JP2010074106A - 半導体チップ、半導体ウェーハおよびそのダイシング方法 - Google Patents

半導体チップ、半導体ウェーハおよびそのダイシング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体ウェーハにおいて高い利用効率を維持しつつも、スクライブ線領域で生じたチッピングが素子形成領域の内部まで伸展することを防止する。
【解決手段】複数の素子形成領域20と、互いに交差する帯状に設けられて素子形成領域20を個別に囲む、層間絶縁膜22が積層されたスクライブ線領域30とからなるとともに、スクライブ線領域30同士の交差部に部分的に設けられた、複数の層間絶縁膜22の少なくとも一部を積層方向の上下より挟む複数の補強パッド34および補強パッド34同士を接続するビア36からなるチッピング防止構造38を備える半導体ウェーハ12。
【選択図】図3

Description

本発明は半導体チップ、半導体ウェーハおよびそのダイシング方法に関する。
この種の発明に関し、下記特許文献1には、素子形成領域とスクライブ線領域との間に、素子形成領域全体を囲うシールリングを設けることで、半導体ウェーハのダイシング時のチッピングが素子形成領域の内側まで到達することを防止する半導体装置の発明が記載されている。シールリングは、素子形成領域への水分の浸入を防止するものであり、素子形成領域の外縁に沿って周回して設けられる。
また、本発明に関連する技術として、下記特許文献2には、素子形成領域を位置あわせするための十字状などのマスク合せパターン(アライメントマーク)をスクライブ線領域に配置した半導体ウェーハの発明が記載されている。
図11は、これらの半導体ウェーハのうちアライメントマーク近傍を拡大した平面模式図である。図12は、半導体ウェーハの積層断面図であり、図11のXII−XII断面図に相当する。
半導体ウェーハ112には、パターン配置された矩形の素子形成領域20と、その間のスクライブ線領域30とが区画形成されている。また、素子形成領域20とスクライブ線領域30との間には、シールリング部25が設けられている。
アライメントマーク40は、アルミニウムなどの金属材料を十字状などに皮膜形成してなり、スクライブ線領域30同士の交差部に配置されている。
図12に示すように、素子形成領域20およびスクライブ線領域30には、基板16の上に層間絶縁膜22が積層されている。素子形成領域20は、金属配線210がパターン形成された内部回路領域やIO(Input/Output)領域を含む領域である。
層間絶縁膜22の上面にはバリア膜23がそれぞれ積層されている。
シールリング部25は、リング状パッド211とシール壁24が接続されて素子形成領域20の外周を囲むリング状に形成されたシールリング251が形成された領域である。
シールリング251を構成するリング状パッド211は、素子形成領域20内部の金属配線210と同層に設けられ、素子形成領域20の外縁に沿って周回する矩形の帯状に形成されている。そして、積層されたリング状パッド211同士は、同じく素子形成領域20を周回して設けられたシール壁24で互いに連結されている。
アライメントマーク40が設けられたスクライブ線領域30、素子形成領域20およびシールリング部25の上面は、透明な表面保護膜42で被覆されている。
特開2007−67372号公報 特開昭56−140626号公報
ここで、半導体ウェーハを切断して半導体チップを個片化するダイシング工程においては、ダイシングブレードによってスクライブ線領域を切削し、素子形成領域を互いに個片化する。
このとき、半導体ウェーハには、切断の衝撃により、アライメントマークなどの金属層と層間絶縁膜との剥離や割れ、クラッキングなどの破壊(以下、これらを総称して「チッピング」という。)が生じる。
チッピングが生じると、シールリングが破壊されて素子形成領域への水の浸入が許容されたり、素子形成領域自体が損傷して半導体チップの電気特性が劣化したりするという問題が生じる。
また、チッピングは、半導体ウェーハのダイシング工程のみならず、個片化された半導体チップの移送工程やハンドリング工程においても生じる場合がある。かかる場合、半導体チップには、応力集中に起因してコーナー部にチッピングが生じやすい。
一方、近年では、素子形成領域の小型化や、半導体ウェーハの利用効率、すなわち素子形成領域の面積比率の向上が要請されている。このため、素子形成領域の外部に十分な幅のシールリングを設けることや、スクライブ線領域を太くしてダイシングラインとシールリングとを十分に離間させることは困難となっている。
例えば、上記特許文献1に記載の半導体ウェーハでは、シールリングの内側に沿って、すなわち素子形成領域から放射状にリブ状の補助部を並べることによりシールリングを補強し、チッピングが素子形成領域の内部にむけて伸展することを防いでいる。しかし、かかる補助部を設けた場合、スクライブ線領域の幅が補助部の長さ分だけ太くなり、半導体ウェーハの利用効率が低下するという問題がある。
このように、特に近年の半導体ウェーハにおいては、高い利用効率を維持しつつも、スクライブ線領域で生じたチッピングが素子形成領域の内部にむけて伸展することを防止することが課題となっている。
本発明の半導体チップは、素子形成領域と、前記素子形成領域の周囲を囲むスクライブ線領域と、からなる半導体チップであって、
前記素子形成領域および前記スクライブ線領域は、複数の層間絶縁膜が積層されており、
当該半導体チップの少なくとも一つのコーナー部におけるスクライブ線領域内に部分的に設けられた、前記複数の層間絶縁膜の少なくとも一層を積層方向の上下より挟む複数のコーナーパッドおよび前記複数のコーナーパッド同士を接続するビアからなる構造体を有する。
ここで、素子形成領域とは、半導体チップのうち内部回路が形成された領域を意味する。また、スクライブ線領域とは、素子形成領域の周辺の領域を意味し、半導体チップのコーナー部を含む。なお、半導体チップのコーナー部とは、当該半導体チップのコーナー(角)を含む所定の広がりをもつ領域をいう。
そして、構造体が半導体チップの少なくとも一つのコーナー部におけるスクライブ線領域内に部分的に設けられているとは、構造体がスクライブ線領域の全体に設けられていることや、複数のコーナー部にまたがって一つの構造体が設けられていることを排除する趣旨である。
すなわち、構造体は、コーナー部の一つのみに対して、当該コーナー部の全体または一部に亘って設けられていてもよく、複数のコーナー部に対して、各コーナー部の全体または一部にそれぞれ設けられていてもよい。
また、本発明の半導体ウェーハは、複数の素子形成領域と、互いに交差する帯状に設けられて前記素子形成領域を個別に囲むスクライブ線領域と、からなる半導体ウェーハであって、
前記素子形成領域および前記スクライブ線領域は、複数の層間絶縁膜が積層されており、
前記スクライブ線領域同士の交差部に部分的に設けられた、前記複数の層間絶縁膜の少なくとも一層を積層方向の上下より挟む複数のパッドおよび前記パッド同士を接続するビアからなる構造体を備える。
本発明者の検討によれば、半導体ウェーハのダイシング時に生じるチッピングは、主としてスクライブ線領域同士が交差する交差部において発生することが明らかとなった。この原理についてまず説明する。
