JP2010043455A - 陸屋根又はベランダの排水構造及びカバー部材 - Google Patents

陸屋根又はベランダの排水構造及びカバー部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2010043455A
JP2010043455A JP2008207711A JP2008207711A JP2010043455A JP 2010043455 A JP2010043455 A JP 2010043455A JP 2008207711 A JP2008207711 A JP 2008207711A JP 2008207711 A JP2008207711 A JP 2008207711A JP 2010043455 A JP2010043455 A JP 2010043455A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drainage
water
drainage groove
cover member
veranda
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008207711A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5297718B2 (ja
Inventor
Toshiharu Maekawa
敏晴 前川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Homes Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Homes Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Homes Corp filed Critical Asahi Kasei Homes Corp
Priority to JP2008207711A priority Critical patent/JP5297718B2/ja
Publication of JP2010043455A publication Critical patent/JP2010043455A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5297718B2 publication Critical patent/JP5297718B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】排水溝部に水が溜まった際の見た目を向上し、歩行による水跳ねを抑制する。
【解決手段】排水構造1は、陸屋根10の上面に設けられた水勾配部30と、水勾配部30の水下部に接続され、水勾配部30から水が流れ込む排水溝部31を有している。排水溝部31は、水勾配部30から流れ込む水を勾配を用いて誘導する排水誘導板60と、排水誘導板60により誘導された水が流れ込む排水溝底板61を有している。排水溝部31には、カバー部材70が設けられ、カバー部材70は、排水誘導板60上に立設された複数の脚部72と、脚部72により支持された平板部71を有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、住宅等の建物の陸屋根又はベランダの排水構造及び当該陸屋根又はベランダの排水構造に設けられるカバー部材に関する。
例えば陸屋根の排水は、従来より、陸屋根上面に歩行可能な程度の水勾配部を設け、陸屋根上面の縁部のパラペット近傍に排水溝部を設けて、その排水溝部に形成される排水口に接続される竪樋を介して行われている。
上述の排水溝部には、一般的に鋼板をプレス加工等して形成される断面U字状の樋状部材が用いられている。この場合、パラペットの近傍の陸屋根の上面に凹状の欠損部を予め形成しておき、当該欠損部に樋状部材をはめ込むことで排水溝部が形成される。しかし、この樋状部材は複雑な形状を有し加工精度がでにくいため、しばしば現場合わせの作業を必要とし、作業自体が繁雑でコスト高となるという問題がある。
これに対し、特許文献1には、陸屋根の水下部となるパラペット近傍にパラペット側を低位として前記水勾配よりも急勾配とする傾斜面を形成すると共に、その傾斜面の先端側をパラペットに沿って立ち上げて排水溝を形成することが開示されている。かかる場合、排水溝の設置作業が簡単になる。
特開平11−222988号公報
