JP2010066162A - 絶縁監視装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】簡単な構成により小電力の絶縁監視信号でも低圧側電路の対地絶縁抵抗を正確に検出可能なことを課題とする。
【解決手段】変圧器1のB種接地線に商用周波数とは異なる周波数の監視信号を注入すると共に、この変圧器の低圧側電路と大地を介してB種接地線に環流する漏れ電流を検出する。一方、前記低圧側電路のD種接地点を基準とするB種接地線からの基準入力より主要なノイズ源である商用成分を帯域除去フィルタで除去(抑圧)することにより残りの基準入力からDFT演算の基準となる基準信号Bを高精度に抽出する。そして、この基準信号Bに位相同期したDFT演算により前記検出した漏れ電流の監視信号成分に含まれる対地絶縁抵抗成分を正確に求める。
【選択図】図1

Description

本発明は絶縁監視装置に関し、更に詳しくは、受電変圧器の低圧側電路における対地絶縁抵抗を該電路と大地を介してB種接地線に環流する漏れ電流により監視する絶縁監視装置に関する。
受電変圧器の低圧側電路(100V、200V、600V)には、工場の機械設備や一般家庭のパソコン等、様々な負荷が接続されているため、このような低圧側電路における漏電をいち早く検出して漏電事故等を未然に防止する必要がある。
図6は従来技術を説明する図で、従来の絶縁監視装置の概略構成を示している(特許文献1、2)。図において、受電変圧器1の低圧側電路には負荷2が接続されると共に、この内の第1の電路3はB種接地線4を介して接地され、また第2の電路5は大地との間に対地絶縁抵抗R0と対地静電(浮遊)容量C0とからなる対地インピーダンスZ0を有している。この様な変圧器1の低圧側では、第2の電路5、対地インピーダンスZ0、大地及びB種接地線4を介して対地インピーダンスZ0と大地の抵抗とに基づく漏れ電流が還流する。従来の絶縁監視装置200はこのような低圧側電路のB種接地線4に設けられている。
この絶縁監視装置200は、商用周波数とは異なる周波数の監視信号を生成し、重畳トランス30を介してB種接地線4に注入する監視信号発生部201と、低圧側電路のD種接地点EDを基準として前記B種接地線4より検出された前記監視信号に相当する基準信号を検出する基準信号検出部202と、変圧器1の低圧側電路と大地を介して前記B種接地線4に環流する漏れ電流を検出すると共に、その検出出力から商用周波数及びその高調波等の不要成分を除去して漏れ電流の前記監視信号成分に相当する測定信号を検出する測定信号検出部203と、前記基準信号に位相同期して、前記測定信号に含まれる漏れ電流の内の対地絶縁抵抗成分を求める演算処理部204とを備え、該求めた測定信号(即ち、漏れ電流の監視信号成分)の内の対地絶縁抵抗成分を継続的に監視することで漏電等を監視している。
この様な構成では、対地インピーダンスZ0が大きい正常な場合は良いが、何らかの理由により絶縁劣化(即ち、絶縁抵抗Rの劣化)が始まると、大地を介してB種接地線4に環流する商用成分の漏れ電流が大きくなると共に、D種接地点EDを基準とするB種接地線4にも数十V程度の大きな商用電圧(地電圧)が表れるため、商用成分に埋もれた基準信号の正確な検出が極めて困難となる。また、これに伴い測定信号に含まれる対地絶縁抵抗成分の検出も不安定かつ不正確なものになってしまう。このため、従来は、監視信号として比較的大きな電力の低周波信号(例えば20Hz、0.5V)をB種接地線4に重畳(注入)していた。
特開2005−181148号公報 特許第3043278号公報
しかし、平時よりB種接地線に比較的大きなパワーの監視信号を重畳するのは、自己の負荷装置2のみならず周辺の機器にとっても好ましくない。また、B種接地線4に大きなパワーの低周波監視信号(20Hz、0.5V)を重畳するためには大きなサイズの重畳トランス30が必要となり、余分なコストが必要になる。このことはB種接地線4から監視信号を抽出するZCT50についても同様である。一方、単に監視信号のパワーを小さくする方法であると、監視信号のS/Nが大幅に低下し、大きな商用成分から小さい監視信号成分を分離するのが極めて困難になる。また、インバータ電源等からのノイズの影響も受け易くなり、絶縁抵抗の正確な監視が困難となる。