素子形成領域が、交差する二方向(第一方向および第二方向)にダイシングされて個片化される場合について説明する。まず、第一方向へのダイシング工程においては、隣り合う素子形成領域同士がいずれかの辺(第二方向に延在する辺)で接続されているため、ダイシングの衝撃は個別の素子形成領域に集中負荷されることはない。これにより、半導体ウェーハはチッピングのおそれなく短冊状にダイシングされる。
これに対し、短冊状となった半導体ウェーハを個片化して半導体チップとする第二方向へのダイシング工程は、既に三辺が分離された素子形成領域の最後の一辺を切断する工程となる。したがって、当該素子形成領域は、切断分離されるその直前には、隣接する他の素子形成領域と、ダイシングの終端となるひとつのコーナー部においてのみ、かつ、わずかな長さで接続された不安定な状態となる。このため、ダイシングブレードからの衝撃は当該コーナー部に集中的に負荷され、ダイシングブレードが通過する前に、当該未切断長さ部分に割れが生じるなどしてチッピングが生じやすい。
かかる原理により、半導体ウェーハには、ダイシングの終端となるスクライブ線領域の交差部においてチッピングが生じやすいといえる。
したがって、上記発明のように、半導体チップのコーナー部に、コーナーパッドとビアとを接続した構造体を設けることにより、当該コーナー部を終端としてダイシングした場合に、素子形成領域の内部にむけてチッピングが伸展することが防止される。
すなわち、上記半導体ウェーハによれば、ダイシング工程にて半導体チップを個片化する際のチッピングが防止される。スクライブ線領域に設けるコーナーパッドとビアの位置をそのコーナー部とすることにより、素子形成領域の有効面積を損なうことがなく、半導体ウェーハの高い利用効率を維持することができる。
また、上記半導体チップは、ダイシング工程における歩留まりが向上して生産性を高めることのできる構造である。
そして、上記半導体チップによれば、ダイシング工程後の衝撃負荷によってコーナー部に生じるチッピングについても防止することが可能である。
そして、本発明の半導体ウェーハのダイシング方法は、複数の素子形成領域と、互いに交差する帯状に設けられて前記素子形成領域を個別に囲むスクライブ線領域と、からなる半導体ウェーハをダイシングして、前記素子形成領域を含む半導体チップを個片化する方法であって、
前記素子形成領域と前記スクライブ線領域は、複数の層間絶縁膜が積層されており、
前記スクライブ線領域の少なくとも一つの交差部に部分的に、前記複数の層間絶縁膜の少なくとも一層を積層方向の上下より挟む複数層の金属製のパッドと、前記パッド同士を接続するビアとからなる構造体を設けるとともに、
前記構造体が設けられた前記交差部をダイシングの終端として前記素子形成領域を分離することを特徴とする。
上記ダイシング方法によれば、構造体が設けられた交差部を終端としてダイシングすることで、主として当該交差部に生じるチッピングの伸展を防止することができる。
なお、本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
また、本発明による半導体ウェーハのダイシング方法を説明するにあたり、複数の工程を順番に記載することがあるが、明示の場合を除き、その記載の順番は工程を実行する順番を必ずしも限定するものではない。また、複数の工程は、明示の場合を除き、個々に相違するタイミングで実行されることに限定されず、ある工程の実行中に他の工程が発生すること、ある工程の実行タイミングと他の工程の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
本発明の半導体ウェーハおよびそのダイシング方法によれば、半導体ウェーハの高い利用効率を維持しつつ、ダイシング工程時に生じるチッピングが素子形成領域の内部にむけて伸展することを防止して高品質の半導体チップが提供される。
本発明の半導体チップによれば、ダイシング工程時における生産性が向上し、また、ダイシング工程後についてもコーナー部で生じるチッピングの伸展を防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
<第一実施形態>
図1は、図13の本実施形態の半導体ウェーハ12の点線Aで囲まれた領域を拡大した平面図である。説明のため、シールリング部25および補強パッド34にはハッチングを施している。
図2は、スクライブ線領域30同士の交差部32の近傍に関する平面図であり、図1において鎖線で囲った交差部32近傍の拡大図に相当する。
図3は、半導体ウェーハ12の積層断面図であり、図2のIII−III断面図に相当する。
(半導体ウェーハ)
はじめに、本実施形態の半導体ウェーハ12の概要について説明する。
半導体ウェーハ12は、複数の素子形成領域20と、互いに交差する帯状に設けられて素子形成領域20を個別に囲むスクライブ線領域30と、からなる。
素子形成領域20およびスクライブ線領域30は、複数の層間絶縁膜22が積層されている。
そして、本実施形態の半導体ウェーハ12は、スクライブ線領域30同士の交差部32に部分的に設けられた、複数の層間絶縁膜22の少なくとも一層を積層方向(図中上下方向)の上下より挟む複数のパッド(補強パッド34)および補強パッド34同士を接続するビア36からなる構造体(チッピング防止構造38)を備えている。
本実施形態の半導体ウェーハ12には、素子形成領域20が縦横に並んで配置されている。図1では、簡単のため素子形成領域20が縦横(同図上下方向)に各二つ、合計四つのみ配置された状態を図示しているが、これに限られるものではなく、数百、数千という素子形成領域20が半導体ウェーハ12上に縦横に配列されていてもよい。また、半導体ウェーハ12の平面視形状も、図示のような矩形に限られず、円形でよい。
隣接する素子形成領域20同士の間、および素子形成領域20の周囲には、ダイシングブレードによって切断されるスクライブ線領域30が帯状に形成されている。
ダイシングラインDLを、図3に二点鎖線で示す。
なお、本実施形態の半導体ウェーハ12では、素子形成領域20とスクライブ線領域30との間にシールリング部25が素子形成領域20を周回して設けられている。
シールリング部25を構成するシールリング251は、リング状パッド211とシール壁24とが接続されて素子形成領域20の全周を覆っている。シールリング251はダイシング工程で切除されるものではなく、半導体チップ10に固有の領域として残置される。
したがって、本実施形態の半導体ウェーハ12では、スクライブ線領域30の交差部32に設けられたチッピング防止構造38とともに、素子形成領域20とスクライブ線領域30との間に、素子形成領域20の周囲を囲むシールリング部25が設けられている。
本実施形態の素子形成領域20は矩形状をなしていることから、素子形成領域20の辺201に沿って伸びるスクライブ線領域30は、互いに直交する二方向に延在している。そして、スクライブ線領域30同士が交差する交差部32には、素子形成領域20の角部202が近接している。図1に示すように、交差部32には、素子形成領域20の角部202が一つのみ近接するL字状のものと、二つ近接するT字状のものと、四つ近接する十字状のものとが存在する。
本実施形態の半導体ウェーハ12は、交差部32にチッピング防止構造38が設けられている。チッピング防止構造38は、各素子形成領域20の角部202の少なくともいずれか一つに近接する交差部32について設けられていればよい。したがって、例えば図1に示す半導体ウェーハ12の場合、縦横に隣接する四つの素子形成領域20の角部202同士が突き合わされる交差部32のみにチッピング防止構造38が設けられていてもよい。
