JP5122523B2 - 液封入式防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液封入式防振装置に関するものである。
自動車エンジン等の振動源の振動を車体側に伝達しないように支承するエンジンマウント等の防振装置として、振動源側と支持側の一方に取り付けられる第1取付具と、振動源側と支持側の他方に取り付けられる第2取付具と、これら取付具の間に介設されたゴム状弾性体からなる防振基体と、可撓性ゴム膜からなるダイヤフラムと、防振基体が室壁の一部をなす主液室と、ダイヤフラムが室壁の一部をなす副液室と、これら液室間を連通させるオリフィス流路とを備え、オリフィス流路での液流動による液柱共振作用や防振基体の制振効果により、振動減衰機能と振動絶縁機能が果たすよう構成された液封入式防振装置がある。
このような液封入式防振装置について、下記特許文献1には、主液室と副液室との仕切り部に平面状の弾性仕切り膜を設け、微振幅の振動入力時における主液室の液圧変動を、弾性仕切り膜が往復動変形することにより抑えて、低動ばね特性を実現する構造が開示されている。
また、下記特許文献2には、主液室と副液室との仕切り部材に円筒状の可動板を収容配置することにより、微振幅の振動入力時における主液室の液圧変動を抑えて低動ばね特性を実現しつつ、変位規制部材に対する可動板の当接によって生じる衝撃力が相互に打ち消し合うようにして、大振幅の振動入力時における衝撃力による異音を低減させることが開示されている。
特公平7−56314号公報 特開2006−183680号公報
上記特許文献1のような平面状の弾性仕切り膜では、更なる低動ばね化を実現するために、弾性仕切り膜の剛性を低くするべく、例えば、弾性仕切り膜を大径化すると、防振装置の大型化を伴ってしまう。また、弾性仕切り膜の剛性を低くするために、弾性仕切り膜の厚みを薄肉化すると、耐久性についての信頼性が低下してしまう。
一方、上記特許文献2のような円筒状の可動板構造では、可動板の低剛性化が困難であり、更なる低動ばね化の実現は容易ではない。また、この可動板構造では、主液室と副液室との液室間での気密性の確保が困難であり、大振幅の振動入力時における減衰性能低下の要因となる。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、弾性仕切り膜の大径化や薄肉化によらなくても、弾性仕切り膜の剛性を低くして、優れた低動ばね特性を実現することができる液封入式防振装置を提供することを目的とする。
本発明に係る液封入式防振装置は、振動源側と支持側の一方に取り付けられる第1取付具と、振動源側と支持側の他方に取り付けられる第2取付具と、前記第1取付具と第2取付具との間に介設されたゴム状弾性体からなる防振基体と、前記防振基体が室壁の一部をなす液体が封入された主液室と、ゴム状弾性体からなるダイヤフラムが室壁の一部をなす液体が封入された少なくとも1つの副液室と、前記主液室といずれかの前記副液室とを仕切る仕切り体と、前記主液室といずれかの前記副液室とを連通させるオリフィス流路と、を備えた液封入式防振装置において、
前記仕切り体が、前記主液室と副液室を仕切る弾性仕切り膜と、前記弾性仕切り膜の周縁部を両面から挟持する一対の挟持部材とを備えてなり、
前記弾性仕切り膜は、前記一対の挟持部材によって挟持される周縁部を外周フランジ部として、前記外周フランジ部の径方向内方側の可撓範囲が、前記外周フランジ部の内周縁から軸方向に延設された筒状の側壁部と、前記側壁部の延設端から径方向内方に延設されて当該延設端の開口を塞ぐ閉塞部とを備えることで、前記弾性仕切り膜がハット形状に形成されたものである。
上記液封入式防振装置においては、前記一対の挟持部材のうちの一方の挟持部材が、前記弾性仕切り膜の側壁部の外側面を隙間をおいて取り囲む筒状の外側変位規制部と、前記外側変位規制部から延設されて前記弾性仕切り膜の閉塞部の一方面に対向して設けられた第1底壁部とを備えて、少なくとも前記外側変位規制部にはその外側に面する液室の液圧が前記弾性仕切り膜の側壁部に及ぼされるように開口部が設けられ、前記一対の挟持部材のうちの他方の挟持部材が、前記弾性仕切り膜の側壁部の内側面を隙間をおいて取り囲む筒状の内側変位規制部と、前記内側変位規制部から延設されて前記弾性仕切り膜の閉塞部の他方面に対向して設けられた第2底壁部とを備えて、少なくとも前記内側変位規制部にはその内側に面する液室の液圧が前記弾性仕切り膜の側壁部に及ぼされるように開口部が設けられてもよい。この場合、大振幅の振動入力時に、弾性仕切り膜の側壁部が外側と内側の変位規制部に接触することによって変形が抑えられるので、弾性仕切り膜の剛性が高くなり、よって、オリフィス流路での液流動による高減衰特性が実現される。
