JP2010070080A - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Makoto Isomura
誠 磯村
Masahiro Hasebe
雅広 長谷部
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Abstract

【課題】エアバッグ袋体がシートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能を向上させる。
【解決手段】シートバックパッド30の車両幅方向外側端部の延出部34には、エアバッグ袋体106の展開領域に対応する部位が、他の部位の肉厚部34Bよりも車両幅方向の厚みが肉薄となった薄肉部34Aが形成されている。よって、薄肉部34ドAが形成されているシートバック14の車両幅方向外側端部14Bの展開圧力による潰れが促進される。したがって、エアバッグ袋体106の展開領域が大きく確保され、その結果、エアバッグ袋体106がスムーズに展開する。つまり、エアバッグ袋体106が膨張展開する際の展開性能が向上する。
【選択図】図3

Description

本発明は、サイドエアバッグ装置に関する。
側面衝突時の乗員保護対策としてサイドエアバッグ装置が実用化されている。リヤシートのサイドエアバッグ装置はリヤシートのシートバックと車室側壁部との間に取り付けられていることが多い。そして、側面衝突時にインフレータが作動してガスが発生し、折り畳み状態のエアバッグ袋体の中にガスが流入されることによって、乗員の胸部と車室側壁部(例えば、サイドドアのドアトリム)との間にサイドエアバッグが膨張展開される。
一方、リヤシートのシートバックの側端部内後部にサイドエアバッグを搭載し、エアバッグ袋体が膨張展開する際に、シートバックの車両幅方向側端部を押しのけて(潰して)、シートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を車両前方側にエアバッグ袋体が膨張展開するエアバッグ装置が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。
また、リヤシートには、その背後に設けられた荷室のスペースを拡大するため、リヤシートのシートバックを前倒させて、荷室床面と面一になる所謂フルフラット化することが可能な車両用シートが知られている。そして、このようフルフラット化が可能なリヤシートの側端部内後部にサイドエアバッグを搭載した構成の場合において、フルフラット化されたときの荷室の利便性を損なわずに、エアバッグ袋体を膨張展開させることが可能なエアバッグ装置が提案されている(例えば、特許文献3を参照)。
特表2005−519799号公報 特開2005−112165号公報 特開2007−126029号公報
このように、リヤシートのシートバックの側端部内後部にエアバックを搭載するとシートバックの前面に破断部位(バーストライン、テア等)を設ける必要がないので、意匠性が向上する。
ここで、エアバッグ袋体がシートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を車両前方側に膨張展開する際の展開性能を向上させることが求められている。
また、一般的にエアバック袋体(エアバック装置)が格納されている部材(例えば、シートバック)には、この中にエアバック袋体(エアバック装置)が内蔵されていることを示すシールやタグなどが設けられている。しかし、エアバック袋体が格納されていることを、シールやタグなどを設けることなく、しかもより確実に乗員に認識させることが求められている。
本発明は、上記課題を解決すべく成されたもので、意匠性を向上しつつ、エアバック袋体が格納されていることを、シールやタグなどを設けることなく乗員に認識させること、又はエアバッグ袋体がシートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能を向上させることが目的である。
請求項1の発明は、車両用シートのシートバックの側端部内後部に内蔵され、インフレータからのガスの供給を受けて、前記シートバックの車両幅方向外側端部と前記シートバックの車両幅方向外側に配置された車室側壁部との隙間を押し広げ、車両前方側に向かって膨張展開可能なエアバッグ袋体と、前記シートバックの車両幅方向外側端部又は前記車室側壁部に設けられ、前記エアバッグ袋体の展開圧力による前記シートバックの車両幅方向外側端部の潰れ又は前記車室側壁部の潰れを促進させる促進手段と、を備えることを特徴としている。
したがって、シートバックの側端部内後部にエアバック袋体が内蔵されているので、例えば、シートバックの前面に破断部位(バーストライン、テア等)を設ける必要がない。よって、意匠性が向上する。
更に、促進手段によって、エアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向外側端部の潰れ又は車室側壁部の潰れが促進されるので、エアバッグ袋体の展開領域が大きく確保される。
よって、意匠性を向上しつつ、エアバッグ袋体がシートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能が向上する。
請求項2の発明は、車両前方側に前倒してシートクッション上に折り畳み可能とされた車両用シートのシートバックにおける側端部内後部に内蔵され、インフレータからのガスの供給を受けて、前記シートバックの車両幅方向外側端部と前記シートバックの車両幅方向外側に配置された車室側壁部との隙間を押し広げ、車両前方側に向かって膨張展開可能なエアバッグ袋体と、前記エアバッグ袋体が格納されたケースの一部を構成し、且つ、前記シートバックの背面の一部を構成する背面部と、前記ケースの前記背面部に印刷され、前記エアバック袋体が格納されていることを示す印刷部と、を備えることを特徴としている。
したがって、シートバックの側端部内後部にエアバック袋体が内蔵されているので、例えば、シートバックの前面に破断部位(バーストライン、テア等)を設ける必要がない。よって、意匠性が向上する。
更に、シートバックが車両前方側に前倒してシートクッション上に折り畳んだ状態とすると、ケースの背面部の印刷部が容易に目視される。また、シートバックとケースとの見切り部分が容易に目視される。
