JP5510713B2 - 液封入式防振装置 - Google Patents

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本発明は、液封入式防振装置に関するものである。
自動車エンジン等の振動源の振動を車体側に伝達しないように支承するエンジンマウント等の防振装置として、振動源側に取り付けられる第1取付具と、支持側に取り付けられる第2取付具と、これら取付具の間に介設されたゴム状弾性体からなる防振基体と、防振基体が室壁の一部をなす主液室と、ダイヤフラムが室壁の一部をなす副液室と、これら液室間を連通させるオリフィス流路とを備えた液封入式防振装置が知られている。液封入式防振装置では、オリフィス流路での液流動による液柱共振作用や防振基体の制振効果により、振動減衰機能と振動絶縁機能を果たすように構成されている。
そして、この種の液封入式防振装置においては、幅広い周波数の振動に対応するべく、異なる周波数にチューニングした複数のオリフィス流路を設けて、オリフィス流路の切り替えを可能としたものが提案されている。
例えば、下記特許文献1には、第1オリフィス流路よりも高周波数域にチューニングされた第2オリフィス流路に前後の差圧によって動く可動栓部材を設け、第1オリフィス流路で液柱共振を生じさせる低周波振動入力に対しては、可動栓部材により第2オリフィス流路を閉塞し、第2オリフィス流路で液柱共振を生じさせる振動入力に対しては、可動栓部材を第2オリフィス流路の開放状態に維持するようにしたものが開示されている。
一方、この種の液封入式防振装置においては、過大な振動が入力したときに、防振装置自体が異音発生源となってこれが車室内に伝達されてしまうことがある。このような異音や振動は、液室内でのキャビテーションにより発生するものである。キャビテーションは、防振装置に大きな振動が入力したときに、主液室内が過度な負圧状態(即ち、主液室の液圧が所定値よりも低下した状態)となって、封入された液体の飽和蒸気圧を下回ることで、多数の気泡が発生することにより生じる現象である。そして、このようにして発生した気泡が消滅するときの衝撃が異音や振動となって外部に伝達されるのである。
従来、キャビテーションによる異音や振動の発生を防止するために、例えば、下記特許文献2には、主液室と副液室を仕切る仕切り体に弾性変形するメンブラン部材を設けると共に、該メンブラン部材の一部に弁体として機能させるスリット状の開口部を設け、更に、この弁体部の配置を弁体変位規制部材に対して副液室側にオフセットさせることにより、逆止弁としての機能を持たせた構造が開示されている。
特開2009−103141号公報 特開2008−175321号公報
上記特許文献1に開示の構成によれば、低周波数振動に対しては、主液室と副液室の差圧に応じて可動栓部材が第2オリフィス流路を閉塞し、これによって第1オリフィス流路での共振作用による減衰効果が発揮される。また、高周波数振動に対しては、可動栓部材が第2オリフィス流路を開放するので低動ばね効果が発揮させる。従って、複数のオリフィス流路を切り替えるためにばねを用いた付勢機構や負圧アクチュエータ等を使用する必要がなくなって、安価や構造で特性を切り替えることができる。
しかしながら、特許文献1の構成では、主液室が過度の負圧状態となった場合でも、可動栓部材が第2オリフィス流路を閉塞するため、副液室から主液室への液体の流れを起こすことができず、キャビテーションによる異音や振動の原因となる。
一方、上記特許文献2では、主液室が過度の負圧状態となったときに、メンブラン部材の弁体部にスリットによって設けられた複数の可撓片が主液室側に撓み変形することにより、副液室から主液室への液体の流れを生じさせて、キャビテーションの発生を抑制することができる。しかしながら、特許文献2の構成では、外周部の第1オリフィス流路を作用させるような通常使用領域においても、弁体部に設けたスリットを通じて主液室から副液室に液体がリークするおそれがあり、通常使用領域において本来発揮させるべき外周のオリフィス流路による減衰性能が低下する問題を抱える。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、複数のオリフィス流路を備える液封入式防振装置において、液体の流れを規制することによる特性の切り替えを可能としつつ、主液室内の過度の負圧を抑制することを目的とする。
