JP2010055060A - 反射防止膜及びこれを有する光学部品、交換レンズ及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材上に、第1層〜第3層を前記基材側からこの順に積層してなる反射防止膜であって、波長領域400〜700 nmの光において、前記基材の屈折率が1.53以上1.60未満であり、前記第1層がアルミナを主成分とした光学膜厚25.0〜250.0 nmの緻密層であり、前記第2層が屈折率1.40〜1.50、光学膜厚100.0〜145.0 nmの緻密層であり、前記第3層がメソポーラスシリカナノ粒子の集合体からなり、屈折率1.12〜1.20、光学膜厚100.0〜138.5 nmの多孔質層であることを特徴とする反射防止膜。
【選択図】図1
Description
前記基材の屈折率が1.53以上1.60未満であり、
前記第1層がアルミナを主成分とした光学膜厚25.0〜250.0 nmの緻密層であり、
前記第2層が屈折率1.40〜1.50、光学膜厚100.0〜145.0 nmの緻密層であり、
前記第3層がメソポーラスシリカナノ粒子の集合体からなり、屈折率1.12〜1.20、光学膜厚100.0〜138.5 nmの多孔質層であることを特徴とする反射防止膜。
(2) 上記(1) に記載の反射防止膜において、前記メソポーラスシリカナノ粒子の平均粒径が200 nm以下であることを特徴とする反射防止膜。
(3) 上記(1) 又は(2) に記載の反射防止膜において、前記メソポーラスシリカナノ粒子がヘキサゴナル構造を有することを特徴とする反射防止膜。
(4) 上記(1)〜(3) のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第3層の孔経分布が二つのピークを有することを特徴とする反射防止膜。
(5) 上記(4) に記載の反射防止膜において、前記第3層の孔経分布は、粒子内細孔によるピークを2〜10 nmの範囲内に有し、粒子間細孔によるピークを5〜200 nmの範囲内に有することを特徴とする反射防止膜。
(6) 上記(4) 又は(5) に記載の反射防止膜において、前記粒子内細孔と前記粒子間細孔の容積比が1/2〜1/1であることを特徴とする反射防止膜。
(7) 上記(1)〜(6) のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第3層の空隙率が50〜75%であることを特徴とする反射防止膜。
(8) 上記(1)〜(7) のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第1層の屈折率が1.60〜1.73であることを特徴とする反射防止膜。
(9) 上記(1)〜(8) のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第2層はMgF2及びSiO2からなる群から選ばれた少なくとも1つの材料からなることを特徴とする反射防止膜。
(10) 上記(1)〜(9) のいずれかに記載の反射防止膜において、0°入射光の波長領域450〜600 nmにおける反射率が0.3%以下であり、0°入射光の波長領域400〜650 nmにおける反射率が0.5%以下であることを特徴とする反射防止膜。
(11) 上記(1)〜(10) のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第3層の上にさらに撥水性又は撥水撥油性を有する厚さ0.4〜100 nmのフッ素樹脂層を有することを特徴とする反射防止膜。
(12) 上記(1)〜(11) のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第1層又は第2層は真空蒸着法により形成されることを特徴とする反射防止膜。
(13) 上記(1)〜(12) のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第3層はゾル―ゲル法により形成されることを特徴とする反射防止膜。
(14) 上記(13) に記載の反射防止膜において、前記第3層は(i) 溶媒、酸性触媒、アルコキシシラン、カチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の混合溶液をエージングしてアルコキシシランを加水分解・重縮合させ、(ii) 得られたシリケートを含む酸性ゾルに塩基性触媒を添加することにより、カチオン性界面活性剤を細孔内に有し、非イオン性界面活性剤で表面が被覆されたメソポーラスシリカナノ粒子を含むゾルを調製し、(iii) このゾルを前記第2層にコーティングし、(iv) 乾燥して溶媒を除去し、(v) 焼成してカチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を除去することにより形成されることを特徴とする反射防止膜。
(15) 上記(1)〜(14) のいずれかに記載の反射防止膜を有することを特徴とする光学部品。
(16) 上記(15) に記載の光学部品を有することを特徴とする交換レンズ。
(17) 上記(15) に記載の光学部品を有することを特徴とする撮像装置。
本発明の反射防止膜1が形成された基材3を図1に示す。図1に示す基材3は平板であるが、本発明はこれに限らず、レンズ、プリズム、ライトガイド、フィルム又は回折素子でも良い。基材3の材料は、ガラス、結晶性材料及びプラスチックのいずれでも良い。具体的には、LF5、BK7、BAK1、BAK2、K3、PSK2、SK4、SK5、SK7、SK11、SK12、SK14、SK15、SK16、SK18、KF3、SK6、SK8、BALF2、SSK5、LLF1、LLF2、LLF6、BAF10、BAF11、BAF12、F1、F5、F8、F16、SF2、SF7、KZF2、KZF5、LAK11、LAK12等の光学ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英、青板ガラス、白板ガラス等が挙げられる。
