以下に添付図面を参照して、本発明に係る自動販売機の好適な実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1および図2は、それぞれ本発明の実施の形態1である自動販売機の構成を示すものであり、図1は正面図、図2は内部構造を示す斜視図である。ここで例示する自動販売機は、例えば缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品を販売するためのもので、自動販売機本体である本体キャビネット1を備えている。
本体キャビネット1は、前面が開口した直方状の断熱筐体として形成されたものである。この本体キャビネット1の内部には、断熱仕切板2により仕切られて複数の独立した商品収容庫3が左右に並ぶ態様で画成してある。これら商品収容庫3は、缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品を所望の温度に維持した状態で収容するためのものである。各商品収容庫3には、それぞれの上方部に、商品投入口4を通じて投入された商品を収容するための商品収納装置20が配設してある一方、商品シュータ5によって区画される下方部に、図示せぬ熱交換器が配設してあり、この熱交換器の駆動により、商品収納装置20に収納された商品を所望の冷却温度、あるいは加熱温度に維持することが可能である。
上記自動販売機には、本体キャビネット1の一側縁部に扉体6が設けてある。扉体6は、本体キャビネット1の前面開口を開閉するためのもので、内扉6aおよび外扉6bを備えて構成してある。内扉6aは、本体キャビネット1に設けた商品収容庫3の前面を覆うのに充分な大きさを有した断熱扉である。この内扉6aには、図には明示していないが、商品収納装置20に収納された商品が払い出される際に通過する商品払出口、並びにこの商品払出口を開閉する商品払出扉が設けてある。
外扉6bは、本体キャビネット1の前面開口を覆うのに充分な大きさを有したものである。この外扉6bには、その前面側にディスプレイウィンドウ7、商品選択ボタン8、硬貨投入口9、紙幣挿入口10、表示器11、硬貨返却口12および商品取出口13が設けてある。一方、外扉6bの後面側には、制御ボックス14が設けてある。
ディスプレイウィンドウ7は、内部に配設してある商品サンプル15および電照板16を利用者に視認させるための窓である。商品選択ボタン8は、利用者が購入商品を選択するための押ボタンスイッチであり、ディスプレイウィンドウ7を通じて視認される商品サンプル15ごとに用意してある。硬貨投入口9は、利用者が硬貨を投入するための開口である。この硬貨投入口9を通じて投入された硬貨は、図示せぬ硬貨処理機においてその金種が識別され、その後、硬貨回収箱(図示せず)に収容されることになる。紙幣挿入口10は、利用者が紙幣を挿入するための開口である。この紙幣挿入口10を通じて挿入された紙幣は、図示せぬ紙幣処理機においてその金種が識別されることになる。また上記紙幣挿入口10は、紙幣処理機において識別できなかった紙幣を返却するための機能を有している。表示器11は、貨幣の投入金額、販売中であるか否か、釣銭があるか否か等、各種情報を利用者に表示するためのものである。硬貨返却口12は、硬貨処理機において識別できなかった硬貨、あるいは釣銭となる硬貨を利用者に返却するための開口である。商品取出口13は、商品収納装置20から払い出された商品を利用者が受け取るための開口である。
上記商品収納装置20は、横倒しの姿勢で投入された商品を自動販売機の商品収容庫3に収納する一方、払出指令が与えられた場合に対応する商品の払い出しを行うもので、商品収納通路21および払出機構22を備えている。
商品収納通路21は、左右一対の側板(図示せず)の間に複数の通路構成要素21aを配設することによって構成し、上下方向に沿って前後に蛇行状に延在したものである。この商品収納通路21は、上記商品投入口4を通じて投入された商品を収納するものである。
払出機構22は、商品収納通路21の下方側に設けてあり、オフ状態においてはストッパとして機能して商品収納通路21に商品を蛇行状に収納させ、払出指令が与えられた場合にはオン状態になって駆動し、商品収納通路21に収納された商品のうち最下位にあるものを払い出すものである。払い出された商品は、上記商品シュータ5を転動し、その後商品取出口13に至って、取り出し可能な状態になる。