しかしながら、上記構成においては、排水溝の片面に傾斜面が形成されているので、比較的広い幅に水が溜まりやすくなる。また水溜まりの境界線が不規則に蛇行しやすい。このように水溜まりの液面の幅が広くなり場所によって変動すると、見た目が悪くなる。また、広範囲に亘って水溜まりができると、歩行による水跳ねが生じやすく、泥等のごみが広範囲に付着しやすくなる。また、このような汚れは、陸屋根の防水性能の劣化を促進させるおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、排水溝部に水が溜まった際の見た目を向上し、歩行による水跳ねを抑制する陸屋根又はベランダの排水構造、及び当該排水構造に設けられるカバー部材を提供することをその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、陸屋根の上面又はベランダの床面に設けられた水勾配部と、当該水勾配部の水下部に接続され、前記水勾配部から水が流れ込む排水溝部と、を有し、前記排水溝部は、前記水勾配部から流れ込む水を勾配を用いて誘導する排水誘導部と、前記排水誘導部により誘導された水が流入する排水溝底部と、を有し、前記排水溝部には、カバー部材が設けられ、前記カバー部材は、前記排水誘導部上に立設された複数の脚部と、当該脚部により支持された平板部とを有することを特徴とする。
なお、「ベランダ」には、当該床面の上方に屋根を設けたものとそうでないものの両方が含まれる。
本発明によれば、排水溝部に水溜りが形成される場合であっても、カバー部材の平板部により当該水溜まりを覆うことができるので、排水溝部に水が溜まった際の見た目を向上できる。また、排水溝部にカバー部材があるので、歩行による水跳ねも抑制できる。これにより、汚れの付着や、当該汚れの付着による陸屋根やベランダの防水性能の劣化を抑制できる。
また、カバー部材は、複数の脚部を有しているので、歩行者が平板部上を歩行することにより平板部に過大な加重がかかった場合であっても、当該加重は各脚部に分散されて作用することとなり、各脚部による排水誘導部への加重(押圧力)が低減され、当該加重による排水誘導部の損傷を防止できる。
前記平板部の前記水勾配部側の端部は、前記排水誘導部に近接され、当該平板部の端部と前記排水誘導部との間には、前記水勾配部からの水を通過させる通路が形成されていてもよい。かかる場合、水勾配部から排水誘導部、排水溝底部への水の流れが適正に行われる。
前記平板部は、前記排水誘導部に対向する位置に設けられていてもよい。かかる場合、排水溝底部上が開口するので、排水溝部に溜まっている水が日照や通風により蒸発しやすくなる。また、排水溝底部上の開口により、排水溝底部の清掃等が行いやすくなる。
前記平板部には、厚み方向に貫通する複数の貫通孔が形成されていてもよい。かかる場合、平板部上に水が溜まるのを防止できる。また、貫通孔に風が通るので、陸屋根の上面やベランダの床面に対する風の吹き上げに伴うカバー部材の巻上げを抑制することができる。
前記排水溝部は、前記排水溝底部を介して前記排水誘導部の反対側の位置で垂直に立ち上がる立上り部をさらに有し、前記カバー部材は、前記平板部の前記立上り部側の端部から前記立上り部側に延びて前記立上り部に当接する当接部を有していてもよい。かかる場合、カバー部材の位置ずれを防止できる。また、カバー部材の取り付けの際の位置決めを容易に行うことができる。
なお、「垂直」には、僅かに傾いているような略垂直なものも含まれる。
前記排水溝部の排水溝底部は、前記排水溝部の延設方向に水平に形成されていてもよい。これにより、排水溝部は、その延設方向に水を流すための勾配のないいずれの位置でも同一の断面形状を有することとなる。この結果、当該排水溝部の形成がきわめて容易のものとなるばかりでなく、当該排水溝部を複数片に部材化する場合であっても、勾配を考慮する必要がないためきわめて容易に部材化できる。また、当該排水溝部の延設方向に複数のカバー部材が並べて設置される場合であっても、当該カバー部材をすべて同一形状のものを用いることができ、カバー部材の細分化も容易に行うことができる。
別の観点による本発明は、陸屋根の上面又はベランダの床面に設けられた水勾配部と、当該水勾配部の水下部に接続され、前記水勾配部から水が流れ込む排水溝部と、を有し、前記排水溝部は、前記水勾配部から流れ込む水を勾配を用いて誘導する排水誘導部と、前記排水誘導部により誘導された水が流れ込む排水溝底部と、を有する陸屋根又はベランダの排水構造において、前記排水溝部に設けられたカバー部材であって、前記排水誘導部上に立設された複数の脚部と、当該脚部により支持された平板部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、カバー部材の平板部により排水溝部の水溜まりを覆うことができるので、排水溝部に水が溜まった際の見た目を向上できる。また、歩行による水跳ねも抑制できる。これにより、汚れの付着や、当該汚れの付着による陸屋根やベランダの防水性能の劣化を抑制できる。また、カバー部材は、複数の脚部を有しているので、カバー部材に歩行により過大な加重がかかった場合であっても、当該加重が分散されて排水誘導部の一点にかかる加重が低減し、当該排水誘導部の損傷を防止できる。
本発明によれば、排水溝部に水が溜まった際の見た目を向上し、歩行による水跳ねを抑制できる。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1(a)及び図1(b)は、本実施の形態にかかる陸屋根の排水構造1の一例を示す模式図である。
