JP2010077618A - 電子キー - Google Patents

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Hiroshi Tsuruta
浩 鶴田
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Abstract

【課題】ホルダー部が軟質な材料で被覆され、しかも高い意匠性や商品性を備える電子キーを提供する。
【解決手段】ホルダー部3aが上部ケース部1と下部ケース部2により構成される電子キー3である。上部ケース部1は、互いの間に収容空間を形成するように一体化される第1インナーケース1a及び第3インナーケース13と、収容空間内に収容されるとともに第3インナーケース13に載置固定される回路基板12と、軟質な材料により形成され、第1インナーケース1aを被覆する上部被覆部材1bとを備える。下部ケース部2は、第1インナーケース1aに係合固定される第2インナーケース2aと、軟質な材料により形成され、第2インナーケース2aを被覆するとともに上部被覆部材1bと共にホルダー部3aの表層部分を構成する下部被覆部材2bとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、送信機を内蔵し、対象物と無線通信を行うことで、該対象物に設けられた機器の制御を行うことができる電子キーに関する。
従来、四輪自動車等の車両には、ユーザによって所持される電子キーと当該車両に設けられた通信制御装置(ECU等)との間で無線通信を介してID認証を行い、該ID認証成立を条件として、同通信制御装置が同車両に設けられたドア施解錠装置やエンジン始動装置等の各種車載機器の動作の制御を実行するようにしたリモートキーレスエントリ(RKE:Remote Keyless Entry)システムが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
この種のリモートキーレスエントリシステムにおいては、図5に示すような構造の電子キー53が使用されている場合がある。
即ち、図5に示すように、該電子キー53は、キープレート52kを固定する上部ケース部51と、表面(裏面)に意匠面が形成された下部ケース部52とが一体化されてなるホルダー部53aを備えている。この上部ケース部51及び下部ケース部52は、互いの間に第1収容空間53sを形成するように各周縁部同士にて相係合されるように構成されている。
前記上部ケース部51は、硬質な樹脂材料からなる第1ケース部材51aと、該第1ケース部材51aの表面に押圧面が露出するように配置固定され、押下操作により電子キー53に所定の機能が実行される2個の押ボタン部材50B1,50B2と、該押ボタン部材50B1,50B2を同第1ケース部材51aの内側から支持するとともに前記第1収容空間53sを外部から液密とするゴム製の第1シート部材50rとを備えている。また、下部ケース部52は、硬質な樹脂材料からなる第2ケース部材52aを備えている。
そして、前記第1収容空間53sには、互いの間に第2収容空間54sを形成するように各周縁部同士にて相係合される第1インナーケース50a及び第2インナーケース50bが収容されている。そして、この第2収容空間54sには、車両に設けた通信制御装置と無線通信を行う送信回路を実装した回路基板62が収容されている。
この回路基板62は、電池56を収容する図示しないケース部材を介して第2インナーケース50bに固設されており、同回路基板62には、前記各押ボタン部材50B1,50B2の押下操作をそれぞれ検知する2個のスイッチ部50S1,50S2が実装されている。さらに、前記第1インナーケース50aの内側には、前記第2収容空間54sを外部から密封すべく第2シート部材51rが配設されている。この第2シート部材51rは、前記各押ボタン部材50B1,50B2と各スイッチ部50S1,50S2との間に介在されており、第1インナーケース50aに2箇所透設された透孔(図示せず)を通して各押ボタン部材50B1,50B2の押圧力が各スイッチ部50S1,50S2に伝達されるように軟質なシリコンゴムにより形成されている。
この電子キー53では、送信回路を実装した回路基板62を第2収容空間54sに収容した第1インナーケース50a及び第2インナーケース50bによって無線通信機能を有する送信機が構成されている。