上記液封入式防振装置においては、前記弾性仕切り膜の閉塞部が、前記一対の挟持部材の前記第1底壁部と第2底壁部とにより両面から挟持されてもよい。この場合、弾性仕切り膜の閉塞部において上記挟持部材によって挟持された部分は可撓部とはならないが、このように可撓部を部分的に拘束することによって、弾性仕切り膜の剛性をコントロールすることができる。
本発明によれば、弾性仕切り膜を上記のようなハット形状にしたことにより、弾性仕切り膜の可撓範囲の面積を大きくすることができる。そのため、弾性仕切り膜を大径化したり、膜厚を薄くしなくても、弾性仕切り膜の剛性を下げることができ、優れた低動ばね特性を実現することができる。
第1実施形態に係る液封入式防振装置の縦断面図 同実施形態における仕切り体の縦断面図 同仕切り体の分解縦断面図 同仕切り体の横断面図 同仕切り体を構成する上側の挟持部材の平面図 同仕切り体を構成するオリフィス部材の底面図 同仕切り体を構成する弾性仕切り膜の図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は底面図 第2実施形態に係る液封入式防振装置の縦断面図 第2実施形態における仕切り体の縦断面図
図1〜7を参照して第1実施形態に係る液封入式防振装置10について説明する。この防振装置10は、自動車のエンジンを支承するエンジンマウントであり、振動源であるエンジン側に取り付けられる上側の第1取付具12と、支持側の車体に取り付けられる筒状をなす下側の第2取付具14と、これら両取付具12,14の間に介設されて両者を連結するゴム弾性体からなる防振基体16とを備えてなる。
第1取付具12は、第2取付具14の軸芯部上方に配されたボス金具であり、径方向外方に向けてフランジ状に突出するストッパ部18を備えるとともに、不図示のボルトを介してエンジン側ブラケットに固定されるように構成されている。
第2取付具14は、防振基体16が加硫成形される筒状胴部20と、その下端部に連結される有底筒状部22とからなる本体金具であり、有底筒状部22の底部に設けられた不図示のボルトを介して車体に固定されるように構成されている。筒状胴部20は、その下端部が有底筒状部22の上端開口部に対し、かしめ部24によりかしめ固定されている。符号26は、筒状胴部20の上端部にかしめ固定されたストッパ金具であり、第1取付具12のストッパ部18との間でストッパ作用を発揮する。
防振基体16は、略傘状に形成され、その上部に第1取付具12が埋設された状態に加硫接着され、下端外周部が筒状胴部20の上端開口部に加硫接着されている。防振基体16の下端部には、筒状胴部20の内周面を覆うシールゴム層28が連なっている。
第2取付具14には、防振基体16の下面に対して軸方向Xに対向配置されて防振基体16との間に液体封入室30を形成する可撓性ゴム膜からなるダイヤフラム32が取り付けられ、液体封入室30に液体が封入されている。ダイヤフラム32は、外周部に環状の補強金具32Aを備え、該補強金具32Aを介して上記かしめ部24に固定されている。
液体封入室30は、筒状胴部20の内側において、防振基体16の下面とダイヤフラム32との間に形成されており、仕切り体34によって、防振基体16側、即ち防振基体16が室壁の一部をなす上側の主液室30Aと、ダイヤフラム32側、即ちダイヤフラム32が室壁の一部をなす下側の副液室30Bとに仕切られている。主液室30Aと副液室30Bは、単一のオリフィス流路36により互いに連通されている。
仕切り体34は、筒状胴部20の内側にシールゴム層28を介して嵌着されており、その下面に当接配置されたリング板状の仕切り受板38を用いて第2取付具14内に保持されている。詳細には、仕切り受板38を、ダイヤフラム32の補強金具32Aとともに、上記かしめ部24で固定することにより、仕切り体34は、シールゴム層28に設けられた段部28Aと仕切り受板38との間で軸方向Xに挟まれた状態に保持されている。