本実施形態の場合、図1に示すように、チッピング防止構造38はスクライブ線領域30同士のすべての交差部32にそれぞれ設けられている。
図2,3に示すように、本実施形態のチッピング防止構造38は、層間絶縁膜22を挟んで積層された補強パッド34と、これらを厚さ方向に接続するビア36とから構成されている。
補強パッド34は、スクライブ線領域30に部分的に設けられている。具体的には、スクライブ線領域30同士が交差する交差部32の全体または一部に亘って設けられている。
本実施形態の半導体ウェーハ12には、シリコンやガラスなどからなる基板16の上部に層間絶縁膜22とバリア膜23と金属配線層21とが繰り返し積層されている。
層間絶縁膜22やバリア膜23は、素子形成領域20とスクライブ線領域30とに亘って形成されている。
なお、本実施形態において半導体チップ10や半導体ウェーハ12を構成する積層の上下方向とは、基板16を下として金属配線層21を上とした場合の相対的な位置関係を示すものであり、必ずしも重力方向の上下を意味するものではない。
層間絶縁膜22には絶縁性材料を用いる。絶縁性材料としては、求められる誘電率の大小に応じて、いわゆるLow−k材料(低誘電率材料)または非Low−k材料を用いることができる。
Low−k材料としては、SiOC(炭素含有シリコン酸化物)のほか、HSQ(ハイドロジェンシルセスキオキサン)、MSQ(メチルシルセスキオキサン)、またはMHSQ(メチル化ハイドロジェンシルセスキオキサン)等のポリハイドロジェンシロキサン、ポリアリールエーテル(PAE)、ジビニルシロキサンービスーベンゾシクロブテン(BCB)、またはSilk(登録商標)等の芳香族含有有機材料、SOG、FOX(登録商標)(flowable oxide)、サイトップ(登録商標)などの有機材料を用いることができる。
また、特に低い誘電率が求められる層間絶縁膜22については、ポーラス(p−)SiOCなど、上記Low−k材料の多孔質材料(ポーラスLow−k材料)を用いるとよい。
また、比較的大きな誘電率が許容される層間絶縁膜22には、非Low−k材料を用いることができる。非Low−k材料としては、酸化珪素(SiO)などの無機絶縁材料を用いることができる。
(素子形成領域)
素子形成領域20は、様々な回路パターンが金属配線210によってそれぞれ形成された内部回路領域やIO(Input/Output)領域を含んでいる。
金属配線層21は、パターニングされた金属配線210を含む層である。本実施形態の金属配線210には銅などの金属材料を用い、層間絶縁膜22の内部に局所的に埋め込んで設けられる。したがって、層間絶縁膜22と金属配線層21とは積層方向に一部重複していてよい。
図3に示すように、金属配線層21は、基板16に近接する下層のローカル配線層21cでは薄く、中間層のセミグローバル配線層21bでは中程度の厚さ、上層のグローバル配線層21aでは厚く形成される。
したがって、金属配線層21で挟まれる層間絶縁膜22の厚さに関しても、下層(下層絶縁膜22c)では薄く、中間層(中間層絶縁膜22b)では中程度であり、上層(上層絶縁膜22a)では厚く形成される。
このため、本実施形態の半導体ウェーハ12では、下層絶縁膜22cには比誘電率の低いポーラスLow−k材料を用いる。また、中間層絶縁膜22bには無孔質Low−k材料を用い、上層絶縁膜22aには無孔質の非Low−k材料を用いている。
これらの絶縁性材料は金属材料に比べて脆性が高いため、ダイシング時にはチッピングが生じやすく、また、生じたチッピングが伸展しやすい。
バリア膜23には、TiN(窒化チタン)膜、Ta(タンタル)膜、TaN(窒化タンタル)膜、W(タングステン)膜もしくはWN(窒化タングステン)膜などの無機材料からなる単層膜、もしくはこれらの膜の積層膜が用いられる。
最上層の層間絶縁膜22には、金属パッド26が埋め込んで設けられている。金属パッド26にはアルミニウムやTiNなどの金属材料が用いられる。
そして、金属パッド26および金属配線210は、互いにシール壁24で厚さ方向に連結されてシールリング251を構成している。
金属パッド26は、素子形成領域20内部の所定位置において上面より視認可能に露出している。
また、素子形成領域20の最表面には、透明な表面保護膜42が設けられている。本実施形態の表面保護膜42は複数の層が積層して構成されている。具体的には、シリコン酸化膜43(SiO)、シリコン酸化窒化膜44(SiON)、およびポリイミド膜45が下層から順に積層されている。
(スクライブ線領域)
本実施形態のスクライブ線領域30には、層間絶縁膜22を上下に挟む金属製のパッド(補強パッド34)が積層して設けられている。本実施形態の補強パッド34(34a,34b)は、金属パッド26および最上層の金属配線層21であるグローバル配線層21aとそれぞれ同層に設けられている。
すなわち、本実施形態では、スクライブ線領域30には複数層の層間絶縁膜22が積層されており、複数層のうちの一部の層間絶縁膜22が、ビア36で互いに接続された補強パッド34にて上下より挟まれている。
そして、本実施形態では、素子形成領域20は複数の層間絶縁膜22中に配線(金属配線210)を備え、スクライブ線領域30における補強パッド34a,34bは金属配線210と同層に設けられている。
そして、補強パッド34a,34bは、金属配線210と同一材料で構成されている。
すなわち、本実施形態の場合、上層にあたる補強パッド34aはアルミニウムからなり、下層の補強パッド34bは銅からなる。
本実施形態の半導体ウェーハ12では、最上層の層間絶縁膜22を上下に挟む高さ位置に補強パッド34をそれぞれ設けている。
ただし、補強パッド34を設ける積層高さ位置は種々をとることができ、後述する他の実施形態にて詳細に説明する。
補強パッド34a,34bは、ビア36で互いに接続されてチッピング防止構造38を構成している。
ビア36は、素子形成領域20内部に設けられるシール壁24と同一の、銅などの金属材料からなる。ビア36は、同層で設けられるシール壁24と同一工程にて作製することができる。
そして、いずれも金属材料からなる補強パッド34a,34bとビア36とが連結されることで、層間絶縁膜22よりもチッピング耐性に優れるチッピング防止構造38が構成される。
図2に示すように、本実施形態の補強パッド34は、素子形成領域20の辺201に沿って伸びている。具体的には、ビア36で接続された補強パッド34の少なくとも一方(補強パッド34aを図示している)は、スクライブ線領域30の延在方向にそれぞれ伸びる二本の線状部341,342が互いに交差した十字状をなしている。
なお、本実施形態の半導体ウェーハ12では、図1に示すように、配列された素子形成領域20の外縁を囲うスクライブ線領域30の交差部32に関しては、補強パッド34の形状をL字状またはT字状としている。
そして、本実施形態のチッピング防止構造38は、図5に示すように、複数列のビア36(361〜364)が、スクライブ線領域30の幅方向に所定の間隔をもって互いに平行して設けられている。
具体的には、十字状をなす補強パッド34aの直下には、四本のL字状のビア361〜364が、線状部341,342に沿って、かつ当該L字の頂点を互いに突き合わせて配置されている。
そして、隣接するビア361〜364同士の上記所定の間隔は、ダイシングブレードによる切削幅と、ダイシングブレードの位置あわせ精度との合計幅(以下、ダイシング幅という。)よりも大きい。
