JP2010071452A - 液封入式防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のオリフィス通路を備える液封入式防振装置において、安価な構造で特性を切り替える。
【解決手段】第2オリフィス流路60を開閉するゴム状弾性膜からなる弁部材66を、第2オリフィス流路の流れ方向に直交するように仕切り体40に設ける。弁部材は、外周部が弁収容室68の壁面で挟持されるとともに、外周部の内側に第2オリフィス流路内の液流動によって撓み変形する膜部分66Bを備え、膜部分66Bが撓み変形することで第2オリフィス流路の開口60C,60Dを閉塞する。膜部分66Bの撓み変形が周上不均一な状態となるように、該膜部分の膜面に対向する前記開口60Dを、弁部材66の中心Ovに対して偏心させて設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、液封入式防振装置に関するものである。
自動車エンジン等の振動源の振動を車体側に伝達しないように支承するエンジンマウント等の防振装置として、振動源側に取り付けられる第1取付具と、支持側に取り付けられる第2取付具と、これら取付具の間に介設されたゴム状弾性体からなる防振基体と、防振基体が室壁の一部をなす主液室と、ダイヤフラムが室壁の一部をなす副液室と、これら液室間を連通させるオリフィス流路とを備えてなり、前記オリフィス流路による液流動効果や防振基体の制振効果により、振動減衰機能と振動絶縁機能を果たすように構成された液封入式防振装置が知られている。
そして、この種の液封入式防振装置において、幅広い周波数の振動に対応するべく、異なる周波数にチューニングした複数のオリフィス流路を設けて、オリフィス流路の切り替えを可能としたものが提案されている。
例えば、下記特許文献1には、高周波側オリフィス流路の開口に対して、スプリング等の付勢手段を用いて閉塞可能とした切替式の液封入式防振装置が開示されている。この文献では、上記開口を閉塞状態から開放するために負圧力を利用している。すなわち、ダイヤフラムの背後に大気圧と負圧を選択導入可能な切替室を設け、切替室に大気圧を導入することで、付勢手段により高周波側オリフィス流路を閉塞状態とし、切替室に負圧を導入することで、高周波側オリフィス流路を開放状態としている。
下記特許文献2には、主液室と副液室との間の仕切り体に、プランジャと呼ばれる摺動部を設け、プランジャをスプリングによって高周波側オリフィス流路の開放状態に付勢するとともに、両液室間の圧力差によりプランジャを上下させて、高周波側オリフィス流路の開放と閉塞を切り替えるようした構成が開示されている。
下記特許文献3には、上側取付具の内側に高周波側オリフィス流路を形成し、その上に第2副液室を設け、該第2副液室内に可動メンブランを配置し、可動メンブランの上下動により高周波側オリフィス流路の開放と閉塞を図るようにした構成が開示されている。
なお、下記特許文献4には、仕切り体の主液室側に板バネなどの付勢手段を用いて、主液室と副液室とを連通させる接続流路を閉塞するようにした構成が開示されている。しかしながら、この文献は、衝撃的な大荷重振動が入力されることで主液室内が所定以下の圧力に達したときに、前記接続流路を開放し、これにより副液室から主液室に液体をリークさせてキャビテーションを抑制させるものであり、異なる周波数にチューニングしたオリフィス流路の切り替えを図るものではない。
特許第3663482号公報 特開2004−003614号公報 特開2008−051214号公報 特開2007−107712号公報
上記特許文献1の構成では、切替室を設ける必要があり、防振装置が大型化してしまう。また、付勢手段としてのスプリングや、切替室を形成するためのダイヤフラムを別途設ける必要があり、コスト増加を伴う。
上記特許文献2の構成では、主液室と副液室との間の圧力差によりプランジャを摺動させるので、高周波側オリフィス流路の閉塞が比較的高周波となってしまう。すなわち、この場合、高周波側オリフィス流路内の液流動によりプランジャを摺動させるのではなく、主液室と副液室の間の圧力差でプランジャを摺動させるものであり、圧力差を利用する場合、液流動を利用する場合に比べて、作動する周波数帯が高くなってしまうので、効きが遅く、低周波数のシェイク振動の減衰効果に劣る。また、この文献の構成では、プランジャの摺動を保証するためには、部材の寸法精度が必要となり、コスト増加が大きい。
上記特許文献3の構成では、可動メンブランに復帰手段を持たないため、可動メンブランの位置が重力の影響を受けやすく、位置安定性に欠け、切り替え動作の信頼性が不十分である。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、複数のオリフィス流路を備える液封入式防振装置において、安価な構造で特性を切り替えることができるものを提供することを目的とする。