上記自動販売機は、上記構成の他に賞味期限検出器(賞味期限検出手段)30を着脱可能となる態様で備えて構成してある。図3および図4は、それぞれ本発明の実施の形態1である自動販売機に適用される賞味期限検出器30を示すものであり、図3は斜視図、図4は制御系を示すブロック図である。ここで例示する賞味期限検出器30は、検出器本体31、画像センサ32、投入センサ33および制御ユニット40を備えて構成してある。
検出器本体31は、例えばプラスチック等の樹脂材を適宜加工して形成したものであり、前面と後面とが開口した直方状の形態をなし、内部に商品通過域311を画成してある。すなわち、検出器本体31は、天部31a、底部31bおよび一対の側部31cが組み合わさって形成したものである。このような検出器本体31の大きさは、特に限定されるものではないが、本実施の形態1においては、図5に示すように、商品投入口4から内部、すなわち商品投入口4から商品収納通路21に至る商品投入トレイ上に進入可能な大きさを有しており、しかも商品通過域311が商品が横倒し姿勢で通過するのに充分な大きさを有している。尚、検出器本体31(賞味期限検出器30)を商品投入口4から内部に進入させた場合、検出器本体31の前面が商品投入口4側となり、後面が自動販売機本体側(商品収納通路21側)となる。
画像センサ32は、レンズ321を介して得られた被写体の映像光を電気信号に変換するための素子であり、本実施の形態1では複数(図示の例では10個)用いられている。ここで、正面側(商品投入口4側)の底部31bの画像センサ32をFB1、FB2とし、後面側(商品収納通路21側)の底部31bの画像センサ32をVB1、VB2とする。また、正面側の天部31aの画像センサ32をFU1、FU2とし、後面側の天部31aの画像センサ32をVU1、VU2とする。また、右側側部31cの画像センサ32をRとし、左側側部31cの画像センサ32をLとする。尚、本実施の形態1における右側は、自動販売機側から正面を見た場合の右方であり、左側は、自動販売機側から正面を見た場合の左方である。また、FB1はFU1と、FB2はFU2と、FB1はVU1と、FB2はVU2と、RはLとそれぞれ対向している。
本実施の形態1においては、画像センサ32にCCD(Charge Coupled Devices)素子を用いているが、本発明ではこれに限られずCCD素子の代わりにCMOS(Complementarily Metal Oxide Semiconductor)素子を用いても良く、またその他のイメージセンサを用いても良い。ここで、CMOS素子は、CCD素子よりも高速に被写体の映像光を電気信号に変換できるので、被写体を撮影してから画像の合成処理を行うまでの時間を短縮することができるという利点がある。尚、本実施の形態1においては、1つの画像センサ32には1枚のレンズ321を組み合わせているが、本発明はこれに限られず、1つの画像センサ32に2枚以上のレンズを組み合わせても良い。
投入センサ33は、検出器本体31を構成する天部31aであって、FU1およびFU2よりも前方側に配設してある。この投入センサ33は、例えばフォトインターラプタ等の光遮断手段によって商品の有無、すなわち商品通過域311を商品が通過したか否かを検出するものである。つまり、検出器本体31(賞味期限検出器30)を商品投入口4から内部に進入させて配設した場合には、商品投入口4に商品が投入されたことを検出する商品投入検出手段となる。図4中の符号34は、投入センサ33からの信号(投入信号)を増幅するためのアンプである。
制御ユニット40は、制御部41と、CDS(Correlated Double Sampling)回路42と、A/D変換器43と、画像入力コントローラ44と、画像合成部45と、画像信号処理部46と、圧縮処理部47と、LCD(Liquid Crystal Display)48と、タイミングジェネレータ49と、MUX(Multiplex)50と、無線回路51と、シリアルドライバ52とを備えて構成してある。
制御部41は、例えばCPU(Central Processing Unit)のようなものであり、メモリMに記憶されているデータやプログラムにしたがって制御ユニット40の動作を統括的に制御するものである。この制御部41およびメモリMについての詳細は後述する。
CDS回路42は、画像センサ32から出力された電気信号の雑音を除去するサンプリング回路の一種であり、雑音を除去した後に電気信号を増幅するアンプが一体となった回路である。本実施の形態1では、CDS回路42は、アンプと一体型のものを例示したが、本発明では、これに限られず、CDS回路42は、アンプと別体のものとして構成された回路であっても構わない。
