JP2010053027A - 水硬性材料用収縮低減剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の水硬性材料用収縮低減剤組成物は、下記A成分およびB成分を含有し、該A成分と該B成分の比率が固形分換算での重量比でA成分/B成分=99.9/0.1〜55/45である。
A成分:トリメチロールエタンのアルキレンオキシド付加物、トリメチロールプロパンのアルキレンオキシド付加物、1,3,5−ペンタトリオールのアルキレンオキシド付加物、4価以上の多価アルコールのアルキレンオキシド付加物、ポリアルキレンイミンから選ばれる少なくとも1種。
B成分:ポリオキシアルキレン系重合体。
【選択図】なし
Description
下記A成分およびB成分を含有し、該A成分と該B成分の比率が固形分換算での重量比でA成分/B成分=99.9/0.1〜55/45である。
A成分:トリメチロールエタンのアルキレンオキシド付加物、トリメチロールプロパンのアルキレンオキシド付加物、1,3,5−ペンタトリオールのアルキレンオキシド付加物、4価以上の多価アルコールのアルキレンオキシド付加物、ポリアルキレンイミンから選ばれる少なくとも1種。
B成分:ポリオキシアルキレン系重合体。
本発明の水硬性材料用収縮低減剤組成物は、下記A成分およびB成分を含有する。
A成分:トリメチロールエタンのアルキレンオキシド付加物、トリメチロールプロパンのアルキレンオキシド付加物、1,3,5−ペンタトリオールのアルキレンオキシド付加物、4価以上の多価アルコールのアルキレンオキシド付加物、ポリアルキレンイミンから選ばれる少なくとも1種。
B成分:ポリオキシアルキレン系重合体。
(b)上記(a)で示したポリアルキレンイミンに含まれる活性水素含有アミノ基に対してアルキレンオキシドを付加重合した、ポリエーテル鎖を有するポリアルキレンイミン。特に、上記アミノ基の活性水素の当量を超えるアルキレンオキシドを付加重合した、ポリエーテル鎖を有するポリアルキレンイミンが好ましい。上記ポリアルキレンイミンとしては、ポリエチレンイミンが好ましい。上記アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシドが好ましい。
(c)上記(a)で示したポリアルキレンイミンに含まれる窒素原子の一部あるいは全てに、
(i)アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸などの不飽和カルボン酸、
(ii)上記カルボン酸と炭素数1〜20のアルコールとのモノもしくはジエステル、
(iii)上記カルボン酸と炭素数1〜30のアルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキシドを1〜300モル付加させたアルコキシ(ポリ)アルキレングリコールとのモノもしくはジエステル、
をMichael付加させた、カルボキシル基あるいはエステル基を有するポリアルキレンイミン。上記不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸が好ましい。上記(a)で示したポリアルキレンイミンとしては、ポリエチレンイミンが好ましい。
(i)エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどの(ポリ)アルキレンポリアミン;このような(ポリ)アルキレンポリアミンに含まれる活性水素含有アミノ基に対してアルキレンオキシドを付加重合して得られる、ポリエーテル鎖を有する(ポリ)アルキレンポリアミン;
(ii)ポリアルキレンイミンおよび/またはポリアルキレンポリアミンと硫酸、リン酸、アジピン酸などの多塩基酸との縮合によって得られるポリアミドポリアミン;ポリアルキレンイミンおよび/またはアルキレンイミンと尿素との縮合によって得られるポリウレアポリアミン;アルキレンイミンと無水フタル酸などの酸無水物との共重合によって得られるポリアミドポリエステルポリアミン;アリルアミン、ジアリルアミン、および/またはその塩酸塩の重合によって得られるポリアリルアミン;ジアリルアミンおよび/またはその塩酸塩と二酸化硫黄との共重合によって得られるポリジアリルアミン−二酸化硫黄共重合体;ジアリルアミンおよび/またはその塩酸塩とマレイン酸との共重合によって得られるジアリルアミン−マレイン酸共重合体;これらの各共重合体に含まれる活性水素含有アミノ基に対してアルキレンオキシドを付加重合した、ポリエーテル鎖を有するポリアミドポリアミン、ポリウレアポリアミン、ポリアミドポリエステルポリアミン、ポリジアリルアミン−二酸化硫黄共重合体、およびジアリルアミン−マレイン酸共重合体;
