JP5243065B2 - 反射防止膜及び光学素子 - Google Patents
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Description
反射防止膜は光学基材(単に基材という)の表面に形成される。第一の反射防止膜はメソポーラスシリカ多孔質膜からなり、第二の反射防止膜は基材側から順に形成された緻密膜及びメソポーラスシリカ多孔質膜からなる。
図1は、基材1の表面に形成された第一の反射防止膜2を示す。第一の反射防止膜2はメソポーラスシリカ多孔質膜20からなる。図1に示す例では平板を基材1としているが、本発明はこれに限定されず、レンズ、プリズム、ライトガイド、フィルム又は回折素子でも良い。基材1の材料は、ガラス、結晶性材料及びプラスチックのいずれでも良い。基材1の材料の具体例として、BK7、LASF01、LASF016、LAK14、SF5等の光学ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英、青板ガラス、白板ガラス等が挙げられる。これらの基材1の屈折率は1.45〜1.85の範囲内である。
図4は、第二の反射防止膜の一例を示す。第二の反射防止膜2は、基材1側から順に形成された緻密膜21及びメソポーラスシリカ多孔質膜20からなる。メソポーラスシリカ多孔質膜20は上記と同じでよい。
(1) メソポーラスシリカ多孔質膜の形成
メソポーラスシリカ多孔質膜は、(i) 溶媒、酸性触媒、アルコキシシラン、カチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の混合溶液をエージングしてアルコキシシランを加水分解・重縮合させ、(ii) 得られたシリケートを含む酸性ゾルに塩基性触媒を添加することにより、非イオン性界面活性剤で被覆され、かつカチオン性界面活性剤を細孔内に有するメソポーラスシリカナノ粒子(以下「界面活性剤−メソポーラスシリカナノ粒子複合体」とよぶことがある)の溶液(ゾル)を調製し、(iii) ゾルを基材又は緻密膜表面にコーティングし、(iv) 乾燥して溶媒を除去し、(v) 焼成してカチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を除去することにより形成することができる。
(a-1) アルコキシシラン
アルコキシシランはモノマーでも、オリゴマーでも良い。アルコキシシランモノマーはアルコキシル基を3つ以上有するのが好ましい。アルコキシル基を3つ以上有するアルコキシシランを出発原料とすることにより、優れた均一性を有するメソポーラスシリカ多孔質膜が得られる。アルコキシシランモノマーの具体例としてはメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラプロポキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等が挙げられる。アルコキシシランオリゴマーとしては、上述のモノマーの重縮合物が好ましい。アルコキシシランオリゴマーはアルコキシシランモノマーの加水分解・重縮合により得られる。アルコキシシランオリゴマーの具体例として、一般式RSiO1.5(ただしRは有機官能基を示す。)により表されるシルセスキオキサンが挙げられる。
(i) カチオン性界面活性剤
カチオン性界面活性剤としては、ハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム、ハロゲン化アルキルトリエチルアンモニウム、ハロゲン化ジアルキルジメチルアンモニウム、ハロゲン化アルキルメチルアンモニウム、ハロゲン化アルコキシトリメチルアンモニウム等が挙げられる。ハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウムとして、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。ハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウムとして、塩化n-ヘキサデシルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。ハロゲン化ジアルキルジメチルアンモニウムとして、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム等が挙げられる。ハロゲン化アルキルメチルアンモニウムとして、塩化ドデシルメチルアンモニウム、塩化セチルメチルアンモニウム、塩化ステアリルメチルアンモニウム、塩化ベンジルメチルアンモニウム等が挙げられる。ハロゲン化アルコキシトリメチルアンモニウムとして、塩化オクタデシロキシプロピルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤として、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等が挙げられる。エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマーとして、例えば式:RO(C2H4O)a-(C3H6O)b-(C2H4O)cR(但し、a及びcはそれぞれ10〜120を表し、bは30〜80を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を表す)で表されるものが挙げられる。このブロックコポリマーの市販品として、例えばPluronic(登録商標、BASF社)が挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルとして、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等が挙げられる。