A/D変換器43は、画像センサ32で生成された電気信号をデジタル信号に変換して、画像の生データ(画像データ)を生成するものである。
画像入力コントローラ44は、A/D変換器43で生成された画像の生データ(画像データ)のメモリMへの入力を制御するものである。
画像合成部45は、撮影した複数の画像の合成を行う回路である。画像信号処理部46は、画像センサ32から出力された電気信号や、画像合成部45で合成した画像に対して、光量のゲイン補正やホワイトバランスの調整を行うものである。圧縮処理部47は、画像合成部45で合成した画像を、予め決められた形式の画像データに圧縮する圧縮処理を行うものである。
LCD48は、種々の表示を行う表示部である。具体的には、制御部41によって表示内容が制御され、例えば賞味期限や動作状況、あるいは画像情報の表示を行うものである。
タイミングジェネレータ49は、画像センサ32にタイミング信号を入力するものである。このタイミングジェネレータ49からのタイミング信号によりシャッタ速度が決定される。つまり、タイミングジェネレータ49からのタイミング信号により画像センサ32の駆動が制御され、画像センサ32が駆動する時間内に被写体からの映像光を入射することで、画像データの基となる電気信号が生成される。MUX50は、制御部41から与えられる指令に基づいて撮像対象の画像センサ32を動作、制御するためのものである。
無線回路51は、制御部41からの指令に基づいて、種々の情報を自動販売機の制御回路、すなわち制御ボックス14の内部に構成された制御回路(図示せず)に無線にて送出するためのものである。シリアルドライバ52は、USB53とともに、制御部41からの指令に基づいて、種々の情報を自動販売機の制御回路に有線にて送出するためものである。
上記制御部41は、入力処理部411、照合処理部412、条件設定部413、画像入力処理部414および出力処理部415を備えている。尚、図4に例示する制御部41の構成要素は、本発明の実施の形態1での特徴的なものであり、その他の構成要素が含まれていても構わない。
入力処理部411は、投入センサ33からの信号(投入信号)、あるいは画像センサ32を通じて取得した画像データ等の情報を入力処理するものである。
照合処理部412は、入力処理部411を通じて入力処理された画像データと、メモリMから読み出した商品情報とを比較して、商品の照合を行うものである。より詳細に説明すると、メモリMには、予め商品情報が記憶されている。この商品情報は、予め商品に印字、あるいは貼付された例えばバーコードのような商品の種類ごとに与えられた固有の識別情報と、商品の種類とが関連付けられたものである。従って、照合処理部412は、入力処理部411を通じて入力処理された画像データが商品の固有の識別情報(バーコード等)である場合に、かかる識別情報と、メモリMから読み出した商品情報とに基づいて、商品の照合を行ってその種類を確定する商品確定部である。
条件設定部413は、照合処理部412により確定された商品の種類と、予め商品の種類ごとに決められた賞味期限の読出情報とに基づいて、該商品の表面に印字、あるいは貼付された賞味期限を示すデータ(賞味期限情報)を読み出すための条件を設定するものである。具体的には、賞味期限情報の位置、賞味期限情報の画像処理内容(文字フォントや文字の並び、文字の色等)、照明条件等を設定するものである。
画像入力処理部(読出部)414は、条件設定部413により設定された条件に基づいてMUX50や画像入力コントローラ44に指令を与え、画像センサ32より賞味期限情報を含む画像の入力処理を行ってかかる賞味期限情報の読み出しを行うものである。
出力処理部415は、画像入力処理部414により読み出された賞味期限情報等を無線回路51、あるいはシリアルドライバ52等を通じて無線、あるいは有線で制御ボックス14の内部の制御回路に出力するものである。また、出力処理部415は、必要に応じて、画像入力処理部414により読み出された賞味期限情報等をLCD48に表示させるものである。
以上のような構成を有する本発明の実施の形態1である自動販売機は、次のようにして商品投入口4を通じて投入される商品の賞味期限情報を読み出して検出する。図6は、制御ユニット(制御部)が実施する賞味期限情報の読み出しの処理内容を示すフローチャートである。この図6を適宜参照しながら、自動販売機の動作について説明する。
まず図5に示すように、賞味期限検出器30を所定の商品投入口4から内部に進入させて、該商品投入口4の近傍に配設する。このとき賞味期限検出器30の前面が商品投入口側となるように配設する。
