JP2010043410A - オーバーフロー装置及び建物の外部床の排水構造 - Google Patents

オーバーフロー装置及び建物の外部床の排水構造 Download PDF

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Abstract

【課題】パラペットの高さにかかわらず、排水溝の排水性能を維持しつつオーバーフロー管部をパラペットに簡単かつ適正に設置する。
【解決手段】水勾配を有する陸屋根上面21と、陸屋根上面21の周囲に立設されたパラペット22を有する建物の外部床構造においてパラペット22と陸屋根上面21との隅部に設けられるオーバーフロー装置41において、陸屋根上面21の水勾配部30の水下端部からパラペット22の基部に向けて延設し、パラペット22の基部からパラペット22に沿って立ち上がる排水溝部50と、当該排水溝部50の立上り部63に形成され、パラペット22を貫通するオーバーフロー管部51と、を有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、住宅等の建物のベランダ腰壁下部の排水部分や陸屋根のパラペット基端部の排水部分に設けられるオーバーフロー装置及び当該オーバーフロー装置を用いた建物の外部床の排水構造に関するものである。
従来、ベランダや陸屋根の建物の外部床の排水は、排水溝にドレンを設け、該ドレンを通じて行われている。また、当該ドレンによる排水処理能力よりも多量の排水が排水溝に流れ込む場合や排水溝のドレンの竪樋が詰まってしまった場合には、ベランダや陸屋根の排水溝内の水嵩が増加するので、一定以上の水嵩の増加を防止する目的で、排水溝にオーバーフロー装置が設けられているものが知られている。
例えば特許文献1には、ベランダ腰壁下部に設けた上部鋼板と、ベランダ床面から該ベランダ腰壁下部に延長された下部鋼板とを有し、上部鋼板と下部鋼板とに防水シートを溶着または接着したベランダ腰壁下部の防水構造であって、上部鋼板にベランダ腰壁を貫通するオーバーフロー管を設けたものが開示されている。
特開2004−190378号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術は、上部鋼板にオーバーフロー管を設ける一方、下部鋼板によって排水溝を形成する構成であるため、ベランダ腰壁の意匠性の向上等を図るべく当該ベランダ腰壁の高さの短小化を図っていくと、上部鋼板の設置位置を下げざるを得ず、上部鋼板と下部鋼板とが互いに重なって干渉することになる。このため、下部鋼板に切り欠き等を形成しなければ、オーバーフロー管を設置することができず、施工性の悪化のみならず、下部鋼板により形成される排水溝の排水性能の低下や腰壁との間での止水性の悪化を招くおそれがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ベランダ腰壁などの建物の立上り壁の高さにかかわらず、排水溝の排水性能を維持しつつオーバーフロー管部を立上り壁に簡単かつ適正に設置できるオーバーフロー装置及び建物の外部床の排水構造を提供することをその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、水勾配を有する床面と、当該床面の周囲に立設された立上り壁とを有する建物の外部床構造において前記立上り壁と前記床面との隅部に設けられるオーバーフロー装置であって、前記床面の水勾配の水下端部から前記立上り壁の基部に向けて延設し、前記立上り壁の基部から当該立上り壁に沿って立ち上がる排水溝部と、当該排水溝部の立上り部に形成され、前記立上り壁を貫通するオーバーフロー管部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、排水溝部の立上り部にオーバーフロー管部が形成されているので、建物の立上り壁の高さにかかわらず、排水溝の排水性能を維持しつつオーバーフロー管部を簡単かつ適正に設置できる。
前記排水溝部は、前記床面の水勾配の水下端部側から前記立上り壁の基部に向けて低くなる傾斜部と、前記傾斜部と前記立上り部とを接続する湾曲接続部とを有し、前記傾斜部の傾斜は、前記床面の水勾配よりも急勾配に形成されていてもよい。かかる場合、簡易な構成で排水溝部を形成でき、オーバーフロー装置の設置が簡単になる。また、傾斜部により、床面から排水溝部への水の誘導を適正に行うことができる。
