JP2010056893A - 印刷装置および印刷制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高温放置しても読取画像に乱れが発生しない読取部を備えた印刷装置および該印刷装置の印刷制御方法を提供する。
【解決手段】一連の読取走査範囲を読取走査するキャリッジ23と、キャリッジ23と接続されたFFC(Flexible Flat Cable)27と、前記一連の読取走査範囲外の輸送ポジションP1や輸送ポジションP2へキャリッジ23を位置させる手段と、FFC27を介して取得した読取データに基づいて印刷する印刷部10と、を具備する。
【選択図】図8
【解決手段】一連の読取走査範囲を読取走査するキャリッジ23と、キャリッジ23と接続されたFFC(Flexible Flat Cable)27と、前記一連の読取走査範囲外の輸送ポジションP1や輸送ポジションP2へキャリッジ23を位置させる手段と、FFC27を介して取得した読取データに基づいて印刷する印刷部10と、を具備する。
【選択図】図8
Description
本発明は、印刷装置および印刷制御方法に関する。
フラットベッドスキャナでは、キャリッジに搭載したラインセンサで取得した読取映像信号をFFC(Flexible Flat Cable)を介して映像信号処理回路へ伝送する。このFFCは、キャリッジからキャリッジ移動方向の一方へ延出されてから湾曲して折返され、キャリッジ移動空間の底に沿ってキャリッジ移動方向の他方へと延び、キャリッジ移動空間から外部へと延出されている。FFCは曲げに対する反発力を有するケーブルであり、キャリッジ移動空間の高さが低いと折返し部分が原稿載置用のガラス台内側に接触し、ガラス台に傷をつけて読取不良を招くことになる。このような課題に対応する技術として、特許文献1には、抑え部を設けてFFCをガラス台から離間させる技術が開示されている。
特開2004−348074号公報
ところで、電化製品には、高温放置試験と言うものがある。高温放置試験とは、高温による熱の影響を調べる試験であり、検体を長期間高温下の環境に放置し、その後正常に動作するかどうかを評価する。本発明の発明者は、本発明にかかる複合機に対して輸送環境や倉庫での保管環境を想定した高温放置試験(船底を想定した複数の温度(35〜60℃の各環境下で6日間放置する試験)を行った。すると、読取途中でキャリッジを停止して再読取を開始する制御が発生したときに、読取画像に不連続(つなぎ目が繋がらない現象)が発生することを確認した。
図12は、実際に前記高温放置試験を行って発生した不連続の度合(ズレ量)をプロットしたグラフである。同図には、2種類のFFC−A,FFC−Bについて、各々2種類の解像度についてのデータを記載してある。解像度は走査方向についてのものであり、一方は500ピクセル(A4の縦方向を500ステップで走査)、他方は1500ピクセル(A4の縦方向を1500ステップで走査)である。同図に示すように、環境の温度が上昇するにつれてズレ量が次第に増加し、50〜60℃を超えるとズレ量が顕著になる(人の目で見て不連続性が視認されるようになる閾値(図では視認限界と記載)を超える)ことが分かる。すなわち、高温放置と読取画像の不連続との間に相関があることが判明した。
本発明は前記課題を鑑みて為されたものであり、高温放置しても読取画像に乱れが発生しない読取手段を備えた印刷装置および該印刷装置の印刷制御方法の提供を目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1にかかる印刷装置は、読取範囲を読取走査する読取手段と、前記読取手段と接続されたFFC(Flexible Flat Cable)と、前記FFCを介して取得した読取データに基づいて印刷する印刷部と、前記読取範囲外の予め定められた位置へ前記読取手段を位置させる手段と、を具備する構成としてある。
前記読取走査とは、読取指示を待機する所定の待機位置から読取指示に応じて読取走査を実行し、前記所定の待機位置へ戻るまでの走査を意味し、前記読取範囲とは、この読取走査の間に前記読取手段が走査する範囲を意味する。すなわち、実際に読取対象を読み取る間の走査範囲のみならず、この走査に伴って行われる走査範囲をも含む概念である。
例えば、読取指示がなされると所定速度で読取手段を移動させつつ読取対象の読取を行うことになるが、該所定速度まで前記読取手段を加速するための予備加速に必要な予備加速範囲や、前記読取対象における読取範囲の読み取り終了してから前記読取手段を停止させるまでに前記読取手段が移動する減速範囲や、前記読取手段を駆動する駆動機構におけるバックラッシュを解消させるために前記読取対象の読取走査が終了した後、前記待機位置よりも読取走査方向反対側へ所定距離だけ前記読取手段を移動させてから駆動機構の駆動方向を反転して前記待機位置へと前記読取手段を位置させる際の走査範囲等も含みうる。
すなわち、前記予め定められた位置とは、前記読取範囲を除くいずれかの位置であり、例えば、前記読取手段が減速されて停止される位置よりもさらに読取走査方向側の位置や、バックラッシュ解消のために駆動機構の駆動方向を反転する位置よりもさらに読取走査方向手前側の位置等が挙げられる。よって、高温放置時のFFC形状と、前記読取走査中のFFC形状とが一致しなくなり、高温放置によるFFCの変形・変質が画像読取に及ぼす影響を最小限に止めることが可能となる。