(iii)(ジ)メチルアミン、(ジ)エチルアミン、(ジ)プロピルアミン、(ジ)ブチルアミン、(ジ)ペンチルアミン、(ジ)ヘキシルアミン、(ジ)ヘプチルアミン、(ジ)オクチルアミン、(ジ)ノニルアミン、(ジ)デカアミン、(ジ)ウンデカアミン、(ジ)ドデカアミン等の、炭素数1〜12の直鎖または分岐アルキル基を有する1級アミン;異なる種類のアルキル基が混合された2級アミン類;炭素数6〜12のフェニル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキル基、(アルキル)フェニル基で置換されたフェニル基、ナフチル基等のベンゼン環を有する芳香族基、炭素数2〜12のアルケニル基、または炭素数2〜12のアルキニル基を有する、1級または2級アミン類;N−メチル(ジ)エタノールアミン、N−エチル(ジ)エタノールアミン、N−プロピル(ジ)エタノールアミン、N−ブチル(ジ)エタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンに含まれる活性水素含有アミノ基および/または水酸基に対してアルキレンオキシドを付加重合したポリエーテル鎖を有するアミン類;
などが挙げられる。
使用カラム:東ソー社製TSKguardcolumn SWXL+TSKge1 G4000SWXL+G3000SWXL+G2000SWXL
溶離液:水10999g、アセトニトリル6001gの混合溶媒に酢酸ナトリウム三水和物115.6gを溶かし、更に30%水酸化ナトリウム水溶液でpH6.0に調整した溶離液溶液を用いる。
打込み量:0.5%溶離液溶液100μL
溶離液流速:0.8mL/min
カラム温度:40℃
標準物質:ポリエチレングリコール、重量平均分子量(Mw)272500、219300、85000、46000、24000、12600、4250、7100、1470。
検量線次数:三次式
検出器:日本Waters社製 410 示差屈折検出器
解析ソフト:日本Waters社製 MILLENNIUM Ver.3.21
(1)燈油、流動パラフィン等の鉱油系消泡剤:
(2)動植物油、ごま油、ひまし油、これらのアルキレンオキシド付加物等の油脂系消泡剤:
(3)オレイン酸、ステアリン酸、これらのアルキレンオキシド付加物等の脂肪酸系消泡剤:
(4)グリセリンモノリシノレート、アルケニルコハク酸誘導体、ソルビトールモノラウレート、ソルビトールトリオレエート、天然ワックス等の脂肪酸エステル系消泡剤:
(5)(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン付加物等のポリオキシアルキレン類;ジエチレングリコールヘプチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン2−エチルヘキシルエーテル、炭素原子数12〜14の高級アルコールへのオキシエチレンオキシプロピレン付加物等の(ポリ)オキシアルキルエーテル類;ポリオキシプロピレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等の(ポリ)オキシアルキレン(アルキル)アリールエーテル類;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール,3−メチル−1−ブチン−3−オール等のアセチレンアルコールにアルキレンオキシドを付加重合させたアセチレンエーテル類;ジエチレングリコールオレイン酸エステル、ジエチレングリコールラウリル酸エステル、エチレングリコールジステアリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリオレイン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシプロピレンメチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシルフェノールエーテル硫酸ナトリウム等の(ポリ)オキシアルキレンアルキル(アリール)エーテル硫酸エステル塩類;(ポリ)オキシエチレンステアリルリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸エステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミン等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルアミン類;ポリオキシアルキレンアミド;等のオキシアルキレン系消泡剤:
(6)オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、アセチレンアルコール、グリコール類等のアルコール系消泡剤:
(7)アクリレートポリアミン等のアミド系消泡剤:
(8)リン酸トリブチル、ナトリウムオクチルホスフェート等のリン酸エステル系消泡剤:
(9)アルミニウムステアレート、カルシウムオレエート等の金属石鹸系消泡剤:
(10)ジメチルシリコーン油、シリコーンペースト、シリコーンエマルジョン、有機変性ポリシロキサン(ジメチルポリシロキサン等のポリオルガノシロキサン)、フルオロシリコーン油等のシリコーン系消泡剤:
が挙げられる。
コンクリート物性評価に用いる各成分の固形分測定は下記のように行った。
1.アルミ皿を精秤した。
2.精秤したアルミ皿上に固形分を測定する成分を載せて精秤した。
3.窒素雰囲気下、130℃に調温した乾燥機内に、上記2で精秤した成分を1時間入れた。
4.1時間後、上記成分を乾燥機から取り出し、デシケーター内で15分間放冷した。
5.15分後、乾燥後の上記成分をデシケーターから取り出し、アルミ皿と乾燥後の上記成分を精秤した。
6.下記式により、固形分を算出した。
固形分(%)={〔(上記5の精秤で得られた重量)−(上記1の精秤で得られた重量)〕/〔(上記2の精秤で得られた重量)−(上記1の精秤で得られた重量)〕}×100
≪フレッシュコンクリートのスランプ値、空気量の評価≫
得られたフレッシュコンクリートについて、スランプ値、空気量を以下の方法により評価した。
スランプ値:JIS A 1101−1998
空気量 :JIS A 1128−1998
得られたフレッシュコンクリートをゲージピン付の10×10×40cmの供試体型枠に入れ、2日間20℃にて封緘養生後脱型し、さらに5日間20℃の静水中で水中養生した後、乾燥収縮低減性の評価を開始した。
乾燥収縮低減性の評価は、JIS A 1129−3(モルタル及びコンクリートの長さ変化試験方法 第3部:ダイヤルゲージ方法)に準拠して実施した。
静水中で5日間養生した供試体の表面の水を紙タオルでふき取った後、直ちに測長し、この時点の長さを基準とした。その後、温度20℃、湿度60%に設定した恒温恒湿室内に保存し、適時測長した。この際、長さ変化比は、下記式で示されるように、収縮低減剤(A成分)を含まないコンクリート(基準コンクリート)の収縮量に対する、収縮低減剤(A成分)を添加したコンクリートの収縮量の比とした。値が小さいほど収縮を低減できることを示す。
長さ変化比={(収縮低減剤添加コンクリートの収縮量)/(基準コンクリートの収縮量)}×100
得られたフレッシュコンクリートを圧縮強度評価用の供試体型枠(直径10cm、高さ20cm)に入れ、密閉して20℃で保管し、初期養生を行った。1日後に脱型し、20℃で水中養生を行い、材齢7日および28日時点で圧縮強度の測定をJIS A 1108に準拠して実施した。この際、圧縮強度比は、下記式で示されるように、収縮低減剤(A成分)を含まないコンクリート(基準コンクリート)の圧縮強度に対する、収縮低減剤(A成分)を添加したコンクリートの圧縮強度の比とし、値が大きいほど、圧縮強度の低下が抑制されることを示す。
圧縮強度比
={(収縮低減剤添加コンクリートの圧縮強度)/(基準コンクリートの圧縮強度)}×100
AE剤および消泡剤を用いて所定の空気量(5.0±0.5%)のコンクリートを混練した後、6mm以上の骨材を取り除いたモルタルについてエアボイドアナライザー(AVA;商品名、ジャーマンインストゥルメンツ社製)にて耐凍結融解性の指標となる気泡間隔係数の測定を行った。
まず、20℃に調温したAVA測定用溶液250mlと水約2000mlを測定した。次に、カラムに充填した後、モルタル20mlを採取し、カラムの底部に注入した。注入後、モルタルを30秒間攪拌し液中にモルタルの連行空気を十分に液中に放出させた。放出された気泡を経時測定することにより、気泡間隔係数の計算を行った。気泡間隔係数の計算に際して、コンクリート全体積より6mm以上の骨材の占める体積を除いた値(モルタル容積率)を64.3%とした。