(1) 反射防止膜の構成
反射防止膜1は基材3の表面に形成され、所定の材料又は所定の屈折率及び光学膜厚[屈折率(n)×物理膜厚(d)]を有する第1層〜第3層からなる。すなわち本発明の反射防止膜1は、波長領域400〜700 nmの光において、アルミナを主成分とした光学膜厚25.0〜250.0 nmの緻密層である第1層11と、屈折率1.40〜1.50、光学膜厚100.0〜145.0 nmの緻密層である第2層12と、メソポーラスシリカナノ粒子の集合体からなり、屈折率1.12〜1.20、光学膜厚100.0〜138.5 nmの多孔質層であるの第3層13とを有する。
反射防止膜1の第1層11はアルミナを主成分とする緻密層である。第1層11はアルミナ(酸化アルミニウム)のみからなるのが好ましい。アルミナの純度としては、99%以上が好ましい。
第2層12は、MgF2及びSiO2からなる群から選ばれた少なくとも1つの材料からなる緻密層である。第2層12の屈折率は1.42〜1.48であるのが好ましく、光学膜厚は110.0〜140.0 nmであるのが好ましい。
第3層13はメソポーラスシリカナノ粒子の集合体であり、屈折率が低く、優れた反射防止機能を発揮し得る。第3層(メソポーラスシリカ多孔質層)13の屈折率は、1.13〜1.19であるのが好ましく、光学膜厚は112.5〜138.0 nmであるのが好ましい。また多孔質層の粒子間細孔径は5〜200 nmが好ましく、空隙率は50〜75%が好ましく、54.0〜72.0%がより好ましい。
本発明の反射防止膜は最外層に撥水性又は撥水撥油性を有するフッ素樹脂層を有しても良い。図4に示す反射防止膜2は、基材3の側から第1層21、第2層22及び第3層23を設け、その上にさらにフッ素樹脂層24を設けている。
CF3(CF2)a(CH2)2SiRbXc ・・・(1)
(ただしRはアルキル基であり、Xはアルコキシ基又はハロゲン原子であり、aは0〜7の整数であり、bは0〜2の整数であり、cは1〜3の整数であって、b + c =3である。)により表される化合物が挙げられる。式(1)により表される化合物の具体例として、CF3(CH2)2Si(OCH3)3、CF3(CH2)2SiCl3、CF3(CF2)5(CH2)2Si(OCH3)3、CF3(CF2)5(CH2)2SiCl3、CF3(CF2)7(CH2)2Si(OCH3)3、CF3(CF2)7(CH2)2SiCl3、CF3(CF2)7(CH2)2SiCH3(OCH3)2、CF3(CF2)7(CH2)2SiCH3Cl2が挙げられる。有機ケイ素ポリマーの市販品の例としてはノベックEGC-1720(住友スリーエム製)、XC98-B2472(GE東芝シリコーン製)及び X71-130(信越化学工業製)が挙げられる。
(1) 第1層及び第2層の形成方法
反射防止膜の第1層11及び第2層12は、物理成膜法により形成するのが好ましい。物理成膜法としては、例えば真空蒸着法及びスパッタリング法が挙げられるが、製造コスト及び加工精度を考慮すると真空蒸着法が特に好ましい。真空蒸着法としては、抵抗過熱式、電子ビーム式等が挙げられる。
第3層(メソポーラスシリカ多孔質層)13は、(i) 溶媒、酸性触媒、アルコキシシラン、カチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の混合溶液をエージングしてアルコキシシランを加水分解・重縮合させ、(ii) 得られたシリケートを含む酸性ゾルに塩基性触媒を添加することにより、カチオン性界面活性剤を細孔内に有し、非イオン性界面活性剤で表面が被覆されたメソポーラスシリカナノ粒子(「界面活性剤−メソポーラスシリカナノ複合粒子」と呼ぶ。)を含むゾルを調製し、(iii) このゾルを第2層12にコーティングし、(iv) 乾燥して溶媒を除去し、(v) 焼成してカチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を除去することにより得られる。
(a-1) アルコキシシラン
アルコキシシランはモノマーでもオリゴマーでも良い。アルコキシシランモノマーはアルコキシル基を3つ以上有するのが好ましい。アルコキシル基を3つ以上有するアルコキシシランを出発原料とすることにより、均一性に優れたメソポーラスシリカ多孔質層が得られる。アルコキシシランモノマーの具体例としてはメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラプロポキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランが挙げられる。アルコキシシランオリゴマーとしては上記モノマーの重縮合物が好ましい。アルコキシシランオリゴマーはアルコキシシランモノマーの加水分解・重縮合により得られる。アルコキシシランオリゴマーの具体例として、一般式RSiO1.5(Rは有機官能基を示す。)により表されるシルセスキオキサンが挙げられる。
(i) カチオン性界面活性剤
