JPH08184227A - 電子部品埋め込みキー - Google Patents

電子部品埋め込みキー

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JPH08184227A
JPH08184227A JP32777994A JP32777994A JPH08184227A JP H08184227 A JPH08184227 A JP H08184227A JP 32777994 A JP32777994 A JP 32777994A JP 32777994 A JP32777994 A JP 32777994A JP H08184227 A JPH08184227 A JP H08184227A
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Hiroyuki Sugiyama
浩之 杉山
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    • G07CTIME OR ATTENDANCE REGISTERS; REGISTERING OR INDICATING THE WORKING OF MACHINES; GENERATING RANDOM NUMBERS; VOTING OR LOTTERY APPARATUS; ARRANGEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS FOR CHECKING NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • G07C9/00Individual registration on entry or exit
    • G07C9/00174Electronically operated locks; Circuits therefor; Nonmechanical keys therefor, e.g. passive or active electrical keys or other data carriers without mechanical keys
    • G07C9/00944Details of construction or manufacture

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】キープレートのがたつきを防ぐことができ、且
つ把持部に内蔵された電子部品の破損を防止することが
できる電子部品埋め込みキーを提供することを目的とす
る。 【構成】キープレート2の基部2aには、インサート成
形により高剛性の樹脂よりなるホルダ部4が形成され
る。ホルダ部4には、インサート成形時に収容孔6が形
成されるとともに、収容孔6を閉塞するキャップ部9が
ホルダ部4に一体形成される。収容孔6に接着剤8を注
入してトランスポンダ7を挿入した後、ホルダ部4から
切り離したキャップ部9により収容孔6の開口6aを閉
塞する。その閉塞したホルダ部4に対して、ホルダ部4
を被うプロテクタ部5をインサート成形により形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発信器等の電子部品をキ
ー(鍵)の把持部に内蔵する電子部品埋め込みキーに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のエンジンの始動はイグニション
キーをキーシリンダに挿入して回転させることにより行
われる。
【0003】近年、盗難防止のために、機械的なキー操
作だけでなくイグニションキーから発せられる電気的な
信号によりエンジンの始動を制御するようにしたキーが
ある。このようなイグニションキーには、特有のIDコ
ードを送信する発信器が内蔵されている。そして、その
発信器から発信されるIDコードと、車両側に設置され
た受信器のエンジン始動制御用のコンピュータ(ECU
等)に予め設定されたIDコードとが一致すると、電子
制御によりエンジンが始動されるようになっている。そ
のため、発信器を内蔵したキー以外ではエンジンを始動
させることができず、自動車の盗難が防止されるように
工夫されている。
【0004】イグニションキーに内蔵された発信器は、
キーの把持部に内蔵された電池により駆動され、把持部
に設けられたスイッチの操作によりIDコードを発信す
るようになっている。しかしながら、電池が消耗する
と、IDコードを発信することができなくなり、使用者
のイグニションキーでもエンジンを始動することができ
なくなる場合がある。そのため、近年では、電池不要の
発信器(以下、トランスポンダという)を内蔵したイグ
ニションキーが採用されている。