本発明に係る液封入式防振装置は、振動源側と支持側の一方に取り付けられる第1取付具と、振動源側と支持側の他方に取り付けられる第2取付具と、前記第1取付具と第2取付具との間に介設されたゴム状弾性体からなる防振基体と、前記防振基体が室壁の一部をなす液体が封入された主液室と、ゴム状弾性膜からなるダイヤフラムが室壁の一部をなす液体が封入された少なくとも1つの副液室と、前記主液室といずれかの副液室とを連結する第1オリフィス流路と、前記第1オリフィス流路よりも高周波数域にチューニングされて前記主液室といずれかの副液室とを連結する第2オリフィス流路と、前記主液室といずれかの副液室とを仕切るとともに、前記第2オリフィス流路が形成された仕切り体と、前記第2オリフィス流路を開閉するゴム状弾性膜からなる弁部材と、を備えたものである。前記弁部材は、外周部が前記仕切り体に液密に保持されるとともに、前記外周部よりも内側の可撓性膜部に、前記第2オリフィス流路の開口に対して間隔をおいて対向配置されて前記可撓性膜部の撓み変形により前記開口を閉塞する栓部分と、前記開口に対して重ならない位置に設けられて前記第2オリフィス流路を連通させる貫通穴とが設けられている。そして、前記可撓性膜部の表裏両側のうちいずれか一方側のみに、前記可撓性膜部の撓み変形により閉塞可能な前記第2オリフィス流路の開口が設けられ、前記弁部材は、所定振幅未満の振動入力に対しては前記可撓性膜部が前記開口から離間して前記第2オリフィス流路を開放状態に維持する一方、所定振幅以上の振動入力に際し、前記主液室の圧縮方向における入力に対しては前記可撓性膜部の撓み変形により前記栓部分が前記第2オリフィス流路を閉塞し、前記主液室の拡張方向における入力に対しては前記第2オリフィス流路の開放状態を維持するよう構成されている。ここで、第2オリフィス流路の開口とは、可撓性膜部の膜面に対して開かれた第2オリフィス流路の開口部であり、第2オリフィス流路の両端に位置する主液室側開口副液室側開口のうち主液室側の開口でもよく、あるいはまた、第2オリフィス流路の途中に設けられた弁収容室への開口であってもよい。
上記の構成によれば、比較的振幅が小さい入力では、弁部材により第2オリフィス流路が閉塞されることなく、弁部材に設けた連通穴を通じて第2オリフィス流路内の液体が液室間を行き来可能であるため、高周波側の第2オリフィス流路を利用した特性の実現が可能である。また、比較的振幅が大きい入力により弁部材が撓み変形する場合、主液室側が正圧となる圧縮方向における入力に対しては、高周波数側の第2オリフィス流路が閉塞されることにより、低周波数側の第1オリフィス流路のみを介して液体が流動するので、低周波数側に高い減衰性能の確保が可能となる。一方、主液室側が負圧となる拡張方向における入力に対しては、第2オリフィス流路は開放状態であるため、第2オリフィス流路を介して副液室側から主液室側への液体の供給が可能となり、主液室内の過度な負圧の発生に対する圧力緩和を行うことができる。
すなわち、主液室側が負圧となる拡張方向の入力に対しては、第2オリフィス流路は開放状態となっているため、副液室側から主液室側に液体が供給される。そのため、主液室内の過度な負圧が抑制され、飽和蒸気圧になりづらくなるので、キャビテーションの発生を抑えることができる。
この態様においては、前記の閉塞可能な開口が、前記第2オリフィス流路の主液室側開口であり、前記弁部材が、前記仕切り体の主液室側において、前記主液室側開口に対向させて設けられていることが好ましい。更には、前記仕切り体の主液室側に前記弁部材を収容する弁収容凹部が設けられ、該弁収容凹部の底面に前記第2オリフィス流路の主液室側開口が設けられ、前記弁部材は、前記外周部が前記弁収容凹部の側壁部に保持されて、前記可撓性膜部が前記主液室の室壁の一部を構成するよう設けられていることが好ましい。このように、弁部材の主液室側に第2オリフィス流路を設けずに、弁部材の可撓性膜部を主液室側に開かれた構成とすることにより、弁部材を主液室側への撓み変形時に常時開放状態とする構成を容易に実現することができる。また、可撓性膜部が仕切り体に接触する回数が半減するため、打音に対する低減効果も期待できる。
上記態様において、前記可撓性膜部は、前記開口に対して重ならない位置の膜面に、前記可撓性膜部が撓み変形することで前記弁収容凹部の底面との間で圧縮される突起が設けられてもよい。このように弁部材の可撓性膜部に突起を設けることで、弁部材の撓み変形後の復元力をより大きくすることが可能となる。そのため、撓み変形後の弁部材の復帰をより確実にして、第2オリフィス流路を確実に開放状態とすることができる。また、弁部材の撓み変形時においても、突起周辺の膜部分の変位を抑制して、第2オリフィス流路の閉塞時における弁部材と仕切り体の壁面との接触面積を小さくすることができ、また、接触のタイミングをずらすことができ、異音の低減に効果を発揮する。
この場合、前記貫通穴が、前記可撓性膜部の中央に位置する前記栓部分を取り囲む円周上の複数箇所に並設され、前記突起が、前記円周上の複数箇所において前記貫通穴と交互に設けられてもよい。このように複数の貫通穴と突起を周上に交互に設けることにより、撓み変形後の弁部材の復元力を高めるとともに、異音低減効果に優れる。
本発明の他の態様として、前記副液室が、前記第2取付具に取り付けられた第1ダイヤフラムが室壁の一部をなす第1副液室と、前記仕切り体に設けられた第2ダイヤフラムが室壁の一部をなす第2副液室とからなり、前記仕切り体が、前記主液室と前記第1副液室とを仕切り、前記仕切り体の前記第1副液室側に前記第2ダイヤフラムによって前記第1副液室から仕切られた前記第2副液室が設けられ、前記第1オリフィス流路が前記主液室と前記第1副液室とを連通させて設けられ、前記第2オリフィス流路が前記主液室と前記第2副液室とを連通させて設けられてもよい。