よって、意匠性を向上しつつ、エアバック袋体が格納されていることを、シールやタグなどを設けることなく、しかも確実に乗員が認識する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のサイドエアバッグ装置において、前記シートバックの車両幅方向外側端部又は前記車室側壁部に設けられ、前記エアバッグ袋体の展開圧力による前記シートバックの車両幅方向外側端部の潰れ又は前記車室側壁部の潰れを促進させる促進手段を備えることを特徴としている。
したがって、促進手段によって、エアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向外側端部の潰れ又は車室側壁部の潰れが促進されるので、エアバッグ袋体の展開領域が大きく確保される。よって、エアバッグ袋体がシートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能が向上する。
請求項4の発明は、請求項1又は請求項3に記載のサイドエアバッグ装置において、前記促進手段は、前記車室側壁部における前記エアバッグ袋体の展開領域に対応する部位に形成された脆弱部であることを特徴とする。
したがって、車室側壁部に形成された脆弱部によって、エアバッグ袋体の展開圧力による車室側壁部の潰れが促進される。よって、エアバッグ袋体がシートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能が向上する。
請求項5の発明は、請求項1又は請求項3に記載のサイドエアバッグ装置において、前記シートバック内にはシートバックパッドが設けられ、前記促進手段は、前記シートバックパッドの車両幅方向外側端部における前記エアバッグ袋体の展開領域に対応する部位に形成されると共に、車両幅方向の肉厚が他の部位よりも薄く設定された薄肉部であることを特徴としている。
したがって、シートバックパッドに形成された薄肉部によって、エアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向端部の潰れが促進される。よって、エアバッグ袋体がシートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能が向上する。
請求項6の発明は、請求項1又は請求項3に記載のサイドエアバッグ装置において、前記シートバック内には、車両幅方向側端部における車両前方側部分に車両上下方向に沿って芯材が設けられ、前記促進手段は、前記芯材における前記エアバッグ袋体の展開領域に対応する部位に形成された車両幅方向内側に湾曲した湾曲部であることを特徴としている。
したがって、芯材には湾曲部が形成されているので、エアバッグ袋体が展開するときに、エアバッグ袋体の展開圧力によって芯材を車両幅方向内側に曲げなげながらシートバックの車両幅方向端部を潰す必要がない。このため、芯材を曲げながらシートバックの車両幅方向端部を潰す場合を比較し、エアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向端部の潰れが促進される。
よって、エアバッグ袋体がシートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能が向上する。
請求項7の発明は、請求項1又は請求項3に記載のサイドエアバッグ装置において、前記シートバック内には車両幅方向側端部における車両前方側部に車両上下方向に沿って芯材が設けられ、前記促進手段は、前記芯材における前記エアバッグ袋体の展開領域の上端部及び下端部に対応する部位に形成された不連続部であることを特徴とする。
したがって、エアバッグ袋体が展開するときに、エアバッグ袋体の展開圧力によって不連続部間の芯材を容易に車両幅方向内側に移動させながらシートバックの車両幅方向端部が潰れる。このため、芯材を曲げながらシートバックの車両幅方向端部を潰す場合を比較し、エアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向端部の潰れが促進される。
よって、エアバッグ袋体がシートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能が向上する。
請求項8の発明は、請求項1又は請求項3に記載のサイドエアバッグ装置において、前記シートバック内には車両幅方向側端部における車両前方側部に車両上下方向に沿って芯材が設けられ、前記促進手段は、前記芯材の車両後方側に設けられ、膨張展開するエアバッグ袋体の展開圧力で押されることによって、前記芯材における前記エアバッグ袋体の展開領域に対応する部位に当接し前記芯材を車両幅方向内側に湾曲させるガイド板であることを特徴としている。
したがって、ガイド板が膨張展開するエアバッグ袋体の展開圧力で押されることによって、芯材を車両幅方向内側に湾曲する。これにより、エアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向端部の潰れが促進される。
よって、エアバッグ袋体がシートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能が向上する。
請求項9の発明は、請求項8に記載のサイドエアバッグ装置において、前記ガイド板は、前記エアバッグ袋体を格納するケースの一部であることを特徴とする。
したがって、エアバッグ袋体を格納するケースの一部がガイド板を兼ねているので、部品点数が増えない。
請求項10の発明は、車両用シートのシートバックの車両幅方向外側に配置された車室側壁部に内蔵され、インフレータからのガスの供給を受けて、前記シートバックの車両幅方向外側端部と前記車室側壁部との隙間を押し広げ、車両前方側に向かって膨張展開可能なエアバッグ袋体と、前記シートバックの車両幅方向外側端部に設けられ、前記エアバッグ袋体の展開圧力による前記シートバックの車両幅方向外側端部の潰れを促進させる促進手段と、を備えることを特徴としている。
したがって、車室側壁部内にエアバック袋体が内蔵されていると、例えば、別途エアバック袋体を内蔵するケースを設ける必要がないので、意匠性が向上する。