例えば陸屋根10は、居室2となるペントハウスの周囲に形成されており、居室2の外壁20から外側に向けて形成された陸屋根上面21と、当該陸屋根上面21の外周に形成されたパラペット22を有している。例えば陸屋根上面21の平面形状は、陸屋根上面21の外周に沿って形成されたパラペット22によって規定された四角の外形と、当該外形の中に居室2によって規定された四角の内形とを有する四角リング状に形成されている。
該陸屋根10に形成される排水構造1は、例えば陸屋根上面21の中央付近が高く外壁20側とパラペット22側が低くなっている水勾配部30と、当該水勾配部30の両側の水下端部に接続され、水勾配部30から水が流れ込む排水溝部31とを有している。
水勾配部30は、陸屋根上面21の内周側の居室2の外壁20側に水下部30aを備え、当該水下部30aは、外壁20に沿って高低差のない水平に形成されている。この水下部30aと外壁20との間に排水溝部31が設けられている。また、水勾配部30は、陸屋根上面21の外周部のパラペット22側に水下部30bを備え、当該水下部30bは、パラペット22に沿って高低差のない水平に形成されている。この水下部30bとパラペット22との間にも排水溝部31が設けられている。
排水溝部31は、例えば外壁20やパラペット22の長手方向に沿って水平に形成されており、溝の形成方向(延設方向)に勾配を有していない、いわゆる零勾配に形成されている。このため、排水溝部31における排水は、重力による自然流下ではなく水位の上昇に起因して流下することになる。このようないわゆる零勾配の場合、溝の形成方向に排水溝部31のレベルが変わらないので、排水溝部31を構成する各種部品の統一化をはかることができる。
居室2側の排水溝部31とパラペット22側の排水溝部31とは、例えば連通排水溝23によって連通されている。居室2側の水下部30aとパラペット22側の水下部30bのレベルは同等であり、これらの水下部30a、30bに沿って設けた排水溝部31のレベルも同じになっている。排水溝部31や連通排水溝23には、排水竪樋35が接続されており、当該排水竪樋35から建物の外部に排水される。なお、居室2側の排水溝部31とパラペット22側の排水溝部31とが、夫々独立して排水し得るように構成されている場合には、両者のレベルは同等でなくてもよい。
上記の如く、陸屋根上面21には、居室2の周囲に水下部30aと排水溝部31とが形成され、パラペット22の内周に沿って水下部30bと排水溝部31とが形成されている。このため、陸屋根上面21における居室2の周囲及びパラペット22の内周の位置が最も低いレベルに設定され、これらの位置に形成された水下部30a、30bを起点として登り勾配の水勾配を持った斜面10a〜10jが形成されている。これらの斜面10a〜10jの交叉部には、稜線11a〜11fが形成され、更に、稜線11a〜11fの交点から山線12a〜12g、及び谷線13a〜13cが形成されている。
居室2側の水下部30aとパラペット22側の水下部30bと稜線11a〜11fとの高さの差は、例えば陸屋根上面21に於ける並行(対向)する水下部の間の距離の1/2の寸法と水勾配(約1/100〜約2/100)によって設定されている。例えば、対向する水下部30a、30b間の距離が360cmで、水勾配が1/100である場合、稜線の高さは18mmとなる。
図2及び図3は、パラペット22側の排水構造1の構成の概略を示す縦断面の説明図である。パラペット22は、陸屋根上面21の外縁に沿って形成されており、陸屋根上面21より上方に突出した外壁パネル40と、外壁パネル40の上面を覆う笠木41とを有している。外壁パネル40の内側には、軽量気泡コンクリート(ALC)からなる床板42と、該床板42の上面に敷設される断熱板43と、該断熱板43の上面に敷設される傾斜板44と、該傾斜板43上に敷設される上板45と、該上板45を覆って設けられる防水シート46とを備えている。
床板42は、端部を梁48に載置させることで当該梁48に支持されており、外壁パネル40も金物(図示省略)を介して梁48に支持されている。床板42の外面と外壁パネル40の内面との間の梁48の上方には、隙間が形成されている。また、梁48の上面には、外壁パネル40の内面及び上面に沿って設けられる防水下地材50がボルト締結されており、当該ボルトを埋設する状態で前記隙間にはモルタル47が充填されている。
また、断熱板43は、床板42及びモルタル47の上面を覆って設けられ、外壁パネル40の内側の全面に亘って敷設されている。傾斜板44、上板45及び防水シート46は、外壁パネル40の近傍部分を除いた領域、つまり排水溝部31が形成される部分を除いた領域に敷設されている。傾斜板44は、陸屋根上面21の中央側から外壁パネル40側に向けて厚みが薄くなっており、これにより水勾配部30の勾配が形成されている。
なお、本実施の形態において、水勾配部30は、例えば傾斜板44、上板45及び防水シート46により構成されている。