本発明によれば、複数のオリフィス流路を備える液封入式防振装置において、液体の流れを規制することによる特性の切り替えを可能としつつ、主液室内の過度な負圧の発生に対する圧力緩和を行うことができる。
第1の実施形態に係る液封入式防振装置の縦断面図 同実施形態の仕切り体の断面図 同仕切り体の要部拡大断面図 同仕切り体の弁部材の平面図 同仕切り体の仕切り体本体の平面図 主液室の圧縮方向での入力時における仕切り体の要部拡大断面図(第2オリフィス流路の閉塞状態) 主液室の拡張方向での入力時における仕切り体の要部拡大断面図(第2オリフィス流路の開放状態) 第2実施形態に係る仕切り体の要部拡大断面図 主液室の圧縮方向での入力時における第2実施形態の仕切り体の要部拡大断面図(第2オリフィス流路の閉塞状態) (a)第2実施形態における弁部材の裏面側からみた斜視図、(b)底面図、(c)a−a線断面図 第3実施形態に係る仕切り体の要部拡大断面図 第4実施形態に係る仕切り体の要部拡大断面図 比較的小振幅時における液封入式防振装置の防振特性を表すグラフ 比較的大振幅時における液封入式防振装置の防振特性を表すグラフ
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1の実施形態]
図1は、実施形態に係る液封入式防振装置10の縦断面図である。この防振装置10は、自動車のエンジンを支承するエンジンマウントであり、振動源であるエンジン側に取り付けられる上側の第1取付具12と、支持側の車体に取り付けられる筒状をなす下側の第2取付具14と、これら両取付具12,14の間に介設されて両者を連結するゴム弾性体からなる防振基体16とを備えてなる。
第1取付具12は、第2取付具14の軸心部上方に配されたボス金具であり、径方向外方に向けてフランジ状に突出するストッパ部18が形成されている。また、上端部にはボルト穴20が設けられ、不図示のボルトを介してエンジン側に取り付けられるよう構成されている。
第2取付具14は、防振基体16が加硫成形される円筒状の筒状金具22とカップ状の底金具24とからなり、底金具24の中央部に下向きの取付ボルト26が突設され、このボルト26を介して車体側に取り付けられるように構成されている。筒状金具22は、その下端部が底金具24の上端開口部に対し、かしめ部28によりかしめ固定されている。符号30は、筒状金具22の上端部にかしめ固定されたストッパ金具であり、第1取付具12のストッパ部18との間でストッパ作用を発揮する。また、符号32は、ストッパ金具30の上面を覆うストッパゴムである。
防振基体16は円錐台形状に形成され、その上端部が第1取付具12に、下端部が筒状金具22の上端開口部にそれぞれ加硫接着されている。この防振基体16の下端部に、筒状金具22の内周面を覆うゴム膜状のシール壁部34が連なっている。
第2取付具14には、防振基体16の下面に対して軸方向Xに対向配置されて当該下面との間に液体封入室36を形成する可撓性ゴム膜からなる第1ダイヤフラム38が取り付けられ、液体封入室36に水やエチレングリコール、シリコーンオイル等の液体が封入されている。第1ダイヤフラム38は、外周部に環状の補強金具39を備え、該補強金具39を介して上記かしめ部28に固定されている。
第2取付具14の内側に設けられた上記液体封入室36は、仕切り体40により、防振基体16側(即ち、上側)の主液室42と、第1ダイヤフラム38側(即ち、下側)の第1副液室44とに仕切られている。主液室42は、防振基体16が室壁の一部をなす液室であり、第1副液室44は、第1ダイヤフラム38が室壁の一部をなす液室である。第1ダイヤフラム38の下側には、底金具24の内側に空気室46が設けられている。
仕切り体40は、平面視円形状をなして筒状金具22の内側にシール壁部34を介して嵌着された樹脂や金属等の剛性材料からなる仕切り体本体48と、該仕切り体本体48の下面側に当接配置された仕切り受板50とで構成されている。仕切り受板50は、中央部の円形の開口を持つ円板状の金具であり、該中央開口部に可撓性ゴム膜からなる第2ダイヤフラム52が加硫成形により一体に設けられている。そして、仕切り受板50を、第1ダイヤフラム38の補強金具39とともに、上記かしめ部28で固定することにより、仕切り体本体48は、シール壁部34に設けられた段部34Aと仕切り受板50との間で軸方向Xに挟まれた状態に保持されている。
仕切り体40の第1副液室44側には、第2ダイヤフラム52によって第1副液室44から仕切られた第2副液室54が設けられている。詳細には、仕切り体本体48の下面中央部には、図2,5に示されるように、円形の凹所55が設けられ、該凹所55を下方から第2ダイヤフラム52で液密に塞ぐことにより、第2ダイヤフラム52が室壁の一部をなす平面視円形状の第2副液室54が形成されている。