得られたフレッシュコンクリートを10×10×40cmの供試体型枠に入れ、2日間20℃にて封緘養生後脱型し、さらに28日間20℃の静水中で水中養生した後、耐凍結融解性の評価を実施した。
耐凍結融解性の評価は、JIS A 1148−2001中のA法に従い、30サイクルごとにJIS A 1127−2001に従い一次共鳴振動数および供試体重量を測定することにより実施した。
この際、30サイクルごとの耐凍結融解性は、下記式(1)で示されるように、凍結融解サイクル開始前(0サイクル)の一次共鳴振動数に対する、各サイクル終了時点の一次共鳴振動数から相対動弾性係数を算出して評価を実施した。凍結融解サイクルは最大300サイクルとし、300サイクル以前に相対動弾性係数が60%以下となった時点で評価を終了した。また、最終的な耐凍結融解性については、下記式(2)で示す耐久性指数を算出することにより評価を実施した。これらの値はいずれも100に近いほど良好な耐凍結融解性を有することを示す。
相対動弾性係数(%)=(fn 2/f0 2)×100 ・・・(1)
fn:凍結融解nサイクル後の一次共鳴振動(Hz)
f0:凍結融解0サイクル後の一次共鳴振動(Hz)
耐久性指数=(P×N)/300 ・・・(2)
P:凍結融解Nサイクル時の相対動弾性係数(%)
N:相対動弾性係数が60%以下となった凍結融解サイクル数、または300サイクルのいずれか小さいほう
温度計、攪拌機、滴下装置、窒素導入管および還流冷却装置を備えたガラス製反応装置に水200.2gを仕込み、攪拌下に反応装置内を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃まで加熱した。メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数25)225.2g、メタクリル酸44.8g、水450gおよび連鎖移動剤として3−メルカプトプロピオン酸2.2gを混合したモノマー水溶液を4時間、並びに5.2%過硫酸アンモニウム水溶液60gを5時間かけて反応容器に滴下し、5.2%過硫酸アンモニウム水溶液滴下終了後、さらに1時間引き続いて80℃に温度を維持し、重合反応を完結させ、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して重量平均分子量22600の共重合体水溶液(共重合体(1))を得た。
製造例1で得られた共重合体(1)および共重合体(2)を、固形分換算の重量比で、共重合体(1)/共重合体(2)=30/70の割合で混合し、ポリオキシアルキレン基とアニオン性基とを有する重合体(B)に相当する共重合体水溶液PC−1を得た。
温度計、撹拌機、滴下装置、窒素導入管および還流冷却装置を備えたガラス製反応装置に、イオン交換水を14.66重量部、3−メチル−3−ブテン−1−オールにエチレンオキシドを平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル単量体(IPN50)を49.37重量部仕込み、撹拌下、反応装置内を窒素置換し、窒素雰囲気下で60℃に昇温した後、2%過酸化水素水溶液2.39重量部を添加し、アクリル酸3.15重量部およびイオン交換水0.79重量部からなる水溶液を3.0時間、ならびに、3−メルカプトプロピオン酸0.13重量部、L−アスコルビン酸0.06重量部、およびイオン交換水15.91重量部からなる水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後、1時間引き続いて60℃に温度を維持した後、冷却して重合反応を終了させ、48%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整し、重量平均分子量が37700の共重合体水溶液(共重合体(3))を得た。
製造例3で得られた共重合体(3)および共重合体(4)を、固形分換算の重量比で、共重合体(3)/共重合体(4)=30/70の割合で混合し、ポリオキシアルキレン基とアニオン性基とを有する重合体(B)に相当する共重合体水溶液PC−2を得た。
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、市販のトリメチロールプロパン120gおよび水酸化ナトリウム2.1gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃以上まで昇温させた後、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド1969.9gを添加し、トリメチロールプロパンの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ16.7モルずつ付加された化合物(以下、TMP50と称する)を得た。
