JP4181163B2 - 液封入式防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車エンジン等の振動発生体を防振的に支承するのに用いられる液封入式防振装置に関する。
従来、自動車エンジン等の振動発生体を、その振動を車体に伝達させないように支承するマウントとして、液封入式の防振装置が用いられている。
かかる液封入式防振装置は、一般に、エンジン等の振動発生体側に取り付けられる第1取付部材と、車体フレーム等の支持側に取り付けられる第2取付部材とが、ゴム弾性体からなる防振基体を介して結合され、更にこの防振基体に対向させて第2取付部材にゴム膜からなるダイヤフラムが装着され、その両者間の内室が液体封入室とされて、該液体封入室が仕切部により防振基体側の主液室とダイヤフラム側の副液室とに仕切られ、両液室をオリフィスにより連通することで構成されている(例えば、下記特許文献1〜3参照)。
特開2000−230600号公報 特開2003−49890号公報 特開2002−81488号公報
上記の液封入式防振装置においては、通常の振動入力時には、オリフィスでの液流動による液柱共振作用や防振基体の制振効果により、振動減衰機能と振動絶縁機能が果たされるが、大きな振動が入力したときに、防振装置自体が異音発生源となってこれが車室内に伝達されてしまうことがある。
かかる異音は、液室内でのキャビテーションにより発生するものである。キャビテーションは、防振装置に大きな振動が入力したときに、オリフィスが目詰まりし、これにより主液室内が過度な負圧状態となって、封入された液体の飽和蒸気圧を下回ることで、多数の気泡が発生することにより生じる現象である。そして、このようにして発生した気泡が消滅するときの衝撃音が異音となって外部に伝達されるのである。
本発明は、このようなキャビテーションによる異音の発生を防止することができる液封入式防振装置を提供することを目的とする。
本発明に係る液封入式防振装置は、第1取付部材と、筒状部を有する第2取付部材と、前記第1取付部材と第2取付部材の間に介設されて両取付部材を結合するゴム弾性体からなる防振基体と、前記防振基体に対向して配され前記筒状部の内側で前記防振基体との間に液体封入室を形成するゴム膜よりなるダイヤフラムと、前記液体封入室を前記防振基体側の主液室と前記ダイヤフラム側の副液室とに仕切る仕切部と、前記主液室と前記副液室との間を連通させるオリフィスとを備える液封入式防振装置において、前記仕切部が、前記主液室と前記副液室を仕切る仕切板部材と、外周縁部で前記第2取付部材に固定されるとともに開口周縁部が前記仕切板部材の周縁部に軸方向に対向して配される環状部材と、前記仕切板部材の周縁部と前記環状部材の開口周縁部との間に介在して両者を結合する第1環状ゴム部とを備え、前記仕切板部材の周縁部が前記環状部材の開口周縁部に対して前記主液室側に配されるとともに、前記第1環状ゴム部の内方側に前記仕切板部材の周縁部と前記環状部材の開口周縁部との間に介在する第2環状ゴム部が設けられ、該第2環状ゴム部が、前記仕切板部材と前記環状部材の一方に接着されるとともに、他方には非接着に当接して設けられ、前記仕切板部材が、前記第1環状ゴム部と前記第2環状ゴム部との間隙を前記主液室に連通させる貫通孔を備えたものである。
本発明の液封入式防振装置では、過大な振動の入力により主液室内に所定以上の負圧が生じると、第1環状ゴム部を介して支持された仕切板部材が、該第1環状ゴム部の弾性変形により主液室側に変位し、これにより主液室の体積増加が低減されて、主液室内の負圧が緩和されるので、主液室内におけるキャビテーションの発生を低減することができる。また、仮に主液室内でキャビテーションが発生したとしても、主液室に面する仕切板部材は第1環状ゴム部を介して環状部材、更には第2取付部材に結合されているので、キャビテーションによる異音が環状ゴム部において減衰され、外部に伝わる異音を低減することができる。