主液室42と第1副液室44は、絞り流路である第1オリフィス流路56を介して互いに連通されている。第1オリフィス流路56は、この例では車両走行時のシェイク振動を減衰するために、シェイク振動に対応した低周波数域(例えば、5〜15Hz程度)にチューニングされた低周波側オリフィスである。すなわち、第1オリフィス流路56を通じて流動する液体の共振作用に基づく減衰効果がシェイク振動の入力時に有効に発揮されるように、流路の断面積及び長さを調整することによってチューニングされている。
第1オリフィス流路56は、仕切り体40の外周側に設けられている。詳細には、仕切り体40の外周部に設けられた外向きに開かれた第1オリフィス形成溝58(図2参照)と、上記シール壁部34との間で、周方向C(図5参照)に延びる第1オリフィス流路56が形成されている。第1オリフィス通路56は、図5に示すように、周方向Cの一端に、主液室42に対して開口する主液室側開口56Aを備えるとともに、周方向Cの他端に、第1副液室44に対して開口する副液室側開口56Bを備え、主液室42と第1副液室44の双方に対して常時閉塞されることなく連通している常時連通状態のオリフィス流路である。
主液室42と第2副液室54は、絞り流路である第2オリフィス流路60を介して互いに連通されている。第2オリフィス流路60は、第1オリフィス流路56よりも高周波数域にチューニングされた高周波側オリフィスであり、この例ではアイドル時(車両停止時)のアイドル振動を低減するために、アイドル振動に対応した高周波数域(例えば、15〜50Hz程度)にチューニングされている。すなわち、第2オリフィス流路60を通じて流動する液体の共振作用に基づく低動ばね効果がアイドル振動の入力時に有効に発揮されるように、流路の断面積及び長さを調整することによってチューニングされている。
第2オリフィス流路60は、仕切り体40の内周側に設けられており、図2,5に示すように、仕切り体40の厚み方向(この例では上記軸方向Xと同じ。)に延びる第1流路部60Aと、仕切り体40の第1副液室44側において第1流路部60Aに接続されて第2副液室54の周りに沿って延びる第2流路部60Bとで構成されている。第2オリフィス流路60は、第1流路部60Aの上端で主液室42に開口し、第1流路部60Aの下端に第2流路部60Bの一端が接続され、第2流路部60Bの他端が第2副液室54に接続されることで、主液室42と第2副液室54との間を連通している。第2流路部60Bは、仕切り体本体48の下面に凹設された溝を、仕切り受板50の上面において第2ダイヤフラム52の外周部から一体に連設されたシールゴム部62により液密にシールすることによって形成されている。
この防振装置10は、図2に示すように、第2オリフィス流路60を開閉するゴム弾性体からなる円板状(円形膜状)の弁部材64を備える。弁部材64は、この例では、仕切り体40の主液室42側において、第2オリフィス流路60の主液室42側への開口60C(即ち、第1流路部60Aの上端に位置して主液室42に対して開かれた開口部)を開閉するものであり、第2オリフィス流路60の流れ方向に直交するように、上記開口60Cの主液室42側に対向して設けられている。
弁部材64は、図3に示すように、仕切り体40に液密(即ち、液体がリークしないよう)に保持された外周部64Aと、該外周部64Aの内側において薄肉膜状をなす可撓性膜部64Bとで構成されている。外周部64Aは全周にわたって厚肉状をなしている(図4参照)。可撓性膜部64Bは、厚肉の外周部64Aの厚み方向(軸方向X)の中間位置において、その内周面間を塞ぐように形成されている。
可撓性膜部64Bは、第2オリフィス流路60の上記開口60Cに対して主液室42側に間隔をおいて対向配置された栓部分66を備え、該栓部分66が可撓性膜部64Bの撓み変形により上記開口60Cを閉塞するよう構成されている。詳細には、可撓性膜部64Bは、主液室42と第2副液室54との間の液圧差及びそれに基づく第2オリフィス流路60内の液流動によって、図3に示す中立位置から軸方向Xに撓み変形(弾性変形)し、これにより、図6に示すように、第2オリフィス流路60の上記開口60Cを閉塞するよう構成されている。従って、可撓性膜部64Bは、上記開口60Cに対向する中央部が、該開口60Cを閉塞する栓部分66となっている。
可撓性膜部64Bは、図3,4に示すように、上記開口60Cに対して重ならない位置、即ち第2オリフィス流路60の流れ方向に沿う軸方向Xからみてラップしないように、第2オリフィス流路60を連通させる複数の貫通穴68を備える。貫通穴68は、可撓性膜部64Bの中央に位置する栓部分66を取り囲む円周上の複数箇所に並設されており、この例では、等間隔にて4個の円形の貫通穴68が設けられている。貫通穴68は、可撓性膜部64Bが上記開口60Cから離間した状態、即ち栓部分66が該開口60Cを開放した状態(図3参照)で、該貫通穴68を通って第2オリフィス流路60内に液体が流動し、これにより第2オリフィス流路60を開放させるよう構成されている。貫通穴68の開口面積は、貫通穴68において絞り効果が発揮されないように、その総面積が、第2オリフィス流路60の断面積、即ち上記開口60Cの面積よりも大きく設定されている。