(i) 酸性触媒
酸性触媒の例として、塩化水素酸(塩酸)、硫酸、硝酸等の無機酸やギ酸、酢酸等の有機酸が挙げられる。
塩基性触媒の例としてアンモニア、アミン、NaOH及びKOHが挙げられる。好ましいアミンの例としてアルコールアミン及びアルキルアミン(例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、n-ブチルアミン、n-プロピルアミン等)が挙げられる。
溶媒としては純水を用いる。
(b-1) 酸性条件での加水分解・重縮合
純水に酸性触媒を添加して酸性溶液を調製し、カチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を添加し混合液を調製した後、アルコキシシランを添加し、加水分解・重縮合する。酸性溶液のpHは約2とするのが好ましい。アルコキシシランのシラノール基の等電点は約pH2であるので、pH2付近では酸性溶液中でシラノール基が安定的に存在する。溶媒/アルコキシシランのモル比は30〜300にするのが好ましい。このモル比を30未満とすると、アルコキシシランの重合度が高くなり過ぎる。一方300超とすると、アルコキシシランの重合度が低くなり過ぎる。
得られた酸性ゾルに、塩基性触媒を添加して溶液を塩基性にし、さらに加水分解・重縮合し、反応を完結させる。これにより平均粒径が200 nm以下のメソポーラスシリカナノ粒子が得られる。溶液のpHは9〜12となるように調整するのが好ましい。
界面活性剤−メソポーラスシリカナノ粒子複合体の溶液(ゾル)を基材の表面にコーティングする。ゾルのコーティング方法として、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、フローコート法、バーコート法、リバースコート法、フレキソ法、グラビアコート法、印刷法及びこれらを併用する方法等が挙げられる。得られる多孔質膜の厚さは、例えば、スピンコート法における基材回転速度やディッピング法における引き上げ速度の調整、塗布液の濃度の調整等により制御することができる。スピンコート法における基材回転速度は、例えば約500〜約10,000 rpmとするのが好ましい。
塗布したゾルから溶媒を揮発させる。塗布膜の乾燥条件は特に制限されず、基材の耐熱性等に応じて適宜選択すればよい。自然乾燥してもよいし、50〜200℃の温度で15分〜1時間熱処理して乾燥を促進してもよい。
乾燥した膜を焼成してカチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を除去することにより、メソポーラスシリカ多孔質膜を形成する。焼成温度は300℃以上〜500℃以下が好ましい。焼成温度を500℃超とすると、屈折率が1.10超となる恐れがある。焼成温度の上限は450℃以下がより好ましい。焼成温度の下限は350℃とするのがより好ましい。焼成時間は1〜6時間が好ましく、2〜4時間がより好ましい。焼成中にメソポーラスシリカ粒子同士の結合及びメソポーラスシリカ粒子と基材との結合が強くなるので、基材に対する密着性及び耐クラック性が向上する。
無機層は真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着法、熱CVD、プラズマCVD、光CVD等の化学蒸着法等により形成することができる。
pH2の塩酸(0.01N)40 gに、塩化n-ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(関東化学株式会社製)1.21 g(0.088 mol/L)、及びブロックコポリマーHO(C2H4O)106-(C3H6O)70-(C2H4O)106H(商品名「Pluronic F127」、Sigma-Aldrich社)7.58 g(0.014 mol/L)を添加し、23℃で1時間撹拌し、テトラエトキシシラン(関東化学株式会社製)4.00 g(0.45 mol/L)を添加し、23℃で3時間撹拌した後、28質量%アンモニア水3.94 g(1.51 mol/L)を添加してpHを11とし、23℃で0.5時間撹拌した。得られた界面活性剤−メソポーラスシリカナノ粒子複合体の溶液を、屈折率が1.518のBK7ガラスからなる平板(φ30 mm)の表面にスピンコート法により塗布し、80℃で0.5時間乾燥した後、400℃で3時間焼成した。得られた反射防止膜の特性を表1に示す。屈折率及び物理膜厚の測定には、レンズ反射率測定機(型番:USPM-RU、オリンパス株式会社製)を使用した。