排水溝部31は、水勾配部30からの水を勾配を用いて誘導する排水誘導部としての排水誘導板60と、排水誘導板60により誘導された水が流れ込む排水溝底部としての排水溝底板61と、排水溝底板61を介して排水誘導板60の反対側の位置で外壁パネル40に沿って垂直に立ち上がる立上り部としての立上り板62を有している。これらの排水誘導板60、排水溝底板61及び立上り板62は、例えば一体の鋼板により形成され、その表面には、塩化ビニル樹脂がラミネート加工等により被覆されている。
一体化した排水誘導板60、排水溝底板61及び立上り板62は、排水溝部形成部材として部材化され、当該排水溝形成部材をパラペットに沿って敷き並べていくことにより、図3に示すようにパラペット22の外壁パネル40の長手方向に沿って形成されている。また、当該排水溝形成部材は、隣接する排水溝部形成部材と突き付けにより連結されており、それらの継目は、塩化ビニル樹脂製の水密シート(図示せず)によりシールされている。排水溝形成部材の表面には、上述の如く塩化ビニル樹脂が被覆されているので、水密シートの排水溝形成部材への取付けは、これら塩化ビニル樹脂同士の熱溶着や溶剤による溶着、又は接着によりなされ、これらの間に隙間のない良好なシールが形成される。
排水誘導板60は、例えば水上部が上板45と防水シート46の間に挟まれてネジ(図示せず)などにより固定され、その水上部から排水溝底板61に向けて水勾配部30より急な角度で傾斜している。
排水溝底板61は、例えば排水誘導板60の水下端部に連続し下に凸に湾曲している。排水溝底板61の底部には、排水溝部31の延設方向に所定の間隔で排水竪樋35の排水口(図示せず)が設けられており、当該排水口から排水溝底板61に流れ込んだ水を排水できる。立上り板62は、排水溝底板61の端部に連続して接続され、外壁パネル40の内側の側壁面に沿って立ち上がり外壁パネル40の上面まで覆うように形成されている。
排水溝部31には、カバー部材70が設けられている。カバー部材70は、図4及び図5に示すように長方形の板状の平板部71と、平板部71の下面に取り付けられた上下に延びる複数の脚部72と、平板部71の一側面に突出するように設けられた当接部73を有している。
平板部71には、厚み方向に貫通する複数の貫通孔71aが形成されている。貫通孔71aは、例えば平板部71の長手方向に沿って並べて形成されている。平板部71は、図6に示すように排水誘導板60の傾斜部分のみを覆うように形成されている。これにより、排水溝底板61の上方は開口している。
脚部72は、排水誘導板60の傾斜部分上に立設されている。脚部72は、平板部71の幅方向(水勾配部30側からパラペット22側に向かう方向)に向けて例えば3か所に形成されている。脚部72は、排水誘導板60の傾斜に合わせて平板部71が水平になるようにパラペット22側に近づくものほど長くなっている。脚部72は、図5に示すように平板部71の長手方向に沿っても複数個所に形成され、平板部71の面内において縦方向と横方向に並べて形成されている。
図6に示すように平板部71の水勾配部30側の端部は、排水誘導板60に近接している。最も短い水勾配部30側の脚部72により、平板部71の水勾配部30側の端部と排水誘導板60の上面との間に隙間が形成され、当該隙間が水の通路Bになっている。水勾配部30からの水は、この通路Bを通じて排水誘導板60上を流れる。
当接部73は、平板部71のパラペット22側の側面から水平方向に突出し、その先端が下方に屈折して立上り板62に当接している。当接部73は、図3に示すように平板部71の長手方向に沿って複数個所に設けられている。
カバー部材70は、長手方向の端部に連結部材(図示せず)を有し、当該連結部材で連結することにより、排水溝部31の長手方向に沿って複数連結されている。
なお、外壁20側の排水構造1は、上記パラペット22側の排水構造1と同様であるので、説明を省略する。
以上のように構成された排水構造1では、図1に示すように陸屋根10の屋根上面21上の水が水勾配部30を流れ、排水溝部31に流れ込む。そして図3に示すように排水溝部31では、排水誘導板60の勾配により水が誘導され、カバー部材70の下を通って、最も深い排水溝底板61内に流れ込む。排水溝底板61に溜まった水Aは、排水竪樋35から外部に排水される。なお、本実施の形態では、排水溝部31は、断面形状が略三角形であるため、排水溝部31に流れ込む雨水の量が少ない場合には水位が急激に上昇し、雨水の量が増加するのに従って水位の上昇が緩やかになる。従って、雨水の量が少ない場合であっても、十分な水位を確保でき、確実な排水を実現することが可能となる。
以上の実施の形態によれば、カバー部材70の平板部71により排水溝部31の水溜まりの一部を覆うので、排水溝部31に水が溜まった際の見た目を向上できる。また、排水溝部31における歩行による水跳ねも抑制できる。これにより、汚れの付着や、当該汚れの付着による陸屋根10の防水性能の劣化を抑制できる。また、カバー部材70は、複数の脚部72を有しているので、歩行者が平板部71上を歩行することにより平板部71に過大な加重がかかった場合であっても、当該加重は各脚部72に分散されて作用することとなり、各脚部72による排水誘導部への加重が低減され、当該加重による排水誘導板60やその表面の防止シートの損傷を防止できる。