前記オーバーフロー管部は、その流入口の下端部が前記傾斜部の上端部より僅かに高い位置より低くなるように設けられていてもよい。かかる場合、床面上で水勾配部の全体を水没させるほどに水位が上昇してしまうことを防止して、水勾配部の水上側で水に足元を濡らすことなく歩行することが可能となる。なお、僅かに高い位置には、傾斜部の上端部より2cm程度高いものまでが含まれる。
前記オーバーフロー管部は、前記立上り壁に形成される貫通孔に挿通された状態で設けられ、前記オーバーフロー管部の外周面の軸方向の中途部には、軸心から離間する方向に突出して前記貫通孔の内周面に当接又は隙間を介して対向する鍔部が形成されていてもよい。かかる場合、オーバーフロー管部が立上り壁の貫通孔に取り付けられる際に、貫通孔とオーバーフロー管部との隙間に充填されるシーリング材が鍔部で受け止められるので、シーリング材を貫通孔の奥まで充填する必要がなく、オーバーフロー管部の取り付け作業が容易になる。また、シーリング材の消費量を低減できる。
前記オーバーフロー管部は、前記排水溝部の立上り部の上端部に形成される一の管部形成部と、当該一の管部形成部に対し軸方向に連結可能な他の管部形成部により形成されていてもよい。かかる場合、例えばオーバーフロー管部を成形する際に、排水溝部と一体成形する部分と別に成形する部分を分けることができ、オーバーフロー管部が複雑な形状を有する場合であっても適正に成形できる。また、立上り壁の厚さが装置の取付位置によって異なる場合でも、例えば長さを当該厚さにあわせた前記他の管部形成部を前記一の管部形成部に連結することで当該立上り壁の厚さに対応することができる。また、オーバーフロー管部の設置も容易に行うことができる。なお、他の管部形成部は、複数あってもよい。複数ある場合、他の管部成形部には、一の管部形成部に対し直接連結されず、ほかの他の管部形成部を介して間接的に連結されるものも含まれる。
別の観点による本発明は、床面に形成された水勾配部と、前記床面と前記床面の周囲に立設された立上り壁との隅部に形成され、前記水勾配部から水が流れ込む排水溝と、を有する建物の外部床の排水構造であって、前記排水溝は、溝形成方向に並列される複数の排水溝形成部材と、前記複数の排水溝形成部材のうちの特定の排水溝形成部材の間に連結されるオーバーフロー装置と、を有し、前記オーバーフロー装置は、前記床面の水勾配部の水下端部側から前記立上り壁の基部に向けて延設し、前記立上り壁の基部から当該立上り壁に沿って立ち上がる排水溝部と、当該排水溝部の立上り部に形成され、前記立上り壁を貫通するオーバーフロー管部と、を有し、前記排水溝形成部材と前記オーバーフロー装置との継目には、防水シートが被装されていることを特徴とする。
本発明によれば、排水溝部の立上り部にオーバーフロー管部が形成されているので、建物の立上り壁の高さにかかわらず、排水溝の排水性能を維持しつつオーバーフロー管部を簡単かつ適正に設置できる。
本発明によれば、建物の立上り壁の高さにかかわらず、排水溝の排水性能を維持しつつオーバーフロー管部を簡単かつ適正に設置することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1(a)、(b)は、本実施の形態にかかるオーバーフロー装置が設置される、建物の外部床としての陸屋根の排水構造1の一例を示す模式図である。
例えば陸屋根10は、居室2となるペントハウスの周囲に形成されており、居室2の外壁20から外側に向けて形成された床面としての陸屋根上面21と、当該陸屋根上面21の外周に形成された立上り壁としてのパラペット22を有している。例えば陸屋根上面21の平面形状は、陸屋根上面21の外周に沿って形成されたパラペット22によって規定された四角の外形と、当該外形の中に居室2によって規定された四角の内形とを有する四角リング状に形成されている。
該陸屋根10に形成される排水構造1は、例えば陸屋根上面21の中央付近が高く外壁20側とパラペット22側が低くなっている水勾配部30と、当該水勾配部30の両側の水下端部に接続され、水勾配部30から水が流れ込む排水溝31とを有している。