かかる弁部材64を収容するために、仕切り体40の主液室42側には弁収容凹部70が設けられている。弁収容凹部70は、主液室42側に開かれた平面視円形の凹部であり、仕切り体本体48の上面に段付き凹状に形成されている(図5参照)。弁収容凹部70の底面70Aの中央部に、第2オリフィス流路60の上記開口60Cが設けられている。
また、弁収容凹部70の側壁部70Bに弁部材64の外周部64Aに保持されている。詳細には、弁収容凹部70の開口側に、金属や樹脂等の剛性材料からなるリング状の係止部材72を内嵌固定することにより、弁部材64の外周部64Aが弁収容凹部70の底面70Aと係止部材72の下面との間で液密に挟持された状態にて、弁部材64は弁収容凹部70内に保持されている。これにより、弁部材64は、弁収容凹部70内において、上記開口60Cの上側を覆うように、該開口60Cよりも主液室42側に設けられている。
係止部材72は、弁部材64の可撓性膜部64Bに対応する中空部(即ち、開口部)72Aを持つリング状部材である。従って、可撓性膜部64Bの上方(即ち、主液室42側)には、可撓性膜部64の撓み変形を規制する部材は設けられていない。そのため、弁収容凹部70に収容された弁部材64は、可撓性膜部64Bが主液室42の室壁の一部を構成しており、主液室42の液圧が可撓性膜部64Bの上面全体に直接及ぼされるように構成されている。
図3に示すように、弁収容凹部70の底面70Aには、弁部材64の厚肉の外周部64Aの内周面に当接して当該外周部64Aの内方への変位を規制するリング状の規制突起74が設けられている。
以上よりなる液封入式防振装置10であると、所定振幅未満の振動入力(例えば、停車したアイドル時のように、第2オリフィス流路60で液柱共振を生じさせる、比較的微振幅で高周波数域の振動入力)に対しては、主液室42と第2副液室54との液圧差が小さく、第2オリフィス流路60内の液の流れが小さいため、弁部材64の可撓性膜部64Bは液圧ないし液流れによってほとんど撓み変形しない。そのため、図3に示すように、可撓性膜部64Bが第2オリフィス流路60の上記開口60Cから離間して第2オリフィス流路60を開放状態に維持するので、弁部材64に設けた貫通穴68を通じて第2オリフィス流路60内の液体が主液室42と第2副液室54間を行き来可能である。よって、高周波側の第2オリフィス流路60を通じての液体の共振作用により、アイドル振動に対する優れた防振効果が発揮される。
一方、所定振幅以上の振動入力(例えば、車両走行時のシェイク振動のように、第1オリフィス流路56で液柱共振を生じさせる、比較的大振幅で低周波数域の振動、及びこれよりも大振幅の振動入力)に対しては、弁部材64は、主液室42の圧縮方向での入力と拡張方向での入力とでその作用が異なる。すなわち、主液室42が正圧となる圧縮方向(第1取付具12と第2取付具14とが互いに近づく方向)の入力に対しては、図6に示すように、主液室42と第2副液室54との液圧差が大きく、第2オリフィス流路60内の液の流れが大きいため、可撓性膜部64Bは液圧ないし液流れによって下方に撓み変形し、栓部分66が第2オリフィス流路60を閉塞する。逆に、主液室42が負圧となる拡張方向(第1取付具12と第2取付具14とが互いに離れる引張方向)の入力に対しては、図7に示すように、可撓性膜部64Bは上方に撓み変形するものの、上方には撓み変形を規制する壁部がないため、第2オリフィス流路60は開放されたままとなる。なお、図6,7において符号Lは液体の流れを示す。
そのため、第1オリフィス流路56で液柱共振を生じさせる車両走行時のシェイク振動に対しては、可撓性膜部64Bが上下に撓み変形し、そのうち、下方、即ち圧縮方向の入力に対して、図6に示すように第2オリフィス流路60を閉塞する。これにより、圧縮方向の入力に対し、低周波数側の第1オリフィス流路のみを介して液体が主液室42から第1副液室44に流れ込むので、第1オリフィス流路56を流動する液体の共振作用に基づき、シェイク振動に対して高い減衰性能が発揮される。
一方、主液室42の液圧がキャビテーションを生じるおそれのある規定値よりも低くなったとき、即ち過大な負圧状態になったときには、図7に示すように、可撓性膜部64Bが主液室42側に撓み変形して、第2オリフィス流路60は開放状態に維持されるので、可撓性膜部64Bに設けられた貫通穴68から主液室42側に液体を供給することができる。よって、主液室42は飽和蒸気圧になりづらくなり、キャビテーションの発生を抑えることができる。
以上のように上記実施形態では、シェイク振動に対し、圧縮方向の入力に対してのみ第2オリフィス流路60が閉塞され、拡張方向の入力に対しては第2オリフィス流路60は閉塞されず、開放されたままである。そのため、拡張方向の入力時に第2オリフィス流路60を介して液流動が生じ、第1オリフィス流路56による減衰効果を低減させることが懸念される。しかしながら、驚くべきことに、拡張方向の入力時において第2オリフィス流路60を開放させたままでも、閉塞させる場合と同等の防振特性が得られていた。