次に図6に示すように、制御部41は、入力処理部411を通じて投入信号の入力があって、かつ識別情報の入力があった場合(ステップS101:Yes,ステップS102:Yes)、すなわち商品投入口4を通じて商品が横倒し姿勢で投入され、当該商品の固有の識別情報であるバーコード等の画像データが入力された場合、照合処理部412を通じて照合処理を行う(ステップS103)。
この照合処理について説明する。制御部41は、照合処理部412を通じてメモリMから商品情報を読み出し、読み出した商品情報と、ステップS102で入力した商品の識別情報とに基づき照合して、商品の種類を確定する。
かかる照合処理により商品の種類が確定した場合(ステップS104:Yes)、制御部41は、条件設定部413を通じて条件設定を行う(ステップS105)。すなわち、制御部41は、条件設定部413を通じて、照合処理部412により確定された商品の種類と、予め商品の種類ごとに決められた賞味期限の読出情報とに基づいて、該商品の表面に印字、あるいは貼付された賞味期限を示すデータ(賞味期限情報)を読み出すための条件を設定する。具体的には、賞味期限情報の位置、賞味期限情報の画像処理内容(文字フォントや文字の並び、文字の色等)、照明条件等を設定する。
そして、制御部41は、入力処理部411を通じて賞味期限情報の入力があった場合(ステップS106:Yes)、すなわち画像センサ32を通じて商品投入口4より投入される商品の賞味期限に関する画像データの入力があった場合、画像入力処理部414を通じて画像入力処理を行う(ステップS107)。
この画像入力処理について説明する。制御部41は、ステップS105で設定した条件に従って、画像入力処理部414を通じて画像入力コントローラ44等に指令を与えて、ステップS106で入力した賞味期限情報の画像入力を行う。そして、制御部41は、画像入力処理部414を通じて賞味期限情報の読み出しを行い(ステップS108)、その後に読み出した賞味期限情報を、出力処理部415を通じてLCD48に表示させたり、無線回路51またはシリアルドライバ52等を介して無線または有線で自動販売機の制御回路に出力したりする出力処理を行って(ステップS109)、その後に今回の処理を終了する。
以上説明したように、本発明の実施の形態1である自動販売機によれば、商品投入口4の近傍に着脱可能に配設された賞味期限検出器30が、投入センサ33を通じて商品の通過を検出した場合、すなわち商品投入口4を通じて商品が投入された場合に、画像センサ32を通じて当該商品に印字、あるいは貼付された賞味期限を示すデータ(賞味期限情報)を光学的に読み出して検出するので、賞味期限検出器30を商品補充時に所望の商品投入口4近傍に配設すればよく、本体キャビネット1の内部における商品の収納スペースを削減する必要がない。従って、販売商品の収納スペースを維持しながら、販売商品の賞味期限の確認管理を行うことができる。
上記自動販売機によれば、賞味期限検出器30を構成する制御部41が、照合処理部412を通じて商品の種類ごとに与えられる固有の識別情報から当該商品の種類を確定し、条件設定部413を通じて画像処理内容等の条件を設定し、かかる条件に従って画像入力処理部414を通じて賞味期限情報の読み出しを行うので、投入される商品の種類に応じた賞味期限情報の読み出しが可能になり、賞味期限情報の読出精度を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態1である自動販売機について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
上述した実施の形態1では、商品投入口4を通じて投入された商品、すなわち商品通過域311を通過する商品のバーコード(商品の種類ごとに与えられる固有の識別情報)を検出して商品の種類を確定した後に、当該商品に記された賞味期限情報を読み出していたが、本発明では、次のようにして商品に記された賞味期限情報を読み出しても良い。
例えば、図7に示すように比較的短い缶入り飲料が商品である場合、2つの投入センサ33のうちいずれか一方(例えば左側の投入センサ33)のみが当該商品が商品通過域311を通過することを検出して、投入信号を制御部41に出力する。
このように2つの投入センサ33のうち左側の投入センサ33だけから投入信号を与えられた制御部41は、長さが短い商品(例えば缶入り飲料)と判断する。ここで、缶入り飲料のような商品の場合、賞味期限情報は缶の底面に印字、あるいは貼付されているのが一般的である。従って、制御部41は、MUX50を通じてLもしくはRの画像センサ32にて検出するように制御することにより、Lの画像センサ32、Rの画像センサ32の順でA/D変換器43、画像入力コントローラ44を介してメモリMに画像データを保存する。
