JP2002017659A - 内視鏡 - Google Patents
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Abstract
軟性部の初期状態の微妙な特性をできるだけ長期間にわ
たって保持する内視鏡を提供すること。 【解決手段】可撓管部15の可撓性を設定する際、外套
管15d及びこの管内を挿通する内蔵物を、それぞれ金
属構成部材と非金属構成部材とに分け、所定の範囲にお
いて高圧蒸気によって特性の変わり難い金属構成部材の
硬さの合計が劣化する傾向にある非金属構成部材の硬さ
の合計より硬くなるように設定している。このとき、ス
タイレット23は、可撓管部15の可撓性を望ましい状
態に設定するために設ける可撓性調整金属部材であり、
良好な弾発性を得られるとともに可撓管部15を繰り返
し小さな曲率で曲げた際の耐性を有している。細径のス
タイレット23を他の内蔵物のデッドスペースに1本又
はそれ以上螺旋管15aに沿わせて長手方向に配置する
ことにより所望の可撓性が実現される。
Description
置した可撓性を有する軟性部を備えた内視鏡に関する。
することにより、体腔内臓器などを観察したり、必要に
応じて処置具チャンネル内に挿通した処置具を用いて各
種治療処置の行える医療用の内視鏡が広く利用されてい
る。
体腔内に挿入して、臓器などを観察したり、内視鏡の処
置具チャンネル内に挿入した処置具を用いて、各種治療
や処置を行う。このため、一度使用した内視鏡や処置具
を他の患者に再使用する場合には、内視鏡や処置具を介
しての患者間感染を防止する必要から、検査・処置終了
後に内視鏡装置の洗滌消毒を行わなければならなかっ
た。
ちに使用が可能で、ランニングコストが安価なオートク
レーブ滅菌(高圧蒸気滅菌)が内視鏡機器の消毒滅菌処
理の主流になりつつある。
内視鏡の機能に悪影響を与えることなく内視鏡をオート
クレーブ滅菌する内視鏡用オートクレーブ装置が示され
ている。
である内視鏡にとって非常に過酷な条件である。このた
め、この条件に耐性を有する内視鏡を実現させるため、
一般の消毒・滅菌手段での使用を前提にした内視鏡に比
べ、高圧対策、高温対策、蒸気対策等、様々な対策を施
している。
を繰り返し高圧蒸気滅菌することによって、患者体内に
挿入される内視鏡挿入部では硬性部に比べ、柔軟で弾発
性を有する微妙な特性である可撓性を有する軟性部が劣
化し易い傾向にあった。
あり、内視鏡を繰り返し高圧蒸気滅菌した場合でも、軟
性部の初期状態の微妙な特性をできるだけ長期間にわた
って保持する内視鏡を提供することを目的にしている。
製管部に非金属製管部を被せて形成した外套管の内部
に、複数の金属製、非金属製の内蔵物を挿通配置した軟
性部を挿入部に有する内視鏡であって、前記軟性部の可
撓性は、この軟性部の少なくとも一設定部分における金
属構成部材の曲げに対する硬さと非金属構成部材との曲
げに対する硬さとの関係で設定され、前記金属構成部材
の曲げに対する硬さを非金属構成部材の曲げに対する硬
さより硬くなるように構成している。
を行った際、軟性部の特性である可撓性が劣化し難い。
施の形態を説明する。図1ないし図3は本発明の一実施
形態に係り、図1は内視鏡装置の全体構成を示す図、図
2は軟性を部を構成する外套管を説明する図、図3は軟
性部内を挿通配置された内蔵物を説明する図である。
材の外観を説明する図、図2(b)は外套管の構成を説
明する断面図である。
1は、撮像手段を備えた電子内視鏡(以下内視鏡と記載
する)2と、照明光を供給する光源装置3と、撮像手段
を制御するとともに前記撮像手段から得られる信号を処
理するビデオプロセッサ4と、このビデオプロセッサ4
に接続されたモニタ5とで主に構成されている。なお、
符号50はこの内視鏡2を収納する後述する滅菌用収納
ケースである。
入部10と、この挿入部10の基端部に連設する操作部