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、簡単な構成により小電力の監視信号でも低圧側電路の対地絶縁抵抗を正確に検出可能な絶縁監視装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の第1の態様による絶縁監視装置は、受電変圧器のB種接地線に対して商用周波数とは異なる周波数の監視信号を注入する監視信号注入手段と、前記変圧器の低圧側電路と大地を介して前記B種接地線に環流する漏れ電流を検出する電流検出手段と、前記検出された漏れ電流から商用周波数及びその高調波等の不要成分を除去して漏れ電流の監視信号成分に相当する測定信号を検出する測定信号検出手段と、前記低圧側電路のD種接地点を基準とする前記B種接地線からの基準入力より前記注入された監視信号に相当する基準信号を検出する基準信号検出手段と、前記基準信号の所定位相に同期し、該基準信号nサイクル分の測定信号を使用したDFT演算により前記測定信号に含まれる対地絶縁抵抗成分を抽出する抵抗成分抽出手段とを備え、前記基準信号検出手段は、前記基準入力に含まれる商用周波数成分を除去する帯域除去フィルタと、該商用周波数成分を除去された基準入力から前記監視信号の周波数成分に相当する基準信号を抽出するフィルタ(ローパスフィルタ又はバンドパスフィルタ)と、を備えるものである。
ところで、従来より、例えば低い周波数の監視信号と高い周波数の商用成分とを分離するためにはローパスフィルタが使用されていたが、このローパスフィルタを使用した場合は両帯域(2信号)を分けるカットオフ周波数を2信号の中間部に設定する必要がある。この場合に、この商用成分を完全に除去するには、ローパスフィルタの除去帯域を商用信号の帯域にできるだけ深く被せる必要があり、このためにローパスフィルタのカットオフ周波数は監視信号の周波数に近づいてしまい、その結果、監視信号の周波数帯域でもローパスフィルタによる少なからずの位相特性が生じる。しかも、この位相特性は、回路部品のばらつきや動作温度の変化、或いは経年変化によって大きな影響を受けるため、従来はローパスフィルタを使用した帯域分離が基準信号の位相を不安定なものにしてしまうと言う問題があった。以上のことは、高い周波数の監視信号を低い周波数の商用成分からハイパスフィルタで分離する場合も同様である。
この点、本発明では帯域除去フィルタを用いることにより、その阻止(リジェクト)帯域を商用成分のバンド帯域に集中させることが可能であり、この阻止帯域の中心周波数を監視信号の周波数からローパスフィルタ(或いはハイパスフィルタ)よりも離れた位置に設定できる利点がある。更に、この場合における帯域除去フィルタの位相特性は、監視信号の周波数においては非常に小さなものにできるため、回路部品のばらつきや動作温度の変化、或いは経年変化によっても位相変化を受けないように基準信号検出手段を構成できる。
このように、本発明によれば、B種接地線の基準入力から不要な商用成分を帯域除去フィルタで除去(抑圧)するため、残りの基準入力から小電力の監視信号に相当する基準信号を常に高い位相精度で検出できると共に、このような基準信号に位相同期することにより、B種接地線に環流する漏れ電流の監視信号成分から対地絶縁抵抗成分を高精度かつ高信頼性で抽出できる。
本発明の第2の態様では、前記帯域除去フィルタの前段に前記基準入力を減衰させるためのアッテネータを備え、該帯域除去フィルタの後段に該帯域除去フィルタの出力信号を増幅する増幅器を備える。
本発明では、帯域除去フィルタの前段に基準入力を減衰させるためのアッテネータを備えるため、絶縁劣化等に伴いB種接地線に大きな商用電圧(地電圧)が現れた場合でも、該基準入力を飽和させず(歪ませず)に所要レベルに減衰させられると共に、次段の帯域除去フィルタでは除去対象の商用成分を線形動作により高精度、高安定に除去(抑圧)できる。そして、更に後段の増幅器は、商用除去後の基準入力(監視信号に相当)を線形性を維持したまま所要レベルに増幅する。従って、本発明によれば、基準入力に含まれる商用成分をその大きさによらず高い精度で除去できると共に、残りの基準信号(監視信号に相当)成分を高いS/Nで抽出できる。
本発明の第3の態様では、前記抽出した基準信号の位相を調整する位相シフタと、前記位相を調整した基準信号の所定位相に同期し、該基準信号nサイクル分の前記測定信号を使用したDFT演算により該測定信号に含まれる対地静電容量成分を抽出する容量成分抽出手段と、該抽出した対地静電容量成分の信号に基づき前記漏れ電流の監視信号成分に含まれる対地静電容量成分を打ち消すための抑圧信号を生成して前記電流検出手段の抑圧部に供給する抑圧信号生成手段とを備え、前記抵抗成分抽出手段は、前記漏れ電流の監視信号成分に含まれる対地静電容量成分を抑圧された状態の測定信号に基づいて該測定信号に含まれる対地絶縁抵抗成分を抽出する。
本発明では、漏れ電流の監視信号成分のうちの対地静電容量成分が電流検出手段において略0となるように抑圧されるため、残りの検出信号より対地絶縁抵抗成分を雑音の少ない状態で高精度に抽出できる。