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、900gのTMP50を仕込んだ。次いで、反応系を120℃以上まで昇温させた後、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド1696.6gを添加し、トリメチロールプロパンの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ50モルずつ付加された化合物(以下、TMP150と称する)を得た。
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、600gのTMP50および水酸化ナトリウム0.4gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃以上まで昇温させた後、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド1979.4gを添加し、トリメチロールプロパンの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ75モルずつ付加された化合物(以下、TMP225と称する)を得た。
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、市販のソルビトール100gおよび水酸化ナトリウム0.8gを仕込んだ。次いで、反応系を120℃以上まで昇温させた後、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド1450.8gを添加し、ソルビトールの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ10モルずつ付加された化合物(以下、SB600と称する)を得た。
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、市販のN−n−ブチルエタノールアミン100gおよび水酸化ナトリウム1.18gを仕込んだ。次いで、反応系を150℃まで昇温させた後、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド2676.3gを添加し、N−n−ブチルエタノールアミンの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ50モルずつ付加された化合物(以下、MBD100と称する)を得た。
攪拌機、圧力計、および温度計を備えた圧力容器中に、市販のN−n−ブチルエタノールアミン100gおよび水酸化ナトリウム1.18gを仕込んだ。次いで、反応系を150℃まで昇温させた後、150±5℃に維持しながらエチレンオキシド5407.3gを添加し、N−n−ブチルエタノールアミンの活性水素にエチレンオキシドがそれぞれ100モルずつ付加された化合物(以下、MBD200と称する)を得た。
≪コンクリート配合≫
以下に示すコンクリート配合割合により、練り混ぜ量が30Lとなるようにそれぞれの材料を計量し、パン型強制練りミキサーを使用して材料の混錬を実施した。なお、セメントは太平洋セメント社、住友大阪セメント社、および宇部三菱セメント社製普通ポルトランドセメント(比重3.16)を均等に混合して使用した。この際、細骨材には掛川産陸砂および君津産陸砂、粗骨材には青梅硬質砂岩をそれぞれ使用した。また、減水剤(B)、空気量調整剤(AE剤(C)および消泡剤(D))を使用してコンクリートのフロー値=310±20mm、空気量=4.5±1.5%となるように調整した。
<コンクリート配合割合>
単位セメント量:350kg/m3
単位水量 :175kg/m3
単位細骨材量 :841kg/m3
単位粗骨材量 :905kg/m3
(水セメント比(W/C):50.0%、細骨材率(s/a):49.0%)
≪材料の練り混ぜ≫
粗骨材および使用する半量の細骨材をミキサーに投入し5秒間空練り後、回転を止めセメントおよび残りの細骨材を投入し、さらに5秒間空練りを行った後再び回転を止めて、収縮低減剤(A)、空気量調整剤(AE剤(C)および消泡剤(D))および減水剤(B)を含む水を加え、90秒間混錬した後、ミキサーからコンクリートを取り出した。