11と、この操作部11の側方から延出する可撓性を有
するユニバーサルコード12とで構成されている。
記光源装置3に着脱自在なコネクタ12aが設けられて
いる。このコネクタ12aを光源装置3に接続すること
によって、光源装置3に備えられている図示しないラン
プからの照明光が内視鏡2の図示しないライトガイドを
伝送されて観察部位を照射するようになっている。
急激な曲がりを防止する弾性部材で構成された挿入部折
れ止め部材7aが設けられ、前記操作部11とユニバー
サルコード12との接続部分には同様に操作部折れ止め
部材7bが設けられ、そしてユニバーサルコード12と
コネクタ12aとの接続部分には同様にコネクタ折れ止
め部材7cが設けられている。
部10は、先端側から順に硬性で例えば先端面に図示し
ない観察窓や照明窓などを配設した先端硬性部13,複
数の湾曲駒を連接して湾曲自在な湾曲部14、微妙な柔
軟性と弾発性とからなる可撓性を有する軟性部である可
撓管部15とを連設して構成されている。前記湾曲部1
4は、操作部11に設けられている湾曲操作ノブ16を
適宜操作することによって湾曲し、観察窓等を配設した
先端硬性部13の先端面を所望の方向に向けられるよう
になっている。
の他に先端面に設けた図示しない送気送水ノズルから前
記観察窓に向けて洗滌液体や気体を噴出させる際の送気
操作、送水操作を行う送気送水操作ボタン17及び先端
面に設けた図示しない吸引口を介して吸引操作を行うた
めの吸引操作ボタン18、前記ビデオプロセッサ4を遠
隔操作する複数のリモートスイッチ19,…,19や内
視鏡2の挿入部内に配置された処置具チャンネルに連通
する処置具挿入口20が設けられている。
タ部12bが設けられている。この電気コネクタ部12
bには前記ビデオプロセッサ4に接続された信号コード
6の信号コネクタ6aが着脱自在に接続される。この信
号コネクタ6aをビデオプロセッサ4に接続することに
よって、内視鏡2の撮像手段を制御するとともに、この
撮像手段から伝送される電気信号から映像信号を生成し
て、内視鏡観察画像を前記モニタ5の画面上に表示す
る。なお、電気コネクタ部12bには内視鏡2の内部と
外部とを連通する図示しない通気口が設けられている。
このため、前記内視鏡2の電気コネクタ部12bには前
記通気口を塞ぐ圧力調整弁(不図示)を設けた圧力調整
弁付き防水キャップ(以下防水キャップと略記する)9
aが着脱自在な構成になっている。
に内蔵されている図示しない気体供給源に着脱自在に接
続される気体供給口金12cや、液体供給源である送水
タンク8に着脱自在に接続される送水タンク加圧口金1
2d及び液体供給口金12e、前記吸引口より吸引を行
うための図示しない吸引源が接続される吸引口金12
f、送水を行うための図示しない送水手段と接続される
注入口金12gが設けられている。
2に高周波漏れ電流が発生した場合、この漏れ電流を図
示しない高周波処置装置に帰還させるためのアース端子
口金12hが設けられている。
際、洗滌後、高圧蒸気滅菌を行うことが可能に構成され
ており、この内視鏡2を高圧蒸気滅菌する際には前記防
水キャップ9aを電気コネクタ部12bに取り付ける。
際、この内視鏡2を滅菌用収納ケース50に収納する。
この滅菌用収納ケース50は、ケース本体であるトレイ
51と蓋部材52とで構成され、このトレイ51には内
視鏡2の挿入部10、操作部11、ユニバーサルコード
12、コネクタ12a等の各部が所定の位置に収まるよ
うに内視鏡形状に対応した図示しない規制部材が配置さ
れている。また、これらトレイ51及び蓋部材52には
高圧蒸気を導くための通気孔が複数形成されている。
行う前の内視鏡洗浄に使用される洗浄剤に耐性を有し、
水は通さないのに水蒸気は通過させる多孔質構造の複合
膜を設けることによって、洗浄液をトレイ内に貯留して
洗浄を行え、洗浄後、高圧蒸気滅菌装置に配置すればよ
い。
15は、最内層側より、薄い帯状の金属構成部材である