本発明の第4の態様では、前記位相シフタはスイッチトキャパシタフィルタにより構成されている。
本発明では、位相シフタをスイッチトキャパシタフィルタで構成することにより、該スイッチトキャパシタフィルタに対して外部より高精度、高安定なクロック信号を加えるデジタル制御により、上記検出した基準信号の位相を高精度に設定し、高安定に維持できる。
本発明の第5の態様では、前記電流検出手段は前記B種接地線に電磁結合された零相変流器を備え、前記抑圧信号生成手段は前記生成した抑圧信号を前記零相変流器の三次側より前記漏れ電流の監視信号成分に含まれる対地静電容量成分を打ち消す方向に供給する。
本発明では、漏れ電流の監視信号成分に含まれる対地静電容量成分を、零相変流器における磁気相殺を利用したフィードバックループにより常に安定に除去できるため、素子特性のばらつきや経年変化によらず、残りの検出信号から対地絶縁抵抗成分を常に高い精度で抽出できる。
本発明の第6の態様では、前記抵抗成分抽出手段は、前記基準信号の所定位相に同期し、該基準信号m(<n)サイクル分づつずらした各基準信号nサイクル分の測定信号を使用したDFT演算により該測定信号に含まれる対地絶縁抵抗成分を順次抽出する。
一般に、DFT演算では、基本周波数f0の整数倍の周波数成分が得られることから、この基本周波数f0はDFT演算の周波数分解能を表すことになる。従って、特定周波数(例えば20Hz)の監視信号を使用する絶縁監視では、この周波数分解能は高い程、高精度な監視を行える。しかし、この周波数分解能が高いほど長時間(即ち、nが大)に渡る測定信号を使用する必要があるため、各演算結果の得られる時間間隔(即ち、DFT演算の時間分解能)が低下する。そこで、本発明では、基準信号m(<n)サイクル分ずつずらした各基準信号nサイクル分の測定信号を使用したDFT演算により該測定信号に含まれる対地絶縁抵抗成分を順次抽出する。従って、簡単な構成により高精度な絶縁監視を高い時間分解能で行える。
以上述べた如く本発明によれば、小電力の監視信号を注入した場合に最も大きなノイズ源となる商用成分の影響を高い精度で安定に除去(相殺)できるため、絶縁監視の正確性や信頼性の向上に寄与するところが極めて大きい。また、従来、既設の配電設備にIgr方式絶縁監視システムを導入するには、接地工事が必要なため停電する必要があり、躊躇の一大原因となっていた。このような背景により近年は接地工事の不要な「分割型重畳CT」の市場要望が高くなっている。しかし、分割型重畳CTは扱う周波数が低く、また小型化が要求されるため重畳できる電圧は従来の貫通型CTと比較して1/5〜1/7(0.1Vrms)程度となってしまう。このような小電圧重畳信号の絶縁監視システムでは本発明のような高安定商用分離性能は必須条件となる。
以下、添付図面を参照して本発明に好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は実施の形態による絶縁監視装置のブロック図である。図において、受電変圧器1の低圧側電路には負荷2が接続されると共に、この内の第1の電路3はB種接地線4を介して接地され、また第2の電路5は、大地との間に対地絶縁抵抗R0と対地静電(浮遊)容量C0とからなる対地インピーダンスZ0を有している。この様な変圧器1の低圧側では、第2の電路5、対地インピーダンスZ0、大地及びB種接地線4を介して対地インピーダンスZ0と大地の抵抗とに基づく漏れ電流が還流する。この絶縁監視装置10はこのような低圧側電路のB種接地線4に設けられる。
この絶縁監視装置10は、変圧器1のB種接地線4に対して商用周波数とは異なる周波数の監視信号Wを注入する監視信号注入手段20を備える。この監視信号注入手段20は、後述の演算処理部(MPU)90から提供される高精度、高安定なクロック信号CK1を分周して商用周波数とは異なる周波数(例えば20Hz、厳密には20.34Hz)の正弦波交流信号である監視信号を発生する発振器(OSC)21と、この監視信号がB種接地線4上で所要の電圧レベル(例えば0.1V程度)となるように電力増幅する増幅器22とを備え、こうして得られた監視信号Wを注入手段としての重畳トランス(CT)30を介してB種接地線4に注入する。
またこの絶縁監視装置10は、低圧側電路のD種接地点EDを基準としてB種接地線より前記注入された監視信号Wに相当する基準信号Bを検出すると共に、該基準信号Bの位相を調整する基準信号検出手段40を備える。さらに、この基準信号検出手段40は、B種接地線4の基準入力bから該基準入力bに含まれる商用周波数成分を除去する商用成分除去部41と、この商用成分を除去された基準入力から監視信号Wの周波数成分を抽出すると共に、該抽出した信号の位相調整を行って漏れ電流の監視信号成分に含まれる対地静電容量成分に位相同期した基準信号Bを生成するフィルタ手段としてのスイッチトキャパシタフィルタ(SCF)46とを備える。