平板部71の水勾配部30側の端部と排水誘導板60の上面との間に、水勾配部30からの水が通過する通路Bが形成されているので、水勾配部30から排水誘導板60、排水溝底板61への水の流れが適正に行われる。
平板部71は、排水誘導板60に対向する位置に設けられているので、排水溝底板61上が開口し、排水溝部31の水溜まりが日照や通風により蒸発しやすくなる。また、排水溝底板61上の開口により、カバー部材70を取り外すことなく排水溝底板61の清掃を行うことができる。
平板部71には、複数の貫通孔71aが形成されているので、平板部71上に水が溜まるのを防止できる。また、貫通孔71aに風が通るので、陸屋根上面21に吹く風によりカバー部材70が巻き上げられるのを抑制できる。
カバー部材70は、平板部71の端部からパラペット22側に延びて立上り部62に当接する当接部73を有しているので、カバー部材70の位置ずれを防止できる。また、カバー部材70の設置の際の位置決めを容易に行うことができる。
排水溝底板61は、排水溝部31の延設方向に水平に形成されているので、排水溝部31は、その延設方向に水を流すための勾配がなく、いずれの位置でも同一の断面形状を有する。この結果、排水溝部31の形成がきわめて容易のものとなるばかりでなく、排水溝部31を複数片に部材化する場合であっても、勾配を考慮する必要がないためきわめて容易に部材化できる。また、排水溝部31の延設方向に複数のカバー部材70が並べて設置される場合には、平坦部及び脚部を含めて同一形状のものを用いることができ、カバー部材70の細分化も容易に行うことができる。
以上の実施の形態は、陸屋根上面21の周囲のパラペット22や外壁20付近に排水溝部31が形成されている例であったが、図1(a)や図1(b)に示す如く陸屋根の勾配の納まり上の関係から当該陸屋根の中央部に水勾配部の水下部が形成される場合がある。かかる水勾配部に対しても、本発明は適用可能である。かかる場合例えば図7に示すように陸屋根上面21に左右両側から谷状に中央が低くなるような水勾配部30が形成され、その水下部に排水溝部31が形成されている場合にも本発明は適用できる。かかる場合、例えば左右の水勾配部30の水下部に、互いに対向する排水誘導板60が設置され、それらの水下部の中央に共通の排水溝底板61が設置される。左右の排水誘導板60上には、それぞれカバー部材70が設けられる。この左右のカバー部材70により、排水溝部31内の水溜まりの大部分が隠れるので、排水溝部31に水が溜まった際の見た目が飛躍的に向上する。
以上の実施の形態では、カバー部材70の平板部71が排水誘導板60上にのみ形成されていたが、排水溝底板61上にも形成されていてもよい。また、以上の実施の形態では、排水溝部31が、パラペット22の長手方向に水平のいわゆる零勾配のものであったが、勾配を有するものであってよい。この場合、カバー部材70の各脚部72は、排水溝部31の勾配に伴って適宜長さが調整される。
また、図6中に二点鎖線で示す如く、陸屋根上面21及び排水溝部31を覆う防水保護マット80を設ける屋根構造であっても、本発明を適用できる。この場合、カバー部材70の平板部71の上面は水平に設けられ、当該平板部71上に防水保護マット80が設けられることとなるので、カバー部材70を不存在とした状態で上述の如く排水溝部31上に防水保護マット80を設ける構成よりも排水溝部31近辺に於ける当該防水保護マット80の姿勢を安定させることができる。この結果、防水保護マット80上を歩行者が歩行した場合の歩行者の踏みつけに伴う防水保護マット80の跳ね上がりを防止することができる。
また、以上の実施の形態では、陸屋根10の排水構造1であったが、本発明は、ヒトが歩行可能な程度に水勾配を有する外部床を備えた、下屋の屋根部等の他の陸屋根や、ベランダ(屋根のないバルコニーを含む)の排水構造に適用してもよい。
また、以上の実施の形態において排水される水とは、雨水に限定されるものではなく、陸屋根上面やベランダの床面に屋上緑化のための人工緑地を構成したような場合には、この人工緑地に散水したときの水や積雪が溶け出して形成される水等や、陸屋根上面やベランダの床面で歩行者がこぼした飲料等、陸屋根やベランダに流れ込む可能性を有する全ての液体を含むものである。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に相到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
陸屋根の排水構造の一例を示す模式図である。 陸屋根の排水構造の一例を示す模式図である。 排水構造の構成の概略を示す縦断面の説明図である。 排水構造の構成の概略を示す縦断面の説明図である。 カバー部材の斜視図である。 カバー部材の裏面図である。 カバー部材周辺の排水構部の拡大図である。 谷状の水勾配部の水下部に排水溝部が形成されている場合の排水構造を示す縦断面の説明図である。
符号の説明
1 排水構造
10 陸屋根
30 水勾配部
31 排水溝部
60 排水誘導板
61 排水溝底板
62 立上り板
70 カバー部材
71 平板部
72 脚部