図13,14は、上記実施形態の液封入式防振装置10の防振特性を示すグラフである。比較例1は、弁部材64の主液室42側にも第2オリフィス流路60の開口を設けて、圧縮方向の入力だけでなく、拡張方向の入力に対しても第2オリフィス流路60を閉塞するようにし(上記特許文献1の可撓栓部材に相当)、その他は実施形態と同様のオリフィス構成を持つ防振装置の例である。また、比較例2は、弁部材64を省略しその他は実施形態と同様のオリフィス構成を持つ防振装置の例である。
図13に示すように、比較的小振幅(±0.05mm)においては、実施形態の特性(貯蔵バネ定数Kd及び減衰係数C)と、比較例1の特性(貯蔵バネ定数Kd’及び減衰係数C’)と、比較例2の特性(貯蔵バネ定数Kd”及び減衰係数C”)はほぼ同じであった。
一方、比較的大振幅(±0.50mm)においては、図14に示すように、実施形態の特性(Kd,C)と比較例1の特性(Kd’,C’)は、比較例2の特性(Kd”,C”)に対し、低周波数側でより高い減衰性能が確保されており、よって、第2オリフィス流路60を閉塞する機構を有しない比較例2に対する優れた効果、即ち、弁部材64が第2オリフィス流路60の閉塞することによる効果が示されていた。しかも、この場合、実施形態の特性(Kd,C)と比較例1の特性(Kd’,C’)との間にはほとんど差がなく、同等の特性が得られていた。このことから、圧縮方向の入力に対してのみ第2オリフィス流路60を閉塞し、拡張方向の入力に対しては常時開放状態とした場合でも、両方閉塞させる場合と同等の防振特性が得られることが分かる。
この点を更に確認するために、上記実施形態と比較例1の各防振装置につき、振幅=±0.50mmの場合について、圧縮側及び引張側の変位と動荷重との関係を表すリサージュ図形を得た。リサージュ図形は、周波数=6.5Hz(Kdが最小を示す周波数)、10Hz、11.5Hz(Cが最大を示す周波数)、15Hz、17Hz(Kdが最大を示す周波数)、50Hzについてそれぞれ求めた。その結果、実施形態と比較例1とのリサージュ図形はほぼ同一であり、両者の間で差異は認められなかった。
以上より、本実施形態であると、主液室42の液圧の絶対値が規定値以下であるような通常使用領域においては、ゴム弾性膜からなる弁部材64の撓み変形により第2オリフィス流路60の開閉を行うことで、安価かつコンパクトな構造で特性の切り替えを行うことができる。しかも、主液室42が負圧となる拡張方向の入力に対しては第2オリフィス流路60が常時開放状態となっているので、シェイク振動を超えるような大振幅の振動が入力したときに、第2副液室54から主液室42に液体が供給され、キャビテーションの発生を抑えることができる。
また、本実施形態であると、弁部材64の可撓性膜部64Bは、圧縮方向の入力の場合だけ、剛体である仕切り体40に接触し、拡張方向の入力に対してはそのような剛体に接触しないので、可撓性膜部64Bが剛体に接触する回数が半減し、よって、打音を低減する効果も期待できる。
[第2の実施形態]
図8〜10は、第2実施形態に係る液封入式防振装置に関する図である。この例では、弁部材64の可撓性膜部64Bに突起76を設けた点で上記第1の実施形態とは異なる。
すなわち、可撓性膜部64Bには、第2オリフィス流路60の上記開口60Cに対して重ならない位置の膜面に、可撓性膜部64Bが撓み変形することで、弁収容凹部70の底面70Aとの間で圧縮される複数の突起76が設けられている。突起76は、図10に示すように、錐体状、この例では円錐状をなしており、上記貫通穴68と同じ円周上において、貫通穴68と交互に設けられている。突起76は、この例では、弁部材64の中立位置において、その先端、即ち錐体の頂部が弁収容凹部70の底面70Aに、略当接するように形成されているが、中立位置では当接しないように設定することもできる。
このように突起76を設けたことにより、図9に示すように可撓性膜部64Bが撓み変形したときに、突起76が弁収容凹部70の底面70Aとの間で圧縮される。この圧縮された突起76の反発力により、弁部材64の撓み変形後の復元力をより大きくすることが可能となるので、撓み変形後の弁部材64の復帰をより確実にして、第2オリフィス流路60を確実かつスムーズに開放状態とすることができる。
また、弁部材64の撓み変形時においても、図9に示すように、突起76の周辺の可撓性膜部64Bの変位を抑制して、第2オリフィス流路60の閉塞時における弁部材64と弁収容凹部70の底面70Aとの接触面積を小さくすることに加え、接触タイミングをずらすことができる。そのため、弁部材64と上記底面70Aとの衝突による異音の低減に効果を発揮することができる。
また、弁部材64において貫通穴68と突起76を同一円周上に交互に複数設けたので、撓み変形後の弁部材64の復元力を高めることができ、また底面70Aとの接触面積の減少かつ接触タイミングをずらすことによる異音低減効果にも優れる。その他の構成及び作用効果は第1の実施形態と同様であり、説明は省略する。