仕切り体34は、主液室30Aと副液室30Bとを仕切るゴム弾性体からなる弾性仕切り膜40と、該弾性仕切り膜40の周縁部をその上下両面から挟持する一対の挟持部材42,44とを備えてなる。詳細には、この例では、仕切り体34は、一方面が主液室30Aに面し他方面が副液室30Bに面する上記弾性仕切り膜40と、下側の上記挟持部材44が一体に設けられたオリフィス部材46と、オリフィス部材46の上面に固定された上側の上記挟持部材42とからなり、図4に示すように平面視が長円形状をなしている。
弾性仕切り膜40は、図2,3,7に示されるように、平面視で略円形状をなし、上下一対の挟持部材42,44によって挟持される周縁部を外周フランジ部48として、該外周フランジ部48の径方向内方Ki側の可撓範囲が、外周フランジ部48の内周縁48Aから軸方向Xに延設された筒状の側壁部50と、該側壁部50の延設端50Aから径方向内方Kiに延設されて当該延設端50Aの開口を塞ぐ閉塞部52とからなる。これにより、弾性仕切り膜40はハット形状に形成されている。この例では、弾性仕切り膜40は、下側、即ち副液室30B側に向けて凸状のハット形状をなしており、従って、側壁部50の内側面50Bが主液室30Aに面し、側壁部50の外側面50Cが副液室30Bに面するように形成されている。
外周フランジ部48は、側壁部50の上端から軸直角方向、即ち径方向外方Koに延設されたリング板状部分であり、その径方向内方Ki側の可撓範囲よりも厚肉状をなしている。そして、上下の挟持部材42,44の外周挟持部42A,44Aによって両面側から挟圧保持され、すなわち、上下の挟持部材42,44が密着することで、その部分での液体のリークが防止されている。なお、外周フランジ部48は、上下の外周挟持部42A,44Aにより軸方向Xに圧縮状態に挟持されてもよい。
側壁部50は、この例では、外周フランジ部48に対して垂直に立設された円筒状をなしている。そして、この側壁部50の下端開口部が閉塞部52により塞がれており、従って、閉塞部52は円板状をなしている。閉塞部52は、周縁部52Aが側壁部50と同等の薄肉状をなし、その内側の平面視円形の中央部52Bが周縁部52Aよりも厚肉状に形成されている。
オリフィス部材46は、アルミニウムや樹脂等の剛性材料からなり、外周面に外向きに開かれた凹溝54を有し、シールゴム層28を介して筒状胴部20の内周面に嵌合されることで、該凹溝54により周方向C(図4参照)に沿って延びる上記オリフィス流路36を形成する。
下側の挟持部材44は、オリフィス部材46の内周部に一体に設けられており、弾性仕切り膜40の外周フランジ部48を挟持する外周挟持部44Aと、該外周挟持部44Aの内周縁から軸方向Xに延設された筒状の外側変位規制部44Bと、該外側変位規制部44Bの下端から径方向内方Kiに延設された平面視円形状の第1底壁部44Cとを備え、凹状に形成されている。外側変位規制部44Bは、弾性仕切り膜40の側壁部50の外側面50Cを、微小隙間55をおいて取り囲む円筒状をなしている。第1底壁部44Cは、弾性仕切り膜40の閉塞部52の下面(即ち、副液室30B側の面)に対向して設けられている。
外側変位規制部44Bには、その外側に面する副液室30Bの液圧変動が弾性仕切り膜40の側壁部50に伝達されるように複数の開口部56が設けられている。開口部56は、図2〜4,6に示すように、外側変位規制部44Bの軸方向Xの全体にわたって延びる細長い形状をなし、これが周方向Cに均等に複数個設けられている。この例では、外側変位規制部44Bの下端で終端する8つの第1開口部56Aと、該下端を越えて第1底壁部44Cの周縁部まで延びた8つの第2開口部56Bとが、周方向Cに交互に設けられている。
上側の挟持部材42は、アルミニウムや樹脂等の剛性材料からなる板状部材であり、弾性仕切り膜40の外周フランジ部48を挟持する外周挟持部42Aと、該外周挟持部42Aの内周縁から軸方向Xに延設された筒状の内側変位規制部42Bと、該内側変位規制部42Bの下端から径方向内方Kiに延設された平面視円形状の第2底壁部42Cとを備える。内側変位規制部42Bは、弾性仕切り膜40の側壁部50の内側面50Bを、微小隙間58をおいて取り囲む円筒状をなしている。第2底壁部42Cは、弾性仕切り膜40の閉塞部52の上面(即ち、主液室30A側の面)に対向して設けられている。