また、本発明の選択的な一側面として、前記読取範囲とは、前記読取手段が前記走査の指示を待機する待機位置から最も広い読取範囲を走査して前記待機位置に回帰するまでの走査範囲としてもよい。前記読取対象を走査するにあたり、全走査可能範囲の所定部位のみを走査する場合もあるからである。すなわち、複数種類の走査範囲を指定可能な読取手段を備えた印刷装置においても、高温放置時のFFC形状と、前記読取走査中のFFC形状とが一致することが無くなり、高温放置によるFFCの変形・変質が画像読取に及ぼす影響を最小限に止めることが可能となる。
また、本発明の選択的な一側面として、前記FFCは折返して前記読取手段と接続されており、該折返し部位は前記読取手段の走査位置に応じてその位置が変わり、前記読取手段が前記予め定められた位置にあるときの前記FFCの折返し部位と、前記読取手段が読取範囲に位置しているときの前記FFCの折返し部位とが、重複しない構成としてもよい。
前記折返し部位とは、前記読取手段と接続先とを接続するFFCを途中位置で湾曲させてその延びる方向を変えた部位である。前記折返し部位で変わる延びる方向は、例えば90°,180°等、様々なものが採用可能である。なお、前記読取手段が読取走査の指示を待機する待機位置から最も広い読取範囲を読取走査して前記待機位置に回帰するまでの走査範囲における前記予備加速範囲や前記減速範囲等にあるときの折返し部位については、前記予め定められた位置にあるときの前記FFCの折返し部位と重複しても構わない。読取走査には影響しにくいからである。
また、本発明の選択的な一側面として、前記読取手段にて読み取られた読取データを前記FFCを介して記憶部へ記憶し、前記記憶部の記憶量を超えると前記読取手段の読取走査を停止し、前記停止後に前記記憶部の読取データを他の記憶領域へ転送し、前記転送した後に前記読取走査を前記停止した位置から読取走査を再開する構成としてもよい。
特に前記画像読取に不連続が発生しやすい状況として、前記読取手段の走査を一時停止してから読取走査を再開するまでの間に、折返し部位が、前記予め定められた位置にあるときの前記FFCの折返し部位と重複する場合が想定される。一時停止後に走査再開するには、一旦読取手段を後退させて読取中断位置に前記読取手段を戻す必要があるが、この時に折返し部位の重複が起こると、読取走査に影響が発生するからである。よって、前記読取手段に対して読取中断後の読取再開を行わせる装置構成に、本発明を適用すると、さらに優れた作用効果を奏することになる。
本発明は、前記印刷装置の構成から印刷部を除いた読取装置、前記印刷装置を備える印刷システム、上述した装置の構成に対応した工程を有する制御方法、上述した装置の構成に対応した機能をコンピュータに実現させるプログラム、該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、等としても実現可能である。これら読取装置、印刷システム、印刷制御方法、印刷制御プログラム、該プログラムを記録した媒体、の発明も、上述した作用、効果を奏する。むろん、請求項2〜4に記載した構成も、前記システムや前記方法や前記プログラムや前記記録媒体に適用可能である。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)印刷装置の構成:
(2)読取部の機械的構成:
(3)読取部の読取処理:
(4)印刷部の印刷処理:
(5)送品準備処理:
(6)まとめ:
(1)印刷装置の構成:
(2)読取部の機械的構成:
(3)読取部の読取処理:
(4)印刷部の印刷処理:
(5)送品準備処理:
(6)まとめ:
(1)印刷装置の構成:
図1は、本実施形態に係る印刷装置としての複合機100の外観斜視図である。同図において、複合機100は、略矩形の筐体45で装置全体を覆われており、筐体45の上部に蓋46が開閉自在に取付けられている。蓋46を開けると、透明なガラス製の原稿載置台21が現れる。原稿載置台21の内側には長手方向に延びる案内部22が設けられている。案内部22には、キャリッジ23が係合されており、配向方向を維持しつつ案内部22に沿って移動可能になっている。キャリッジ23は案内部の延びる方向と直交する方向に配向された棒状の部材であり、キャリッジ23の上面には複数の撮像手段23aが取付けられている。従って、原稿載置台に載置された原稿から反射する光を受光しつつキャリッジ23を案内部22に沿って移動すると、原稿面の画像情報を得ることができる。この撮像手段23aを備えたキャリッジ23が読取手段を構成する。
図1は、本実施形態に係る印刷装置としての複合機100の外観斜視図である。同図において、複合機100は、略矩形の筐体45で装置全体を覆われており、筐体45の上部に蓋46が開閉自在に取付けられている。蓋46を開けると、透明なガラス製の原稿載置台21が現れる。原稿載置台21の内側には長手方向に延びる案内部22が設けられている。案内部22には、キャリッジ23が係合されており、配向方向を維持しつつ案内部22に沿って移動可能になっている。キャリッジ23は案内部の延びる方向と直交する方向に配向された棒状の部材であり、キャリッジ23の上面には複数の撮像手段23aが取付けられている。従って、原稿載置台に載置された原稿から反射する光を受光しつつキャリッジ23を案内部22に沿って移動すると、原稿面の画像情報を得ることができる。この撮像手段23aを備えたキャリッジ23が読取手段を構成する。