Claims (7)

  1. 陸屋根の上面又はベランダの床面に設けられた水勾配部と、当該水勾配部の水下部に接続され、前記水勾配部から水が流れ込む排水溝部と、を有し、
    前記排水溝部は、前記水勾配部から流れ込む水を勾配を用いて誘導する排水誘導部と、前記排水誘導部により誘導された水が流入する排水溝底部と、を有し、
    前記排水溝部には、カバー部材が設けられ、
    前記カバー部材は、前記排水誘導部上に立設された複数の脚部と、当該脚部により支持された平板部とを有することを特徴とする、陸屋根又はベランダの排水構造。
  2. 前記平板部の前記水勾配部側の端部は、前記排水誘導部に近接され、当該平板部の端部と前記排水誘導部との間には、前記水勾配部からの水を通過させる通路が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の陸屋根又はベランダの排水構造。
  3. 前記平板部は、前記排水誘導部に対向する位置に設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の陸屋根又はベランダの排水構造。
  4. 前記平板部には、厚み方向に貫通する複数の貫通孔が形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の陸屋根又はベランダの排水構造。
  5. 前記排水溝部は、前記排水溝底部を介して前記排水誘導部の反対側の位置で垂直に立ち上がる立上り部をさらに有し、
    前記カバー部材は、前記平板部の前記立上り部側の端部から前記立上り部側に延びて前記立上り部に当接する当接部を有していることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の陸屋根又はベランダの排水構造。
  6. 前記排水溝部の排水溝底部は、前記排水溝部の延設方向に水平に形成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の陸屋根又はベランダの排水構造。
  7. 陸屋根の上面又はベランダの床面に設けられた水勾配部と、当該水勾配部の水下部に接続され、前記水勾配部から水が流れ込む排水溝部と、を有し、前記排水溝部は、前記水勾配部から流れ込む水を勾配を用いて誘導する排水誘導部と、前記排水誘導部により誘導された水が流れ込む排水溝底部と、を有する陸屋根又はベランダの排水構造において、前記排水溝部に設けられるカバー部材であって、
    前記排水誘導部上に立設された複数の脚部と、当該脚部により支持された平板部とを有することを特徴とする、カバー部材。
JP2008207711A 2008-08-12 2008-08-12 陸屋根又はベランダの排水構造及びカバー部材 Active JP5297718B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008207711A JP5297718B2 (ja) 2008-08-12 2008-08-12 陸屋根又はベランダの排水構造及びカバー部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008207711A JP5297718B2 (ja) 2008-08-12 2008-08-12 陸屋根又はベランダの排水構造及びカバー部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010043455A true JP2010043455A (ja) 2010-02-25
JP5297718B2 JP5297718B2 (ja) 2013-09-25

