JP2010083948A - ポリブチレンテレフタレートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
異物の原因となる化合物を生成することなく、安定して連続的に供給できるため、機械的強度に優れる高品質のポリブチレンテレフタレートを安定して製造する方法を提供する。
【解決手段】
テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸と1,4−ブタンジオールを主成分とするジオールとを、エステル化反応させた後、次いで重縮合反応させてポリブチレンテレフタレートを製造する方法であって、エステル化反応槽へ添加する有機チタン化合物中のジオール化合物含有量が5重量%以下であるポリブチレンテレフタレートの製造方法。
【選択図】なし
Description
(1)テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸と1,4−ブタンジオールを主成分とするジオールとを、エステル化反応させた後、次いで重縮合反応させてポリブチレンテレフタレートを製造する方法であって、エステル化反応槽へ添加する有機チタン化合物中のジオール化合物含有量が5重量%以下であるポリブチレンテレフタレートの製造方法、
(2)エステル化反応槽へ添加する有機チタン化合物を、ジカルボン酸とジオールとのスラリー中及び/またはエステル化反応槽付属の精留塔底部から還流されるジオール中へ添加する(1)記載のポリブチレンテレフタレートの製造方法、
(3)有機チタン化合物中のジオールが、1,4−ブタンジオールである(1)または(2)に記載のポリブチレンテレフタレートの製造方法、
(4)有機チタン化合物がテトラ−n−ブチルチタネートである(1)から(3)のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレートの製造方法を提供するものである。
(R1O)nTi(OR2)4−n
(ただし、R1、R2は炭素数1〜10の脂肪族、脂環族または芳香族の炭化水素基、nは0〜4の数字(小数含む)である。)で表されるチタン酸エステルおよび縮合物である。
反射法によりスガ試験機社製カラーテスターSC−3−CH型を用いて、JIS Z 8730(1970年3月1日制定)の参考1に記載されるLab表色系におけるハンターの色差式の色座標b値を測定した。測定は、電源投入後4時間以上放置し、予め装置を十分安定させた後、内径60mm、深さ30mm、受光部が石英ガラス製である測定セルに試料ペレットをすり切り位置まで充填し、測定セルの向きを90度ずつ4方向変えて測定し、その平均値をもって値とした。
ウベローデ型粘度計とo−クロロフェノールを用い、25℃において、ポリブチレンテレフタレートの濃度1.0dl/g、0.5dl/g及び0.25dl/gの溶液粘度を測定し、粘度数を濃度0に外挿し求めた。
反応物2.0gをo−クレゾール/クロロホルム溶媒(2/1)50mlに加熱溶解し、冷却後、クロロホルム30mlを加え、さらに、12%メタノール性塩化リチウム溶液を5ml添加する。得られた溶液をエタノール性水酸化カリウムで電位差滴定を行い、カルボキシル末端量(eq/t)を得た。
試料ポリマー5.4gをフェノール/四塩化エタン(60:40wt%)の混合溶媒40mlに100℃で2時間加熱溶解し、この溶液を光路長30mmのセルに入れて積分式ヘーズメーター(スガ試験機:HZ−2)でヘイズを測定した。
濾過試験終了後のポリマーが付着した焼結繊維フィルターを取り出し、O−クロロフェノール20ml、100℃で2時間撹拌・溶解させ、それを50μmのミリポア社製テフロン(登録商標)メンブレンフィルターで濾過した。更にその濾液を5μmのミリポア社製のテフロン(登録商標)メンブレンフィルターで再濾過し、それらを50℃で一晩真空乾燥した後、重量を測定し、フィルター濾上物の重量を濾過したポリマー量で割ることで異物含有量を算出した。また、異物の大きさについては、上記単離した異物をSEM観察して、得られた画像はイメージアナライザーを用いて、異物の粒径分布を測定した。SEMには、キーエンス社製(VE−8800)を用いた。
スラリー化槽、スラリー貯槽、エステル化反応槽1基、予備重合槽1基、最終重合機1基、ペレタイザーを直列に配した製造装置を用いた。
