JP2005097915A - 雨水排水構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】居室の外壁から張り出したベランダの床や平下屋の屋根の平面寸法の如何に関わらず、適正な水勾配を確保して外壁に形成される出入り可能な開口部の下端部の床面或いは屋根面からの高さを略一定に保持する。
【解決手段】雨水排水構造は、居室2の外壁4から張り出したベランダの床或いは平下屋の屋根の居室側壁当たり部に水平な水下線5を形成し、該水下線5に沿って排水溝6を設ける。パラペット3に沿って水平な水下線6が形成される場合、排水溝6と排水溝8とを連通排水溝9で連通させる。排水溝6の底面6aが断面内での勾配を有し、且つ長手方向の勾配を有しない。
【選択図】 図2

Description

本発明は、居室の外壁から張り出して形成されたベランダの床や平下屋の屋根のように、略平坦な床或いは屋根の雨水排水構造に関するものであり、特に、床或いは屋根の居室の外壁との壁当たり部に水平な水下線を形成することによって、床や屋根の居室の外壁からの張り出し寸法が変化しても、水下線のレベルを一定に保持して居室の外壁と床或いは屋根との高さ位置の関係を略一定に保持することが出来る雨水の排水構造に関するものである。
ベランダや平下屋のように、居室の外壁から張り出した床或いは屋根には、雨水や散水を自然流下させるために、外壁との壁当たり部を最後部として1/100〜2/100程度の下向きの傾斜を持った所謂水勾配が形成されている。前記したベランダの床や平下屋の屋根の水勾配は、これらの床や屋根を構成するパネルやスラブの上面に設けた防水用の下地モルタルや断熱材、或いは下地パネル等の下地材の何れかを傾斜させることで形成されるのが一般的である。
居室の外壁から張り出されたベランダの床や平下屋の屋根は、これらの床や屋根の外周部に形成される水下線の高さ位置(軒高)が決定され、この軒高を基準として居室の外壁との壁当たり部へ向かって登り勾配となる水勾配を持った斜面が設定される。このため、床や屋根の外壁に対する壁当たり部の高さは、外壁からの張り出し長さに応じて変化することになる。また水勾配を実現するために、下地材を軒側から外壁側にかけて順に厚くすることが必要となる。従って、前記張り出し長さが大きくなるのに伴って、床や屋根の居室の外壁に対する壁当たり部の高さが高くなり、床や屋根の重量が嵩んで不経済になるという問題が生じる。特に、外壁に対する壁当たり部の高さが高くなることから、該外壁に出入口を構成する開口を設ける際に、この開口を構成する開口枠(開口下枠)の高さが制限を受けるという問題を派生する。
上記問題を解決することを目的として特許文献1の技術が提案されている。この技術は、ベランダの床や平下屋の屋根に、軒先に向けて水上端から水下端まで傾斜する谷溝を設け、この谷溝の両側に対抗して内側へ下り傾斜の床面を接続し、また谷溝の水下端側の両側には、共に軒先へ向けて下り傾斜の床面を接続したものである。この技術では、床や屋根の奥行きが深い場合であっても、水上側を必要以上に嵩上げしなくとも必要な水勾配を形成して良好な排水を実現出来る。
特開2001−049809(特許第3369516号)
上記特許文献1の技術であっても未だ解決すべき問題が存在することが判明した。即ち、ベランダの床或いは平下屋の屋根の居室の外壁に対する壁当たり部に複数の稜線と谷溝の端部が当接することになり、この稜線の高さは床や屋根の幅寸法に応じて変化することとなる。このため、外壁に床や屋根に出入りするための開口を形成しようとしたとき、この開口の下端部の高さが稜線の高さの影響を受けることになるという問題がある。
また一般的なベランダの床や平下屋に形成される排水溝は、底面が平坦な面を持って形成されており断面形状が矩形状である。このため、床や屋根から流れ込んだ少量の雨でも底面全面にわたって水溜まりが出来るという問題が生じる。