本発明に係る液封入式防振装置は、次の構成を具備するものである。すなわち、振動源側と支持側の一方に取り付けられる第1取付具と、振動源側と支持側の他方に取り付けられる第2取付具と、前記第1取付具と第2取付具との間に介設されたゴム状弾性体からなる防振基体と、前記防振基体が室壁の一部をなす液体が封入された主液室と、ゴム状弾性膜からなるダイヤフラムが室壁の一部をなす液体が封入された少なくとも1つの副液室と、前記主液室といずれかの前記副液室とを連通させる第1オリフィス流路と、前記第1オリフィス流路よりも高周波数域にチューニングされて前記主液室と副液室のうちのいずれか2つの液室間を連通させる第2オリフィス流路と、前記主液室といずれかの前記副液室とを仕切るとともに、前記第2オリフィス流路が形成された仕切り体と、前記第2オリフィス流路を開閉するゴム状弾性膜からなる弁部材と、を備える。また、前記第2オリフィス流路の一部に当該流路の流れ方向に直交するように前記弁部材を収容保持する弁収容室が前記仕切り体に設けられ、前記弁部材は、外周部が前記弁収容室の壁面で挟持されるとともに、該外周部の内側に、前記第2オリフィス流路内の液流動によって撓み変形することで、前記仕切り体に設けられた前記弁収容室への第2オリフィス流路の開口を閉塞する可撓性の膜部分を備える。前記膜部分は、前記仕切り体の前記開口に対して重ならない位置に、前記第2オリフィス流路を連通させる連通穴を有して、前記膜部分が前記開口から離間した状態で前記第2オリフィス流路を開放させるよう構成されている。そして、前記膜部分の撓み変形を周上不均一な状態とする不均一化手段が設けられている。
上記不均一化手段として、第1の発明では、前記膜部分の表裏少なくとも一方の膜面に対向する前記仕切り体の前記開口を、前記弁部材の中心に対して偏心させて設ける。第2の発明では、前記膜部分の剛性を、当該膜部分の中央に位置する栓部分を取り囲む周上で不均一に設定する。第3の発明では、前記膜部分の表裏少なくとも一方の膜面に対向する前記弁収容室の壁面に、少なくとも前記膜部分の撓み変形時に当該膜部分に当接することで前記撓み変形を規制する撓み変形規制突起を周上不均一に設ける。
本発明の液封入式防振装置であると、比較的振幅が小さい入力では、弁部材により第2オリフィス流路が閉塞されることなく、弁部材に設けた連通穴を通じて第2オリフィス流路内の液体が液室間を行き来可能であるため、高周波側の第2オリフィス流路を利用した特性の実現が可能である。一方、比較的振幅が大きい入力では、第2オリフィス流路内の液流動が大きくなることで、弁部材が撓み変形し、高周波側の第2オリフィス流路が閉塞される。これにより、低周波側の第1オリフィス流路のみを介して液体が液室間を行き来するので、低周波側に高い減衰性能の確保が可能となる。
また、ゴム状弾性膜からなる弁部材の撓み変形により第2オリフィス流路の閉塞を行う構造であるため、弁部材への液流動が小さくなったときには、弁部材が有する復元力により第2オリフィス流路を開放状態に復帰させることができる。そのため、スプリング等の付勢手段や負圧のための切替室などが不要であり、装置の小型化やコスト低減が容易である。
そして、上記第1の発明によれば、弁部材に対して流れ込む第2オリフィス流路の開口を弁部材の中心に対してオフセットさせたことにより、弁部材の撓み変形が弁部材の中心からオフセットした位置を起点に発生するので、対向する弁収容室の壁面への接触を周上不均一なタイミングに分散させることが可能となり、該接触に起因する異音レベルの低減につながる。
上記第2の発明によれば、弁部材の剛性を周上不均一にしたので、撓み変形時に、対向する弁収容室の壁面への接触を周上不均一な状態とすることができ、第1の発明と同様に、該接触に起因する異音レベルの低減につながる。
第2の発明において、膜部分の剛性を周上で不均一に設定する手段としては、膜部分に設ける前記連通穴を、前記栓部分を取り囲む円周上の複数箇所に不均一な間隔で並設することで構成してもよい。また、前記膜部分において前記仕切り体の前記開口に対して重ならない位置の膜面に、前記膜部分が撓み変形することで前記弁収容室の対向する壁面との間で圧縮される突起を設けた上で、該突起を、前記栓部分を取り囲む円周上の複数箇所に不均一な間隔に並設することで構成してもよい。
上記第3の発明によれば、弁部材の撓み変形を規制する撓み変形規制突起を弁収容室の壁面に周上不均一に設けたので、弁部材の撓み変形時に、弁収容室の壁面への接触を周上不均一な状態とすることができ、第1の発明と同様に、該接触に起因する異音レベルの低減につながる。
上記液封入式防振装置においては、前記仕切り体の前記開口に対して重ならない位置における前記膜部分の膜面に、当該膜部分が撓み変形することで前記弁収容室の対向する壁面との間で圧縮される突起が設けられてもよい。このように膜部分に突起を設けることで、弁部材の撓み変形後の復元力をより大きくすることが可能となり、すなわち、撓み変形後の弁部材の復帰をより確実にして、第2オリフィス流路を確実に開放状態とすることができる。また、弁部材の撓み変形時においても、突起周辺の膜部分の変位を抑制して、第2オリフィス流路の閉塞時における弁部材と仕切り体の壁面との接触面積を小さくすることができ、異音の低減に効果を発揮する。
上記液封入式防振装置においては、前記弁部材の前記外周部が前記膜部分よりも厚肉に形成され、該厚肉の外周部の内周面に当接して当該外周部の内方への変位を規制するリング状の規制突起が、前記弁収容室の壁面に設けられてもよい。これにより、弁部材は、撓み変形したときに、径方向内側にずれにくく、性能を維持することができる。
上記液封入式防振装置においては、前記副液室が、前記第2取付具に取り付けられた第1ダイヤフラムが室壁の一部をなす第1副液室と、前記仕切り体に設けられた第2ダイヤフラムが室壁の一部をなす第2副液室とからなり、前記仕切り体が、前記主液室と前記第1副液室とを仕切り、前記仕切り体の前記第1副液室側に前記第2ダイヤフラムによって前記第1副液室から仕切られた前記第2副液室が設けられ、前記第1オリフィス流路が前記主液室と前記第1副液室とを連通させて設けられ、前記第2オリフィス流路が前記主液室と前記第2副液室とを連通させて設けられてもよい。