したがって、半導体ウェーハ12をダイシングして素子形成領域20をそれぞれ個片化して半導体チップ10を作製するにあたっては、ビア361〜364同士の間をダイシングすることができる。すなわち、本実施形態の半導体ウェーハ12では、チッピング防止構造38を構成する金属製のビア361〜364をダイシングブレードが切断する必要がない。
複数層に積層して設けられる補強パッド34(34a,34b)は、必ずしも互いに同一寸法および同一形状とする必要はない。本実施形態の場合、図3に示すように、下層の補強パッド34bは、上記複数列のビア36に対応して、スクライブ線領域30の幅方向に離間して複数列(二列)に設けられている。補強パッド34b(補強パッド34b1,34b2)の離間距離もまた、ダイシング幅と同等またはそれ以上としている。
すなわち、本実施形態において、十字状の交差部32に配置されるチッピング防止構造38は、平面視十字状である上層の補強パッド34aと、平面視L字状である下層の四つの補強パッド34bと、補強パッド34a,34bを互いに連結するビア36とで構成されている。
(ダイシング方法)
本実施形態による半導体ウェーハ12のダイシング方法を改めて説明する。この方法は、複数の素子形成領域20と、互いに交差する帯状に設けられて素子形成領域20を個別に囲むスクライブ線領域30と、からなる半導体ウェーハ12をダイシングして、素子形成領域20を含む半導体チップ10を個片化する方法に関する。
素子形成領域20とスクライブ線領域30には、複数の層間絶縁膜22が積層されている。
半導体ウェーハ12には、短冊状およびチップ状に個片化された際にも飛散することがないよう、基板16の裏面にダイシングシート(図示せず)が接着されている。そして、ダイシングブレードが半導体ウェーハ12のいずれかのエッジに対して斜め上方から押し当てられ、半導体ウェーハ12とともにダイシングシートの中途深さまでが切断される。
半導体ウェーハ12には、スクライブ線領域30の少なくとも一つの交差部32に部分的に、複数の層間絶縁膜22の少なくとも一層を積層方向の上下より挟む複数層の金属製のパッド(補強パッド34)と、補強パッド34同士を接続するビア36とからなる構造体(チッピング防止構造38)を設けておく。
そして、本実施形態のダイシング方法では、チッピング防止構造38が設けられた交差部32をダイシングの終端として素子形成領域20を分離する。
また、本実施形態によるダイシング方法では、補強パッド34(34a)の少なくとも一部を、半導体ウェーハ12を位置あわせするためのアライメントマークとして用いる。
半導体ウェーハ12を位置あわせする工程は様々であるが、ダイシング工程のほか、フォトリソグラフィー法を用いて表面保護膜42を成膜する際のマスクパターンとの位置あわせなどに用いることができる。
本実施形態のように、補強パッド34を十字状、L字状またはT字状など、コーナーを有する形状とすることにより、補強パッド34をアライメントマークに用いた場合に、アライナー装置による光学的な位置あわせが好適に行われる。
そして、スクライブ線領域30が交差する交差部32に、図5に示す交差中心Cを包含する補強パッド34をアライメントマークとして設けることにより、補強パッド34を、ダイシングの目印にするとともに、もっともチッピングが生じやすい箇所の補強手段とすることができる。
(半導体装置)
図4(a)は、本実施形態の半導体ウェーハ12をスクライブ線領域30でダイシングして得られる半導体チップ10の平面模式図であり、同図(b)はコーナー部33の拡大図である。
本実施形態の半導体ウェーハ12では、スクライブ線領域30同士の交差部32(図1を参照)は補強パッド34とともにダイシングされる。そして、ダイシング幅が切除されたスクライブ線領域30は、半導体チップ10のうち素子形成領域20の周辺に残置される。ダイシングされた半導体チップ10におけるスクライブ線領域30は、コーナー部33を含み、素子形成領域20の周囲に所定幅の帯状に形成される領域である。
また、半導体ウェーハ12の交差部32は、ダイシングされて半導体チップ10のコーナー部33となる。同様に、補強パッド34はダイシングされてコーナーパッド35となる。また、スクライブ線領域30の幅方向に離間して設けられたビア36は、各半導体チップ10に分離される。
具体的には、図3に示すように、本実施形態の半導体ウェーハ12に設けられたチッピング防止構造38は、ダイシングラインDLを挟む位置にビア36が二列に設けられ、その上部に一体の補強パッド34aが設けられている。また、二列のビア36は、それぞれ補強パッド34b1,34b2に下方が支持されている。したがって、スクライブ線領域30をダイシングラインDLで切削した場合、チッピング防止構造38は図3の左右に分離されて、素子形成領域20を含む各半導体チップ10に分散する。
したがって、本実施形態の半導体チップ10は、素子形成領域20と、素子形成領域20の周囲を取り囲むスクライブ線領域30とからなる。
素子形成領域20およびスクライブ線領域30は、複数の層間絶縁膜22が積層されている。
そして、本実施形態の半導体チップ10は、当該半導体チップ10の少なくとも一つのコーナー部33におけるスクライブ線領域30に部分的に設けられた、複数の層間絶縁膜22を積層方向の上下より挟む複数のコーナーパッド35および複数のコーナーパッド35同士を接続するビア362からなる構造体(チッピング防止構造38)を有している。
本実施形態の半導体チップ10は、コーナー部33には複数層の層間絶縁膜22が積層されており、複数層のうちの一部の層間絶縁膜22が、ビア36で互いに接続されたコーナーパッド35にて上下より挟まれている。
本実施形態の場合、図3に示すように、複数層のうち、最上層の層間絶縁膜22が補強パッド34(コーナーパッド35)で挟まれている。
また、図4に示すように、本実施形態の半導体チップ10は、その全領域である半導体素子領域11が、内部回路領域(図示せず)を含む素子形成領域20と、コーナー部33を含むスクライブ線領域30と、素子形成領域20とスクライブ線領域30との間に設けられて素子形成領域20の周囲を囲むシールリング部25とを備えている。
すなわち、本実施形態の半導体チップ10は、素子形成領域20への水の浸入を防止するシールリング部25とともに、チッピング防止構造38を更に備えている。
また、ビア362で接続されたコーナーパッド35の少なくとも一方は、コーナー部33を挟む二辺にそれぞれ沿って延在する二本の線状部341,342を含み、線状部341,342は互いに交差して平面視L字状をなしている。
また、図2,4に示すように、本実施形態の半導体チップ10は、線状部341,342が、コーナー部33に隣接する素子形成領域20の辺201の延長線ELを越えて設けられている。
すなわち、コーナーパッド35は、半導体チップ10のコーナー331のごく近傍のみならず、素子形成領域20の辺201に沿って、素子形成領域20の角部202を越える位置まで伸びて形成されている。
そして、本実施形態の半導体チップ10では、二以上のコーナー部33に、チッピング防止構造38が互いに離間してそれぞれ設けられている。
具体的には、本実施形態の半導体チップ10では、スクライブ線領域30の四つのコーナー部33にチッピング防止構造38がそれぞれ設けられている
また、ビア36は、コーナーパッド35の線状部341,342の延在方向に沿って複数列に伸びて設けられている。