この商用成分除去部41は、基準入力bから所定周波数を超える成分を除去するアンチエイリアスフィルタ(AAF)42 と、該AAF42の出力を減衰させるアッテネータ(ATT)43と、該ATT43の出力から商用成分を除去するバンドエリミネーションフィルタ(BEF)44と、商用除去後の基準入力を増幅する増幅器(AMP)45と、増幅後の基準入力から基準信号を抽出すると共に該基準信号の位相を調整するスイッチトキャパシタフィルタ(SCF)46とを備える。なお、このバンドエリミネーションフィルタ(BEF)44は本発明の帯域除去フィルタに相当し、他にノッチフィルタとも呼ばれる。
アンチエイリアスフィルタ(AAF)42 は、B種接地線4 から取り込まれるD 種接地基準入力bから、後段のスイッチトキャパシタフィルタ(SCF)46 で誤動作(エイリアシング)を起こすようなナイキスト周波数を超える周波数成分を事前に除去する。またアッテネータ(ATT)43は、絶縁劣化により地電圧が数十V(例えば最大50V程度)まで上昇したような場合でも、監視信号の重畳された商用成分が飽和してしまわない(即ち、歪まない、高調波を生じない)ようにAAF42 の出力を例えば略1/25(−28dB)に減衰させる。さらに、バンドエリミネーションフィルタ(BEF)44は、帯域除去の中心周波数が商用周波数(例えば50Hz及び又は60Hz)に設定されており、アッテネータ43の出力から商用成分を除去(抑圧)する。そして、増幅器(AMP)45は商用成分を除去された残りの基準入力(監視信号成分)を例えば略100倍(40dB)に増幅する。こうして、基準信号のS/Nが大幅に改善される。
スイッチトキャパシタフィルタ(SCF)46は、ローパスフィルタとしての機能と、MPU90から供給されるクロック信号CK2(例えば2.3kHz)に基づいて基準信号Bの位相を調整する位相シフタとしての機能とを兼ね備える。まずは、ローパスフィルタとしての機能により、商用成分を除去されたAMP45の出力の基準入力から、商用周波数を含むその高調波等の不要成分を除去して監視信号に相当する基準信号Bを抽出する。また位相シフタとしての機能により、該抽出した基準信号Bの位相を漏れ電流の監視信号成分に含まれる対地静電容量成分IgCの位相に正確に合わせる。このクロック信号CK2は、高精度、高安定な水晶発振器を基に生成されており、SCF46による位相合わせはきわめて正確に行われると共に、その後の温度変化や経年変化によらず安定に維持される。なお、前記SCF46によるローパスフィルタとしての機能を設けるのに代えて、基準信号(20Hz)を抽出するためのバンドパスフィルタを設けても良い。
こうして得られた基準信号Bは、測定信号Mに含まれる対地静電容量成分を抑圧するための後述の抑圧信号生成部80に送られると共に、次段の同期信号生成部70にも入力される。さらに、同期信号生成部70で得られた同期信号Sは演算処理部(MPU)90に送られる。
図2に実施の形態によるバンドエリミネーションフィルタ(BEF)44の回路図を示す。但し、ここでは図1のBEF44とAMP45とが一体化されたアクティブフィルタとして実現されている。また、ここでは個々のバンドエリミネーションフィルタ回路のことをノッチフィルタと呼ぶ。図2の入力には監視信号周波数(20Hz、厳密には20.34Hz)の信号源V4と商用周波数(50Hz又は60Hz)の信号源V5とが直列に接続されており、これらはアッテネータ(ATT)43の出力信号に対応している。
オペアンプOA1からなるフィルタ回路は商用成分(50Hz)を除去するためのノッチフィルタを構成しており、またオペアンプOA2からなるフィルタ回路は商用成分(60Hz)を除去するためのノッチフィルタを構成している。両ノッチフィルタを構成する電子部品(C、R)の回路定数は略同一であるが、リジェクト中心周波数の差は50Hz用の抵抗R7(=3716Ω)と60Hz用の抵抗R14(=2174Ω)とによって生じている。両ノッチフィルタの出力はオペアンプOA3で加算され、反転増幅されている。以上が1段目のノッチフィルタである。本実施の形態では同一のノッチフィルタを2段カスケードに接続することにより所要の垂下特性を得ている。また、初段の増幅利得を決める抵抗R9(=75kΩ)と2段目の増幅利得を決める抵抗R20(270kΩ)とにより回路全体の増幅利得(略40dB)を分担している。