そして、画像処理部にて特徴抽出、文字認識を行って制御部41にて投入された商品の賞味期限を読み出す。読み出した結果は、上述した実施の形態1と同様に、無線回路51を介して自動販売機の制御回路に無線で送出、あるいはシリアルドライバ52およびUSB53を介して自動販売機の制御回路に有線で送出する。
また、図8および図9に示すように比較的長さが長いペットボトル入り飲料が商品である場合、2つの投入センサ33が当該商品が商品通過域311を通過することを検出して、それぞれ投入信号を制御部41に出力する。
このように2つの投入センサ33から投入信号を与えられた制御部41は、長い商品(例えばペットボトル入り飲料)と判断する。ここで、ペットボトル入り飲料のような商品の場合、賞味期限情報は蓋(キャップ)部分(図8参照)や、飲み口近くの湾曲部分(図9参照)に印字、あるいは貼付されているのが一般的である。
従って、制御部41は、MUX50を通じてL、R、FB1、FB2、FU1、FU2、VB1、VB2、VU1、VU2の画像センサ32にて検出するように制御することにより、L、R、FB1、FB2、FU1、FU2、VB1、VB2、VU1、VU2の画像センサ32の順でA/D変換器43、画像入力コントローラ44を介してメモリMに画像データを保存する。
そして、画像処理部にて特徴抽出、文字認識を行って制御部41にて投入された商品の賞味期限を読み出す。読み出した結果は、上述した実施の形態1と同様に、無線回路51を介して自動販売機の制御回路に無線で送出、あるいはシリアルドライバ52およびUSB53を介して自動販売機の制御回路に有線で送出する。
上述した実施の形態1の自動販売機に適用される賞味期限検出器30は、商品補充時に所望の商品投入口4から内部に進入させて当該商品投入口4の近傍(商品投入トレイ上)に配設するものであったが、本発明の自動販売機に適用される賞味期限検出器30は、次のような構成のものであっても良い。
例えば、図10に示すように、賞味期限検出器300は、複数の商品投入口4(上下方向に並ぶ4つの商品投入口4)の前方域に着脱可能となる態様で配設したものであっても構わない。かかる図10に示す賞味期限検出器300は、前面に商品供給口301となる開口を有し、この商品供給口301近傍に複数の画像センサ(図示せず)を配設してある。このような賞味期限検出器300では、画像センサを配設した領域の後方側に振分機構302が設けてある。この振分機構302は、複数(図示の例では3つ)の揺動可能な振分板302aを備えている。振分板302aは、軸部303の軸心回りに揺動可能、すなわち図10中の矢印方向に揺動可能となっている。このような振分機構302は、与えられる指令に応じて所定の振分板302aを揺動させて、商品供給口301から供給された商品を所定の商品投入口4に投入させるものである。
一例を示すと、最下位(図10中では上から4つめ)の商品投入口4に商品を投入させる場合には、3つの振分板302aを上方に向けて揺動させ、最下位を除くすべての商品投入口4を閉成する。下から2つめの商品投入口4に商品を投入させる場合には、最下位の振分板302aのみを下方に揺動させ、その他の振分板302aは上方に揺動させて、最上位および上から2つめの商品投入口4を閉成させる。上から2つめの商品投入口4に商品を投入させる場合には、上から2つめの振分板302aを下方に揺動させ、最上位の振分板302aを上方に揺動させて、最上位の商品投入口4を閉成させる。最上位の商品投入口4に商品を投入させる場合には、最上位の振分板302aを下方に揺動させれば良い。
このような賞味期限検出器300が適用された自動販売機では、商品供給口301から供給された商品に付された賞味期限情報を画像センサを通じて光学的に読み出して検出し、その後に振分機構302で振り分けて所望の商品投入口4に投入させる。つまり、この賞味期限検出器300は、商品投入口4に投入される以前の商品に記された賞味期限情報を読み出して検出するものである。
このような構成によれば、商品投入口4ごとに賞味期限検出器300を配設する必要がなく、商品補充時における賞味期限情報の読み出しを効率的に行うことが可能になる。
<実施の形態2>
図11は、本発明の実施の形態2である自動販売機の内部構造を示す斜視図である。尚、上述した実施の形態1の自動販売機と同一の構成を有するものには同一の符号を付してその説明を省略する。