すなわち、本実施形態の半導体チップ10および半導体ウェーハ12において、ビア36(361〜364)は、それぞれ一連の壁状に設けられた、いわゆるスリットビアであってもよく、または、微小間隔をあけて連続する複数本の柱状に設けられた、いわゆるつぶビアであってもよい。
ただし、ビア36の具体的な配置態様は種々をとることができ、後述する他の実施形態にて説明する。
上記本実施形態の半導体ウェーハ12の作用効果について説明する。
本実施形態の半導体ウェーハ12は、スクライブ線領域30同士の交差部32にチッピング防止構造38を設けて層間絶縁膜22を補強している。これにより、当該交差部32を終端としてダイシングすることで、発生したチッピングの伸展を停止することができる。
チッピングは、上述のように層間絶縁膜22自体のひび割れやクラッキング(以下、割れと総称する)と、層間絶縁膜22の界面における剥離などを原因として発生する。また、層間絶縁膜22の割れは、脆性の高い材料の内部において発生しやすい。したがって、ダイシングの終端で発生したチッピングは、層間絶縁膜22の内部や界面を伸展し、金属材料(チッピング防止構造38)にあたることで停止される。
また、層間絶縁膜22に外部から拘束力を与えることで、当該方向に割れが広がることが抑制され、チッピングの伸展が抑えられる。層間絶縁膜22を上下に挟む補強パッド34をビア36で連結することで、当該層間絶縁膜22は厚さ方向に拘束される。したがって、チッピング防止構造38を設けることにより、その近傍における層間絶縁膜22の内部や界面でのチッピングの伸展を抑制することができる。
また、かかるチッピング防止構造38を、素子形成領域20を囲う全周に亘って設けるのではなく、部分的に、具体的には交差部32に設けることにより、半導体ウェーハ12における素子形成領域20の有効面積を損なうことがない。
また本実施形態では、複数列のビア36がスクライブ線領域30の幅方向に所定の間隔をもって互いに平行して設けられている。これにより、ビア36同士の間をスクライブ線領域30の延在方向に沿ってダイシングすることで、ダイシングブレードがビア36を横切ることなく素子形成領域20を個片化することができる。このため、ダイシングブレードの摩耗を抑えることができる。
また、ビア36同士の間をダイシングすることにより、スクライブ線領域30内でどちらの向きにチッピングが生じたとしても、ビア36およびこれと接続された補強パッド34とで当該チッピングを停止することができる。
また本実施形態では、スクライブ線領域30の交差部32に設けられた補強パッド34が、スクライブ線領域30の延在方向にそれぞれ伸びる二本の線状部341,342が交差した十字状をなしている。これにより、スクライブ線領域30の延在方向に沿って半導体ウェーハ12を二方向にダイシングした場合に、十字状の補強パッド34は四つに切断されてそれぞれL字状に分割される。
これにより、半導体ウェーハ12をダイシングしてなる半導体チップ10のコーナー部33に、L字状のコーナーパッド35を形成することができる。
また本実施形態では、スクライブ線領域30同士のすべての交差部32にチッピング防止構造38がそれぞれ設けられている。これにより、ダイシング方向によらず、終端となる交差部32がチッピング防止構造38で補強される。
次に、上記本実施形態の半導体チップ10の作用効果について説明する。
半導体チップ10は、層間絶縁膜22の少なくとも一層を積層方向の上下より挟む複数のコーナーパッド35と、複数のコーナーパッド35同士を接続するビア36とを、半導体素子領域11におけるスクライブ線領域内に部分的に備えている。具体的には、半導体素子領域11のコーナー部33にチッピング防止構造38は設けられている。これにより、当該コーナー部33を終端としてダイシングした場合に、素子形成領域20の内部にむけてチッピングが伸展することが防止されるため、本実施形態の半導体チップ10はダイシング工程における歩留まり率の高い構造であるといえる。
また、本実施形態の半導体チップ10は、ダイシング工程後の各工程において発生するチッピングに対しても、その伸展を抑えることが可能である。特に、チッピング防止構造38はコーナー部33に設けられていることから、半導体チップ10の落下衝撃などコーナー部に応力集中が生じる態様で生じるチッピングの伸展を停止させることができる。
以上より、ダイシング工程およびその後の工程において、シールリング部25の内部や素子形成領域20の内部にチッピングが到達して半導体チップ10の機械的および電気的特性が低下することを防止することができる。
本実施形態の半導体チップ10では、コーナー部33に積層された複数層の層間絶縁膜22のうちの一部が、コーナーパッド35にて上下より挟まれている。層間絶縁膜22の材料やダイシング条件によって、チッピングが生じやすい層間絶縁膜22が特定された場合、当該層間絶縁膜22を上下に挟むチッピング防止構造38を設けることにより、スクライブ線領域30に設ける補強パッド34の積層数を抑えつつも、ダイシング工程における半導体チップ10の歩留まり率を改善することができる。
また本実施形態の半導体チップ10では、コーナー部33に積層されたうち最上層のコーナーパッド35がビア36で接続されている。ここで、ダイシングブレードの径は半導体ウェーハ12の厚さよりも十分に大きく、ダイシングブレードは半導体ウェーハ12の上面に対して最初に接触する。したがって、上記構成を備えることにより、一般的なダイシングブレードを用いた場合に、チッピングの発生をもっとも効果的に抑制することができる。
また本実施形態では、ビア36で接続されたコーナーパッド35が、コーナー部33を挟む二辺にそれぞれ沿って延在する二本の線状部341,342を含んでいる。これにより、スクライブ線領域30のコーナー部33において生じたチッピングが、チッピング防止構造38を回り込んで素子形成領域20に向かうことを防止することができる。
また本実施形態では、線状部341,342が、互いに交差してL字状をなしている。これにより、L字状のコーナーパッド35およびこれに接続されたビア36で構成されるチッピング防止構造38は、コーナー部33に発生したチッピングがチッピング防止構造38を迂回して素子形成領域20に到達することを防止する。
また本実施形態では、線状部341,342が、コーナー部33に隣接する素子形成領域20の辺201の延長線を越えて設けられている。これにより、上記のチッピングの迂回による素子形成領域20への到達をさらに好適に防止する。
また本実施形態では、ビア36が、コーナーパッド35の延在方向に沿って伸びている。これにより、上記のチッピングの迂回による素子形成領域20への到達が、コーナーパッド35とともにビア36によっても防止される。よって、コーナーパッド35に挟まれた層間絶縁膜22の内部を伸展するチッピングを、ビア36によって好適に防止することができる。
また本実施形態では、素子形成領域20は複数の層間絶縁膜22中に金属配線210を備え、スクライブ線領域30におけるコーナーパッド35は金属配線210と同層に設けられている。そして、コーナーパッド35は、金属配線210と同一材料で構成されている。これにより、素子形成領域20の内部に設ける金属配線210や金属パッド26と、スクライブ線領域30に設ける補強パッド34(コーナーパッド35)とを同一工程にて形成することができるため、半導体チップ10や半導体ウェーハ12の製造工程数を増大させることがない。