本発明によれば、複数のオリフィス通路を備える液封入式防振装置において、スプリング等の付勢手段や負圧のための切替室などを設けなくても、特性を効果的に切り替えることができ、従って、このような特性の切り替わる液封入式防振装置を安価に提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、第1の実施形態に係る液封入式防振装置10の縦断面図である。この防振装置10は、自動車のエンジンを支承するエンジンマウントであり、振動源であるエンジン側に取り付けられる上側の第1取付具12と、支持側の車体に取り付けられる筒状をなす下側の第2取付具14と、これら両取付具12,14の間に介設されて両者を連結するゴム弾性体からなる防振基体16とを備えてなる。
第1取付具12は、第2取付具14の軸芯部上方に配されたボス金具であり、径方向外方に向けてフランジ状に突出するストッパ部18が形成されている。また、上端部にはボルト穴20が設けられ、不図示のボルトを介してエンジン側に取り付けられるよう構成されている。
第2取付具14は、防振基体16が加硫成形される円筒状の筒状金具22とカップ状の底金具24とからなり、底金具24の中央部に下向きの取付ボルト26が突設され、このボルト26を介して車体側に取り付けられるように構成されている。筒状金具22は、その下端部が底金具24の上端開口部に対し、かしめ部28によりかしめ固定されている。符号30は、筒状金具22の上端部にかしめ固定されたストッパ金具であり、第1取付具12のストッパ部18との間でストッパ作用を発揮する。また、符号32は、ストッパ金具30の上面を覆うストッパゴムである。
防振基体16は円錐台形状に形成され、その上端部が第1取付具12に、下端部が筒状金具22の上端開口部にそれぞれ加硫接着されている。この防振基体16の下端部に、筒状金具22の内周面を覆うゴム膜状のシール壁部34が連なっている。
第2取付具14には、防振基体16の下面に対して軸方向Xに対向配置されて当該下面との間に液体封入室36を形成する可撓性ゴム膜からなる第1ダイヤフラム38が取り付けられ、液体封入室36に液体が封入されている。第1ダイヤフラム38は、外周部に環状の補強金具39を備え、該補強金具39を介して上記かしめ部28に固定されている。
上記液体封入室36は、仕切り体40により、防振基体16が室壁の一部をなす上側の主液室42と、第1ダイヤフラム38が室壁の一部をなす下側の第1副液室44に仕切られている。
仕切り体40は、平面視円形をなして筒状金具22の内側にシール壁部34を介して嵌着された金属等の剛性材料からなる仕切り体本体46と、該仕切り体本体46の下面側に当接配置された仕切り受板48とで構成されている。仕切り受板48は、中央部に円形の開口を持つ円板状の金具であり、該中央開口部に可撓性ゴム膜からなる第2ダイヤフラム50が加硫成形により一体に設けられている。そして、該仕切り受板48を、第1ダイヤフラム38の補強金具39とともに、上記かしめ部28で固定することにより、仕切り体本体46は、シール壁部34に設けられた段部34Aと仕切り受板48との間で軸方向Xに挟まれた状態に保持されている。
仕切り体40の第1副液室44側には、第2ダイヤフラム50によって第1副液室44から仕切られた第2副液室52が設けられている。詳細には、仕切り体本体46の下面中央部には、図5(c)にも示されるように、円形の凹所54が設けられ、該凹所54を下方から第2ダイヤフラム50で液密に塞ぐことにより、第2ダイヤフラム50が室壁の一部をなす第2副液室52が形成されている。
上記主液室42と第1副液室44は、絞り流路である第1オリフィス流路56を介して互いに連通されている。第1オリフィス流路56は、この例では車両走行時のシェイク振動を減衰するために、シェイク振動に対応した低周波数域(例えば、5〜15Hz程度)にチューニングされた低周波側オリフィスである。すなわち、第1オリフィス流路56を通じて流動する液体の共振作用に基づく減衰効果がシェイク振動の入力時に有効に発揮されるように、流路の断面積及び長さを調整することによってチューニングされている。
第1オリフィス流路56は、仕切り体40の外周側に設けられている。詳細には、仕切り体本体46の外周部に設けられた外向きに開かれた第1オリフィス形成溝58(図5参照)と、上記シール壁部34との間で、周方向C(図5(b)参照)に延びる第1オリフィス流路56が形成されている。第1オリフィス通路56は、図5(a)に示すように、周方向Cの一端に、主液室42に対して開口する主液室側開口56Aを備えるとともに、周方向Cの他端に、第1副液室44に対して開口する副液室側開口56Bを備える。
上記主液室42と第2副液室52は、絞り流路である第2オリフィス流路60を介して互いに連通されている。第2オリフィス流路60は、第1オリフィス流路56よりも高周波数域にチューニングされた高周波側オリフィスであり、この例ではアイドル時(車両停止時)のアイドル振動を低減するために、アイドル振動に対応した高周波数域(例えば、15〜50Hz程度)にチューニングされている。すなわち、第2オリフィス流路60を通じて流動する液体の共振作用に基づく低動ばね効果がアイドル振動の入力時に有効に発揮されるように、流路の断面積及び長さを調整することによってチューニングされている。
第2オリフィス流路60は、仕切り体40の内周側に設けられている。第2オリフィス流路60は、図2に示すように、第1オリフィス形成溝58よりも内周側において仕切り体40の厚み方向(この例では上記軸方向Xと同じ。)に延びる第1流路部60Aと、仕切り体40の第1副液室44側において第1流路部60Aに接続されて第2副液室52の周りに沿って延びる第2流路部60Bとで構成されている。