ここで例示する本発明の実施の形態2の自動販売機は、賞味期限検出器60を備えている。賞味期限検出器60は、商品管理用コントローラ61に内蔵されている。商品管理用コントローラ61は、商品収納装置20に収納された商品を管理するためのもので、制御ボックス14にケーブルCに繋がれた操作部である。この商品管理用コントローラ61の正面には、図12に示すように、制御用スイッチ61aおよび表示部61bが設けてある。制御用スイッチ61aは、例えばルートマンが商品補充時等に商品収納装置20の設定等の変更を行う場合に操作する操作部位である。表示部61bは、例えば液晶ディスプレイのようなものであり、各種情報を表示するものである。
そして、賞味期限検出器60は、画像センサ62が商品管理用コントローラ61の裏面側に配置されて設けられている。上述した実施の形態1における画像センサ62は、例えば10個設けていたが、本発明の実施の形態2では、画像センサ62を1つ設けてあり、その周囲には複数のLED63が設けてある。
画像センサ62は、上述した実施の形態1における画像センサ32と同様に、レンズ321を介して得られた被写体の映像光を電気信号に変換するための素子であり、本実施の形態2では1つ用いられている。
かかる賞味期限検出器60は、図には明示していないが、上述した実施の形態1における賞味期限検出器30と同様に、制御部41、CDS回路42、A/D変換器43、画像入力コントローラ44、画像信号処理部46、メモリM等の制御系の構成要素を備えている。尚、投入センサ33やMUX50、タイミングジェネレータ49は、本実施の形態2における賞味期限検出器60が画像センサ62を1つしか有していないので、特に必要ではない。
このような本発明の実施の形態2における自動販売機においては、例えば商品補充時等のような場合に、ルートマンが商品管理用コントローラ61の裏面側の画像センサ62を、商品投入口4より投入しようとする商品の賞味期限情報が示された部位に対向させればよい。これにより当該画像センサ62により取得された電気信号を、A/D変換器43、画像入力コントローラ44を介してメモリMに画像データとして保存し、画像処理部にて特徴抽出、文字認識を行って制御部41にて賞味期限を読み出す。読み出した結果は、有線にて制御ボックス14の内部の制御回路に送出する。
以上説明したように、本発明の実施の形態2である自動販売機によれば、商品管理用コントローラ61に内蔵された賞味期限検出器60が、画像センサ62を通じて当該商品に印字、あるいは貼付された賞味期限を示すデータ(賞味期限情報)を光学的に読み出して検出するので、本体キャビネット1の内部における商品の収納スペースを削減する必要がない。従って、販売商品の収納スペースを維持しながら、販売商品の賞味期限の確認管理を行うことができる。
<実施の形態3>
図14は、本発明の実施の形態3である自動販売機の内部構造を示す斜視図である。尚、上述した実施の形態1の自動販売機と同一の構成を有するものには同一の符号を付してその説明を省略する。
ここで例示する本発明の実施の形態3の自動販売機は、賞味期限検出器70を備えている。賞味期限検出器70は、制御ボックス14に内蔵されている。制御ボックス14は、本体キャビネット1の内部の各部の動作を統括的に制御する制御回路等を収容する箱体である。この制御ボックス14の裏面側には商品載置台71が設けてある。商品載置台71は、商品を載置させるためのものである。
そして、図15に示すように、賞味期限検出器70は、画像センサ72が制御ボックス14の裏面側であって、すなわち商品載置台71よりも上方となる個所に配置されて設けられている。上述した実施の形態1における画像センサ72は、例えば10個設けていたが、本発明の実施の形態3では、画像センサ72を1つ設けてあり、その周囲には複数のLED73が設けてある。
画像センサ72は、上述した実施の形態1における画像センサ32と同様に、レンズ321を介して得られた被写体の映像光を電気信号に変換するための素子であり、本実施の形態2では1つ用いられている。
かかる賞味期限検出器70は、図には明示していないが、上述した実施の形態1における賞味期限検出器30と同様に、制御部41、CDS回路42、A/D変換器43、画像入力コントローラ44、画像信号処理部46、メモリM等の制御系の構成要素を備えている。尚、投入センサ33やMUX50、タイミングジェネレータ49は、本実施の形態3における賞味期限検出器70が画像センサ72を1つしか有していないので、特に必要ではない。