上記の如き断面形状が矩形な排水溝では、雨水の量が少ない場合に底面に水溜まりが発生し易いため、排水溝に水勾配を付けて排水する必要がある。このため、排水溝の長手方向の位置に応じて底面のレベルが変化することとなり、該排水溝と壁際の立ち上がり部を形成するための部品の寸法が配置すべき位置に応じて異なることとなる。即ち、排水溝を構成するための部品が寸法的に統一がとれないという問題も生じている。
本発明の目的は、居室の外壁から張り出したベランダの床や平下屋の屋根の平面寸法の如何に関わらず、適正な水勾配を確保して外壁に形成される出入り可能な開口部の下端部の床面或いは屋根面からの高さを略一定に保持することが出来る雨水排水構造を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る雨水排水構造は、居室の外壁から張り出したベランダ又は平下屋に於ける雨水排水構造であって、ベランダ又は平下屋の居室側壁当たり部に水平な水下線を形成し、該水下線に沿って排水溝を設けたものである。
上記雨水排水構造に於いて、ベランダ又は平下屋の居室側壁当たり部以外の部位に水平な水下線が形成される場合、ベランダ又は平下屋の居室側壁当たり部に形成した水下線に沿って設けた排水溝と、居室側壁当たり部以外の部位に形成され且つ壁当たり部の水下線と同等レベルである水下線に沿って設けた排水溝とを連通排水溝で連通させることが好ましい。
また上記各雨水排水構造に於いて、排水溝の底面が断面内でベランダの床又は平下屋の屋根の勾配よりも大きい勾配を有し、且つ前記排水溝の底面が長手方向の勾配を有しないものであることが好ましい。
更に、上記各雨水排水構造に於いて、排水溝に於ける水落下位置は特に限定するものではないが、該水落下位置を所望の位置に設定し、該水落下位置に於ける排水溝の勾配を持った底面から取水し得るように構成することが好ましい。このように排水溝の勾配を持った底面から取水するに際し、排水溝の底面を開口し、且つ水平な或いは僅かに下り勾配を持った取水管を配置しておき、必要に応じてこの取水管に屋内に設けた排水管を接続することが好ましい。
本発明の雨水排水構造では、居室の外壁から張り出したベランダの床或いは平下屋の屋根の、外壁との壁当たり部に水平な水下線を形成したので、床や屋根の寸法の変化に関わらず外壁に対する床,屋根の壁当たり部の線を一定の水平線とすることが出来る。このため、外壁に対する床や屋根の水下線を排水の基準レベルとすることによって、該水下線と外壁との高さの関係位置を一定とすることが出来る。このため、水下線の位置に関わらず、該水下部を形成する部品の統一化をはかることが出来、製造上の管理や施工上の管理を軽減することが出来る。
外壁に床や屋根への出入口となる開口を形成する場合、該開口の外壁面に於ける高さ位置は水下線の高さによって規定される。従って、前記水下線の高さを床や屋根の基準となる高さとして設定することによって、床や屋根の張り出し長さ、或いは幅方向の長さが如何なる値になっても、開口の高さ位置を略一定に保持することが出来る。即ち、床や屋根の張り出し長さに関わらず、梁に開口下枠を設置する際のレベル(高さ,水位)を一定とし、従来のように、下階の天井の高さや居室の床の高さを嵩上げしたり、ベランダの床を下げる(下階の梁を下げる)ような無理な設計を行う必要もなくなり、従って、躯体側の構造を変更する必要がなくなる。
また、居室の外壁に形成する開口の下端部の高さ方向の位置を略一定とすることで、該外壁に対応する躯体に開口を形成するために取り付ける部材の寸法を共通化することが出来る。このため、ベランダの床や平下屋の屋根の大きさに関わらず、開口を形成するために必要となる部材(例えば、開口枠の設置部材となる開口パネル等)の寸法や構造、及び水下線部分を構成する部品(例えば、床材や立ち上がり部材等)の共通化をはかることが出来る。