また、この電子キー53は、手に馴染む形態を有しており、取り扱いも至極容易であって輸出車を含む多様な車種に対応可能とされている。
特開2006−22567号公報
ところで、欧州仕様車においては、運転席の近傍の特定エリアから電子キーのホルダー部(キーグリップ部)の位置が外れるような場合、当該ホルダー部を軟質な材料で被覆するように所謂「内突法規」によって規制がなされている。
このような法規制に対応し、前記した電子キー53において、硬質な材料からなるホルダー部53aをそのまま軟質な材料で被覆するのではホルダー部53aと同軟質材料との調和がとれずに美観が損なわれ、意匠性が低下する問題がある。しかも、このようにホルダー部53aを軟質な材料でそのまま被覆した場合には、同ホルダー部53aの厚さが厚くなり、商品性が損なわれる問題もある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ホルダー部が軟質な材料で被覆され、しかも高い意匠性や商品性を備える電子キーを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、対象物に設けた通信制御装置と無線通信を行う送信回路を実装する回路基板を内蔵する上部ケース部と、キープレートを固定する下部ケース部とが組み合わされてユーザの手指により把持されるホルダー部を構成する電子キーであって、前記上部ケース部は、互いの間に収容空間を形成するように一体化される第1インナーケース及び第3インナーケースと、前記収容空間内に収容されるとともに前記第3インナーケースに固定される前記回路基板と、軟質な材料により形成され、前記第1インナーケースを被覆する上部被覆部材とを備え、前記下部ケース部は、前記第1インナーケースに固定される第2インナーケースと、軟質な材料により形成され、該第2インナーケースを被覆し、且つ前記上部被覆部材と共に当該ホルダー部の表層部分を構成する下部被覆部材とを備えたこと、を要旨とする。
同構成によれば、電子キーのホルダー部は、いずれも軟質な材料からなる上部被覆部材及び下部被覆部材を自身の表層部分としているので、ホルダー部と軟質な材料との一体的な調和がなされ、高い意匠性を備えるものとなるとともに、欧州仕様車に要求される「内突法規」に適合したものとなる。さらに、ホルダー部内に配置されるインナーケースが3個のみとなり、全体として構成部材の点数が減少するため、上部被覆部材及び下部被覆部材の存在があっても、薄型化が図れ、商品性が向上するようにもなる。しかも、上部ケース部は、キープレートを含まず、且つ、送信回路を含んでユニット化されるので、上部ケース部のみを携帯し、遠隔で対象物に設けた各種機器を動作させるために活用することができる。また、無線通信機能を有し、送信機として機能する上部ケース部と、キープレートを固定し、メカニカル錠として機能する下部ケース部とを組み合わせることで電子キーが完成するので、機能や特性の異なる上部ケース部と下部ケース部をそれぞれ別の工程や場所で製作することが可能となり、電子キーの製造を合理化することができる。さらに、キープレートが下部ケース部に固定されているので、上部ケース部を用いることなく下部ケース部のみで上部ケース部が電池切れや故障で使用できない場合の非常用のメカニカル錠として使用できるようにもなる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子キーにおいて、前記上部ケース部は、前記第1インナーケース及び前記上部被覆部材を通して、押圧面をホルダー部の表面から露出させる押ボタン部材をさらに備え、前記回路基板には、前記押ボタン部材の押下操作を検知し、前記送信回路から前記通信制御装置に所定の機能を実行させるための信号を送信させるスイッチ部が実装されるとともに、前記第1インナーケースと回路基板との間には、軟質な材料により形成され、前記押ボタン部材を当該第1インナーケースの内側から支持するとともに前記収容空間を外部から液密とするシート部材が介在されていること、を要旨とする。