図2は、複合機100のブロック構成図である。同図において、複合機100は、印刷部10と読取部20とこれらを制御する制御部30とが一体化されており、印刷機能とスキャナ機能とコピー機能とを実現する、いわゆる複合型の印刷装置である。すなわち、複合機100は、制御部30の制御に従って、接続されたコンピュータに読取部20で読み取った画像データを出力したり、接続されたコンピュータ等から入力された画像データに基づく印刷を印刷部10で実行したり、読取部20で読み取った画像データを直接或いはコンピュータを介して印刷部10へ送って印刷させることによりコピー機能を実現したりする。複合機100は、コンピュータのI/Fに接続されたインターフェース(I/F)45を備えており、印刷部10への印刷データの入力や読取部20の読取データの出力等がこのI/F40を介して行われる。
なお、以下の説明において、印刷部10としてインクジェット式プリンタを例に取って説明するが、無論、レーザ式プリンタ、熱昇華式プリンタ、等様々なものが採用可能である。また、以下の説明において、読取部20としてラインセンサ(1次元センサ)を走査して面情報を取得するスキャナを例に取り説明するが、点センサ(0次元センサ)を走査して線情報や面情報を取得するスキャナや、面センサ(2次元センサ)を走査して面情報を取得するスキャナであってもよい。
筐体45の前面上部には、表示部41と操作入力部42とが配置される。表示部41は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)で構成することができる。表示部41には、複合機100の設定画面や動作内容(印刷、読取、コピー等)や動作状況等が表示される。操作入力部42は、例えばボタンやダイヤルやスライダ等で構成することが出来る。ユーザは、操作入力部42を操作することにより、複合機100の設定画面を呼び出して設定入力を行ったり、動作選択画面を呼び出して動作内容を指示したりすることが出来る。
筐体45の前面下部には、印刷用紙を供給する給紙部43と印刷用紙を排出する排紙口28とが設けられており、給紙部43は複数の印刷用紙をストックすると共に、制御部30の要求に応じて複合機100内部の印刷部10に印刷用紙を一枚ずつ供給し、印刷部10が印刷した用紙は排紙部44から複合機100の外部に排出される。
《読取部》
図3は、読取部20の詳細な構成を示す図である。読取部20において、キャリッジ23が移動可能な走査空間Sは、上が開口した平らな浅底の箱形状に対して該箱形状の上面を透明なガラス板(原稿載置台21)で閉塞して形成される。走査空間Sは、A4原稿等のように縦横比が異なる原稿を効率よく走査するために、縦が長く横に短く形成される。読取部20は、このように形成された走査空間に、概略、キャリッジ23と、キャリッジ移動手段24と、キャリッジ移動量検出手段26と、FFC(Flexible Flat Cable)27と、を備えている。
図3は、読取部20の詳細な構成を示す図である。読取部20において、キャリッジ23が移動可能な走査空間Sは、上が開口した平らな浅底の箱形状に対して該箱形状の上面を透明なガラス板(原稿載置台21)で閉塞して形成される。走査空間Sは、A4原稿等のように縦横比が異なる原稿を効率よく走査するために、縦が長く横に短く形成される。読取部20は、このように形成された走査空間に、概略、キャリッジ23と、キャリッジ移動手段24と、キャリッジ移動量検出手段26と、FFC(Flexible Flat Cable)27と、を備えている。
キャリッジ移動手段24は、キャリッジ23の配向方向を保ちつつ走査空間Sの走査方向において一端から他端までキャリッジ23を搬送する。具体的には、キャリッジ移動手段24は、例えば、直流モータ(DCモータ)24e、該DCモータ24eの出力軸に接合されたウォームギア24d、ウォームギア24dとかみ合って所定の回転比で回転する平歯車24f、走査区間Sの一端に配置されて平歯車24fに接合されたプーリ24c、走査区間Sの他端に配置されたプーリ24a、プーリ24cとプーリ24aの間に張設されたタイミングベルト24b、走査空間Sの左右略中央を走査方向の一方から他方へと延びたガイドレール(案内部)22、で構成できる。なおDCモータ25eの代わりにステッピングモータを用いてもよい。
キャリッジ23は、案内部22に対し、長手方向をレールと略垂直方向に配向させつつ摺動可能に固定され、さらにレールと並行して配置されるタイミングベルト24bに固定されている。DCモータ24eが駆動されると、ウォームギア24d、平歯車24f、プーリ24cを介してタイミングベルトが周回し、キャリッジ23は、プーリ24a,24cに対して周回するタイミングベルトの周回量に応じてレールと係合しながら走査空間Sを移動する。
キャリッジ23に取付けられる撮像手段23aとしては、例えば、光学縮小方式や密着センサ(Contact Image Sensor)方式が採用できる。光学縮小方式であれば、光源(白色光ランプ等)の光束を原稿面に照射し、原稿面から反射した光を鏡やレンズで反射・集約してレンズで縮小した光を撮像素子(CCD(Charge Coupled Devices)等)に導いて受光量に応じた電気信号に変換する。密着センサ方式であれば、RGB各色の光源(LED等)の光を順に切換えて原稿に照射し、反射光を撮像素子(例えば、LED,レンズ,センサが一体化して同じ長さの棒状にまとめて密着しているロッドレンズアレイ等)で順次受光して受光量に応じた電気信号に変換する。