水勾配部30は、陸屋根上面21の内周側の居室2の外壁20側に水下部30aを備え、当該水下部30aは、外壁20に沿って高低差のない水平に形成されている。この水下部30aと外壁20との間に排水溝31が設けられている。また、水勾配部30は、陸屋根上面21の外周部のパラペット22側に水下部30bを備え、当該水下部30bは、パラペット22に沿って高低差のない水平に形成されている。この水下部30bとパラペット22との間にも排水溝31が設けられている。
排水溝31は、例えば外壁20とパラペット22に沿って水平に形成されており、溝の形成方向に勾配のない、いわゆる零勾配に形成されている。このため、排水溝31に於ける排水は、重力による自然流下ではなく水位の上昇に起因して流下することになる。このようないわゆる零勾配の場合、溝の形成方向に排水溝31のレベルが変わらないので、排水溝31を構成する各種部品の統一化をはかることができる。
居室2側の排水溝31とパラペット22側の排水溝31とは、例えば連通排水溝23によって連通されている。居室2側の水下部30aとパラペット22側の水下部30bのレベルは同等であり、これらの水下部30a、30bに沿って設けた排水溝31のレベルも同じになっている。排水溝31や連通排水溝23には、排水竪樋35が接続されており、当該排水竪樋35から建物の外部に排水される。なお、居室2側の排水溝31とパラペット22側の排水溝31とが、夫々独立して排水し得るように構成されている場合には、両者のレベルは同等でなくてもよい。
上記の如く、陸屋根上面21には、居室2の周囲に水下部30aと排水溝31とが形成され、パラペット22の内周に沿って水下部30bと排水溝31とが形成されている。このため、陸屋根上面21の居室2の周囲とパラペット22の内周の位置が最もレベルが低く設定され、これらの位置に形成された水下部30a、30bを起点として登り勾配の水勾配を持った斜面10a〜10jが形成されている。これらの斜面10a〜10jの交叉部には、稜線11a〜11fが形成され、更に、稜線11a〜11fの交点から山線12a〜12g、及び谷線13a〜13cが形成されている。
居室2側の水下部30aとパラペット22側の水下部30bと稜線11a〜11fとの高さの差は、例えば陸屋根上面21に於ける並行(対向)する水下部の間の距離の1/2の寸法と水勾配(約1/100〜約2/100)によって設定されている。例えば、対向する水下部30a、30b間の距離が360cmで、水勾配が1/100である場合、稜線の高さは18mmとなる。
図2は、パラペット22側の排水構造1の構成の概略を示す説明図である。排水溝31は、パラペット22と陸屋根上面21が当たる隅部に沿って形成されており、溝の形成方向に並列された複数の排水溝形成部材40と、特定の2つの排水溝形成部材40の間に連結されるオーバーフロー装置41を有している。
オーバーフロー装置41は、例えば図2及び図3に示すように排水溝31を形成する排水溝部50と、排水溝部50の水が所定の水嵩を超えたときにパラペット22を通して水を排出するオーバーフロー管部51を一体に有している。
排水溝部50は、例えば陸屋根上面21の水勾配部30の水下端部に接続される板状の平坦部60と、当該平坦部60のパラペット22側の端部に接続され、陸屋根上面21側からパラペット22の基部に向けて低くなる板状の傾斜部61と、傾斜部61のパラペット22側の端部に接続され、下に凸に湾曲する板状の湾曲接続部62と、湾曲接続部62のパラペット22側の端部に接続され、パラペット22の基部からパラペット22に沿って立ち上がる板状の立上り部63とを一体に有している。また、排水溝部50は、図3に示すように例えば本体の下方に突出する4本の角柱状の脚部64を備えている。
傾斜部61の傾斜は、陸屋根上面21の水勾配部30より急勾配に形成されている。平坦部60、傾斜部61、湾曲接続部62及び立上り部63は、連続的に滑らかに接続されており、水勾配部30の水が平坦部60及び傾斜部61上を流れて誘導され、湾曲接続部62付近の溝底部に流れ込む。平坦部60と立上り部63には、後述する防水シートを固定するためのネジ穴65が形成されている。また、傾斜部61の下面には、図4に示すように脚部64より短い支持部材61aが取り付けられている。
立上り部63の上端部には、図3に示すようにパラペット22側に突出する段部63aが形成されている。この段部63aを、図2に示すパラペット22に長手方向に形成された溝22aに嵌め込み、その上からシール材Aを埋め込むことにより、立上り部63をパラペット22に固定できる。図3に示すように立上り部63の上端部の中央には、オーバーフロー管部51が形成されている。オーバーフロー管部51は、軸が水平方向に向けられ、立上り部63の上端部から半円状に突出するように形成されている。