同構成によれば、送信機として機能する上部ケース部の押ボタン部材の押下操作によって、例えば、対象物の通信制御装置を介して、遠隔でドアの施解錠操作等が実現できるので、対象物のユーザの利便性が向上するようになる。しかも、送信回路を実装した回路基板のスイッチ部と押ボタン部材との間に、一個のシート部材のみを介在させることで、同押ボタン部材を当該第1インナーケースの内側から支持するとともに、回路基板を収容した収容空間を外部から液密とする(防滴構造とする)ことが可能となるので、シート部材の効率的な利用が図れ、部品点数の削減に資するとともに、送信回路の防水性が確保されるようにもなる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の電子キーにおいて、前記第1インナーケース及び上部被覆部材、並びに、前記第2インナーケース及び下部被覆部材は、それぞれ、2色成形又はインサート成形によって一体化されていること、を要旨とする。
同構成によれば、第1インナーケース及び上部被覆部材、並びに、第2インナーケース及び下部被覆部材は、2色成形又はインサート成形によって一体化されているので、製作が容易となるとともに意匠性が向上するようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電子キーにおいて、前記第1及び第3インナーケースは、溶着により一体化されていること、を要旨とする。
同構成によれば、上部ケース部の構成部材である第1及び第3インナーケースは、溶着により一体化されているので、上部ケース部が容易に構成できるとともに、回路基板を収容する収容空間が安定して形成されるようになる。
本発明によれば、ホルダー部が軟質な材料で被覆され、しかも高い意匠性や商品性を備える電子キーを提供することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の電子キー3は、四輪自動車である車両に設けられたリモートキーレスエントリシステムに用いられるものであり、ユーザの手指により把持されるホルダー部3aと、前記車両のドアのシリンダに挿入されるキープレート2kとを備えている。
前記ホルダー部3aは、車両に設けた受信機と無線通信を行う送信回路(アンテナを含む)を実装する回路基板12を内蔵する上部ケース部1と、前記キープレート2kを固定する下部ケース部2とが組み合わされ、一体化されてなる。
前記上部ケース部1は、いずれも有天四角筒状の第1インナーケース1a及び第3インナーケース13と、該第3インナーケース13に載置固定される前記回路基板12と、前記第1インナーケース1aを被覆する上部被覆部材1bとを備えている。この第3インナーケース13の天板には、矩形状の突出部13aが上方に向け突出形成されており、該突出部13a内に回路基板12が配置され固定されている。これにより、回路基板12の第3インナーケース13に対するがたつきが防止されている。
図2(a)及び図2(b)に示すように、前記第1インナーケース1a及び第3インナーケース13は、互いの間に収容空間1vを形成するように一体化される。具体的には、第1及び第3インナーケース1a,13は、互いの周縁部1t,13tにおいて樹脂溶着(溶着)により一体化されている。そして、前記回路基板12は、この収容空間1v内に収容されている。ここで樹脂溶着としては、例えば、レーザ溶着や振動溶着等を用いることができる。
前記第1インナーケース1a及び第3インナーケース13は、いずれも硬質な(高剛性の)材料、例えば、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)にグラスファイバー(GF)を混合した複合材料を用いて形成されている。また、上部被覆部材1bは、軟質な(柔軟な)材料、例えば、スチレン系エラストマーを用いて形成されている。
尚、図1、図2(a)、及び図2(b)に示す上部ケース部1では、前記第3インナーケース13には、電池16が収容されている。該電池16は、第3インナーケース13の天板に透設された円形の透孔13hを通して、且つ、−(マイナス)電極用の弾性を有する金属製端子1mと、+(プラス)電極用の半月形の金属製端子1nとを介して前記回路基板12に電気的に接続され、これにより同回路基板12に電力を供給するようになっている。
詳しくは、この電池16は、前記第3インナーケース13に4個の小ねじn,…を用いて固定される電池蓋15と、当該第3インナーケース13と電池蓋15との間をシールするO−リング14によって、同第3インナーケース13内に液密な状態で収容されている。このように上部ケース部1において、第3インナーケース13の下面に電池蓋15が設けられているので、電池蓋15の取り外しが容易に行なえ、電池16の交換が簡単に行なえるようになる。
