JP2015160517A - サイドエアバッグ用ガイド装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両の乗降口を開閉するドア11と、車両の車室内に配置されたシート16と、車室内側の内面にトリム部材27が取着されたピラー部材9と、シートのシートバック側部に内蔵され、車両の側面衝突時にエアバッグを展開させるサイドエアバッグ装置20とを備え、トリム部材は、サイドエアバッグ装置から展開するエアバッグを受ける受け部と、トリム部材をエアバッグ展開方向へ変位可能とし、受け部とエアバッグとの当接により、トリム部材を変位させるトリム変位可能部とを有するものとした。
【選択図】図2
Description
サイドエアバッグ装置は、シートを構成するシートバックのドア側の側部に、エアバッグを内蔵した構造が用いられる。つまり、車両が側面衝突すると、折り畳んだエアバッグが、発生するガスにより膨張しながら展開する。このエアバッグが、乗員とドアとの間へ展開することにより、乗員が衝撃から保護される。
ところで、サイドエアバック装置は、ドア内面沿いに乗員側部まで適切に展開させることが求められる。
そこで、本発明の目的は、局所的な側面衝突でも、より適切にエアバッグが乗員側部まで展開されるようにしたサイドエアバッグ用ガイド装置を提供する。
それ故、局所的な側面衝突でも、エアバッグは、滞らずに、より適切に乗員側部まで展開される。
図1は、本発明を適用した車両の一部を示し、図2は同車両の平断面を示し、図3は同車両の側面図を示している。
図1において、1は、内部に車室内1aを有する車体、2は同車体1の車幅方向側部に設けたフロント側の乗降口、3は同乗降口2と隣接してリヤ側に設けたリヤ側の乗降口である。フロント側の乗降口2は、フロントピラー5、サイドルーフレール6、センタピラー7、サイドシル8などで囲まれる空間でなる。リヤ側の乗降口3は、センタピラー7、サイドルーフレール6、リヤピラー(図示しない)、サイドシル8などで囲まれる空間でなる。車体1の車室内1aに臨む各部の内面には、内装材が設けられている。ちなみにセンタピラー7では、図2のように同センタピラー7の本体をなす、ピラーアウタパネル9aとピラーインナパネル9bを接合した閉断面形のセンタピラー部材9(本願のピラー部材に相当)の、車室内1a側の内面(インナパネル面)に、内装材として平盤状のピラートリム10(例えば合成樹脂製:本願のトリム部材に相当)を取着した構造が用いられる。
そこで、この改善のためにフロントシート16の後部側のピラートリム10には、エアバッグ22の展開を助けるガイド構造25(本願のサイドエアバッグ用ガイド装置に相当)が設けられている。ガイド構造25は、展開するエアバッグ22を考慮して、例えばピラートリム10のうち、シートバック17bの上端付近から下部付近までと対応する領域に設けられている。そのため、この領域のピラートリム10のピラートリム部分27は、他のピラートリム部分とは異なる構造にしてある。
ここで、ガイド構造25の付いたピラートリム部分27と、通常のピラートリム10との違いを述べると、通常のピラートリム10は、断面C形の部品、具体的には図5に示されるように車室内1aに臨む前面壁10a(本願の前面壁部に相当)と、同前面壁10aの車両前側(エアバッグ展開方向)に配置される端壁10bと、同前面壁10aの車両後側に配置される端壁10cとを有して上下方向に細長く延びる部品から構成される。そして、ピラートリム10は、前面壁10aの裏面各部から突き出た複数の支持部、例えば有底角筒形のボス部10dの先端部を、締結部材、例えばクリップ部材23にて、ピラーインナパネル9bに締結することで、前面壁10aをセンタピラー部材9の内面から浮かせて固定、すなわち隙間δを存してセンタピラー部材9の内面に取着されている。ちなみに、端壁10b、10cの基端部には、センタピラー部材9部分(ここでは両側のフランジ部)と係止する係止座33が形成されている。
この点を、例えば車両の側部であるフロントドア11の中央部に柱形部材Sが衝突した場合を想定して、図2、図4、図6および図7(a)〜(c)を参照して説明する。
このとき、図7(a)に示されるようにエアバッグ22の先端部が到達するドア内面の位置、すなわちフロントドア11の後部側のドア内面(ピラートリム部分27と隣接する位置)には、予め突出片部30が配置されている。このため、図4および図7(a)にも示されるように突出片部30は、シートバック17bから展開してくるエアバッグ22の先端部を受ける。
そして、エアバッグ20は、車両前側に変位する突出片部30および前面壁10aと共に、乗員αとフロントドア11との間へ向かう。
それ故、エアバッグ20は、より適切に乗員側部まで展開させることができる。