オーバーフロー管部51は、図5に示すように立上り部63の上端部に形成される一の管部形成部材としての円状の孔部70と、孔部70に軸方向に連結可能な他の管部形成部としての管部本体71、グレーチング部72及びエンドキャップ部73により形成されている。
孔部70は、排水溝部50と一体成形されており、立上り部63に直接的に形成されている。孔部70の外周面の軸方向の外側(パラペット22の外側)端部には、軸心から離間する方向に突出する半円弧状の鍔部70aが形成されている。鍔部70aは、孔部70がパラペット22の後述する貫通孔81に嵌め込まれた際に、貫通孔81の内周面に当接するか、貫通孔81の内周面に僅かな隙間を介して対向するように形成されている。
管部本体71、グレーチング部72及びエンドキャップ部73は、それぞれが別個に成形されている。孔部70にパラペット22の外側から管部本体71を嵌め込み、逆の内側からグレーチング部72を嵌め込み、さらに管本体部71に外側からエンドキャップ部73を嵌め込むことにより、オーバーフロー管部51を組み立てることができる。
オーバーフロー管部51の立上り部63に対する上下方向の取り付け位置は、管路の下端部が傾斜部61の上端部より僅かに高い位置になるように設定されている。なお、このオーバーフロー管部51の取り付け位置は、管路の下端部が傾斜部61の上端部より僅かに高い位置より低ければ、傾斜部61の上端部と同一であっても、それより低くてもよい。
図2に示すように溝形成部材40は、例えばオーバーフロー装置41の排水溝部50と同様の構成を有し、パラペット22の基部に沿ってオーバーフロー装置41の両側に連結することによって溝が形成されている。なお、オーバーフロー装置41が不要な部分には、溝形成部材40同士が並べて連結されている。
次に、オーバーフロー装置41の排水構造1への具体的な設置例を説明する。図4に示すように本実施の形態においてパラペット22は、陸屋根上面21より上方に突出した外壁パネル80を有している。外壁パネル80には、内側から外側に水平に貫通する貫通孔81が形成されている。
外壁パネル80の内側には、軽量気泡コンクリート(ALC)からなる床板82と、該床板82の上面に敷設される断熱板83と、該断熱板83の上面に敷設される傾斜板84と、該傾斜板83上に敷設される上板85と、該上板85を覆って設けられる防水シート86とが設けられている。また、床板82の外面と外壁パネル80の内面との間には、隙間が形成され、当該隙間にモルタル87が充填されている。床板82は、端部を梁88に載置させることで当該梁88に支持されており、外壁パネル80も金物(図示省略)を介して梁88に支持されている。断熱板83は、床板82及びモルタル87の上面を覆って設けられ、例えば外壁パネル80の内側の全面に亘り敷設されている。傾斜板84及び上板85は、外壁パネル80の近傍部分を除いた領域、つまり排水溝部31が設置される隅部を除いた領域に敷設されている。傾斜板84は、陸屋根上面21の中央側から外壁パネル80側に向けて厚みが薄くなっており、これにより水勾配部30の勾配が形成されている。なお、本実施の形態において、水勾配部30は、例えば傾斜板84、上板85及び防水シート86により構成されている。
排水溝部50の脚部64は、断熱板83を貫通し、床板82に達している。つまり、排水溝部50は、断熱板83より強度が高く硬い床板82に支持され、脚部64の周りに充填された断熱板83により位置も固定されている。また、傾斜部61の支持部材61aは、断熱板83上に支持されている。
防水シート86は、排水溝部50の平坦部60上まで延設されている。また、排水溝部50上には、隣り合う構形成部材40との継ぎ目をシールする密水シート90が設けられている。密水シート90は、平坦部60から傾斜部61、湾曲接続部62及び立上り部63に亘って形成され、さらに図2に示すように立上り部63の上方のパラペット22の内壁面まで延設されている。図4に示すように防水シート86と密水シート90は、例えば平坦部60上で重なっておりネジ91によって平坦部60に固定されている。また密水シート90は、立上り部63に対してもネジ91(図2に示す)によって固定されている。該ネジ91は、平坦部60から床板82に向けてねじ込まれており、これによって、ネジ91は床板82に対し垂直にねじ込まれ、ネジ91によるオーバーフロー装置41の固定が確実なものとなる。