本実施形態において、上部ケース部1は、前記第1インナーケース1a及び上部被覆部材1bを通して、押圧面を露出させる2個の押ボタン部材B1,B2をさらに備えている。詳しくは、この押ボタン部材B1,B2は、第1インナーケース1aの天板の2箇所に透設された透孔10a,10b、及び、該透孔10a,10bを包囲するように上部被覆部材1bに透設された透孔10h1を通して押圧面をホルダー部3aの表面から露出させている。
そして、前記回路基板12には、前記各押ボタン部材B1,B2の押下操作を検知し、前記送信回路から前記通信制御装置に所定の機能(ここではドアの施解錠操作)を実行させるための信号(施解錠信号)を送信させるスイッチ部S1,S2が実装されている。
前記第1インナーケース1aと回路基板12との間には、各押ボタン部材B1,B2を当該第1インナーケース1aの内側から支持するとともに前記収容空間1vを外部から液密とする有天四角筒状のシート部材11が介在されている。このシート部材11は、各押ボタン部材B1,B2と各スイッチ部S1,S2との間に介在されており、各押ボタン部材B1,B2の押圧力が各スイッチ部S1,S2に伝達されるように軟質なシリコンゴムにより形成されている。そして、同シート部材11は、その周縁部11aが第1インナーケース1aの内側の段差部1dと、第3インナーケース13の矩形状の突出部13aとの間に挟圧された状態で当該突出部13aと接合されている。このため、回路基板12は、前述したように突出部13a内に配置されているので、第1インナーケース1a、シート部材11、第3インナーケース13、O−リング14、及び電池蓋15によってほぼ完全に防滴化された状態となる。
以上のように、本実施形態において、上部ケース部1は、単独で車両に設けた受信機(レシーバ)と無線通信を行う送信機(トランスミッタ)として機能する。
一方、前記下部ケース部2は、前記第1インナーケース1aに係合固定される有底四角筒状の第2インナーケース2aと、該第2インナーケース2aを被覆し、且つ前記上部被覆部材1bと共に当該ホルダー部3aの表層部分を構成する下部被覆部材2bとを備えている。この第2インナーケース2aは、前記第1インナーケース1a及び第3インナーケース13と同様、硬質な材料、例えば、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)にグラスファイバー(GF)を混在させた複合材料を用いて形成されている。また、下部被覆部材2bは、前記上部被覆部材1bと同様、軟質な材料、例えば、スチレン系エラストマーを用いて形成されている。
前記第2インナーケース2aには、前記上部ケース部1の第3インナーケース13を電池16とともに収納する四角柱状の収納凹部20bが設けられるとともに、前記キープレート2kの基端部を埋没固定するための膨出部20aが形成されている。
そして、図1及び図2(a)に示すように、本実施形態の電子キー3では、上部ケース部1の上部被覆部材1b及び下部ケース部2の下部被覆部材2bのキープレート2kと反対側(図1の前方側)には、それぞれ、互いに連通するように第1貫通孔10h2及び第2貫通孔2hが貫通形成されている。そして、これら第1貫通孔10h2及び第2貫通孔2hが連通することで、キーリングが挿着可能となる挿着孔1hが形成される。
本実施形態では、図3に併せ示すように、前記第1インナーケース1aは、キープレート2kと反対側(図1の前方側)に下方に突出するように設けられ、先端が鉤状とされた係合部1pを前記第2インナーケース2aの収納凹部20b内に凹設した被係合部2pに係合させることで当該第2インナーケース2aに係合固定される。さらに、前記上部ケース部1は、その第3インナーケース13を電池16とともに前記第2インナーケース2aの収納凹部20b内に収納させるとともに、ボルトbを上部被覆部材1bの挿通孔1c、第2インナーケース2aの膨出部20aの貫通孔2c、及びキープレート2kの基端部の貫通孔2kaに螺合固定させることで下部ケース部2に固定され、一体化される(図4(b)参照)。このとき、第1貫通孔10h2及び第2貫通孔2hが連通し、挿着孔1hが形成される。これにより、図4(a)〜図4(c)に示す電子キー3が組み立てられる。