また本実施形態では、二以上のコーナー部33に、チッピング防止構造38が互いに離間してそれぞれ設けられている。具体的には、図4に示すように、チッピング防止構造38はスクライブ線領域30の四つのコーナー部にいずれも設けられている。これにより、本実施形態の半導体チップ10は、いずれのコーナーを終端としてダイシングされた場合にもチッピングが素子形成領域20の内部に到達することのない構造として作製されている。したがって、かかる半導体チップ10は、ダイシング方向によらずに作製することができる。
次に、上記本実施形態による半導体ウェーハ12のダイシング方法の作用効果について説明する。
本実施形態のダイシング方法は、スクライブ線領域30の少なくとも一つの交差部32に部分的に、複数の層間絶縁膜22の少なくとも一層を挟む複数層の金属製の補強パッド34と、補強パッド34同士を接続するビア36とからなるチッピング防止構造38を設けておき、かかる交差部32をダイシングの終端として素子形成領域20を分離する。
これにより、主としてチッピングが生じるダイシングの終端となる交差部32がチッピング防止構造38によって補強されるため、仮にチッピングが生じたとしても、これがシールリング部25や素子形成領域20の内部まで侵入することが防止される。
また本実施形態では、補強パッド34の少なくとも一部を、半導体ウェーハ12を位置あわせするためのアライメントマークとして用いる。これにより、チッピング防止構造38を構成する補強パッド34がアライメントマークとして兼用されることとなる。よって、スクライブ線領域30の面積が有効に利用されることから、半導体ウェーハ12の利用効率を低下させることがない。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
<第二実施形態>
図5(a)から(d)は、半導体ウェーハ12のうち、スクライブ線領域30の交差部32に設けられたビア36の各種変形例を示す平面模式図である。十字状の補強パッド34その他の構成要素については第一実施形態と共通する。また、ビア36が複数列に並んで設けられており、十字状の補強パッド34の線状部341,342を直交X,Y軸上に配置した場合の各象限にビア36(361,362,363,364)がそれぞれ配置されることも第一実施形態と共通する。また、シールリング部25は図示を省略している。
同図(a)のビア36は、補強パッド34の線状部341,342の延在方向、すなわち半導体チップ10のコーナーパッド35の延在方向に沿って伸びるとともに、四列以上の複数列に並んで設けられている。
これにより、ダイシングされて半導体チップ10のコーナー部33にそれぞれ設けられるコーナーパッド35は、複数列のビア36によって互いに接合されることとなる。これにより、チッピング防止構造38はより強固に構成される。
なお、複数列のビア36(例えばビア361a,361b)は、それぞれ線状部341,342の交差中心Cから均等な距離に至る長さで延在している。
同図(b)のビア36は、補強パッド34の線状部341,342の延在方向、すなわち半導体チップ10のコーナーパッド35の延在方向に沿って伸びるとともに、複数列に並んで設けられ、かつ、複数列のビア36(ビア361a,361b)の長さが互いに相違している。
図示の態様では、素子形成領域20に近接する側のビア361bが、スクライブ線領域30の交差中心Cに近接する側のビア361aよりも長く形成されている。
これにより、交差中心Cの近傍で発生したチッピングが、仮にビア361aで停止されなかった場合も、素子形成領域20やシールリング部25(図4を参照)をより広くカバーするビア361bによってこれを停止することができる。
また、よりダイシングラインDLに近接するビア361aの長さを短くすることにより、ダイシングブレードの刃面または側面がビア36に接触した場合であっても、その接触長さが短くなり、ダイシングブレードの損耗を抑制している。
同図(c)は、交差部32の各象限にそれぞれ複数列に並んで配置されたL字状のビア361a,361bが、互いに連結されている。これにより、半導体ウェーハ12をダイシングして得られる半導体チップ10のコーナー部33には、ビア361a,361bと、その上下面に配置された補強パッド34とで、L型ブロック状のチッピング防止構造38が配置される。
各半導体チップ10に与えられるチッピング防止構造38を中空ブロック状とすることで、その剛性が向上し、交差部32に発生するチッピングをさらに好適に防止することができる。
同図(d)に示すビア36は、補強パッド34の線状部341,342に沿って伸びる平行線部365と、線状部341,342に対して斜めに伸びる斜線部366とを備えている。斜線部366は、素子形成領域20の角部202と、スクライブ線領域30の交差中心Cとを隔てるよう、角部202と交差中心Cとを結ぶ線分に交差する方向に延在している。また、平行線部365と斜線部366は一続きに連続している。
そして、同図(d)に示す本実施形態の半導体ウェーハ12をダイシングして得られる半導体チップ10は、ビア36で接続されたコーナーパッド35の少なくとも一方が、スクライブ線領域30のコーナーに対向して延在する斜線部366を含むこととなる。
かかる構成により、交差中心Cの近傍で生じて素子形成領域20の角部202に向かうチッピングの伸展方向に対してチッピング防止構造38の斜線部366が正対することとなるため、チッピングが素子形成領域20の内部に侵入することが好適に防止される。
<第三実施形態>
図6(a),(b)は、本実施形態の半導体ウェーハ12におけるチッピング防止構造38を示す平面模式図である。シールリング部25は図示を省略している。
スクライブ線領域30の交差部32に設けられたチッピング防止構造38には、当該交差部32を挟んで隣接する素子形成領域20同士の間に、同層内で互いに分離して形成された複数の補強パッド34が設けられている。
同図(a)に示すチッピング防止構造38では、互いに離間して背中合わせに配置された四本のL字状の分割パッド343(343a〜343d)を組み合わせることにより、全体に十字状をなす補強パッド34が構成されている。
同図(b)に示すチッピング防止構造38では、交差部32の各象限に対してそれぞれL字状の分割パッド343(343a〜343d)および344(344a〜344d)が複数本ずつ配置されている。すなわち、半導体ウェーハ12をダイシングして得られる半導体チップ10は、スクライブ線領域30のコーナー331(図4を参照)と素子形成領域20のコーナー(角部202)との間に、同層内で互いに分離して形成された複数のコーナーパッド35(分割パッド343,344)が設けられることとなる。
そして、半導体ウェーハ12のダイシングにあたっては、背中合わせにもっとも近接する分割パッド343a〜343d同士の間を、ダイシングラインDLに沿って切断する。
したがって、分割パッド343a〜343d同士は、ダイシング幅以上の間隔をもって離間して設けられている。
本実施形態の半導体ウェーハ12および半導体チップ10では、積層された複数層の補強パッド34が、それぞれダイシングラインDLを挟んで同層内で互いに分離して形成されている。そして、分離された分割パッド同士がビア36で接続されている。
かかる構成により、スクライブ線領域30をダイシングする際に、補強パッド34を切断する必要がないため、ダイシングブレードの損耗を抑えることができる。
また、補強パッド34を分割パッド343,344に同層内で分割したことにより、一方の分割パッドにチッピングが到達した場合の応力が、他の分割パッドに伝達されることを抑えている。