更に、促進手段によって、エアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向外側端部の潰れが促進されるので、エアバッグ袋体の展開領域が大きく確保される。
よって、意匠性を向上しつつ、エアバッグ袋体がシートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能が向上する。
請求項11の発明は、請求項9に記載のサイドエアバッグ装置において、前記シートバックの側端部内には、車両後方側端部が固定され、車両前方側に向かって車両幅方向外側に斜め延び、前記シートバック内に設けられたシートバックパッドの形状を維持させる形状維持部材が設けられ、前記促進手段は、前記形状維持部材における前記エアバッグ袋体の展開領域に対応する部位に形成され、前記形状維持部材を車両幅方向内側に撓ませる際の起点部とする。
したがって、エアバッグ袋体の展開圧力で形状維持部材が起点部を起点として先端側が車両幅方向内側に撓む(曲がる)。このため、エアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向端部の潰れが促進される。
よって、エアバッグ袋体がシートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能が向上する。
請求項1の発明によれば、意匠性を向上しつつ、促進手段がエアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向外側端部の潰れ又は車室側壁部の潰れを促進させるので、エアバッグ袋体がシートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、意匠性を向上しつつ、エアバック袋体が格納されていることを、シールやタグなどを設けることなく、しかもより確実に乗員に認識させることができる。
請求項3の発明によれば、促進手段がエアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向外側端部の潰れ又は車室側壁部の潰れを促進するので、エアバッグ袋体の展開領域を大きく確保することができる。
請求項4の発明によれば、車室側壁部に形成された脆弱部が、エアバッグ袋体の展開領域に対応する車室側壁部の潰れを促進する。
請求項5の発明によれば、シートバックパッドに形成された薄肉部が、エアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向端部の潰れを促進する。
請求項6の発明によれば、芯材に形成された湾曲部が、エアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向端部の潰れを促進する。
請求項7の発明によれば、芯材に形成された不連続部が、エアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向端部の潰れを促進する。
請求項8の発明によれば、ガイド板がエアバッグ袋体の展開圧力で押されることによって、芯材を車両幅方向内側に湾曲させるので、エアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向端部の潰れを促進する。
請求項9の発明によれば、エアバッグ袋体を格納するケースの一部がガイド板を兼ねているので、部品点数を増やすことなく、アバッグ袋体がシートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能を向上させることができる。
請求項10の発明によれば、促進手段がエアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向外側端部の潰れを促進するので、エアバッグ袋体がシートバックの車両幅方向外側端部と車室側壁部との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能を向上させることができる。
請求項11の発明によれば、エアバッグ袋体の展開圧力で形状維持部材が起点部を起点として先端側が芯材を車両幅方向内側に湾曲することで、エアバッグ袋体の展開圧力によるシートバックの車両幅方向端部の潰れが促進される。
[第一実施形態]
以下、図1〜図3を用いて、本発明におけるサイドエアバッグ装置の第一実施形態を詳細に説明する。なお、図中の矢印UPは車両上方向を示し、矢印FRは車両前方向を示し、矢印OUTは車両幅方向外側方向を示す。
図1は、第一実施形態のサイドエアバッグ装置50を備えるリヤシート10を模式的に示す斜視図である。図2は、図1のリヤシートのシートバック14を前倒してシートクッション12上に折り畳んだ状態を模式的に示す斜視図である。図3は、図1のA−A線に沿った水平断面図である。
図1に示すように、車両用シートとしてのリヤシート10は、乗員(図示略)が着座するシートクッション12と、このシートクッション12の後端部に起立状態で配置され乗員の背もたれとなるシートバック14と、このシートバック14の上端部に乗員頭部を支持するヘッドレスト16と、を含んで構成されている。そして、このリヤシート10のシートバック14にサイドエアバッグ装置50が備えられている。
図2に示すように、シートバック14は、下端部の回転軸13(図2参照)を回転中心として車両前後方向へ回転可能となっている。そして、シートバック14は、シートクッション12の上に重なるように折り畳み、フラット化することができるようになっている。
また、図1に示すように、シートバック14の車両幅方向外側端部14Bの車両幅方向外側に、車室の側壁(内装面)を構成するデッキサイドトリム20が設けられている。また、デッキサイドトリム20の車両前方側にリヤサイドドア70が設けられている。
図3に示すように、リヤサイドドア70は、車幅方向外側に配置されるドアアウタパネル72と、車幅方向内側に配置されるドアインナパネル74とを、例えばヘミング接合することで構成されている。ドアインナパネル74の車室内側面には、内装材であるドアトリム78(図1参照)が設けられている。なお、図1に示すように、ドアトリム62には、アームレスト79等が形成されている。