一方、通常の振動入力時、即ち主液室内での負圧が小さいときには、第1環状ゴム部を介して軸方向に結合支持された仕切板部材は実質的に変位せず、そのため、従来と同様、オリフィスでの液流動による液柱共振作用や防振基体の制振効果により、振動減衰機能と振動絶縁機能が果たされる。
一般に、主液室内の圧力変化は、負圧側よりも圧縮荷重による正圧側の方が大きいので、上記第1環状ゴム部のみでは、通常の圧縮荷重時における仕切板部材の変位を抑制しつつ、キャビテーションが発生しないように負圧時における仕切板部材の変位を確保することが難しい。そこで、上記のように第2環状ゴム部を設けると、負圧時には、外側の第1環状ゴム部のみが作用してその弾性変形により仕切板部材を変位させてキャビテーションの発生を低減しつつ、通常の圧縮荷重時には、該第1環状ゴム部とその内側の第2環状ゴム部で仕切板部材の変位を抑制することができ、上記オリフィスの機能を確保することができる。
また前記仕切板部材が、前記第1環状ゴム部と前記第2環状ゴム部との間隙を前記主液室に連通させる貫通孔を備えているので、次の作用効果が奏される。すなわち、主液室内に所定以上の負圧が生じて仕切板部材が主液室側に変位したとき、第2環状ゴム部の非接着側の端面が、当接していた仕切板部材又は環状部材から離れ、その隙間から上記貫通孔を経て、副液室内の液体が主液室内に流入する。これにより、主液室内の負圧が緩和されるので、主液室内におけるキャビテーションの発生を低減することができる。
また、この場合、前記第1環状ゴム部が、前記第2環状ゴム部よりも軸方向寸法が大であると、次の作用効果が奏される。すなわち、仕切部を加硫成形した後のゴム収縮時に、収縮率が一定の第1環状ゴム部と第2環状ゴム部との間では、軸方向寸法の高い第1環状ゴム部の方が軸方向における収縮長が大きい。そのため、この収縮長の差により、第2環状ゴム部は仕切板部材と環状部材との間で圧縮された状態となり、よって、通常の振動入力時における負圧により第2環状ゴム部が仕切板部材又は環状部材と離間して液体がリークするのを抑制することができる。
本発明の液封入式防振装置においては、前記環状部材が、前記外周縁部と前記開口周縁部との間に外方側に開かれたオリフィス溝を備え、該オリフィス溝と前記第2取付部材の筒状部との間に前記オリフィスが形成されてもよい。あるいはまた、前記仕切板部材が、前記第2取付部材の筒状部の内周面に対して軸方向に摺動可能に嵌合装着され、該仕切板部材の周縁部とこれに対向する環状部材と前記第1環状ゴム部との間で外方側に開かれたオリフィス溝が形成され、該オリフィス溝と前記第2取付部材の筒状部との間に前記オリフィスが形成されてもよい。
以上のように、本発明の液封入式防振装置であると、通常の振動入力時における防振性能を確保しつつ、過大な振動入力時におけるキャビテーションに起因する異音の発生を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜4は、本発明の第1の実施形態に係る液封入式防振装置10を示したものである。この液封入式防振装置10は、自動車のエンジンを支持し、そのエンジン振動を車体フレームに伝達させないようにするためのエンジンマウントであり、エンジン側に取り付けられる上側の第1取付部材12と、車体フレーム側に取り付けられる下側の第2取付部材14と、これら取付部材12,14の間に介設されて両者を結合するゴム弾性体からなる防振基体16とを備えている。
第1取付部材12は、金属等の剛性材料よりなり、第2取付部材14の軸心部上方に配されている。第1取付部材12の上面にはボルト穴18が設けられ、このボルト穴18に対し、不図示のエンジン側部材が締結固定されるようになっている。
第2取付部材14は、金属等の剛性材料より有底筒状に形成されている。この例では、第2取付部材14は、防振基体16が加硫接着される筒状部20と、その下端開口部に取付けられる椀状の底部材22とからなり、底部材22の底部にボルト24が突設され、このボルト24で不図示の車体フレーム側部材に固定されるようになっている。