詳細には、第1流路部60Aは、仕切り体本体46を軸方向Xに貫通しており、その上端で主液室42に開口している。第2流路部60Bは、仕切り体本体46の下面において第2副液室52の周りに設けられた周方向Cに延びる円弧状の流路部分であり(図5参照)、仕切り体本体46の下面に凹設された第2オリフィス形成溝62を、仕切り受板48の上面に第2ダイヤフラム50の外周部から一体に連設されたシールゴム部64で液密にシールされることで形成されている。そして、第1流路部60Aの下端に第2流路部60Bの一端を接続し、第2流路部60Bの他端を第2副液室52に接続することで、主液室42と第2副液室52との間を連通している。
この防振装置10は、第2オリフィス流路60を開閉するゴム弾性体からなる円形膜状の弁部材66を備える。仕切り体40には、第2オリフィス流路60の一部に弁収容室68が設けられており、該弁収容室68内に、弁部材66が、第2オリフィス流路60の流れ方向に直交するように収容保持されている。図1〜3に示すように、この例では、第2オリフィス流路60の第1流路部60Aの途中において、その流れ方向である軸方向Xに対して、膜面が直交する姿勢に弁部材66が配されている。
詳細には、仕切り体本体46の上面には、図5(a)及び(b)に示すように平面視円形状の段付き凹部70が設けられ、該段付き凹部70の開口側に、金属等の剛性材料からなる円板状の蓋部材72を内嵌固定することで、段付き凹部70と蓋部材72により形成される空間が上記弁収容室68とされる。図5(b)に示すように、段付き凹部70の中央部には 第2オリフィス流路60の円形の開口60Cが設けられ、また、これに対向する蓋部材72の中央部には、図6に示すように円形の開口60Dが設けられ、これらの開口60C,60Dが弁収容室68への第2オリフィス流路60の開口となっている。
弁部材66は、段付き凹部70内に装着し、上記蓋部材72を固定することで、外周部66Aが弁収容室68の上下の壁面68A,68B(即ち、蓋部材72の下面と段付き凹部70の底面)で液密に挟持された状態にて、弁収容室68内に保持されている。図4に示すように、弁部材66は、外周部66Aが全周にわたって厚肉状をなすとともに、該厚肉の外周部66Aの内側に薄肉膜状をなす可撓性の膜部分66Bを備えてなる。膜部分66Bは、厚肉の外周部66Aの厚み方向(軸方向X)の中間位置において、その内周面間を塞ぐように形成されている。
上記膜部分66Bは、第2オリフィス流路60内の液流動によって、図3に示す中立位置から軸方向Xに撓み変形(弾性変形)し、これにより、図7に示すように、第2オリフィス流路60の上記開口60C,60Dを閉塞するように構成されている。従って、膜部分66Bは、これら開口60C,60Dに対向する中央部が、当該開口を閉塞する栓部分66Cとなっている。
膜部分66Bは、図4に示すように、上記開口60C,60Dに対して重ならない位置、即ち軸方向Xからみてラップしないように、第2オリフィス流路60を連通させる複数の連通穴76を備える。連通穴76は、膜部分66Bの中央に位置する上記栓部分66Cを取り囲む円周上の複数箇所に並設されており、この例では、等間隔にて4個の円形の連通穴76が設けられている。連通穴76は、膜部分66Bが上記開口60C,60Dから離間した状態、即ち栓部分66Cがこれら開口を開放した状態(図3参照)で、該連通穴76を通って第2オリフィス流路60内に液体が流動し、これにより第2オリフィス流路60を開放させるよう構成されている。連通穴76の開口面積は、連通穴76において絞り効果が発揮されないように、その総面積が、第2オリフィス流路60の断面積、即ち上記開口60C,60Dの面積よりも大きく設定されている。
膜部分66Bには、また、上記開口60C,60Dに対して重ならない位置の膜面に、膜部分66Bが撓み変形することで、弁収容室68の対向する壁面68A,68Bとの間で圧縮される複数の突起78が設けられている。突起78は、図4に示すように、錐体状、この例では円錐状をなしており、上記連通穴76と同じ円周上において、連通穴76と交互に設けられている。また、突起78は、膜部分66Bの上下両側の膜面に突設されており、上下対称に形成されている。突起78は、この例では、弁部材66の中立位置において、その先端、即ち錐体の頂部が弁収容室68の壁面68A,68Bに、略当接するように形成されているが、中立位置では当接しないように設定することもできる。
図3に示すように、弁収容室68の上下の壁面68A,68Bには、弁部材66の厚肉の外周部66Aの内周面66A1(図4(c)参照)に当接して当該外周部66Aの内方への変位を規制するリング状の規制突起80が設けられている。すなわち、規制突起80は、図5(a)及び図6に示すように、段付き凹部70の底面と蓋部材72の下面とに上下に対向して突出形成されている。
また、図3に示すように、前記開口60C,60Dの周縁部は、軸方向Xに突出する環状凸部82として設けられており(図5,6参照)、上記突起78が当たる周りの壁面68A,68Bに対して膜部分66B側に突出するように形成されている。環状凸部82は、円形の上記開口60C,60Dを全周にわたって取り囲む平面視円形状をなしている。環状凸部82の先端面は平坦であり、この平坦な先端面と該先端面に対向する弁部材66中央部の栓部分66Cとの間に、軸方向Xで所定のクリアランスが確保されている。
上記構成において、本実施形態のものでは、膜部分66Bの上下両側の膜面にそれぞれ対向する上下の開口60C,60Dのうち、上側(即ち、蓋部材72側)の開口60Dが、弁部材66の中心Ovに対して偏心させて設けられている(図3参照)。すなわち、上側の開口60Dは、その中心Oaが弁部材66の中心Ovに対して同軸ではなく、オフセットさせて設けられている。オフセット量は特に限定されないが、オフセットされた開口60Dについても、上記撓み変形する膜部分66Bによって閉塞されるように、連通穴76よりも内側の領域、即ち栓部分66Cに対向する範囲内に設定される。なお、この例では、下側(即ち、凹部70側)の開口60Cについては、弁部材66の中心Ovと同軸上に設けられている。