またベランダの床或いは平下屋の屋根の居室の外壁に対する壁当たり部に形成した水下線に沿って設けた排水溝と、壁当たり部以外の部位に形成された水下線に沿って設けた排水溝とを連通排水溝で連通させることによって、床或いは屋根に形成された水下線が連続するため、床や屋根に降った雨水や散水を排水することが出来る。
特に、排水溝の水落下位置を所望の位置に設定することを可能とした技術(建物内排水)を利用することによって、雨水を均等に排水することが可能となり、例えば豪雨時にも円滑な排水を実現することが出来る。従って、床面或いは屋根面の全体から、或いは全周から同時に且つ均一に排水するような排水を実現することが出来る。
また排水溝の底面が断面内で勾配を有するため、該排水溝の断面形状は底面が斜辺となる略三角形となる。このため、排水溝に流入した雨水は底面の勾配に沿って低い部位である三角形の頂点に集まり、広い面としての水溜まりが出来難くなり、且つ水が溜まる部分を最小限にして排水が出来る。
また排水溝の底面に長手方向の勾配を設けないことによって、排水溝の断面形状は長手方向に全て同一形状となる。このため、排水溝を構成する部分の部品或いは部材(例えば、排水溝を構成するための部材や排水溝からの立ち上がり部材等)が同一となり、製造を容易とし、且つ簡単な施工で排水溝を形成することが出来る。特に、排水溝の壁際の立ち上がり部分の高さを一定となり、シート防水の施工に用いる防水鋼板を単一の形状,寸法とすることが出来る。
例えば、排水溝がベランダの床である場合、該排水溝の上部の開放部分にグレーチングを配置して歩行の安全をはかることが行われるが、排水溝の底面が長手方向への勾配を有しないことから、該グレーチングを底面から支持することが可能となる。即ち、グレーチングに所定の間隔で脚を設けたとき、長手方向に対する脚の高さを一定とすることが可能となり、グレーチングを形成する材の剛性や強度を低く押さえても、上部に掛かる荷重に対して充分に耐えることが可能となる。このため、グレーチングを合成樹脂によって成形することが可能となり、この場合、現場での加工が容易となる。通常、グレーチングは板状に形成され、排水溝の上部に形成されたあご状の凹部に支持されるため、面としての剛性を高めると共に強度を高くする必要があり、ステンレス鋼等の金属を用いて構成されるが、合成樹脂を用いることで、軽量化をはかることが出来、且つ加工性を向上させることが出来る。
以下、本発明の雨水排水構造について説明する。本発明の雨水排水構造は、居室の外壁から張り出したベランダの床や平下屋の屋根等の略平坦な床や屋根(以下代表して「床」という)の雨水排水構造に関するものであり、床の外壁に対する壁当たり部に水平な水下線を形成することによって、床の奥行き寸法の変化に関わらず外壁に対する床の壁当たり部の線を一定の水平線としたものである。
床の外壁に対する壁当たり部に水下線を形成することによって、水勾配は外壁部から床の中央に向かって登り勾配となる。また床の水勾配の基準レベルを該床の外壁に対する壁当たり部に設定することが可能となる。床の寸法が変化したとき、該床の頂点の高さに変化が生じるものの、水下線のレベルに変化を生じさせることがない。
このため、外壁に床や屋根に出入りするための出入口を含む開口を構成する際に、該開口の下端部分のレベルを一定に保持することが可能となり、部品の共通化をはかり且つ開口部の跨ぎ高さを一定として好ましい開口部を実現することが可能となる。
本発明に於いて、水下線とは床の水勾配を持った斜面の最下流部位の線をいい、この水下線に連続して排水溝を構成することが可能である。即ち、水下線に沿って排水溝が設けられることになる。一般的な水下線は必ずしも排水溝と連続したものではなく、該水下線に沿って雨樋等の排水部材が設けられることもある。
また本発明に於いて、排水される水は雨水に限定されるものではなく、床に屋上緑化のための人工緑地を構成したような場合には、この人工緑地に散水したときの水も含むものである。