図3は図2のバンドエリミネーションフィルタの周波数特性を示す図で、図3(A)は利得特性を示している。商用の50Hzと60Hzとに対して1段目の出力では−40dB、2段目の出力では−80dBの帯域除去特性が得られている。この例では商用成分の除去帯域(リジェクトバンド)が周波数43Hz〜65Hzの範囲内に集中しており、この阻止帯域は基準信号の周波数20Hzからは充分に離れている。また、2つのノッチフィルタをカスケード接続し、温度補償用のセラミックコンデンサを使用することにより回路部品のばらつきや温度変化、経年変化を考慮しても商用成分に対する−40dBの除去特性を確保できるようになっている。
本実施の形態では、コンデンサCの容量を±2%、抵抗Rの抵抗値を±1%変化させ、これらをランダムに抽出して組み合わせると共に、温度−10°C〜60°Cの環境で回路動作をシミュレーション及び試験したところ、最悪の場合でも−40dBの除去利得が得られることを確認した。
図3(B)に位相特性を示す。ノッチフィルタはローパスフィルタとハイパスフィルタを合わせた機能を有するため、その位相特性はリジェクト中心周波数(50Hz及び又は60Hz)を境にして位相が大きく反転することになる。このような位相が大きく変化する領域Aを図の点線で示している。一方、基準信号の周波数(20Hz)はこのリジェクト中心周波数からは充分に離れており、この周波数(20Hz)に対する位相は図示の如く僅かに0.68°程度と極めて小さいものとなっている。本実施の形態では、上記回路部品のばらつきと温度変化の条件下で多数のシミュレーション及び試験をした結果、基準信号(20Hz)の位相遅れが1°以下であると共に、位相変動が極めて小さいものであることを確認した。これにより、基準信号Bの位相を極めて安定に維持することが可能となった。
ところで、従来より、例えば低い周波数の監視信号と高い周波数の商用成分とを分離するためにはローパスフィルタが使用されていたが、このローパスフィルタを使用した場合は両帯域(2信号)を分けるカットオフ周波数を2信号の中間部に設定する必要がある。この場合に、この商用成分を完全に除去するには、ローパスフィルタの除去帯域を商用信号の帯域にできるだけ深く被せる必要があり、このためにローパスフィルタのカットオフ周波数は監視信号の周波数に近づいてしまい、その結果、監視信号の周波数帯域でもローパスフィルタによる少なからずの位相特性が生じてしまう。しかも、この位相特性は、回路部品のばらつきや動作温度の変化、或いは経年変化によって大きな影響を受けるため、従来はローパスフィルタを使用した帯域分離が基準信号の位相を不安定なものにしてしまうと言う問題があった。以上のことは、高い周波数の監視信号を低い周波数の商用成分からハイパスフィルタで分離する場合も同様である。
この点、本実施の形態では帯域除去フィルタを用いることにより、その阻止(リジェクト)帯域を商用成分のバンド帯域に集中させることが可能であり、この阻止帯域の中心周波数を監視信号の周波数からローパスフィルタ(或いはハイパスフィルタ)よりも離れた位置に設定できる利点がある。更に、この場合における帯域除去フィルタの位相特性は、監視信号の周波数においては非常に小さなものにできるため、回路部品のばらつきや動作温度の変化、或いは経年変化によっても位相変化を受けないように基準信号検出手段を構成できる。また、このような基準信号Bに位相同期することにより、B種接地線4に環流する漏れ電流の監視信号成分について、対地容量成分を有効に抑圧できると共に、対地絶縁抵抗成分IgRを高精度かつ高信頼性で抽出できる。
図1に戻り、さらに、この絶縁監視装置10は、変圧器1の低圧側電路より大地を介してB種接地線4に環流する漏れ電流mを検出する電流検出手段としての零相変流器(ZCT)50と、該検出した漏れ電流mから商用周波数等の不要成分を除去して漏れ電流の監視信号成分に相当する測定信号Mを検出する測定信号検出手段60とを備える。
この測定信号検出手段60は、ZCT50により検出された漏れ電流mを電圧信号に変換すると共に次段で必要なレベルにまで増幅するヘッドアンプ61と、このヘッドアンプ61の出力から商用周波数およびその高調波等の不要成分を除去するローパスフィルタ(LPF)62と、このローパスフィルタ62の出力を所定レート(例えば基準信号1サイクルの50ms当たり32サンプルのレート)でサンプリングしてディジタルの測定信号Mに変換するA/D変換器63とを備える。なお、A/D変換器63はMPU90に内蔵された構成になっていても良い。
