JP2010075325A - 内視鏡軟性部及び内視鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】滅菌時の高温高圧蒸気に対して耐性を有すると共に、曲げ剛性を確保することができる内視鏡軟性部及び内視鏡を得る。
【解決手段】内視鏡軟性部30は、金属製の帯状部材を螺旋状に巻いて成形した螺旋管32と、この螺旋管32の外周に金属製の細線(線材)を編組みして環状に成形した網状管34と、この網状管34の外周に形成された外皮部材36と、を備えている。外皮部材36は、網状管34の外周に被覆されたフッ素ゴムからなる被覆層38の外周に、ポリパラキシリレン樹脂層40がパターン状に形成されたものである。ポリパラキシリレン樹脂層40は、周方向に沿って所定の間隔で配置された複数のリング状のパターンである。
【選択図】図4

Description

本発明は、管状の内視鏡軟性部、及びこの内視鏡軟性部を備えた内視鏡に関する。
医療用内視鏡は、長尺状の挿入部を患者の体腔内に挿入して臓器などを観察したり、内視鏡の処置具挿通チャンネル内に挿入した処置具を用いて各種治療や処置を行なう。このため、一度使用した内視鏡を他の患者に再使用する場合、内視鏡を介しての患者間の感染を防止するため、検査・処置終了後に内視鏡の消毒・滅菌を行なう必要がある。消毒や滅菌には、消毒液、エチレンオキサイドガス、ホルマリンガス、過酸化水素ガス、プラズマ、オゾン、又は高温高圧の水蒸気を使用する滅菌であるオートクレーブなどを使用する方法がある。
高温高圧蒸気で内視鏡を滅菌するオートクレーブによる方法は、従来から広く普及している滅菌方法である。この方法は、滅菌効果の信頼性が高く、残留毒性がなく、ランニングコストが安い等の多くのメリットを有するが、内視鏡を高温高圧蒸気滅菌する際の代表的な条件としては、米国規格協会承認、医療機器開発協会発行の米国規格ANSI/AAMI ST37−1992に、プレバキュームタイプで滅菌工程132°Cで4分、グラビティタイプで滅菌工程132°Cで10分とされており、このような環境下では、医療機器に与えるダメージが非常に大きくなる。
内視鏡の挿入部を構成する軟性部(可撓管)は、例えば、帯状部材を螺旋状に巻いて一定の径に成形した螺旋管と、この螺旋管の外周に細線を編組して形成した網状管と、この網状管の外周に被覆された外皮層と、を備えている。網状管をステンレス鋼線を編組して形成した場合、外皮層を熱可塑性樹脂材(熱可塑性エラストマー)で形成することが一般的であるが、熱可塑性樹脂材はオートクレーブ処理の加熱により熱変形を生じるために、軟性部(可撓管)を曲げてオートクレーブ装置に入れると、軟性部に曲げ癖がつく可能性がある。
この対策として、特許文献1には、高圧蒸気滅菌を行う際、内視鏡を収納する内視鏡補助具に、軟性部(可撓管)の所定部位が略ストレートとなるように規制する位置決め部を設けた内視鏡装置が開示されている。
特許3833879号公報
しかし、特許文献1に記載の内視鏡装置では、軟性部(可撓管)の所定部位が略ストレートとなるように規制するため、大型なオートクレーブ装置が必要となる。
また、曲げ癖に対する他の対策として、軟性部(可撓管)の外皮層に高温高圧蒸気に対して耐性を有する材料を使用することが考えられるが、軟性部には可撓性と適度な曲げ剛性が必要であり、材料の選定が難しい。すなわち、軟性部は体腔内等に挿入される部位であり、曲げ方向において可撓性に富んだ構造である必要がある。その一方、体腔内等に挿入する際の押し込み推力を受けるために曲げに対して適度な剛性が必要となる。したがって、軟性部に対して所望の可撓性と曲げ剛性を持たせることは、挿入操作性や患者の苦痛軽減等の観点から重要である。
本発明は上記事実を考慮し、滅菌時の高温高圧蒸気に対して耐性を有すると共に、曲げ剛性を確保することができる内視鏡軟性部及び内視鏡を得ることが目的である。
請求項1に記載の発明に係る内視鏡軟性部は、長尺状の管状体と、前記管状体の外周に被覆されたフッ素ゴム又はシリコーンゴムからなる被覆層の外周又は内部に、ポリパラキシリレン樹脂層が長手方向に直線的に連続しないパターン状に形成された外皮部材と、を有している。