図3に示すように、ボデーアウタパネル62は、車両前方側部分はリヤサイドドア70のドアオープニング部66に沿った形状とされ、先端部がボデーインナパネル64と接合されている。ボデーインナパネル64の車室内側面には、前述したデッキサイドトリム20が設けられている。デッキサイドトリム20の車両前方側部分は、ボデーアウタパネル62とボデーインナパネル64との接合部68に向けて延出するように車両幅方向外側に湾曲している湾曲部21が形成されている。
ボデーアウタパネル62とボデーインナパネル64との接合部68には、リヤサイドドア70とボデーアウタパネル64との間の水密性や気密性を高めるためのウェザーストリップ69が取り付けられている。ウェザーストリップ69の車幅方向内側の端縁は、デッキサイドトリム20の湾曲部21の先端部分に接する位置まで延びている。
デッキサイドトリム20の車両幅方向外側面20Bには、車両上下方向に沿って延在し且つ車両幅方向外側に突出する縦リブ22が車両前後方向に間隔をあけて複数設けられている。更に、デッキサイドトリム20の車両幅方向外側面20Bには、車両前後方向に沿って延在し且つ車両幅方向外側に突出する横リブ(水平リブ)24が車両上下方向に間隔をあけて複数設けられている。
シートバック14の内部にはシートバックパッド30が設けられている。また、シートバック14の内部の車両幅方向外側端部近傍には、骨格部材を構成する円筒状のシートバックフレーム40が車両上下方向に沿って設けられている。
シートバックパッド30の車両幅方向外側部分の背面は、シートバックフレーム40の外側から車両幅方向外側斜め前方に向かって傾斜した傾斜面32が形成されている。また、シートバックパッド30の車両幅方向外側端部は、傾斜面32の前端から車両後方側に向かって延出する延出部34が形成されている。
シートバックフレーム40には、シートバックパッド30の車両幅方向外側部分の形状を出す(維持する)ための形状出しワイヤー42が取り付けられている。形状出しワイヤー42は、後端がシートバックフレーム40に固定され、先端側がシートバックパッド30の傾斜面32に沿って車両幅方向外側斜め前方に向かって延在している。
図1〜図3に示すように、シートバック14内の車両幅方向外側端部の車両後方側部分(以降、「シートバック内の側端部内後部」と記す)にエアバッグモジュール100が内蔵されている。なお、エアバッグモジュール100は、シートバックフレーム40の車両幅方向外側、且つ形状出ワイヤー42の車両後方側に配置されている(図3参照)。
エアバッグモジュール100は、平面視略直角三角形状のモジュールケース102を有している(略三角筒形状)。モジュールケース102の直角部102Rに隣接する辺である隣辺部102A、102Bが、シートバック14の車両幅方向外側端部14B及び背面14Aの一部を構成している。また、モジュールケース102の直角部102Rに対向する辺である斜辺部10Cは、シートバック14内に配置されている(図3参照)。
そして、このモジュールケース102内に、シートバックフレーム40(図3参照)に固定されたインフレータ104と、インフレータ104に接続されているエアバッグ袋体106と、が格納されている(図3参照)。
図1と図3とに示すように、インフレータ104は略円柱状とされ、車両上下方向を長手方向として配置されている。また、図3に示すように、エアバッグ袋体106は、通常は折り畳み状態でモジュールケース102に格納されている。
ここで、インフレータ104は、側面衝突時にガスを噴出するガス発生手段である。インフレータ104としては、ガス発生剤封入タイプのものを用いてもよいし、高圧ガス封入タイプのものを用いてもよい。また、インフレータ104は、図示しないエアバッグECUからの作動電流を受けて作動(ガスを噴出)するように構成されており、エアバッグECUは、図示しない側突センサからの信号に基づいて車両の側面衝突を判定した際に、インフレータ104に対して作動電流を流すように構成されている。
そして、図1に示すように、インフレータ104から噴出されるガスによってエアバッグ袋体106が膨張し、バッグ膨張圧が所定値以上になると、モジュールケース102の前端部102F(隣辺部102Bと斜辺部102Cとで構成される角部)が破断して、デッキサイドトリム20とシートバック14の車両幅方向外側端部14Bとの隙間S(図3を参照)を押し広げながら展膨展開する。また、このとき、シートバック14の車両幅方向外側端部14Bにおけるエアバッグ袋体106の展開領域に対応する部位14D(図2参照)が潰れることによって、エアバッグ袋体106の展開領域が主として確保されるようになっている。
図3に示すように、シートバックパッド30の車両幅方向外側端部の延出部34は、エアバッグ袋体106の展開領域に対応する部位が、他の部位よりも車両幅方向の厚みが肉薄となった薄肉部34Aが形成されている。なお、図3の34Bが他の部位の肉厚部である。
図2に示すように、エアバッグモジュール100のモジュールケース102の隣辺部102Aの表面には、注意喚起を示す印刷がなされている。なお、本実施形態では上段の印刷部110に「警告マーク(逆三角形の中に”!(感嘆符(エクスクラメーション・マーク))”に[荷物を置くな]」と印刷され、下段の印刷部112に「サイドエアバッグ」と印刷されている。
つぎに本実施形態の作用について説明する。
図1に示すように、サイドエアバッグ装置50では、エアバッグECU(図示略)が車両の側面衝突の発生を判定するとインフレータ104から噴出されるガスによってエアバッグ袋体106が膨張し、モジュールケース102の前端部102Fを破断し、デッキサイドトリム20とシートバック14の車両幅方向外側端部14Bとの隙間S(図3参照)を押し広げながら展膨展開する。
このとき、シートバック14の車両幅方向外側端部14Bにおけるエアバッグ袋体106の展開領域に対応する部位14D(図2参照)が、エアバッグ袋体106の展開圧力によって潰れることで、エアバッグ袋体106の展開領域が主に確保される。
図3に示すように、シートバックパッド30の車両幅方向外側端部の延出部34には、エアバッグ袋体106の展開領域に対応する部位が、他の部位の肉厚部34Bよりも車両幅方向の厚みが肉薄となった薄肉部34Aが形成されている。よって、薄肉部34Aが形成されているシートバック14の車両幅方向外側端部14Bの展開圧力による潰れが促進される。したがって、エアバッグ袋体106の展開領域が大きく確保され、その結果、エアバッグ袋体106がスムーズに展開する。つまり、エアバッグ袋体106が膨張展開する際の展開性能が向上する。