またこの絶縁監視装置10は、基準信号Bの所定位相に同期し、該基準信号nサイクル分の測定信号Mを使用したDFT(Discrete Fourier Transform)演算により該測定信号(即ち、漏れ電流の監視信号成分)Mに含まれる対地静電容量成分IgCを抽出する容量成分抽出手段90bと、該抽出した対地静電容量成分信号IgCに基づき漏れ電流の監視信号成分に含まれる対地静電容量成分を打ち消すための抑圧信号Pを生成してZCT50の抑圧部(三次巻線)より前記対地静電容量成分を打ち消す方向に供給する抑圧信号生成部80とを備える。
この抑圧信号生成部80は、SCF46で生成された基準信号Bの出力レベル(振幅)を制御する回路であり、該SCF46からの基準信号Bを容量成分抽出手段90bで求められた対地静電容量成分IgCで制御することにより、ZCT50で検出される監視信号の対地静電容量成分IgCが磁束的に相殺されるような大きさの抑圧信号Pを生成する。
更にこの絶縁監視装置10は、本実施の形態の絶縁監視装置10における各種制御・処理を行う演算処理部(MPU)90を備える。この演算処理部90は、基準信号Bの所定位相(この例では90°遅れ位相相当)に同期し、基準信号nサイクル分の測定信号Mを使用したDFT演算により測定信号Mに含まれる対地絶縁抵抗成分IgRを求める抵抗成分抽出手段90aと、上記容量成分抽出手段90bとを備える。詳細は後述する。
その他、この演算処理部90は、SCF46に対し、基準信号Bの位相を調整するための基準となるクロック信号CK2(例えば2.3kHz)を提供する。更に表示部101や操作部102の各機能を制御する他、警報出力部103を制御する。
次に、上記のように構成された絶縁監視装置10の基本的な動作を説明する。まず監視信号注入手段20は商用周波数とは異なる周波数(例えば20Hz)の監視信号Wを生成し、この監視信号Wを重畳トランス30を介して受電変圧器1のB種接地線4に注入する。
一方、測定信号検出手段60では、対地インピーダンスZ0と大地を介してB種接地線4に環流する漏れ電流をZCT50により検出し、この電流をヘッドアンプ61で電圧信号に変換すると共に必要なレベルまで増幅する。更に、この増幅出力からLPF62で商用周波数およびその高調波等の不要成分を除去すると共に、その出力をA/D変換器63でディジタル信号に変換する。
これと同時に、基準信号検出手段40では、B種接地線4からの基準入力bより主要なノイズ源である商用成分を除去する。更にSCF46が商用成分除去部41の出力から商用周波数及びその高調波等の不要成分を除去し、こうして得られた基準信号Bの位相を漏れ電流の測定信号Mに含まれる対地静電容量成分IgCの位相に合わせる。この基準信号Bは、測定信号Mに含まれる対地静電容量成分IgCを抑圧するための抑圧信号生成部80に送られると共に、次段の同期信号生成部70にも入力され、ここで得られた同期信号Sが演算処理部90に送られる。
演算処理部90では、抵抗成分抽出手段90aが基準信号Bの所定位相(この例では90°遅れ位相に相当)に同期して該基準信号nサイクル分の測定信号Mを使用したDFT演算により該測定信号Mに含まれる対地絶縁抵抗成分IgRを抽出すると共に、容量成分抽出手段90bでは基準信号Bの所定位相に同期して該基準信号nサイクル分の測定信号Mを使用したDFT演算により該測定信号Mに含まれる対地静電容量成分IgCを抽出する。
抑圧信号発生手段80では、容量成分抽出手段90bより時々刻々と出力される対地静電容量成分信号IgCに基づきSCF46から出力される基準信号Bの振幅を調整すると共に、出力の抑圧電流信号PをZCT50の抑圧部(3次巻き線)に逆方向に加えることによってZCT50における対地静電容量成分IgCが磁束的に相殺される(0となる)ようにフィードバック制御する。これにより、例えばオフィスに新たな機器(パソコン等)が導入されたことによる低圧電路の容量の増加に伴い洩れ電流の対地静電容量成分IgCが増加した場合でも、該増加分は有効にキャンセルされ、対地絶縁抵抗の測定に影響を与えない。一方、抵抗成分抽出手段90aでは、対地静電容量成分IgCが充分に抑圧された状態の測定信号Mを使用することにより該測定信号Mの対地絶縁抵抗成分IgRを高精度に求めることが可能となる。
以上、この絶縁監視装置10の基本的なハードウェア構成と動作を説明したが、本実施の形態では、小電力の監視信号Wを使用しても高精度、高信頼性の絶縁監視を可能とするための工夫が演算処理部90においてもなされている。本実施の形態では上記基準信号検出手段40における工夫と、次に述べる演算処理部90の工夫とを組み合わせることにより極めて高精度、高信頼性の絶縁監視が可能となってる。以下、詳細に説明する。