なお、上記実施形態では、突起76を可撓性膜部64Bの下面のみに設けたが、上下両面に設けてもよい。この場合、上面に設けた突起は、弁収容凹部70の底面70Aとの圧縮による上記作用効果を奏するものではないが、上下両面に設けておければ、弁部材64を仕切り体40に組み付ける際の表裏の方向性がなくなり、組み付け作業性を向上することができる。
[第3の実施形態]
図11は、第3の実施形態の液封入式防振装置に関する図である。この例では、弁収容凹部70の底面70Aにおいて、第2オリフィス流路60の上記開口60Cの周縁部に軸方向Xに突出する環状凸部78を設けた点で、上記第2の実施形態とは異なる。
すなわち、この例では、上記開口60Cの周縁部は、上記突起76が当たる周りの底面70Aに対して可撓性膜部64B側に突出することで、環状凸部78として形成されている。環状凸部78は、円形の上記開口60Cを全周にわたって取り囲む平面視円形状をなしている。環状凸部78の先端面は平坦であり、この平坦な先端面と該先端面に対向する弁部材64の中央部の栓部分66との間に、軸方向Xで所定のクリアランスが確保されている。
このように環状凸部78を設けたことにより、栓部分66とこれが閉塞する開口60Cとのクリアランスを、環状凸部78の高さを設定することで、簡単に調整することが可能となる。そのため、第2オリフィス流路60が閉塞される領域(入力振幅等)の調整が容易となる。また、環状凸部78を設けたことにより、栓部分66が開口60Cを閉塞するまでのストロークが小さくなり、接触時の衝撃を緩和することができる。また、環状凸部78の存在により、弁部材64と弁収容凹部70の底面70Aとの接触を、当該環状凸部78に限定することも可能となり、接触面積の低減による異音レベルの低減も可能となる。その他の構成及び作用効果は第2の実施形態と同様であり、説明は省略する。
[第4の実施形態]
図12は、第4の実施形態の液封入式防振装置に関する図である。この例では、弁収容凹部70の底面70Aに環状凸部78を設ける代わりに、これに対向する弁部材64の可撓性膜部64Bに環状凸部80を設けた点で上記第3の実施形態とは異なる。
すなわち、この例では、第2オリフィス流路60の上記開口60Cの周縁部に対向する可撓性膜部64Bの膜面に、該開口60Cを取り囲むように全周にわたって延びる環状凸部80が設けられている。環状凸部80は、可撓性膜部64Bの中央部に相当する栓部分66の外周部に沿って平面視円形状に設けられており、上記貫通穴68及び突起76よりも径方向内側に設けられている。また、環状凸部80は、突起76よりも突出高さが低く設定されており、開口60C周縁の底面70Aとの間に、軸方向Xで所定のクリアランスが確保されている。
このように弁部材64に環状凸部80を設けた場合でも、弁部材64とこれが閉塞する開口60Cとのクリアランスを、環状凸部80の高さを設定することで、簡単に調整することが可能となり、第2オリフィス流路60が閉塞される領域(入力振幅等)の調整が容易となる。また、環状凸部80を設けたことにより、弁部材64が開口60Cを閉塞するまでのストロークが小さくなり、接触時の衝撃を緩和することができる。また、環状凸部80の存在により、弁部材64と底面70Aとの接触を、当該環状凸部80に限定することも可能となり、接触面積の低減による異音レベルの低減も可能となる。その他の構成及び作用効果は第2の実施形態と同様であり、説明は省略する。
[その他の実施形態]
上記実施形態では、第2副液室54を設けて、第2オリフィス流路60を主液室42と第2副液室54とを連通させて設けたが、副液室として第1副液室44のみを設け、第2オリフィス流路60を、第1オリフィス流路56と同様、主液室42と第1副液室44とを連通させて設けた場合にも、同様に本発明を適用することができる。このように、第2オリフィス流路は、主液室といずれかの副液室とを連通させるものであればよく、副液室の数等は特に限定されない。
また、上記実施形態では、仕切り体40の主液室42側において、第2オリフィス流路60の主液室42側への開口60Cを弁部材64により開閉するように構成した。
のような弁部材64は、仕切り体40の内部に設けることもできる。すなわち、可撓性膜部64Bの表裏両側のうちいずれか一方側のみに、可撓性膜部64Bの撓み変形により開閉可能な第2オリフィス流路60の開口が設けられていれば、弁部材64の位置は特に限定されない。例えば、仕切り体40の内部に弁収容室を設けて、該弁収容室内に弁部材を設ける場合、弁収容室の上下面に設けられた第2オリフィス流路60の開口のうち、いずれか一方の開口に寄せて弁部材を設けることにより、当該一方の開口のみを開閉し、他方の開口は最大限に撓み変形しても閉塞しないように構成することができる。あるいはまた、他方の開口との間に格子状の変位規制部材を介在させて、液体の流れを規制することなく、弁部材の撓み変形のみを規制するようにすることもできる。このような格子状の変位規制部材は、上記第1〜第4の実施形態においても、可撓性膜部64Bの上方(主液室42側)に設けて、過度な可撓性膜部64Bの撓み変形を規制して、その耐久性を確保するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、シェイク振動とアイドル振動を対象としたが、本発明は、これに限らず、周波数の異なる種々の振動に対して適用することができる。その他、一々列挙しないが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。