上記ブロックコポリマーの濃度を0.016 mol/Lとした以外実施例1と同様にして、界面活性剤−メソポーラスシリカナノ粒子複合体の溶液を調製した。この溶液を用いた以外実施例1と同様にして、屈折率が1.700のLAK14からなる平板(φ30mm)の表面にメソポーラスシリカ多孔質膜を形成した。得られた反射防止膜の特性を表1に示す。
電子ビーム式の蒸着源を有する装置を用いて、真空蒸着法により上記BK7ガラス(屈折率1.518)の表面に、物理膜厚が93 nmのフッ化マグネシウム層(屈折率1.388)を形成した(光学膜厚:130 nm)。このフッ化マグネシウム緻密膜上に、実施例1と同様にしてメソポーラスシリカ多孔質膜を形成した。得られた反射防止膜の層構成及び特性を表1に示す。
上記装置を用いて、真空蒸着法により上記LAK14ガラス平板(屈折率:1.700)の表面に、物理膜厚が93 nmのフッ化マグネシウム層(屈折率1.388)を形成した(光学膜厚130nm)。このフッ化マグネシウム緻密膜上に、実施例2と同様にしてメソポーラスシリカ多孔質膜を形成した。得られた反射防止膜の層構成及び特性を表1に示す。
上記BK7ガラス平板(屈折率:1.518)の表面に、表1に示す構成になるように、上記装置を用いて真空蒸着法により多層の緻密膜を形成した。得られた多層の緻密膜上に、実施例1と同様にしてメソポーラスシリカ多孔質膜を形成した。
上記LAK14ガラス平板(屈折率:1.700)の表面に、表1に示す構成になるように、上記装置を用いて真空蒸着法により多層の緻密膜を形成した。得られた多層の緻密膜上に、実施例2と同様にしてメソポーラスシリカ多孔質膜を形成した。
上記装置を用いて、真空蒸着法により上記BK7ガラス平板(屈折率1.518)の表面に、物理膜厚が100 nm(光学膜厚139 nm)のフッ化マグネシウム層(屈折率1.388)を形成することにより反射防止膜を作製した。得られた反射防止膜の特性を表1に示す。
上記装置を用いて、真空蒸着法により上記LAK14ガラス平板(屈折率1.700)の表面に、物理膜厚が99 nm(光学膜厚137 nm)のフッ化マグネシウム層(屈折率1.388)を形成することにより反射防止膜を作製した。得られた反射防止膜の特性を表1に示す。
上記BK7ガラス平板(屈折率1.518)の表面に、表1に示す構成になるように、上記装置を用いて真空蒸着法により多層の緻密膜を形成することにより反射防止膜を作製した。
上記LAK14ガラス平板(屈折率:1.700)の表面に、表1に示す構成になるように、上記装置を用いて真空蒸着法により多層の緻密膜を形成することにより反射防止膜を作製した。
特開2006-215542号の実施例1と同様にして、上記BK7ガラス平板の表面にMgF2層及びシリカエアロゲル多孔質層からなる反射防止膜を形成した。得られた反射防止膜の特性を表1に示す。
実施例1〜6及び比較例1〜5の反射防止膜について、380〜780 nmの波長域の0°の入射角の光線の分光反射率をレンズ反射率測定機(型番:USPM-RU、オリンパス株式会社製)を用いて測定した。また比較例6として上記BK7ガラス平板(屈折率:1.518)のみ、比較例7として上記LAK14ガラス平板(屈折率:1.700)のみについても同様にして分光反射率を測定した。結果を図7〜10に示す。実施例1〜6の反射防止膜は、0°の入射角の光線に対する分光反射率が5%以下であり、特に実施例1及び3〜6の反射防止膜は、分光反射率がほぼ2%以下であった。これに対して比較例1〜4では緻密質のみの反射防止膜を形成しているので、緻密質及びメソポーラスシリカ多孔質膜からなる実施例3〜6の反射防止膜に比較して分光反射率が劣っていた。比較例5の反射防止膜はシリカエアロゲル多孔質層(屈折率1.20)を有するので、緻密質及びメソポーラスシリカ多孔質膜(屈折率1.088及び1.091)からなる実施例3〜6の反射防止膜に比較して分光反射率が劣っていた。比較例6,7では反射防止膜を形成していないので、反射防止膜を有する実施例1〜6に比較して明らかに分光反射率が劣っていた。
実施例1及び2の反射防止膜について、自動非表面積・細孔分布測定装置「トライスター3000」(株式会社島津製作所)で窒素ガスの等温脱着曲線を求め、これをBJH法で解析してlog微分細孔容積分布による孔径分布曲線を求めた。結果を図11に示す。
2・・・反射防止膜
20・・・メソポーラスシリカ多孔質膜
200・・・メソポーラスシリカナノ粒子
200a・・・メソ孔
200b・・・シリカ骨格
21,210,211,212,213,214・・・緻密膜
Claims (12)
- 基材の表面に形成されたメソポーラスシリカナノ粒子が集合してなるメソポーラスシリカ多孔質膜からなり、
前記メソポーラスシリカ多孔質膜は、(i) 溶媒、酸性触媒、アルコキシシラン、カチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含み、前記非イオン性界面活性剤/前記アルコキシシランのモル比が2.5×10 -2 〜5×10 -2 である混合溶液をエージングしてアルコキシシランを加水分解・重縮合させ、(ii) 得られたシリケートを含む酸性ゾルに塩基性触媒を添加することにより、前記非イオン性界面活性剤で被覆され、かつ前記カチオン性界面活性剤を細孔内に有するメソポーラスシリカナノ粒子の溶液を調製し、(iii) 得られた溶液を前記基材の表面にコーティングし、(iv) 乾燥して前記溶媒を除去し、(v) 焼成して前記カチオン性界面活性剤及び前記非イオン性界面活性剤を除去してなり、