請求項1に記載の発明によれば、長尺状の管状体の外周には、フッ素ゴム又はシリコーンゴムからなる被覆層の外周又は内部にポリパラキシリレン樹脂層がパターン状に形成された外皮部材が設けられている。ポリパラキシリレン樹脂層は、長手方向に直線的に連続しないパターン状となっている。フッ素ゴム又はシリコーンゴムからなる被覆層は、高温高圧蒸気に対して耐性(オートクレーブ滅菌時の耐性)を有しているが、フッ素ゴム又はシリコーンゴムのみでは剛性が低い。このため、本発明では、被覆層の外周又は内部にポリパラキシリレン樹脂層がパターン状に形成された外皮部材を設けることにより、内視鏡軟性部の曲げ剛性を確保している。すなわち、フッ素ゴム等は、現行の内視鏡軟性部の外皮として用いられているポリウレタン樹脂の数分の1〜10分の1程度の剛性であるが、ポリパラキシリレン樹脂はフッ素ゴム等の数百倍の剛性を持つため、ポリパラキシリレン樹脂のパターンをフッ素ゴム等からなる被覆層の外周又は内部に形成することで、外皮部材全体としての剛性をポリウレタン樹脂の剛性と同等程度にまで引き上げることができる。これによって、高温高圧蒸気に対して耐性(オートクレーブ滅菌時の耐性)を有すると共に、曲げ剛性を確保した内視鏡軟性部を得ることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内視鏡軟性部において、前記ポリパラキシリレン樹脂層のパターンが、周方向に沿って形成された複数のリング状、又は連続して形成された螺旋状であるものとする。
請求項2に記載の発明によれば、ポリパラキシリレン樹脂層のパターンを、周方向に沿って形成された複数のリング状、又は連続して形成された螺旋状とすることにより、内視鏡軟性部の柔軟性を維持しながら、所望の曲げ剛性を確保することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の内視鏡軟性部において、前記ポリパラキシリレン樹脂層のパターンの密度又はピッチを長手方向に変化させて曲げ剛性を長手方向に沿って変化させるように構成している。
請求項3に記載の発明によれば、ポリパラキシリレン樹脂層のパターンの密度又はピッチを長手方向に変化させることにより、内視鏡軟性部の曲げ剛性を長手方向に沿って変化させる。このため、簡単な構成によって内視鏡軟性部の長手方向において、必要な部位の曲げ剛性を他の部位の曲げ剛性に対して変化させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の内視鏡軟性部において、前記ポリパラキシリレン樹脂層の厚みが5〜80μmの範囲であるものとする。
請求項4に記載の発明によれば、ポリパラキシリレン樹脂層の厚みを5〜80μmの範囲とすることにより、内視鏡軟性部の柔軟性を維持しながら、曲げ剛性を確保することができる。これに対して、ポリパラキシリレン樹脂層の厚みが5μmより小さいと、所望の曲げ剛性を確保することが困難となる。また、ポリパラキシリレン樹脂層の厚みが80μmより大きいと、内視鏡軟性部の柔軟性を維持することが困難となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の内視鏡軟性部において、前記管状体が、帯状部材を螺旋状に巻いて成形した螺旋管と、前記螺旋管の外周に設けられ、細線を編組みして環状に成形した網状管と、を含んで構成されている。
請求項5に記載の発明によれば、管状体が、帯状部材を螺旋状に巻いて成形した螺旋管と、この螺旋管の外周に細線を編組みして環状に成形した網状管と、を備えている。網状管の外周には、フッ素ゴム又はシリコーンゴムからなる被覆層の外周又は内部にポリパラキシリレン樹脂層が所定のパターン状に形成された外皮部材が設けられている。これによって、内視鏡軟性部が高温高圧蒸気に対して耐性(オートクレーブ滅菌時の耐性)を有すると共に、内視鏡軟性部の曲げ剛性をより効果的に確保することができる。
請求項6に記載の発明に係る内視鏡は、患者の体腔内に挿入される長尺状の挿入部が、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の内視鏡軟性部で構成されている。
請求項6に記載の発明によれば、患者の体腔内に挿入される長尺状の挿入部が、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の内視鏡軟性部で構成されているので、内視鏡軟性部が高温高圧蒸気に対して耐性(オートクレーブ滅菌時の耐性)を有すると共に、内視鏡軟性部の曲げ剛性を確保することができる。