本発明は、エンジンマウントの他、例えば、モータなど他のパワーユニットを支承するマウント、ボディマウント、デフマウントなど、種々の防振装置に利用することができる。
10…液封入式防振装置、 12…第1取付具、 14…第2取付具、
16…防振基体、 36…液体封入室、 38…第1ダイヤフラム、
40…仕切り体、 42…主液室、 44…副液室、
52…第2ダイヤフラム、 54…第2副液室、 56…第1オリフィス流路、
60…第2オリフィス流路、 60C…主液室側への開口、
64…弁部材、 64A…外周部、 64B…可撓性膜部、
66…栓部分、 68…貫通穴、
70…弁収容凹部、 70A…底面、 76…突起、
X…軸方向、 C…周方向

Claims (6)

  1. 振動源側と支持側の一方に取り付けられる第1取付具と、
    振動源側と支持側の他方に取り付けられる第2取付具と、
    前記第1取付具と第2取付具との間に介設されたゴム状弾性体からなる防振基体と、
    前記防振基体が室壁の一部をなす液体が封入された主液室と、
    ゴム状弾性膜からなるダイヤフラムが室壁の一部をなす液体が封入された少なくとも1つの副液室と、
    前記主液室といずれかの副液室とを連結する第1オリフィス流路と、
    前記第1オリフィス流路よりも高周波数域にチューニングされて前記主液室といずれかの副液室とを連結する第2オリフィス流路と、
    前記主液室といずれかの副液室とを仕切るとともに、前記第2オリフィス流路が形成された仕切り体と、
    前記第2オリフィス流路を開閉するゴム状弾性膜からなる弁部材と、
    を備え、
    前記弁部材は、外周部が前記仕切り体に液密に保持されるとともに、前記外周部よりも内側の可撓性膜部に、前記第2オリフィス流路の開口に対して間隔をおいて対向配置されて前記可撓性膜部の撓み変形により前記開口を閉塞する栓部分と、前記開口に対して重ならない位置に設けられて前記第2オリフィス流路を連通させる貫通穴とが設けられ、
    前記可撓性膜部の表裏両側のうちいずれか一方側のみに、前記可撓性膜部の撓み変形により閉塞可能な前記第2オリフィス流路の開口が設けられ
    前記弁部材は、所定振幅未満の振動入力に対しては前記可撓性膜部が前記開口から離間して前記第2オリフィス流路を開放状態に維持する一方、所定振幅以上の振動入力に際し、前記主液室の圧縮方向における入力に対しては前記可撓性膜部の撓み変形により前記栓部分が前記第2オリフィス流路を閉塞し、前記主液室の拡張方向における入力に対しては前記第2オリフィス流路の開放状態を維持するよう構成された
    ことを特徴とする液封入式防振装置。
  2. 前記の閉塞可能な開口が、前記第2オリフィス流路の主液室側開口であり、前記弁部材が、前記仕切り体の主液室側において、前記主液室側開口に対向させて設けられたことを特徴とする請求項記載の液封入式防振装置。
  3. 前記仕切り体の主液室側に前記弁部材を収容する弁収容凹部が設けられ、該弁収容凹部の底面に前記第2オリフィス流路の主液室側開口が設けられ、前記弁部材は、前記外周部が前記弁収容凹部の側壁部に保持されて、前記可撓性膜部が前記主液室の室壁の一部を構成するよう設けられたことを特徴とする請求項記載の液封入式防振装置。
  4. 前記可撓性膜部は、前記開口に対して重ならない位置の膜面に、前記可撓性膜部が撓み変形することで前記弁収容凹部の底面との間で圧縮される突起が設けられたことを特徴とする請求項記載の液封入式防振装置。
  5. 前記貫通穴が、前記可撓性膜部の中央に位置する前記栓部分を取り囲む円周上の複数箇所に並設され、前記突起が、前記円周上の複数箇所において前記貫通穴と交互に設けられたことを特徴とする請求項記載の液封入式防振装置。
  6. 前記副液室が、前記第2取付具に取り付けられた第1ダイヤフラムが室壁の一部をなす第1副液室と、前記仕切り体に設けられた第2ダイヤフラムが室壁の一部をなす第2副液室とからなり、前記仕切り体が、前記主液室と前記第1副液室とを仕切り、前記仕切り体の前記第1副液室側に前記第2ダイヤフラムによって前記第1副液室から仕切られた前記第2副液室が設けられ、前記第1オリフィス流路が前記主液室と前記第1副液室とを連通させて設けられ、前記第2オリフィス流路が前記主液室と前記第2副液室とを連通させて設けられたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液封入式防振装置。
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