金属片を螺旋状に巻いた螺旋管15aと、金属素線又は
非金属素線を編み込んだ網状管15bと、非金属構成部
材である樹脂材料で形成した外皮チューブ15cとを積
層して構成された外套管15d内に、図3に示す各種内
蔵物を挿通配置している。
ステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラ
ストマー、スチレン系樹脂、フッ素系ゴム、シリコンゴ
ム等で形成されている。また、前記ユニバーサルコード
12もこの可撓管部15と略同様の構成である。また、
前記螺旋管15aは複数の帯状金属片を2重、3重に重
ねて構成したものであってもよい。
と非金属構成部材である内蔵物とがあり、金属製の内蔵
物としては前記湾曲操作ノブ16の操作によって進退動
作して前記湾曲部14を湾曲させる金属製の湾曲ワイヤ
21、この湾曲ワイヤ21を遊嵌状態で覆う金属製のワ
イヤ被覆コイル22、後述する可撓性調整金属部材であ
るスタイレット23等であり、非金属製の内蔵物として
は樹脂製チューブである送水チューブ24、送気チュー
ブ25、処置具チャンネルチューブ26、樹脂製の外皮
と金属線との組合せである信号ケーブル27等である。
アルミニウム、超弾性合金などの部材である。
代表的な条件について説明する。この代表的な条件とし
ては米国規格協会承認、医療機器開発協会発行の米国規
格ANSI/AAMI ST37−1992に、プレバ
キュームタイプで滅菌工程132°Cで4分、グラビテ
ィタイプで滅菌工程132°Cで10分とされている。
いては、高圧蒸気滅菌装置の形式や滅菌工程の時間によ
って異なるが、一般的には115°Cから138°C程
度の範囲で設定される。滅菌装置の中には142°C程
度に設定可能なものもある。
よって異なる。一般的には3〜60分程度に設定され
る。滅菌装置の種類によっては100分程度に設定可能
なものもある。
般的には大気圧に対して+0.2MPa程度に設定され
る。
ける内視鏡の高圧蒸気滅菌工程を簡単に説明する。ま
ず、滅菌対象機器である内視鏡2の電気コネクタ部12
bには防水キャップ9aが取り付け、滅菌用収納ケース
50に収容し、滅菌室内に配置する。前記電気コネクタ
部12bに防水キャップ9aを取り付けたことにより、
圧力調整弁が閉じた状態になって前記通気口を塞ぐ。す
なわち、内視鏡2の内部と外部とが水密的に密閉され
る。そして、高圧滅菌工程前の滅菌室内を減圧状態(プ
レバキューム工程)にする。
工程時に滅菌対象機器の細部にまで蒸気を浸透させるた
めの工程であり、滅菌室内を減圧させることにより、滅
菌対象機器全体に高圧高温蒸気が行き渡るようになる。
このプレバキューム工程における滅菌室内の圧力は、一
般的に大気圧に対して−0.07〜−0.09MPa程
度に設定される。
菌室内の圧力が減少すると、内視鏡2の内部圧力に対し
て外部圧力が低くなって圧力差が生じる。すると、前記
防水キャップ9aの圧力調整弁が開いて、前記通気口を
介して内視鏡2の内部と外部とが連通状態になる。この
ことによって、圧力差が大きく生じることを防ぐ。つま
り、内視鏡2が内部圧力と外部圧力との圧力差によって
破損することが防止される。
で滅菌を行う(滅菌工程)。この滅菌工程においては滅
菌室内が加圧される。すると、内視鏡2の内部圧力より
外部圧力の方が高くなるような圧力差が生じる。このた
め、前記防水キャップ9aの圧力調整弁が閉じ、高圧蒸
気が通気口を通過して内視鏡内部に侵入することを遮断
する。
れている前記可撓管15の外皮チューブ15cや内視鏡
2の外装体の接続部に設けられたシール手段であるフッ
素ゴムやシリコンゴム等で形成されたOリング等を透過
して内視鏡内部に徐々に侵入していく。
ューム工程で減圧された圧力と滅菌工程で加圧された圧
力とが加算された、外部から内部に向けた圧力が生じた
状態になる。
るため、滅菌工程終了後、滅菌室内を再度減圧状態にし
て乾燥(乾燥工程)を行う。この乾燥工程では、滅菌室