以上よりなる液封入式防振装置10であると、停車したアイドル時のように比較的微振幅で高周波数側の振動が入力した時には、第2オリフィス流路60内の液の流れが小さいため、弁部材66の膜部分66Bはほとんど撓み変形しない。そのため、弁部材66によって第2オリフィス流路60が閉塞されることがなく、弁部材66に設けた連通穴76を通じて第2オリフィス流路60内の液体が主液室42と第2副液室52間を行き来可能である。よって、高周波側の第2オリフィス流路60を通じての液体の共振作用により、アイドル振動に対する優れた防振効果が発揮される。
一方、車両走行時においてシェイク振動のように比較的大振幅で低周波数側の振動が入力した時には、第2オリフィス流路60内の液の流れが大きくなり、この液流動によって弁部材66の膜部分66Bが流れ方向Xに押圧されることで撓み変形する。これにより、図7に示すように、膜部分66Bによって第2オリフィス流路60が閉塞される。そのため、低周波側の第1オリフィス流路56のみを介して液体が主液室42と第1副液室44の間を行き来するので、第1オリフィス流路56を流動する液体の共振作用に基づき、シェイク振動に対して高い減衰性能が発揮される。
このように液封入式防振装置10であると、ゴム弾性膜からなる弁部材66の撓み変形により第2オリフィス流路60の閉塞を行う構造であるため、弁部材66への液流動が小さくなったときには、弁部材66が有する復元力により第2オリフィス流路60を開放状態に復帰させることができる。そのため、スプリング等の付勢手段を別途設けなくても、2つのオリフィス流路56,60による特性を切り替えることができ、安価かつコンパクトな構造で切替式の液封入式防振装置を提供することができる。
この液封入式防振装置10によれば、また、弁部材66に対して流れ込む第2オリフィス流路60の開口60Dを弁部材66の中心Oaに対して偏心(オフセット)させている。そのため、該開口60からの液流動により撓み変形する膜部分66Bは、その中心Ovではなくオフセットした位置Oaを起点として撓み変形するので、当該撓み変形が周上で不均一な状態となる。従って、弁収容室68の壁面68Bへの接触が、図7に示すように、周上で不均一となるので、周上均一に撓み変形する場合に比べて、該壁面68Bに接触するタイミングが分散化される。よって、弁部材66の撓み変形による弁収容室68との接触に起因する異音レベルを低減することが可能となる。
なお、上記の例では、弁部材66の表裏両側に対向する開口60C,60Dのうち、上側の開口60Dのみ偏心させたが、下側の開口60Cのみ偏心させてもよく、あるいはまた両側の開口60C,60Dを偏心させてもよい。また、両側の開口60C,60Dを偏心させる場合、両者を弁部材66の中心Ovに対して同じ方向に偏心させてもよく、あるいはまた異なる方向に偏心させてもよい。
上記液封入式防振装置10によれば、また、弁部材66の膜部分66Bには上記の通り突起78が設けられており、この突起78は、膜部分66Bが撓み変形したときに、弁収容室68の壁面68A,68Bとの間で圧縮される。この圧縮された突起78の反発力により、弁部材66の撓み変形後の復元力をより大きくすることが可能となるので、撓み変形後の弁部材66の復帰をより確実にして、第2オリフィス流路60を確実かつスムーズに開放状態とすることができる。
また、弁部材66の撓み変形時においても、突起78の周辺の膜部分66Bの変位を抑制して、第2オリフィス流路60の閉塞時における弁部材66と弁収容室68の壁面68A,68Bとの接触面積を小さくすることができる。そのため、弁部材66と上記壁面68A,68Bとの衝突による異音の低減に効果を発揮することができる。
また、上記実施形態においては、弁部材66において連通穴76と突起78を同一円周上に交互に複数設けたので、撓み変形後の弁部材66の復元力を高めることができ、また壁面68A,68Bとの接触面積の減少による異音低減効果にも優れる。
また、弁収容室68の上下の壁面68A,68Bに規制突起80を設けたので、弁部材66が撓み変形したときに、弁部材66の外周部66Aの内周面に規制突起80が当接してその内方への変位を規制するので、弁部材66が径方向内側にずれにくく(移動しにくい)、弁部材66の性能を維持することができる。
また、上記実施形態においては、弁部材66の栓部分66Cに対向する開口60C,60D周縁の壁面68A,68Bをその周りよりも凸の環状凸部82として形成したので、栓部分66Cとこれが閉塞する開口60C,60Dとのクリアランスを、環状凸部82の高さを設定することで、簡単に調整することが可能となる。そのため、第2オリフィス流路60が閉塞される領域(入力振幅等)の調整が容易となる。
また、環状突起82を設けたことにより、栓部分66Cが開口60C,60Dを閉塞するまでのストロークが小さくなり、接触時の衝撃を緩和することができる。また、環状凸部82の存在により、弁部材66と壁面68A,68Bとの接触を、当該環状凸部82に限定することも可能となり、接触面積の低減による異音レベルの低減も可能となる。
図8は、上記実施形態の液封入式防振装置10の防振特性を示すグラフであり、比較例として弁部材66を省略しその他は実施形態と同様のオリフィス構成を持つ液封入式防振装置の特性も示した。
図8(a)に示すように、比較的小振幅(±0.05mm)においては、実施形態の特性(貯蔵バネ定数Kd及び減衰係数C)と、比較例の特性(貯蔵バネ定数Kd’及び減衰係数C’)は同じであった。しかしながら、図8(b)に示すように、比較的大振幅(±0.5mm)においては、細線で表す比較例の特性(Kd’,C’)に対し、太線で表す実施形態の特性(Kd,C)は、低周波数側でより高い減衰性能Cが確保されていた。