図4は実施の形態による演算処理部の機能ブロック図であり、各機能ブロックはMPU90のプログラム実行により実現される。。図において、91は入力の測定信号Mをバッファメモリ92に書き込む書込制御部、92は少なくとも1回のDFT演算で使用する基準信号nサイクル分の測定信号Mに対して基準信号m(<n)サイクル分の空き容量を加えた記憶容量を有するバッファメモリ、95は同期信号生成部70からの同期信号Sに同期して、バッファメモリ92の基準信号nサイクル分の測定信号Mを使用したDFT演算により該測定信号Mに含まれる対地絶縁抵抗成分IgRと対地静電容量成分IgCとを分離するCR分離部である。このCR分離部95には、上記対地絶縁抵抗成分IgRを求める抵抗成分抽出手段90aと、対地静電容量成分IgCを求める容量成分抽出手段90bとが含まれる。そして、97はこの対地絶縁抵抗成分IgRに基づいて漏電の有/無を判定する漏電判定部である。
次に各部の動作を詳細に説明する。まず書込制御部91は、同期信号Sの所定のタイミング(例えば対地絶縁抵抗成分IgRの0位相)に同期して入力の測定信号Mを順次バッファメモリ92に書き込む。この測定信号Mは、上記の如くZCT50で漏れ電流の監視信号成分に含まれる対地静電容量成分IgCを充分に抑圧した上、LPF62で20Hzを超える不要成分を除去したものであるから、この測定信号Mには監視信号の対地絶縁抵抗成分IgRのみが残っている。
次に図5を参照してバッファメモリ92の記憶態様を説明する。本実施の形態では、基準信号1サイクル(50ms)当たり32サンプルのレートで測定信号MをA/D変換すると共に、この様な測定信号Mを16サイクル(0.8sec、512サンプル)分集めてブロックデータB1と呼び、更にこの様なブロックデータを8ブロック(4096サンプル)分集めてグループデータG1と呼ぶ。このバッファメモリ92は、少なくとも1回のDFT演算で使用する基準信号n(例えば16サイクル×8ブロックB1〜B8=128)サイクル分の測定信号M(4096サンプル)に対して基準信号m(例えば16)サイクル分の空き容量B1’を加えた記憶容量を有しており、これらの限られた記憶容量を巡回的に使用する。
更に、この図5を参照してCR分離部95の動作を説明する。このCR分離部95は、基本的には、同期信号Sの所定タイミング(即ち、基準信号Bの90°遅れ位相に相当)に同期し、基準信号n(=128)サイクル分の測定信号Mを使用したDFT演算により該測定信号Mに含まれる対地絶縁抵抗成分IgRと対地静電容量成分IgCとを分離する。この対地絶縁抵抗成分IgRはsin関数を使用して分離でき、また対地静電容量成分IgCはcos関数を使用して同時に分離できる。ところで、このようなDFT演算は4096サンプル分の測定信号Mが使用可能となる6.4sec毎に行っても良いが、これでは6.4sec毎にしか対地絶縁抵抗成分IgRが算出されないため、時間分解能が悪い。
そこで、好ましくは、このCR分離部95は、同期信号Sの所定タイミングに同期し、該基準信号m(=16)サイクル分ずつずらした各基準信号n(=128)サイクル分の測定信号Mを使用したDFT演算により該測定信号に含まれる対地絶縁抵抗成分IgRと対地静電容量成分IgCとを分離する。
これを図5に従って具体的に言うと、最初はグループG1の測定信号Mを使用したDFT演算により該測定信号に含まれる対地絶縁抵抗成分IgR1と対地静電容量成分IgC1とを分離し、次に、グループG2の測定信号Mを使用したDFT演算により該測定信号に含まれるIgR2とIgC2とを分離する。なお、この時点ではバッファメモリ92の先頭1ブロック(B1)分のメモリが空きになっているため、新たに入力する測定信号Mはこの空き領域(図のB2’で示す)に順次記憶されている。以下同様にして進み、こうして限られたメモリの有効利用を図っている。
また、本実施の形態では、6.4sec分の測定信号Mを使用してDFT演算を行うため、DFT演算の基本周波数f0は略0.156Hzとなる。DFT演算では基本周波数f0の整数倍の周波数成分を求めることが可能であるから、この基本周波数f0=0.156HzはDFT演算の周波数分解能となる。これに基づき、各周波数成分を測定信号Mの周波数20Hzの周辺で見てみると、127×f0の周波数成分が19.844Hz、128×f0の周波数成分が丁度20.00Hz、129×f0の周波数成分が20.156Hzとなり、小電力の監視信号Wを使用した場合でも、その測定信号M(20.00Hz、厳密には30.34Hz)の対地絶縁抵抗成分IgRを極めて高い周波数分解能で高精度に検出できることになる。
また、本実施の形態では0.8sec毎きに対地絶縁抵抗成分IgRが得られるため、ユーザは高い時間分解能で絶縁状態を監視できる。また、対地静電容量成分IgCも0.8sec毎に得られるため、対地静電容量成分抑制御のフィードバック応答も速い。