前記メソポーラスシリカナノ粒子はメソ孔がヘキサゴナル状に規則的に配列したヘキサゴナル構造を有し、
前記メソポーラスシリカ多孔質膜は窒素吸着法により求めた孔径分布曲線が二つのピークを有する構造を有し、前記孔径分布曲線において、粒子内細孔径によるピークが2〜10 nmの範囲内にあり、粒子間細孔径によるピークが5〜200 nmの範囲内にあり、
前記メソポーラスシリカ多孔質膜の屈折率は1.10以下であることを特徴とする反射防止膜。 - 基材の表面に順に形成された緻密膜及びメソポーラスシリカ多孔質膜からなり、前記メソポーラスシリカ多孔質膜がメソポーラスシリカナノ粒子の集合体からなり、
前記メソポーラスシリカ多孔質膜は、(1) 蒸着法により無機材料からなる単層又は多層の緻密膜を前記基材の表面に形成した後、(2)(i) 溶媒、酸性触媒、アルコキシシラン、カチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含み、前記非イオン性界面活性剤/前記アルコキシシランのモル比が2.5×10 -2 〜5×10 -2 である混合溶液をエージングしてアルコキシシランを加水分解・重縮合させ、(ii) 得られたシリケートを含む酸性ゾルに塩基性触媒を添加することにより、前記非イオン性界面活性剤で被覆され、かつ前記カチオン性界面活性剤を細孔内に有するメソポーラスシリカナノ粒子の溶液を調製し、(iii) 得られた溶液を前記単層又は多層の緻密膜の表面にコーティングし、(iv) 乾燥して前記溶媒を除去し、(v) 焼成して前記カチオン性界面活性剤及び前記非イオン性界面活性剤を除去してなり、
前記メソポーラスシリカナノ粒子はメソ孔がヘキサゴナル状に規則的に配列したヘキサゴナル構造を有し、
前記メソポーラスシリカ多孔質膜は窒素吸着法により求めた孔径分布曲線が二つのピークを有する構造を有し、前記孔径分布曲線において、粒子内細孔径によるピークが2〜10 nmの範囲内にあり、粒子間細孔径によるピークが5〜200 nmの範囲内にあり、
前記メソポーラスシリカ多孔質膜の屈折率は1.10以下であることを特徴とする反射防止膜。 - 請求項2に記載の反射防止膜において、前記緻密膜は単層であり、屈折率が前記基材から前記メソポーラスシリカ多孔質膜まで順に小さくなっていることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項2に記載の反射防止膜において、前記緻密膜は多層であり、屈折率の異なる複数の膜を組合せてなることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止膜において、前記粒子内細孔と前記粒子間細孔との細孔容積比が1/15以上〜1/2未満であることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止膜において、前記メソポーラスシリカ多孔質膜の物理膜厚が15〜500 nmであることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の反射防止膜において、前記メソポーラスシリカ多孔質膜の空隙率が75〜90%であることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の反射防止膜において、前記カチオン性界面活性剤として塩化n-ヘキサデシルトリメチルアンモニウムを用い、前記非イオン性界面活性剤として式:RO(C2H4O)a-(C3H6O)b-(C2H4O)cR(但し、a及びcはそれぞれ10〜120を表し、bは30〜80を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を表す)で表されるブロックコポリマーを用いることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の反射防止膜において、前記酸性触媒として塩酸を用い、前記塩基性触媒としてアンモニアを用い、前記アルコキシシランとしてテトラエトキシシランを用いることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の反射防止膜において、前記カチオン性界面活性剤/前記非イオン性界面活性剤のモル比を4〜8とすることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の反射防止膜において、前記焼成を500℃以下の温度で行うことを特徴とする反射防止膜。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の反射防止膜を、光学基材の表面に有することを特徴とする光学素子。
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