内側変位規制部42Bには、その内側に面する主液室30Aの液圧変動が弾性仕切り膜40の側壁部50に伝達されるように複数の開口部60が設けられている。開口部60は、図2〜5に示すように、内側変位規制部42Bの軸方向Xの全体にわたって延びる細長い形状をなし、これが周方向Cに均等に複数個(この例では8個)設けられている。この例では、開口部60は、内側変位規制部42Bの下端を越えて第2底壁部42Cの周縁部まで僅かに入り込むように形成されている。また、開口部60は、下側の挟持部材44の第2開口部56Bに対し径方向において重なり合う周方向位置に設けられている(図2,4参照)。
図2に示すように、弾性仕切り膜40の閉塞部52は、上下一対の挟持部材42,44の第2底壁部42Cと第1底壁部44Cとにより両面から挟圧保持されている。詳細には、閉塞部52のうちの厚肉状に形成された中央部52Bが、第1底壁部44Cと第2底壁部42Cとにより密着された状態に保持されることで拘束されて非可撓範囲とされており、その周縁部52Aは可撓範囲とされ、第1底壁部44Cと第2底壁部42Cとの間に側壁部50と同様の微小隙間55,58が確保されている。なお、閉塞部52は、第1底壁部44Cと第2底壁部42Cとにより軸方向Xに圧縮状態に挟持されてもよい。
以上よりなる本実施形態の液封入式防振装置10であると、アイドリング時やこもり音領域などの微振幅入力時(例えば、振幅±0.05〜±0.1mm)には、弾性仕切り膜40が上記微小隙間55,58の範囲内で往復動変形することにより、主液室30Aの液圧変動を抑えて、低動ばね特性を実現することができる。その際、特に、本実施形態のものであると、弾性仕切り膜40が上記したハット形状であることにより、径方向Kでの面積だけでなく、側壁部50の面積も可撓範囲となるので、弾性仕切り膜40の可撓範囲の面積を大きくすることができる。そのため、弾性仕切り膜40を大径化したり、膜厚を薄くしなくても、弾性仕切り膜40の剛性を下げることができる。よって、大径化を伴うことなく、また耐久性についての信頼性を低下させることなく、優れた低動ばね特性を実現することができる。
エンジンシェイク領域などの大振幅入力時(例えば、振幅±0.3〜±1mm)には、弾性仕切り膜40の側壁部50が外側と内側の変位規制部44B,42Bに接触することによって変形が抑えられるので、弾性仕切り膜40の剛性が高くなる。そのため、弾性仕切り膜40の撓み変形が抑制されるので、オリフィス流路36における液流量を確保して、高減衰性能を発揮することができる。その際、本実施形態のものであると、可撓範囲である側壁部50に対し、例えば径方向外方Koに広がるような入力が作用したときには、径方向Kで対向する部分にも同様の入力が作用するので、側壁部50の外側変位規制部44Bへの接触による異音を打ち消し合うことができ、接触時における異音を低減することができる。
また、本実施形態であると、弾性仕切り膜40の閉塞部52を、一対の挟持部材42,44で部分的に拘束することにより、弾性仕切り膜40の剛性をコントロールすることができる。また、この閉塞部52は、大振幅入力時には上下の挟持部材42,44の第1及び第2底壁部42C,44Cに対して軸方向Xで接触することにより異音を生じやすい部分であるため、この閉塞部52を拘束した非可撓範囲としておくことにより、大振幅入力時における異音の発生を抑えることができる。
図8,9は、第2実施形態に係る液封入式防振装置を示したものである。この実施形態では、弾性仕切り膜40の閉塞部52を上下の挟持部材42,44で拘束していない点で第1実施形態とは相違する。
すなわち、第2実施形態では、弾性仕切り膜40の閉塞部52は径方向Kで膜厚が一定の薄肉状をなしており、第1実施形態のように中央部52Bが厚肉状には形成されていない。そのため、閉塞部52は、上下の挟持部材42,44の第1及び第2底壁部42C,44Cにより両面から挟持されておらず、径方向Kの全体において、閉塞部52とその上下両側の第2底壁部42C及び第1底壁部44Cとの間には微小隙間55,58が確保されている。