なお、上記実施の形態では監視信号の周波数が商用周波数よりも低い場合を述べたが、これに限らない。本発明は、監視信号の周波数が商用周波数よりも高い場合にも適応できる。
また、上記実施の形態では50Hzと60Hzの商用成分を除去可能なバンドエリミネーションフィルタを述べたが、これに限らない。バンドエリミネーションフィルタは50Hz用、または60Hz用に構成しても良い。
また、上記実施の形態では一例の数値例を伴って各部の動作を具体的に説明したが、本発明がこれらの数値例に限定されないことは言うまでも無い。
実施の形態による絶縁監視装置のブロック図である。 実施の形態によるバンドエリミネーションフィルタの回路図である。 図2のバンドエリミネーションフィルタの周波数特性を示す図である。 実施の形態による演算処理部のブロック図である。 実施の形態によるCR分離部の動作説明図である。 従来技術を説明する図である。
符号の説明
1 変圧器(受電変圧器)
2 負荷
3 第1の電路
4 B種接地線
5 第2の電路
10 絶縁監視装置
20 監視信号発生部
21 発振器(OSC)
22 増幅器
30 注入手段(重畳トランス:CT)
40 基準信号検出手段
41 商用成分除去部
42 アンチエイリアスフィルタ(AAF)
43 アッテネータ(ATT)
44 バンドエリミネーションフィルタ(BEF)
45 増幅器(AMP)
46 スイッチトキャパシタフィルタ(SCF)
50 検出手段(零相変流器:ZCT)
60 測定信号検出手段
61 ヘッドアンプ
62 ローパスフィルタ(LPF)
63 A/D変換器
70 同期信号生成部
80 抑圧信号生成部
90 演算処理部(MPU)

Claims (6)

  1. 受電変圧器のB種接地線に対して商用周波数とは異なる周波数の監視信号を注入する監視信号注入手段と、
    前記変圧器の低圧側電路と大地を介して前記B種接地線に環流する漏れ電流を検出する電流検出手段と、
    前記検出された漏れ電流から商用周波数及びその高調波等の不要成分を除去して漏れ電流の監視信号成分に相当する測定信号を検出する測定信号検出手段と、
    前記低圧側電路のD種接地点を基準とする前記B種接地線からの基準入力より前記注入された監視信号に相当する基準信号を検出する基準信号検出手段と、
    前記基準信号の所定位相に同期し、該基準信号nサイクル分の測定信号を使用したDFT演算により前記測定信号に含まれる対地絶縁抵抗成分を抽出する抵抗成分抽出手段とを備え、
    前記基準信号検出手段は、
    前記基準入力に含まれる商用周波数成分を抑圧する帯域除去フィルタと、
    該商用周波数成分を抑圧された基準入力から前記監視信号の周波数成分に相当する基準信号を抽出するフィルタと、を備えることを特徴とする絶縁監視装置。
  2. 前記帯域除去フィルタの前段に前記基準入力を減衰させるためのアッテネータを備え、該帯域除去フィルタの後段に該帯域除去フィルタの出力信号を増幅する増幅器を備えることを特徴とする請求項1記載の絶縁監視装置。
  3. 前記抽出した基準信号の位相を調整する位相シフタと、
    前記位相を調整した基準信号の所定位相に同期し、該基準信号nサイクル分の前記測定信号を使用したDFT演算により該測定信号に含まれる対地静電容量成分を抽出する容量成分抽出手段と、
    該抽出した対地静電容量成分の信号に基づき前記漏れ電流の監視信号成分に含まれる対地静電容量成分を打ち消すための抑圧信号を生成して前記電流検出手段の抑圧部に供給する抑圧信号生成手段とを備え、
    前記抵抗成分抽出手段は、前記漏れ電流の監視信号成分に含まれる対地静電容量成分を抑圧された状態の測定信号に基づいて該測定信号に含まれる対地絶縁抵抗成分を抽出することを特徴とする請求項1又は2記載の絶縁監視装置。
  4. 前記位相シフタはスイッチトキャパシタフィルタにより構成されていることを特徴とする請求項3記載の絶縁監視装置。
  5. 前記電流検出手段は前記B種接地線に電磁結合された零相変流器を備え、前記抑圧信号生成手段は前記生成した抑圧信号を前記零相変流器の三次側より前記漏れ電流の監視信号成分に含まれる対地静電容量成分を打ち消す方向に供給することを特徴とする請求項3又は4記載の絶縁監視装置。
  6. 前記抵抗成分抽出手段は、前記基準信号の所定位相に同期し、該基準信号m(<n)サイクル分づつずらした各基準信号nサイクル分の測定信号を使用したDFT演算により該測定信号に含まれる対地絶縁抵抗成分を順次抽出することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の絶縁監視装置。
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