オーバーフロー管部51の孔部70は、パラペット22の貫通孔81に嵌め込まれ、パラペット22の内側から孔部70の鍔部70aがある溝にシーリング材Aを埋め込むことによって、貫通孔81とオーバーフロー管路51との隙間がシールされている。孔部70に対しては、内側にグレーチング部72、外側に管部本体71及びエンドキャップ部73が取り付けられている。パラペット22の外側からは、貫通孔81とオーバーフロー管路51との隙間にシールリング100が嵌め込まれ、そのシールリング100に対してシーリング材Aが埋め込まれている。
以上のように構成された排水構造1では、図2に示すように陸屋根10の屋根上面21上の水が水勾配部30を流れ、排水溝31に流れ込む。そしてオーバーフロー装置41の排水溝部50では、傾斜部61の勾配により水が誘導され、最も深い湾曲接続部62付近に流れ込む。排水溝部50に流れ込んだ水は、排水溝31の排水竪樋35から排水される。また、排水溝部50の水嵩が上がると、水がオーバーフロー管部51を通じてパラペット22の外部に排出される。なお、本実施の形態では、排水溝31は、断面形状が略三角形であるため、排水溝31に流れ込む雨水の量が少ない場合には水位が急激に上昇し、雨水の量が増加するのに従って水位の上昇が緩やかになる。従って、雨水の量が少ない場合であっても、十分な水位を確保でき、確実な排水を実現することが可能となる。
以上の実施の形態によれば、排水溝部50の立上り部63にオーバーフロー管部51が形成されているので、パラペット22の高さを低くしても、排水溝の排水性能を維持しつつオーバーフロー管部51をパラペット22の基部周辺に簡単かつ適正に設置できる。
排水溝部50は、陸屋根上面21の水勾配部30の水下端部側からパラペット22の基部に向けて低くなる傾斜部61と、傾斜部61と立上り部63を滑らかに接続する湾曲接続部62とを有し、傾斜部61の傾斜は、水勾配部30よりも急勾配に形成されている。これにより、簡易な構成で排水溝部50を形成でき、オーバーフロー装置41の設置を簡単に行うことができる。また、傾斜部61により、陸屋根上面21から排水溝部50への水の誘導を適正に行うことができる。さらに傾斜部61と立上り部63を滑らかに接続する湾曲接続部52により、排水溝部50の清掃を容易に行うことができる。
オーバーフロー管部51は、その流入口の下端部が傾斜部61の上端部より僅かに高い位置より低くなるように設けられているので、排水溝部50の水が陸屋根上面21の水勾配部30側に溢れて滞留するのを防止して、水の滞留による汚れの発生を防止できる。また、陸屋根上面21で水勾配部30全体を水没させるほどに水位が上昇してしまうことを防止して、水勾配部30の水上側で水に足元を濡らすことなく歩行することが可能となる。
オーバーフロー管部51の外周面の軸方向の中途部には、軸心から離間する方向に突出する鍔部70aが形成されているので、オーバーフロー管部51がパラペット22の貫通孔81に取り付けられる際に、貫通孔81とオーバーフロー管部51との間に充填するシーリング材Aを鍔部70aで受け止めることができる。この結果、シーリング材Aを貫通孔81の奥まで充填する必要がなく、オーバーフロー管部51の取り付けが容易になる。また、シーリング材Aの消費量を低減できる。
オーバーフロー管部51は、排水溝部50の立上り部63の上端部に形成される孔部70と、当該孔部70に対して軸方向に連結可能な管部本体71、グレーチング部72及びエンドキャップ部73により形成されているので、例えばオーバーフロー管部51を成形する際に、排水溝部50と一体成形する部分と別に成形する部分を分けることができ、オーバーフロー管部51が複雑な形状を有する場合であっても適正に成形できる。また、これによりオーバーフロー管部51の設置も容易に行うことができる。
以上の実施の形態では、排水溝部50が傾斜部61を有するものであったが、傾斜部61を有さないような他の構成のものにも本発明は適用できる。