【0005】トランスポンダは、受信器の磁気発生装置
により発生する磁気に触れると、その磁気エネルギーを
電気エネルギーに変換して電力を発生し、その発生した
電力によりIDコードの電波を発信するようになってい
る。そのため、電池を交換する手間を省き、長期間にわ
たって使用することができるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、トランスポ
ンダは、キープレートに組付けられたホルダに形成され
た収容孔に収容され、そのキープレート及びホルダをイ
ンサート成形によりポリ塩化ビニル(PVC)等の樹脂
でモールドしてイグニションキーの把持部が形成されて
いる。しかしながら、ホルダはキープレートに組付けら
れているだけなので、ホルダとキープレートとの間には
隙間ができる可能性が考えられるという問題があった。
【0007】また、トランスポンダは、インサート成形
時にトランスポンダと収容孔との隙間にポリ塩化ビニル
が入り込むことにより固定される。そのため、トランス
ポンダは、インサート成形時にポリ塩化ビニルの熱の影
響を直接受けて破損し、エンジンを始動することができ
なくなるので、イグニションキーとして使用できなくな
るという問題があった。
【0008】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的はキープレートのがたつき
を防ぐことができ、且つ把持部に内蔵された電子部品の
破損を防止することができる電子部品埋め込みキーを提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、キープレートの基部に形
成された把持部に電子部品を収容した電子部品埋め込み
キーにおいて、前記把持部は、樹脂を成形して形成さ
れ、前記キープレートの基部を被うホルダ部と、そのホ
ルダ部に形成され、前記電子部品を収容する収容部と、
前記収容部の開口から嵌入され、該収容部を閉塞する閉
塞部材と、樹脂を成形して形成され、前記ホルダ部の収
容部を閉塞部材により閉塞した状態で、該ホルダ部を被
うプロテクタ部とから構成される。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の電子部品埋め込みキーにおいて、前記閉塞部材を、前
記ホルダ部を形成する際にそのホルダ部と一体形成し
た。請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の
電子部品埋め込みキーにおいて、前記電子部品は発信器
であって、前記収容部を該収容部に収容される前記発信
器が前記キープレートから所定距離を隔てた状態に配置
可能に形成した。
【0011】
【作用】従って、請求項1に記載の発明によれば、電子
部品は、キープレートの基部に樹脂を成形して形成され
たホルダ部の収容部に収容される。その収容部は、開口
から閉塞部材が嵌入され収容部が閉塞される。そして、
その閉塞された状態でホルダ部を被うプロテクタ部が樹
脂により形成されて把持部となる。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、閉塞部材
は、ホルダ部が形成される際にそのホルダ部と一体形成
される。請求項3に記載の発明によれば、前記電子部品
は発信器であって、前記収容部は、その収容部に収容さ
れる発信器がキープレートから所定距離を隔てた状態に
配置可能に形成される。
【0013】
【実施例】以下、本発明をイグニションキーに具体化し
た一実施例を図1〜図6に従って説明する。
【0014】図1に示すように、イグニションキー1に
は、キープレート2が設けられている。キープレート2
の基部2aは、キープレート2の長手方向(図1におい
て左右方向)に対して所定の角度(本実施例では45
°)傾いて切欠部2bが形成されている。また、基部2
aには、係止孔2cが形成されている。また、イグニシ
ョンキー1には、把持部3が形成されている。
【0015】図2(a)(b)に示すように、把持部3
は、ホルダ部4と、そのホルダ部4を被うプロテクタ部
5とから構成されている。ホルダ部4は、高剛性の樹
脂、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)より
なり、インサート成形によりキープレート2の基部2a
を被って形成されている。インサート成形とは、予め金
型内に成形後成形品に埋め込まれる金属又はその他の材
質の部品を設置し、成形を行なう方法である。即ち、キ
ープレート2が金型内に設置され、成形後に基部2aが
成形品であるホルダ部4に埋め込まれるようになってい
る。
【0016】プロテクタ部5は、軟質材料の樹脂、例え
ばポリ塩化ビニル(PVC)よりなり、同様にインサー
ト成形によりホルダ部4を被って形成されている。ホル