また本発明の居室は必ずしも人が居住する部屋である必要はなく、屋上に於けるペントハウスのような部位も含む。従って、外壁に対する床の壁当たり部は単に一つの辺にのみ形成されるものではなく、二つの辺、或いはそれ以上の辺に形成される。例えば、居室としてペントハウスを設定した場合、該ペントハウスの周囲の四辺の外壁に対して壁当たり部が形成される。
外壁に対する壁当たり部に形成された水下線に沿って設けた排水溝が如何なる排水構造を有するかは特に限定するものではなく、該排水溝に接続された縦樋や、他の水下線に沿って設けた排水溝と連通する連通排水溝、或いは屋内に配管されている排水管等によって排水することが可能である。
例えば、屋内に配管されている排水管の場合、この排水管は、一端が排水溝に接続されると共に床の屋内側に配管され、更に、天井部分から所定の経路に沿って配管されて、建物の1階部分から、外周に埋設した管路に接続されている。このように、建物の屋内に配管した排水管を利用して排水し得るように構成すると、該排水管が外から見えないために、建物の外観をスッキリとさせることが可能となって好ましい。また排水管を壁当たり部にも設けると排水がより円滑に行われて好ましい。
また床の外周部には夫々の辺に水下線が形成され、且つこれらの水下線に沿って排水溝が設けられる。これらの水下線のレベルを外壁に対する壁当たり部に形成された水下線のレベルと等しいかこのレベル以下に設定し、これらの水下線に沿って排水溝を設けると共に該排水溝を、床の居室の外壁に対する壁当たり部に設けた水下線に沿った排水溝と連通排水溝を介して連通させることも可能である。
この場合、連通排水溝は、床面に露出して形成されていても良く、床の下部に形成されていても良い。連通排水溝が床の下部に形成される場合には、該連通排水溝が外部から視認されることがなく好ましい。
排水溝は、断面内に於いて底面が床面、或いは屋根面の勾配よりも大きい勾配を有している。このため、排水溝の断面形状は、最も深い部分を頂点とする三角形となる。このため、雨水は最も深い部位に流れ込むこととなり、排水溝に於ける水位は雨水の量に応じて増減する。特に、排水溝の断面形状が三角形であるため、該排水溝に流れ込む雨水の量が少ない場合に水位が急激に上昇し、雨水の量が増加するのに従って水位の上昇が緩やかになる。従って、雨水の量が少ない場合であっても、確実な排水を実現することが可能となる。
排水溝の底面の勾配角度は特に限定するものではなく、床の勾配角度よりも大きい角度で、且つ排水溝に流れ込んだ水が円滑に最も深い頂点に溜まるような角度を有することが好ましい。本件発明者等の実験では、排水溝の底面の勾配は、1/10よりも大きい勾配であることが好ましい。即ち、排水溝の底面は広い平坦な面を有することなく、屋根に降った雨水が排水溝に流れ込んだとき、この雨水は排水溝の最も深い部分に流れ込んで水位を上昇させる。このため、排水溝に於ける流路は常に最も深い部位を基準として形成されることとなり、確実な排水を実現することが可能となる。
排水溝の底面は、該排水溝の長手方向への勾配を有することなく同レベルに形成されることが好ましい。また水下線どうし、排水溝どうしも、同じレベルであることが好ましい。本発明では、このように、複数形成される水下線,排水溝のレベルを同一とすることによって、各種部品の統一化をはかることが可能となり、しかも排水溝に水溜まりができることなく、確実な排水を実現することが可能である。
このため、排水溝に於ける排水は、自然流下ではなく水位の上昇に起因して流下することになる。
排水溝に流れ込んだ雨水は該排水溝から水落下位置に配置された排水管を経て排水される。排水溝に於ける排水管の位置は特に限定するものではないが、排水溝に対し、流れ込んだ雨水を円滑に排水し得るような位置に配置することで、個々の排水管に流入する雨水の量が略均等となるような間隔を持って設定することが好ましい。前記排水管の設置間隔は限定するものではなく、排水管の口径等の条件に応じた排水能力に基づいて設定することが好ましい。このように、排水溝に対し、排水能力を略均等に振り分けた複数の排水管を設置することによって、略一斉の排水を実現することが可能となり、豪雨のような場合であっても、好ましい排水を実現することが可能となる。