ここで、エアバック袋体(エアバックモジュール)をシートバックなどに内蔵している場合、エアバック袋体(エアバックモジュール)が内蔵されていることを乗員に認識させる。よって、一般的にはエアバック袋体(エアバックモジュール)が格納されているシートバックの背面に、この中にエアバック袋体(エアバックモジュール)が内蔵されていることを示すシールやタグなどが設けることになる。
これに対して、本実施形態の場合は、図2に示すように、シートバック14をシートクッション12の上に重なるように折り畳み、フラット化した状態とすると、シートバック14の背面14Aが上面となり、エアバッグモジュール100のモジュールケース102の隣辺部102Aが上面となる。よって、乗員は、この隣辺部102Aに印刷された注意喚起表示の印刷部110、112を容易に目視することができる。言い換えると、乗員が、シートバック14をシートクッション12の上に重なるように折り畳むと、注意喚起表示の印刷部110、112がすぐに視界に入る(目に入る)。
また、シートバック14の背面14Aとモジュールケース102との見切り部分14Mも容易に目視される。
つまり、エアバック袋体106が格納されていることを、シールやタグなどを設けることなく、しかも確実に乗員に認識させることができる。
したがって、例えば、図2に示すように、フラット化されたシートバック14の背面14Aに荷物114を載せる際に、エアバッグモジュール100を避けて載せる。よって、エアバッグモジュール100(のモジュールケース102)に過大な荷重が加わることが回避される。
また、サイドエアバックモジュール100は、シートバック14の側端部内後部に内蔵されており、正面側からは見えない位置に配置されている。また、シートバック14の前面14Cに破断部位(バーストライン、テア等)を設ける必要がないので、シートバック14の正面14Cに意匠を保つ(向上させる)ための工夫が不要である。よって、本発明を適用しない構成と比較し、意匠性が向上する。
[第二実施形態]
つぎに、図4と図5を用いて、本発明の第二実施形態に係るエアバッグ装置について説明する。図4は第二実施形態に係るエアバッグ装置を示す水平断面図である(図3に対応する水平断面図である)。図5は、シートバック14の正面図である。なお、第一実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態も第一実施形態と同様に、シートバック14内の側端部内後部にエアバッグモジュール100が内蔵されている(図1、図3参照)。
図5に示すように、シートバック14内の外縁部に沿って芯材41が設けられている。芯材41は、シートバック14内の車両前方側部分に配置されている。そして、シートバック14の車両幅方向外側部分には、芯材41が車両上下方向に沿って配置されている。なお、この芯材41におけるシートバック14の車両幅方向外側部分に車両上下方向に沿って配置されている部位を縦材44とする。
芯材41の縦材44には、シートバック14の潰れ部位14D(図2も参照)を避けるように車両幅方向内側に湾曲したクランク部44Aが形成されている。言い換えるように、芯材41の縦材44はエアバッグ袋体106の展開領域を避けるようにクランク部44Aが形成されている(図4も参照)。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態も第一実施形態と同様に、シートバック14の車両幅方向外側端部14Bが潰れることによって、エアバッグ袋体106の展開領域が主に確保される。
図5に示すように、芯材41の縦材44には、シートバック14の潰れ部位14Dに対応する部位に車両幅方向内側に湾曲したクランク部44Aが形成されている。
したがって、エアバッグ袋体106が展開するときに、エアバッグ袋体106の展開圧力によって芯材41の縦材44を車両幅方向内側に曲げなげながらシートバック14の車両幅方向外側端部14Bを潰す必要がない。このため、エアバッグ袋体106の展開圧力によるシートバック14の車両幅方向外側端部14Bの潰れが促進される。
よって、エアバッグ袋体106がシートバック14の車両幅方向外側端部14Bとデッキサイドトリム20(図1、図3を参照)との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能が向上する。
[第三実施形態]
つぎに、図6を用いて、本発明の第三実施形態に係るエアバッグ装置について説明する。図6は、本実施形態のエアバッグ装置の要部を示す正面図である。なお、第一実施形態と第二実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態も第一実施形態と同様に、リヤバック14内の側端部内後部にエアバッグモジュール100が内蔵されている(図1、図3参照)。
また、第二実施形態と同様にシートバック14内の外縁部に沿って芯材41が設けられている。但し、縦材44にはクランク部44Aは形成されていない(図5参照)。更に、芯材41よりも細い直径のワイヤー材46、47が正面視格子状に設けられている。
図6に示すように、縦材44におけるエアバッグ袋体106(図1、図3参照)の展開領域の上部と下部に対応する位置に不連続部45が形成されている(繋がって似ない箇所がある)。そして、この不連続部45間の縦材部43の上端と下端とは、車両幅方向外側部分に車両上下方向に沿って配置されたワイヤー材46Aと連結部材48で連結されている。なお、本実施形態では、連結部材48はワイヤー材46より弱い素材(直径や材質等)とされている。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態も第一実施形態と同様に、シートバック14の車両幅方向外側端部14Bが潰れることによって、エアバッグ袋体106の展開領域が主に確保される。
図6に示すように、芯材41の縦材44に不連続部45が形成されているので、エアバッグ袋体106が展開するときに、エアバッグ袋体106の展開圧力によって不連続部45間の縦材部43を車両幅方向内側に移動させながら(連結部材48を曲げながら)、シートバック14の車両幅方向外側端部14Bが潰れる。よって、不連続部45が形成されていない構成と比較し、エアバッグ袋体106の展開圧力によるシートバック14の車両幅方向外側端部14Bの潰れが促進される。