ダ部4には、収容部としての収容孔6が形成されてい
る。収容孔6は、キープレート2の切欠部2bと平行、
即ちキープレート2の長手方向に対して45°傾いて形
成されており、イグニションキー1の先端側(図1にお
いて右側)に向かって開口6aが形成されている。その
収容孔6には、電子部品及び発振器としてのトランスポ
ンダ7が収容されている。
【0017】トランスポンダ7は、円筒状のガラス管で
あって、アンテナコイル、トランス、コンデンサ、IC
等(いずれも図示せず)が内蔵されており、その両端が
半球状に形成され封止されている。トランスポンダ7
は、キーシリンダ側に内蔵された磁気発生装置(図示せ
ず)からの磁気を受けてアンテナコイルに発生した電流
をトランスを介してコンデンサに蓄電し、その蓄電した
電圧が所定値以上に達するとICに予め設定された特定
のIDコードを発信するようになっている。そして、エ
ンジンは、キーシリンダ側に内蔵された受信器(図示せ
ず)がトランスポンダ7から受信したIDコードと予め
エンジン制御用コンピュータ(ECU等)に設定された
IDコードとが一致したときにのみ始動されるようにな
っている。コンピュータがエンジン始動を阻止する電子
制御方式には、IDコードが不一致のときにイグニショ
ンコイルの着火をカットする方式、EFI(燃料噴射制
御装置)による燃料噴射をカットする方式、スタータの
動作を阻止する方式などがある。尚、磁気発生装置は、
イグニションキー1がキーシリンダに挿入された状態で
作動されるようになっている。
【0018】アンテナコイルはトランスポンダ7内にそ
の長手方向に沿って配置されている。アンテナコイル
は、イグニションキー1がキーシリンダに挿入された状
態で、キープレート2に対して平行に配置されたときに
受けた磁気を最も効率良く電力に変換することができる
ようになっている。そして、アンテナコイルは、キープ
レート2に対して45°程度まで傾けて配置しても、受
けた磁気を効率良く電力に変換することができるように
なっている。
【0019】アンテナコイルがキープレート2に平行に
なるようにトランスポンダ7を配置すると、トランスポ
ンダ7が長いので、そのトランスポンダ7を収容するた
めには、把持部3を長くする必要があり、長さの制約を
受ける。しかし、トランスポンダ7をキープレート2に
対して45°に配置した場合、受けた磁気を効率良く電
力に変換することができるだけでなく、把持部3を短く
することができる。
【0020】また、トランスポンダ7からの電波を金属
製の基部2aに妨害されずに受信器まで送信するために
は、トランスポンダ7を基部2aから所定距離(数mm程
度)離す必要がある。そのため、収容孔6はトランスポ
ンダ7が収容された際にその長手方向がキープレート2
の切欠部2bと平行となるとともに、その切欠部2bと
の間に所定間隔(数mm程度)が確保されるように形成さ
れている。
【0021】収容孔6には所定量の接着剤8が注入さ
れ、トランスポンダ7が挿入されている。従って、トラ
ンスポンダ7と収容孔6の内面との間には、接着剤8が
充填されている。本実施例では、接着剤8としてシリコ
ーン(Silicone)を用いている。シリコーンは、珪素,
炭素,水素,酸素などの元素から構成される耐熱性の剛
性分子化合物であって、硬化した後、低温でも柔軟性を
失わないものである。
【0022】また、収容孔6の開口6aには、閉塞部材
としてのキャップ部9が嵌入され、そのキャップ部9に
より収容孔6が閉塞されている。そして、収容孔6に注
入される接着剤8は、収容孔6に挿入されたトランスポ
ンダ7とキャップ部9とにより形成される空間に十分充
填されるだけの量が注入量として予め設定されている。
【0023】図3(a)(b)及び図4(a)(b)に
示すように、キャップ部9は、インサート成形によりキ
ープレート2の基部2aにホルダ部4を形成する際に、
そのホルダ部4と一体形成される。そして、キャップ部
9は、ホルダ部4から切り離され、収容孔6の開口6a
に嵌入されるようになっている。
【0024】そして、キャップ部9により収容孔6が閉
塞された状態で、そのホルダ部4を被ってプロテクタ部
5が形成されている。図6に示すように、プロテクタ部
5には、その基端側(図6の左側)に挿着孔10が形成
されており、キーリング11が挿着可能となっている。
そのキーリング11が図6に示す実線又は二点鎖線で示
すようにイグニションキー1の先端側に配置された場
合、トランスポンダ7が把持部3の両側部(図6におい
て上側部または下側部)に配置されていると、トランス
ポンダ7にキーリング11がかかってしまい、磁気を受
けることができなくなってしまう。しかし、トランスポ
ンダ7を45°傾けて把持部3の中央に配置することに
より、キーリング11がトランスポンダ7にかからなく