尚、本実施形態において、第1インナーケース1a及び上部被覆部材1b、並びに、第2インナーケース2a及び下部被覆部材2bは、それぞれ、所謂2色成形によって一体成形されている。ここで2色成形とは、異なる種類の樹脂を組み合わせるため、金型内に一方の樹脂(又はエラストマー)を注入して固化させて成形物を成形し、連続して同一の金型内に他方の樹脂(又はエラストマー)を注入して固化させ、異なる樹脂からなる成形物を一体的に成形する従来周知の方法である。この場合、樹脂間の接着性を確保する観点から、前述したように、第1インナーケース1a及び第2インナーケース2aには、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)にグラスファイバー(GF)を混在させた複合材料を用いるとともに、上部被覆部材1b及び下部被覆部材2bには、スチレン系エラストマーを用いることが好ましい。即ち、本実施形態では、金型内にポリプロピレン樹脂を注入して第1インナーケース1a又は第2インナーケース2aを成形し、続いて同一の金型内にスチレン系エラストマーを注入して固化させ、第1インナーケース1aを上部被覆部材1bで被覆するか、或いは、第2インナーケース2aを下部被覆部材2bで被覆することができる。
ここで、第1インナーケース1a及び第2インナーケース2aには、ポリカーボネート(PC)とポリブチレンテレフタレート(PBT)のアロイ樹脂、又は、ポリカーボネート(PC)とポリエチレンテレフタレート(PET)のアロイ樹脂を用いることもできる。この場合、上部被覆部材1b及び下部被覆部材2bには、樹脂間の接着性を確保する観点から、ポリエチレン系エラストマーを用いることが好ましい。
図4(a)に示すように、電子キー3の上部ケース部1の表面には、2個の押ボタン部材B1,B2が押下操作可能に設けられ、押ボタン部材B1の押圧面には、施錠マークが施されており、押ボタン部材B2の押圧面には、解錠マークが施されている。そして、押ボタン部材B1を押下操作することにより、前記スイッチ部S1を介して回路基板12の送信回路に解錠信号が出力され、当該送信回路から車両に設けた通信制御装置に解錠信号が送信され、車両のドア施解錠装置を介して当該車両のドアが解錠される。また、押ボタン部材B2を押下操作することにより、前記スイッチ部S2を介して回路基板12の送信回路に施錠信号が出力され、当該送信回路から車両に設けた通信制御装置に施錠信号が送信され、車両のドア施解錠装置を介して当該車両のドアが施錠される。
一方、図4(b)及び図4(c)に示すように、電子キー3の下部ケース部2の裏面には、当該電子キー3の出所を表示する商号商標(図では楕円とT字を組み合わせたマーク)が表示される意匠面2fが設けられている。
図4(a)〜図4(c)に示すように、上部被覆部材1b及び下部被覆部材2bは、その角部及び隅部がR状に面取り成形されている。このため、上部被覆部材1b及び下部被覆部材2bが軟質な材料で形成されていることと相俟って、さらにホルダー部3aの感触を柔和なものとしている。
本実施形態の電子キー3によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)電子キー3のホルダー部3aは、いずれも軟質な材料からなる上部被覆部材1b及び下部被覆部材2bを自身の表層部分としているので、ホルダー部3aと軟質な材料との一体的な調和がなされ、高い意匠性を備えるものとなるとともに、欧州仕様車に要求される「内突法規」に適合したものとなる。
(2)送信回路を実装する回路基板12は、いずれも硬質な材料からなる第1インナーケース1a及び第3インナーケース13に包囲された状態で収容空間1v内に収容されるので、破損される虞もない。
(3)ホルダー部3a内に配置されるケース部材が3個のみ(第1インナーケース1a、第2インナーケース2a、及び第3インナーケース13)となり(背景技術では上部ケース部51、下部ケース部52、第1インナーケース53、及び第2インナーケース54の4個)、全体として構成部材の点数が減少するため、上部被覆部材1b及び下部被覆部材2bの存在があっても、薄型化が図れ、商品性が向上するようになる。
(4)上部ケース部1は、キープレート2kを含まず、且つ、送信回路を含んでユニット化されるので、上部ケース部1のみを携帯し、遠隔で車両に設けたドア施解錠装置やエンジン始動装置等の各種車載機器を動作させるために活用することができる。
(5)無線通信機能を有し、送信機として機能する上部ケース部1と、キープレート2kを固定し、メカニカル錠として機能する下部ケース部2とを組み合わせることで電子キー3が完成するので、機能や特性の異なる上部ケース部1と下部ケース部2をそれぞれ別の工程やメーカーで製作することが可能となり、電子キー3の製造を合理化することができる。