よって、エアバッグ袋体106がシートバック14の車両幅方向外側端部14Bとデッキサイドトリム20(図1、図3を参照)との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能が向上する。
[第四実施形態]
つぎに、図7と図8を用いて、本発明の第四実施形態に係るエアバッグ装置について説明する。図7は、本実施形態のエアバッグ装置の要部を示す正面図であり、図8は斜視図である。なお、第一実施形態〜第三実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態も第一実施形態と同様に、シートバック14内の側端部内後部にエアバッグモジュール100が内蔵されている(図1、図3参照)。また、第二実施形態及び第三実施形態と同様にシートバック14内には、芯材41とワイヤー材46、47とが設けられている。
図7に示すように、シートバック14の車両幅方向外側端部14Bにおける芯材41の縦44の車両後方側にガイド板200が設けられている。ガイド板200は、略正方向の板材とされ、車両前後方向を板厚方向して、芯材41の縦44の車両後方側に配置されている。
ガイド板200の車両幅方向内側端部200Aは、車両幅方向外側部に車両前後方向に沿って配置されたワイヤー材46Aに固定されている。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態も第一実施形態と同様に、シートバック14の車両幅方向外側端部14Bが潰れることによって、エアバッグ袋体106の展開領域が主に確保される。
図8に示すように、ガイド板200が膨張展開するエアバッグ袋体106(図1、図3参照)の展開圧力で押されることによって、芯材41の縦材44を車両幅方向内側に湾曲する。これにより、エアバッグ袋体106の展開圧力によるシートバック14の車両幅方向外側端部14Bの潰れが促進される。
よって、エアバッグ袋体106がシートバック14の車両幅方向外側端部14Bとデッキサイドトリム20(図1、図3を参照)との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能が向上する。
[第四実施形態の変形例]
つぎに、図9を用いて、本発明の第四実施形態に係るエアバッグ装置の変形例について説明する。図9は、第四実施形態のエアバッグ装置の変形例の要部を示す斜視図である。
図8に示すように、本実施形態は、第四実施形態のガイド板200(図7、図8参照)をモジュールケース102の斜辺部102Cが兼ねている。なお斜辺部102Cが第四実施形態のガイド板200(図7、図8参照)と同様の作用を奏すような位置にモジュールケース102が配置されている。また、この以外の構成は第四実施形態と同様であるので、詳しい説明は省略する。
つぎに、本変形例の作用について説明する。
本変形例も第四実施形態と同様の作用を奏すが、第四実施形態のガイド板200(図7、図8参照)をモジュールケース102の斜辺部102Cが兼ねている。よって、部品点数を増やすことなく、エアバッグ袋体106の展開圧力によるシートバック14の車両幅方向外側端部14Bの潰れを促進させることができる。
[第五実施形態]
つぎに、図10を用いて、本発明におけるエアバッグ装置の第五実施形態を詳細に説明する。図10は、第五施形態に係るエアバッグ装置を示す水平断面図である(図3に対応する水平断面図である)。なお、第一実施形態〜第四実施形態と同一の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略する
図10に示すように、本実施形態も第一実施形態と同様に、シートバック14内の側端部内後部にエアバッグモジュール100が内蔵されている。
シートバック14の車両幅方向外側端部14B及びエアバッグモジュール100の車両幅方向外側に車室の内壁を構成するデッキサイドトリム220が設けられている。
デッキサイドトリム20の車両幅方向外側面20Bには、車両上下方向に沿って延在し且つ車両幅方向に突出する縦リブ22が車両前後方向に間隔をあけて複数設けられている。更に、デッキサイドトリム20の車両幅方向外側面20Bには、車両前後方向に沿って延在し且つ車両幅方向外側に突出する横リブ24が車両上下方向に間隔をあけて複数設けられている。
しかし、縦リブ22と横リブ24は、エアバッグ袋体106の展開領域に対応する部位である脆弱部220Bには形成されていない。よって、縦リブ22と横リブ24が形成されていない脆弱部220Bは、他の部位(縦リブ22と横リブ24が形成されている部位)よりも脆弱となっている。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
エアバッグ袋体106が膨張展開すると、モジュールケース102の前端部102Fが破断し、デッキサイドトリム20とシートバック14の車両幅方向外側端部14Bとの隙間を押し広げながら展膨展開する。
このとき、本実施形態では、図10に示すように、デッキサイドトリム220が潰れることによって、エアバッグ袋体106の展開領域が主に確保される。そして、デッキサイドトリム220に脆弱部220Bが形成されていることによって、エアバッグ袋体106の展開圧力によるデッキサイドトリム220の潰れが促進される。
よって、エアバッグ袋体106がシートバック14の車両幅方向外側端部14Bとデッキサイドトリム220との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能が向上する。
[第五実施形態の変形例]
つぎに、図11を用いて、本発明の第五実施形態に係るエアバッグ装置の変形例について説明する。
図11に示すように、変形例も第五実施形態と同様にリブが形成されていない脆弱部220Bを有するが、脆弱部220Bに凹部27を有する横リブ26が形成されている点が異なる。なお、この以外の構成は第五実施形態と同様であるので、詳しい説明は省略する。
つぎに、本変形例の作用について説明する。