カチオン性界面活性剤の具体例としてはハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム、ハロゲン化アルキルトリエチルアンモニウム、ハロゲン化ジアルキルジメチルアンモニウム、ハロゲン化アルキルメチルアンモニウム、ハロゲン化アルコキシトリメチルアンモニウムが挙げられる。ハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウムとしては、例えば塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムが挙げられる。ハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウムとしては、例えば塩化n-ヘキサデシルトリメチルアンモニウムが挙げられる。ハロゲン化ジアルキルジメチルアンモニウムとしては、例えば塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウムが挙げられる。ハロゲン化アルキルメチルアンモニウムとしては、例えば塩化ドデシルメチルアンモニウム、塩化セチルメチルアンモニウム、塩化ステアリルメチルアンモニウム、塩化ベンジルメチルアンモニウムが挙げられる。ハロゲン化アルコキシトリメチルアンモニウムとしては、例えば塩化オクタデシロキシプロピルトリメチルアンモニウムが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えばエチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが挙げられる。エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマーとしては、例えば式:RO(C2H4O)a-(C3H6O)b-(C2H4O)cR(但し、a及びcはそれぞれ10〜120を表し、bは30〜80を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を表す)で表されるものが挙げられる。このブロックコポリマーの市販品として、例えばPluronic(登録商標、BASF社)が挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルが挙げられる。
(i) 酸性触媒
酸性触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸及びギ酸、酢酸等の有機酸が挙げられる。
塩基性触媒としては、例えばアンモニア、アミン、NaOH及びKOHが挙げられる。アミンの好ましい例としてアルコールアミン及びアルキルアミン(例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、n-ブチルアミン、n-プロピルアミン)が挙げられる。
溶媒としては純水が好適に用いられる。
(b-1) 酸性条件での加水分解・重縮合
溶媒に酸性触媒を添加して酸性溶液を調製し、酸性溶液にカチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を添加して酸性混合液を調製する。この酸性混合液にアルコキシシランを添加し、加水分解・重縮合する。その際、酸性混合液のpHは約2であるのが好ましい。これにより、アルコキシシランのシラノール基の等電点のpHが約2であるので、シラノール基は酸性混合液中で安定的に存在できる。溶媒/アルコキシシランのモル比は30〜300であるのが好ましい。このモル比が30未満であるとアルコキシシランの重合度が高すぎ、300超であるとアルコキシシランの重合度が低すぎる。
得られた酸性ゾルに塩基性触媒を添加して塩基性にし、さらに加水分解・重縮合させる。塩基性ゾルのpHは9〜12であるのが好ましい。塩基性触媒を添加することにより、カチオン性界面活性剤ミセルの周囲にシリケート骨格が形成され、規則的な六方配列が成長することによりシリカとカチオン性界面活性剤とが複合した粒子が形成される。この複合粒子は成長に伴って表面の有効電荷が減少するので、表面に非イオン性界面活性剤が吸着する。その結果、カチオン性界面活性剤を細孔内に有し、非イオン性界面活性剤で表面が被覆された界面活性剤−メソポーラスシリカナノ複合粒子(粒子形状は図2を参照されたい。)を含むゾルが得られる[例えば今井宏明,「化学工業」,化学工業社,2005年9月,第56巻,第9号,pp.688-693]。
界面活性剤−メソポーラスシリカナノ複合粒子を含むゾルを第2層の表面にコーティングする。コーティング方法としては、例えばスピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、フローコート法、バーコート法、リバースコート法、フレキソ法、グラビアコート法、印刷法及びこれらを併用する方法が挙げられる。得られる多孔質層の厚さはスピンコート法における基材の回転速度、ディッピング法における引き上げ速度、塗布液の濃度等により調節できる。スピンコート法における基材の回転速度は500〜10,000 rpmであるのが好ましい。
塗布したゾルを乾燥して溶媒を揮発させる。乾燥条件は特に制限されず、基材3、第1層及び第2層の耐熱性等に応じて適宜決めることができる。乾燥は自然乾燥でも良く、50〜200℃で15分〜1時間熱処理しても良い。
乾燥した膜を焼成してカチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を除去することにより、メソポーラスシリカ多孔質層13を形成する。焼成温度は300℃〜500℃であるのが好ましい。焼成温度は300℃未満であると焼成が不十分であり、焼成温度が500℃超であると反射防止膜1の屈折率が1.20を超える。焼成温度は350℃〜450℃であるのがより好ましい。焼成時間は1〜6時間であるのが好ましく、2〜4時間であるのがより好ましい。
本発明の反射防止膜は反射防止特性及び耐擦傷性に優れており、本発明の反射防止膜を有する光学部品は一眼レフカメラ用交換レンズや一眼レフカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置に有用である。
実施例1の反射防止膜1を表1の層構成に従って形成した。各層の屈折率は波長550 nmの光に対する屈折率とする。各層の形成手順を以下に示す。
LF5からなる光学レンズの表面に、表1に示す構成の緻密層からなる第1層及び第2層の反射防止膜を図7に示す装置を用いて電子ビーム式の真空蒸着法により形成した。ここで、蒸着における条件は、初期真空度を1.2×10−5Torr、基材温度を230℃とした。