また排水管の形状も特に限定するものではなく、屋内に設けた排水管や縦樋が利用される。特に、屋内に設けた排水管を利用する場合、排水溝に於ける該排水管の設置位置が限定されず、間隔や設置数を所望の数に設定し得ることから好ましい。
排水溝に排水管を接続する場合、排水溝の断面に於ける底面の勾配面の全面から取水し得るように構成することが好ましい。このように、排水溝の全勾配面に取水口を形成しておくことによって、該排水溝に流れ込んだ雨水を円滑に短時間で排水することが可能となる。また排水管の取水口に開口する取水管は水平であって良く、排水管側に向けて下り勾配を持っていても良い。特に、取水管が下り勾配を有する場合は、排水溝に流れ込んだ雨水を吸い込んで円滑な排水を実現することが可能となる。
以下、本発明に係る雨水排水構造の好ましい実施例について図を用いて説明する。図1は居室の外壁から張り出された床の例を説明する図である。図2は図1の床を拡大して水勾配を説明する模式図である。図3は図1の矢視部分の断面図である。図4は排水溝を建物の内部に設けた排水管に接続して排水する際の構成を説明する図である。
図1,図2に於いて、床1は居室2となるペントハウスを囲んで構成されており、平面形状が、例えば床2の外周に沿って形成されたパラペット3によって規定された四角な外形の中に居室2によって規定された四角の内形を有する四角リング状に形成されている。
床1の居室2の外壁4に対する壁当たり部に水平な水下線5が形成され、該水下線5に沿って排水溝6が設けられている。また床1の外周部にはパラペット3の立ち上がりに水下線7が形成され、該水下線7に沿って排水溝8が設けられている。従って、床1の居室2の外壁4との壁当たり部に水下線5に沿った排水溝6が形成されると共に、パラペット3の立ち上がり部に水下線7に沿った排水溝8が形成されている。
水下線5と水下線7のレベルの関係は特に限定するものではない。例えば、水下線5に沿って設けた排水溝6と水下線7に沿って設けた排水溝8が、夫々独立して排水し得るように構成されている場合、両者のレベル関係は如何なるものであっても特別な問題が生じることはない。
しかし、排水溝6と排水溝8が連通排水溝9によって連通されている場合、水下線5と水下線7のレベルは同等なので、これらの水下線5,7に沿って設けた排水溝6,8のレベルも同じになる。
上記の如く、床1には居室2の周囲に水下線5と排水溝6が形成され、パラペット3に沿って水下線7と排水溝8が形成されている。このため、床1は、居室2の周囲及びパラペット3の周囲が最もレベルが低く設定され、これらの位置に形成された水下線5,7を起点として登り勾配の水勾配を持った斜面10a〜10jが形成され、これらの斜面10a〜10jの交叉部に稜線11a〜11fが形成され、更に、稜線11a〜11fの交点から山線12a〜12g、及び谷線13a〜13cが形成される。
このように、居室2の外壁4には如何なる稜線11a〜11fも当接することがなく、外壁4に対する斜面10a〜10dの当接部は水下線5が対向することによる水平な線となる。
水下線5,7と稜線11a〜11fとの高さの差は、床1に於ける並行する水下線5,7の間の距離の1/2の寸法と水勾配(1/100或いは2/100)によって設定される。例えば、水下線5,7間の距離が360cmで、水勾配が1/100である場合、稜線の高さは18mmとなる。
床1に於ける上記高さは、従来の屋根に於ける稜線の高さの半分であり、この稜線の高さが低くなった分、床1の斜面10a〜10jを構成する例えば防水下地モルタル23の重量を軽減することが可能となり好ましい。
水下線5に沿って設けた排水溝6及び水下線7に沿って設けた排水溝8は、連通排水溝9によって連通し、これらの排水溝6,8の所定位置に接続された排水管15から建物の外部に排水される。排水管15は所謂縦樋であって良く、屋内に配管された排水管であって良い。