防振基体16は、外形形状が略裁頭円錐形状をなしており、その上部に第1取付部材12が埋設され、下端部に筒状部20の上端部内周面が加硫接着されている。
第2取付金具14の内部には、防振基体16に対向して可撓性のゴム膜よりなるダイヤフラム26が設けられており、該ダイヤフラム26は筒状部20の下端開口部に取着されている。また、筒状部20の内周には、防振基体16と一体に形成されたゴム層28を介して仕切部30が嵌着されている。こうして防振基体16とダイヤフラム26との間の内室が、水やエチレングリコール等の非圧縮性液体の封入された液体封入室32として形成されるとともに、この液体封入室32が、仕切部30によって、防振基体16が室壁の一部をなす上側の主液室34と、ダイヤフラム26が室壁の一部をなす下側の副液室36とに仕切り構成されている。また、ダイヤフラム26と底部材22との間が空気室38として形成されている。
仕切部30は、主液室34と副液室36を上下に仕切る仕切板部材40と、該仕切板部材40の外周部に配されるものであって第2取付部材14に固定される環状部材42と、仕切板部材40を環状部材42に対して軸方向に結合支持する第1環状ゴム部44とを備えてなる。
仕切板部材40は、金属や樹脂等の剛性材料からなる円板状部材であり、第2取付部材14の筒状部20内に水平に配されている。仕切板部材40は、環状部材42に対して主液室34側に配されており、上面が主液室34に面し、下面が副液室36に面している。
環状部材42は、仕切板部材40を筒状部20内に支持するための部材であって、金属や樹脂等の剛性材料からなり、中央に開口部42Aを備える。そして、その開口周縁部42Bが、水平なリング板状をなして、仕切板部材40の周縁部40Aに対して軸方向に所定距離をおいて対向配置されている。詳細には、仕切板部材40の周縁部40Aが環状部材42の開口周縁部42Bに対して主液室34側に配されるように、周縁部40Aの下面と開口周縁部42Bの上面とが対向している。また、環状部材42は、外周縁部42Cにおいて、ダイヤフラム26の周縁部の補助金具27とともに、第2取付部材14の筒状部20と底部材22とのかしめ結合部46に固定されている。
また、環状部材42には、外周縁部42Cと開口周縁部42Bとの間に外方側に開かれた断面コ字形のオリフィス溝48が設けられている。そして、このオリフィス溝48と第2取付部材14の内周面に設けられたゴム層28との間に、主液室34と副液室36との間を連通させる液体流路であるオリフィス50が形成されている。オリフィス50は、オリフィス溝48の上面側に設けられた開口50Aを介して主液室34に接続され、また、オリフィス溝48の下面側に設けられた開口50Bを介して副液室36に接続されている(図1,2参照)。
なお、環状部材42の開口周縁部42Bは、オリフィス溝48を形成する筒状壁部42Dの内周面から内向きフランジ状に形成されており、上記外周縁部42Cは、オリフィス溝48の下辺部から半径方向外方に向けてフランジ状に形成されている。また、上記筒状壁部42Dによって囲まれた内側の凹所内に上記仕切板部材40が配されている。
第1環状ゴム部44は、仕切板部材40の周縁部40Aと環状部材42の開口周縁部42Bとの対向する面の間に介設されており、この実施形態では軸方向に延びる円筒状をなして、仕切板部材40と環状部材42を軸方向に結合している。また、第1環状ゴム部44は、仕切板部材40と環状部材42の双方に加硫接着されており、この例では仕切板部材40の周縁部40Aが第1環状ゴム部44の上部に埋設されている。
第1環状ゴム部44は、通常の振動入力時における主液室34内の負圧では仕切板部材40を主液室34側に実質的に変位させず、過大な振動により主液室34に所定以上の負圧が生じたときに弾性変形して仕切板部材40を上方、即ち主液室34側に変位させることができるように、弾性率や厚みなどが設定されている。ここで、上記所定以上の負圧として設定される負圧は、主液室34にキャビテーションが発生するときの負圧よりも小さな負圧(絶対値が小さな負圧)であることが好ましい。