従って、この実施形態では、微振幅入力時において、弾性仕切り膜40は、外周フランジ部48の径方向内方Ki側の全体、即ち側壁部50と閉塞部52の全体が可撓範囲となって往復動変形することにより、主液室30Aの液圧変動を抑えて、低動ばね特性を実現することができる。その他の構成及び作用効果は先の実施形態と同様であり、説明は省略する。
なお、上記実施形態では、副液室を1つのみ設けたが、本発明において副液室は少なくとも1つあれば、2つ以上設けてもよい。また、オリフィス流路についても、主液室と単一の副液室との間を2つ以上のオリフィス流路で連結するようにしてもよく、あるいはまた、主液室と複数の副液室との間にそれぞれ両液室間を連結するオリフィス流路を設けてもよい。その他、一々列挙しないが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。
本発明は、エンジンマウントの他、例えばボディマウント、デフマウントなど、種々の防振装置に利用することができる。
10…液封入式防振装置
12…第1取付具、14…第2取付具、16…防振基体
30A…主液室、30B…副液室、32…ダイヤフラム
34…仕切り体、36…オリフィス流路
40…弾性仕切り膜
42…上側の挟持部材、42B…内側変位規制部、42C…第2底壁部
44…下側の挟持部材、44B…外側変位規制部、44C…第1底壁部
48…外周フランジ部、48A…内周縁
50…側壁部、50A…延設端、50B…内側面、50C…外側面
52…閉塞部、55,58…微小隙間、56,60…開口部
58…細溝、60…凸部
X…軸方向、Ki…径方向内方

Claims (3)

  1. 振動源側と支持側の一方に取り付けられる第1取付具と、
    振動源側と支持側の他方に取り付けられる第2取付具と、
    前記第1取付具と第2取付具との間に介設されたゴム状弾性体からなる防振基体と、
    前記防振基体が室壁の一部をなす液体が封入された主液室と、
    ゴム状弾性体からなるダイヤフラムが室壁の一部をなす液体が封入された少なくとも1つの副液室と、
    前記主液室といずれかの前記副液室とを仕切る仕切り体と、
    前記主液室といずれかの前記副液室とを連通させるオリフィス流路と、
    を備えた液封入式防振装置において、
    前記仕切り体が、前記主液室と副液室を仕切る弾性仕切り膜と、前記弾性仕切り膜の周縁部を両面から挟持する一対の挟持部材とを備えてなり、
    前記弾性仕切り膜は、前記一対の挟持部材によって挟持される周縁部を外周フランジ部として、前記外周フランジ部の径方向内方側の可撓範囲が、前記外周フランジ部の内周縁から軸方向に延設された筒状の側壁部と、前記側壁部の延設端から径方向内方に延設されて当該延設端の開口を塞ぐ閉塞部とを備えることで、前記弾性仕切り膜がハット形状に形成された
    ことを特徴とする液封入式防振装置。
  2. 前記一対の挟持部材のうちの一方の挟持部材が、前記弾性仕切り膜の側壁部の外側面を隙間をおいて取り囲む筒状の外側変位規制部と、前記外側変位規制部から延設されて前記弾性仕切り膜の閉塞部の一方面に対向して設けられた第1底壁部とを備えて、少なくとも前記外側変位規制部にはその外側に面する液室の液圧が前記弾性仕切り膜の側壁部に及ぼされるように開口部が設けられ、
    前記一対の挟持部材のうちの他方の挟持部材が、前記弾性仕切り膜の側壁部の内側面を隙間をおいて取り囲む筒状の内側変位規制部と、前記内側変位規制部から延設されて前記弾性仕切り膜の閉塞部の他方面に対向して設けられた第2底壁部とを備えて、少なくとも前記内側変位規制部にはその内側に面する液室の液圧が前記弾性仕切り膜の側壁部に及ぼされるように開口部が設けられた
    ことを特徴とする請求項1記載の液封入式防振装置。
  3. 前記弾性仕切り膜の閉塞部が、前記一対の挟持部材の前記第1底壁部と第2底壁部とにより両面から挟持された
    ことを特徴とする請求項2記載の液封入式防振装置。
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