Family

ID=42015034

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008207711A Active JP5297718B2 (ja) 2008-08-12 2008-08-12 陸屋根又はベランダの排水構造及びカバー部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5297718B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014214561A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 住ベシート防水株式会社 排水溝構造、屋上およびベランダ
JP2016044449A (ja) * 2014-08-21 2016-04-04 大和ハウス工業株式会社 排水部被覆部材
CN108999271A (zh) * 2018-10-11 2018-12-14 深圳深恒环保产业有限公司 一种盖板、盖板组件及堆料仓
CN108999349A (zh) * 2018-08-06 2018-12-14 中国恩菲工程技术有限公司 排水结构
CN113202237A (zh) * 2021-06-09 2021-08-03 鼎华创应急装备技术(深圳)有限公司 一种屋面排水结构

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0616502U (ja) * 1992-07-29 1994-03-04 ミサワホーム株式会社 外廊下雨樋構造
JPH09317131A (ja) * 1996-05-31 1997-12-09 Sekisui Chem Co Ltd 溝上への床材敷設用部材
JPH11222988A (ja) * 1998-02-06 1999-08-17 Tsutsunaka Sheet Bosui Kk 排水溝を有する防水構造
JP2001049849A (ja) * 1999-08-09 2001-02-20 Sekisui Chem Co Ltd デッキ材及び床構造体
JP2005097915A (ja) * 2003-09-24 2005-04-14 Asahi Kasei Homes Kk 雨水排水構造
JP2006070520A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Bunka Shutter Co Ltd バルコニ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0616502U (ja) * 1992-07-29 1994-03-04 ミサワホーム株式会社 外廊下雨樋構造
JPH09317131A (ja) * 1996-05-31 1997-12-09 Sekisui Chem Co Ltd 溝上への床材敷設用部材
JPH11222988A (ja) * 1998-02-06 1999-08-17 Tsutsunaka Sheet Bosui Kk 排水溝を有する防水構造
JP2001049849A (ja) * 1999-08-09 2001-02-20 Sekisui Chem Co Ltd デッキ材及び床構造体
JP2005097915A (ja) * 2003-09-24 2005-04-14 Asahi Kasei Homes Kk 雨水排水構造
JP2006070520A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Bunka Shutter Co Ltd バルコニ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014214561A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 住ベシート防水株式会社 排水溝構造、屋上およびベランダ
JP2016044449A (ja) * 2014-08-21 2016-04-04 大和ハウス工業株式会社 排水部被覆部材
CN108999349A (zh) * 2018-08-06 2018-12-14 中国恩菲工程技术有限公司 排水结构
CN108999271A (zh) * 2018-10-11 2018-12-14 深圳深恒环保产业有限公司 一种盖板、盖板组件及堆料仓
CN113202237A (zh) * 2021-06-09 2021-08-03 鼎华创应急装备技术(深圳)有限公司 一种屋面排水结构

Also Published As

Publication number Publication date
JP5297718B2 (ja) 2013-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2954809C (en) Welded roof for modular building units
JP5297718B2 (ja) 陸屋根又はベランダの排水構造及びカバー部材
JP2010001710A (ja) 屋根構造、建物ユニット及びユニット式建物
JP5297716B2 (ja) オーバーフロー装置及び建物の外部床の排水構造
JP5588556B1 (ja) コーナー水切り材、屋根パネル及び建物の屋根構造
JP5089527B2 (ja) 陸屋根又はベランダの排水構造及び溜まり幅規定部材
JP4415716B2 (ja) 屋根の防水構造
JP2006057376A (ja) 屋上排水構造
JP4475905B2 (ja) 雨水排水構造
RU88702U1 (ru) Кровельный элемент для здания
JP6388169B2 (ja) 屋外床の防水構造
JP7303982B2 (ja) 庇屋根構造及び建築物
JP5269308B2 (ja) 建物の外部床の床面構造、及び該床面構造の形成方法。
JP4090586B2 (ja) 樋の設置構造
JP2008127846A (ja) オーバーフロー管およびオーバーフロー排水構造
JPH086908Y2 (ja) 水切りシート
JPH0380224B2 (ja)
RU107206U1 (ru) Конструкция скатной кровли для деревянного сооружения
JP2005155006A (ja) 笠板と樋で構成する平坦な屋根
JP2004293145A (ja) バルコニー
JP2019044526A (ja) 階段
JP2020063592A (ja) ゼロ勾配屋根専用止水材の設置構造
JP2008223294A (ja) 排水ドレイン管およびバルコニー排水構造
JP2001207623A (ja) 床板材
JPH10205125A (ja) バルコニー

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120828

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121026

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130610

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130617

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5297718

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350