実施例1において、エステル化反応へ用いた触媒は、1,4−ブタンジオール化合物の含有量が1重量%であり、触媒添加温度が40℃で、エステル化反応へ用いた触媒を原料スラリーラインへ0.404重量部/時で添加したこと以外は、実施例1と同様に行った。その結果、ポリマーフィルターの交換周期は、11日間であり、十分長かった。
実施例1において、エステル化反応へ用いた触媒は、1,4−ブタンジオール化合物の含有量が5重量%であり、触媒添加温度が60℃で、エステル化反応へ用いた触媒を0.421重量部/時でエステル化反応槽へ添加したこと以外は、実施例1と同様に行った。その結果、ポリマーフィルターの交換周期は、9日間であり、十分長かった。製造されたポリブチレンテレフタレートの品質は良好であった。
実施例1において、エステル化反応へ用いた触媒は、1,4−ブタンジオール化合物の含有量が90重量%であり、触媒添加温度が110℃で、エステル化反応へ用いた触媒を4.000重量部/時でエステル化反応槽付属の還流ラインへ添加したこと以外は実施例1と同様に行った。その結果、ポリマーフィルターの交換周期が5日間と短くなり、ペレット中の異物含有量も増加する結果となった。
実施例1において、エステル化反応へ用いた触媒は、1,4−ブタンジオール化合物の含有量が80重量%であり、触媒添加温度が110℃で、エステル化反応へ用いた触媒を2.000重量部/時で原料スラリーラインへ添加したこと以外は実施例1と同様に行った。その結果、ポリマーフィルターの交換周期は1日間と短くなり、ペレット中の異物含有量も更に増加する結果であった。
実施例1において、エステル化反応へ用いた触媒は、1,4−ブタンジオール化合物の含有量が20重量%であり、触媒添加温度が80℃で、エステル化反応へ用いた触媒を0.500重量部/時でエステル化反応槽へ添加したこと以外は実施例1と同様に行った。その結果、ポリマーフィルターの交換周期は1日間となり、短い結果であり、ペレット中の異物含有量も高い結果であった。
実施例1において、エステル化反応へ用いた触媒は、1,4−ブタンジオール化合物の含有量が94重量%であり、触媒添加温度が60℃で、エステル化反応へ用いた触媒を6.667重量部/時でエステル化反応槽付属の還流ラインへ添加したこと以外は実施例1と同様に行った。その結果、ポリマーフィルターの交換周期は1日間となり、大量の異物がフィルターに付着していることが確認され、ペレット中の異物も非常に多い結果であった。
実施例1において、エステル化反応へ用いた触媒は、1,4−ブタンジオール化合物の含有量が6重量%であり、触媒添加温度が60℃で、エステル化反応へ用いた触媒を0.426重量部/時で原料スラリーラインへ添加したこと以外は実施例1と同様に行った。その結果、ポリマーフィルターの交換周期は5日間となり、ポリマーフィルターの交換周期は短く、異物含有量も高めであった。
実施例1において、エステル化反応へ用いた触媒は、1,4−ブタンジオール化合物の含有量が10重量%であり、触媒添加温度が100℃で、エステル化反応へ用いた触媒を0.444重量部/時でエステル化反応槽へ添加したこと以外は実施例1と同様に行った。その結果、ポリマーフィルターの交換周期は3日間であり、異物含有量も多く、品質の改善は見られない結果であった。
Claims (4)
- テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸と1,4−ブタンジオールを主成分とするジオールとを、エステル化反応させた後、次いで重縮合反応させてポリブチレンテレフタレートを製造する方法であって、エステル化反応槽へ添加する有機チタン化合物中のジオール化合物含有量が5重量%以下であるポリブチレンテレフタレートの製造方法。
- エステル化反応槽へ添加する有機チタン化合物を、ジカルボン酸とジオールとのスラリー中、及び/または、エステル化反応槽付属の精留塔底部から還流されるジオール中へ添加する請求項1記載のポリブチレンテレフタレートの製造方法。
- 有機チタン化合物中のジオールが、1,4−ブタンジオールである請求項1または請求項2に記載のポリブチレンテレフタレートの製造方法。
- 有機チタン化合物が、テトラ−n−ブチルチタネートである請求項1から請求項3のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレートの製造方法。
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