本発明では、内視鏡軟性部が高温高圧蒸気に対して耐性(オートクレーブ滅菌時の耐性)を有すると共に、内視鏡軟性部の曲げ剛性を確保することができる。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る内視鏡10の全体構成が示されている。この図に示されるように、内視鏡10は、患者の体腔内に挿入される長尺状の挿入部12を備えており、挿入部12の基端部に本体操作部14が連設されている。本体操作部14には光源装置(図示省略)に着脱可能に接続される長尺状のライトガイド軟性部16が連結されている。ライトガイド軟性部16の先端部には、光源装置(図示省略)に接続される端子を備えた接続部18が設けられている。また、本体操作部14には、挿入部12を操作するための操作ノブ20が設けられている。
挿入部12は、本体操作部14への連設部分から長手方向(軸方向)の大半の長さ部分を構成する内視鏡軟性部としての可撓管部12Aと、この可撓管部12Aの長手方向先端側に連設されたアングル部12Bと、アングル部12Bの長手方向先端側に連設されると共に対物光学系等を内臓した先端部本体12Cと、を備えている。アングル部12Bは、挿入部12に設けられた操作ノブ20を回転操作することにより、遠隔的に屈曲されるように構成されている。また、ライトガイド軟性部16も挿入部12の可撓管部12Aとほぼ同様の構造となっている。
可撓管部12Aは、先端部本体12Cを所定の観察対象部内にまで到達できる長さが確保され、かつ、本体操作部14を操作者が把持して操作するのに支障を来たさない程度にまで患者等から離すことができる長さに設定されている。可撓管部12Aは、そのほぼ全長にわたって可撓性を持たせる必要があり、特に患者の体腔内等に挿入される部位はより可撓性に富む構造となっている。また、可撓管部12Aは、特に本体操作部14への連設部分では、体腔内等に挿入する際における押し込み推進力を得るために、曲げに対して所定の剛性が必要となる。また、可撓管部12Aは、特にアングル部12Bへの連設部分では、アングル部12Bが湾曲したときに、この湾曲形状にある程度追従させるために、より可撓性がある方が好ましい。
可撓管部12Aは、管状部内に図示しないライトガイド、イメージガイド(電子内視鏡の場合には信号ケーブル)、処置具挿通チャンネル、及び送気送水管等を内装している。
図2には、可撓管部12Aの管状部を構成する内視鏡軟性部30が部分裁断側面図にて示されている。また、図3には、内視鏡軟性部30が断面図にて示されており、図4には、内視鏡軟性部30が部分裁断斜視図にて示されている。これらの図に示されるように、内視鏡軟性部30は、金属製の帯状部材を螺旋状に巻いて成形した螺旋管32と、この螺旋管32の外周に金属製の細線(線材)を編組みして環状に成形した網状管34と、この網状管34の外周に形成された外皮部材36と、を備えている。螺旋管32とその外周の網状管34とで本発明の「管状体」が構成されている。
外皮部材36は、網状管34の外周に被覆されたフッ素ゴムからなる被覆層38の外周に、ポリパラキシリレン樹脂層40がパターン状に形成されたものである。図2及び図4に示されるように、ポリパラキシリレン樹脂層40のパターンは、周方向に沿って所定の間隔で形成された複数のリング状となっている。
次に、外皮部材36の形成方法について説明する。
網状管34の外周にフッ素ゴムからなる被覆層38を形成する。被覆層38は、例えば、螺旋管32上に形成された網状管34の外周に、押し出し成型機を用いてチューブ状に形成することができる。さらに、フッ素ゴム表面を大気圧プラズマで表面改質する。その後、シランカップリング剤でプライマー処理を行い、化学蒸着装置(図示省略)のチャンバー内に入れて減圧した後、チャンバー内に気化させたジパラキシリレンを加熱管を通して送り込んで所定時間その雰囲気中に放置することで、ポリパラキシリレン樹脂の層を形成する。すなわち、例えばポリパラキシリレン樹脂を化学蒸着する。
ポリパラキシリレン樹脂には、ポリモノクロロパラキシリレン、ポリパラキシリレン、ポリジクロロパラキシリレン、ポリフッ素化パラキシリレン等があり、それぞれ性質が適するものを選択または組み合わせてコーティング剤とする。コーティング厚は樹脂雰囲気中での放置時間で調節可能である。ポリパラキシリレン樹脂のパターンを形成するために、被覆層38上の付着不要部はマスクしておくことにより被覆層38上にポリパラキシリレンを化学蒸着し、その後、マスクをはがすことによりポリパラキシリレン樹脂層40のパターンが形成される。ポリパラキシリレン樹脂層40の厚み(コート厚み)は5〜80μmの範囲が好ましく、10〜30μmの範囲がより好ましい。ポリパラキシリレン樹脂層40の厚みの下限値は、内視鏡軟性部30の曲げ剛性を確保するためであり、ポリパラキシリレン樹脂層40の厚みの上限値は内視鏡軟性部30の柔軟性を維持するためである。すなわち、ポリパラキシリレン樹脂層40の厚みが5μmより小さいと、所望の曲げ剛性を確保することが困難となり、また、ポリパラキシリレン樹脂層の厚みが80μmより大きいと、内視鏡軟性部の柔軟性を維持することが困難となる。