しかも、ピラートリム部分27を車両前方へ変位可能とする構造には、ピラートリム部分27を支持する部分、ここではボス部42(支持部)を支持状態から不支持状態に変更したり、帯板片49にて同変更を誘起させたりする構造を用いたので、簡単な構造ですむ。特にトリガー部47は、切れ目48を設けた帯板片49を用いたので、簡単である。
本実施形態は、第1の実施形態のようにピラートリム部分27の前面壁10aを支持するボス部42を全て前倒れ可能にするのではなく、前面壁10aの車両前側の部分の支えにはボス部42を用い、前面壁10aのエアバッグ展開方向とは逆の車両後側(端壁10c側)の部分の支えには通常のボス部10d(剛性の低下のないボス部)またはエアバッグ22と当接した際の反力に耐えうる支持剛性を確保するため、厚みを増すなどの補強を行ったボス部10dを用いた構造を採用したものである。これにより、図8(a)〜(c)に示されるように、エアバッグ22の先端部が突出片部30に当接すると、前面壁10aの車両前側に配置されているボス部42だけが前倒れし、前面壁10aのエアバッグ展開方向(車両前側)だけが、ドア内面に接近させながらエアバッグ22の展開方向(シート前方)へ変位するようにした。ちなみに、変位させやすいように前面壁10aのボス部10dの端壁10b側付近に車両上下方向に設けた溝など折れ点を設けてもよい。
但し、図8において、第1の実施形態と同じ部分には、同一符号を付してその説明を省略した。
なお、上述した各実施形態における各構成およびそれの組合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能であることはいうまでもない。また本発明は、実施形態によって限定されることはなく、「特許請求の範囲」によってのみ限定されることはいうまでもない。例えば上述の実施形態では、二つ折りの受け部、前倒れ可能としたボス部(支持部)、切れ目(脆弱部)の有る帯板片などを用いたが、これに限らず。他の構造を用いて構わない。むろん、ドアもフロントドアでなく、リヤドアでもよく、ピラーもフロントピラーでなく、リヤピラーでもよい。
9 センタピラー部材(ピラー部材)
11 フロントドア(ドア)
16 フロントシート(シート)
17b シートバック
20 サイドエアバッグ装置
22 エアバッグ
27 ピラートリム部分(トリム部材)
31 受け部
40 支持構造(トリム変位可能部)
42 ボス部(支持部)
49 帯板片(トリガー部)
Claims (3)
- 車両の乗降口を開閉するドアと、
前記車両の車室内に配置されたシートと、
前記車室内側の内面にトリム部材が取着されたピラー部材と、
前記シートのシートバック側部に内蔵され、車両の側面衝突時にエアバッグを展開させるサイドエアバッグ装置とを備え、
前記トリム部材は、
前記サイドエアバッグ装置から展開するエアバッグを受ける受け部と、
前記トリム部材を前記エアバッグの展開方向へ変位可能とし、前記受け部と前記エアバッグとの当接により、前記トリム部材を変位させるトリム変位可能部と
を有することを特徴とするサイドエアバッグ用ガイド装置。 - 前記トリム部材は、前記車室内側に臨む前面壁部が前記ピラー部材と隙間を有して配置され、
前記トリム変位可能部は、
前記前面壁部と前記ピラー部材間の隙間に設けられ、前記前面壁部を前記ピラー部材に支持し、前記前面壁部を支える支持状態から同支持状態を解く不支持状態に変更可能とした支持部と、
前記支持部に設けられ、前記受け部と前記エアバッグの当接によって、前記支持部を前記支持状態から前記不支持状態にするトリガー部と
を有して構成されることを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ用ガイド装置。 - 前記トリガー部は、脆弱部を有して構成されることを特徴とする請求項2に記載のサイドエアバッグ用ガイド装置。
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JP2005022440A (ja) * | 2003-06-30 | 2005-01-27 | Nippon Plast Co Ltd | エアバッグ装置 |
JP2010070080A (ja) * | 2008-09-19 | 2010-04-02 | Toyota Motor Corp | サイドエアバッグ装置 |
JP2011189843A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Mazda Motor Corp | 車両のサイドドア構造 |
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