内を減圧して滅菌室内から蒸気を排除して滅菌室内の滅
菌対象機器の乾燥を促進する。この乾燥工程における滅
菌室内の圧力は一般的には大気圧に対して−0.07M
Pa〜−0.09MPa程度に設定される。なお、前記
乾燥工程は必要に応じて任意に行うものである。
力が減少して内視鏡2の内部圧力より外部圧力が低くな
るような圧力差が生じる。この圧力差が生じると略同時
に前記防水キャップ9aの圧力調整弁が開き、通気口を
介して内視鏡2の内部と外部とが連通状態になり、内視
鏡内部と外部との間に大きな圧力差が生じることが防止
される。そして、減圧工程が終了して、滅菌室内が加圧
されて、内視鏡2の内部圧力よりも外部圧力の方が高く
なるような圧力差が生じると前記防水キャップ9aの圧
力調整弁が閉じる。
2の外装体には減圧工程で減圧された分、外部から内部
に向けた圧力が生じた状態になる。そして、防水キャッ
プ9aを電気コネクタ部12bから取り外すことによ
り、前記通気口によって内視鏡2の内部と外部とが連通
して、内視鏡2の内部は大気圧となリ、内視鏡2の外装
体に生じていた圧力差による負荷がなくなる。
撓管部15の内部及び外部は高圧蒸気にさらされる。そ
して、この可撓管部15を有する内視鏡2を繰り返し高
圧蒸気滅菌した場合、金属構成部材の特性は比較的変わ
り難いが、非金属構成部材、特に樹脂製部材では特性が
徐々に劣化する傾向がある。
際に重要である可撓管部15の柔軟性や弾発性が、繰り
返しの高圧蒸気滅菌によって次第に軟化したり、その逆
に硬質化して樹脂製部材の特性が劣化することによって
挿入性に変化が起こる。そして、硬くなった場合には湾
曲径が大きくなって挿入性が低下し、柔らかくなった場
合には座屈により挿入性が低下する。また、弾発性が低
下すると、曲がった状態から速やかに元の状態に戻ろう
とする性質が失われて挿入性が低下する。
返しの高圧蒸気滅菌によって可撓管部15の可撓性が大
きく変化することがないように、前記外套管15dを構
成する各構成要素(構成部材ともいう)の硬さの関係
と、内蔵物の各構成部材の硬さの関係との組合せによっ
て決めている。
際、可撓管部15を構成する外套管15d及びこの外套
管15d内を挿通する内蔵物を、それぞれ金属構成部材
と非金属構成部材とに分け、一設定部分である所定の範
囲において高圧蒸気によって特性の変わり難い金属構成
部材の硬さの合計が高圧蒸気によって特性が劣化する傾
向にある非金属構成部材の硬さの合計より硬くなるよう
に設定している。
外套管15dを構成する螺旋管15a及び内蔵物である
湾曲ワイヤ21、ワイヤ被覆コイル22、スタイレット
23であり、非金属構成部材としては外套管15dを構
成する網状管15b及び外皮チューブ15c及び内蔵物
である送水チューブ24、送気チューブ25、処置具チ
ャンネルチューブ26、信号ケーブル27である。
成され可撓管部15の可撓性(硬さ)を望ましい状態に
設定するために設けるもの、つまり可撓性調整金属部材
であり、良好な弾発性を得られるとともに可撓管部15
を繰り返し小さな曲率で曲げた際の耐性を有している。
がφ0.5mm〜1.5mm程度であるので、他の内蔵物の
デッドスペースに容易に配置することが可能である。し
たがって、本実施形態ではこのスタイレット23を所定
位置に1本又はそれ以上螺旋管15aに沿わせて長手方
向に配置して所望の可撓性を実現するようにしている。
引、通電等、患者粘膜に直接作用する機能はなく、軟性
部を所望の可撓性、弾発性にするのことが主目的であ
る。したがって、スタイレット23は軟性部に設けられ
ているが、先端硬性部13まで至らず、湾曲部14の湾
曲性能を妨げるものではない。
状管15bは、金属の場合もあれば非金属の場合もある
が、たとえ金属の場合であっても通常外皮チューブ15
cに密着して構成されるので外皮チューブ15cととも
に非金属構成部材としている。また、信号ケーブル27