第1環状ゴム部44の半径方向内方側には、仕切板部材40の周縁部40Aと環状部材42の開口周縁部42Bとの間に介在する第2環状ゴム部52が設けられている。第2環状ゴム部52は、第1環状ゴム部44と一体のゴム弾性体からなり、すぐり部54により形成される間隙56をおいて第1環状ゴム部44の内周側に形成されている。第2環状ゴム部52は、軸方向に延びる円筒状をなして、その下面が環状部材42の開口周縁部42Bに加硫接着されており、上面は仕切板部材40の周縁部40Aに対して加硫接着することなく当接した状態となるよう形成されている。
仕切板部材40には、第1環状ゴム部44と第2環状ゴム部52との間隙56を主液室34に連通させる貫通孔58が設けられている。貫通孔58は、図2,3に示すように、周方向の複数箇所に設けられており、この例では4箇所に設けられている。上記すぐり部54はこの貫通孔58に対応して設けられており、そのため、第1環状ゴム部44と第2環状ゴム部52は、周方向の4箇所に設けられた連結部60で互いに連結されている。連結部60は、上面が仕切板部材40の周縁部40Aに対して加硫接着されても、又は非接着でもよいが、この例では、第2環状ゴム部52と同様、非接着とされている。
仕切板部材40の周縁部40Aには、段差部62が設けられて、その外周端側40Bが中央側40Cよりも高く形成されている。すなわち、第1環状ゴム部44が接着される段差部62の外周端側40Bが、第2環状ゴム部52が当接する段差部62の中央側40Cよりも、環状部材42の開口周縁部42Bから離間するように形成されている。そして、これにより、第1環状ゴム部44の軸方向寸法H1が、第2環状ゴム部52の軸方向寸法H2よりも大となっている。仕切部30は加硫成形により一体に成形されるが、その際、このように第1環状ゴム部44の方が高く形成されていると、加硫後のゴム収縮時に、第1環状ゴム部44の方が軸方向における収縮長が大きい。そのため、第2環状ゴム部52には、この収縮長差に起因する圧縮力が作用し、これにより、第2環状ゴム部52は仕切板部材40を押圧した状態に形成されている。
以上よりなる本実施形態の液封入式防振装置10であると、エンジンの始動時や悪路走行時などにおいて、防振装置に過大な振動が入力すると、オリフィス50が目詰まりした状態となり、主液室34内に所定以上の負圧が生じる。これにより、図4に示すように、主液室34に面した仕切板部材40が第1環状ゴム部44の弾性変形により主液室34側に引っ張られるように変位し、主液室34の体積増加が低減される。また、この仕切板部材40の変位により、第2環状ゴム部52の非接着側の上面が仕切板部材40から離れ、その隙間から貫通孔58を経て、副液室36内の液体Lが主液室34内に流入する。そのため、主液室34内の負圧が緩和されて、主液室34内におけるキャビテーションの発生を抑制することができる。
また、仮に主液室34内でキャビテーションが発生したとしても、主液室34に面する仕切板部材40が第1環状ゴム部44を介して外側の第2取付部材14に結合されているので、キャビテーションによる異音がこのゴム部44において減衰され、外部に伝わる異音を低減することができる。
一方、通常の振動入力時、即ち主液室34内での負圧が小さいときには、第1環状ゴム部44を介して軸方向に結合支持された仕切板部材40が実質的に変位せず、そのため、仕切部30を単なる剛体の仕切体として作用させることができる。より詳細には、上記のように仕切板部材40が環状部材42に対して軸方向に結合支持されていると、仕切板部材40の変位は第1環状ゴム部44の圧縮及び引張によってなされる。そのため、仕切板部材が外周の固定部材にゴム弾性体を介して半径方向に結合支持されることでせん断方向の力により変位する構成に比べて、仕切板部材40が変位しにくく、そのため、通常の振動入力時における仕切板部材40の変位が規制されている。よって、通常の振動入力時には、オリフィス50での液流動による液柱共振作用や防振基体の制振効果により、振動減衰機能と振動絶縁機能を発揮することができる。