図9は、上記実施形態の液封入式防振装置10について、比較的大振幅(±0.5mm)における、(a)主液室42の圧力変動と、(b)高周波オリフィス(第2オリフィス流路60)内の液流れの、周波数との関係を示すグラフである。
主液室42の圧力変動は、主液室42と第2副液室52との圧力差と同一視できるものであり、図9(a)のように、実施形態のものでは、15Hzを超える付近で液圧変動が最大となり、それよりも低周波数側では圧力変動が小さかった。一方、第2オリフィス流路60内の液流れについては、図9(b)のように、7Hzにおいても大きい液流れが発生していた。このことから、特許文献2のように液室間の圧力差で作動するよりも、第2オリフィス流路内の液体流動により作動させる本実施形態の方が、より低周波数にてオリフィスの切り替え特性を期待できる。すなわち、本実施形態の弁部材66のように第2オリフィス流路60の液流動で作動する方が、液流動は圧力差よりも低周波数域から活発となるため、より低周波数で第2オリフィス流路60を閉塞することができ、低周波数域のシェイク振動の減衰に有利である。
図10は、第2の実施形態に係る液封入式防振装置についての仕切り体40の要部拡大断面図である。この例では、仕切り体40の開口60C,60Dを偏心する代わりに、弁部材66の膜部分66Bの剛性を周上不均一に設定している。
すなわち、この例では、図10に示すように、第2オリフィス流路60の弁収容室68への開口60C,60Dは、弁部材66の中心に対して同軸に設けられており、オフセットされていない。
その一方で、膜部分66Bの剛性が、その中央に位置する栓部分66Cを取り囲む周上で不均一に設定されている。図11に示すように、この例では、膜部分66Bに設けた上記連通穴76が、栓部分66Cを取り囲む円周上の複数箇所において周方向に不均一な間隔で並設されている。すなわち、4つの連通穴76が90度間隔で均等配置された図4(b)に示す場合に対し、図11(a)に示すこの例では、そのうちの1つが省略されて3つの連通穴76が設けられており、よって、該省略された部分で連通穴76の間隔が180度と大きくなり、連通穴76の配設ピッチが周方向で不均一になっている。
このように連通穴76の配設ピッチを周上不均一にしたことで、弁部材66の剛性が周方向で不均一になるので、膜部分66Bの撓み変形が周上で不均一な状態となる。そのため、該撓み変形時に、対向する弁収容室68の壁面60C,60Dへの接触を周上不均一な状態とすることができ、第1の実施形態と同様に、該接触に起因する異音レベルを低減することができる。その他の構成及び作用効果は第1の実施形態と同じである。
図12は、第3の実施形態に係る液封入式防振装置についての弁部材66を示す図である。この例では、第2の実施形態において、連通穴76の配設ピッチを周上不均一にする代わりに、突起78の配設ピッチを周上不均一に設定している。
すなわち、この例では、膜部分66Bに設けた上記突起78が、栓部分66Cを取り囲む円周上の複数箇所において周方向に不均一な間隔で並設されている。詳細には、4つの突起78が90度間隔で均等配置された図4(b)に示す場合に対し、図12(a)に示すこの例では、そのうちの1つが省略されて3つの突起78が設けられており、よって、該省略された部分で突起78の間隔が180度と大きくなって、突起78の配設ピッチが周方向で不均一になっている。
これにより、膜部分66Bの剛性が周上で不均一になるので、第2の実施形態と同様に、膜部分66Bの撓み変形が周上で不均一な状態となり、膜部分66Bと弁収容室68との接触に起因する異音レベルを低減することができる。その他の構成及び作用効果は第2の実施形態と同じである。
なお、第3の実施形態において、突起78の配設ピッチを周上不均一に設定する場合、膜部分66Bの両側の膜面において設定しても、いずれか一方の膜面のみにおいて設定してもよい。
図13は、第4の実施形態に係る液封入式防振装置についての仕切り体の図であり、図14は、その要部拡大断面図である。この例では、仕切り体40の開口60C,60Dを偏心する代わりに、膜部分66Bに対向する弁収容室68の壁面68A,68Bに、撓み変形規制突起84を周上不均一に設けている。
すなわち、この例では、図14に示すように、第2オリフィス流路60の弁収容室68への開口60C,60Dは、弁部材66の中心に対して同軸に設けられており、オフセットされていない。
その一方で、膜部分66Bの上下両側の膜面にそれぞれ対向する弁収容室68の上下の壁面68A,68Bに、周上不均一に撓み変形規制突起84が設けられている。撓み変形規制突起84は、少なくとも膜部分66Bの撓み変形時に、膜部分66Bに当接することで、その撓み変形を規制するものであり、この例では、図14(a)に示すように、膜部分66Bの中立位置でも、膜部分66Bに当接するように高さが設定されている。
撓み変形規制突起84は、上記栓部分66Cを取り囲む周上で複数個を不均一な配設ピッチで設けてもよいが、この例では、図13に示すように、該周上の1箇所に点状に設けられている。撓み変形規制突起84は、弁収容室68の上側の壁面68Aと下側の壁面68Bにおいて、上下対称位置に設けられている。なお、撓み変形規制突起84は、弁収容室68の上下の壁面68A,68Bのうちのいずれか一方の壁面のみに設けてもよい。
このように撓み変形規制突起84を弁収容室68の壁面68A,68Bに周上不均一に設けたので、図14(b)に示すように、弁部材66の撓み変形時に、弁収容室68の壁面68A,68Bとの接触を周上不均一な状態とすることができる。よって、第1の実施形態と同様に、該接触に起因する異音レベルを低減することができる。その他の構成及び作用効果は第1の実施形態と同じである。