このような本発明の実施の形態3における自動販売機においては、例えば商品補充時等のような場合に、ルートマンが商品載置台71に商品投入口4より投入しようとする商品を載置し、当該商品の賞味期限情報が示された部位を画像センサ72に対向させればよい。これにより当該画像センサ72により取得された電気信号を、A/D変換器43、画像入力コントローラ44を介してメモリMに画像データとして保存し、画像処理部にて特徴抽出、文字認識を行って制御部41にて賞味期限を読み出す。読み出した結果は、制御ボックス14の内部の制御回路に送出する。
以上説明したように、本発明の実施の形態3である自動販売機によれば、制御ボックス14に内蔵された賞味期限検出器70が、画像センサ72を通じて当該商品に印字、あるいは貼付された賞味期限を示すデータ(賞味期限情報)を光学的に読み出して検出するので、本体キャビネット1の内部における商品の収納スペースを削減する必要がない。従って、販売商品の収納スペースを維持しながら、販売商品の賞味期限の確認管理を行うことができる。
<実施の形態4>
図16は、本発明の実施の形態4である自動販売機の内部構造を示す断面側面図である。尚、上述した実施の形態1の自動販売機と同一の構成を有するものには同一の符号を付してその説明を省略する。
ここで例示する本発明の実施の形態4の自動販売機は、賞味期限検出器80を備えている。賞味期限検出器80は、図17に示すように、商品収納装置20の内部、すなわち払出機構22に備えられている。
払出機構22は、上述したように、商品収納通路21の下方側に設けてあり、オフ状態においてはストッパとして機能して商品収納通路21に商品を蛇行状に収納させ、払出指令が与えられた場合にはオン状態になって駆動し、商品収納通路21に収納された商品のうち最下位にあるものを払い出すものである。
より詳細に説明すると、払出機構22は、下フラッパ部材221と、上フラッパ部材222とを有している。下フラッパ部材221は、オフ状態において商品収納通路21の最下位にある商品を支持するものである。上フラッパ部材222は、下フラッパ部材221がオン状態となって商品収納通路21の最下位の商品を払い出す際に商品収納通路21に突出する態様で進出移動して下から2番目の商品を支持するものである。
そして、賞味期限検出器80は、複数(例えば4つ)の画像センサ82を有している。上述した実施の形態1における画像センサ82は、例えば10個設けていたが、本発明の実施の形態4では、画像センサ82を4つ設けてあり、その周囲には複数のLED83が設けてある。
画像センサ82は、上述した実施の形態1における画像センサ32と同様に、レンズ321を介して得られた被写体の映像光を電気信号に変換するための素子である。画像センサ82は、2つが払出機構22の基板22aに、残りの2つが一対の側板22bに配設してある。
かかる賞味期限検出器80は、図には明示していないが、上述した実施の形態1における賞味期限検出器80と同様に、制御部41、CDS回路42、A/D変換器43、画像入力コントローラ44、画像信号処理部46、メモリM等の制御系の構成要素を備えている。
このような本発明の実施の形態4における自動販売機においては、画像センサ82が商品収納通路21の最下位にある商品、すなわち払出機構22の下フラッパ221部材により支持されている商品の賞味期限情報が示された部位から取得した電気信号を、A/D変換器43、画像入力コントローラ44を介してメモリMに画像データとして保存し、画像処理部にて特徴抽出、文字認識を行って制御部41にて賞味期限を読み出す。読み出した結果は、無線、あるいは有線にて制御ボックス14の内部の制御回路に送出する。
以上説明したように、本発明の実施の形態4である自動販売機によれば、払出機構22に備えられた賞味期限検出器80が、画像センサ82を通じて当該商品に印字、あるいは貼付された賞味期限を示すデータ(賞味期限情報)を光学的に読み出して検出するので、本体キャビネット1の内部における商品の収納スペースを削減する必要がない。従って、販売商品の収納スペースを維持しながら、販売商品の賞味期限の確認管理を行うことができる。
特にこのように賞味期限検出器80を備えた払出機構22を有する自動販売機であれば、賞味期限検出器80を通じて読み出した賞味期限情報と、内蔵する計測部(図示せず)により計測した現在時刻とを比較し、賞味期限情報が現在時刻を経過している場合には、払出機構22による商品の払い出しを規制することにより、賞味期限切れ商品が利用者に取り出されることを防止することができる。