≪評価≫
取り出したコンクリート(フレッシュコンクリート)について、スランプ値、空気量、乾燥収縮低減性、圧縮強度の評価を行った。使用した配合物を表1に示し、評価結果を表2に示した。
表3に示した配合で、実施例1〜8および比較例1〜4で行ったのと同様の方法で、フレッシュコンクリート(空気量=5.0±0.5%)を調製し、気泡間隔係数を測定した。結果を表3に示した。
表3に示すように、いずれの組合せにおいてもコンクリート中に一定量の空気を連行させることはできるが、使用するA成分の種類およびC成分/D成分の配合比率により、気泡間隔係数にバラツキが見られた。
比較例5に示すように、分子内に1本のポリオキシアルキレン鎖しか持たないSRA−1を用いた場合には、気泡間隔係数が大きいことから、コンクリート中に連行された気泡の質は良くないと言える。一方、実施例9〜11に示すように、A成分、B成分、C成分、およびD成分を所定の割合で使用することにより、空気量を保ち、かつ、気泡間隔係数の小さい、良質の空気をコンクリート中に連行できることから、耐凍結融解性についても改良されていると言える。
表4に示した配合で、実施例1〜8および比較例1〜4で行ったのと同様の方法で、フレッシュコンクリート(空気量=5.0±1.0%)を調製し、気泡間隔係数、耐久性指数を測定した。結果を表4に示した。
≪コンクリート配合≫
以下に示すコンクリート配合割合により、練り混ぜ量が30Lとなるようにそれぞれの材料を計量し、強制2軸練りミキサーを使用して材料の混錬を実施した。なお、セメントは太平洋セメント社、住友大阪セメント社、および宇部三菱セメント社製普通ポルトランドセメント(比重3.16)を均等に混合して使用した。この際、細骨材には掛川産陸砂および君津産陸砂、粗骨材には青梅硬質砂岩をそれぞれ使用した。また、減水剤(B)、空気量調整剤(AE剤(C)および消泡剤(D))を使用してコンクリートのスランプ値=8±1cm、空気量=5±1%となるように調整した。
<コンクリート配合割合>
単位セメント量:301kg/m3
単位水量 :160kg/m3
単位細骨材量 :824kg/m3
単位粗骨材量 :1002kg/m3
(水セメント比(W/C):53.1%、細骨材率(s/a):46.0%)
≪材料の練り混ぜ≫
粗骨材および使用する半量の細骨材をミキサーに投入し5秒間空練り後、回転を止めセメントおよび残りの細骨材を投入し、さらに5秒間空練りを行った後再び回転を止めて、収縮低減剤(A)、空気量調整剤(AE剤(C)および消泡剤(D))および減水剤(B)を含む水を加え、90秒間混錬した後、ミキサーからコンクリートを取り出した。
≪評価≫
取り出したコンクリート(フレッシュコンクリート)について、耐久性指数、収縮低減性能を測定した。使用した配合物を表5に示し、評価結果を表6に示した。
Claims (7)
- 下記A成分およびB成分を含有し、該A成分と該B成分の比率が固形分換算での重量比でA成分/B成分=99.9/0.1〜55/45である、水硬性材料用収縮低減剤組成物。
A成分:トリメチロールエタンのアルキレンオキシド付加物、トリメチロールプロパンのアルキレンオキシド付加物、1,3,5−ペンタトリオールのアルキレンオキシド付加物、4価以上の多価アルコールのアルキレンオキシド付加物、ポリアルキレンイミンから選ばれる少なくとも1種。
B成分:ポリオキシアルキレン系重合体。 - 前記A成分におけるアルキレンオキシド付加物中のオキシアルキレン基が炭素原子数2〜3のオキシアルキレン基である、請求項1に記載の水硬性材料用収縮低減剤組成物。
- 前記A成分におけるアルキレンオキシド付加物中のオキシアルキレン基がオキシエチレン基である、請求項2に記載の水硬性材料用収縮低減剤組成物。
- さらに、C成分としてAE剤、D成分として消泡剤を含有し、該C成分と該D成分の比率が固形分換算での重量比でC成分/D成分=99/1〜1/99である、請求項1から5までのいずれかに記載の水硬性材料用収縮低減剤組成物。
- 前記A成分とC成分とD成分の合計と前記B成分の比率が固形分換算での重量比でA成分+C成分+D成分/B成分=99.9/0.1〜50/50である、請求項6に記載の水硬性材料用収縮低減剤組成物。
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