なるので、トランスポンダ7は磁気を受けることができ
る。
【0025】次に、前記のように構成されたイグニショ
ンキー1の作用を説明する。イグニションキー1を製造
する場合、まずインサート成形によりキープレート2の
基部2aを被うホルダ部4を形成する。即ち、金型にキ
ープレート2をセットする。その金型内に溶融したポリ
ブチレンテレフタレート(PBT)を圧入した後、PB
Tを硬化させる。すると、その硬化したPBTにより収
容孔6を有するホルダ部4がキープレート2の基部2a
に形成される。このとき、ホルダ部4には、同時にキャ
ップ部9がそのホルダ部4に接続された状態で形成され
る。従って、キャップ部9は、ホルダ部4と同じ数だけ
形成されるので、キャップ部9の過不足がなく、数を合
わせる手間を省くことができる。また、キャップ部9
は、ホルダ部4に接続されているので、キャップ部9を
紛失することがない。
【0026】また、ホルダ部4は、キープレート2の基
部2aに直接ホルダ部4が形成されるので、キープレー
ト2とホルダ部4との間に隙間が生じることはない。ま
た、キープレート2の基部2aに形成された係止孔2c
内にもPBTが圧入され硬化するので、キープレート2
はがたつかない。
【0027】次に、収容孔6に所定量の接着剤8を注入
し、図5に示すよに、その収容孔6にトランスポンダ7
を挿入する。そして、キャップ部9をホルダ部4から切
り離して開口6aに嵌入して収容孔6を閉塞する。する
と、トランスポンダ7と、収容孔6の内壁及びキャップ
部9との間には接着剤8が充填される。そして、収容孔
6に充填した接着剤を硬化させる。接着剤8は、硬化し
た後もある程度柔軟性があるので、緩衝材となる。従っ
て、落下等の衝撃は、接着剤8によりやわらげられるの
で、トランスポンダ7が衝撃により破損するのを防止す
ることができる。
【0028】次に、インサート成形によりホルダ部4を
被うプロテクタ部5を形成する。即ち、トランスポンダ
7を収納したホルダ部4を金型にセットし、その金型内
に溶融したポリ塩化ビニル(PVC)を圧入した後、P
VCを硬化させる。このとき、トランスポンダ7は、ホ
ルダ部4に収納されているので、インサート成形を行な
う時に溶融したポリ塩化ビニル(PVC)に直接触れな
いので、熱の影響が少なくなり、トランスポンダ7の破
損を防止することができる。
【0029】そして、金型から取り出されると、トラン
スポンダ7が把持部3を構成するプロテクタ部5及びホ
ルダ部4の樹脂中に完全に埋め込まれたイグニションキ
ー1が形成される。トランスポンダ7は樹脂により把持
部3の内部に埋め込まれた状態にあるので、トランスポ
ンダ7が把持部3から外れてしまう心配は全くない。本
実施例のイグニションキー1に内蔵されたトランスポン
ダ7は電池不要で電池交換の必要がないので、樹脂中に
埋め込まれても問題はない。また、樹脂でモールドされ
たトランスポンダ7は耐水性に優れ、例えばイグニショ
ンキー1を水中に落としたりしても水が進入することが
ないので、トランスポンダ7が故障するのを防止するこ
とができる。
【0030】こうして製造されたイグニションキー1の
把持部3に埋め込まれたトランスポンダ7は、ホルダ部
4を介してキープレート2の基部2aから所定間隔(数
mm程度)を隔した状態に配置される。また、トランスポ
ンダ7は収容孔6に充填された接着剤8により収容孔6
内でがたつくことなく固定される。更に、接着剤8は、
硬化した後も柔軟性があるので、外部からの衝撃は接着
剤により緩衝されトランスポンダ7には伝達されないの
で、トランスポンダ7の破損を防止することができる。
【0031】また、トランスポンダ7を収容した収容孔
6をキャップ部9により閉塞したので、プロテクタ部5
を成形する時に、金型内に圧入されるPVCの圧力がト
ランスポンダ7に直接かかることがなく、トランスポン
ダ7がインサート成形時の圧力により破損するのを防止
することができる。
【0032】上記のようにして製造したイグニションキ
ー1を使用してエンジンを始動させる際には、まずイグ
ニションキー1をキーシリンダに挿入し、その後回転操
作する。このイグニションキー1の回転操作時には、把
持部3に捻じれ方向の応力がかかる。しかし、把持部3
のホルダ部4は高剛性の樹脂により形成されているの
で、そのような捻じれ応力を受けても把持部3が撓むこ
とがない。そのため、イグニションキー1が長年使用さ
れて回転操作が繰り返されてもキープレート2ががたつ
くことはない。
【0033】また、イグニションキー1をキーシリンダ
に挿入すると、キーシリンダ側の磁気発生装置から磁気
が発生する。その磁気をトランスポンダ7が受けると、
トランスポンダ7内のアンテナコイルに電流が発生して
トランスを介してコンデンサが蓄電される。そして、コ
ンデンサに蓄電された電圧が所定値に達すると、ICに