キャリッジ移動量検出手段26は、走査空間Sにおけるキャリッジ23の移動量を検出する。より具体的には、キャリッジ移動量検出手段26は、例えば、円盤26aと該円盤面を挟んで発光部と受光部が対向配置されたフォトインタラプタ26bとを備えるロータリーエンコーダで構成できる。円盤26aは、中心がDCモータ24eの出力軸に接合されており、円周方向に所定間隔でスリットが刻まれている。円盤26aは、DCモータ24eの回転と共に回転し、スリット部分ではフォトインタラプタの発光部の光を通過させ、スリット以外の部分では遮光する。すなわちフォトインタラプタの受光部は、DCモータ24eの回転数に応じた数のパルス光を受光し、パルス光に対応した電気信号を生成する。なお、フォトインタラプタを2組用意し、円盤26aに対して所定角(例えばπ/2等のように、円盤26aの円周に対して非等分な角度)ずらして配置すると、DCモータ24eの回転方向が検出できるようになるし、2組のフォトインタラプタの利用によって円盤26aの回転量の計測精度が向上する。
キャリッジに搭載した撮像手段23aで取得した読取映像信号は、FFC(Flexible Flat Cable)27を介して制御部30へ伝送される。このFFC27は、キャリッジ23からキャリッジ移動方向の一方へ延出されてから湾曲して折返され、走査空間Sの底に沿ってキャリッジ移動方向の他方へと延び、走査空間Sの外部へと延出されている。この延出される部位と、キャリッジ23に接続される部位と、においてFFC27は固定されている。
《印刷部》
図4は、印刷部10の詳細な構成を示す図である。印刷部10は、概略、色インクを吐出する印刷ヘッドユニット11と、印刷ヘッドユニット11を印刷用紙の紙送り方向と直行する主走査方向に往復動させるキャリッジユニット12と、印刷用紙を紙送り方向である副走査方向に搬送する紙送りユニット13と、制御部30の制御に従って各ユニット11〜13を駆動するユニット制御回路14と、を備えている。
図4は、印刷部10の詳細な構成を示す図である。印刷部10は、概略、色インクを吐出する印刷ヘッドユニット11と、印刷ヘッドユニット11を印刷用紙の紙送り方向と直行する主走査方向に往復動させるキャリッジユニット12と、印刷用紙を紙送り方向である副走査方向に搬送する紙送りユニット13と、制御部30の制御に従って各ユニット11〜13を駆動するユニット制御回路14と、を備えている。
印刷部10がコンピュータから印刷データを受信すると、制御部30が各ユニット(印刷ヘッドユニット、キャリッジユニット、紙送りユニット)を制御して印刷データに基づく印刷を行わせる。印刷ヘッドユニット11は、複数のノズルから成る印刷ヘッド11aを備える。印刷ヘッドユニット11は、ユニット制御回路14から印刷データに対応する印加電圧データを入力されて、ピエゾ素子への印加電圧パターンを生成し、ピエゾ素子を駆動して各ノズルのインクチャンバーを圧縮・伸張し、ノズルからインク滴を吐出させる。
キャリッジユニット12は、モータにより印刷ヘッドユニット11を主走査方向に往復動させるものである。このキャリッジユニット12は、ユニット制御回路14の制御により、印刷ヘッド11aから吐出される色インクのドットが印刷用紙上における主走査方向の所定位置に付着されるように吐出タイミングと同期して往復動する。
紙送りユニット13は、紙を副走査方向に搬送するものである。この紙送りユニット13は搬送ローラを備えており、印刷ヘッドユニットの往復動にタイミングを合わせて所定量の紙送りを行う。
紙送りユニット13は、紙を副走査方向に搬送するものである。この紙送りユニット13は搬送ローラを備えており、印刷ヘッドユニットの往復動にタイミングを合わせて所定量の紙送りを行う。
《制御部》
制御部30は、CPU31やROM32やRAM33を備えており、ROM32に格納された制御プログラムをRAM33に適宜展開しつつRAM33をワークエリアとしてCPU31で演算処理を実行し、制御プログラムに従って、読取部20や印刷部10を制御し、複合機100にスキャナ機能とプリンタ機能とコピー機能とを実現させる。
制御部30は、CPU31やROM32やRAM33を備えており、ROM32に格納された制御プログラムをRAM33に適宜展開しつつRAM33をワークエリアとしてCPU31で演算処理を実行し、制御プログラムに従って、読取部20や印刷部10を制御し、複合機100にスキャナ機能とプリンタ機能とコピー機能とを実現させる。
(2)読取部の機械的構成:
以下、走査空間Sにおけるキャリッジ23の位置を説明する。なお、キャリッジ23の位置とは、キャリッジ23の撮像手段23aが撮像する位置を示すものとする。
図5は、読取部を走査方向に上下に切断した断面図である。なお図5も示してあるが、本明細書においては、キャリッジ23の走査空間Sの走査方向における各部位を、以下のように呼ぶことにする。
以下、走査空間Sにおけるキャリッジ23の位置を説明する。なお、キャリッジ23の位置とは、キャリッジ23の撮像手段23aが撮像する位置を示すものとする。
図5は、読取部を走査方向に上下に切断した断面図である。なお図5も示してあるが、本明細書においては、キャリッジ23の走査空間Sの走査方向における各部位を、以下のように呼ぶことにする。
すなわち、走査空間Sの始端から終端までの全範囲を走査可能範囲Aと呼び、原稿載置台に載置された原稿を撮像手段23aにて撮像可能な範囲を読取範囲Bと呼び、読取走査を行う際に読取区間の手前側近傍から開始される範囲であり予備加速(助走)を行う範囲を予備加速範囲Cと呼び、読取走査を行う際に読取区間の後でキャリッジ23の減速を行う範囲である減速範囲Dと呼ぶことにする。
また、予備加速範囲Cにおいて予備加速を開始する位置を走査開始位置E1と呼び、バックラッシュ解消のために走査開始位置E1より走査可能範囲Aの始端側に設定される位置を折返し位置E2と呼び、読取範囲Bの始端であり且つ予備加速範囲Cの終端でもある位置を読取開始位置Fと呼び、読取範囲Bの終端であり且つ減速範囲Dの始端でもある位置を読取終了位置Gと呼び、減速範囲Dの終端を減速終了位置Hと呼ぶことにする。