も通常、樹脂製の外皮と金属線との組合せであるのでこ
れも非金属構成部材としている。
成部材の硬さの割合を調べる1例を説明する。まず、所
望の可撓性を備えた組立て状態の内視鏡2を用意して可
撓管部15の所定部位の硬さを測定する。
成部材の硬さを測定する。そのため、内視鏡2の可撓管
部15を構成する同部位の金属硬性部材である螺旋管1
5aの中に湾曲ワイヤ21,ワイヤ被覆コイル22,ス
タイレット23を配置し、その構成における硬さを測定
する。そして、このときの硬さが前記可撓管部15の硬
さの50%を越えているか否かを確認する。
一設定部分である所定の範囲において金属構成部材の硬
さの合計が非金属構成部材の硬さの合計より硬く設定さ
れていることになる。
のに要する力量を、便宜上硬さと呼んでおり例えば、可
撓管部15では一設定部分を例えば直径20cmの円弧
形状になるまで曲げるのに要する力量を可撓管部15の
硬さという。この20cmの円弧形状とは内視鏡2の挿
入部10を例えば大腸の盲腸まで、仮に撓みなく挿入す
るのに必要な曲げ具合である。
する構成要素のうち、金属構成部材による硬さが、非金
属製構成部材による硬さより硬く構成している。つま
り、軟性部の特性である可撓性を、高圧蒸気によって特
性の変化し難い金属構成部材の硬さを主にして設定した
ことにより、繰り返しの高圧蒸気滅菌による可撓管部の
特性の劣化を確実に防止することができる。
以外の他の滅菌、消毒手段用の内視鏡の可撓管部15の
構成にも有効であり、本実施形態の構成をとることによ
って、軟性部の特性の劣化を防止することができる。
予め部位毎に硬さが異なる場合がある。よくあるパター
ンとしては、挿入性を良好にするための手元部位より先
端部位の方を軟らかく形成するものである。
を極力防ぎたい。そこで、この構成の場合、少なくとも
その先端部位において本実施形態で示したように金属構
成部材の硬さが可撓管部15の硬さの50%を越えるよ
うに設定する。
部の他の構成を説明する図である。
金属部材をスタイレット23の代わりに、前記網状管1
5bと前記螺旋管15aとの間に例えば長さ寸法の異な
る第1帯状線31と第2帯状線32とを設けている。帯
状線31、32は、例えば厚さ寸法が0.1mm程度、
幅寸法がlmm程度、長さ寸法が内視鏡2の可撓管部1
5に対応するように例えば500mm、1000mm、
あるいはそれ以上等のように設定される。
は、螺旋管15aや螺旋管15a近傍に設けられた硬質
部に半田やろうなどによって強固に固定されている。こ
のとき、帯状線31,32の基端側の固定部33aを可
撓管部15の基端側略同位置にして、先端側の固定部3
3bの位置を大きく変化させている。このことによっ
て、可撓管部15の硬さは、先端側より基端側が硬くな
って挿入性が良好になる。その他の構成は前記第1実施
形態と同様である。
線を配置したことによって、帯状線の有する硬さと、こ
の帯状線が螺旋管の曲げを規制することによって所望の
可撓性を得ることができる。この帯状線を配置すること
により、金属構成部材による可撓管部の可撓性への影響
が大きくなる。
置したことにより、可撓管部を曲げた際、この帯状線が
他の内蔵物を圧迫することを防止することができる。
鏡の外径寸法が太径化することがなく容易に所望の可撓
性を得ることができる。
部の別の構成を説明する図である。
撓性調整金属部材として可撓管部15内にスタイレット
23,帯状線52,53を配置する代わりに、可撓管部
の硬度調整を行うために設ける硬度可変手段を可撓性調
整金属部材とするものである。
配置される金属構成部材である例えばステンレス製の硬
度変更コイル41及び硬度変更ワイヤ42と、この硬度
変更ワイヤ42の基端に固定された牽引部材43と、こ
の牽引部材43の長手方向位置を変更させるカム機構部
を有する硬度調整を行う硬度変更リング44とで構成さ
れている。
度変更ワイヤ42に固定されている。このため、前記牽
引部材43によって硬度変更ワイヤ42が牽引されてい