<第四実施形態>
図7は、本実施形態の半導体ウェーハ12の積層断面図である。
本実施形態の半導体ウェーハ12は、三層以上の補強パッド34が積層されて、その最上層の補強パッド34aが下層の補強パッド34bとビア36で接続されている。
したがって、半導体ウェーハ12のスクライブ線領域30を図示のダイシングラインDLで切断して得られる半導体チップ10では、コーナー部33において、基板16の上部に、三層以上のコーナーパッド35が層間絶縁膜22をそれぞれ挟んで積層されており、最上層のコーナーパッド35が、下層のコーナーパッド35とビア36で接続されている。
ここで、最上層の補強パッド34aは、直下の補強パッドと接続されてもよく、複数層の層間絶縁膜22を挟んで離間した下方の補強パッドと接続されてもよい。
さらに、本実施形態の半導体ウェーハ12は、三層以上の補強パッド34が層間絶縁膜22をそれぞれ挟んで積層され、すべての補強パッド34が互いにビア36で接続されている。
したがって、半導体ウェーハ12を切断して得られる半導体チップ10は、コーナー部33に三層以上のコーナーパッド35が層間絶縁膜22をそれぞれ挟んで積層されており、すべてのコーナーパッド35が、ビア36で互いに接続される。
さらに、本実施形態の半導体ウェーハ12は、基板16上に積層されたすべての層間絶縁膜22をそれぞれ補強パッド34で上下に挟む構成としている。
これにより、ダイシング時に半導体ウェーハ12の厚さ方向のどの高さ位置でチッピングが生じたとしても、これが層間絶縁膜22の内部または界面を伸展して素子形成領域20の内部まで到達することを防止する。
また、本実施形態の半導体ウェーハ12についても、第三実施形態と同様に、補強パッド34a,34bが、それぞれダイシングラインDLを挟んで同層内で互いに分離して形成されている。そして、分割された補強パッド34a,34b同士がビア36で接続されている。よって、本実施形態の半導体ウェーハ12においても、ダイシングラインDLがチッピング防止構造38と交差することがなく、いいかえるとダイシングブレードがチッピング防止構造38を切断することによる損耗を抑えることができる。
<第五実施形態>
図8は、本実施形態の半導体ウェーハ12の積層断面図である。本実施形態の半導体ウェーハ12は、三層以上の補強パッド34が層間絶縁膜22をそれぞれ挟んで積層され、その一部の層の補強パッド34同士が互いにビア36で接続されている。
具体的には、本実施形態の半導体ウェーハ12の場合、比較的上層の絶縁膜(上層絶縁膜22aおよび中間層絶縁膜22bの一部もしくは全部)のみについて、これを挟む補強パッド34同士がビア36で接続されている。そして、下層絶縁膜22cについては、これを挟む補強パッド34同士をビアで接続していない。
ただし、本実施形態の半導体ウェーハ12では、下層絶縁膜22cについても、素子形成領域20の内部に設けられる金属配線210と同層で、同一材料によるダミーパッド34cが埋め込まれて形成されている。
ダミーパッド34cを設けることにより、素子形成領域20の内部の金属配線210をCMP(Chemical Mechanical Polishing)法で所定の厚さに研磨する際に、厚さ方向の研磨速度を素子形成領域20とスクライブ線領域30とで平準化することができる。
かかる作用は、ダミーパッド34cのみならず、ビア36で接続された補強パッド34a,34bも同様に有している。
すなわちチッピング防止構造38を構成する補強パッド34a,34bは、チッピングを防止する手段であるとともに、素子形成領域20とスクライブ線領域30の研磨速度を同等にする手段としても機能している。
<第六実施形態>
図9は、本実施形態の半導体ウェーハ12の積層断面図である。本実施形態の半導体ウェーハ12は、多孔質絶縁膜からなる下層絶縁膜22cの最上層(最上位多孔質層22c1)を挟む補強パッド34同士がビア36で接続されている。
すなわち、本実施形態の半導体ウェーハ12をダイシングして得られる半導体チップ10においては、基板16の上部に、多孔質有機材料からなる多孔質絶縁膜が層間絶縁膜(下層絶縁膜22c)として設けられるとともに、多孔質絶縁膜がコーナーパッド35に挟まれている。そして、最上層の多孔質絶縁膜を挟むコーナーパッド351,352同士がビア36で接続されている。
本実施形態の半導体ウェーハ12および半導体チップ10では、脆性の高い多孔質有機材料(ポーラスLow−k材料)のうち、もっともチッピングの生じやすい最上層をチッピング防止構造38で補強する構成としている。
なお、本実施形態においては、下層絶縁膜22cの最上層に加えて、層間絶縁膜22(上層絶縁膜22a)の最上層についても、これを上下に挟む補強パッド34(コーナーパッド35)を設けるとともに互いをビア36で接続してもよい。
これにより、ダイシング時にチッピングの生じやすい層間絶縁膜22全体のうちの最上層と、ポーラスLow−k材料の最上層とを、いずれもチッピング防止構造38で補強し、チッピングの発生や伸展を好適に抑えることができる。
<第七実施形態>
図10は、本実施形態の半導体ウェーハ12におけるチッピング防止構造38を示す平面模式図である。シールリング部25は図示を省略している。
本実施形態のチッピング防止構造38は、ビア36で接続された補強パッド34(343a〜343d)が、それぞれダイシングラインDLに沿って延在する二本の線状部341,342を含む。
したがって、本実施形態の半導体ウェーハ12をダイシングして得られる半導体チップ10は、ビア36で接続されたコーナーパッド35の少なくとも一方が、コーナー部33を挟む二辺にそれぞれ沿って延在する二本の線状部341,342を含むものとなる。
本実施形態の補強パッド34(コーナーパッド35)を構成する二本の線状部341,342は、交差中心Cの近傍において互いに僅かに離間して設けられている。本実施形態の半導体ウェーハ12および半導体チップ10では、素子形成領域20の角部202と交差中心Cとの間に、チッピング防止構造38の非形成領域が存在している。しかし、本実施形態によっても、層間絶縁膜22が補強パッド34およびビア36で積層方向に補強されているため、交差部32で生じたチッピングの伸展を抑制する効果を得ることができる。
本発明の第一実施形態の半導体ウェーハの平面図である。 スクライブ線領域同士の交差部の近傍に関する平面図である。 半導体ウェーハの積層断面図である。 半導体装置の平面模式図である。 (a)から(d)は、第二実施形態にかかる半導体ウェーハの交差部に設けられたビアの各種変形例を示す平面模式図である。 (a),(b)は、第三実施形態にかかる半導体ウェーハにおけるチッピング防止構造を示す平面模式図である。 第四実施形態にかかる半導体ウェーハの積層断面図である。 第五実施形態にかかる半導体ウェーハの積層断面図である。 第六実施形態にかかる半導体ウェーハの積層断面図である。 第七実施形態にかかる半導体ウェーハにおけるチッピング防止構造を示す平面模式図である。 従来の半導体ウェーハのうちアライメントマーク近傍を拡大した平面模式図である。 半導体ウェーハの積層断面図である。 半導体ウェーハの平面図である。
符号の説明
10 半導体チップ
11 半導体素子領域
12,112 半導体ウェーハ
16 基板
20 素子形成領域
201 辺
202 角部
21 金属配線層
210 金属配線
21a グローバル配線層
21b セミグローバル配線層
21c ローカル配線層