本変形も第五実施形態と同様の作用を奏すが、デッキサイドトリム220の脆弱部220Bには横リブ26が形成されているので、脆弱部220Bの強度が向上する。しかし、横リブ26には凹部27が形成されているので、エアバッグ袋体106の展開時にはが凹部27を起点に横リブ26が座屈して潰れる。
ここで、変形例を含む第一実施形態〜第四実施形態のようにシートバック14の車両幅方向外側端部14Bを潰れ易くした構成と、変形例を含む第五実施形態のようにデッキサイドトリム220を潰れ易くした構成と、の両方を備えた構成としてもよい。
[第六実施形態]
つぎに、図12と図13を用いて、本発明におけるエアバッグ装置の第六実施形態を詳細に説明する。図12は、第六実施形態のサイドエアバッグ装置60を備えるデッキサイドトリム320とリヤシート10を模式的に示す斜視図であり、図13は、水平断面図である。
第一実施形態から第五実施形態では、シートバック14内の側端部内後部にエアバッグモジュール100が内蔵されていた(図1、図3参照)。これに対して、本実施形態のサイドエアバッグ装置60は、図12、図13に示すように、シートバック14の車両幅方向外側に位置するデッキサイドトリム320の中にエアバッグモジュール300が内蔵されている。
図12と図13とに示すように、エアバッグモジュール300は、車両幅方向内側を開口側として配置された箱部304とデッキサイドトリム320の一部であるカバー部322とで構成されているモジュールケース302を有している。カバー部322の先端部には、車両上下方向に延在するV溝状のノッチ324が形成されている。
なお、モジュールケース302に格納されているエアバッグ袋体106やインフレータ104などの基本的な構成は第一実施形態〜第五実施形態と同様であるので、詳しい説明は省略する。
図13に示すように、シートバック14の内部にはシートバックパッド30が設けられている。また、シートバック14の内部の車両幅方向外側端部近傍には、骨格部材を構成する円筒状のシートバックフレーム40が車両上下方向に沿って設けられている。
シートバックフレーム40には、シートバックパッド30の車両幅方向外側部分の形状を出す(維持する)ための形状出しワイヤー340が取り付けられている。形状出しワイヤー340は、後端がシートバックフレーム40に固定され、車両幅方向外側斜め前方に向かって延在している
形状出しワイヤー340は、曲部342から先端側部分が車両幅方向内側に向かって曲がっている。言い換えると、形状出しワイヤー340は全体が車両幅方向外側に向かって凸とする略V字(略く字)状とされている。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
インフレータ104から噴出されるガスによってエアバッグ袋体106が膨張し、モジュールケース302の前端部のノッチ324が破断して、デッキサイドトリム320とシートバック14の車両幅方向外側端部14Bとの隙間を押し広げながら展膨展開する(図12も参照)。
シートバック14の車両幅方向外側端部14Bにおけるエアバッグ袋体106の展開領域に対応する部位が潰れることによって、エアバッグ袋体106の展開領域が主に確保される。
このとき、モジュールケース302のカバー部322が形状出しワイヤー340に当り、形状出しワイヤー340の先端部が車両幅方向内側に回転するように、形状出しワイヤー340の根元部分(シートバックフレーム40との接合部分)が曲がる。更に、形状出しワイヤー340は、曲部342が起点となり先端側部分が車両幅方向内側に向かって大きく撓む。これにより、シートバックパッド30の車両前方側部分を車両幅方向内側に向けて引っ張る。したがって、エアバッグ袋体106の展開領域が大きく確保される。
つまり、形状出しワイヤー340に曲部342が形成されていることによって、エアバッグ袋体106の展開圧力によるシートバック14の車両幅方向外側端部14Bの潰れが促進される。
よって、エアバッグ袋体106がシートバック14の車両幅方向外側端部14Bとデッキサイドトリム320との隙間を押し広げ車両前方側に膨張展開する際の展開性能が向上する。
また、デッキサイド320の中にエアバック袋体を内蔵すると、例えば、別途エアバック袋体を内蔵するケースを設ける必要がないので、意匠性が向上する。
[第六実施形態の変形例]
つぎに、図14を用いて、第六実施形態の変形例について説明する。図14は第六実施形態の変形例の水平断面図である(図13に対応する水平断面図である)。
変形例の形状出しワイヤー360は、曲部362の車両後方側に、車両幅方向外側に向けて凸となった略U字状の屈曲部364が形成されている点が第六実施形態と異なる。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態も第六実施形態と同様の作用を奏すが、形状出しワイヤー360屈曲部364が湾曲する起点となるので、第六実施形態の形状出しワイヤー340(図13参照)よりも湾曲しやすい。
したがって、形状出しワイヤー336は、先端側部分が車両幅方向内側に向かって更に大きく撓む。これにより、シートバックパッド30の車両前方側部分を車両幅方向内側に向けて引っ張られ、エアバッグ袋体106の展開領域が更に大きく確保される。
第一実施形態のサイドエアバッグ装置を備えるリヤシートを模式的に示す斜視図である。 図1のリヤシートのシートバックを前倒してシートクッション上に折り畳んだ状態を模式的に示す斜視図である。 図1のA−A線に沿った水平断面図である。 第二実施形態に係るエアバッグ装置の要部を示す水平断面図である。 第二実施形態に係るエアバッグ装置を備えるシートのシートバックの正面図である。 第三実施形態のエアバッグ装置の要部を示す正面図である。 第四実施形態のエアバッグ装置の要部を示す正面図である。 第四実施形態のエアバッグ装置の要部を示しエアバック装置が作動した状態の斜視図である。 第四実施形態のエアバッグ装置の変形例の要部を示す斜視図である。 第五実施形態のエアバック装置を示す水平断面図である。 第五実施形態に係るエアバッグ装置の変形例を示す水平断面図である。 第六実施形態のサイドエアバッグ装置を備えるデッキサイドトリムとリヤシートを模式的に示す斜視図である。 第六実施形態のサイドエアバッグ装置の要部を示す水平断面図である。 第六実施形態の変形例の水平断面図である。