予め設定された特定のIDコードが発信される。このと
きアンテナコイルは磁気を受け易いようにイグニション
キー1の挿入方向に沿って延びて配置されているので、
IDコードを発信するための電力は効率良く得られる。
また、トランスポンダ7と金属製の基部2aとは所定間
隔(数mm程度)隔されているので、発信された電波が金
属製のキープレート2に妨害されることなくIDコード
は確実にキーシリンダ側の受信器に受信される。
【0034】受信器に受信されたIDコードはエンジン
始動制御用コンピュータ(ECU等)により予め設定さ
れたIDコードと比較され、それらが一致したときにの
みイグニションキー1の回転操作に基づきエンジンが始
動される。また、IDコードが不一致の場合には、コン
ピュータによりその制御方式に応じてイグニションコイ
ルの着火動作、EFIによる燃料噴射動作又はスタータ
の作動動作がカットされてエンジンは始動されないの
で、盗難を防止することができる。
【0035】また、プロテクタ部5は軟質材料の樹脂で
あるPVCにより形成されているので、把持部3の手触
りがよい。そして、イグニションキー1を誤って落とし
たとしても、その落下により衝撃は、軟質材料の樹脂に
より形成されたプロテクタ部5と、収容孔6に充填され
た接着剤8により和らげられるので、トランスポンダ7
が破損するのを防止することができる。
【0036】以上記述したように、本実施例のイグニシ
ョンキー1によれば、キープレート2の基部2aには、
インサート成形により高剛性の樹脂よりなるホルダ部4
が形成される。その結果、キープレート2の基部2aに
直接ホルダ部4を形成したので、基部2aとホルダ部4
との間には隙間がなく、イグニションキー1を使用して
いる間にキープレート2ががたつくのを防止することが
できる。
【0037】また、そのホルダ部4には、インサート成
形時に収容孔6が形成されるとともに、収容孔6を閉塞
するキャップ部9がホルダ部4に一体形成される。従っ
て、ホルダ部4に対して同数のキャップ部9が同時に形
成されるので、キャップ部9の過不足をなくすことがで
き、ホルダ部4に対してキャップ部9の数を合わせる手
間を省くことができる。また、キャップ部9はホルダ部
4に一体形成されるので、キャップ部9が紛失するのを
防ぐことができる。
【0038】そして、収容孔6に接着剤8を注入してト
ランスポンダ7を挿入した後、ホルダ部4から切り離し
たキャップ部9により収容孔6を閉塞する。その閉塞し
たホルダ部4に対して、ホルダ部4を被うプロテクタ部
5をインサート成形により形成した。従って、トランス
ポンダ7は、キャップ部9に閉塞された収容孔6に収容
されているので、インサート成形によりプロテクタ部5
を形成するときに、そのプロテクタ部5を形成するPV
Cの熱がトランスポンダ7に直接加わらなく、トランス
ポンダ7が破損するのを防止することができる。
【0039】尚、この発明は、次のような別の実施例に
具体化することができる。 1)上記実施例では、収容部としての収容孔6をイグニ
ションキー1の先端側に開口6aを形成したが、イグニ
ションキー1の基端側(図1の左側)に開口6aを形成
するようにしてもよい。また、イグニションキー1の厚
み方向(図1の表裏方向)に開口6aを形成してなる収
容孔6を形成して実施してもよい。
【0040】2)上記実施例では、収容孔6をインサー
ト成形時にホルダ部4を形成すると同時に形成するよう
にしたが、一旦ホルダ部4をインサート成形により形成
し、そのホルダ部4に二次成形(二次加工)により収容
孔6を穿設するようにしてもよい。
【0041】3)上記実施例では、キャップ部9をイン
サート成形時にホルダ部4に接続して同時に形成した
が、ホルダ部4とキャップ部9とを別々に形成するよう
にしてもよい。
【0042】4)上記実施例のホルダ部4やプロテクタ
部5の材質を他の材質、例えば、ポリエチレン(P
E)、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリルブタ
ジエンスチレン共重合物(ABS)等の炭化水素系樹
脂、アクリル系樹脂、フッ素樹脂(TFE)等の含ハロ
ゲン系樹脂、ポリエーテル樹脂、尿素樹脂(UF)、メ
ラミン樹脂(MF)等のアミノ樹脂、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)等の
ポリエステル樹脂、ナイロン(PA)等のポリアミド樹
脂、ポリウレタン(PUR)等のポリウレタン樹脂、フ
ェノール系樹脂、エポキシ樹脂、酢酸繊維素樹脂(C
A)、酢酸酪酸繊維素樹脂(CAB)等の繊維素系樹
脂、ガゼイン樹脂(CS)等のタンパク質系樹脂に適宜
に変更して実施してもよい。
【0043】5)上記実施例では、接着剤8としてシリ
コ−ンを用いたが、耐熱性があり、硬化した後も柔軟性