211 リング状パッド
22 層間絶縁膜
22a 上層絶縁膜
22b 中間層絶縁膜
22c 下層絶縁膜
23 バリア膜
24 シール壁
25 シールリング部
251 シールリング
26 金属パッド
30 スクライブ線領域
32 交差部
33 コーナー部
331 コーナー
34,34a,34b,34b1,34b2 補強パッド
34c ダミーパッド
341,342 線状部
343,344,343a〜343d,344a〜344d 分割パッド
35,351,352 コーナーパッド
36,361〜364,361a,361b ビア
365 平行線部
366 斜線部
38 チッピング防止構造
40 アライメントマーク
42 表面保護膜
43 シリコン酸化膜
44 シリコン酸化窒化膜
45 ポリイミド膜
DL ダイシングライン
EL 延長線

Claims (24)

  1. 素子形成領域と、前記素子形成領域の周囲を囲むスクライブ線領域と、からなる半導体チップであって、
    前記素子形成領域および前記スクライブ線領域は、複数の層間絶縁膜が積層されており、
    当該半導体チップの少なくとも一つのコーナー部におけるスクライブ線領域内に部分的に設けられた、前記複数の層間絶縁膜の少なくとも一層を積層方向の上下より挟む複数のコーナーパッドおよび前記複数のコーナーパッド同士を接続するビアからなる構造体を有する半導体チップ。
  2. 前記素子形成領域は前記複数の層間絶縁膜中に配線を備え、前記スクライブ線領域における前記コーナーパッドは前記配線と同層に設けられている請求項1に記載の半導体チップ。
  3. 前記コーナーパッドが、前記配線と同一材料で構成されている請求項2に記載の半導体チップ。
  4. 前記コーナー部には複数層の前記層間絶縁膜が積層されており、該複数層のうちの一部の前記層間絶縁膜が、前記ビアで互いに接続された前記コーナーパッドにて前記上下より挟まれていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の半導体チップ。
  5. 前記コーナー部には、基板の上部に、三層以上の前記コーナーパッドが前記層間絶縁膜をそれぞれ挟んで積層されており、
    最上層の前記コーナーパッドが、下層の前記コーナーパッドと前記ビアで接続されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の半導体チップ。
  6. 前記コーナー部には、基板の上部に、多孔質有機材料からなる多孔質絶縁膜が前記層間絶縁膜として設けられるとともに、前記多孔質絶縁膜が前記コーナーパッドに挟まれており、かつ、
    最上層の前記多孔質絶縁膜を挟む前記コーナーパッド同士が、前記ビアで接続されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の半導体チップ。
  7. 前記コーナー部には、三層以上の前記コーナーパッドが前記層間絶縁膜をそれぞれ挟んで積層されており、
    すべての前記コーナーパッドが、前記ビアで互いに接続されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の半導体チップ。
  8. 二以上の前記コーナー部に、前記構造体が互いに離間してそれぞれ設けられている請求項1から7のいずれかに記載の半導体チップ。
  9. 前記ビアで接続された前記コーナーパッドの少なくとも一方が、前記コーナー部を挟む二辺にそれぞれ沿って延在する二本の線状部を含む請求項1から8のいずれかに記載の半導体チップ。
  10. 前記線状部の延在方向に沿って伸びる前記ビアが、複数列に並んで設けられている請求項9に記載の半導体チップ。
  11. 前記線状部が、互いに交差してL字状をなしている請求項9または10に記載の半導体チップ。
  12. 前記ビアで接続された前記コーナーパッドの少なくとも一方が、前記コーナー部に隣接する前記素子形成領域の辺の延長線を越えて設けられている請求項1から11のいずれかに記載の半導体チップ。
  13. 前記素子形成領域と前記スクライブ線領域との間に設けられて前記素子形成領域の周囲を囲むシールリング部をさらに備える請求項1から12のいずれかに記載の半導体チップ。
  14. 前記半導体チップのコーナーと前記シールリング部のコーナーとの間に、同層内で互いに分離して形成された複数の前記コーナーパッドが設けられている請求項13に記載の半導体チップ。
  15. 前記ビアで接続された前記コーナーパッドの少なくとも一方が、前記半導体チップのコーナーに対向して延在する斜線部を含む請求項1から14のいずれかに記載の半導体チップ。
  16. 複数の素子形成領域と、互いに交差する帯状に設けられて前記素子形成領域を個別に囲むスクライブ線領域と、からなる半導体ウェーハであって、
    前記素子形成領域および前記スクライブ線領域は、複数の層間絶縁膜が積層されており、
    前記スクライブ線領域同士の交差部に部分的に設けられた、前記複数の層間絶縁膜の少なくとも一層を積層方向の上下より挟む複数のパッドおよび前記パッド同士を接続するビアからなる構造体を備える半導体ウェーハ。
  17. 前記素子形成領域は前記複数の層間絶縁膜中に配線を備え、前記スクライブ線領域における前記パッドは前記配線と同層に設けられている請求項16に記載の半導体ウェーハ。
  18. 前記スクライブ線領域には複数層の前記層間絶縁膜が積層されており、該複数層のうちの一部の前記層間絶縁膜が、前記ビアで互いに接続された前記パッドにて前記上下より挟まれていることを特徴とする請求項16または17に記載の半導体ウェーハ。
  19. 複数列の前記ビアが、前記スクライブ線領域の幅方向に所定の間隔をもって互いに平行して設けられている請求項16から18のいずれかに記載の半導体ウェーハ。
  20. 前記ビアで接続された前記パッドの少なくとも一方が、前記スクライブ線領域の延在方向にそれぞれ伸びる二本の線状部が交差した十字状をなす請求項16から19のいずれかに記載の半導体ウェーハ。
  21. 前記素子形成領域と前記スクライブ線領域との間に、前記素子形成領域の周囲を囲むシールリング部が設けられている請求項16から20のいずれかに記載の半導体ウェーハ。
  22. 前記構造体が、前記スクライブ線領域同士のすべての交差部にそれぞれ設けられている請求項16から21のいずれかに記載の半導体ウェーハ。
  23. 複数の素子形成領域と、互いに交差する帯状に設けられて前記素子形成領域を個別に囲むスクライブ線領域と、からなる半導体ウェーハをダイシングして、前記素子形成領域を含む半導体チップを個片化する方法であって、
    前記素子形成領域と前記スクライブ線領域は、複数の層間絶縁膜が積層されており、
    前記スクライブ線領域の少なくとも一つの交差部に部分的に、前記複数の層間絶縁膜の少なくとも一層を積層方向の上下より挟む複数層の金属製のパッドと、前記パッド同士を接続するビアとからなる構造体を設けるとともに、
    前記構造体が設けられた前記交差部をダイシングの終端として前記素子形成領域を分離することを特徴とする半導体ウェーハのダイシング方法。
  24. 前記パッドの少なくとも一部を、前記半導体ウェーハを位置あわせするためのアライメントマークとして用いることを特徴とする請求項23に記載の半導体ウェーハのダイシング方法。
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