特に、本実施形態では、上記第2環状ゴム部52を設けたことで、通常の振動入力時における主液室34の圧縮方向での入力に対して、仕切板部材40が下方に変位するのが抑制され、上記オリフィス50の機能をよりよく確保することができる。また、第2環状ゴム部52が仕切板部材40を押圧した状態に形成されているので、通常の振動入力時における負圧によって第2環状ゴム部52が仕切板部材40から離間して液体がリークするのを抑制することができる。
以上より、本実施形態であると、通常の振動入力時における防振性能を確保しつつ、過大な振動入力時におけるキャビテーションに起因する異音を抑制することができる。また、この実施形態では、後記の実施形態のように仕切板部材40が第2取付部材14の内周面に嵌合装着されるものではないので、仕切板部材40と第2取付部材14側のゴム層28との摩耗や摩擦がなく、耐久性に優れるという利点もある。
なお、上記実施形態では、第2環状ゴム部52が環状部材42側に接着し、仕切板部材40側に非接着の構成としたが、これとは逆に、仕切板部材40側に接着とし、環状部材42側に非接着の構成としてもよい。
また、上記実施形態では、通常の振動入力時における第2環状ゴム部52での液体のリークを防止するために、第1環状ゴム部44と第2環状ゴム部52の軸方向寸法を異ならせる手法を採用したが、かかるリークを防止するためには、第2環状ゴム部52が仕切板部材40と環状部材42との間で圧縮状態に保持されていればよく、他の手法も採用できる。例えば、仕切部30の加硫成形後に、仕切板部材40や環状部材42の内周側をプレスして第2環状ゴム部52のみを圧縮するようにしてもよい。
図5,6は、第2の実施形態に係るものであり、上記実施形態とは仕切部30の構成が異なる。この例では、仕切板部材40と環状部材42がともに金属板のプレス成形品からなり、また、オリフィス溝48が環状部材42単独では形成されていない。
この例では、仕切板部材40は、第2取付部材14の筒状部20の内周面とほぼ同一径に形成されて、該筒状部20の内周面に対して軸方向に摺動可能に嵌合装着されている。そして、この仕切板部材40の周縁部40Aと、これに対向する環状部材42と、円筒状の第1環状ゴム部44との間で、外方側に開かれた断面コ字形のオリフィス溝48が形成されており、該オリフィス溝48と第2取付部材14の筒状部20との間でオリフィス50が形成されている。
詳細には、仕切板部材40の外周端は第1環状ゴム部44から一体に延びるカバーゴム64で被覆され、このカバーゴム64が筒状部20の内周面に被着されたゴム層28に隙間なく当接している。これにより、オリフィス50のシール性を確保するとともに、仕切板部材40の筒状部20に対する摺動性を確保して、過剰な負圧時における仕切板部材40の上下方向の変位を容易にしている。
このように構成することで、本例の液封入式防振装置では、主液室34に面する剛体が仕切板部材40のみであり、この仕切板部材40がゴム弾性体からなる第1環状ゴム部44を介して外側の第2取付部材14に結合されているので、キャビテーションによる異音の外部への伝達をより一層低減することができる。その他の構成及び作用効果は、上記第1の実施形態と同様であり、説明は省略する。
図7,8は、第3の実施形態に係るものであり、第2の実施形態とは仕切部30の仕切板部材40の構成が異なる。すなわち、この例では、仕切板部材40に段差部62が設けられておらず、そのため、仕切板部材40は全体に平坦であって、また、第1環状ゴム部44と第2環状ゴム部52の軸方向寸法が同一に設定されている。その他は上記第2の実施形態と同一であり、説明は省略する。
なお、上記実施形態は、いずれも主液室と副液室の2室からなり単一のオリフィスを持つ液封入式防振装置について説明したが、本発明は、主液室と第1副液室及び第2副液室との3室からなりこれらを連通する2つのオリフィスを持つ液封入式防振装置にも適用することができ、その他、複数のオリフィスを持つ各種の液封入式防振装置に適用することができる。
