計にて25℃で測定した。
(7)無機粒子含有量測定方法
サンプル5gを磁性ルツボに入れ、電気炉を用いて1000℃で灰化し、灼熱残分を酸化チタンとして重量%で表した。
(8)単糸の横断面写真の撮影方法
パラフィン、ステアリン酸、エチルセルロースからなる包理剤を溶解し、原糸を導入後室温放置により固化させ、包理剤中の原糸を糸軸に直角に切断した糸横断面をCCDカメラにて撮影した。
酸化チタンを含む溶融粘度0.64のポリエチレンテレフタレートを、紡糸温度295℃、図4に示す形状の吐出孔の紡糸口金を用い、冷却開始位置30mmで単体の円筒型の冷却装置で外周方向から糸に対し内吹きの冷却風にて冷却しながら紡速3000m/minにて紡糸し、通常の延伸条件で延伸、または延伸仮撚してX断面ポリエステル繊維を得た。延伸仮撚条件はフリクションタイプの仮撚装置を用い、延伸仮撚速度500m/min、仮撚温度150℃、巻上張力を糸繊度に0.2倍した数値のグラム数とした。さらに得られたポリエステル繊維を平織物とし、それぞれ吸水評価を行った。該ポリエステル繊維の単糸繊度、断面形状、凹部異形度、異形度、突起部異形度、空隙率、交差角度、酸化チタン含有量、糸強度、伸度、毛羽数、軽量性、吸水性結果を表1に示す。毛羽数が少なく高次通過性は安定し、軽量性、吸水性に富んでいた。
実施例1において、繊維断面形状を丸断面にする以外は同様にして紡糸・延伸を行い、丸断面ポリエステル繊維を得た。結果を表2に示す。毛羽数は少なかったが、軽量性は得られず、また、糸表面積が小さくなるため吸水性は不十分であった。
実施例1において、繊維断面形状を十字断面にする以外は同様にして紡糸・延伸を行い、十字断面ポリエステル繊維を得た。結果を表2に示す。毛羽数は少なかったが、単糸が最密充填状態に陥り繊維間の空隙が小さくなるため軽量性、吸水性は不十分となった。
実施例1において、交差角度を135度にする以外は同様にして紡糸・延伸仮撚を行い、X断面ポリエステル繊維を得た。結果を表2に示す。仮撚時に異形断面形状がつぶれるため軽量性、吸水性は不十分となった。
実施例1において、繊維の断面形状を変える以外は同様にして紡糸・延伸を行い、X断面ポリエステル繊維を得た。結果を表2に示す。毛羽数は少なかったが、異形度が小さいため吸水性、軽量性は不十分であった。
実施例1において、繊維の断面形状を変える以外は同様にして紡糸・延伸を行い、X断面ポリエステル繊維を得た。結果を表2に示す。高い軽量性、吸水性が得られたが、高異形による擦過により毛羽数が多く高次通過性が不安定であった。
実施例1において、単糸繊度が0.1dtexの繊維を用いることように変えた以外は同様に紡糸・延伸を行いX断面ポリエステル繊維を得た。結果を表2に示す。高い軽量性、吸水性が得られたが、単糸の糸強度が低いため毛羽数が多くなり高次通過性が不安定であった。
実施例1において、単糸繊度が6.0dtexの繊維を用いることように変えた以外は同様にして紡糸・延伸を行いX断面ポリエステル繊維を得た。結果を表2に示す。毛羽数は少なかったが、単糸繊維間の空隙が小さくなくなるため、軽量性、吸水性とも不十分であった。
b:上記接線aから凹部までの最長距離
c:隣接する凹部の最深点間距離
d:突起部頂点から直線cにひいた垂線の距離
e:隣接する突起部を接線で結んでできる矩形型面積の和
f:単糸の横断面積
g:X断面の重心
h:X断面形状の外接円直径
i:X断面の重心を中心点とした凹部の最深点の2点を通る内接円直径
Claims (3)
- 単糸繊度が0.2〜5.0dtexの単糸の横断面形状が4葉の突起部を有したX断面形状であって、その横断面形状が(イ)〜(ホ)の要件を同時に満足することを特徴とする異形断面ポリエステル繊維。
(イ)凹部異形度(b/a×100)が10以上80以下。(但し、隣接する2葉の突起部に接線をひいた接線の距離をa、前記接線から凹部までの最長距離をbとする)
(ロ)異形度(X断面形状の外接円直径/X断面の重心を中心点とした凹部の最深点の2点を通る内接円直径)が2.6以上6.0以下。
(ハ)突起部異形度(d/c)が1.6以上5.0以下。(但し、隣接する凹部の最深点間距離をc、突起部頂点から直線cにひいた垂線の距離をdとする)
(ニ)空隙率((e−f)/e×100)が36%以上60%以下。(但し、隣接する突起部を接線で結んでできる矩形型面積をe、単糸の横断面積をfとする)
(ホ)交差角(θ)が95〜130度。(但し、交差角(θ)とは対向する突起部の頂点を結んだ2本の直線のなす交差角の大きい方とする) - 無機粒子を0.06〜5.00重量%含む請求項1記載の異形断面ポリエステル繊維。
- 糸強度が1.5〜5.0cN/dtex、伸度が20〜200%である請求項1または2に記載の異形断面ポリエステル繊維。
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