(6)キープレート2kが下部ケース部2に固定されているので、上部ケース部1を用いることなく下部ケース部2のみで上部ケース部1が電池切れや故障で使用できない場合の非常用のメカニカル錠として使用できるようになる。
(7)送信機として機能する上部ケース部1の押ボタン部材B1,B2の押下操作によって、車両の通信制御装置及びドア施解錠装置を介して、遠隔で車両のドアの施解錠操作が実現できるので、当該車両のユーザの利便性が向上するようになる。
(8)送信回路を実装した回路基板12のスイッチ部S1,S2と押ボタン部材B1,B2との間に、一個のシート部材11のみを介在させることで、同押ボタン部材B1,B2を当該第1インナーケース1aの内側から支持するとともに、回路基板12を収容した収容空間1vを外部から液密とする(防滴構造とする)ことが可能となるので、シート部材11の効率的な利用が図れ、部品点数の削減に資するとともに、送信回路(回路基板12)の防水性が確保されるようにもなる。
(9)第1インナーケース1a及び上部被覆部材1b、並びに、第2インナーケース2a及び下部被覆部材2bは、それぞれ、2色成形によって一体化されているので、製作が容易となるとともに意匠性が向上するようになる。
(10)上部ケース部1の構成部材である第1インナーケース1a及び第3インナーケース13は、樹脂溶着(溶着)により一体化されているので、上部ケース部1が容易に構成できるとともに、回路基板12を収容する収容空間1vが安定して形成されるようになる。
尚、上記実施形態は以下のように変形してもよい。
・上記実施形態では、第1インナーケース1a及び上部被覆部材1b、並びに、第2インナーケース2a及び下部被覆部材2bは、それぞれ、2色成形によって一体成形した。しかしこれに限られず、所謂インサート成形によって一体成形することも可能である。具体的には、金型内にインサート部材である第1インナーケース1a又は第2インナーケース2aを装填した後、樹脂を注入してインサート部材を溶融樹脂で包囲して固化させ、上部被覆部材1b及び下部被覆部材2bを形成することで前記第1又は第2インナーケース1a,2aを被覆させる。この場合、樹脂間の接着性を確保する観点から、第1インナーケース1a及び第2インナーケース2aには、ナイロン66樹脂(PA66樹脂)にグラスファイバー(GF)を混合した複合材料、ポリカーボネート(PC)とポリブチレンテレフタレート(PBT)のアロイ樹脂、又は、ポリカーボネート(PC)とポリエチレンテレフタレート(PET)のアロイ樹脂を用いるとともに、上部被覆部材1b及び下部被覆部材2bには、ポリ塩化ビニル(PVC)を用いることが好ましい。
・上記実施形態では、第1インナーケース1aの係合部1pと第2インナーケース2aの被係合部2pとの係合、及び、ボルトbを用いた固定により、上部ケース部1及び下部ケース部2を一体化することでホルダー部3aを構成した。しかしこれに限られず、上部ケース部1及び下部ケース部2は、第1インナーケース1aと第2インナーケース2aとにそれぞれ設けたスナップフィット構造によって一体化することも可能である。この構成によれば、上部ケース部1と下部ケース部2とをボルト等の別部材を用いることなく容易に一体化させるとともに分離させることができるようになる。
・上記実施形態では、対象物を移動体である車両(四輪自動車)としたが、これに限られず、対象物は不動産である住宅等とすることも可能である。
・上記実施形態では、電子キー3の上部ケース部1に設けた押ボタン部材B1,B2は、車両のドア施解錠装置を介してドアを遠隔で施解錠操作するためのものとした。しかしこれに限られず、押ボタン部材B1,B2は、車両のエンジン始動装置を介してエンジンを遠隔で始動停止操作するためのものであってもよい。さらに押ボタン部材は、2個に限られず、その他の遠隔操作を実現するために3個以上設けることもできる。
・上記実施形態では、下部ケース部2の第2インナーケース2aには、所謂イモビライザー機能を実現するトランスポンダ(電池不要の発信器)を固設することもできる。これにより、無線通信機能を備えず、且つ、非常用のメカニカル錠として使用できる下部ケース部2のみで、ドアの手動による解錠、及び、エンジンの始動を実現することができるようになる。このトランスポンダは、第2インナーケース2aに設けた凹部に緩く設置し、第2インナーケース2aと共に金型内に固定した後、下部被覆部材2bとなる樹脂材料を用いてインサート成形により当該第2インナーケース2aに一体化することができる。これによりトランスポンダに外部から加わる衝撃を緩和することができるようになる。ここで、トランスポンダとは、受信機の磁気発生装置が発生する磁気を受けると、その磁気エネルギーを電気エネルギーに変換して電力を発生し、該電力によりIDコードを含む電波を無線送信するものである。