なお、読取開始位置Fが読取範囲Bの始端に位置する場合は、走査開始位置E1がいわゆるホームポジションMに相当する。
なお、読取開始位置Fが読取範囲Bの始端に位置する場合は、走査開始位置E1がいわゆるホームポジションMに相当する。
さらに、読取走査の指示を待機する待機位置(ホームポジションM)から、最も広い読取範囲(読取範囲B)を読取走査して待機位置に回帰するまでの走査範囲、すなわち、ホームポジションMから予備加速範囲Cと読取範囲Bと減速範囲Dを走査してそこから折返し位置E2に戻り、折返し位置E2からホームポジションMへと戻るまでに走査する範囲を、読取走査範囲Rと呼ぶことにする。
なお、読取開始位置Fについては、ホームポジションMから走査が開始される場合は原稿載置台21のガラス面領域の先頭位置であり、一旦走査が中断された後の走査再開であれば直前の読取中断位置であり、走査領域の途中から走査を行う場合はその途中位置である。従って、この読取開始位置Fに合わせて予備加速範囲Cもシフトする。同様に、読取終了位置Gも原稿サイズや読取指定された範囲に応じてシフトすることになる。
ここで本願課題である、読取画像に不連続や乱れが発生する原因について考察する。読取画像の不連続の原因は、例えば、FFC27の癖付け部分の近辺で折曲げ部分の移動がスムーズにいかない事にあると推察される。すなわち、FFC27は、本来キャリッジの移動に伴って滑らかに折曲げ部分をシフトしていくが、FFC27に癖が付くとこの癖付け部分の近辺で折曲げ部分のシフトがスムーズにいかず、キャリッジ移動力を阻害する力を発生してキャリッジ移動を妨害する。すると、キャリッジとレールの係合部位における遊び分だけキャリッジの配向方向に微小なズレを発生したり、キャリッジ移動機構を構成している歯車のバックラッシュ分だけキャリッジ位置にズレを生じたりする可能性が推察される。このような推察の下に、本願発明者は以下の試験を行った。無論、その他の原因を否定するわけではない。
図6は、ホームポジションMにキャリッジ23を配置して高温放置試験を行った後、読取走査の間に癖付け位置と折返し範囲とがどのような位置関係にあるかを示した図である。折返し範囲とは、キャリッジからXの負方向へ延出されたFFC27の途中で湾曲させて、FFC27の延びる方向をXの正方向へと方向転換している範囲である。同図においては、FFC27の所定長毎に番号を付し、各番号に対応する部位がどのように湾曲・移動するかを示してある。
図6(a)に示すように、キャリッジ23がホームポジションMあるときは、癖付け位置は折返し範囲と一致している。読取走査が開始されて図6(b)のようにキャリッジ23が走査方向に移動するに従って、癖付け位置と折返し範囲はずれて行く。ただし、図6(b)のように癖付け位置と折返し範囲とが一部重複しているときは、癖付けが無い場合と異なる応力がキャリッジ23にかかってしまい、走査位置にずれが生じるものと考えられる。そして図6(c)のように、癖付け位置が折返し範囲から脱すると、FFC27に折返し範囲を形成するために必要な力が通常に戻るものと考えられる。この推察は、図7に示す結果により裏付けられる。
図7は、ホームポジションMにキャリッジを配置した状態で高温放置試験を行った場合に、不連続が発生した画像領域を示している。同図に示すように、読取不連続が発生する領域はホームポジションMから所定範囲であり、FFC27の癖付け位置が折返し範囲に入ってから脱するまでの範囲に該当していると考えられる。FFC27の癖付け位置が折返し範囲から脱した後は、読取不連続が発生していないからである。
そこで、本発明においては、読取走査中に、折返し範囲とFFC27の癖付け位置とが重複しないように調整する。具体的には、輸送時や倉庫での保管時等のように、高温になりうる状況に放置する場合において、キャリッジ23を強制的に、読取領域に対して走査開始位置よりも外側に配置したり、読取領域に対して走査終了位置よりも外側に配置したりする手段を設ける。以下、このようなキャリッジ23の配置について、前者を輸送ポジションP1、後者を輸送ポジションP2と呼ぶことにする。
図8は、輸送ポジションP1にキャリッジ23を配置して高温放置したときに、読取部20の読取走査中の癖付け位置と折返し部位との位置関係について説明する模式図である。また、図9は、輸送ポジションP2にキャリッジ23を配置して高温放置したときに、読取部20の読取操作中の癖付け位置と折返し部位との位置関係について説明する模式図である。
まず、図8に示すように、輸送ポジションP1にて高温放置したFFCであれば、キャリッジ23が読取開始位置に移動して読み取り開始するまでに、癖付け位置2,3が折返し範囲を脱している。よって後述の読取走査処理中に読取中断が発生し、キャリッジ23を読取中断位置へ戻す処理が発生しても、読み取り画像データに不連続が発生しにくくなる。また、図9に示すように、輸送ポジションP2にて高温放置したFFCであれば、キャリッジ23が読取終了位置に達した後で癖付け位置n,n+1が折返し範囲に入ってくる。よって、読取走査中に、読取不連続が発生しにくくなる。以上の輸送ポジションP1,P2の何れかにキャリッジ23を配置して高温放置したFFCを利用した読取部20の読取処理について以下に説明する。
(3)読取部の読取処理:
図10は、制御部30の制御下で、原稿の走査を行う際に実行される読取走査処理のフローチャートである。読取走査処理は、ユーザが原稿を原稿載置台21に載置する等して、操作入力部42の操作ボタンを操作したりI/F40を介して接続されたコンピュータから読取走査指令が入力されたりすると開始される。ユーザが行う操作やコンピュータが入力する読取走査指令には、主走査方向(キャリッジの長手方向)と副走査方向(キャリッジの移動方向)の解像度、色数や階調数、走査範囲を指定する情報が含まれている。
図10は、制御部30の制御下で、原稿の走査を行う際に実行される読取走査処理のフローチャートである。読取走査処理は、ユーザが原稿を原稿載置台21に載置する等して、操作入力部42の操作ボタンを操作したりI/F40を介して接続されたコンピュータから読取走査指令が入力されたりすると開始される。ユーザが行う操作やコンピュータが入力する読取走査指令には、主走査方向(キャリッジの長手方向)と副走査方向(キャリッジの移動方向)の解像度、色数や階調数、走査範囲を指定する情報が含まれている。
処理が開始されると、ステップS100において、各種較正を行う。各種較正とは、白基準補正(輝度ムラ補正、光量補正等)や黒基準補正であり、ホームポジションMと読取開始位置Fの間にある白基準板を利用して行われる。まず、制御部30は、撮像手段23aの光源を消灯したまま撮像し、撮像した結果に基づいて黒基準補正を行う。そしてキャリッジ23を読取開始位置F方向へ移動させつつ、読取開始位置FとホームポジションMとの間にある白基準板の撮像を行う。白基準板は、反射率が既知であり、走査空間Sの上面内側に白色面を下に向けて取付けられている。このように制御部30は、原稿読取前に撮像手段23aによって黒色と白色とを撮像し、各撮像素子で得た画像に基づいて同一の光量を受光したときの感度のばらつきを補正する。以上の較正が完了すると、一旦、キャリッジ23の移動を停止する。
ステップS102においては、原稿の読取走査、すなわち読取開始位置Fから読取終了位置Gまでの読取走査を実行する。具体的には、制御部30が、DCモータ24eを制御して読取開始位置Fまで加速させつつ移動させる。この間、キャリッジ23の移動速度が所定速度に達するまではオープンループ制御で加速し、所定速度に近付くとフィードバンク制御(例えば、PID(比例・積分・微分)制御等)に移行して所定速度まで加速し、所定速度でキャリッジ移動方向へ移動させる。所定速度は、主走査方向の解像度に応じた速度である。読取開始位置Fに達すると、キャリッジ23を移動させつつ、撮像手段23aを制御して所定の時間間隔で読取データを取得する。取得した読取データは、RAM33の所定の格納領域に一時格納する。格納されたデータは、単位量毎(例えば、数ライン分のデータ毎、原稿1枚分のデータ毎、格納領域に記憶可能な最大データ毎、等)にコンピュータ等へ出力される。
ステップS104においては、RAM33の所定の格納領域(記憶部)が一杯になっている(記憶部の記憶量を超えている)か否かを判断する。すなわち、メモリフルか否かを判断する。メモリフルであるか否かは、メモリの出力するメモリフル信号によって判断できる。メモリフルの場合は、ステップS106に進み、メモリフルでなければステップS110に進む。
ステップS106においては、制御部30は、原稿の読取走査を一時中断させる。すなわち、撮像手段23aからの読取データの取得を一時停止し、DCモータ24eを停止してキャリッジ23の移動を停止させる。このとき、制御部30は読取走査を一時中断した読取中断位置に関する情報をRAM33に一時記憶しておく。なお、DCモータ24eの停止はDCモータ24eへの直流電力供給を停止することにより行うが、直流電力供給を停止してもDCモータ24eは慣性である程度回転し、摩擦で停止する。そのため実際のキャリッジ23の停止位置は、読取中断位置からいくぶん超過した位置となる。この停止位置は、フォトインタラプタ26bの出力するパルス数のカウントによって制御回路25を介して制御部30にて把握されている。ステップS106においては、制御部30は、RAM33の画像データが所定量よりも少なくなるまで、RAM33の画像データをコンピュータ等(他の記憶領域)へ出力(転送)させる。そして、RAM33の画像データが所定量より少なくなるとステップS110に進んで読取再開する。
ステップS110においては、読取中断位置から読取走査を再開する。このときの読取再開における読取開始位置Fは、前記読取中断位置であり、その手前側近傍にキャリッジ23を移動させ、そこから予備加速を行って読取中断位置に到達するまでに所定速度に加速し、所定速度にて読取中断位置から読取再開することになる。このときキャリッジ23を戻す距離は、読取中断位置と停止位置の差分に加えて予備加速に必要な距離をあわせた距離となる。このとき、FFC27の癖付け位置が折返し部位と重複することが無いため、読取再開する際にキャリッジ23に通常と異なる応力がかかることが無く、実際のキャリッジ23の位置と読取中断位置とはずれにくく、読取画像の不連続は発生しにくい。
ステップS112においては、読取終了したか否かを判断する。この判断は、フォトインタラプタ26bの出力するパルス数のカウントに基づいて行われる。パルス数のカウントに基づいて求められた現在位置が、読取終了位置Gを超えれば読取終了としてステップS114に進んでキャリッジ23を減速停止する。一方、読取終了位置Gを越えていなければ読取未完了として、ステップS106からの処理を繰り返す。
ステップS116においては、移動方向を反転してキャリッジ23を折返し位置に移動させる。この移動においても、所定速度に近付くまではオープンループ制御により加速し、所定速度に近付くとフィードバック制御(PID制御等)に移行してキャリッジ23を所定速度まで加速し、その後、所定速度で移動させる。そして折返し位置に近付いたところでオープンループ制御に切換えて所定速度まで減速する。そして再度、フィードバック制御に切換えてキャリッジ23を折返し位置に停止させる。