のある接着剤であればなんでもよい。また、接着剤とし
て使用できるもの以外のゲル等を用いてもよい。
【0044】6)ドアのキーシリンダ側に磁気発生装置
及び受信器を配設し、ドアロックの解除をイグニション
キー1から発信されるIDコードに依る電子ロック機構
により行う構成としてもよい。
【0045】7)本発明を自動車のイグニションキー以
外の電子部品埋め込みキーに適用してもよい。例えばビ
ルの居住者を識別するためのIDコードを発信するドア
キーや特定の暗証番号コードを発信するロッカキー等に
適用してもよい。
【0046】8)本発明を適用した電子部品埋め込みキ
ーの把持部に埋め込まれた電子部品はトランスポンダ等
の発信器に限定されず、各種の電子部品を把持部に埋め
込むことができる。
【0047】9)プロテクタ部5を成形するPVC等の
樹脂に適宜に可塑剤を添加して把持部3にゴム弾性を付
与してもよく、把持部3の手触りを良くすることができ
る。 10)上記実施例のイグニションキー1の把持部3に、
滑り止めのための凹凸や、マーク等を形成してもよい。
【0048】以上、この発明の一実施例について説明し
たが、上記実施例から把握できる請求項以外の技術思想
について、以下にそれらの効果とともに記載する。 イ)請求項3に記載の電子部品埋め込みキーにおいて、
収容部6を、収容部6に収容される発振器5がキープレ
ート2に対して所定の角度に配置可能に形成した。この
構成により、効率よく磁気を受けることができる。
【0049】ロ)請求項1〜3,上記イ)のうちいずれ
か1項に記載の電子部品埋め込みキーにおいて、収容部
6には、硬化した後にも柔軟性を有する接着剤8を注入
した。この構成により、外部からの衝撃をやわらげるこ
とができ、電子部品5の破損を防止することができる。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
発明によれば、電子部品は、ホルダ部に形成された収容
部に収容され、その収容部の開口が閉塞部材により閉塞
された状態でプロテクタ部が樹脂の成形によりが形成さ
れるので、プロテクタ部を成形する際の熱により電子部
品が破損するのを防止することができる。
【0051】また、請求項2に記載の発明によれば、閉
塞部材はホルダ部と一体形成されるので、過不足をなく
すことができ手間を省くことができる。また、請求項3
に記載の発明によれば、収容部に収容された発振器は、
キープレートから所定距離を隔てて配置されるので、発
振器から発振される電波がキープレートに妨害されるこ
とがなく確実に送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を具体化した一実施例のイグニション
キーの平面図。
【図2】 イグニションキーの(a) 平断面図、(b) 側断
面図。
【図3】 ホルダ部の(a) 平面図、(b) 側面図。
【図4】 ホルダ部の(a) 平断面図、(b) 側断面図。
【図5】 ホルダ部の分解斜視図。
【図6】 イグニションキーの使用状態を示す平面図。
【符号の説明】
1…イグニションキー、2…キープレート、2a…基
部、3…把持部、4…ホルダ部、5…プロテクタ部、6
…収容部としての収容孔、6a…開口、7…電子部品及
び発信器としてのトランスポンダ、8…接着剤、9…閉
塞部材としてのキャップ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キープレート(2)の基部(2a)に形
    成された把持部(3)に電子部品(7)を収容した電子
    部品埋め込みキーにおいて、 前記把持部(3)は、 樹脂を成形して形成され、前記キープレート(2)の基
    部(2a)を被うホルダ部(4)と、 そのホルダ部(4)に形成され、前記電子部品を収容す
    る収容部(6)と、 前記収容部(6)の開口(6a)から嵌入され、該収容
    部(6)を閉塞する閉塞部材(9)と、 樹脂を成形して形成され、前記ホルダ部(4)の収容部
    (6)を閉塞部材(9)により閉塞した状態で、該ホル
    ダ部(4)を被うプロテクタ部(5)とから構成された
    電子部品埋め込みキー。
  2. 【請求項2】 前記閉塞部材(9)を、前記ホルダ部
    (4)を形成する際にそのホルダ部(4)と一体形成し
    た請求項1に記載の電子部品埋め込みキー。
  3. 【請求項3】 前記電子部品は発信器(5)であって、
    前記収容部(6)を該収容部(6)に収容される前記発
    信器(5)が前記キープレート(7)から所定距離を隔
    てた状態に配置可能に形成した請求項1又は2に記載の
    電子部品埋め込みキー。
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