本発明の液封入式防振装置であると、通常の振動入力時における防振性能を確保しつつ、過大な振動入力時におけるキャビテーションに起因する異音の発生を抑制することができるので、自動車のエンジンマウントやボディマウントなどの各種の車両用の防振装置として好適に利用することができる。
本発明の第1の実施形態に係る液封入式防振装置の縦断面図である。 同防振装置の仕切部の平面図である。 図2のIII−III線断面図である。 同防振装置の作用時の要部拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態における仕切部の半断面図である。 第2の実施形態に係る液封入式防振装置の要部拡大断面図である。 本発明の第3の実施形態における仕切部の半断面図である。 第3の実施形態に係る液封入式防振装置の要部拡大断面図である。
符号の説明
10…液封入式防振装置、12…第1取付部材、14…第2取付部材、16…防振基体、20…筒状部、26…ダイヤフラム、30…仕切部、32…液体封入室、34…主液室、36…副液室、40…仕切板部材、40A…周縁部、42…環状部材、42B…開口周縁部、42C…外周縁部、44…第1環状ゴム部(環状ゴム部)、48…オリフィス溝、50…オリフィス、52…第2環状ゴム部、58…貫通孔、H1…第1環状ゴム部の軸方向寸法、H2…第2環状ゴム部の軸方向寸法

Claims (4)

  1. 第1取付部材と、筒状部を有する第2取付部材と、前記第1取付部材と第2取付部材の間に介設されて両取付部材を結合するゴム弾性体からなる防振基体と、前記防振基体に対向して配され前記筒状部の内側で前記防振基体との間に液体封入室を形成するゴム膜よりなるダイヤフラムと、前記液体封入室を前記防振基体側の主液室と前記ダイヤフラム側の副液室とに仕切る仕切部と、前記主液室と前記副液室との間を連通させるオリフィスとを備える液封入式防振装置において、
    前記仕切部が、前記主液室と前記副液室を仕切る仕切板部材と、外周縁部で前記第2取付部材に固定されるとともに開口周縁部が前記仕切板部材の周縁部に軸方向に対向して配される環状部材と、前記仕切板部材の周縁部と前記環状部材の開口周縁部との間に介在して両者を結合する第1環状ゴム部とを備え
    前記仕切板部材の周縁部が前記環状部材の開口周縁部に対して前記主液室側に配されるとともに、前記第1環状ゴム部の内方側に前記仕切板部材の周縁部と前記環状部材の開口周縁部との間に介在する第2環状ゴム部が設けられ、該第2環状ゴム部が、前記仕切板部材と前記環状部材の一方に接着されるとともに、他方には非接着に当接して設けられ、
    前記仕切板部材が、前記第1環状ゴム部と前記第2環状ゴム部との間隙を前記主液室に連通させる貫通孔を備えた
    液封入式防振装置。
  2. 前記第1環状ゴム部が、前記第2環状ゴム部よりも軸方向寸法が大であることを特徴とする請求項記載の液封入式防振装置。
  3. 前記環状部材が、前記外周縁部と前記開口周縁部との間に外方側に開かれたオリフィス溝を備え、該オリフィス溝と前記第2取付部材の筒状部との間に前記オリフィスが形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の液封入式防振装置。
  4. 前記仕切板部材が、前記第2取付部材の筒状部の内周面に対して軸方向に摺動可能に嵌合装着され、該仕切板部材の周縁部とこれに対向する環状部材と前記第1環状ゴム部との間で外方側に開かれたオリフィス溝が形成され、該オリフィス溝と前記第2取付部材の筒状部との間に前記オリフィスが形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の液封入式防振装置。
JP2005322530A 2005-11-07 2005-11-07 液封入式防振装置 Expired - Fee Related JP4181163B2 (ja)

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