符号の説明
10 リヤシート(車両用シート)
12 シートクッション
14A 背面
14B 車両幅方向外側端部
14 シートバック
20 デッキトリムサイド(車室側壁部)
30 シートバックパッド
34A 薄肉部(促進手段)
41 芯材
44A クランク部(湾曲部、促進手段)
45 不連続部(促進手段)
50 サイドエアバッグ装置
60 サイドエアバッグ装置
100 エアバッグモジュール
102 モジュールケース(ケース)
102A 隣辺部(背面部)
102C 斜辺部(ガイド板、促進手段)
104 インフレータ
106 エアバッグ袋体
110 印刷部
112 印刷部
200 ガイド板(促進手段)
220 デッキトリムサイド(車室側壁部)
220B 脆弱部(促進手段)
300 エアバッグモジュール
302 モジュールケース
320 デッキトリムサイド(車室側壁部)
342 曲部(起点部、促進手段)
362 曲部(起点部、促進手段)
364 屈曲部(起点部、促進手段)
S 隙間

Claims (11)

  1. 車両用シートのシートバックの側端部内後部に内蔵され、インフレータからのガスの供給を受けて、前記シートバックの車両幅方向外側端部と前記シートバックの車両幅方向外側に配置された車室側壁部との隙間を押し広げ、車両前方側に向かって膨張展開可能なエアバッグ袋体と、
    前記シートバックの車両幅方向外側端部又は前記車室側壁部に設けられ、前記エアバッグ袋体の展開圧力による前記シートバックの車両幅方向外側端部の潰れ又は前記車室側壁部の潰れを促進させる促進手段と、
    を備えることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  2. 車両前方側に前倒してシートクッション上に折り畳み可能とされた車両用シートのシートバックにおける側端部内後部に内蔵され、インフレータからのガスの供給を受けて、前記シートバックの車両幅方向外側端部と前記シートバックの車両幅方向外側に配置された車室側壁部との隙間を押し広げ、車両前方側に向かって膨張展開可能なエアバッグ袋体と、
    前記エアバッグ袋体が格納されたケースの一部を構成し、且つ、前記シートバックの背面の一部を構成する背面部と、
    前記ケースの前記背面部に印刷され、前記エアバック袋体が格納されていることを示す印刷部と、
    を備えることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  3. 前記シートバックの車両幅方向外側端部又は前記車室側壁部に設けられ、
    前記エアバッグ袋体の展開圧力による前記シートバックの車両幅方向外側端部の潰れ又は前記車室側壁部の潰れを促進させる促進手段を備えることを特徴とする請求項2に記載のサイドエアバッグ装置。
  4. 前記促進手段は、前記車室側壁部における前記エアバッグ袋体の展開領域に対応する部位に形成された脆弱部であることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のサイドエアバッグ装置。
  5. 前記シートバック内には、シートバックパッドが設けられ、
    前記促進手段は、前記シートバックパッドの車両幅方向外側端部における前記エアバッグ袋体の展開領域に対応する部位に形成されると共に、車両幅方向の肉厚が他の部位よりも薄く設定された薄肉部であることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のサイドエアバッグ装置。
  6. 前記シートバック内には、車両幅方向側端部における車両前方側部分に車両上下方向に沿って芯材が設けられ、
    前記促進手段は、前記芯材における前記エアバッグ袋体の展開領域に対応する部位に形成された車両幅方向内側に湾曲した湾曲部であることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のサイドエアバッグ装置。
  7. 前記シートバック内には車両幅方向側端部における車両前方側部に車両上下方向に沿って芯材が設けられ、
    前記促進手段は、前記芯材における前記エアバッグ袋体の展開領域の上端部及び下端部に対応する部位に形成された不連続部であることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のサイドエアバッグ装置。
  8. 前記シートバック内には車両幅方向側端部における車両前方側部に車両上下方向に沿って芯材が設けられ、
    前記促進手段は、前記芯材の車両後方側に設けられ、膨張展開するエアバッグ袋体の展開圧力によって押され、前記芯材における前記エアバッグ袋体の展開領域に対応する部位に当接し前記芯材を車両幅方向内側に湾曲させるガイド板であることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のサイドエアバッグ装置。
  9. 前記ガイド板は、前記エアバッグ袋体を格納するケースの一部であることを特徴とする請求項8に記載のサイドエアバッグ装置。
  10. 車両用シートのシートバックの車両幅方向外側に配置された車室側壁部に内蔵され、インフレータからのガスの供給を受けて、前記シートバックの車両幅方向外側端部と前記車室側壁部との隙間を押し広げ、車両前方側に向かって膨張展開可能なエアバッグ袋体と、
    前記シートバックの車両幅方向外側端部に設けられ、前記エアバッグ袋体の展開圧力による前記シートバックの車両幅方向外側端部の潰れを促進させる促進手段と、
    を備えることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  11. 前記シートバックの側端部内には、車両後方側端部が固定され、車両前方側に向かって車両幅方向外側に斜め延び、前記シートバック内に設けられたシートバックパッドの形状を維持させる形状維持部材が設けられ、
    前記促進手段は、前記形状維持部材における前記エアバッグ袋体の展開領域に対応する部位に形成され、前記形状維持部材を車両幅方向内側に撓ませる際の起点部であることを特徴とする請求項10に記載のサイドエアバッグ装置。
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