・上記実施形態では、第1インナーケース1a及び第2インナーケース2aは、いずれも硬質な材料により形成したが、上部被覆部材1b及び下部被覆部材2bと同様、軟質な材料により形成することもできる。
上記実施形態では、4個の小ねじn,…により第3インナーケース13に固定される電池蓋15を用いて電池16を第3インナーケース13内に封入したが、該電池蓋15は、第3インナーケース13に螺合固定される構造のものであってもよい。これによれば、部品点数の削減を図れるとともに、電池交換が容易化され、電子キー3のメンテナンス性を向上することができる。
さらに、前記した実施形態および変形例より把握できる技術的思想について以下に記載する。
○請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電子キーにおいて、前記第2インナーケースには、イモビライザー機能を実現するトランスポンダが固設されている電子キー。
同構成によれば、下部ケース部の第2インナーケースには、イモビライザー機能を実現するトランスポンダが固設されているので、下部ケース部のみで、ドアの解錠及びエンジンの始動を行うことができるようになる。
本実施形態に係る電子キーの斜視分解図。 (a)は、図4(a)に示す電子キーのA−A線断面図、(b)は、図4(a)に示す電子キーのB−B線断面図。 本実施形態に係る電子キーを組み立てる状態を示す作用図。 (a)は、本実施形態に係る電子キーの正面図(上方正面図)、(b)は、同電子キーの側面図、(c)は、同電子キーの裏面図(下方正面図)。 従来例に係る電子キーの要部断面図。
符号の説明
1…上部ケース部、1a…第1インナーケース、1b…上部被覆部材、2…下部ケース部、2a…第2インナーケース、2b…下部被覆部材、2k…キープレート、3…電子キー、3a…ホルダー部、12…回路基板、13…第3インナーケース。

Claims (4)

  1. 対象物に設けた通信制御装置と無線通信を行う送信回路を実装する回路基板を内蔵する上部ケース部と、キープレートを固定する下部ケース部とが組み合わされてユーザの手指により把持されるホルダー部を構成する電子キーであって、
    前記上部ケース部は、互いの間に収容空間を形成するように一体化される第1インナーケース及び第3インナーケースと、前記収容空間内に収容されるとともに前記第3インナーケースに固定される前記回路基板と、軟質な材料により形成され、前記第1インナーケースを被覆する上部被覆部材とを備え、
    前記下部ケース部は、前記第1インナーケースに固定される第2インナーケースと、軟質な材料により形成され、該第2インナーケースを被覆し、且つ前記上部被覆部材と共に当該ホルダー部の表層部分を構成する下部被覆部材とを備えたことを特徴とする電子キー。
  2. 請求項1に記載の電子キーにおいて、
    前記上部ケース部は、前記第1インナーケース及び前記上部被覆部材を通して、押圧面をホルダー部の表面から露出させる押ボタン部材をさらに備え、
    前記回路基板には、前記押ボタン部材の押下操作を検知し、前記送信回路から前記通信制御装置に所定の機能を実行させるための信号を送信させるスイッチ部が実装されるとともに、前記第1インナーケースと回路基板との間には、軟質な材料により形成され、前記押ボタン部材を当該第1インナーケースの内側から支持するとともに前記収容空間を外部から液密とするシート部材が介在されている電子キー。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電子キーにおいて、
    前記第1インナーケース及び上部被覆部材、並びに、前記第2インナーケース及び下部被覆部材は、それぞれ、2色成形又はインサート成形によって一体化されている電子キー。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電子キーにおいて、
    前記第1及び第3インナーケースは、溶着により一体化されている電子キー。
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