折返し位置にキャリッジ23を停止後、DCモータ24eを反転駆動することにより、バックラッシュが解消され、以降のキャリッジ移動において実際の移動量とフォトインタラプタの出力に基づいて把握される移動量との間にズレを発生しにくくなる。折返し位置は、DCモータ24eの駆動力をキャリッジ23に伝達するキャリッジ移動手段24における駆動部分に存在するバックラッシュを解消するために必要な距離だけホームポジションMよりも手前側に設定される。
ステップS118においては、制御部30は、キャリッジをホームポジションMに移動させる。よって次の読取走査の準備が整うことになる。
ステップS118においては、制御部30は、キャリッジをホームポジションMに移動させる。よって次の読取走査の準備が整うことになる。
(4)印刷部の印刷処理:
図11は制御部30の制御に従って印刷部10にて実行される印刷処理のフローチャートである。印刷部においては、前記読取部にて取得された読取データに基づく印刷処理や、I/F40を介してコンピュータ等から入力された印刷データに基づく印刷処理が実行される。
図11は制御部30の制御に従って印刷部10にて実行される印刷処理のフローチャートである。印刷部においては、前記読取部にて取得された読取データに基づく印刷処理や、I/F40を介してコンピュータ等から入力された印刷データに基づく印刷処理が実行される。
処理が開始されると、S200では、制御部が、I/F40を介して接続されたコンピュータもしくは読取部20から画像データDataを取得する。画像データDataはR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各要素色を階調表現して各画素の色を規定したドットマトリクス状のデータであり、sRGB規格に従った表色系を採用している。むろん、YCbCr表色系を採用したJPEG画像データやCMYK表色系を採用した画像データ等、種々のデータも採用可能である。また制御部は、コンピュータに限らず、複合機100に対して接続されたデジタルスチルカメラ(不図示)やメモリカード等から画像データを入力してもよい。なお、S200では、必要に応じて画像データDataに対し、印刷部の出力解像度に合わせた所定の解像度変換処理を行う。
S210では、画像データDataの表色系を印刷部が使用するインク色の表色系に色変換する。具体的には、制御部は、ROM32等に予め保存された不図示の色変換ルックアップテーブル(LUT)を参照して、画像データDataの各画素のRGBデータを、CMYK毎の階調値(CMYKデータ)に変換する。色変換LUTは、sRGB色空間における所定の参照点(RGBデータ)に対して、CMYKデータを一義的に対応付けて記録したテーブルであり、色変換LUTを参照して適宜補間演算等を行うことにより、任意のRGBデータをCMYKデータに変換することが可能である。色変換前後のCMYKの各値は、本実施形態では256階調で表現されるものとする。
S220では、CMYKデータに対して各ドットのCMYK階調値を変換してインク滴のドットの分布で表現するためのハーフトーン処理を実行する。その結果、CMYKデータの各画素について各インク色のドットのオン/オフを規定したハーフトーンデータが得られる。
S230では、ハーフトーンデータを、印刷ヘッドのノズルを駆動するためのラスタデータに変換し印刷部10に逐次出力する。印刷部10においては印刷ヘッドにインク吐出デバイスとして図示しない吐出ノズルアレイが搭載されており、当該ノズルアレイでは副走査方向に複数の吐出ノズルが並設されるため、副走査方向に数ドット分間離れたデータが同時に使用される。そこで、主走査方向に並ぶヘッド駆動データのうち同時に使用されるべきものが印刷部10にて同時にバッファリングされるように順番に並べ替えるラスタライズを行う。ここで主走査方向とは印刷ヘッドが往復動する方向であり、紙送り方向が副走査方向である。ラスタライズ処理の後、画像の解像度などの所定の情報を付加した印刷データを生成し、I/F40を介して印刷部10に出力し、印刷を行わせる。
そして、ラスタデータを受け取ったユニット制御回路が、キャリッジを主走査方向に往復動させつつ、副走査方向に印刷用紙を所定量ずつ間欠移動させつつ印刷ヘッドユニットにインク吐出させて、印刷が実行され、一枚の印刷画像が完成する。
そして、ラスタデータを受け取ったユニット制御回路が、キャリッジを主走査方向に往復動させつつ、副走査方向に印刷用紙を所定量ずつ間欠移動させつつ印刷ヘッドユニットにインク吐出させて、印刷が実行され、一枚の印刷画像が完成する。
(5)送品準備処理:
前述した、輸送ポジションPへキャリッジを移動させるための手段として、本実施形態においては制御部30が送品準備処理を実行可能である。本実施形態の送品準備処理は、制御部30の実行する制御処理として実現されており、所定の操作入力が行われたときに実行される。
前述した、輸送ポジションPへキャリッジを移動させるための手段として、本実施形態においては制御部30が送品準備処理を実行可能である。本実施形態の送品準備処理は、制御部30の実行する制御処理として実現されており、所定の操作入力が行われたときに実行される。