pH2の塩酸(0.01N)40 gに、塩化n-ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(関東化学株式会社製)1.21 g(0.088 mol/L)、及びブロックコポリマーHO(C2H4O)106-(C3H6O)70-(C2H4O)106H(商品名「Pluronic F127」、Sigma-Aldrich社)4.32 g(0.008 mol/L)を添加し、23℃で1時間撹拌し、テトラエトキシシラン(関東化学株式会社製)4.00 g(0.45 mol/L)を添加し、23℃で3時間撹拌した後、28質量%アンモニア水3.94 g(1.51 mol/L)を添加してpHを11とし、23℃で0.5時間撹拌した。得られた界面活性剤−メソポーラスシリカナノ複合粒子の溶液を、第2層の表面にスピンコート法により塗布し、80℃で0.5時間乾燥した後、400℃で3時間焼成した。
上記ブロックコポリマー「Pluronic F127」を2.14 g(0.004 mol/L)添加した以外実施例1と同様にして、表2の層構成に従って実施例2の反射防止膜を形成した。最外層に接する媒質を空気とし、得られた反射防止膜の特性を実施例1と同様に測定した。第3層の比V1/V2は1/1.7であった。また得られた反射防止膜の最外表面は優れた耐擦傷性を有していた。
3・・・基材
Claims (17)
- 基材上に、第1層〜第3層を前記基材側からこの順に積層してなる反射防止膜であって、波長領域400〜700 nmの光において、
前記基材の屈折率が1.53以上1.60未満であり、
前記第1層がアルミナを主成分とした光学膜厚25.0〜250.0 nmの緻密層であり、
前記第2層が屈折率1.40〜1.50、光学膜厚100.0〜145.0 nmの緻密層であり、
前記第3層がメソポーラスシリカナノ粒子の集合体からなり、屈折率1.12〜1.20、光学膜厚100.0〜138.5 nmの多孔質層であることを特徴とする反射防止膜。 - 請求項1に記載の反射防止膜において、前記メソポーラスシリカナノ粒子の平均粒径が200 nm以下であることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1又は2に記載の反射防止膜において、前記メソポーラスシリカナノ粒子がヘキサゴナル構造を有することを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第3層の孔経分布が二つのピークを有することを特徴とする反射防止膜。
- 請求項4に記載の反射防止膜において、前記第3層の孔経分布は、粒子内細孔によるピークを2〜10 nmの範囲内に有し、粒子間細孔によるピークを5〜200 nmの範囲内に有することを特徴とする反射防止膜。
- 請求項4又は5に記載の反射防止膜において、前記粒子内細孔と前記粒子間細孔の容積比が1/2〜1/1であることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第3層の空隙率が50〜75%であることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第1層の屈折率が1.60〜1.73であることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第2層はMgF2及びSiO2からなる群から選ばれた少なくとも1つの材料からなることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の反射防止膜において、0°入射光の波長領域450〜600 nmにおける反射率が0.3%以下であり、0°入射光の波長領域400〜650 nmにおける反射率が0.5%以下であることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第3層の上にさらに撥水性又は撥水撥油性を有する厚さ0.4〜100 nmのフッ素樹脂層を有することを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第1層又は第2層は真空蒸着法により形成されることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の反射防止膜において、前記第3層はゾル―ゲル法により形成されることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項13に記載の反射防止膜において、前記第3層は(i) 溶媒、酸性触媒、アルコキシシラン、カチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の混合溶液をエージングしてアルコキシシランを加水分解・重縮合させ、(ii) 得られたシリケートを含む酸性ゾルに塩基性触媒を添加することにより、カチオン性界面活性剤を細孔内に有し、非イオン性界面活性剤で表面が被覆されたメソポーラスシリカナノ粒子を含むゾルを調製し、(iii) このゾルを前記第2層にコーティングし、(iv) 乾燥して溶媒を除去し、(v) 焼成してカチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を除去することにより形成されることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜14のいずれかに記載の反射防止膜を有することを特徴とする光学部品。
- 請求項15に記載の光学部品を有することを特徴とする交換レンズ。
- 請求項15に記載の光学部品を有することを特徴とする撮像装置。
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