本実施例では、例えば図4に示すように、床1に、該床1の斜面10hの水下線7に沿って設けた排水溝8の底面8aに開口する取水管15aを設け、該取水管15aに接続されたエルボ15b,ホース15cからなる排水管15を利用している。この排水管15では、ホース15cが比較的小さい口径と可撓性を有するため、床1の屋内側に形成された天井裏の空間や、建物の外壁に内部に形成された空間内に配管されて1階の床下を含む所定の部位から屋外に導かれ、建物の周囲に埋設された下水管に繋ぎ込まれて排水し得ることが可能である。尚、取水管15aに下り勾配をつけることによって、円滑な排水を実現することが可能である。
本実施例に於いて、床1は、図3の各断面図に示すように、建物の躯体を構成する梁21に載置した軽量気泡コンクリート(ALC)パネルやプレキャストコンクリート(PC)パネル等からなる床パネル22の上面に、防水下地モルタル23を打設し、更に、防水下地モルタル23の上面に断熱材24を施工し、最上面に防止シート25を施工して構成されている。
しかし、床1の構成は上記本実施例にのみ限定するものではなく、最上層をアスファルトによる防水層とした構造であっても良い。
居室2の外壁4との壁当たり部に形成された水下線5に沿って設けられた排水溝6は、図3(a)に示すように、床1の斜面10aに連続する底面6aが断面内での勾配を持って形成されており、居室2の外壁4側の面6bは該外壁4の立ち上がりに沿って略垂直に形成されている。このため、底面6aと面6bとの交叉部は三角形の頂点として排水溝6の最も深い部位(最深部6c)として形成されている。
またパラペット3との当たり部に形成された水下線7に沿って設けた排水溝8も、同図(c)に示すように排水溝6と同様に、床1の斜面10hに連続する底面8aが断面内での勾配を持って形成されており、パラペット3側の面8bは該パラペット3の立ち上がりに沿って略垂直に形成されている。このため、底面8aと面8bとの交叉部は三角形の頂点として排水溝8の最深部8cとして形成されている。
更に、排水溝6と排水溝8を連通する連通溝9は、同図(b)に示すように、床1の斜面10a,10iに夫々連続する底面9a,9aが断面内での勾配を持って形成されており、これらの底面9aが交叉する部位が三角形の頂点となり、排水溝9の最深部9bとして形成されている。
また図3(a),(b)に示すように、排水溝6の居室2からの出入口30に面する部位、或いは連通排水溝9には全長にわたってグレーチング27が設けられており、このグレーチング27によって、屋根1に出た人が排水溝6,9につまずくことのないように構成されている。しかし、本発明に於いて、グレーチング27は必ずしも必要なものではないことは当然である。
上記の如く構成された排水溝6,8,9(代表して排水溝6)では、床1を構成する斜面10aの水勾配に沿って流下した雨水は底面6aから最深部6cに流れ込み、降水量に応じて最深部6cを起点として水位が高くなる。即ち、床1に降った雨水は排水溝6に流れ込んだとき、最も断面積の小さい最深部6cに最初に溜まり、この部位から水位が上昇することになり、水が溜まる部分の断面積を最小限の値として積極的な排水を実現することが可能となる。
特に、排水溝6,8は夫々長手方向に対して水勾配を有することなく、水平なレベルを持って構成されている。即ち、排水溝6,8に水勾配を設けなくとも、該排水溝6,8に流れ込んだ水は、夫々の最深部6c,8cに最初に溜まって水位が上昇するため、排水溝6,8の水位の上昇に伴って、該排水溝6,8の所定位置に接続した排水管15の取水管15aに流れ込んで取水され、ホース15cを介して排水することが可能である。