輸送ポジションPへのキャリッジ移動は、高温放置状態にならない使用環境においては不要である。従ってユーザが通常の用途で使用する環境においてユーザが意図せずして実行してしまうことがないようにするため、操作入力としては、通常の操作入力とは異なるいわゆる隠しコマンド等が好適である。所定の操作入力が行われて送品準備処理が開始されると、制御部はDCモータ24eへ電源供給させてモータを駆動し、前記輸送ポジションPへキャリッジ23を移動させる。
輸送ポジションPは走査可能範囲Aのうち、読取走査範囲R外となる端部であるため、停止位置を考慮しなくともよい。よって、制御部30は、DCモータ24eをオープンループ制御、フィードバック制御、等、任意の方法で制御し、キャリッジ23の走査可能範囲Aの限界まで移動させればよい。そして輸送ポジションPへの移動が完了したか否かを判断する。具体的には、キャリッジ移動量検出手段で検出された移動量に基づいて輸送ポジションPへ到達したか否かを判断する。輸送ポジションPへの移動が完了してない場合は当該移動を継続し、輸送ポジションPへの移動が完了している場合は、複合機の電源を落として、処理を終了する。
以上で送品準備処理が終了するが、その後、通常の電源投入が行われると、前述の読取処理が実行されて、キャリッジ23は輸送ポジションPから読取較正位置に移動され、通常の読取処理の流れの中で読取走査範囲R内に配置されることになる。無論、輸送ポジションPからホームポジションMへとキャリッジ23を移動させる使用準備処理等を実行可能に構成し、ユーザが使用前にこの使用準備処理を実行するようにしても構わない。
(6)まとめ:
以上説明したように、本実施形態に係る複合機100においては、一連の読取走査範囲を読取走査するキャリッジ23と、キャリッジ23と接続されたFFC(Flexible Flat Cable)27と、前記一連の読取走査範囲外の輸送ポジションP1や輸送ポジションP2へキャリッジ23を位置させる手段と、FFC27を介して取得した読取データに基づいて印刷する印刷部10と、を具備することにより、高温放置しても読取画像に乱れが発生しない読取部を備えた複合機および印刷装置を提供可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係る複合機100においては、一連の読取走査範囲を読取走査するキャリッジ23と、キャリッジ23と接続されたFFC(Flexible Flat Cable)27と、前記一連の読取走査範囲外の輸送ポジションP1や輸送ポジションP2へキャリッジ23を位置させる手段と、FFC27を介して取得した読取データに基づいて印刷する印刷部10と、を具備することにより、高温放置しても読取画像に乱れが発生しない読取部を備えた複合機および印刷装置を提供可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態や変形例に限られず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物、すなわち上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等まで及ぶものとする。
10…印刷部、20…読取部、21…原稿載置台、22…案内部、23…キャリッジ、23a…撮像手段、24…キャリッジ移動手段、24a…プーリ、24b…タイミングベルト、24c…プーリ、24d…ウォームギア、24e…DCモータ、24f…平歯車、25…制御回路、26…キャリッジ移動量検出手段、26a…円盤、26b…フォトインタラプタ、27…FFC、30…制御部、40…I/F、42…操作入力部、100…複合機、A…走査可能範囲、B…読取範囲、C…予備加速範囲、D…減速範囲、E1…走査開始位置、E2…折返し位置、F…読取開始位置、G…読取終了位置、H…減速終了位置、M…ホームポジション、P1,P2…輸送ポジション、R…読取走査範囲
Claims (5)
- 読取範囲を走査する読取手段と、
前記読取手段と接続されたFFC(Flexible Flat Cable)と、
前記FFCを介して取得した読取データに基づいて印刷する印刷部と、
前記読取範囲外の予め定められた位置へ前記読取手段を位置させる手段と、
を具備することを特徴とする印刷装置。 - 前記読取範囲とは、前記読取手段が前記走査の指示を待機する待機位置から最も広い読取範囲を走査して前記待機位置に回帰するまでの走査範囲である請求項1記載の印刷装置。
- 前記FFCは折返して前記読取手段と接続されており、
該折返し部位は前記読取手段の走査位置に応じてその位置が変わり、
前記読取手段が前記予め定められた位置にあるときの前記FFCの折返し部位と、前記読取手段が読取範囲に位置しているときの前記FFCの折返し部位とが、重複しない請求項1または請求項2の印刷装置。 - 前記読取手段にて読み取られた読取データを前記FFCを介して記憶部へ記憶し、
前記記憶部の記憶量を超えると前記読取手段の読取走査を停止し、
前記停止後に前記記憶部の読取データを他の記憶領域へ転送し、
前記転送した後に前記読取走査を前記停止した位置から読取走査を再開する請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の印刷装置。 - 読取範囲を走査する読取手段と、前記読取手段と接続されたFFC(Flexible Flat Cable)と、前記FFCを介して取得した読取データに基づいて印刷する印刷部と、を備えた印刷装置を制御する印刷制御方法であって、
前記読取範囲外の予め定められた位置へ前記読取手段を位置させる工程を具備することを特徴とする印刷制御方法。
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