以上の各実施形態では、弁部材66の膜部分66Bに突起78を設けたが、第3の実施形態を除いて、突起78は必須ではない。また、弁部材66に設けた連通穴76と突起78の配置や数、形状は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、突起78は、上記実施形態では、膜部分66Bの上下両面に設けたが、いずれか一方の面のみに設けることもできる。
また、上記実施形態では、弁部材66の上下両側に環状凸部82が設けたが、これも本発明において必須ではなく、また設ける場合にも上下いずれか一方のみに設けてもよい。
また、上記実施形態では、第2副液室52を設けて、第2オリフィス流路60を主液室42と第2副液室52とを連通させて設けたが、副液室として第1副液室44のみを設け、第2オリフィス流路60を、第1オリフィス流路56と同様、主液室42と第1副液室44とを連通させて設けた場合にも、同様に適用することができる。
更には、上記実施形態では、第2副液室52を仕切り体40の第1副液室44側に設けて、第2オリフィス流路60を主液室42と第2副液室52とを連通させるように構成したが、これに代えて、第2副液室を仕切り体の主液室側に設けて、第2ダイヤフラムで主液室から仕切り構成した上で、第2オリフィス流路を該第2副液室と第1副液室とを連通させるように構成してもよい。その場合、第2オリフィス流路は、仕切り体の厚み方向に延びる第1流路部が第1副液室側に開口し、第2副液室の周りに沿って延びる第2流路部が仕切り体の主液室側に設けられて第2副液室に接続される。
また、上記実施形態では、シェイク振動とアイドル振動を対象としたが、これに限らず、周波数の異なる種々の振動に対して適用することができる。また、エンジンマウント以外にも、ボディマウント、デフマウントなど、種々の防振装置に適用可能である。その他、一々列挙しないが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。
第1の実施形態に係る液封入式防振装置の縦断面図 同実施形態の仕切り体の断面図 同仕切り体の要部拡大断面図(弁部材の中立位置) 同実施形態の弁部材を表すものであり、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)はそのα−α線断面図 同実施形態の仕切り体本体を表すものであり、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は底面図 同実施形態の蓋部材の底面図 弁部材の撓み変形時での同仕切り体の要部拡大断面図 実施形態の液封入式防振装置の防振特性を表すグラフであり、(a)は比較的小振幅時のグラフ、(b)は比較的大振幅時のグラフ (a)実施形態の防振装置の主液室の圧力変動を示すグラフ、(b)は同防振装置の第2オリフィス流路内の液流れを示すグラフ 第2の実施形態に係る仕切り体の要部拡大断面図 第2の実施形態に係る弁部材を表すものであり、(a)は平面図、(b)はそのβ−β線断面図 第3の実施形態に係る弁部材を表すものであり、(a)は平面図、(b)はそのγ−γ線断面図 (a)第4の実施形態に係る仕切り体本体の平面図、(b)同実施形態の蓋部材の底面図 第4の実施形態に係る仕切り体の要部拡大断面図であり、(a)は弁部材の中立位置での図、(b)は弁部材の撓み変形時での図
符号の説明
10…液封入式防振装置
12…第1取付具
14…第2取付具
16…防振基体
38…第1ダイヤフラム
40…仕切り体
42…主液室
44…第1副液室
50…第2ダイヤフラム
52…第2副液室
56…第1オリフィス流路
60…第2オリフィス流路、60C,60D…開口
66…弁部材、66A…外周部、66B…膜部分、66C…栓部分
68…弁収容室、68A,68B…壁面
76…連通穴
78…突起
80…規制突起
84…撓み変形規制突起
Ov…弁部材の中心
Oa…仕切り体の開口の中心

Claims (8)

  1. 振動源側と支持側の一方に取り付けられる第1取付具と、
    振動源側と支持側の他方に取り付けられる第2取付具と、
    前記第1取付具と第2取付具との間に介設されたゴム状弾性体からなる防振基体と、
    前記防振基体が室壁の一部をなす液体が封入された主液室と、
    ゴム状弾性膜からなるダイヤフラムが室壁の一部をなす液体が封入された少なくとも1つの副液室と、
    前記主液室といずれかの前記副液室とを連通させる第1オリフィス流路と、
    前記第1オリフィス流路よりも高周波数域にチューニングされて前記主液室と副液室のうちのいずれか2つの液室間を連通させる第2オリフィス流路と、
    前記主液室といずれかの前記副液室とを仕切るとともに、前記第2オリフィス流路が形成された仕切り体と、
    前記第2オリフィス流路を開閉するゴム状弾性膜からなる弁部材と、
    を備え、
    前記第2オリフィス流路の一部に当該流路の流れ方向に直交するように前記弁部材を収容保持する弁収容室が前記仕切り体に設けられ、
    前記弁部材は、外周部が前記弁収容室の壁面で挟持されるとともに、該外周部の内側に、前記第2オリフィス流路内の液流動によって撓み変形することで、前記仕切り体に設けられた前記弁収容室への第2オリフィス流路の開口を閉塞する可撓性の膜部分を備え、
    前記膜部分は、前記仕切り体の前記開口に対して重ならない位置に、前記第2オリフィス流路を連通させる連通穴を有して、前記膜部分が前記開口から離間した状態で前記第2オリフィス流路を開放させるよう構成され、