排水溝6,8が長手方向への勾配を有しないため、最深部6c,8cのレベルは何処の位置でも変化することがない。即ち、排水溝6の居室2の外壁4に対する立ち上がり高さが一定となり、排水溝6を構成する際に用いる立ち上がり金具28の形状や寸法を一定なものとし、この立ち上がり金具28を排水溝6の何れの位置でも用いることが可能となる。排水溝8であっても、排水溝6と同様に、パラペット3に対する立ち上がり高さが一定となり、排水溝8を構成する立ち上がり金具29の形状や寸法を一定なものとして構成することが可能となる。
従って、排水溝6,8を構成する際の部品点数を削減することが可能であり、立ち上がり金具28,29の製造や、部品の管理に要する労力を削減すると共に、排水溝6,8を構成する際の施工性を向上することが可能となる。
居室2は屋根1に出入りするための出入口30が設けられている。この出入口30は下部側の構造が図3(a)に示されるように、建物の躯体を構成する梁21に取り付けられた開口枠31を利用して設置されている。
出入口30の梁21からの高さは、床1の居室2の外壁4に対する壁当たり部のレベルを基準として設定されている。本実施例では、前記壁当たり部のレベルとは水下線5のレベルであり、この水下線5が屋根1の水勾配の基準となることから、水下線5の躯体(梁21)からの寸法は一定の値に保持される。従って、外壁4に於ける出入口30の梁21からの高さは、床1の寸法の変化に関わらず一定となる。
上記の如く、居室2に形成される出入口30は、床1の寸法に関わらず、梁21の上面からの寸法が一定となり、同一の開口枠31を利用することが可能となる。即ち、居室2に屋根1への出入口30を設ける場合、屋根1の寸法の如何に関わらず、部品の点数を増やすことなく、設置することが可能となる。
本発明は、居室の外壁から張り出して設けたベランダの床や平下屋の屋根を構成する際に、排水溝を構成する際に用いる部品の標準化をはかるのに有効であり、且つ外壁に床や屋根に出入りする出入口を設けるような場合、該出入口の梁からの高さを略一定とすることで、出入口を構成する部品の統一化をはかると共に居室の床面から出入口の下端の高さを一定とすることが可能となるため、戸建て住宅や中高層住宅に適用して有利である。
居室の外壁から張り出された床の例を説明する図である。 図1の床を拡大して水勾配を説明する模式図である。 図1の矢視部分の断面図である。 排水溝を建物の内部に設けた排水管に接続して排水する際の構成を説明する図である。
符号の説明
1 床
2 居室
3 パラペット
4 外壁
5,7 水下線
6,8 排水溝
6a,8a,9a 底面
6b,8b 面
6c,8c,9b 最深部
9 連通排水溝
10a〜10j 斜面
11a〜11f 稜線
12a〜12g 山線
13a〜13c 谷線
15 排水管
15a 取水管
15b エルボ
15c ホース
21 梁
22 床パネル
23 防水下地モルタル
24 断熱材
25 防止シート
27 グレーチング
28,29 立ち上がり金具
30 出入口
31 開口枠

Claims (4)

  1. 居室の外壁から張り出したベランダ又は平下屋に於ける雨水排水構造であって、ベランダ又は平下屋の居室側壁当たり部に水平な水下線を形成し、該水下線に沿って排水溝を設けたことを特徴とする雨水排水構造。
  2. ベランダ又は平下屋の居室側壁当たり部以外の部位に水平な水下線が形成される場合、ベランダ又は平下屋の居室側壁当たり部に形成した水下線に沿って設けた排水溝と、居室側壁当たり部以外の部位に形成され且つ壁当たり部の水下線と同等レベルである水下線に沿って設けた排水溝とを連通排水溝で連通させることを特徴とする請求項1に記載した雨水排水構造。
  3. 前記排水溝の底面が断面内でベランダの床又は平下屋の屋根の勾配よりも大きい勾配を有することを特徴とする請求項1又は2に記載した雨水排水構造。
  4. 前記排水溝の底面が長手方向の勾配を有しないものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載した雨水排水構造。
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