ない状態(実線の位置)のとき、硬度変更コイル41に
対して外力がかからないので、この硬度変更コイル41
は軟らかな状態である。そして、前記硬度変更リング4
4を回転操作して牽引部材43を実線の位置から二点鎖
線の位置方向に移動させていくと、硬度変更コイル41
に圧縮力が徐々に加わって曲げに対する硬さが硬くなっ
ていき、二点鎖線の位置に到達したとき最硬状態にな
る。
イル41を最大の硬さに操作設定した状態における可撓
管部15の硬さに対して、硬度変更ワイヤ42,硬度変
更コイル41含む金属構成部材の硬さが可撓管部15の
硬さの50%を越えるように設定している。
気減菌(又はそれ以外の滅菌・消毒等)で例えば外皮チ
ューブ15cの特性が劣化して可撓管部15が初期状態
より軟らかくなって弾発性が落ちた場合には、劣化しに
くい金属構成部材である硬度変更コイル41の硬さを変
更させることで、所望の硬さ、弾発性を再現させて使用
が可能になる。また、術者は、検査時に硬度変更リング
44を回転操作することで、可撓管部15の硬さの制御
を行える。
材を兼用することによって、可撓管部の特性が劣化した
場合でも、硬度変更コイルの硬さを変更させることで、
再び所望の硬さ、弾発性を再現することができる。
させて、常に所望の硬さの使用感で操作を行うことがで
きる。
硬さを好みとする場合でも、少なくともその最大硬さ時
の可撓管部15の硬さに対して、金属要素による硬さが
50%を越えているので経時的な硬さや弾発性の劣化に
ついては上述と同様の作用及び効果を得られる。
に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形実施可能である。
実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができ
る。
形成した外套管の内部に、複数の金属製、非金属製の内
蔵物を挿通配置した軟性部を挿入部に有する内視鏡にお
いて、前記軟性部の可撓性を、この軟性部の少なくとも
一設定部分における金属構成部材と非金属構成部材との
曲げに対する硬さの関係を、金属構成部材の曲げに対す
る硬さが非金属構成部材の曲げに対する硬さより硬くな
るように構成して、設定した内視鏡。
に、硬さを硬くすることを主目的にした可撓性調整金属
部材としてのスタイレットを含む付記1記載の内視鏡。
形成される付記2記載の内視鏡。
せて長手方向に配設した帯状部材である付記2記載の内
視鏡。
る螺旋管、非金属製管部を構成する網状管及び外皮チュ
ーブとで構成され、前記外套管を構成する外皮チューブ
の硬さを、先端側と手元側とで変化させるとき、少なく
とも先端側において、金属部材の硬さが非金属部材の硬
さより硬くなるように設定した内視鏡。
に、前記軟性部の曲げに対する硬さを変化させる硬度可
変手段を含み、この硬度可変手段を最硬状態に設定した
状態で、軟性部を構成する金属構成部材の曲げに対する
硬さが非金属構成部材の曲げに対する硬さより硬くなる
ように構成した付記1記載の内視鏡。
視鏡を繰り返し高圧蒸気滅菌した場合でも、軟性部の初
期状態の微妙な特性をできるだけ長期間にわたって保持
する内視鏡を提供することができる。
図1は内視鏡装置の全体構成を示す図
成を説明する図
成を説明する図
Claims (1)
- 【請求項1】 金属製管部に非金属製管部を被せて形成
した外套管の内部に、複数の金属製、非金属製の内蔵物
を挿通配置した軟性部を挿入部に有する内視鏡におい
て、 前記軟性部の可撓性は、この軟性部の少なくとも一設定
部分における金属構成部材の曲げに対する硬さと非金属
構成部材との曲げに対する硬さとの関係で設定され、前
記金属構成部材の曲げに対する硬さを非金属構成部材の
曲げに対する硬さより硬くなるように構成したことを特
徴とする内視鏡。
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