    前記膜部分の表裏少なくとも一方の膜面に対向する前記仕切り体の前記開口が、前記弁部材の中心に対して偏心させて設けられた、
    ことを特徴とする液封入式防振装置。
  2. 振動源側と支持側の一方に取り付けられる第1取付具と、
    振動源側と支持側の他方に取り付けられる第2取付具と、
    前記第1取付具と第2取付具との間に介設されたゴム状弾性体からなる防振基体と、
    前記防振基体が室壁の一部をなす液体が封入された主液室と、
    ゴム状弾性膜からなるダイヤフラムが室壁の一部をなす液体が封入された少なくとも1つの副液室と、
    前記主液室といずれかの前記副液室とを連通させる第1オリフィス流路と、
    前記第1オリフィス流路よりも高周波数域にチューニングされて前記主液室と副液室のうちのいずれか2つの液室間を連通させる第2オリフィス流路と、
    前記主液室といずれかの前記副液室とを仕切るとともに、前記第2オリフィス流路が形成された仕切り体と、
    前記第2オリフィス流路を開閉するゴム状弾性膜からなる弁部材と、
    を備え、
    前記第2オリフィス流路の一部に当該流路の流れ方向に直交するように前記弁部材を収容保持する弁収容室が前記仕切り体に設けられ、
    前記弁部材は、外周部が前記弁収容室の壁面で挟持されるとともに、該外周部の内側に、前記第2オリフィス流路内の液流動によって撓み変形することで、前記仕切り体に設けられた前記弁収容室への第2オリフィス流路の開口を閉塞する可撓性の膜部分を備え、
    前記膜部分は、前記仕切り体の前記開口に対して重ならない位置に、前記第2オリフィス流路を連通させる連通穴を有して、前記膜部分が前記開口から離間した状態で前記第2オリフィス流路を開放させるよう構成され、
    前記膜部分の剛性が、当該膜部分の中央に位置する栓部分を取り囲む周上で不均一に設定された、
    ことを特徴とする液封入式防振装置。
  3. 前記連通穴が、前記栓部分を取り囲む円周上の複数箇所に不均一な間隔で並設されることで、前記膜部分の剛性が周上で不均一に設定された、請求項2記載の液封入式防振装置。
  4. 前記膜部分は、前記仕切り体の前記開口に対して重ならない位置の膜面に、前記膜部分が撓み変形することで前記弁収容室の対向する壁面との間で圧縮される突起が設けられ、前記突起が、前記栓部分を取り囲む円周上の複数箇所に不均一な間隔に並設されることで、前記膜部分の剛性が周上で不均一に設定された、請求項2記載の液封入式防振装置。
  5. 振動源側と支持側の一方に取り付けられる第1取付具と、
    振動源側と支持側の他方に取り付けられる第2取付具と、
    前記第1取付具と第2取付具との間に介設されたゴム状弾性体からなる防振基体と、
    前記防振基体が室壁の一部をなす液体が封入された主液室と、
    ゴム状弾性膜からなるダイヤフラムが室壁の一部をなす液体が封入された少なくとも1つの副液室と、
    前記主液室といずれかの前記副液室とを連通させる第1オリフィス流路と、
    前記第1オリフィス流路よりも高周波数域にチューニングされて前記主液室と副液室のうちのいずれか2つの液室間を連通させる第2オリフィス流路と、
    前記主液室といずれかの前記副液室とを仕切るとともに、前記第2オリフィス流路が形成された仕切り体と、
    前記第2オリフィス流路を開閉するゴム状弾性膜からなる弁部材と、
    を備え、
    前記第2オリフィス流路の一部に当該流路の流れ方向に直交するように前記弁部材を収容保持する弁収容室が前記仕切り体に設けられ、
    前記弁部材は、外周部が前記弁収容室の壁面で挟持されるとともに、該外周部の内側に、前記第2オリフィス流路内の液流動によって撓み変形することで、前記仕切り体に設けられた前記弁収容室への第2オリフィス流路の開口を閉塞する可撓性の膜部分を備え、
    前記膜部分は、前記仕切り体の前記開口に対して重ならない位置に、前記第2オリフィス流路を連通させる連通穴を有して、前記膜部分が前記開口から離間した状態で前記第2オリフィス流路を開放させるよう構成され、
    前記膜部分の表裏少なくとも一方の膜面に対向する前記弁収容室の壁面に、少なくとも前記膜部分の撓み変形時に当該膜部分に当接することで前記撓み変形を規制する撓み変形規制突起が周上不均一に設けられた、
    ことを特徴とする液封入式防振装置。
  6. 前記膜部分は、前記仕切り体の前記開口に対して重ならない位置の膜面に、前記膜部分が撓み変形することで前記弁収容室の対向する壁面との間で圧縮される突起が設けられた請求項1〜3及び5のいずれか1項に記載の液封入式防振装置。
  7. 前記弁部材の前記外周部が前記膜部分よりも厚肉に形成され、該厚肉の外周部の内周面に当接して当該外周部の内方への変位を規制するリング状の規制突起が、前記弁収容室の壁面に設けられた請求項1〜6のいずれか1項に記載の液封入式防振装置。
  8. 前記副液室が、前記第2取付具に取り付けられた第1ダイヤフラムが室壁の一部をなす第1副液室と、前記仕切り体に設けられた第2ダイヤフラムが室壁の一部をなす第2副液室とからなり、
    前記仕切り体が、前記主液室と前記第1副液室とを仕切り、前記仕切り体の前記第1副液室側に前記第2ダイヤフラムによって前記第1副液室から仕切られた前記第2副液室が設けられ、
    前記第1オリフィス流路が前記主液室と前記第1副液室とを連通させて設けられ、前記第2オリフィス流路が前記主液室と前記第2副液室とを連通させて設けられた、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の液封入式防振装置。
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