以上の実施の形態では、排水溝31が、パラペット22の長手方向に水平のいわゆる零勾配のものであったが、勾配を有するものであってよい。また、以上の実施の形態では、陸屋根10の排水構造1であったが、本発明は、他の外部床、例えばヒトが歩行可能な程度に水勾配を有する下屋の屋根部等の他の陸屋根や、屋根のないバルコニーを含むベランダの排水構造に適用してもよい。なお、ベランダには、屋根のあるものとないものの両方が含まれる。
また、以上の実施の形態において排水される水は、雨水に限定されるものではなく、陸屋根上面やベランダの床面に屋上緑化のための人工緑地を構成したような場合には、この人工緑地に散水したときの水や積雪が溶け出して形成される水等や、陸屋根上面やベランダの床面で歩行者がこぼした飲料等、陸屋根やベランダに流れ込む可能性を有する全ての液体を含むものである。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に相到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
陸屋根の排水構造の一例を示す模式図である。 陸屋根の排水構造の一例を示す模式図である。 パラペット側の排水溝の構成の概略を示す説明図である。 オーバーフロー装置の斜視図である。 オーバーフロー装置の設置例を示す縦断面の説明図である。 オーバーフロー管部の構成の説明図である。
符号の説明
1 排水構造
10 陸屋根
22 パラペット
30 水勾配部
31 排水溝
40 排水溝形成部材
41 オーバーフロー装置
50 排水溝部
51 オーバーフロー管部
60 平坦部
61 傾斜部
62 湾曲接続部
63 立上り部

Claims (6)

  1. 水勾配を有する床面と、当該床面の周囲に立設された立上り壁とを有する建物の外部床構造において前記立上り壁と前記床面との隅部に設けられるオーバーフロー装置であって、
    前記床面の水勾配の水下端部から前記立上り壁の基部に向けて延設し、前記立上り壁の基部から当該立上り壁に沿って立ち上がる排水溝部と、
    当該排水溝部の立上り部に形成され、前記立上り壁を貫通するオーバーフロー管部と、を有することを特徴とする、オーバーフロー装置。
  2. 前記排水溝部は、前記床面の水勾配の水下端部側から前記立上り壁の基部に向けて低くなる傾斜部と、前記傾斜部と前記立上り部とを接続する湾曲接続部とを有し、
    前記傾斜部の傾斜は、前記床面の水勾配よりも急勾配に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のオーバーフロー装置。
  3. 前記オーバーフロー管部は、その流入口の下端部が前記傾斜部の上端部より僅かに高い位置より低くなるように設けられていることを特徴とする、請求項2に記載のオーバーフロー装置。
  4. 前記オーバーフロー管部は、前記立上り壁に形成される貫通孔に挿通された状態で設けられ、前記オーバーフロー管部の外周面の軸方向の中途部には、軸心から離間する方向に突出して前記貫通孔の内周面に当接又は隙間を介して対向する鍔部が形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のオーバーフロー装置。
  5. 前記オーバーフロー管部は、前記排水溝部の立上り部の上端部に形成される一の管部形成部と、当該一の管部形成部に対し軸方向に連結可能な他の管部形成部により形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のオーバーフロー装置。
  6. 床面に形成された水勾配部と、
    前記床面と前記床面の周囲に立設された立上り壁との隅部に形成され、前記水勾配部から水が流れ込む排水溝と、
    を有する建物の外部床の排水構造であって、
    前記排水溝は、溝形成方向に並列される複数の排水溝形成部材と、前記複数の排水溝形成部材のうちの特定の排水溝形成部材の間に連結されるオーバーフロー装置と、を有し、
    前記オーバーフロー装置は、前記床面の水勾配部の水下端部側から前記立上り壁の基部に向けて延設し、前記立上り壁の基部から当該立上り壁に沿って立ち上がる排水溝部と、当該排水溝部の立上り部に形成され、前記立上り壁を貫通するオーバーフロー管部と、を有し、
    前記排水溝形成部材と前記オーバーフロー装置との継目には、防水シートが被装されていることを特徴とする、建物の外部床の排水構造。
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