フッ素ゴムは現行内視鏡の内視鏡軟性部の外皮であるポリウレタン樹脂の数分の1〜10分の1程度の剛性であるが、ポリパラキシリレン樹脂はフッ素ゴムの数百倍の剛性を持つため、ポリパラキシリレン樹脂層40のパターンをフッ素ゴムからなる被覆層38上に形成することで外皮部材36全体としての剛性をポリウレタン樹脂の剛性と同等にまで引き上げることができる。すなわち、本実施形態は、フッ素ゴムからなる被覆層38をポリパラキシリレン樹脂層40で補強する構成である。
図4に示されるように、フッ素ゴムからなる被覆層38上には、ポリパラキシリレン樹脂層40による複数のリング状のパターンが形成されている。被覆層38上に形成するポリパラキシリレン樹脂層40のパターンの密度やピッチを長手方向(軸方向)に沿って変化させることで、外皮部材36の曲げ剛性を内視鏡軟性部30の長手方向に沿って変化させることが可能である。
図5には、被覆層38上に形成されたポリパラキシリレン樹脂層40による複数のリング状のパターンが断面図にて示されている。例えば、表1に示される被覆層38及びポリパラキシリレン樹脂層40の各材料の剛性および肉厚で内視鏡軟性部30を形成した場合には、ポリパラキシリレン樹脂層40がフッ素ゴムからなる被覆層38を覆う割合を約80%とすれば、内視鏡の外皮部材としてポリウレタンを用いた場合と同等の剛性を得られる。本実施形態では、ポリパラキシリレン樹脂層40として、パリレンC(日本パリレン社製)が用いられている。
Figure 2010075325
ここで、ポリパラキシリレン樹脂の降伏ひずみは3%程度であることが知られており、内視鏡軟性部30の湾曲時にポリパラキシリレン樹脂層40が降伏しないためにはポリパラキシリレン樹脂層40のひずみは3%より小さいことが求められる。一般に、内視鏡軟性部の外皮部材には湾曲時に20%程度のひずみが発生する。表1のパラメータでポリパラキシリレン樹脂層40をフッ素ゴムからなる被覆層38に対して80%被覆した場合にはポリパラキシリレン樹脂層40のひずみは約2.1%となり、ポリパラキシリレン樹脂の降伏ひずみ3%より小さく抑えられており、外皮部材36の弾性を維持できることがわかる。
以上より、本実施形態の内視鏡軟性部30では、フッ素ゴムからなる被覆層38を設けることで、高温高圧蒸気に対して耐性(オートクレーブ滅菌時の耐性)を持った外皮部材36を提供することができる。また、外皮部材36として、被覆層38の外周にポリパラキシリレン樹脂層40をパターン状に形成することで、内視鏡軟性部30の曲げ剛性を上げると共に、引き裂き強度を上げることができる。また、内視鏡軟性部30の湾曲時には内視鏡軟性部30の外皮部材36は20%程度のひずみに耐えることが要求されるが、上記のポリパラキシリレン樹脂層40のパターンではポリパラキシリレン樹脂層40のひずみを3%以下に抑えることができる。
さらに、ポリパラキシリレン樹脂層40のパターンの密度やピッチを変化させることにより、内視鏡軟性部30の曲げ剛性を所望の値に調整することができる。また、ポリパラキシリレン樹脂層40のパターンの密度やピッチを長手方向(軸方向)の部位により変化させることで、内視鏡軟性部30の曲げ方向の剛性を長手方向の部位で所望の値に変化させることができる。例えば、可撓管部12Aにおける本体操作部14に近い部位では、体腔内等に挿入する際における押し込み推進力を得るために、曲げ剛性を上げることができる。また、例えば、可撓管部12Aにおけるアングル部12Bに近い部位では、アングル部12Bが湾曲したときに、この湾曲形状にある程度追従させるために、曲げ剛性を本体操作部14に近い部位よりも下げることができる。
図6には、本発明の第2実施形態に係る内視鏡に用いられる内視鏡軟性部が斜視図にて示されている。なお、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図6に示されるように、内視鏡軟性部50の外皮部材52は、フッ素ゴムからなる被覆層38と、この被覆層38の外周に連続して配置された螺旋状のパターンからなるポリパラキシリレン樹脂層54と、を備えている。本実施形態でもポリパラキシリレン樹脂層54のパターンの密度やピッチを変化させることで、内視鏡軟性部50の曲げ剛性を所望の値に調整することができる。さらに、ポリパラキシリレン樹脂層54のパターンの密度やピッチを長手方向(軸方向)の部位により変化させることで、内視鏡軟性部50の曲げ方向の剛性を長手方向の部位で所望の値に変化させることができる。
図7には、本発明の第3実施形態に係る内視鏡に用いられる内視鏡軟性部が斜視図にて示されている。なお、第1及び第2実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図7に示されるように、内視鏡軟性部60の外皮部材62は、網状管34の外周に、周方向に沿って複数のリング状のパターンで形成されたポリパラキシリレン樹脂層64と、網状管34及びポリパラキシリレン樹脂層64の外周に形成されたフッ素ゴムからなる被覆層38と、を備えている。すなわち、被覆層38の内部にパターン状のポリパラキシリレン樹脂層64が形成された構成となっている。この内視鏡軟性部60でも、第1実施形態と同様に、高温高圧蒸気に対して耐性(オートクレーブ滅菌時の耐性)を有すると共に、曲げ剛性を上げることができる。
なお、上記の第1〜第3実施形態の内視鏡軟性部では、外皮部材の被覆層38のゴム材料としてフッ素ゴムを用いたが、フッ素ゴムに代えて、高温高圧蒸気に対して耐性(オートクレーブ滅菌時の耐性)を持ったシリコーンゴムを用いることもできる。
なお、上記の第1〜第3実施形態では、被覆層38の外周に所定のパターンのポリパラキシリレン樹脂層を形成したが、ポリパラキシリレン樹脂層のパターンはこれに限定されず、長手方向に直線的に連続しないパターンであれば、他の構成でもよい。
本発明の第1実施形態における内視鏡軟性部を用いた内視鏡を示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態における内視鏡軟性部の構成を示す一部を分解した側面図である。 本発明の第1実施形態における内視鏡軟性部の構成を示す断面図である。 本発明の第1実施形態における内視鏡軟性部の構成を示す一部を分解した斜視図である。 本発明の第1実施形態における内視鏡軟性部の外皮部材の構成を示す拡大断面図である。 本発明の第2実施形態における内視鏡軟性部の外皮部材を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態における内視鏡軟性部の外皮部材の構成を示す拡大断面図である。
符号の説明
10 内視鏡
12 挿入部
12A 可撓管部
12B アングル部
12C 先端部本体
16 ライトガイド軟性部
30 内視鏡軟性部
32 螺旋管
34 網状管
36 外皮部材
38 被覆層
40 ポリパラキシリレン樹脂層
50 内視鏡軟性部
52 外皮部材
54 ポリパラキシリレン樹脂層
60 内視鏡軟性部
62 外皮部材
64 ポリパラキシリレン樹脂層

Claims (6)

  1. 長尺状の管状体と、
    前記管状体の外周に被覆されたフッ素ゴム又はシリコーンゴムからなる被覆層の外周又は内部に、ポリパラキシリレン樹脂層が長手方向に直線的に連続しないパターン状に形成された外皮部材と、
    を有する内視鏡軟性部。
  2. 前記ポリパラキシリレン樹脂層のパターンが、周方向に沿って形成された複数のリング状、又は連続して形成された螺旋状である請求項1に記載の内視鏡軟性部。
  3. 前記ポリパラキシリレン樹脂層のパターンの密度又はピッチを長手方向に変化させて曲げ剛性を長手方向に沿って変化させるように構成した請求項2に記載の内視鏡軟性部。
  4. 前記ポリパラキシリレン樹脂層の厚みが5〜80μmの範囲である請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の内視鏡軟性部。
  5. 前記管状体が、
    帯状部材を螺旋状に巻いて成形した螺旋管と、
    前記螺旋管の外周に設けられ、細線を編組みして環状に成形した網状管と、
    を含んで構成された請求項1に記載の内視鏡軟性部。
  6. 患者の体腔内に挿入される長尺状の挿入部が、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の内視鏡軟性部で構成されている内視鏡。
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